ビシャモン


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自分で使うにも、相手に回すにも、必要となる情報量がとても多い。理解して組み立てることがたいへん重要。(見た目ほどではないけど)長くて(見た目通りに)早いキエンや当て投げを無効化するバックダッシュはあるものの、座高が高く横幅もやや太い方で、地上対空である短中Pと長大Pが立ち技という脆さはしっかり認識しておきたい。



基礎情報

技の発生と有利フレームはおおまかなリーチ順に、短小K(7,6/4)<短小P(7,5/3)=キエン1段め(5,大ダウン/-24)<短中K(8,7/5)<長小K(7,3/1)<短大K(9,7/5)<下小K(7,5/3)<垂直J中K<鬼首掴み部分(17)=長小P(8,単発時-3/-5,2段め6/4)<長中K(8,7/5)<下中K1段め(8,-10/-8)<短中P(9:3段当てで-4/-6)<下中K2段め(3/1)<垂直J大K<短大P(10:2段当てで-11/-13)<下小P(7,5/3)=垂直J中P<長大K(9,-1/1)<長中P(9,単発時-1/-3,2段め9/11)<下大K1段め(13,-10)<下大K2段め(6)=垂直J大P<長大P(10,単発時-4/-6,2段め5/7:相手の背が低いとリーチが短くなる)<下中P(8,3/1)<鬼首パンチ部分(多分18)<小刀投げ(13)<下大P(11,-5/-7)<大下段居合(11)<中刀投げ(13)。括弧内の数字は、たとえば「7,6/4」なら「発生7フレ、ヒット時有利フレーム6/ガード時有利フレーム4」の意。空中技の発生は、小Kが7、垂小P・中P・中Kが8、斜小P・垂大Pが9、大Kが10、斜大Pが13フレーム(空中小Pと大Pは斜めJ・バックダッシュと垂直Jで違う技が出る:モーションは全く同じなので気のせいかもしれないが、J中Pも斜めの方がくらい判定が小さい気がしないでもない)。J中Kが発生即で当たった場合の有利フレームは1/-1、J大Kは-1/-3(J小Kの発生が7なので、登りJ中Kを即ガードされると、判定位置が高い発生7の技で一方的に落とされ、発生8の技とも相打ちになる:距離があって前Jでなければ魂投げで悪あがきができなくはない)。斜or垂J中Pは2段技だが間が9フレあるので、残り香当てでない1段め空中ガードから2段めに割り込まれることがある(発生9の技と相打ち)。垂J大Pは間12フレ、垂J小Pは間6+10+6フレ。空中技のリロードの長さはビシャの悩みどころのひとつ。

長P技は追加入力で2段め(小/中/大で3/6/7フレ目押し)を出せて、長中Pは最速で2段めを出すと総硬直が1フレ削れる(空振りなら出すデメリットはほぼないので、毎回2段出しでよい:長中Pの2段めは、1段めよりもごく微妙に横のリーチが短い)。長小P以外の立ち小技は連打キャンセル、短中Kは目押しキャンセル可能(ヒット時6フレ幅で、いつキャンセルしても届けばコンボになるし、短中Kが本体に当たれば最速より1フレ遅いキャンセルでも下or遠中Kが届く:最速の空振りキャンセルが先のボタンの7フレ後なので、小技のような勢いで連打できる)。短or下小P・下中P・短大Kは残り香当て可能(すべて持続3フレ)、短小Kは残り香当てで有利フレームが増えず、長短中KとD中Kは持続1フレで残り香当てできない。前Dからは短技、後Dからは斜J技と同じものが出る。長短小P・下小P・下中Pは犬前歩きには当たるが魚前ダッシュやカッチタワーには当たらない。長中P(と上段居合)はモリしゃがみガードに届いてしゃがみノーガードにスカる。長大Pはフォボスのしゃがみにもスカる。それ以外の地上通常技(下大P含む)は魚前ダッシュにも当たる。上に厚い技は短中or大Pだけ。下中Kはデミ・モリ・ザベの立ちに密着すると裏抜けして当たらない(ザベのみ前歩きで押すモーションには当たる:棒立ちor立ちガードならスカる)。J大Kも密着近いと裏抜けしやすい。J中Kは低めに出してキャラをひっかければ画面端立ちポーズのモリにも当たる。早いガードリバーサルへの耐性は、短or下小Kの方が短小Pよりもごく微妙に高い(vsモリ密着から小攻撃1発ヒットの間合いだと、短小Pのみガードリバーサルへのガードが間に合わない)。下中Pは引っ込むのが(たとえば長中Pのように)素晴らしく早いわけではないが、カッチのノーマルガードリバーサルなら刀が伸びきったモーションに間に合わないし、発生8フレの中技各種でのオツリも、ビシャのボタンから8フレ後(最初の絵から4フレ後)の1フレ幅になることが多い(これより遅いと伸び切りモーションに間に合わず、早いと下中Pの残り香で巻き込める)。下段技は下K全部と長短小K。地上小攻撃の中では短小Pと下小Kが威力高め、中攻撃の減りは長中K<下中K1段め<下中P、大攻撃では下大PorKの威力が高め。下P各種と下小or中Pは出掛かりのモーションが同じで見切りにくい。

基本チェーンは下小P>下中P>下大P(下小Pが本体に当たれば最後まで届く)で2割ちょいの減り、刀投げ>辻疾風の方が微妙に痛い(4分の1弱:だたし追い打ちが出ない特殊大ダウンになるので、仕切り直せる相手は下大Pチェーンで画面端に押した方が、たいていの場合無難)。近距離チェーンは下中K(長中Kより微妙に長くて痛い)が届くかどうかがポイントで、小>下中P>下中K>下大Pが基本(近ければ最後を下大Kにしても届く)。ヒット確認コンボは長短小K>連打キャンセル下小K>中大で、下大Pでシメて3割弱、下大K(遠いと届かない)からノーマル追い打ちまで入れば3割強くらいの減り。下小Kをギリギリ先端当てするとチェーン下中Kが届かなくなることに注意(遠めなら下中Pを使うのが無難:短小P>下小K>下中K>下大Pなら、短小Pが本体に当たれば必ず届く)。目押しキャンセルコンボも、最速で出さないとつながらなくなるパターンがある(自信があるとき以外は小>下中P>下中K>下大PorKで十分だと思う:ビシャの攻撃力の源ってそこではなくて、ヒット確認下小Kからの中大とか、そういうカジュアルなコンボがやたら入りやすいところじなんじゃないか)。

ジャンプは高く遠いタイプ。ビシャが前ジャンプを入力すると、6~46フレ後までが空中判定、最速空中通常技は8フレめ入力、魂投げは9~40フレめ入力(たぶん高さの問題でバックダッシュからも10フレめ入力でのみ出せる)、最速地上行動は45フレめ入力で、8フレめにボタン押しで魂投げを出そうとするとJPに化ける(すぐボタンを放せば空キャンセルになる)。ジャンプ頂点は入力後25フレ前後のタイミング。斜めJ中Pと垂直J中or大Pは2段技、垂直J小Pは4段技、J小Kは出っ放しで他の空中通常技ではキャンセルできない(キャンセル可能時間が終わると魂投げも出せなくなる)。ビシャJ中K空振りからは中K入力後19フレめが最速再行動の入力タイミングで、前ジャンプ入力19フレ後にJ中Kを出すと、J小Kは1フレ目押し、魂投げは3フレ目押しで出せる。J大Kは入力後23フレめが最速再行動の入力タイミングで、前ジャンプ入力15フレ後に出すと1フレ目押しでJ小Kが出る。ビシャJ中or大Kは下に長いが、J頂点付近ではさすがにしゃがんだ相手に届かず、相手キャラにもよるが目安としては、技が発生した瞬間(刀を突き出したモーション)には降下が始まっていないと中段にならない。空中P技の判定(多くの技で刀部分は攻撃判定だけでくらい判定がない:垂直J中or大Pの1段めと、オマケで地上長中Pには、高い位置にくらい判定がある)は尋常ではなく、パイロンの大Kにビシャの画面端バックD中or大Pをぶつけると一方的に潰せる。斜Jから、J小PとJ中P1段めはしゃがみノーガードのモリに当たらないが、しゃがみガードのモリに当たる。J大Pは魚のしゃがみに当たらないがカッチのしゃがみに当たる。J中P2段めはドノのしゃがみに当たったり当たらなかったりする。斜JPは小中大とも、攻撃力がある最後のフレームから5フレで再行動可能になる(総硬直は小/中/大で16/24/20)。

