REAPER

DAWと呼ばれる総合ソフトだが、MTRソフトとしても使える。いちいち気の利いた作りになっており、外部の波形編集ソフト(Audacityなど)やシーケンサソフト(Dominoなど)とムリなく連携できるという、唯一無二と言ってよいくらいの強みがある。

このページで扱っている「REAPER」は「無料版(バージョン0.999)のREAPER」を指し、たとえ「機能不足により~ができない」という記述があったとしても、最新版のREAPERで事情が同じだとは限らない。

運用のページも参照のこと。また一足飛びのReaperの設定と操作のページにも、初心者向けのごく荒っぽい情報がある。


バッドノウハウ

REAPER使用中にサウンドドライバの機嫌が悪くなった場合、Oprions>Preference(またはCtrl+P)で設定画面を開き、audio>deviceの枝を選択してから何も変更せずにOKを押してやればたいてい直る(ようするに、音源を一度クローズして開きなおせばよい:音声の入出力をすべて停止してから操作するとより安全)。わけもわからず「ASIOが云々」と騒ぐ前にまずデバイスリセットである。

なお、画面右上のサウンドデバイス名など(たとえば「48000Hz 24bit 2/2ch ASIO」とか)が書いてあるボタンをクリックする操作でも、サウンドデバイスの設定画面を呼び出すことができる(サウンドデバイスが停止すると「audio device closed」という表示に変わる)。

以下の条件をすべて満たす場合、MSGS(Microsoft GS Wavetable Synth、旧称Microsoft GS Wavetable SW Synth)との競合でサウンドデバイスの初期化に失敗することがある、というかMSGSに先回りされてデバイスを使えなくなる(ASIO4ALL2.10+DirectX9.0cで確認)。

そんな偶然そうそうねぇよと筆者も思ったのだが、なんと、REAPERのMIDI出力としてMSGSを有効にしておくだけで(=音を再生するどころか、使う設定にしていなくても)、REAPERの起動(当然ASIO4ALLがデバイスのコントロールを取りに行くタイミング)と同時にサウンドカードにチョッカイを出しに行ってしまう(設定によっては、オフラインからの復帰時にも)。以下のどれかを行うことで、初期化の失敗を回避できる。 サウンドカードの種別はどれがどう振舞うのか不明だが、筆者の手元でオンボードサウンドやPCIのサウンドブラスターがこの現象を起こしたことはない(サンプルレート切り替えで「プシュ」というノイズが出るタイプのサウンドカードだと該当する可能性が高そう)。


上手く動かないプラグインがある場合、設定画面を開いてFx Plug-insの枝にあるBetter buggy VST compatibility modeにチェックを入れてみよう。効果があるとは限らないが、とりあえず試してみて損はない。また、プラグインフォルダーに無効なショートカット(存在しないディレクトリへのショートカットなど)があるとプラグインスキャンが不正終了する。

設定画面を開いてFx Plug-insの枝にあるSave full VST plug-in state if supportedにチェックを入れていても、プラグインによっては保存されないパラメータがある。文字列データ(サンプラー系のプラグインのサンプルパスなど)を持つものに弱いようで、たとえばRM Fは、バージョン0.999と2.58の両方でサンプル情報を保持してくれない(そのようなプラグインはたいてい自前でサンプル情報の保存手段を持っているので、実用上の問題はあまりない)。GUIの操作で落ちやすいものも、他の環境(VSTHostとか)で設定を決めてからfxpファイルなどで受け渡す方がストレスが少ないと思う。

一部のプラグインでは処理のタイミングが妙になることもあり、たとえばSoFtDrumでは、サンプルを読み込んだ後再生ボタンを押さないとファイルの読み込みが終わらないようだ(少し待たされる)。マルチコア/マルチプロセッサ環境で複数実行すると不具合が出るプラグインの対策は運用のページを参照。


REAPERの設定は~/Application Data/REAPER/以下にあり、だいたいの設定はREAPER.iniで行う。凝った設定を行わない人も、一応何世代かバックアップをとっておいた方がよいと思う(どうしても動かなくなったら、設定ファイルを丸ごと他の場所に移動してやると初期状態で立ち上がる)。初心者にオススメはしないが筆者自身は、設定が固まったらバックアップを取ったうえでREAPER.iniを読み取り専用にしている。

