食材を揃えよう


買い置きはするな / 常備するものがないわけではない
/ 冷凍のコツ / 調味料は豪華に / 加工調味料とか漬物とか干物とか
/ 油も種類は絞ろう // 道具に戻る / レシピに進む / 目次にもどる

まだ揃え続ける。そう、オッサンは揃えるのが好きなのである。



買い置きはするな

揃えようと言っておいてナンだが、これは真実である。食品なんて(発酵とか熟成とかを買った後にするものは別として)置いておけばおいて置くほどまずくなる。余計なものは買ってはいけないのである。また食材を痛ませて捨てることほどもったいないことはないし、腐らせてはいけないという意識でムリヤリ使ってもいいことはないので、使い切れる分量のものを選んで買いたい(なんでも少量だと高くつくが、捨てるよりはマシ)。たいていのものは15分もあれば買ってこられる世の中なのだから、せっかくの流通の進歩を享受したい。

でまあ常にあった方がいい食材としてナンバーワンなのが米。常備するからには保管方法に気を使わなくてはならない。ホームセンターに組み立て式のものが安く売っているので、ぜひワンプッシュ計量の米びつを使うとよい。使うたびに蓋を開けたり手の湿気を移したりしていると足が速くなる(痛みやすくなる)。虫除けが必要かどうかは地域や住宅によるのだろうが、使う場合有効期限切れに注意したい。

筆者が密閉容器として(チマチマ使う食材用に)使っているのはおもにガラス瓶(一部プラ)。パッキンつきのフタをパチンと閉めるタイプ(スープや自家製ソースなど)、ヘタつきシリコン蓋で簡易密閉できるタイプ(コーヒー豆やパスタなど)、普通のねじ込みフタのもの(油とか漬け込み食材とか)、それぞれ使い勝手や密閉度が異なるので使い分けたい。野菜などは、湿らせたキッチンペーパーでくるんでポリ袋に入れ、さらにプラスチックの食品ストッカーに入れて冷蔵している(冷蔵庫がファン式なので、温度は下げても風には当てないための工夫)。ただし、ピーマンやキノコ類など水分で傷む野菜もあるので注意が必要。調理済みの食品を凍らせるときは、たいていプラの密閉容器。

液体orゲルゾル系の調味料は極力冷蔵庫に保管しよう。ソース、マヨネーズ、ケチャップなどはもちろん、醤油、酒、酢なども冷蔵庫に保管した方がよい。味噌や醤系調味料なども冷蔵庫に入れる。粉末の調味料は常温でよいが、調味料ケースには一度にたくさん入れず、ケースもこまめに洗いたい。袋入りの調味料は、輪ゴムや洗濯ばさみで口を絞って保管すると風味が落ちにくく虫もつきにくい。ダシパックみたいなものも、密閉できる袋か容器に入れて冷蔵(長期保管なら冷凍)する手がある。

食品全般について「開封後は冷蔵庫に保管」とか「開封後はすみやかに使い切れ」といった注意書きがあるものが意外と多い(この辺の情報が親切なのが桃屋ののりつくだに)。実際冷蔵庫に入れないと劣化するので、保管方法はしっかり確認しておいた方がよい。



常備するものがないわけではない

ニンジンのボイルは大変便利である。乱切りと板切りにして、乱切りを水(1Lに対して塩を大匙1くらい入れる)から茹で、煮立ったらor煮立つ手前(お湯の量に応じて調節)で板切りも鍋に、(再)沸騰してオレンジ〜黄の灰汁が出たら引いて、6分がた火が通ったらざるに上げ、流水で冷やし、水を切って冷凍する。少し硬さを感じる半生に茹でるのがコツ。半凍りのときにいちど容器を振って、バラしておくと使いやすい。もちろん、冷蔵で悪くならない間に使うなら冷蔵の方が食感がよい(水を張った密閉容器に入れ、1日1回くらい水をかえてやると長持ちする:塩素が入っていることが必要なので水道水をそのまま使い浄水器は使わないこと)。ボイルしたニンジンを含め、野菜類を冷凍すると繊維が壊れてシナシナになるが、煮崩すつもりのタマネギなんかはかえって扱いやすくなる。冷凍保存についてはニチレイフーズの冷凍保存のキホンというページが参考になる。