バックダッシュからはダッシュ入力3フレ後のボタンで最速攻撃が出る(技の種類は斜めJと同じ)。この3フレめからが空中判定で、ダッシュ入力2フレ後に打撃をもらうと、ダッシュモーションが出ているのに地上くらいになる。密着近くからのバックD即中or大K(ずらし押しでいいと思う)が、貴重な高速中段兼投げ抜け行動になる。後D入力から10フレ後が頂点(最短ショートダッシュだとこの1フレのみ魂投げが出せる)で、これ以降にレバー前要素を入れるとショート後ダッシュになる。後D入力の10~16フレ後に前要素を入れたショート後ダッシュからは、レバー前要素の次のフレームに小Kボタン(同時だと不発になる)でD小Kがギリギリ発生する(つまり、このタイミングの範囲では、レバー前要素から着地までの時間が変化しない)。最短バックダッシュからの最速再行動は、ダッシュ入力の18フレ後。



必殺技と投げの基本

刀投げは小中大とも発生13フレ(なので小技キャンセルだと無敵技で割り込める:届けばの話だけど)、密着(というか出てすぐ)ガード時の有利フレーム20(総硬直23フレで、相手は着弾まで13+ガード硬直30=合計43フレ)、当たらなかったときの拘束時間は小/中/大で41/63/88フレ(ただし画面端にも当たり判定があり、画面端が見えており自分がちょうど画面真ん中だと、大空振りの拘束時間が中空振りと同じくらいになる:完全画面端なら大でも総硬直23フレ)、飛行速度は小<中<大(極端に大きな差ではないが、相手に避ける手段がなく早く当てたいなら大を使うべき:魚のソニックと違い弾速と飛距離以外はまったく同じモーション)。レイレイのしゃがみやモリのしゃがみノーガードには(密着近くなければ)当たるが、犬のしゃがみに当たらず、ビクトルとフォボス以外の密着しゃがみ・ビクトルとカッチ以外の密着立ちには裏抜けしてスカる。下小or中P先端キャンセルだと大でも魚ダッシュやカッチ中大タワーでの回避が間に合う(ジャンプ抜けはギリギリカス当て時の犬垂直Jくらいしか離陸できず、空中ガードを強制できる:犬ならしゃがみガードしてりゃいいけど)。長中Kキャンセル大なら遠めでも無敵割り込みくらいしかできない(王様・モリなどの3フレで姿勢が低くなる技は、ギリギリ先端当てからなら割り込みor回避できる)。

一度刀を投げると51フレの間(通常技キャンセルで出したときは3フレめのモーションが1フレめ扱いになるらしく、見かけ上、通常より2フレ長く弾切れになる)次の刀投げが出なくなるので、画面端でも灼熱ハメはできないが、最短最速D小Kを当てただけで30フレ稼げる(刀投げの総硬直と合計で53フレになる)。なお、刀投げガードからちょうど連続ガードになるように通常技を当てて遅めキャンセルという回避手段もあるが、上記のキャンセル加算があるために、中キャンセル刀>中キャンセル刀はギリギリで連続ガードにできない(刀>中攻撃を連続ガードにすると次のキャンセル刀が出ない:剣なしのドノが完全ハマりにならないよう調整してあるように見えるが・・・まあ小攻撃使えば変身はガードできるわけで、ほぼ終わってる)。小のリーチが短い印象があるが、それでもvsモリ立ちで開幕1ドット遠まで届く(長中Kでも、先端当て>キャンセル小だと届かない:中なら下中P先端当てからでも余裕で届くが、中キャンセル大でもカッチのバックダッシュなんかでは避けられる)。辻疾風が当たると追い討ちが出ない特殊大ダウンになる。

居合いは処理上飛び道具扱い(ただし画面端でもヒット/ガードバックする)。発生は小中大ESとも上段13の下段11フレ、溜め時間が50~79フレだと1段(「ふんっ」)、80~109フレだと2段(「ほぅりゃ」)、110フレ以上だと3段(「どぅりゃぁ」)になり、後半の攻撃の方が微妙にリーチが長い(小ボタンだと長くためても1段しか出ず、中ボタンだと3段が2段に化け、大ボタンだと全部出せる:ESは50フレ溜めで出る)。リーチを大きく左右するのは段数よりもボタンの小中大で、vsモリ立ちで開幕ジャストだと上段小居合だけ届かず、下段大は下大Pより少し長い。全段ガード時の有利フレームは上1段/上2段/上3段/下1段/下2段/下3段で-1/0/1/1/2/3、空振り時の拘束は上段34の下段30フレ(下段の方が発生が早く隙も少ない)。ES含めレバガチャしてもヒット数は増えない(ESで長く溜めても上下とも9ヒット)。ノーマル居合(と、おそらくESの1・3・4・6・8段め)はガードリバーサル不可。小技>上段居合いはヒット時ギリギリコンボタイミングで、ガード時には連続ガードにならない。もうひとつの飛び道具である魂投げは発生25フレで、地上ヒット>大刀投げ>辻疾風でビクトルでも3割は減らせる(出した高さと相手のレバガチャ速度と運によっては、刀をガードされることはある)。

鬼首は根元部分がガード不能の追撃付き打撃技で、発動した瞬間から10フレの完全無敵があり、6フレ無防備になってから17フレめに発生する(掴んだ後は双方ともレバガチャ有効なよう:双方レバガチャなしで4分の1くらいの減り)。確信はないがどうやら、入力17フレームめ(1段め)だけがガード不能+掴みで、18フレームめにグーパンチ部分(2段め:普通の打撃)が出るという仕組みのよう。投げ技ではないためガード不能部分に触るかどうかが問題になり、vsカッチ密着から中攻撃1発ヒットの距離だと、短中Kキャンセル鬼首のしゃがみヒットorガードは掴みになり、立ちヒットorガードすると掴まないグーパンチになる(犬なんかはしゃがんだ方が掴みが届きにくい)。グーパンチ部分のガード時不利フレームは18あり、ガードされたらかなり痛いオツリが入ると思った方がよい(ヒットなら不利フレーム12になり距離も端~端近くまでは離れる)。掴み部分は空中ガード不可で空中ヒット時は大ダウン、グーパンチ部分のみ追い討ち不可ダウンになる模様。実は攻撃力がある部分がほぼ無敵で、密着でない近距離でカッチの大タワーとかち合わせると両方スカる。中攻撃キャンセル鬼首に対し、初段へのESガードリバーサルシャドブレならさすがに返せるが、ノーマルシャドブレやESデモグレをガードリバーサルで出しても、小キャンセル鬼首に割り込んでも、ビシャ本体が切られなければ無敵切れになったところでくらう(ESシャドブレさえ出せばなんとかなるモリはともかく、デミが不憫:犬は掴みになる距離の鬼首なら先行入力なしでも反応ESサマーで返せるし、中キャンセル鬼首へのガードリバーサルも有効)。

鬼首と投げ(通常投げ含む)が重複したときは投げが優先される(優先順位は、投げ>刀投げ>キエン>鬼首>居合)。ビシャは小Pでもコマンド投げが出せるが、小中大ESでダメージ量はそんなに変わらないように見える(もしかしたら大が微妙に痛いかも:というか、段数の分ボーナスダメージをもらえるチャンスが多いだけにも見える)。あったとしても小さい差なので、コマンド投げなら小Pと決めてかかってもよいと思う。通常・コマンド・空中投げとも追い打ちが出せるが、空中投げからの追い打ちは相手や高さによって間に合わない。通常投げの後は受け身を取られても取られなくても同じタイミングで動ける(拘束48フレ、受け身の有無がわかるのは最速再行動受付の1フレ前)ので、前Dを決め打ちしておいて受け身なしならキャンセル追い討ちでよい。受け身ありへのダッシュからは、目前停止打撃(投げ間合い外からの下小Kなど:受け身ありに即反応でダッシュを止めれば画面端以外なら間に合う)、めり込む打撃(残り香当てD大Kなど:モリの立ちには密着D大Kがスカる)、前ダッシュキャンセル後ダッシュ中or大K、前ダッシュキャンセル小刀投げ(相手キャラによるが即反応即操作ならいい感じに目の前で刀を投げられることが多い)、ダッシュ投げなど選択肢が多い。ダッシュからのコマンド投げは656>6のまま走る>32147Pになる(投げコマンド自体は6247Pで十分だが、普通に操作したら3や1も入るだろう)。ビシャのコマンド投げは有効間合いが極端に狭くほぼ密着でしか入らないし、通常投げに受身を取ってもらっての攻めも強力なので、そんなにムキになって狙う必要はない。