ループ再生機能を持つほとんどのソフトと同様、あまりに短い区間をループ再生するとビジーになる。とくにアイテムの最初または最後(思い切り拡大表示してやるとわかるが、デフォルトでは0.01秒でフェードイン/フェードアウト処理が入る:設定画面のEdithing>Defaultsの枝でデフォルト設定を変えられるし、後からでも編集できる)が含まれていると処理が重くなるので、極端に短い範囲(1秒以下とか)を選択した場合は注意しよう。

オーディオデバイスをKernel Streamingにすると自動レイテンシ補正が行われないことがある。ASIO4ALLであれば自動でレイテンシ補正が行われるし、自動レイテンシ補正をさらに調整する機能もASIO4ALL自体についている。手動で設定する場合は、設定ウィンドウのAudioの枝でRecording latency manual offsetを設定すればよいのだと思う(未確認)。


プラグインのGUIでSIRやFreeampなど大画面のプラグインを読み込むと表示が妙になるが、スクロールバーが出ない現象はウィンドウ右下隅をドラッグしてリサイズしてやれば解消する。全画面表示していたはずの画面が小さくなった場合は、まず右上の元の大きさに戻すボタンで元に戻してからもう一度全画面化すれば直る。表示位置がおかしくなった場合は、他のプラグインを表示してから戻ると直ることが多い。

REAPER0.999とFreeamp(Full)v3.5の組み合わせで、GUIからPEDAL/RACKの切り替え(右上のPANELのボタン)やイコライザのリセット(FLATボタン)が効かなくなることがある(プラグインチェイナーをかましても解消しない)。これはどうやら、サウンドドライバの処理が詰まっているとGUIが更新されないというREAPERの仕様のせいで、この項の冒頭の手順でオーディオドライバを開きなおしてやればたいてい直る。重症の場合はリセット後に少しオーディオを再生すると直る場合がある(再起動も有効)。Freeamp自体の処理が詰まっているときは、GUI左上のON/OFFボタンでリセットすると直ることがある。2009年2月追記:Freeampをv3.5 02-18-08にアップデートして以来、筆者の手元で上記の症状は出ていない。

REAPERのフォーラムを読んでも同様のトラブルを抱える人がいるようだが、対処法をpostしようとしたら投稿禁止モードになっていて書き込めなかった(English version of this infomation)。

REAPER0.999上での設定変更がうまくいかないプラグイン(たとえばSoFtDrumなど)でも、fxpの読み込みやCCでのコントロールはできることが多い(多いだけ)。ので、他のソフト(たとえばVSTHostなど)で音決めをしてからfxpで設定を受け渡せばよい。また、表示がおかしくても動作は問題ないプラグインもある。


操作方法

デフォルトで画面一番下にあるタブをクリックすると、アンドゥ履歴やらルーティング(後述)情報やらを表示できる。もとの画面に戻すときはMixerを選ぶ。

フェーダー(プラグインのウィンドウで「UI」ボタンを押したときに出てくる、REAPER式UIのフェーダーを含む)を動かすときにCtrlキーを押しながらドラッグすると細かい動きができる。ボタンを押すときはCtrlキー>マウスボタン、放すときはマウスボタン>Ctrlキーの順にすると誤操作になりにくいので一応覚えておくとよい。フェーダーをクリックした後(またはドラッグしてマウスのボタンを放した後)Ctrlキーを押しながら上矢印「↑」キーまたは下矢印「↓」キーを押すことでさらに細かい調整もできる。ダブルクリックだとフェーダーが中央(たいていはゼロ)に戻る。

横(時間)軸シークバー(アイテム表示欄の下)の端をドラッグすると表示倍率を変えられる。シークバーの右にある。縦軸方向の拡大縮小をすると、左のトラック表示がスリムになったり詳しくなったりする(トラック数が増えた場合便利)。縦横ともに+/−ボタンでも調整できるし、横倍率はShift+Ctrl+マウスホイール、縦倍率はCtrl+マウスホイールでも変更できる。