ダシとかブイヨンとかスープストックとか、半完成のスープも冷凍保存しておくと便利。水分が多く凍ると膨張するので、製氷皿を使うか、冷凍用の密閉ポリ袋に入れるのが無難。もちろん風味が落ちないではないし、冷凍といっても1〜2週間で使った方がよいが、種類の違うスープを用意しておけるのが嬉しい。昆布出汁、出汁パックの出汁、貝類の蒸し汁、乾物の戻し汁、肉の茹で汁、生姜湯なんかを組み合わせて、その場に合わせたブレンド出汁を作れる(常に全部揃えておくのはムリなので、そのときあるものを気分と勘で組み合わせる)。冷凍してまで自作スープにこだわるより、味覇とか上清湯みたいな濃縮スープを使った方がラクじゃないかという考えもあるが、そこはまあお好みで。濃縮スープを中心に変り種だけ自分で作って冷凍する案もあるのだが、保存期間が長くなりがちになる。

キノコ類は石突を取り房をバラして、基本的には乾いたまま洗わずに冷凍する(マッシュルームなんかは切ってからレモン汁をかけるとよいと言われる:切り口が酸化しやすいから還元剤を塗ってやろうという発想の模様)。家庭の冷凍庫だとどうしても風味が劣化するので、早めに使いたい。ブナシメジやヒラタケなんかが使いやすいと思う。冷蔵の場合濡れても乾いてもよくないので、新聞紙などにくるんでポリ袋に入れる。温度は低め。キクラゲは普通乾燥で売っているので保存性がよい。干しシイタケもあると便利だが、戻し汁を使うのが恐ろしいので、これだけは素性の確かな高級品を買った方がよい。他にぜひ欲しい乾物はやはり小エビ。これは欠かせない。ひじき、のり、寒干し大根あたりもお好みで。インスタントラーメンの具として売っているミックス乾物も意外と便利。

肉類は下茹でして冷凍するのがラクで、とくに茹豚は使い勝手がよい。作り方はいろいろで、ボトムプロコーナーのホイコーロの項でも紹介したように、筆者は低温調理(ただし火はちゃんと通し、50〜60度まで冷めたら急冷する)がいいと思う。ブロック肉を鍋に入る大きさに切って脂身を上に敷き詰め、浸る程度の水と肉1kgに大匙1くらいの酒とネギの青い部分とショウガの薄切りを何枚か、強火で沸騰させ灰汁を引いたら火を止めて乾燥昆布を加え、茹汁ごと保温鍋に入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やして茹汁を漉す。肉はたこ紐で縛ってもよいが、バラ肉の場合筆者はやっていない。保温鍋がなければバスタオルなどで鍋を保温してもよいし、IH調理器の保温モードでも作れると思うが、試してみたことはないのであしからず。こま切れ肉など薄いものなら、ネギと生姜でやや半生に茹でて水洗いして水を切る方法がラクだと思う(冷蔵または冷凍する)。生のまま冷凍することももちろんできるが、凍った生肉はいったん解凍しないと下ごしらえができず使いにくい。茹でた後は冷凍だけでなく、豚なら醤油などに漬けてチャーシューにしたり、鳥ならマリネのような感じにしてもよいし、長期保管しないならもちろんそのまま冷蔵してもよい。

基本的に、米やブロック肉など一回分に分けるのが難しい食材を例外にすべて都度買うのをデフォルトにして、毎回使うものだけ常備にシフトさせ、一定期間使わなかったものは都度購入に戻すというのが無難なプラン。香辛料も賞味期限が意外と短いものがあるので、もしダメにしてしまったら他のものでの代用も検討してみる。



冷凍のコツ

冷凍してある食品がダメになる原因はそう多くない。酸化ないし油やけ、乾燥ないし風邪引き、臭い移り、解凍冷凍を繰り返し食材の組織がグズグズになる、タンパク質や脂肪酸など高分子の変性(酸化以外では酵素による分解など)といったところだろう。これらを防ぐ上で効果的なのは、空気との接触を遮断し密閉することと、十分に低い温度を保つことである。

ポリ袋やジッパー袋を水に半分沈めて空気を追い出す方法がよく紹介されるほか、食材の表面に水(食品によっては0.1%の砂糖水だとか1%の食塩水だとか)をつけて凍らせる方法(グレースとかポーションとか呼ばれる:基本的には、水をつけたあとすぐ氷結させられる業務用向けのやり方)もあるし、半生に下茹でしてから冷凍(ブランチングと呼ばれる)することでダメージを軽減できるものもある。包装と使い勝手は相反する部分があり、適宜使い分けが必要。長期保存に備えるなら家庭用の真空パック機で密封してしまうのが一番だが、普通のプラスチック容器に入れて必要な分だけ使いたい食材もあるだろう。