鬼炎斬(キエン)を出せるのは、大ダウンの後リバーサルタイミングを先頭に10フレームの間と、小ダウンまたはジャンプから着地するフレームの1つ前(小ダウンならリバーサルタイミング)~3つ後の5フレーム。大ダウンに重ねられた打撃にガードリバーサルをかけるにはリバーサルタイミング9フレ後の入力が最後(ここの内訳がちょっとわからないのではあるが)なので、ガードリバーサルしようとして相手が手を出していなかった場合、小Pではなく必ずキエンが暴発する(ボタン放しも無意味)。大小ダウンの起き上がりに1段めが当たる間合いから(ガードリバーサルでなく普通の)リバーサルで出せば、攻撃を当てに来た相手はほとんど切れる。キエンをガードorスカしながらの一方的な攻撃は、安全飛び込みなど空中からの着地際攻撃、デミのブラストのような無敵時間が長い技、ビシャ長中Pなどキエンが届かないところから攻撃可能な技、レイレイの大暗器とかドノの剣飛ばしみたいな特殊な飛び道具、といったあたりに限られる(ガードリバーサルで出すと小ダウンで3フレ/大ダウンで4フレ遅くなるので、有利フレーム6の小技でも切れなくなる:ビクトル下小K・猫近小P・魚下小P)。1段めの横のリーチは、相手が立っていれば短小Pよりごく微妙に遠くまで、しゃがんでいると短小Pより少し遠くまで届く。キエン>ノーマル追い討ちは6分の1くらいの減り。総硬直は小/中/大/ESで47/55/60/60。

魂投げは26フレ発生で、発生してしまえば本体がダメージをもらっても消えず、小は近くに・大は遠くに飛ぶ(小でも密着近い相手には裏抜けする)。届く技さえあれば見てからでも落とせる遅さだし、潜られるとあーく立ちを投げられ、見てからでもガードは余裕なので、普段は嫌がらせ程度の技だが、相手の決め打ち地上対空に合わせることができれば、リターンがそこそこ大きい(相手のレバガチャ速度と運次第)。投げ抜けバックジャンプから先行入力しておき、投げスカリポーズが見えたらボタンという使い方もある。バックダッシュ魂はロングバックダッシュからなら5フレ幅で出せて、151>急いで896>ショートダッシュ受付開始前までに前要素以外>Pという操作になる。現実的には、1or4>5(4)78965を急いで入力することになるだろうか。離れれば離れるほど見てからジャンプ抜けされやすくリスクが増すため、たんに急いで45(4)7896>6のままP(この入力なら最速魂以外は出ない)で、天然二択のように使うこともできる(こっちの方が無難だと思う)。



必殺技の活用

刀投げは鬼首と組み合わせると効果が倍増する。鬼首の発生は17フレ、刀投げの最大有利フレームは21フレ、無敵技がないキャラは11フレ先行の鬼首をほぼ抜けられないため、画面端かつ近めの距離で刀投げをガードさせると鬼首かガードリバーサル返しかどちらかしか選べない状況を作れる(端以外でも、ごく近距離の刀投げガードなら神速入力の前ダッシュ鬼首が届かなくはない)。遡って、刀投げの発生は13(最速D小攻撃と同じ)なので、有利フレームが7あれば発生7の小技でも割り込めないし、王様以外はジャンプしても空中ヒットになる。ということは、D中or大K(または残り香当てのD小P)がヒットすると非常に有利な択一を強制できるし、小中攻撃>キャンセル刀投げにもかなりの迫力が出る。ダッシュ攻撃のリターンが上がるということは裏の選択肢が活きてくるということでもあるし、陣地を取った時に一定の回収率があれば相手に無理な押し返しを強制でき、ESガードリバーサルなどハイリスク行動を刈り取れれば一気に大ダメージも狙える。その都合からも普段から投げはレバー6で出したいのだが、空ダッシュ投げが面倒な入力になるので悩ましい。

上で触れた密着近い刀投げガードからの前ダッシュ鬼首は、6321P>5で待つ>65(6)321PPのような入力になり、最速タイミングでかつダッシュ入力完成(2回め前要素2フレめ)の3フレ後に鬼首ボタンを押せれば(レバー123を5フレで回せれば)、無敵リバーサルでも割り込めない(=刀投げにガードリバーサルをかけておく以外に抜けられない)鬼首を出せる。速い操作に自信がある人でも、普通のレバーとボタンで(ましてターボありで)安定させるのは不可能に近いと思うが、頑張って急げば何回かに1回は確定するかもしれないというつもりでやってみるのはアリかもしれない(無敵割り込みできたとしても、ESシャドブレとかバルキリーターンとかでなければ鬼首の判定で潰せるけど)。または、63212356>Pと鬼首を先にする入力も考えられ、こちらはレバー1から鬼首ボタンまでが11フレ以内、つまり1から2356Pまでが11フレ以内で、できるだけ6からPまでの間を長くという入力になる(コッチの方が難しい気がする)。

キエンは投げよりも優先度が低く、犬猫のジャンプに4フレ遅れで出しても空中で捕まえられる(犬の垂直Jに小キエンだと3フレ遅れまでしか捕まらないが、中大なら間に合う)早さがあり、中大なら5フレ遅れでもモリやカッチの垂直Jに追い付く。いっぽう、前J入力21フレめボタンのビシャJ大K(犬のしゃがみには届かない)をガードさせると有利フレーム-4、前J入力20フレめボタンのJ大K(モリしゃがみガードには届くがモリしゃがみノーガードには届かない)をガードさせると有利フレーム-5になり、前J入力19フレめボタンのJ大K(カッチのしゃがみにも届かない)でも有利フレーム-6でまだ発生7の小技はギリギリ着地ガードできる(着地の1フレ無敵があるため、着地最速キエンはガードリバーサル化けではなく普通のキエンになる)。つまり、相手キャラにジャンプ逃げ・発生7の小技割り込み・投げ返ししか選択肢がない(浮く行動や無敵・ワープ技や発生6以下の技などがない)場合、6フレ遅れ着地にはジャンプが唯一の正解(キエン空中ガードからオツリ)、5フレ遅れだと小技割り込み(打撃ヒット)とジャンプが正解、4フレ遅れだとジャンプが唯一の正解(投げスカりポーズが出る:ジャンプ攻撃へのガードリバーサルはキエンor大デモグレだと切られてシャドブレならガードが間に合う)、3フレ以下の遅れにはガードが唯一の正解(キエン地上ガードからオツリ)になる。入力は、投げの受付を先に切ってキエンを残すなら(4123698741Pも可能かもしれないが)41236951P、キエンの受付を先に切って投げを残すなら6232147P、投げとキエンの受付を両方残したいなら47896523P、状況によってはたんに623>6or4Pの方がよい(=放し投げのメリットがないなら間合いが広い通常投げを使いたい)こともあるだろう。これによりたとえば、着地投げ狙い前J入力J大>着地投げにキエンも仕込むとすると、3or4フレ遅れ狙いで天然二択(+ガードで着地して微妙に遅く化けパンチが短中Pになる投げ)を作れる。相手に正しく対応されたときの被ダメージが大きいため、これで択一が成立しているかと言われるとちょっと疑問だが、補完選択肢の微妙に遅い中P投げ(キエンを仕込まずに出す)に対抗策が乏しい(投げ返す以外にないとか)相手であれば、結果的に三択にできて少し実用性が出てくる(とくにKO寸前で押し切ってしまいたいときなど)。