アイテム(デフォルトだと右上に表示される、波形などの帯)が表示される部分の下にある空きスペースを、クリックすると録音/再生位置の移動(頭出し)、ドラッグすると時間帯の選択(ループ再生などはこの範囲を対象に実行される)ができる。選択した時間帯の端をドラッグすると範囲を変更できるし、端付近をクリックすると録音/再生位置が端ちょうどに移動する。アイテムの移動はスナップモードがデフォルトで、Options>Preference(またはCtrl+P)で設定画面を開きEditingの項にあるSnap関連の設定をイジれば調整できる。


編集画面でTrack>Add new trackと選ぶとトラックを追加できる(トラックがないところにファイルをドロップしてもよい)。トラックのボタン以外の場所(一番左上にある番号のところか、PANスライダーの右の表示部あたり)をクリックするとトラックを選択できる。Shiftキーを押しながらトラックを2つ選択すると間のトラックをすべて選択、Ctrlを押しながら選択すれば特定のトラックのみ選択したり選択を外したりできる。それ以外のTrackメニューは、Delete selected tracksで選択したトラックの削除、duplicate selected tracksで選択したトラックの複製、Copy selected tracks to clipboardでクリップボードにコピー(Ctrl+Cで貼り付けできる)、Track envelopesはエンベロープ表示のオンオフ。View>Show Master Trackと選ぶとマスタートラックが表示されるが、演奏速度(Play speed)やテンポマップ(Tempo map)のオートメーションなどはマスタートラックでしか表示されないので注意。

トラック名の右のフォルダアイコンをクリックするとトラックをフォルダ(アナログミキサでいうバス)に変更できる。フォルダモードのトラックに複数のファイルをドラッグアンドドロップしたり、マルチトラック録音したファイルを1つのフォルダに入れたりして一括管理できる。I/Oアイコンで入出力の設定。音声をマスターに送るのがデフォルトだが、直接サウンドカードに送ることもできるし、別のトラックやフォルダに送ることもできる。折れ線グラフボタンはオートメーション(後述)のための表示切替。Fxボタンでイフェクトラックを開き、OFFボタンでイフェクトラックをパイパスする。禁止マークとエクスクラメーションマークはミュートとソロ。


デフォルト設定では、アイテムの端をドラッグするとループさせて引き伸ばしてくれる。ただし、外部エディタで編集した結果長さが変わっても、REAPER上のアイテムの長さは自動調整されないため注意が必要(とくに、MIDIアイテムを外部エディタでイジって長さが変わったときなど)。フェードイン/アウトなどの開始点は細い線で表示され、これもドラッグで動かせる(音量カーブは設定画面の)。

ピッチシフトやタイムストレッチはアイテムを右クリックして(または選択してEdidメニューから)Item Propatiesを選択して行う(F2キーがショートカットになっている)。Altキーを押しながらアイテムの端をドラッグしてタイムストレッチすることも可能。また、Sキーで(カーソル位置での)アイテム分割ができる。

Editメニューまたはアイテムの右クリックメニューからOpen items in editorでファイルタイプ別エディタ、Open items in default editorでデフォルトエディタに送れる(設定ウィンドウのExternal Editorsの枝で設定)。外部エディタにDominoやAudacityを登録しておけば便利。MIDIアイテムの場合、Editメニューまたは右クリックメニューのSource propertiesで再生対象チャンネルや出力チャンネルを設定可能。


I/Oのステレオ/モノラル設定にややクセがあるが、基本的にはフェーダーの下のプルダウンメニューで行う(普通はChannel 1が左でChannel 2が右:この段落では以下「左右」で記述する)。都合「左右両方/左だけ/右だけを、左右両方/左だけ/右だけに送る」という6パターンを選択できるが、すぐ上の「Mix to Mono」をチェックしておくと「左右の信号を混ぜたものを出力」する(オンにした場合、送信元はどれを選んでも変わらないはず)。Invert Phaseは位相反転。モノラル入力のプラグインは左だけを拾って右を無視する、モノラル出力のプラグインは両方のチャンネルに同じデータを出すまたは左だけにデータを出す、ということを覚えておこう(あくまで「たいていの場合は」という話ではあるが)。

