初心者向け情報


戦術概論 / ラッシュ / 接近 / 飛び道具 / ビーストキャノン
密着(1, 2, 3) / 近距離(1, 2, 3) / 中距離(1, 2, 3) / 空対空(1, 2, 3
// キャラ別の解説と対策(一部キャラのみ) // もどる

わかっていた方がよいことなど。



戦術概論

まず覚えておくべきなのは、打撃ヒット/ガード後の攻防として、密着では防御側が投げ返しで安定、やや離れると攻撃側が割り込めないタイミングのディレイ打撃で安定できるということ。密着からの投げ返しをボタン放しで行うと相手が投げられ判定のなくなる行動を先出しした場合に投げ化けパンチが暴発しないが、このメリットを享受できるのは、相手が「投げられ判定がなくなり、かつ投げ化けパンチを潰せる行動」を先出しした場合だけである(連続ガードタイミングの打撃に対してはボタン押し入力でもガードに化けるし、投げ化けパンチが出れば潰せる行動をあえてボタン放しでやりすごす必要もまったくない)。

またたとえば、モリのシェルキックをめり込みガードした後に放し投げを仕込んでおくと、相手が再度ダッシュした場合に投げ化けパンチが暴発しないが、レバーは4に入れておかないとダッシュ攻撃をくらう。当たり前のことのようだが、モリには「下段で、投げられ判定がなくなり、かつ投げ化けパンチを潰せる行動」がないので、レバー1のまま放し投げをするメリットは薄い(連続ガードタイミングの下段をもらわないために、レバー1>レバー4と同時に放し投げという特殊操作が有効)。この辺の事情をきちんと把握して無駄なく対策を立てないと、操作がいたずらに複雑化するので注意しておきたい。

1フレ投げ返しに対するアンチ行動は、投げを無効化(空中判定技・無敵技・連続ガードタイミングのコンボなど)しつつ打撃を当てるか、有利フレーム中に1フレ投げ間合いから出て(歩き・しゃがみ歩き・ダッシュなど)反撃するしかない。これらの手段が豊富で強力なキャラは、こじ開け型の攻めが得意だといえる。後ろ歩きはこじ開けというよりは引っ掛けに近いかもしれないが、ガードリバーサルが遅いキャラには意外なほど有効である(猫やザベなどにとっては貴重なダメージ源になる)。相手の8フレ投げ(掴み投げ)間合いから出て反撃しないと打撃が発生する前に投げられてしまうので、ちょうど投げ間合い外にいったんしゃがんで、投げスカリポーズにオツリを入れる形が理想。これを嫌って通常投げを使ってくる相手には、連続ガードタイミングの下段打撃が刺さる。

1フレ投げ間合い外からのディレイ打撃に防御側が対抗する手段は、後出しできる技(くらい判定が変形する技や無敵技など:猫の画面端ヘルプも相打ちOK技として使える)で潰すか、素早い移動手段(浮き系のダッシュや王様の垂直Jなど)ですかすしかない(一部のキャラでは一発ガードリバーサルも有効:くらい硬直の後なら影縫いがなく、立ち/しゃがみに関わらずすぐ歩けるので前歩き投げも一応選択肢に入るが、相手の有利フレームが伸びている分打撃で潰されやすい)。これらの手段が豊富で強力なキャラは、固め型の攻めに耐性があるといえる。

中距離では、長くて判定の強い打撃があるキャラが主導権を握る(当然)。考慮すべきポイントは数多いが、基本はまず地上で殴り合って勝てるかどうかということである。ただし、殴り合いに強いだけで即中距離戦が得意なキャラということにはならず、相手の動きを止めた後ダメージを奪う手段を考える必要がある。地上で殴り負けるキャラはとくに、なんとかして間合いを変えるなり空対地の構図に持っていくなりしなければならない。この対応がスムーズで手広いキャラは、中距離での動きに幅があるといえる。押し返しの手段としてガードリバーサルに頼るキャラもおり、その場合は相手キャラによって捌きやすさがかなり変わる。

キャラの組み合わせにもよるが、遠距離では互いにダメージを奪い合うような展開になりにくいので、ペースを握ったまま接近する手段があるかないかが決め手になる。飛び道具の性能とその対抗手段ももちろん重要。

もっとも安定する相手の選択肢(つまり、密着投げ返しと密着以外でのガード)に対してどう体力を削るかということが、ダメージ収支を考える上でポイントになる。密着では空中攻撃とガードリバーサルで切られない連続ガード打撃、近距離では投げ、中間距離では選択肢のバランス配分をとくに意識したい。また、密着(というか1フレ投げ間合い)と近距離(8フレ投げ間合い)の境目は体に覚えさせておく必要がある。



ラッシュでとにかく瞬殺される

ラッシュに持ち込まれた時点で不利なのは仕方がないので、ある程度リスクを取って挽回するしかない。まずは各キャラに対する割り込みポイントを覚えないと始まらない。また、密着での投げ返しがほぼ万能であることを最大限に利用する。無敵技での割り込みはばれているとそこで終了だが、見せておくだけでも価値はある。大ダウンしたら、移動起き、その場起き、その場ディレイ起きを使い分ける(その他の情報を参照)。

基本的な情報として、ビシャ・魚・王様などの地上ダッシュラッシュは、相手がミスらない限り普通の通常技では割り込めないし、投げ返せるポイントもない。つまり、ガードリバーサルを入れる以外返せないキャラが多い。ガードリバーサル狙いに反撃をもらうことはあるが、かけたのを見てからコンボを止めるのは人間には不可能なので、チェーンコンボやキャンセル必殺技は切れるはず(後述のように、連打キャンセル可能技での刻みに対しては使いにくい)。モリ・カッチの浮くダッシュによるラッシュも、ダッシュ攻撃>ダッシュ攻撃をミスなく繰り返している限り似たような状況だが、地上攻撃>ダッシュ攻撃には割り込める(カッチの地上攻撃>最速ロングダッシュ攻撃は例外だが、これはループしないしガードからの対応も可能:地上攻撃がヒットしていても、モリのダッシュとカッチのショートダッシュは返せる)。ジャンプラッシュには、同様に離陸直後の割り込みが可能。また、遠目からの前歩き当て投げへの返しとしても最速打撃が有力(密着なら投げ返しの方がよい)なので、適度に暴れる必要があることを覚えておきたい。単発攻撃がヒットしたのを確認してからチェーンに変更するのはムリ(ターボなしでもヒットマークが表示されてから7フレ反応)だが、空中攻撃低め当てからのコンボや連打キャンセルや単純な目押しの場合は反応が可能である(ヒットマークが出たフレームから数えて、モリの小K・魚の下小K・ビシャの小Kで14、魚の下小Pで15フレ反応と余裕:詳細はキャラ性能のページを参照)。以下、タイプ/キャラ別に補足する。

モリ・カッチ系の中段ラッシュは、ガードでしのぎきることがほとんど不可能(モリのダッシュ攻撃を最速で出された場合、ダッシュモーションが見え始めてからガード入力までターボなしで9フレ:カッチのダッシュ攻撃などはさらに厳しい)なため、早い段階で割り込みをかける必要がある。地上攻撃からダッシュ攻撃に移る瞬間が狙い目で、小Pなどの早くて判定位置の高い攻撃(もしくは姿勢が低くなるような攻撃)をねじこむ。これをダクネスなどで吸われると精神的に大ダメージだが、ガードすればとりあえずラッシュは終わるわけで、あとは読みの問題。また、ガードリバーサルが早いキャラは十分活用する。とくに、モリの最速ダッシュ攻撃は初弾に昇竜コマンドのガードリバーサル(ダッシュモーションが見えてからターボなしで20フレくらいの猶予)をかければほぼ落とせるので覚えておく(起き上がりに立ちガードをする場合はガードリバーサルも仕込んでおかないと損)。相手の有利フレームや状況によっては、レバー1>最速ダッシュ攻撃にガードが間に合うタイミングでレバー4という操作(レバー4の中段ガードの後はガードリバーサルも決め打ちで仕込んでおく)である程度のリスク軽減ができる(筆者は移行ガードとか決め打ちガードなどと呼んでいる)。ただし、所詮ガードには違いなくダッシュ投げなどには無力なため過信は禁物。めくり狙いの相手なら下をダッシュでくぐるのも有効だし、完全密着だとかえってラッシュ側の選択肢が窮屈になる(ダッシュ攻撃が裏に抜けてしまうため)ことも知っておきたい。とはいえ、接近を許すまでの間にどれだけダメージが取れているかの方が重要なことには変わりない。