冷凍解凍とも、水と氷の境界線である-5〜0度の通過時間が短い方がよく、解凍時は加熱調理するまで温度を上げすぎないことが重要(ドリップと呼ばれる解凍汁が細菌の増殖に適した環境で、温まってしまうと一気に悪くなる:時と場合によるが、この汁は臭みがあるので、筆者はたいてい捨ててしまう)。凍ったまま加熱調理した方がよいことも多いが、解凍するなら、ポリ袋のまま水に漬けて細く水道水を注ぐやり方が簡単だろう。時間があれば冷蔵庫(できれば5度くらいの低温)での解凍も有用。電子レンジを使う場合は完全に解かそうと思わず、解凍前の下処理程度のつもりで加熱する。冷やすのにも温めるのにも表面積が大きい方が効率的なので、できるだけ平べったい形に凍らせるのがよい(割って使うのもラクだし)。

冷凍庫の開閉は手早く行うのが第一だが、欲を言えば、長期保存用のストッカーと一時保管用の冷凍室が分かれているのが理想。タンパク質の酵素分解など酸素を遮断しても起きる高分子の変化は、家庭用ストッカーの温度(せいぜい-20度くらい)では食い止めようがないため、冷凍保存でも1か月くらいを限度として早めに使い切るようにしたい(業務用の-60度フリーザーも、激安品でかつ70Lとかのごく小さいものなら新品10万円ちょっとで手に入るようだが、こういうものは大きい機種にたくさんの食品を入れて使わないと効率が悪い)。

なお、寄生虫の類に冷凍で死んだり感染力を失ったりするものがあるのは事実だが、当然ながら、冷凍しても死なない(解凍すると活動再開する)寄生虫もいるため「凍らせたから安全」は誤りである(詳しくは食品安全委員会による解説などを参照:読めばわかるように、トリヒナなど「冷凍しても死滅しません」と明記されている寄生虫もある)。このほか単細胞の食中毒菌も、多くは冷凍に耐える。



調味料は豪華に

豪華というと少し語弊があるが、複雑なものを使うべきである。環境が充実している場合はシンプルなものを使った方が味がボケにくいし仕上がりをコントロールしやすいのだが、妥協せざるを得ないときは複雑なものを使ってなんとなく誤魔化してしまうのがラクである(複雑なものを隅々までコントロールして使うのは理想のひとつではあるが、シンプルなものを自由自在に使えて始めて挑戦できる領域)。

だから、たとえば塩なら塩化ナトリウム99%のものではなくにがりが入ったもの、酒の補助として味醂、単品の干し魚介の代わりに複合醤を使うのが手っ取り早い。カレー粉(ルーじゃなくて粉)、ガラムマサラ(北インドで使われるカレー粉の仲間)、五香粉(中華風ガラムマサラ)、チリパウダー(スペイン南米系ガラムマサラ)、ブーケガルニ(ミックスハーブ:ティーバッグ入りが便利)、トウバン醤(辛味噌)、テンメン醤(甘味噌)、XO醤(総合調味料)、マーラー醤(辛い総合調味料)、チーマー醤(ごま調味料)などが便利。

ただ、あまりに便利でつい何にでも入れたくなってしまうので使い方に注意。たとえば卵焼きにXO醤を使うなら、卵に混ぜ込むよりあんかけソースに加えた方が風味がよい。便利で複雑なものを使う場合にもメリハリは必要だということである。また食べる直前に加えた方が香りが活きる場合もあるし、加熱を始めるときに加えた方が味が染み渡ることもあるので、何のために使うのかは常に意識した方がよい(なあなあになりがちなので)。調味料も鮮度が大切で、やたらと数を増やすのではなく、ある程度種類を絞るとかローテーションで回すなど、風味が落ちないうちに使い切る工夫が必要。

香味野菜は選択が難しい。ショウガは生を使いたいが、冷蔵庫に入れるとカゼをひく(風味が悪くなる)ので、冷凍の方がマシ。冷蔵する場合は水分を保ち高めの温度で。色が変わった部分はそぎ落として、色が変わっていない部分を使う。ニンニクは油に漬ける(後述)と持つがメンドクサイ。冷凍すると炒め物の香り出しに使いにくくなるし、常温だと芽が出るし、乾燥チップをメインにした方がラクかもしれない。皮付きのまま新聞紙にくるんでポリ袋に入れると、そこそこ冷蔵できる(他の野菜と違い強く冷やした方がよく、最適温度は-2〜3度くらいだそうな)。ネギは・・・薬味用なら冷凍も可能で、刻んでからキッチンペーパーを敷いた密閉バット(またはポリ袋)に入れ冷蔵庫で2時間くらい冷やし、ざっくり混ぜてからキッチンペーパーを取り除いて凍らせる。