3チャンネル以上同時に使う場合は、上(Master/Parent Sendとフェーダーの間)にあるプルダウンでチャンネル数を指定する。たとえば、SoFtDrumを読み込んだトラックから、Out1のステレオ出力(Channel 1/2)とOut2のステレオ出力(Channel 3/4)を別のトラックに送って、加工してからマスターに送るような使い方ができる。

左下の録音ボタンを押すと録音のためのボタン類が現れる。スピーカボタンはモニタリングの設定(デフォルトはモニタしない設定で、押すとI/Oボタンで設定した送り先からモニタできる:普通はマスター経由でモニタする)、Recボタンは録音モードの設定(Record Outputとあるのは、マスターの出力をトラックに戻すということ)、Rec inモードで右のグラフをクリックすると録音元の選択ができる(右クリックだと録音モードもついでに選択できる)。

ルーティング(音声の入出力先の設定:I/Oアイコン)は非常に柔軟にできるが、変なループを作ると普通にハウリングする。積極的に利用すると手動でネガティブフィードバックをかけたりできて面白いのだが、念のため、慣れないうちはルーティングをイジる前にマスターボリュームを絞っておくとよい。


パラ出しは、書き出したいトラックを選択してから(忘れるとファイルの書き出しができないので要注意)File>Renderと選び、Rendering optionsで音質と書き出し範囲を設定してから、Output fileでファイル名やファイルフォーマットを決めて書き出す。このときRender master mixにチェックを入れるとすべてのトラックをミックスした音が、Render "stems" (selected tracks) to similarly named filesにチェックを入れると「設定したファイル名-トラック番号-トラック名」(トラック名を入力していない場合省略される)という名前で選択したトラックが書き出される。

音質は、File>Project settings(Save as default project settingsボタンで今後開くプロジェクトファイルすべてに適用可能)と設定ウィンドウのPlaybackの枝にあるWhen saving live output to diskでデフォルト値を設定できる。設定ウィンドウのRecordingの枝にあるDefault recording pathの設定は何故か再起動時に初期化されてしまう(筆者の環境に特有の問題かもしれないが)ため、Project settingsで録音先を指定した方がよいのだろう。

書き出し時にAdd new tracks in project when finishedにチェックを入れると、書き出したファイルをREAPERが自動で読み込む(マスタートラックを別途読み込みたい場合や、MIDIとVSTiで構成したトラックをWave化したい場合に使う)。イフェクトの適用だけなら、Editメニューまたはアイテムの右クリックメニューからApply FX to items as new takeを選べば、イフェクト適用後のWaveファイルに差し替えてくれる(重いイフェクトのモニタリングに便利:気に入らなければアンドゥしてやり直せばよい:ソースファイルと同じフォルダに「元のファイル名 render.wav」というファイルが書き出される)。


プラグイン選択時にREAPERは「Effect Name」の情報を優先してプラグインを表示するが、EffectChainerやChainerでこれを確認することができる(プラグインのGUIから?>Effect Info)。Juicy77(High Gain Amplifier/High Gain Electric Guitar Amplifier)やairwall(Container)など、ファイル名とEffect Nameが食い違っているものがある。

オートメーションは、まずVSTiを読み込んでからトラックの折れ線グラフボタンを押して目的のパラメータを表示して書き込む。マスターコントロールの折れ線グラフボタンを押すと動作モードを選択できる。リセット系のMIDIイベントを送ると初期状態に戻るVSTiが多いので、オートメーションはリセット終了後に書き込んだ方が無難である。

プラグインの設定として、設定ウィンドウのFx Plug-ins の枝にあるSave full VST plug-in state if supportedにはチェックを入れておいた方がよいだろう(「recommended」と注記がありデフォルトでチェックが入っているが)。