モリ相手の場合、小K>ヒット確認>連打キャンセル下小Kが届くかどうかで厳しさが段違いになる。間合いとしては、密着から小攻撃1発ヒットした間合いだとモリ同キャラでも届き、中攻撃を1発ガードしたくらい離れるとほとんど届かなくなる。間合い外から一方的に1フレ当て投げされるケースも厳しいが、不可抗力に近いので、一瞬で浮く行動や無敵技がないキャラは黙って投げられておいた方が無難。地上技からの横ダッシュ(ぶっぱなしダクネス以外)には確定で割りみ可能で、中大の技も出が早いものなら使える。判定が根元まであるかどうかや相手が地上にいた場合に届くかどうかなどを優先して選ぶとよい(相手のラッシュ中に暴発したら小でも大でもあまり変わらないし、割り込めるという前提でキャンセル必殺技や小技>ダッシュ攻撃なども仕込んでしまってよい場合が多い:ゲージを使う技は、相打ちになった場合に損なので多少考えて使おう)。シェルキックまでガードしてしまうと相手の有利フレームが長くなり、これまた困ったことになるため早めの対応を心がけたい(最速D小P>キャンセルシェルキックに対し、シェルの1段目にガードリバーサルをかけてもフォボス以外間に合わない:遅いガードリバーサルをあえて出すのは一応アリ)。モリ下小Kが届かないくらい遠ければ、立ちガード(中Pあたりならガードさせられてもどうということはないし、キャンセルフィストも待っていればたいていのキャラで反応飛び込みが確定する)を多めに使えばよい。近い間合いでは最速割り込みと決め打ちガードを中心に対応する(両方潰せる攻めは1フレ当て投げくらい)。各種ぶっ放しはガードするだけでラッシュが終わるので、もらったら必要経費くらいに考えてよい(それで採算を取ってくるのは上級者だけなので、勝てないのは仕方ない)。空ダッシュからの下段を切り札的に使ってくる人もいるが、ダッシュめりこみ時の放し投げを頑張って仕込んでいれば勝手に潰れることが多い(多いだけ)。

カッチ相手の場合、地上打撃(とくに遠い間合いでの下小P)からのロングダッシュ攻撃(下小Kヒット>ロングダッシュでも、完璧に操作されるとデミや犬の小Pでも返せない)があるので、打撃での暴れ自体がやりにくいという困った事情がある。また、操作が上手い相手に投げをもらうと半分くらい終わるので、とりあえず投げは捨てて、という対応が取りにくい(ある程度は必要)。ただし、前歩き投げならモリと同じ事情で勝手に返ることが多いし、相手としてもコマンド投げは入れにくい(先行入力投げができないわけではない)。結局、ジャンケンに勝って決め打ちで、という返し方がモリ相手のとき以上に要求される(連打キャンセル刻みがないので、相手としても決め打ち重視で攻めてくる)。裏落ち攻撃をガードした時点で半分終わっているキャラなどもいるので、寄られてからどうこうするよりも寄られる前に殺し切る工夫をした方が効率的だろう。

ビシャ・魚系の縦押しラッシュは、ガードしている時間が長くなると相手のゲージがものすごい勢いでたまり手がつけられなくなるので早めに切り抜けたいところだが、それよりもまず相手を攻めに回らせずこちらから押していくことが最大の防御になる。正面から押されている間は通常技での割り込みがほとんど不可能なため、相手がキャンセル必殺技を出す個所やシビアな目押しをする直前を狙ってガードリバーサルを入れるか、逆にこちらの動きを待って相手が止まったところに無理やり反撃する(どちらもハイリスク)。こちらがガードリバーサルを入れやすいタイミングは相手としても大ダメージのチャンスとして狙っているし、ミエミエの割り込みどころに手を出すと逆にガードリバーサルで切られるので、切り返しのタイミングであえて前(キャラによっては垂直)ジャンプするなどの行動もある程度は見せておいた方がよい。相手がリズムを変えたり引っ掛けにきた場合(飛び込みや垂直ジャンプなどを見せてくることが多い)、狙っていればそこを突破口にできる場合もある。めり込みガード時の放し投げの精度も重要。

魚相手の場合、ガードリバーサルでしか割り込めないのに、ガードリバーサルにガードリバーサルをかけられると終わるという、非常に困った構図になるキャラが多い。これもぶっちゃけ仕方ないので、強引に返していくしかない。強引な返し方でお得なのは最速小技である。というのは、相手のダメージソースとして前歩き投げ(追加攻撃とES追い討ちまでもらうと3分の1以上持っていかれる)がかなり大きく、中段ラッシュと違って打撃での割り込みどころがないため意図的に投げ返すなり打撃を置くなりしないと返らないのだが、読めていれば(相手が完璧なタイミングと間合いで当て投げしてこない限り)投げ返しよりは打撃割り込みの方が確実でリターンも大きい。また、ダッシュ攻撃がめり込んでも1フレ投げ間合いにギリギリ入るか入らないか(キャラによる)くらいで、投げで割り込めないつなぎも2フレ幅で可能なため、放し投げで割り込む意味が薄い(まったく無駄ではない)。このため、とりあえず最速小技を出して、ガードリバーサルを出されても間に合うキャラならレバー入れっぱなしジャンプ、間に合わないキャラや完全に読めている場合は小小チェーンまで出してヒット確認という対応になる。そうすると今度はディレイ打撃が問題になるのだが、結局ジャンケンに勝つ以外の対策はない(間合いが離れると、中攻撃か生ダッシュを出さない限りラッシュが終わるため、相手としてもノーリスクではない)。長時間固めてくる相手にはどこかでガードリバーサルをぶっ放す(怖いが他に対策がない)。魚下小Kのリーチが長いが、離れると頑張っても下小K>ヒット確認>連打キャンセル下小K>下大Kor中K>大Kくらいがせいぜい(どちらも2回投げ>ノーマル追い討ちと同程度しか減らない:ただし、密着から中攻撃を当てた間合いからモリにも届く)なので、遠目の間合いを中心に思い切って返していく。ギリギリ先端当ての魚下小Kからは中Kも下大Kもつながらない(大Kならつながる)ため、相手としても欲をかきにくい。

ビシャ相手の場合、鬼首がダメージソースとして大きい。密着から中攻撃キャンセルで出されるとガードリバーサルをかけられなかった時点で確定するうえ、密着で通常技を当てる手段が豊富にある。黙っていればいつかは鬼首で握られるわけだが、ガードリバーサルにディレイ打撃を合わせられるとツライ。魚と違い、下中Pキャンセル刀投げがけっこう遠距離まで脅威で、連続ヒットしなくてもラッシュが終わらず、また安定コンボで下大Pをもらった後も相手の飛び込みがイヤラシイため返しどころが難しい。一方、長小K>ヒット確認>連打キャンセル下小Kは、密着から中攻撃1発ガードくらい離れると細いキャラには届かない。鬼首以外のダメージソースとしてはやはり投げだが、威力はさほどでもない。ダッシュのめり込み方が大きいので、放し投げの仕込みを頑張る甲斐がある(D中Kめり込みからの小技には投げ割り込みが間に合わないが、放し投げなら仕込んでおいても大きな損はないと思う)。密着からのバックダッシュ大Kも脅威だが、くらえばとりあえずラッシュが終わるので必要経費だと思っておく。単発小技にガードリバーサルをかけても魚相手ほどの大損はしないので、できるかぎり多く狙っていく。とくに近めのダッシュ攻撃(ダッシュのモーションに反応して入力)が狙い目で、裏の選択肢が投げくらいしかない(ディレイ打撃を狙ってもうまみが少ない)ため、最速打撃による反撃も見せつつ相手に的を絞らせないようにしたい。

フォボス・パイロン・王様系のジャンプラッシュは、相手もある程度決め打ちで動いているので、こちらもある程度の決め打ちが必要で、見てから対応しようと思うとハマる可能性が高い。そのためにもまずはパターン(この行動にはこれかこれ、という選択肢)を多く覚えるのが先決(リズムや呼吸といった「読み」よりも、パターンの選択だという意識が重要)。自分で使ってみるとわかるが、かなり限られた動き方からパターンを形成している(意外と、黙っているだけで当たらない攻撃や、見た目に無理でも割り込めるポイントがあったりする)。体力差がつくと厳しい相手だが、思い切って決め打ちしないと押し切られる。割り込む割り込まないの判断もそうだが、全体的な押し引きのタイミングが重要(相手も寝るのは怖い)。完全に押し込まれたら、とりあえず投げてもらって受身を取らず、起き上がりの択一から仕切り直すのも手(攻撃の密度は縦押しキャラなどに比べると低いので、延々と投げずにラッシュしてくれればさすがにどこかで割り込めるだろうし)。



とにかく接近できない

接近できないこと自体はあまり気にしなくてよい。本当にやっかいなのは、相手にペースを握られたまま接近を許すことである。これを完全に遮断することは不可能だし、守りは忘れて攻めた方がよい場合もあるが、ある程度は対策を取っておく必要がある。自キャラのバリア技と対空技を(特性やキャラ別の相性を含めて)しっかり覚え、どういう状況になるとまずいのか把握しておく。

自分から前に出る場合は慌てないことが重要。相手が待ち構えているところに突っ込んでも、たいていの場合は返り討ちにあう(ムリヤリ相打ち以上を取れる選択肢があるなら別)。見てからでは対応できない選択肢(多くのキャラのダッシュ攻撃や、一部のジャンプ攻撃など)が1つ以上ある間合いをまず目指すのが原則。相手の状態を大きく分けると、長い中大技を振っている(間合い調整によるすかし、ガードリバーサルなどが有効:手が出なくなったところに接近されると危険)、バリア技を振っている(相打ち狙いの地上打撃が有効:突っ込むと落とされる)、様子を見ている(見てから反応できない選択肢が有効:下手に長い技を振るとオツリをもらう)の3つが中心である。