ガードリバーサルで出したキエンは無敵時間がやけに長く、小空振りだとおそらく落下が始まって正面を向いたモーションが見えても少しの間はまだ無敵が続く(ESシャドブレや通常技キャンセルESシャドブレの初段に小でガードリバーサルをかけると、お互いスカってビシャのフルコンボが入る)。ガードリバーサルキエンが当たっても無敵時間の短縮はそう大きくなく、密着ビクトル下小Kに小ガードリバーサル>ビクトルが小ガードリバーサルとか、大暗器に小ガードリバーサル>レイレイがガードリバーサル(密着小だとお互いスカる)などとすると、後ろを向いたまま上昇が止まるあたりでくらう。ガードリバーサルでないキエンは刀を上に向けて完全に振り向いた最初のモーションで無敵が切れる(空中判定)が、判定が激強なのでいい当て方をすると追い払い対空(空中ガードした相手にオツリがない:小を横から当てるといい感じ)になる。ショート後ダッシュキエンを最速(ダッシュ入力成立の10フレ後に前要素>8フレ後にボタン)で出そうと思うと入力が変則的になり、151>ややゆっくりめかつ長めに6>即23Pか、15162まで大急ぎ>タイミングよく3>着地寸前にPのどちらかが現実的だろう(前者の方が自然かも)。小しか使わない技だと思われがちだが、空中ガード不可部分は中大の方が上に長く(中と大の差は不明:地上1段めのリーチ差はないっぽい)、確定当てできるなら中の方がよい。

魂投げを「待っていても返せない」形で使うのはとても難しい。あり得るとしたら、前J大Kがいい感じに先端ヒットする距離からの前J降り際に(またはこの位置関係になる登り即で)大か、前J中Kが半端な深さ(めり込まないが先端当てでもないくらい)かつ半端な高さ(ビシャが空中で真上を向く瞬間にKくらい)で出てすぐガードされたときのキャンセル小くらいではないか(これらのパターンでも相打ちは取れるキャラがけっこういる:相手のレバガチャと運次第でダメージ勝ちor負けが決まる)。相手キャラによっては登り即J中K即ガードからのキャンセル小もそれなりだが、潜れるキャラもけっこういる。上記以外の場面では「待っていれば返せるけどこの技待ちますか?」という態度で、魂投げを相手の意識から消したいのか相手に意識させたいのか、作戦をしっかり立てて使いたい技だと思う。



近距離飛び込み

ビシャの飛び込みは、強いようでいて使いにくい。登りJ大Kがしゃがみに届かないキャラ相手だと密着以外では早い中段がなく、ジャンプしても相手はしゃがんでいることが多いため、当たる攻撃がない時間が長く続きしゃがみ対空で落とされやすい(王様やザベの下大Pみたいな激強技でなく、カッチやドノの下大Pなど普通レベルの技も含む)。そもそも、J大Kが下に長いだけで、それ以外のジャンプ攻撃は中段到達がそれほど早くない(しゃがみガードのカッチに当たるタイミングでいうと、ビシャJ中KはカッチJ小Pより1フレ早いだけ:ビシャJ大KはビシャJ中Kより3フレ早く、しゃがんだカッチにギリギリ高く当てるとヒット時有利フレーム1になる)。

数字を確認しておこう。カッチのしゃがみに対して、ビシャJ大Kはジャンプ入力後20フレめ、J中Kは21フレめ以降に出さないと縦の長さで届かない。ビシャJ中K空振りからは中K入力後19フレめが最速再行動(発生8の持続9フレだから最速J小Kにつないでも攻撃力のない時間が9フレできる)の入力タイミング、J大Kは入力後23フレめが最速再行動(発生10の持続5フレだから最速J小Kにつないでも攻撃力のない時間が16フレできる:持続9フレに見えるが最後の4フレは攻撃力がない)の入力タイミング。最速登りJ中K>J大Kは8フレ猶予、最速登りJ大K>J中Kは6フレ猶予の操作。ビシャ前J攻撃で一番リロードが早いのはJ小Pで入力後17フレめが最速再行動のタイミング、中大Pの持続は3フレ。

もしビシャが登りJ中Kを出し相手がしゃがんでいると、中Kボタンの14フレ後(=J中Kの最初の絵から10フレ後)に相手が入力した立ち技は、J中Kに引っかからない(フォボス遠中Por大Kのような姿勢が高い技はキッチリ14フレ待たないとダメだが、魚大Pのような予備動作の姿勢が低い技なら、即反応でボタンを押しても大丈夫:影縫いからはレバー4でないと立たないことも影響している)。中Kボタンの19フレ後でも発生7の小技で相打ちを取れるわけだから、判定位置が十分高く横のリーチが足りていれば、6フレ幅の小技で割り込める(やや遅め発生9の中技でも4フレ幅)。このため、登りJ中or大Kをしゃがみでスカされると、全キャラなにかしらの対空手段があって、ビシャ側の対抗手段としては空キャンセル魂くらいしかなく、リスクが膨大なので立ちガードが期待できない状況での近距離飛び込みは採算を取りにくい。

いっぽう、J中Kは出てすぐ当たるとガード時有利フレームが-1で、最速でJ小Kに繋いでも発生8の中技で相打ちを取られてしまうのだが、登り即J中K>即J大KならJ大Kがいい高さとタイミング(届いてかつ間に合う対空技があまりない)で出せる。たとえばカッチに対して登り即J中K>相手が即ガード>即J大Kとすると、中Kでの割り込みに対して互いにベスト操作ならビシャJ大Kが一方的に勝つ(J大Kのダイエット効果も含めギリギリの結果なので、ビシャがどこか1フレでも甘くなると相打ちで落とせる)。いっぽうカッチ下大Pは2段めの発生が13フレなので、1フレ遅れでも発生10フレのビシャJ大Kの方が早く刺さる(タワーも伸びが間に合わない)。デミ小Pとか猫遠小Kとかカッチノーマル足回しとか、判定位置が高くてそこそこ長く発生も早い技があるなら、残り香当てでないビシャ前J中Kをガードした時点で確定で落とせる。

しゃがみで待たれてもダメ、出てすぐガードされてもダメということは、登りでJ中Kを出すならヒットさせるか残り香ガードさせるかしなければならない。そのためには相手がしゃがみ技(ないし無敵技)対空を断念するようなタイミングで飛ぶのがいちばんよい。つまり、ビシャが登り即J中K>反応が遅れた相手が仕方なく立つ>すでに出ていたJ中Kが残り香ガードになる、というパターンがベストである。しかし、しゃがみ対空も無敵対空もない魚・ビシャ・フォボス、しゃがみ対空はあるが遅すぎるドノ(ビシャJ大Kに4フレ先行で出さないと相打ちにならない)・ビクトル(同6フレ)以外は、近めならけっこう遅い反応(ジャンプ入力から20フレとか)からでもビシャJ大Kを落とすことができる(猫はしゃがみ対空が微妙だが尻に当てる小転がりがある)ため、相手の意識から飛び込みを消して仕掛ける必要がある。対空に難があるキャラでも、相手が「しゃがみで粘ってJ中Kが見えたら落とす」つもりで待っているとこじ開けが難しいが、背が低いvs魚に限っては、登り遅めJ中K>出てすぐは高さで当たらず残り香ガード>J小Kというパターンでビシャが先行できる。