使用例

設定ウィンドウのMediaの枝でWhen inserting multiple media itemsをInsert across tracksにしておくと、編集画面に複数ファイルをドラッグアンドドロップした際1ファイル1トラックに分けてくれるため手間が省ける。ドラッグアンドドロップしたアイテムは選択状態になっているので、全部まとめたまま位置調整などができる(トラック同様ShiftキーやCtrlキーと組み合わせて複数のアイテムを選択可能)。有効にするMIDIチャンネルは、アイテム右クリック>Source properties>Only play channelsで指定できる。

たとえば「my song memo 1」というファイルを作る場合、まずREAPERでマルチトラック録音、左右に別の音源を入れたステレオトラックがあれば選択してTrack>Duplicate selected tracksで複製、すべてのトラックを選択、File>Render、ファイル名をmy song memo 1に設定、音質設定(48KHz/32bit(float)/Stereo/Higher Quarityリサンプリング)、stemsのみ選択で書き出し、ファイル名をmy song memo 1 rawに変えてもう一度同じ設定で(生音保存用の別のフォルダに)書き出し、REAPER終了、Wavosaurを起動しmy song memo 1の各トラックをまとめてドラッグアンドドロップ、左右に別の音源を入れたステレオトラックがあればProcess>Convert to mono>Right/Left only>Process>Convert to stereo、チェーンを読み込んで加工、全トラックを上書き保存、Wavosaurを終了、Audacityを起動しmy song memo 1の各トラックをまとめてドラッグアンドドロップ、PANや音量などを調整、最終的なファイルをAudacityから書き出し、というのが筆者のデモ作成手順である。


オンラインとオフライン

REAPERにはオンラインとオフラインという概念があり、アイテム(ほぼ「ファイル」と同義で、Waveなどをトラックにドラッグアンドドロップしたときに現れる長方形の帯で表現される)を非排他的に扱うことができる。

どういうことかというと、たとえばREAPERにmysong.wavを読み込んだ状態でそのアイテムをオフラインにして、mysong.wavをAudacityやWavosaurで開く>編集>上書き保存、としてからREAPER上のアイテムをオンラインに戻してやると、外部ソフトで行った編集結果がREAPER上のアイテムにも反映される。

Options>Preference(またはCtrl+P)で設定画面を開き、Mediaの枝にあるSet media items to offline when stopped and application is not activeにチェックを入れておけば、再生/録音中でないときにReaperがアクティブでなくなると自動でアイテムがオフラインになる(アイテム上に赤字で「OFFLINE OFFLINE OFFLINE ...」という表示が出る)。

この機能と外部エディタの呼び出し機能を組み合わせると、連携が非常に手軽になる(DominoにMIDIファイルの編集を任せるのが定番)。


その他

バージョン0.999で上記のようなプラグインのパラメータをイジった後はアンドゥの挙動がどうも信用できない気がするので、バックアップにとくに注意を払うべきだと思う。

REAPER本体とは関係ないが、付属イフェクトのReaEQ(バージョン0.5)でハイ/ローパスフィルタをかける場合、2.26octでベッセル相当、1.90octでバタワース相当の効きになる。

REAPER自身は内部で音量超過した信号も問題なく扱える(IEEE754の単精度浮動小数点数フォーマット(32bit-float)の表現範囲を使い切っているとしたら、理論上は約770dbFSまでのデータを扱えることになる)。筆者が実験した範囲では、-3dbFSの音声をフェーダー全開(+24db)のチャンネル4本>フェーダー全開かつFreeGで44dbくらい増幅するチャンネル2本>フェーダー極小(-70db)のチャンネル3本>マスターフェーダー-50dbの順に流したところ、歪むことなくモニタできた。チャンネルでの最大出力はメーター読みで248.7dbあり、ほぼ無制限に近い(ただしもちろん、音量超過した音声を上手く扱えないプラグインがもし間にあると歪むはず)。

REAPER自体をMIDIで制御したい場合、プロパティ画面のControl surfacesを設定すればよいが、名前でわかる通りハードウェアでの操作を前提にしている(ソフトウェア操作前提の設定は、バージョン0.999で筆者が探した限り見つからなかった)。



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