上記には飛込みが抜けているが、これはキャラの相性と状況による。相手の対空がないor安定しない間合いがあるなら多少強引に仕掛けてもよいし、見てから余裕で返せる間合いでも相手の意識に飛び込みがなければ成功する。相性的に「とりあえず飛んでしまえる」場合は別として、基本的には分の悪い(しかし最大リターンは大きい)行動になるので乱発を避ける。

リーチで負けるキャラ相手だと、長い打撃>前歩き>長い打撃の単純なループ(とその派生)が意外とうっとおしい(接近云々というよりトリカゴに近い状況で、後ろ歩きできない画面端だとさらに面倒)。相手が前に歩いている間に自分から前に出てしまう(ダッシュ攻撃や前歩き打撃など)のが原則で、中攻撃を当てた後はモリ程度の足の速さでも16フレーム前歩きしないと元の間合いに戻れないので、多少の有利フレームを取られていても単純なループには割り込めるはず(飛び込みは警戒されていることがほとんど)。モリやカッチが相手なら、中攻撃キャンセル飛び道具にはレバー入れっぱなしジャンプ(飛び道具のモーションが見え始めてから14フレ目の反応ジャンプでも同じ)からのJ攻撃が確定する場合が多い(あまりに近いと離陸前に引っ掛かる)。ビシャの刀投げラッシュやフォボスの固めは決め打ちでないと返せないことが多い。

犬猫に小攻撃>前歩き>小攻撃とやられた場合は少し対応が異なる。小攻撃(立ち技/しゃがみ技は関係ない)ガード後は犬で5フレ、猫で7フレ歩けば元の間合いに戻れるためループ性が高く、先端当て間合いから犬小Kで13フレ、猫小Pで17フレくらい歩くと通常投げ間合いなるため、一点待ちでないと投げを返せない。しかし、小攻撃をギリギリ先端で当てられたとしても、各キャラの大足などは届く間合いになっていることがほとんどなので、決め打ちでぶっぱなせばたいてい相打ち以上になる(カッチの下大Kくらいのリーチがあれば、即出しを歩き後退ですかされる心配はほとんどない)。相手が単純ループ以外の行動を取り始めたら、あらためて対応を考えればよい。また、小攻撃を深めに当てられると大攻撃での割り込みが(ループに対しても投げに対しても)ノーチャンスになるので、投げ読みで小攻撃開始のチェーンを決め打ちする(連打キャンセルからのヒット確認コンボがあるので採算は悪い)か、おとなしくガードするしかない(ラッシュとトリカゴの中間くらいの状況)。

接近できた後に逃げられるパターンだが、当て投げをジャンプで抜けられるとか、打撃をガードリバーサルで返されるのは、読まれているだけなので仕方ない。打撃にいってジャンプで抜けられるとか、当て投げにいって発生7の小技をもらうorガードさせられるといった場合は、操作が下手なだけなので頑張って練習する。



飛び道具対策

全般に、開幕くらいの距離での地上飛び道具は「見てから飛べ」が原則となる(フォボスのコンフュは状況により例外)。ハンターの飛び道具には一瞬でリーチが伸びるものが少なく、通常技キャンセルで出されても距離が遠ければ飛び込みが間に合うものが多い。これはスト2シリーズなどの常識(即反応でも近いとジャンプ直後に引っ掛かる)とは反対なので、慣れていない人はしっかり確認すること(反対に飛び道具を撃つ側は、離陸が間に合わないくらいの近距離から出すか、相手の飛び込みが届かない間合いを狙って出す)。また技の硬直>立ちガードと移行しようとすると後歩きが1フレーム入るハンターのシステム上、見た目に届かなさそうでも実は間に合うオツリがけっこうある(とくにモリは硬直の最後の棒立ちくらい判定が大きい)。

たとえばモリのフィストを見たカッチが飛び込む場合、22フレーム遅れまでのJ小Pが確定ヒットするが、開幕距離からだと28フレ遅れの前ジャンプでも大フィストに引っ掛からない。デミのフレアはスト2シリーズに近い特性だが、それでも、開幕距離から15フレ遅れで前ジャンプしたカッチには引っ掛からない。猫の砂は例外的に飛び込みにくく、開幕距離から12フレ遅れで前ジャンプしたカッチが引っ掛かる(隙自体もかなり小さく、開幕距離から7フレ遅れで跳んだカッチのJ小Pならガードが間に合う)。

飛び道具発生前のくらい判定はキャラによって大きく異なり、デミやパイロンや猫は大きく前に出る(ただし猫は姿勢が低くなる)が、カッチやモリや魚は反対に打撃をもらいにくくなる。ESでない飛び道具は、本体を殴ってしまえば消えるものが多い(多いだけ)。以下ではとりあえず、パイロンのソルとフォボスのミサイルに的を絞って話題を進める(フォボスのコンフュとビシャの刀投げも非常に厄介なのだが、一般的な飛び道具対策とは異なるのでここでは扱わない)。

パイロンの地上ソルは、遠距離ならギリギリまで前に歩いてしゃがみガードもしくは垂直ジャンプを入れる(ただし中をしゃがみでスカせないところまでは歩くべきでない)。中間距離なら見てから飛び込める(ビクトルで開幕間合いから15フレ反応しても、中ソルには引っ掛からずに殴れる)し、出る前のくらい判定が大きいので、けん制技を多めに出せば引っ掛けられる。ザベなどはバクチイービル(同時くらいに出せばOK)でのぶっ刺しも思ったよりは有効なので覚えておこう。

空中ソルは多少やっかいだが、遠距離からのぼりで出してくるなら地上ソルと同じく前歩きからガードもしくは垂直ジャンプ(ESでないことを確かめること:ESならガードかバックジャンプ)でよい。遠距離から降りに出してきても、前歩きさえ仕込めていればたいていのキャラが見てからしゃがみ>立ちガードでスカせる(しゃがみ歩きがあるキャラやダッシュの姿勢が低いキャラはもっと楽)。前歩きが仕込めていないと対応がかなり面倒になるので忘れないこと(遠距離だからといってポンポン飛ぶのは非常によくない)。また、空中で密着すればカッチでも当たらないので、対空として前ジャンプからの空中ガードを多めに使っておくとよい(犬猫やモリあたりはかなりウソくさい抜け方ができる)。

中距離くらいから昇りで即出しされる場合は、素直にガードする(相手も下がるので陣地はそれほど損しない)のが安定。見てからジャンプや反撃をしようとするとたいてい燃える。ガード後は端~端近くまで離れるが、ここからの行動は前歩き1択でよい。低空なので長くて判定位置の高いけん制技があれば勝手に落ちてくれることもあるし、頻度が多ければダッシュやジャンプを合わせてもよい。画面端に追い詰めてもかまわず連発で出してくるようなら、上記の返し方のほか、空中ソルではなくその前のジャンプに反応してバックダッシュ(ダッシュが遅いキャラはバックジャンプでもやむを得ない)を入れておくのも有効だし、前歩きからガードリバーサルを合わせてもよい。半端に近い距離はパイロン有利なので、寄るときにはキッチリ寄りきるのが肝心。

犬は歩きと下中P、ザベは前後垂直ジャンプからの空中ダッシュと地上でのレバー入れ技、猫は転がり、魚はダッシュなどがそれぞれ有効だし、くらい判定が非常に小さく機動力も高いモリととりあえずガードリバーサルをかけて無敵になるという力技が可能なフォボスもそれほど困らない。デミはややつらいがダッシュESデモグレが頼みの綱になる。レイレイも厳しく、消えダッシュや空中ガードからのダッシュを有効利用したい(遠距離飛込みに反応ダッシュした場合、レバーパンチには意外と引っ掛からない)。カッチについては小ダウンからの1発があるし、ビシャは通常技とバックダッシュの性能が高いうえそもそも中距離まで寄る必要がない(とりあえず前ジャンプ大Kが届く距離まで寄って、あとは飛び込み・魂投げ・ロングダッシュ・空中ソルへの反応ショートバックダッシュあたりを散らせばよい)のでなんとかなる。残るキャラは王様ドノビクトルだが、こいつらはそういうキャラなので仕方ない。

フォボスのミサイルは印象に反して隙が大きいので、近距離なら見てから飛び込めば問題ない(15フレ前後の反応で飛び込み攻撃が確定するはず)。遠距離ではやはり前歩きを仕込んで、見てからバックジャンプ(大とESはガードさせられる)と前ジャンプ(小は踏んでしまう)を使い分ける。反応が遅れたらおとなしくガードしておけばよい。反応がやや遅れた前ジャンプでも、J攻撃(ガードリバーサル対策に、ある程度当てる高さを振っておくこと)さえ当てれば、ガードストップの影響で相当遠距離でも小ミサイルは踏まない(相手の大Pがカスりもしない間合いでも踏まないキャラが多いはず)。画面端同士だと中でも踏んでしまうし、踏めば相手のD大Pはほぼ届くので、前歩きは必ず入れておく。