なおJ大Kは総硬直が長く高い位置での再攻撃ができないため、垂直Jや逃げJから出して相手のリーチ外まで離れるか、相手のリバーサル行動を着地ガードできるように当てる必要がある。フォボスに対してのみ、登り即J大K>即J中Kを完璧操作で出すと、相手のリバーサル小P(1段めの持続が2フレしかない)をJ中Kのダイエット効果でスカして一方的に潰すことができる。できるのだが、フォボスがリバーサルタイミングから1フレ遅れで小Pを出すと、J小KでもJ中Kでも相打ちになる(フォボス近中Pが出る距離だとJ中Kは一方的に落とされ、J小Kでも相打ち:J大ガードでもフォボス遠中Pは間に合わないし、ヒットならダメージ勝ちは少し取れる)。他のキャラは、たとえばカッチの小Pみたいな平凡な立ち小技(魚は小Pでなく小Kを使わないと厚みが足りない:PK両方薄いレイレイが不憫)でも、持続が3フレ以上ありさえすれば、J大Kヒットから最速で出すだけですべてのビシャJ攻撃に対して相打ち以上にはなる(し、最速で魂を投げても余裕でガードが間に合う)。むしろ、J大Kをガードしたときの方が、小技が目押しになる分相手の操作難度が上がる(ヒット時も目押しは目押しだが、フォボス以外は早すぎてスカるリスクがない)。

近め飛び込みがもし通ったときに狙いたいのは、相手のしゃがみにちょうど届く頂点手前J中or大K(単発でしか出せない)、登りJ中Kヒットor残り香ガードからの押し込み、我慢しての着地手前J小Kヒット期待だが、もう少し選択肢が欲しい。そこで面白いのが、立ちガードすると着地投げタイミング(=地上行動が3or4フレ遅れ)になるジャンプ入力21or22フレ後J中Kまたは19or20フレ後J大Kで、J大Kの方がしゃがみ技を潰しやすく、J中Kだとしゃがみガードに刺さったときいくらか有利フレームを取れる(J大Kだとヒットでも0か1フレしか先行できない)。どちらにしても、ギリギリ中段になるJKが着地投げタイミングを兼ねてくれるとさらに心強い(カッチクラスの座高だとジャンプ入力から20フレめ以降のボタンでJ大Kが中段になるので1フレだけ、J中Kなら21フレめ以降で中段だから2フレ重なりで、J中Kを使うメリットがある:ただし、どの場合も地上コンボにはつながらない)。



遠距離飛び込み

ビシャの飛び込みはやはり遠めからが強く、J小Kがちょうどスカらないあたり(地上だと大下段居合が届くか届かないか:下中Pヒットからでもギリギリ先端当てならなんとか)だととくに選択肢が多い。この距離なら、やや高登りJ中Por高めJ大P>降りJ小K(空対空を落としながら地上の相手にコンボ狙い)、やや高J小P>降りJKor空中ガード(ジャンプ技を出し終わったモーションが通常の降りモーションより細いのを利用して相手の対空をスカす)、やや高登り大魂(ハイリスクだが使えなくはない)、ギリギリ中段になる頂点やや前J中K(攻撃力持続時間が長い)、普通に低めJ大K(コンボ狙い)、頂点くらいJ中P(空対空を振り払いながら地上ヒットならコンボが入る)、空ジャンプ(対空スカり狙い)あたりが使えて、広く散らせば相手は的を絞れない。

上記の距離では対空をスカせないキャラには、仕方がないのでもう少し離れてJ小K以外の選択肢でやりくりする。横の太さはおおむね、ジャンプ出がかり地上=斜めJ着地際>立ち=しゃがみ=J小P発生前>空垂直J着地際=斜J中P2段め=J攻撃出終わり>垂直J降り途中くらい。ジャンプ技が終われば通常降りよりも細くなるが、技の出がかりでの横方向ダイエットは高さなどに依存しあまり大幅でない(対空スカし期待で空ジャンプするなら、上りでJ小Pを空振りしてからの方が、地上技はスカしやすい)。JPはくらい判定が斜め下に伸びないので、本体を殴られない距離からぶつけるとノーマルシャドブレと相打ち以上になる。もちろん、一部のキャラにしゃがまれるとスカるし、横に伸びるタイプのしゃがみ対空では普通に落とせるが、とくに斜J中Pの2段めはギリギリで当てようとした対空をスカしながらぶった切れることがある。選択肢としては、J攻撃横当て、スカし系、高め登り小魂(ハイリスクだが相手キャラにより有効)、低め降り小魂(これもキャラによる)あたり。

さらに離れて、J大K(本体に当たれば下中Pがコンボになる:ディレイをかけてもギリギリ届く)をギリギリでカス当てできる距離は、中刀投げが届く範囲よりも少し遠くまで。多くのキャラは地上対空(パイロンの下大Pですら、前歩きなしで出したならダイエットなしの空ジャンプで着地立ちガードorしゃがみスカしにできる)を振るリスクが大きく、しっかり距離を取れていれば垂直J対空(スカって着地すれば長大Pで落とせる)が届きにくくなり、前J対空なら空中ガードからJP(まだ出していないならJ中Pがファーストチョイス)が入りやすく、ジャンプの軌道的に空中投げをもらう心配もほとんどない。ジャンプ自体に反応しての空対空は登りJ中Pで押し返せるが、地上で待たれると出したのを見てからの前J空対空があり、空中ガードしてからの展開は相手キャラによって異なる(ジャンプ軌道が長く遠いキャラなら着地キエンが届くこともある:空中ガードされないよう微妙に遅めに出したい)。またデミ・犬・レイレイ・魚の下小Pのような長くて姿勢が低く発生も早い技があると、頂点付近のJ中Pを反応(最初の絵から8フレ程度)で落とされるリスクがある(ビクトル下小Kなんかは座高が災いして潰せるが、魚下小Kやビシャ下小Pとは相打ちになる)ため、頂点やや過ぎ出し(2段めがギリギリで発生する:登り即J中K空振り>J中Pよりは、前J小P空振り>頂点でも頂点微妙に過ぎでも出せる状況からJ中Pの方が割り込まれにくい)にして反応小技を出しても地上ガードが間に合うパターンを混ぜる(相打ちダメージ勝ちでも小ダウンはしたくない)。

ということで、どうせ登りで前J技を空振りするならJ小Pがファーストチョイス、変化をつけたいなら登り中P。どうしても地上からの接近を引っ掛けたいならJ中Kもあるが、相手キャラによっては下大Pぶっ放しや小刀投げで代用できるかもしれないし、タメさえ作れるなら上下居合の方がずっとよい。降り技は空対空の抑え込みを考えるとJ中P、地上技潰しならJ大Kで、スカして着地するJ中KやJ小Pを混ぜる(J小Kが届く間合いと比べて、空中技のリロードが長くなっていることに注意)。魂投げも高めの降り中(位置関係によっては大)なら使えなくはないか(相手の空対空をしっかり抑え込めていることが条件)。J大Kの先の方を当てると下中Pが届く間合いに着地することにはすでに触れたが、これは後述するダッシュ攻撃のベスト間合いで長い有利フレームを取れるということで、着地即の刀投げ(小中大すべて有用)もわりと安定、下中Pからのキャンセルで刀を投げてもよく、ビシャはジャンプの拘束時間が長いためなにかしらJ攻撃を当てヒットストップでタメ時間を稼げば着地即の居合も(手入力で普通に)出せるし、空ジャンプ>地上小中技>居合も間に合う(影縫いできていれば、空ジャンプからの下小Pはしっかり届くはず)。J大Kのヒット確認からは下中P>下大Pまでつながってビクトルでも余裕で3セットKOの威力がある。

前J大Kも届かないところまで離れてしまうと、長いしゃがみ技での相打ちOK対空が障壁になる。ビシャJKは(遠めからが使いやすいとはいっても)上から当てるから判定が強いのであって、伸ばした手足同士が横から当たる形だと相打ちを取られやすい(シャドブレに巻き込まれやすいのもこのため)。カッチ下大K程度の技ならJ小Pで(もっと姿勢が高く上に薄い技ならJ中or大Pでも)潰せるが、モリ下大Pのような姿勢が低い技に対してJ大Kが届かないなら、魂投げをぶっぱなすくらいしかない(端~端近くまで離れれば空ジャンプでスカすことも可能だが、ビシャ側の攻めにも迫力がなくなってしまう)。どうせ前に飛ぶなら、少なくともJ大Kが届く範囲、できれば相手のメイン対空をギリギリスカせるところまで出てから飛びたい(その距離でJ小Kが届くなら最高:J中Pでの空対空勝ちを取るには遠い方がよいため、離れるならJ大Kがちょうど当たるところまで離れたい)。