ホールとパウダーが選べる香辛料は、ホールの方があきらかに長持ちする。ゴマやコショウなんかはご利益が大きい(スパイスミルも安いし)。クミンもホールがあると面白いが少し手ごわい。カラシとワサビは粉末を自分で練るタイプが無難。生だと使う量に対して足が速すぎるし、チューブ入りのものは風味がいまひとつ。サワークリーム(牛乳・ヨーグルト・バター・レモンを適宜使って代用するか・・・)とココナッツミルク(パウダーが無難かな)はあると便利なのだが、使う頻度がネック。



加工調味料とか漬物とか干物とか

混合調味料はたしかに自作した方がウマイのだが・・・量と手間がねぇ。マヨネーズにしたってトマトソースにしたって中華の香味油にしたって、普通に作れる量を作ってしまうと単身の自炊なら確実に余る。できるだけ小さい鍋や容器や卵を使うことでなんとか緩和したい。冷凍保存も適宜活用のこと。キットを買ってきて頑張れば味噌とか醤油みたいな発酵調味料も作れる(というか筆者の母親がやっていた)が、メンテナンスが大変なので既製品を普通に買ってきた方がラクだと思う。

トマトはかなり悩ましい。生で買ってくると使い切るのが大変で下ごしらえも面倒、かといってトマトピューレorトマトペーストは割高なうえ常備してもそれほど頻繁には使わない。調理用のトマト(完熟で収穫されるのが普通で、ナスやピーマンの仲間らしい形状をしている)を入手するのも大変だし、まあ既製品を買ってくるのが妥当なのかも。トマトケチャップはトマトピューレに調味料を加えれば作れるが、肝心のピューレを小出しに使うのが難しい(瓶詰めのフタを開けてしまうと足が速い:冷凍しておく手もあるが、ジッパー袋でも1か月くらいが限度)。煮込み料理に使うときはトマトペースト(ピューレを煮詰めたもの)の方が強く効かせられる(筆者はもっぱらペーストを使用)。

食材としての漬物は、やはりニンニクの油漬けとオリーブの塩漬けが便利ではあるのだが、どちらもかなりメンドクサイ。ニンニクは継ぎ足しと使い切りのタイミングが難しく、オリーブは渋抜きが大変である。前者は使う頻度が高ければ自前でやってもいいかなという気がするが、後者は瓶詰めなどで妥協するのが無難だと思う。沖縄のコーレグース(唐辛子の蒸留酒漬け)なんかも使い勝手のよい調味料ではあるものの、既製品は風味に劣る傾向があると思う。

干物は意外と簡単に作れる、のだが動物性のものだと(作るときの)臭いが強い。傾向として北国ほど干物好きなようで、北海道の一戸建ての家庭にはかなり高確率で魚干し網があるし、21世紀になっても冬に大根を吊している家がけっこうある。燻製はもっとハードルが高いが・・・手作りすると風味が段違いなのよね、アレ。



油も種類は絞ろう

油はけっこう足が速い(劣化しやすい)食品である。

精製度合いでサラダ油・白絞油(精製油)・半精製油(バージンオイル)・粗油(未精製油:普通は食用にしない)だとか、ヨウ素価(不飽和脂肪酸の多さ=酸素と反応して固まる性質の強さを示す)で乾性油・半乾性油・不乾性油だとか、分類はいろいろ。家で普通に使いそうなものを軽く調べてみたところ、

ということのよう。価格は2016年現在で、一斗缶のちょっといいもの(日清の業務用など:16.5kgくらい)を選んだ場合。高級品になるほど価格のばらつきが増える。サラダ油レベルまで精製した新品の油は、発煙点が210〜250度くらい、引火点が310〜330度くらい、発火点が370度くらいらしい(不純物によってそれぞれ50度くらいは下がり、粗油の発煙点は100〜160度くらいのものが多い)。紅花やひまわりは発煙点や引火点が高い傾向ではあるが、油の疲れ方で簡単に逆転する程度の違いに過ぎない。

自炊用に便利なのはこめ油で、キャノーラ油より少し高いものの、揚げ物から生食まで守備範囲が広く、こめ油とごま油とオリーブ油があればだいたいの用途はカバーできる。流通があんまり豊富でないのが難点だが、千葉県(本店は東京らしい)のボーソー油脂などが大ボトルサイズのものを出している(筆者はホクレンの600gボトルを使用)。紅花油も(こめ油と対照的な性質なので)あれば便利だし、こめ油と混ぜて使う手もあるが、少なく使いたい油種なのに小さいボトルが少ないという欠点がある。安くて大きいボトルのものはキャノーラ油が中心で、日清のサラダ油とか味の素のサラダ油TUPなど大豆油メインのものもちょっと探せばある。