ミサイルに集中しながら前に歩いていると、モーションが違うためか、レーザーをガードしそこなうことがたまにあるが、隙自体は非常に大きいので、遠距離なら15フレ程度の反応で空ジャンプ>歩き接近>コンボ、近距離ならガード後ダッシュ攻撃などが入る(近距離で反応ジャンプしようとすると引っ掛かることが多い)。ES以外のミサイルは、レイレイの小P、パイロンの大K、猫の下中Pなど、無敵指数の高い技で叩き落すことも可能(レイレイ以外はタイミングが難しいが)なので覚えておく。間に合えば、レイレイの返響器、猫の砂、ビシャの居合などでも消せる(コンフュはもらう:魚のソニックは両方消せる)。



ビーストキャノン対策

相打ちを取られると損だが、出が遅く判定自体はさほど強くないので遠距離なら反応で潰すことも可能(端~端近くでガードすると相手の方が先に動けるので、ES以外は落としておく必要がある)。ただし、攻撃判定位置が高すぎる攻撃はスカるので注意(たとえばデミなら、遠大Pは当たるが遠中Pはスカる)。また、前方に鋭く伸びる技よりもリーチが短く(これ重要)判定と出の速さに優れる技がよい(モリなら中Pよりも下中Pを使う)。ダッシュの速いキャラならショートバックダッシュを入れるのも一案。ガードリバーサルで返すのがもっとも安定してはいるが、犬・猫・魚・レイレイ・ビクトルは地上ビーストにガードリバーサルをかけても裏に抜けられてしまう(カッチもESにすると当たらない)のが面倒。至近距離で出されても、ビースト入力完成からガードリバーサル受付終了まで22フレはある(技自体は15フレ発生+ヒット後受付7フレ+ヒットまでの移動時間)ので、待っていればガードリバーサルを出すこと自体は難しくない。

1発目ガードの後犬がなにもせず着地した場合、慌てて投げようとすると相手が空中にいる間にボタンを押してしまい中大の通常技に化けることが多く危険(見てから落とせるくらい遠距離からのビーストでない限りめくられるので、反対側に出てしまう)。地上での隙は大きいので落ち着いてオツリを入れる(光が消える1フレーム前にはすでに地上判定で、15フレームの地上硬直がある:頑張れば光が消えたのを見てからでも投げなら間に合うだろう)。よほど遠くない限り、地上ビーストの1発出しを投げようとしてサマーをもらうことはないが、ビースト2発出しの対策も兼ねて放し投げを仕込んでおくとよい(逆ヨガコマンドのキャラなら、後述のレバー前後入れも勝手に仕込まれるのでお得:相手が2発出しをした場合、ずっと空中判定なので投げは暴発しない)。

基本的には、明らかに潰せるタイミングでなければおとなしくガードするのが無難で、この手のチョッカイは削られることよりもヘタに暴れて引っ掛けられるリスクの方がずっと高い(1発目を見てからジャンプしたり、1発目と2発目の間に安易な反撃を狙うと危険)。オツリを入れられる場合にはキッチリ返して相手の動きを制限し、ミエミエのタイミングでしか仕掛けられないよう誘導してから直接の落としを考慮すれば、効率的に対応できる。


地上ビーストの後2発目をめくるかめくらないかの微妙な位置から出されるパターンはガード方向に迷う。これは、立ちガードをするようにしておくことで、微妙なめくりを無効化できる(非常に重要)。ビーストガード>めくられる>レバー表ガード方向のまま>歩いてめくり返す>ビースト2段目をガードできる、というカラクリで、明らかにめくられたとき以外は表ガードで対応できる。ただし、なぜかレイレイだと歩いてめくり返した後ガードしてくれずにくらう(全キャラ調べたわけではないので、他にもそういうキャラがいるかも)。目押しでレバーを左右に入れれば、影縫い効果で表当てと裏当ての両方をガードすることも可能。というか、左右にレバガチャしても(ダッシュやジャンプの暴発さえなければ)ほぼ確実にガードできる(パイロンとレイレイ以外)。

2発目もガードしてしまえば、たいていのキャラでオツリが入るので、それをキッチリ入れる。具体的には、ビクトルの下大K(大Pは近大Pに化けやすい)、レイレイの下大P(大Pも当たるがダメージがカス過ぎ、大Kは届かない)、猫の大K、フォボスの下大K(大Pは届かないことがある)などで、これ以外にもザベの通常技、犬の下中P、ビシャの下P、魚のキック、王様の通常技なども、確認は取っていないが多分当たるだろう。パイロンのレバー中P(レバー大Pだと間に合わない)、モリの中Pなど、長くて早い技で着地前の犬を後ろから殴ることも可能。上記は2発目が真横へのビーストだった場合だが、斜め上方向に飛んだ場合は普通に歩いて接近して着地にオツリを入れればよい。2発目を出さなかった場合は、至近距離に隙だらけで着地するはずなので、投げるなりコンボを入れるなり好きにする(見てから余裕で反応できる)。

上記に名前が出ていないカッチ、ドノ、デミだが、めくるかめくらないかの微妙な当て方をされるとオツリが(多分)入らない。カッチについては、1発目と2発目の間に小タワーを挟めばよく、最速で2段目を出されるとくらうがその場合はガードして下大Kが入るので、採算はさほど悪くない。ドノとデミについてはおそらくどうしようもないので、地道にガードをしておく。上記の両ガードからなら、2発目にガードリバーサルを狙う選択肢もそれほど危険でないが、2発目のタイミングにより入力方向が正逆一定せず、出せても逃げていく犬を追いかける形になると当たらないキャラが多く、まためり込んでいる分鉢合わせる形のガードリバーサルも後ろに抜けられやすい。あまりうまみがないので、当て方に確信が持てるとき以外は狙わないのが無難だろう。


1発目ガードの後キャラをめり込ませず、すぐに2発目を出すパターンもある。1発目が至近距離からだと2発目が出せるようになるまでに時間があるので嫌でもめくりになってしまい、めくるまでいかなくても2発目に割り込まれやすくなるため、おもに中間距離で使われる(完全にめくってから2発目を出すパターンも似たような位置関係になるが、時間的な余裕が増えるのでより簡単に落とせる:逃げる2発目への割り込みを決め打ちすると逃げ以外の行動には負けるが、2発ガード時のオツリをしっかり入れていれば、5回に1回殴るくらいで採算が取れる)。即出しの2発目で突っ込んできた場合、めり込んだときほど間合いが離れないため、ドノやデミでもガード後にオツリが入る(タイミングが早すぎると、反対に出ることがあるので注意)。

十分遠くから2発目をしっかり目押しして逃げられると、反撃が間に合わないキャラが増える。とくに斜め逃げはザベの長中or大Pやビシャの上段大居合いや王様の棺の舞やカッチのダッシュ竜巻でも届かない。横と斜め両方の即逃げを確定で落とせるのはおそらく、猫の大転がり(いくよだけ当てるが、横逃げだとカスダメージなので転がりを当てた方がよいと思う:逃げが甘いと途中で追いついて空中ヒットする)、フォボスのレーザー(遅め)、パイロンの小車輪移動>レバー大P、レイレイの天雷の地震(要タイミング合わせ:ゲージを使ううえカスダメージなので考えもの)、いい位置に刺してあったドノの剣くらいだろう。

ちょっとやっかいなのは開幕前後くらいからの地上ビースト削り>即横or斜め逃げで、待っていないと1発目を見てから通常技で落とすのは厳しく、裏の選択肢でめくりっぽい当て方も狙える。単発地上ビーストへのガードリバーサル(反応がラクなので狙い目ではある)が裏に抜けると、間合いや有利フレームの都合で確定ダメージをある程度持っていかれるが、犬の側としても(失敗すると至近距離に隙だらけで着地するわけだから)リスクが高い。また削り逃げが見えたら、魚の泡やドノの剣刺しなど時間がかかる作業をやってしまうことで(戦術的にでなく)戦略的にフォローすることもできる。

結局、2発当てにだけオツリを入れながらガードして、1発目へのガードリバーサルを狙うのが無難だろう。とくに厳しいのは、ガードリバーサルがなく即逃げされると削られ損な王様だろう。2発削りへの確定オツリがないドノ(デミはガードリバーサルで一応返せる)や、ガードリバーサルが裏に抜けてめくり当てへの対応も面倒なレイレイも、(小Pが強いからそうそうガードする状況にならないけど)バリア技の運用や1発目へのガードリバーサルに精度を求められる。ガードリバーサルが裏に抜けるだけのキャラは、前述の通り犬の側もローリスクに抜けてくるわけではないので、2発ガード時の対応をしっかりやっておけばなんとかなる。


1発目が対空ビーストだった場合は、削った後に即逃げされたときに(なぜか横ビーストの飛距離が伸びており)決め打ちで追わないとオツリが入らない。が、ガードを中心にたまに即追いを混ぜればよい(たいてい「広い方」に逃げる)。1発目のビーストのみしゃがみガードすることで回避することもでき、方向転換ポイントを自分の「真上」からずらすことができる(自分を飛び越えて逃げた場合は、反応が遅れても追いつきやすい)。2発目もガードしてしまえば、とりあえずリバーサルダッシュして横か斜めか確認する手が使える(カッチやビシャならコンボが確定する:地上硬直がそれなりにあるので、自分のタイミングで殴ればよい)。