下大Pや下中Pキャンセル刀投げは、先端を当てるとちょうどJ大Kが届かないところまで離れるので、仕切り直すときはいったん飛び込み間合いを目安に動くとお得な攻めを活用しやすい。いっぽうJ大Kカス当て間合いで地上からは、ギリギリまで長くダッシュ(ダッシュ入力後20フレのボタン)すれば残り香D小PとD中Kはギリギリ届くが、基本的には大刀投げ(飛び込みを合わされたときのリスクが非常に大きい)とD大K(ガードリバーサルに弱く無防備で突っ込む時間も長い)以外は届かないと思った方がよい。最短最速D小Pを空振りするとビシャ下中Pがしっかり届く間合いまでは寄れるので、相手のゲージためにはこちらをぶつけたい(短中Kノーキャンセル連打とかで溜め返してもいいけど)。相手の側でも、ビシャJ大Kより長い飛び込みがあるのは(空中ダッシュなどを除くと)、パイロン(J大K)、ビシャ(J大P)、魚(J中P)、猫(J大K)、レイレイ(J大P)だけで、ビシャ長大P・前J即中P、垂直J大Pなどで押し返せる。地上からはザベの長大Pでも届かず、相手のダッシュ仕掛けとビシャ前J攻撃・D小攻撃との相性が重要になる。



対空技

ビシャのメイン対空である短中Pは、性能自体はかなり優れているのだが、とてもクセが強い。全般にくらい判定が大きく高いのと、1段め(刀を真上に上げたモーション:発生9フレ)の攻撃判定が上にだけ伸びて正面が弱いため、近距離で登りJ攻撃を出されたときに出がかりを引っ掛けられやすい。対策として、しゃがみガードの影縫いからレバー5で中Pを押すことでかなり緩和できる(ビシャが短中Pを出しても相手の飛び込みが届かない高さまで上昇してから予備モーションに入る狙い)。また2段め(刀を斜め前に出したモーション:発生12フレ)の攻撃判定が前過ぎて裏抜けしやすいことから、深めの空ジャンプ(というか空中ガード入力>降りJ攻撃)に対して、1段めが届かず2段めが裏抜け(というか飛び越えというか)するような形になることがある。2段めが出たとき相手の高さが低くなるよう引き付けたいのだが、相手キャラによっては面倒なことになる。

たとえば開幕ジャスト間合いから高め当てJ中Pを狙うカッチに対して、ビシャがジャンプ入力14フレめまでに短中Pを出してしまうとスカって終わる。しかしジャンプから15フレ後以降の短中Pはくらい判定の膨れ方がマズく、2段めが出る前にカッチJ中Pに吸い取られてしまう。ビシャ短中P1段めで膨れたくらい判定にジャンプの高いところから届く技があるかどうか、ジャンプの頂点近くでビシャ短中P2段めをすり抜けられるくらい判定かどうかが問題で、相手の飛び込み性能によっては問題にならないのではあるが、できるなら短中Pは2段め(空中ガード不可)がしっかり届くように当てたい技だろう(結果的に、短中P2段めは開幕以遠の飛び込みに対して使いたいということになる)。長大Pの方が発生(10フレ:短中P2段めは12フレ)は早いが、もう少し離れないとカッチJ中Pみたいな奥に伸びる技には本体部分を殴られて潰れる。

では開幕前後の対空はどうするのかというと、バックD即中Pが強い。相手のジャンプ入力から20フレ反応+6フレ操作くらいでも間に合い、早すぎてもスカりにくく、判定激強で相打ちでもそれなりのダメージが出る。空中ガードされたときは先に着地するのでダッシュ攻撃を空振りして元の位置くらいまで戻っておく。同じ距離からバックJ小or中Pも使えなくはないが、バックD中Pの方が距離タイミングともに融通が利く。またバックD小Pの方がくらい判定は小さいがリーチは小<大<中で、間違いなく届いて潰されないならD大Pの方が威力が大きいものの、そんなに欲張る場面ではないように思う。もう少し近くなるとバックダッシュの出がかりを引っ掛けられやすくなるが、今度は相手のジャンプにビシャ短中Pの1段めが届くようになり、普通の反応でしゃがみからレバー5の短中Pを出せば普通に落とせるようになる。短中Pの1段めの攻撃判定は後ろ方向にはかなり長く、真上付近までは余裕で当たる(反応が早ければ早いほど裏に抜けられにくい)。

ビシャ短中Pは多少距離が離れても、2段め部分をしっかり引き付けて当てている分にはけっこう頼れるが、空中からの変化でスカされたときの硬直が長い。短中Pvs長大Pの比較でいうと、総硬直は34フレでどちらも同じ長大Pの方が発生が2フレ早く威力があり持続が1フレ長いので、上を飛び越えられたり居合が暴発したりといったリスクがない場面なら長大Pでよい(長大P2段めは発生が遅すぎるのでほとんど使えない)。短中Pの縦リーチと長大Pの横リーチを活用することでスカされにくくなるが、騙されたときの被害が大きいので、届くなら垂直J中Pあたりも混ぜておく。さらに遠く相手の飛び込みが横から当たるような距離になると、バックJ大K(距離遠め:ビシャスナイパー)や垂直J小P(反応早め:ビシャブッシュ)なんかも使えるが、安定した選択肢(リーチ・発生・持続・判定などの総合で)はやはり垂直J中Pだと思う。地上からの短中P2段め当ては1段め当てに比べて空中変化でスカしやすく、また引き付けて出す都合上スカされたときの被害が大きいので、メインは空対空で空中ガードを落としたいときにだけ短中or長大Pというのが無難だろう。

即ドリ系のジャンプ攻撃が実に返しにくいが、足元に当ててくるなら長P系の技を多めに振って予防しておくのが一番。ジャンプ自体に反応してのバックダッシュ(攻撃はどうせ届かない)もなくはないものの、陣地はあまり失いたくない。浮くダッシュ攻撃(犬猫含む)も基本的に見てからは返せない。相手が先に動いてから対応でどうにかするのではなく、自分の手数を多くして勝手に落ちるのに任せられるのが理想ではあるのだが、相手をいなせる選択肢も欲しい。と考えると垂直Jを置いておくのがよさそうで、登りはJ中大Kをメイン(JP系はどうせ当たらない)に、降りはJ小K以外全種類使う(降りJ小Pが意外なほど強く、J大Pが意外なほど長い:J中K>J中Pは完璧操作ならJ中Pの2段めがギリギリで発生する)。垂直Jを見られて長い中技の遅め出しを1発ガードさせられたとしても、ビシャ下大P間合いになるだけなので大損はしないはずだが、完全に狙われるとダッシュ攻撃などを被せられるので、1回めのレバー後要素がガードに化けるよう遅めバックダッシュを仕込んでおくか、リスクはあるが着地即で短小Pを振るくらいのことはしなければならなくなる。反対に相手の垂直Jは、前歩きからの長大P(タメが間に合うなら居合:垂直Jに先端を当てる分には下段居合でも落とせる)でできるだけ落としておきたい。



鬼首の詳細

近めの距離での中攻撃キャンセル鬼首は、ビシャ短小Kが立ちにギリギリ~ちょうど届かない距離まで掴みになって、本当のギリギリ先端にのみ、ガードだと掴みになってヒットだとグーパンチがコンボになる間合いある。掴みになる中キャンセル鬼首を相手が抜ける方法は、キャンセル元へのガードリバーサルと空中くらい逃げだけなので、ここを塞いでしまえば確実にダメージを稼げる。ガードリバーサルについては、ビシャが読み勝ったときのオツリの痛さ(ガードリバーサル返しのキエンしか入らないのであれば直接ダメージはそこまでではない:が、中キャンセル鬼首がギリギリで掴みになる距離だと、短小Por下小Kを使えばモリのノーマルガードリバーサルでもガードできる)と、読み負けたときの被害の大きさ(大ダウンをもらって起き攻めされるのが嫌:レイレイのガードリバーサルは短中Kで止めておけばガードできるし、魚・犬・猫には単発下中Pでも切られない)の兼ね合いになる。空中くらいについては、浮く行動の発生の早さ、ビシャが単発小攻撃で小ダウンを取ったとき(やや長前ダッシュから鬼首を重ねるとジャンプでは抜けられないくらいのタイミングになる:届かない心配はほぼないが、タイミングが早すぎると相手の着地前に掴み部分が終わってしまうことに注意)のリターン、小ダウンにキャンセル刀が出ていた場合の収支が問題になる。