食用油に添加されるシリコーン(シリコン樹脂)は普通ポリジメチルシロキサンで、ヒトの消化器官では吸収されず未変化体として排出される。消泡を目的とした食品添加物として一般的で、精製食用油、豆腐、蒸留酒、ジャムなどの製造時に使われるが、製品完成までに除去する場合は表示の必要がない(完成品に残す目的で添加している場合は表示の義務がある)。業務用の揚げ油にはたいてい入っているし、惣菜など既製品の揚げ物にも入っており、現代人ならほぼかならず毎日摂取している。なお、消泡剤として十分な量が用途により0.1〜10ppmくらい、食品添加物として認められる上限値で50ppmとかいったオーダーなので、一斗缶1本に1gも入っているなんてことはあり得ない。



使う量を考えてコストをかけよう(オマケ1)

よく考えてみて欲しい。たとえば100gで120円の豚肉と160円の豚肉があって、後者のほうがウマイのが(もし仮に)わかっているなら、後者を買うべきである。毎日100g、1か月で3kg豚肉を食べるとしても1200円の違いである。月に1200円で幸せが買えるなら、本当に貧乏な人以外は買うべきである(断言)。月に10kg豚肉を食っても4000円しか違わないし、そこまで豚肉を愛しているなら、やっぱりいいものを買うべきである。まあ値段が高ければそれでモノがいいかと聞かれるとそんなことはないのだが、ここで言いたいのは、コストを気にするなら実効性を考えて気にしようということである。



1食にいくらまでかけられる?(オマケ2)

またお金の話。個人差も大きいだろうがこれってどうなんだろう。料理は半分趣味とはいえ生活の一部であるのには変わりないので、多少のコスト意識はあってしかるべきだと思う。

筆者の感覚でいうと、自炊で1食1000円はかけすぎである。地域にもよるが、1000円あったら外食でどれだけウマイものが食べられるか(酒やコーヒーでもそうだが、筆者は「本当にいいものなら家で食べるのはもったいない」という発想の持ち主である:だって設備の整った厨房でプロに料理してもらって、雰囲気のいい部屋といい器で食べたいじゃない、本当にいいものなら)。大切なお客さんを迎えるとか、作ること自体に興味があるメニューに挑戦するとかいうのでなければ、このラインは(うっかり越えることはあっても意図的には)越えないと思う。

500円・・・くらいならかけてもいいが毎食だとちょっとアレ。単身者の食費として月に3万円というのが安いとも思えず、1日1000円の前提で毎食500円だと足が出る。筆者の場合朝はフルーツグラノーラで済ませることが多いので1食あたり100円くらいだろうか。ご飯やパンに目玉焼きをつけてスープとちょっとした一品を添えると、おそらく150円くらい。昼を質素にして300円くらいで済ませれば、夜に1食平均400〜500円かけても酒やコーヒーを含む飲み物やヨーグルトなんか(も筆者は食費とみなしている)を買う予算が残る。ということで、300〜500円で何が作れるだろう、と妄想してみたい。

ご飯は1合分で80円くらいだろうか(小売の米が割高だとはいえ、普通の銘柄の食パン(1斤150円くらいかな)を半斤ないしバターロールを4個焼くのに比べると微妙に安く、10kg3500円くらいの米と1斤100円のパンならパンの方が安いはず)。肉を100gないし魚を半身で150円くらい、見合う程度の野菜類が均しで100円として、汁物と調味料乾物その他で50円くらいかけると合計380円になる。筆者が大食いなのもあるけどけっこう厳しいなぁ(その分間食はほとんどしないけど)。肉をケチって卵とモヤシを活用すれば300円は見えないこともないが、廃棄ロスは出せない数字でもある。500円あると、1品増やすなり大エビなど単価の高い食材を使うなり単純に肉を増やすなり、けっこういろいろできる。

改めて考えてみると、そんなにカツカツでもなく、かといって余裕があるわけでもない、実に微妙な数字が出てきた。業務用の冷凍揚げ物(タラやアジのフライとかコロッケとか)を使えると主菜の費用をぐっと圧縮できる(モノによっては100円もかからない)が、単身だとさすがに使いにくい。まあ実際には外食が食費を圧迫しているのが大きいわけで、節約したいならまずソッチからではある。家計簿でもつけてみっかなぁ。



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