1発目が空中ビーストだった場合、足元にカス当てされると、2発目を出さずに着地しても犬の方が早く動ける(最大で犬の中Kが当たらないくらいまで間合いが開く)うえ、なぜか2発目がすぐ出せる(空中>即当て即出しの前に犬・デミの小Pなど発生6の小技で割り込んでも相打ち、画面端などを絡めて条件をそろえれば連続ガードにもなる:本当にギリギリの低空当てだと、2発目のビーストは出せない)。しっかりカス当てされるのは相手が上手いだけなので仕方がないのだが、キャラによってはガードリバーサルを狙うと比較的採算がよい(モリ・カッチ・パイロン・ビシャ・フォボスなどは、当たらず目の前に着地しても化けた技がヒットするし、デミ・モリ・ビシャ・フォボス・パイロンは高め当てで裏に抜けられてコンボをもらう心配もない)。削り逃げは必要経費というか、せっかくカス当てしたのに削っただけで逃げてくれるならお得なので、気にしなくてよい。

もちろん空中ビーストにもデメリットはあって、地上ビーストよりは落としやすい。前への判定自体は地上ビーストと変わらないようだが、前進方向の速度が低いため、反応で落としやすくなっている。たとえばカッチなら、ジャンプに反応して小K>保険でガードリバーサルとしておくと、ビーストはだいたい落としつつ通常飛び込みはガードできる(もちろん間に合えば単発タワーでも返るし、その方が安定するけど)。スナイパー系の対空(ビシャの逃げJorバックD大Kとか、ザベの逃げJ下中Pとか)も地上で引っかからず使いやすいし、バックダッシュで目の前に着地させてオツリを入れることもできる(いちおう、スカったら保険入力ビーストで逃げられなくはないけど)。地上ビーストは「出したいなら出させてダメージ効率で制圧」が対処法になるキャラが多いが、空中ビーストはカス当てされてしまうとラッシュになるのでそうはいかない。

カス当てでなければ、各キャラめくりを狙わない真横ビーストと似たような対応でよいのだが、やはり逃げビーストの飛距離が伸びていて、斜めと横を両方捕まえられる対応はあまりない。横に逃げるなら、猫魚の大K、ビシャ下大P、パイロン車輪、カッチ氷足、フォボスレーザーなど一気に伸びる技があれば追いついてオツリを入れられる(ザベ長中P、猫大転がり、魚大ジェット、王様大コブラあたりは届かない:大方の飛び道具や猫ダンスはガードが間に合う)。斜め逃げなら弾速のある飛び道具は間に合うものが多いが、決め打ちするのはリスキーなので奥の手に。1発めをあえて高く(頭~後ろの肩くらいに)当てて、即逃げ、即突っ込み、遅め突っ込み(めくり)の三択にされるのもうっとおしいが、対空をしゃがみ技にしておけば勝手に引っかかる(犬の飛び込みは真下に長いものがないので、近距離では潜って下から落とすのを基本にしておく)。



密着1

1フレ投げの間合い内で片方がガード/ヒット硬直している場合を考える(どちらかが技の空振りなどで硬直しているとか、お見合い状況などであればさっさと投げてしまえばよいのでここでは考えない)。近距離からの飛び込み(めくり含む)を当てた後や、ダッシュ攻撃がめり込んだ後など。キャラの組み合わせによっては完全密着から小技で刻んだ後にもこの間合いのままになることがある。一見、攻撃側(=硬直させた側)が有利に見えるが、防御側はかなり安定した捌きができる。

防御側の順当な選択肢としては、投げ(ボタン放しにするかどうかは場合による)かガード(もしくはガードリバーサル)がある。攻撃側としては、通常投げは下段から始まるチェーンで潰し、ガードリバーサル狙いには投げを入れることになるが、コマンド投げ(レバー1のまま出す)はかなり安定した選択肢で、この対策は次で触れる。攻撃側はとりあえず打撃を連続ガードさせる手もあるが、ガードリバーサルに切られやすい。

防御側としては、コマンド投げさえ入力できれば打撃をガードさせられる以上の損失は避けられる目算が大きいので、どれだけ余裕を持って対応できるかがまず問題になる。攻撃側は相手に余裕を与えないようにしたいところだが、そうそう毎回相手のウラをかけるものではないし、投げ割り込みが通常投げだったとしても、下段と投げの単純2択ではダメージ収支的においしくないことが多い。



密着2

そこで、防御側の投げを無効化しつつガードを崩せる攻めを考えると、これは当然、投げられ判定がなくなる(=空中からの)中段攻撃もしくは連続ガードになるタイミングの下段攻撃、有利フレームが長ければ後ろ歩きによる投げスカり誘発ということになる。各キャラでどのような攻撃があるのかは、具体的性能のページを参照。文句なしで使えるのはカッチ・モリ・ビシャ・分身つき犬のダッシュで、パイロン・フォボス・王様のジャンプからの変化も十分選択肢になるだろう(ただし本当の至近距離だと使いにくくなるキャラが多い)。早い中段のないキャラでも、垂直ジャンプをすればタイミングを外しつつ攻めつづけることができる。カッチの下小Kやドノのレバー大Kも、中段ではないしガードリバーサルには弱いが、最大の安定行動である投げを無効化して、投げ化けパンチも潰せるので有効。自キャラのJ攻撃が下に長く相手キャラの座高が高いことが条件だが、昇りJ攻撃が中段になる場合もある。

中段打撃に対し防御側は立ちガードするのが基本になるが、見てから反応するか先読み優先にするかは自分の反応速度と相手の中段の性能を考慮して決める。ただ、ガードするだけでは防戦一方になってしまうので、出が早い技や(特に対空面で)判定の強い技での割り込みも考えなければならない。割り込みを狙った場合、下段開始コンボや投げには対応できない場合があるが、割り込み技がしゃがみ技になっているキャラや投げ化けパンチが割り込み技を兼ねているキャラはリスクを軽減できる。また、魚ならば垂直ジャンプをダッシュでくぐるという選択もなくはない(距離的に、デミやレイレイだとやや厳しいか)。中段からのコンボが強力なキャラが攻め込んだ場合、下段開始コンボと中段開始コンボの択一でダメージ収支をかなり改善できる(いずれも大ダメージが期待できる選択肢だし、ある程度ガードリバーサル対策にもなっている)。すでに紹介したが相手の1フレ投げ間合いから出て投げを無効化する案もあり、たとえばザベなどは、低空ダッシュ攻撃めり込み>最速下段開始コンボorしゃがみ後退などでダメージを稼ぐことになる。

多くの場合、これらを主軸に相手の選択肢から投げ返しが消えない程度に投げを見せていくことになるだろう(カッチは投げの威力が非常識なので例外)。中段からのコンボがあまり減らない、もしくはつながらないキャラは、投げと下段の2択を基本に、垂直ジャンプや歩き後退を交えてゆくことになる。下段小技の連打が効くキャラならタイミングを散らしつつ固めることができ、これもかなり有効。防御側は、ガード待ちとガードリバーサルと投げを中心に、割り込み技(可能なら、さらにそこからのコンボ)を使って相手に好き放題をさせないようにする、というのが基本になる。



密着3

ただし、防御側がリバーサル無敵技を出すと、攻撃側はガード(もしくはボタン放し入力のコマンド投げ)くらいしか選択肢がなくなり、ダメージ収支は大幅に落ち込む(昇竜系必殺技の場合、自動で連続ガード打撃へのガードリバーサルにもなるのでさらにやっかい)。反対に攻撃側は、無敵時間の長い技で相手の無敵技を潰すとき以外には、自分から無敵技を出すメリットがあまりない。

また、攻撃側に、ガードリバーサルをかけられてもガード可能な技があれば、とりあえず連続ガードになるように当てて、一方的に揺さぶりをかけることができる。さらに、ガードリバーサルを封じるために投げを使うリスクがなくなる(下段と刻み技単発の2択を基本にできる)うえ、ヒット確認もしやすくなるため、ダメージ収支が大幅に改善する。ガードリバーサル対策として、連続ヒットさせつつディレイをかけられる刻み技(連打キャンセル可能な下小Kなど)があるともっと便利。

双方のキャラの投げ(投げ化けパンチの対空性能含む)と下段開始コンボの性能、攻撃側のキャラの空中技と刻み技の性能、防御側のキャラのガードリバーサル技と割り込み技(無敵リバーサル含む)の性能が、選択肢の比率を決めるポイントになるだろう。各キャラの投げの性能については、具体的性能のページを参照。キャラの組み合わせによっては、自分が攻めていても、さっさとバックジャンプなりバックダッシュなりで距離をとってしまった方がいい場合もある。



近距離1

コマンド投げのみ入る間合いで片方がガード/ヒット硬直している場合を考える。この間合いでは打撃を投げで返すのがほぼ不可能なので、防御側はとりあえず投げ返しを入れておいて空中からの攻撃は見てから反応、という対応では安定できない(それどころか、ガードリバーサルで切れない打撃を先出しされると、おとなしくガードしている以外なくなる)。多くの組み合わせで、攻撃側が一番有利なのがこの間合いだろう。