相手がガードリバーサルを用意していたとして、ビシャが中技ならボタンを押し小技ならガマンというのは、部分的には可能な対応(長短中Kだけ待ってボタン押しか、短小PorKでのみボタン止め、なら不可能ではないと思う)。下小or中Pでの選択にすると格段に見切りにくくなる(が、ガードリバーサル耐性などが犠牲になる)。浮くバックダッシュで小技から逃げながらの暴発待ちについては、vsモリなら短小Pを使うと落としやすくvsカッチなら長小Pが落としやすいなどキャラによって対応が違う。キャンセル元の技に無敵技で割り込んでそもそもガードしない作戦ももちろんあり、モリのダクネスなんかはオツリが安くなりがち(ガードしてもD大Kからの地上コンボは難度が高くなりすぎなので、ちょい長D大K空中ヒット>刀投げ重ねくらいがせいぜい)。どのパターンにしてもキャラ性能の影響が非常に大きいわけだが、現実的に考えると、モリ・カッチ・ビシャ以外のキャラには相当返しにくい攻撃になる。ガードリバーサルを仕込んでおいて中技にのみかけるのが次善の策だが、小攻撃からの展開もまたキツい攻めである。

その小攻撃キャンセル鬼首は中とタイミングが違う上に有効範囲が広く、vsモリ立ちでも密着から中攻撃1発ヒットより少し遠くまで掴みが届く(小攻撃キャンセル刀投げがコンボになる=発生即で届く間合いとピッタリ同じ:ビシャ短中Kが立ちにスカってしゃがみに届くくらい)。相手としては、無敵orワープ技、太いキャラの1フレ投げ(ほぼ密着限定:モリのリバーサル投げのみ掴み間合いでも間に合う)、早くて速いダッシュ(グーパンチをもらって安く上げるだけ)で抜けられるほか、小攻撃をガードできていればジャンプでも空中くらいにでき、デミ・犬のリバーサル小P(密着ならパイロンの小転がりも)で相打ちが取れる。中キャンセル鬼首とのタイミング差はあるが、小技を出したことがわかる最初の絵~リバーサルタイミングは短小Pで24フレームあり、ダッシュや昇竜コマンドなんかが必要な行動でも十分見てから狙える。行動として裏になるのはむしろ、リバーサル行動に強い小キャンセル刀投げで、完全に裏抜けする程近くなければノーマルシャドブレでも一方的に潰せる(ギリギリコンボタイミング=ガード時に間2フレのヒット間隔なので、相手が最速で暴れると通常技以外はガード化けしない)。

ということで、多くのキャラが可能な対応として、近距離で固められたらガードリバーサルを用意>小技だったらガマン>ジャンプ逃げというのが無難な凌ぎ方になる。消極的ではあるが悪い作戦ではなく、入力さえしっかりできていれば、一番やっかいな中キャンセル鬼首を封じながら小キャンセル鬼首も最小限の被害でやり過ごせる。ビシャの側が攻めを通すためには、タイミングを外した中攻撃でガードリバーサルを出させずにキャンセル鬼首、小攻撃で刻んで下小K開始コンボ決め打ち(中キャンセル鬼首が掴みになる間合いからなら、小攻撃>レバー6>長小K>刀投げが最速入力でもギリギリで届くはず)、単にその場から小攻撃キャンセル刀投げ、といったあたりが選択肢になる。小攻撃刻みが安定選択肢で、間合いさえギリギリでなければレバー1から下小Kも使える。こういったローリスクな攻めで体力を奪えるからこそ鬼首のガード不能も活きるわけで、ビシャにとって有利フレームを持って短小P遠め当て間合いに入れる回数が攻撃力に直結する。

相手キャラによっては起き攻めに使っても凶悪で、その場起きの最初の絵からリバーサルタイミングまでが長いデミ・犬・レイレイ・ザベ・王様・猫・ビシャ・魚・カッチ・フォボスのグループ(21~23フレ)なら、追い討ち>最短空ダッシュ>鬼首コマンド先行入力という待ち方ができ、その場起きの最初の絵から9フレ以内に反応できれば相手がジャンプを入力しても地上ヒットする。ここはさすがに(おそらく後から)調整が入っているようで、鬼首は他の必殺技と違い、コマンド完成から11フレめまでしか待てずレバー4での受付延長ができない。そこで、追い討ち>5~6フレ待つ>356入力でダッシュ>ゆっくりめに6321決め打ち入力>最速その場起きが見えたら鬼首(遅かったら通常技を重ねる)、というパターンと、追い討ち>ちょい遅ダッシュ>レバー4で止める>6321>遅いその場起きが見えたら鬼首(早く起きられたら通常技を重ねる)、というパターンを使い分けることになるだろう。相手の移動起きがモリガンくらいの距離と時間なら、その場起きに対して相手のつかみ投げ圏内くらいに止まっておくことで、前移動起きされたとき自動でまたつかみ投げ圏内~やや遠くになるため、改めてコマンドを入れて鬼首が有効。カッチなんかは移動距離はそこそこでも太いので、密着待ちか距離置きかを散らして、距離が近くなる起き方だったらバックD中Kに切り替えてもよい。後移動起きが読めたら追いかけてもよいが、もともと端攻めが強烈なキャラなので、見てから刀投げをガードさせて押しても十分厳しい。

小ダウンへの鬼首はもっと強烈で、とくに通常投げに受け身を取らせてのダッシュ鬼首は抜けにくい。投げ受け身の後最速でダッシュして、656321PP入力で鬼首を出すと、3フレ幅で鬼首が掴みヒットする。タイミングはキャラによって違い、vsカッチだと最速ダッシュ入力後9~11フレでのPP、それより早いと鬼首が掴みでなくパンチになり、遅いとジャンプで空中くらいでき、さらにもう1フレ以上遅いと鬼首パンチを空中ガードできる。モリだと同7~9フレ後、パイロンだと同8~10フレ後が掴みタイミング。もちろん、カッチならリバーサルダッシュ(前後どちらでも)で空中くらいにできるし、モリなら無敵技でも返せるが、一瞬で浮く技や無敵リバーサルがないキャラはビシャの操作が正確なら掴みを回避できない。このときダッシュ入力が最速である必要はなく、鬼首ボタンのタイミングさえ合っていれば掴める(距離ではなく掴み攻撃力が終わってしまう影響でパンチが出ている:掴み攻撃力は1フレしか持続しないので、相手の無敵が終わる前に出してしまうとパンチ部分しか当たらない)。つまり普通にダッシュすれば単なる3フレ幅の目押しなので、抜ける手段がないキャラには大きな脅威になる(投げ受け身は取らない方がいいのかも:投げ受け身>鬼首掴みだと3割くらい減るが、通常投げ>ES追い打ちなら2割ちょい)。画面端が絡むと前ダッシュで密着してしまい投げ返しのリスクがあるが、鬼首重ねのタイミングが完璧(または早すぎ)なら、相手のリバーサル投げと同時発生になり打撃優先で潰せる(し、密着下小K重ねやバックDK重ねが選択肢になるので、より厳しい攻めになる:難度が非常に高いものの、バックD中Kは画面端でなくても投げをもらわないタイミングで重ねられる)。



刀投げの距離

刀投げを潜れる行動をキャラ別にまとめておこう。断りがなければ立ちに下中Pカス当てからキャンセル大で刀を投げた場合。括弧内はボタンを押してから刀がスカる高さになるまでのフレーム数(至近距離では、発生13-最初の絵まで3-この数字=見てから抜けるときの反応フレームになる:中攻撃キャンセル刀投げだと、最初のモーションの13フレ後が相手のリバーサルタイミング)