さらに、攻撃側が投げに行く場合、最速前歩きから1フレ投げorわずかに待ってから前歩きをして1フレ投げという選択が可能になる。相手の通常技を吸い込むだけなら普通に前に歩いて投げればよいが、相手の投げ入力が終わるまで1フレ投げの間合い外で待ってから前に歩けば、投げ返しも潰すことができる(スト2などでの古典的な当て投げと同様)。攻撃側が投げ返しを打撃で潰す場合、単体で考えるなら最速で打撃を入れてしまえばいいのだが、最速打撃にはガードorガードリバーサル、遅めの前歩き投げにはジャンプ(投げ化けパンチに対空性能があっても、タイミング的にすかりやすくかなり安定する)かタイミングを合わせた投げ返し(場合によっては最速打撃で返せることもある)と、防御側が得する状況を狭くしておくために、両方使っていった方がよい。

攻撃側としては、割り込めないタイミングの打撃/最速歩き投げ/一瞬待って歩き投げの3択を中心に攻めることになる(もちろん、早い中段があればこれにプラスできる)。先出し打撃(ガード/ガードリバーサル以外、すべての選択肢を封じ込められる)を中心に、ガードを狙う相手を投げていくことになるが、中段やジャンプ(一部のキャラは前ジャンプが裏落ちやめくりになる)も絡めてゆけるため、かなりやりやすい。投げ化けパンチが防御側のバックジャンプを落とせる性能だと「あいこは勝ち」のジャンケン(3択のうち1つしか損をする選択肢がない)にできる(投げ化けパンチで相手のバックジャンプが落とせない場合、下段コンボを飛ばれる前に差し込んでしまうのが一番手っ取り早い)。



近距離2

防御側は、なんとかダメージを最小限に抑えなくてはならない。通常投げに対しては投げ返しができていればOKと考えて、ガードリバーサル1点狙い(ボタンは中か大で)にすることも可能だが、これはガードリバーサルの性能次第(猫やレイレイあたりだと厳しい)。同じ考えで、しゃがみガードを基本に相手が前に歩いたら(反応が無理なら決め打ちで)投げ返しを入力すれば、最速打撃と前歩き投げはとりあえず凌げる。この2つの選択肢は空中からの中段・その場からのコマンド投げ・ディレイ攻撃などに弱いため、裏の選択肢として空中への逃げも用意したい(これに下段打撃を刺されるのは仕方ない)。また、キャラの組み合わせによって投げ受身はとらない方がよい場合もあるので注意が必要。

打点の高いしゃがみ技を起点にしてチェーンコンボを狙うのもある程度有効で、空中から攻めようとする相手を落としつつ連続ガードタイミングの打撃はガードすることができ、その場からのコマンド投げには大きな反撃となる(連続ガードにならないタイミングで打撃を出されると負けるし、浮くダッシュ程度ならともかく、前ジャンプを落とすには立ち技を使わないと無理な場合が多い)。

攻撃側は普通に攻めていれば採算が取れるはずだが、相手を画面端に追い詰めておくのも有効。空中で当たっても威力の高い技(主にES/EX技)があれば、打撃と空中への逃げの両方を潰す選択肢として活用できる。ここでも、ガードリバーサルに引っかからない刻み技があると非常に強い(距離が離れている分、密着よりもいろいろな技が使えるはず)。

ここでは双方のキャラの投げ性能(早さ、間合い、威力、投げ化けパンチの性能)と機動力(歩き、ジャンプ、ダッシュの性能)が、無敵技としゃがみ歩きの有無と並んで非常に重要になる。もちろん、密着時と同様、攻撃側のキャラの空中技と刻み技の性能、防御側のキャラのガードリバーサル技と割り込み技の性能も選択肢の配分に大きく関わってくる。



近距離3

もう少し細かいところに突っ込んでみる。防御側がバックダッシュで逃げる場合、ガード中からコマンドを入力し始めるのであれば、レバー454ではなく151(ニュートラルは必須)とすると連続ガードになる下段をくらいにくい(浮くダッシュも浮かないダッシュも同様:モリ・カッチでミスなく操作すれば、連続ガードにならない下段を地上でくらうことはない)。

攻撃側と防御側ともに、通常投げを狙う場合の投げ化けパンチに、対空性能の高い技(ジャンプを潰す)とリーチの長い技(バックダッシュに引っ掛ける)の選択ができると有利。もちろん、出が早くて(相手の空中攻撃を落としやすくなるし)威力が高い方がいいのは言うまでもない。ガードがもっとも安定する状況なので、少なくとも相手が暴れてくれる程度までは投げを混ぜてやる。

攻撃側にとっては、無敵技と並んで、しゃがみ歩きも対応が難しい。ダッシュ・ジャンプ・前歩きなどで追撃するのが関の山となる。中段の比率が高いキャラだと、普通に歩いて後退されるのもかなりいやらしい(これは下段開始のコンボでなんとかしたい)。



中間距離1

まず問題になるのは対空性能である。対空が安定しないと話にならないのは、ビクトルを例に出すまでもなくすぐにわかる。対空の「手軽さ」も重要で、遅い反応から簡単な操作で間に合う対空があれば、地上での差し合いに集中しやすい。半読み行動として、飛び込みはガードできればOKのつもりで地上戦に集中する案もある。複数の変化を潰せる技(たとえば犬のノーマルジャンプ攻撃と空中ビーストを両方潰せるカッチのタワーなど)があると対応を単純化できる。

反対にジャンプからの変化が択一になる場合は、ダメージ効率が高ければそれだけで有利である。たとえばビシャの前ジャンプ>J通常技or魂投げは、地上でくらうとどちらも激しく痛いうえ両方を返せる対空技が少ないため、非常に強力である。レイレイのレバー大Pなど置いておく系の対空で変化前に潰すとか、空中判定になる対空技(ただしJ通常技に勝てるもの:距離によるが猫の引っ掻きなど)をとりあえず出して魂は空中でくらうとか、相手より先に飛び込んでしまう(落とされる危険はある)とか、片方に決め打ちして返すとか、かなり限られた対応になる。

対空が弱いキャラでも、とりあえずの垂直ジャンプ(や前ジャンプからの変化)が安定する場合には押し込まれにくい(ザベのようにダメージ源になることもある)。反対に、垂直ジャンプを見てから合わせられる技(ビシャのレバーPと居合や魚の大Kなど)があると、相手の選択肢を狭めることができる。ただし、見られると落とされる場合であっても、前ジャンプよりはローリスクという理由であえて垂直ジャンプすることはある。

なお、ほとんどの必殺技(モリのシェルキックやビシャの居合は例外)は空中の相手にヒットすると大ダウンになるため、追い討ちまで込みで相打ちOK対空として使える場合がある(猫などで重要)。レイレイの下大K、王様の下大P、フォボスの遠大Kと下小or中P(基盤のバージョンによる)も空中でくらうと大ダウンになってうっとおしい(各キャラの下大Kなどは、空中ヒットだと小ダウン)。



中間距離2

お互いの対空が安定している場合、ダッシュを始めとする突進系の行動が重要になる。最速出しのダッシュ攻撃(もっとも遅いザベでもダッシュ成立から10フレ後の入力、全体で17フレ発生)を反応通常技で止めるのは、くらい判定が小さくなる技でないと相当難しく、打撃技の先出し(とガード)が中心になる。採算が取れるかどうかは別として、ダッシュ投げorダッシュ打撃の強引2択がビクトルと犬猫以外の全キャラで可能である(犬猫は歩きからの択一で代用可)。

防御側の選択として、長くて当たりが強い技を(ガード/ヒットを問わず)当てて、ダッシュを見てから潰せるor相手だけ対空が安定しない間合い(あれば)まで離してしまう手がある(ザベやビシャなどがよくやるパターン)。攻撃側がこれを捌くには、判定が強いorくらい判定が小さくなるor無敵判定の技を置いておくか、ガードリバーサル(間に合うなら)をかけるか、間合いを誤魔化して空振りさせるくらいしかない(もし相手が一方的に殴れる間合ならば、多少の不利をもらうのは仕方がない)。もちろん、相手の対空が不安定な間合いなら先飛びしてしまう手もあるのだが、長い技にジャンプの飛び際を落とす性能があると厄介である。

攻撃側防御側を問わず、届かない打撃を置く場合、確定のオツリをもらうような技は振りにくい(届くなら、ドノの遠中Pなど出るまでの判定が弱すぎるもの以外、先出ししてしまえば無問題)。どうせ空振りするなら小技がよいだろう(連打キャンセルが効くと理想的)。このような「空振り前提で防御的に置く技」を筆者は「バリア技」と呼んでいるが、隙の少なさ・当たりの強さ・判定の高さ・連打の密度・リーチの長さ・しゃがみ/立ちの区別など重要な要素がいくつもある(レイレイや王様あたりが理想的な性能)。

バリア技に対抗するために、攻撃側はダメージの大きな(たいていは相手が手を出さないと空振りになる)技の差し込みを狙っていく(極端に強い判定でなくとも、攻撃判定とくらい判定が同時に前に出る技を適切な間合いで使えば相打ちを取れる:一方的な勝ちを狙う場合、横への当たり強さも重要ではあるが、判定位置の高さとリーチが問題になることが多い)。差し込みに対するさらなるアンチ手段として、防御側はくらい判定が小さいバリア技(たとえばカッチの小Kなど)でのすかしも狙える。

手数の少ない相手にはイキナリのダッシュ攻撃(すでに述べたように、飛込みよりもかなり反応が厳しい)を狙うと効果的だが、ダッシュ攻撃からラッシュに入りやすいキャラと入りにくいキャラがいる(単打で終わってもある程度は狙うべき)。目先を変える選択として、相手が意識していないと対応できない技をぶっ放す手もある。たとえばドノの剣刺し・地上飛び道具各種・犬の分身・歩きorダッシュ投げなどで、出る前に相手の打撃に引っかかりさえしなければ、他の選択肢に気を取られた相手を追い込むことができる。これらの選択肢を見せておくことで反対に、他の選択肢への対応を甘くすることもできる。

なお、ダッシュ側には判定の強い打撃(たとえばパイロンのD大K、ザベやフォボスの低空D攻撃など)で置き打撃を潰す選択肢があるが、レイレイの地上ダッシュ以外には空走距離があるので、距離が近すぎると発生前に本体を殴られることになる。誤解が多いポイントだが、ダッシュ攻撃を仕掛ける側は、極端に近い間合いを避けた方が有利である(カッチやモリにしても、やや離れた間合いの方が落とされにくくコンボも安定してつながる)。



中間距離3

最後に相手がガードで安定している(または何か狙いを絞って他はガードという態勢の)場合だが、見てから反応できない中段下段の択一があるならそれを仕掛ければよいし、ダッシュからのラッシュが強力なキャラは遠慮なくラッシュに入ればよい。強引な手段がない場合は、どこかで接近からの投げorガード不能技を狙うしかない。

とこの辺までお互いのアンチ手段が出揃うと、あとは戦略的なさじ加減(手数の調整・ゲージの管理・一発狙いなど)や身体能力(反応速度・操作精度など)をキャラの相性にすり合わせていくことになる。密着でない近距離とも共通するが、多くのキャラでは最終的に「ガードが最安定な状況」でどれだけ投げを入れられるかが大勢を決めるような気がする(相手の意識から消えていればガンガンダメージを奪えるし、相手が意識してくれれば裏の選択肢が活きる:中段下段の択一が強いキャラでも、投げを絡めることでさらに収支が改善するということ)。

「とりあえず浮く」という選択肢があるため王様とフォボスが特殊ではあるが、ザベあたりもとりあえずのジャンプはけっこう使う(本体に届く打撃を多めにすると対策になるが、どのキャラもリーチが長いので、実際には突進系の選択肢を被せる場合が多いだろう)。姿勢の低いダッシュとやたらと強い中Kのある魚、とにかく地上打撃が当たらない犬を相手にする場合も独特な動きになる(まあ、言い出せばハンターのキャラなんて全部特殊だが)。



空対空1

空中ガード後は技を当てた側が1フレ有利なようで、カッチ同キャラでJ小攻撃を空中ガードした後互いに中Pと中Kを1フレごとに連打すると、J小攻撃をガードさせた側が1フレ先手を取れる。また、ガード硬直が非常に短い(というか多分ない:ガードストップのみ)ため、カッチのJ大Kや猫のJ中Pなどに対し途中でレバーをガード方向以外に入れてしまうと2段目だけくらうことがある。ちゃんと調べたわけではない(というか、こうなったらこうという確定的な調べ方が思いつかない)のだが、空中ガードの後は、攻撃側も防御側もすぐには空中投げできないような印象(画面端で揉み合いになったときに、空中チェーンをガードさせようとして空中投げで割り込まれることは稀だし、空中当て投げみたいなこともできない感じ)。モリの空中ガードポーズは判定がどこかおかしいような気がする(これも未確認)。

ジャンプ攻撃を出した後は、空中にいる間に技の硬直が終われば再度空中ガードできるようになる(空中ダッシュも可能)。出っぱなしの空中小技をガードさせた後は、他の技を出してそれが出終わるまで、空中ガードも空中投げもできない。また、ごく低空で空中ガードした場合は着地まで攻撃が出せない(空中ガードはできる)。王様以外は空中で必殺技(フォボスの空中ガードリバーサル含む)を出すと着地まで一切の行動ができない(着地硬直が設定されている空中必殺技もある)。王様は垂直Jの扱いが変で、空中ガードをすると着地まで一切の行動ができない。このため、モリのシェルキック、猫のスクラッチ追加入力、ザベのノコサマーなどを垂直Jから空中ガードすると、2段目以降をくらう(ただし、ガードストップの直後はくらい判定がないのか、間隔が短いカッチの空中大Kはロングダッシュからめり込ませてもまったく当たらず、猫のJ中Pも1段目ガード>2段目スカりになることがほとんど:くらい判定自体も小さめなので、スカっているだけかもしれず確認できない)。

レイレイとザベが空中ダッシュをした後は空中ガードできない(通常打撃のみ可能で、ザベはダッシュ中に限り空中必殺技も出るが、空中ダッシュ技をキャンセルして空中必殺技を出すことはできない:どちらのキャラも攻撃を出すとダッシュが終わる)。フォボスは空中ダッシュが終わればダッシュ前と同様に動ける。各キャラの浮くダッシュは空中ガードと空中投げができない以外ジャンプと同じ扱い(犬のダッシュからは空中ビーストが出ないが、高さが足りないだけだと思う)。犬・猫/ザベ・レイレイの前ダッシュ/空中ダッシュには着地の隙が設定されているが、モリ・カッチのダッシュと犬・猫・ビシャのバックダッシュはジャンプと同様に着地する(打撃を置かれてもガードを入力していれば地上ヒットはしない)。1回のジャンプで同じ技を2回出せるキャラは少ないが、フォボスと王様のほか、ザベとレイレイもジャンプ攻撃>空中ダッシュ攻撃の組み合わせに限って2回出しできる。

空中ガードをするとやや浮き上がって後ろに跳ぶが、吹っ跳びの横方向の速度は前ジャンプよりも速い(よって、ガード後わずかに距離が開いてゆく)。このため、リーチの長い技を空中ガードさせられれば相手が画面端に詰まっていない限り反撃が届かない組み合わせもある(ザベやビシャでやると強力)。垂直ジャンプやバックジャンプからならもっと反撃を受けにくい(リーチにかなりの差があってもOK:たとえばカッチが垂直ジャンプから中Kの先端を当てればザベのJ中Pはたいていスカる)。前ジャンプからジャンプ攻撃を複数回ガードさせた場合、1回しかガードさせない場合と比べて横の間合いはさほど開かない。上への持ち上がりは普通のジャンプの頂点手前とあまり変わらないようで、6フレ上昇>3フレ頂点>以後下降または7フレ上昇>1フレ頂点>以後下降というパターンが多い。ジャンプの昇りで空中ガードすると、上昇が打ち切られて着地が早まることがある。

空中投げの間合いは意外と狭く、高さについてもわりとシビアなのでお互いのジャンプタイミングが合わないとノーチャンスになる。キャラによる間合いの差はあまり大きくない。密着で中大の技を空中ガードされるとたいていのキャラでオツリが入るため、垂直ジャンプから狙った場合でもそこそこのリスクはある。空中で打撃を出した後でも、空中にいる間に技の隙が終われば空中投げを出せるが、フォボス以外ではあまり意味がないだろう。ダッシュや空中ダッシュから空中投げを出すことはできない(フォボスのみ空中ダッシュ終了後の下降中に空中投げが可能)が、空中ダッシュしてきた相手を投げることはできる。モリは空中投げの威力が高くデミとカッチも微妙に強いが、あとは同じ威力(ザベ・猫・ビシャ・パイロンは追い討ちが入るのでモリに匹敵する痛さ)。また、前後の投げ分けも可能。

高度が低いと空中投げはできない。これは相手の高さではなく自分の高さに依存しているようで、たとえばカッチだと、のぼりはレバー上から10フレ目(離陸したフレームから数えて5フレ目)まで、降りは着地8フレ前(発生7の技がギリギリ出せる高さ)から投げが出ない(のぼりよりも降りの方が高い高度で空中投げ不可能になる:というか、基準になる高さはおそらく同じで、入力の1フレラグで都合2フレの差がついているだけかもしれない)。猫ならレバー上から9フレ目の入力でも投げになり、着地7フレ前までの入力が有効になる(密着から同時に垂直ジャンプすると、レバー上から9フレ目と10フレ目に猫が一方的に投げられる)。上下方向の投げ間合いによる有利不利はないようで、お互いの判定が重なったときのみ投げが有効になる模様(横方向の距離が十分近ければ、片方だけが空中投げ可能な高度に達している場合以外、高さによって片方が一方的に投げられる状況はない)。



空対空2

見てから後跳び:
近距離では前ジャンプから空中ガード後の反撃を狙う。空中投げで偶然吸われる場合もあるが、垂直ジャンプだと反撃が届きにくい(悩みどころ)。遠いと反撃が届かない。遠い場合はキャラによって垂直ジャンプからののぼり攻撃が有効。近いと跳び際を落とされる。非常に遠ければ前ジャンプから空中ガードして相手の着地にジャンプ攻撃を狙ってもよい。

わずかに後跳び(跳んだら相手が先に跳んでいた場合):
遠距離だと空中投げがノーチャンスになり空中ガードからも反撃しやすく、相手が空ジャンプだと着地に跳び込みが重なるのでおいしいが、相手に無敵対空がある場合はそうもいっていられない。ジャンプ攻撃が強いキャラなら相手のジャンプに即反応で先出し攻撃をしてみてもよい。距離が近いほど相手の先出しジャンプ攻撃を返しにくく押し込まれやすいが、空中ガードから空中投げを狙っておくのが一応安定(タイミング的に投げは狙いやすいが、空中ガードからの反撃は潰されることもある)。半端に遠い間合いでは垂直ジャンプ以外あまりぱっとしない。

同時跳び: リーチの長さ次第で対応が決まる。自分の方がリーチが長ければ先出し攻撃で安定して陣地を奪いつつたまに空中投げを狙っていける。

わずかに先跳び(わずかに後跳びの反対のパターン):
のぼりジャンプ小攻撃などを決め打ちしておくと押し込みやすい。相手が飛んだのを見てから対応するのはほとんど不可能(間合いによっては反応でジャンプ攻撃を出しても発生前に投げられる)なので、かなり成り行き任せになる。



空対空3

画面端が絡むと、また話が少し変わる。画面端を背負っている側は空中ガード後に間合いが開かないため反撃が届きやすい一方、追い込んでいる側は空中多段攻撃で相手の浮きを大きくして、先に着地してから空中の相手を地上技で落とすことが可能。

追い込まれた側としては空中ガードをしない(先出しでJ攻撃を当てておく)のが対策になるが、間合いによっては着地後の対空技をジャンプ攻撃で潰せることがある(動けるようになるのは空中側が先なので)。着地ギリギリを狙って空中技を出してくる(後述)相手に偶然割り込めることもあるが、最速で固められるとたいていくらう。相手の飛び込みを見てから垂直ジャンプ空中ガードという選択肢はそこそこ有効。

追い込んだ側としては最後の空中攻撃をできるだけ遅く(自分の着地ギリギリで)出してから姿勢の低い技で対空するのが理想だが、暴れる相手には最速つなぎで割り込みを潰しておく。対空技が強いキャラなら常に最速でつないでも問題ないし、カッチや猫のように空中多段攻撃が豊富なキャラにもタイミング無視でとにかく空中で3回技を当てることに集中する選択肢がある。空中ガードを嫌った相手がジャンプ攻撃を早出しするようになったら、先飛びの先出しで潰すか地上で待って着地に攻撃する。

基本的には追い込んだ側が有利(地上での対空も間合いが合わせにくい)で、飛込みを垂直ジャンプから空中ガードしてくる相手には空ジャンプを多めに混ぜてやるとよい(対空性能の高い投げ化けパンチがあるなら、空ジャンプからのボタン押し投げを決め打ちしてもよい)。焦った相手を叩くのか、自分から動いて押し切るのか、明確な意識をもつとともに切り替えをすばやくやるのが非常に重要。相手を動かすためにも決めにいったときに反応されにくくするためにも、有利な状況を利用した嫌がらせは十分にやっておきたい(あまりしつこくやって逆に狙い撃ちされたら意味がないので、調子に乗り過ぎないように注意する必要はあるが)。



オマケ(択一攻撃の基本メカニズムと戦術)

まず、裏落ちジャンプ攻撃やめり込みダッシュ攻撃をガードした後に密着して、投げと打撃の二択を仕掛ける状況を想定してみよう。ガード側の安定行動は、リバーサルタイミング~3フレ遅れの間にボタン押しコマンド投げ>すぐボタン放すである(投げ化けパンチの性能によっては、中大ずらし押し>押しっぱも選択肢になる)。防御側に4フレの投げ無敵があるため、その幅で猶予を持つことができる(もし4フレ遅れの投げ返しとベストタイミングの当て投げが同時成立すると、確率半々になる)。攻撃側が1フレ投げられ判定が消えない打撃を選択した場合、遅ければ投げられ、早ければガードされ、潰せるのは投げと打撃が同時成立した場合のみとなる。同時発生狙いはどう考えても効率が悪く、狙ってやるのは無理だろう。また防御側はあくまで投げ返しとして投げを狙うので、あえて受身を取らせて起き攻めを狙うのでなければコマンド投げの方がよい(間に合わなければ、レバー1で待ってレバー4と同時にボタンで通常投げする)。

攻撃側が打撃で崩すには、投げられ判定がなくなる打撃をリバーサルタイミングから4フレ遅れ~相手の投げ化けパンチ発生の前までに(または投げ化けパンチを避けて)当てる必要がある。ようするに、浮くダッシュかジャンプ登り攻撃が中段になるキャラなら、下段打撃との択一が成立する。裏落ち飛込みで密着した場合に限って言えば、モリやカッチのショートダッシュ飛び越えは、投げ化けパンチをすかせれば大ダメージを狙える一方、猫クレイドルや判定位置が高い下小Pの連打キャンセル(シティコネクション当て)などめくり落とし性能がある暴れに弱い。前ジャンプ系やカッチのロングダッシュは問答無用で先制できるが、ヒットorガードの後に落とされないよう組み立てを工夫する必要がある。ビシャやモリやザベなどのバックダッシュ系は、安全確実に攻撃できるが大ダメージは狙えない。やや遅めの無敵技をぶっぱなす方法は、デミのブラストやドノの変身、最後の1発になるならESシャドブレなどもなくはないか。レイレイの地上前ダッシュは戦術の中心となり得る重要な選択肢。カッチの下小Kは操作が簡単で最大ダメージも大きく、無敵技がないキャラにはとんでもない脅威になる。これらの対策を考えるときに初めて、放し投げやレバー入れっぱなしジャンプに有効性が出てくる。

即出し~ギリギリ連続ガードにならないタイミングで打撃を当てて固める選択肢もあり、なんといってもビシャの固めが強烈(裏にバックダッシュ攻撃があるのも酷い)、魚がそれに次ぐ縦押し性能で、ジャンプラッシュが強いパイロンや王様やフォボスなども優勢に進めることができるだろう。それに対して、剣を飛ばしていないドノや画面端以外の犬猫などは決め手に欠けるところがあり、一気に攻め崩すよりは刻みや固めやジャンプの混ぜ方でなんとなくリードを奪っていく戦術性が強く求められる。すでに触れたように、連続ガードにする場合下段のメリットはあまりない(ガード側は投げ返しでも下段ガードに化けるように入力するはずだから)。固めに中攻撃を使うのは状況によっては面白く、ヒット確認から大ダメージを狙えるコンボや、裏落ちJ攻撃>中大チェーンなどタイミングを外す攻撃、キャンセル必殺技などから継続性のあるラッシュといった攻めが狙えるキャラもいる。とくに、小技でも中技でもガードリバーサルには切られる、という組み合わせではリスクもあまり増えない。中段が強力なキャラにとっても、攻めのリズムに変化をつけるために有用な選択肢になり得るし、立ちガードを見越しての下段がある分さらにいやらしい。

密着小技で1発刻んだ後は後ろ歩き(しゃがみ歩き含む)も有効で、レバー入れっぱなしで歩けば投げが届くのはカッチの同キャラくらい。ただし、密着で投げ返し(裏落ち攻撃の後だとガードバックで距離が詰まり投げ間合いからは出られない:表落ち攻撃からなら着地キャンセル歩きで抜けられる)を仕込んだ後、刻まれてまたコマンド投げを仕込むというのも難しいため、1フレ投げの間合い内であっても、投げ返すとしたら通常投げを使うことが多いだろう。通常投げでの投げ返し(の投げ化けパンチ)を潰すことを考えると、有利フレームが長めの小技(ガードリバーサルに切られない技だとなおよい)で刻んで、8フレ投げ間合いに移動してから先出し打撃というのが理想的な攻め方になるか。やや低めの表落ち攻撃で密着近くなった場合なら、着地キャンセル歩き(空中でレバー1>着地少し前に4)でコマンド投げを暴発させて投げスカリポーズに反撃する狙いもあり得る(無敵リバーサルもガードできる)。防御側の対策としては、通常投げを使うようにすれば(投げ化けパンチは出るが)投げスカリにはならない。

これが8フレ投げ間合いになると投げ返しの優位性が一気になくなるので、正面飛び込みやダッシュ攻撃のガード後は間合いの把握がまず重要になる(歩きが速いキャラやしゃがみ歩き可能なキャラなら、有利フレーム中に歩いて積極的に調整するのも有効)。攻撃側の先出し打撃が無敵技と出の早いガードリバーサルくらいでしか返されないことから打撃固めの有効性が高く、その裏である前歩き1フレ投げが抜けにくいため攻撃側がペースを握りやすい(とくに、ガードリバーサルが普通のリバーサルに化けたとき投げをもらうキャラはキツい)。縦押しキャラにとっても刻みキャラにとってもジャンプラッシュキャラにとってもお得な間合いなのだが、前歩きコマンド投げがあるカッチはともかく、モリはショートダッシュも振り向きショートダッシュも縦ショートダッシュも当たりにくく迫力がなくなる(が、歩きが速く投げ間合いも広いので、ここを「地味に稼ぐ間合い」にできれば大幅な戦力アップになる)。



もどる

自滅への道トップページ