3フレで姿勢が低くなる技はレバー1で出せばガード化けかスカしかどちらかにしかならない(姿勢が低くなる前に刀が刺さることはない)ため相手のリスクが小さく、5フレで姿勢が低くなる技と比べて間合い管理がシビアになる。当たらなかったときの拘束時間は小/中/大で41/63/88フレだから、大の有利フレームを基準にすると、中は+25フレ、小は+47フレになる。小刀投げが目の前で届かないと15フレくらい(投げた後12フレで小だと気付いたなら16フレ)は無防備を晒すことになり、レバー35まで先行入力してのダッシュ攻撃なら間に合うくらいの隙ができる。また当然ながら、反応スカしが可能なキャラは単発の刀投げも回避可能。

だいたいの目安だが、中キャンセル小刀がギリギリ届く=下小Pがしっかり当たるくらいからの中キャンセル大刀なら、5フレで背が低くなるグループのキャラがリバーサルタイミングで操作しても潜れない。もちろん、5フレ姿勢変化で抜けられないということはジャンプで抜けられるキャラもいない。この間合いで中キャンセル大刀をガードさせると、J大Kがギリギリ~ちょうど届く間合いで10フレくらい先行できる。同じ間合いでキャンセル元の技を空中くらいされたとき、細いキャラでも大刀投げがちょうど裏抜けせず(vsモリで相手が下中P発生の2フレ前に横前Dを入力してレバー1のまま復帰した場合でも、下小Pが立ちにちょうど届く距離までは裏に抜けない:刀投げはしゃがんだ相手の方が裏抜けしやすいことに注意)、刀投げが小なら10フレ弱の不利フレームで大下段居合が届くか届かないかくらいの間合いになる(相手の着地直前に攻撃力がなくなってしまうので中刀だけはダメ)。ワープ技や無敵時間が長い技のあるキャラには中キャンセル大一辺倒というわけにはいかないので、中キャンセル小刀を適宜混ぜてやるのがよいだろう。

結局中キャンセル刀の有効性は、

キャンセル元打撃の空中くらいは相手にダメージが入る行動だし、単発短小Pで騙せればダッシュ鬼首がかなり抜けにくくなる。また中キャンセル小刀にしておけば最大でも不利フレーム8でそれなりに離れるため、小ダウンしたのを見てからバックD大Pを仕込むなどして相手のくらい損にする作戦もあり得る(陣地損になるからありがたくはないけど、ビシャの下中Pはけっこう痛い:すぐに浮けてかつ姿勢変化が早いモリが悩ましいところ)。ただし不利フレームが8あると、至近距離(短小Kが立ちに届く範囲から前Dでキャンセル元を空中くらい)のカッチはD小Kが(猶予0フレではあるが)確定してシャレにならないし、モリもそれより微妙に近いと2フレ目押しの中攻撃が確定オツリになってしまうので、空中くらいOKのキャンセル小刀投げは短小Kが届かない距離からに限定して、至近距離では小技で刻む方が無難(vsビシャだと、前Dではなく後Dなので、相手の反撃も少し届きにくい:モリ・カッチもガード化けを期待して151入力のバックダッシュを使ってくることはある)。

Dor短小Kガードで有利フレーム4を稼いでからの下中Pキャンセル刀投げ(モリのしゃがみカスガード>立ちガード以外は連続ガード)は、刀へのガードリバーサルで抜けられるフォボスとパイロン、そもそも当たらない犬、空中くらいできるモリ・カッチ・ビシャ・ドノ・王様以外、つまりデミ・ビクトル・レイレイ・ザベ・猫・魚はキャンセル元へのガードリバーサルや無敵技でしか返せない。この距離でキャンセル元にガードリバーサルをかけて刀投げに当たらないキャラはいない(レイレイでも下小P先端当てくらいの距離から届く)ので択一にはなるのだが、魚と画面端フォボス以外のガードリバーサルならもらっても単発で済む。レバーだけ先行入力しておいて中技のみにガードリバーサルという出し方を常に成功させられる人は稀(下Pは途中までモーション同じだし)だと思うが、もしできたとしても小キャンセル小or大刀(刀投げの最初のモーションから8フレ後がリバーサルタイミングなので、小に集中して待っていたのでなければ間に合わない:相手が保険入力すると単発止めに対して暴発する)を混ぜてやればよい。



起き上がり

ビシャの起き上がりにはキエン(シャドブレより早くて長い)とバックダッシュ(モリ・カッチのダッシュよりは1フレ遅い:大ダウンからのリバーサルなら無敵>空中がつながる)があって、縦横ともくらい判定は大きいものの反発力や逃げの手段には恵まれている。その場起きが間違いなくわかる最初の絵から14フレ後(=起き上がり始める最初の絵から22フレ後)、移動起きの左右がわかる最初のモーションから24フレ後(=起き上がり始める最初の絵から29フレ後)がリバーサルタイミング。移動起きの距離は、vsカッチの棒立ちだと、1フレ投げがギリギリ届かないところからめくって1フレ投げがギリギリ届かないところまで到達するくらい。後移動起きは(追い討ちに対する)くらい判定が小さく移動も素早い方ではあるが、カッチの下大Kから最速追い討ち(外した時に硬直がある)を回避したときで19フレの不利フレームがある。追い討ちを回避できる起き上がり方はこれが唯一なので、避けてしまうと追撃が厳しい。残り時間や体力にもよるが、ESでない追い討ちはくらっておくのが無難だろうと思われる。ビシャの起き上がりはけっこう信頼度が高く、起き上がり種類とタイミングを両方読み切られなければ安全当てはされない(例外はカッチの遅ダッシュ起き攻めくらいだと思う)。相手が1フレ投げ間合いのちょうど外からその場起き前提で残り香狙い小技(多くのキャラで7フレ発生3フレ持続:ビシャの側ではリバーサルタイミングの3フレ後に打撃くらい判定が復活する)を置くには、起き上がりの最初のモーションから16フレ後にボタンを押す必要があり、前移動起きで騙せばビシャが数フレ(カッチ下小Pクラスで2フレ)先行できるが投げ間合いには入らない。いっぽう、その場起きが間違いなくわかる2枚めのモーションの最初からでも8フレ反応できれば最後の1フレで残り香当てできるので、反応が早い人はこちらをメインにするかもしれない。

キエンがスカったときはもちろんガード(小の根本だと不利フレーム24)されただけでも、カッチ(ES食い>ダッシュ4段>ダッシュ4段>立ち4段>ES追い討ちが入るとピッタリ即死だが、追い討ちは回避可能なので氷足シメが現実的)、モリ(ハイブリッドダッシュで距離を稼げば即死もあるし、長め横D小P>バグシェル2段>縦D小P>バグシェル3段>縦D小P>バグシェル3段>横D小P>キャンセルシェル2段>中中下大あたりでも9割くらい減る)、ゲージありのフォボス(言うまでもなし)が相手だと1発で終わってしまうリスクがある(深めダッシュ攻撃から近距離コンボが入るビシャ・魚・王様と、ES技が痛い犬・猫も半分くらいなら持って行けるパターンがある)。とはいえ、ぶっ放しのリバーサルキエンがどれだけハイリスクだったとしても、択数を増やせるメリットは消えない。詳しくは択一ゲームの確率ページに譲るが、10回に1回(完全ランダムで)キエンをぶっ放すことが分かっているとして、相手が3回に1回おとなしくガードするとしたら、30回のうち、キエンがガードされるのが1回、キエンで切れるのが2回、キエンは出さないが相手が自重するのが9回、普通の起き攻めになるのが18回となる(相手がキエンを完全無視してもビシャは得しかしないのがポイント)。あくまで「期待できる回数」にすぎないし、ビシャの残り体力が少なければ(極端な話何かもらったら即KOみたいな状況なら)キエンをハズそうが打撃をもらおうが投げをもらおうが、KOされることには変わりがなくなってぶっ放しが軽くなることに注意。ともあれ戦術上の問題は、相手が自重したときにどれだけ利益を取れるかという部分にある。もし相手にただガードする以外の選択肢がない状況なら、仕切り直しかあわよくば攻守反転まであるので相手がおとなしくするデメリットが大きく、上で例にしたよりは少ない自重頻度(5回に1回とか10回に1回とか)になるだろうし、ビシャの側でもキエンの頻度を少し上げることになるだろう。

攻めを継続しながらキエンをやり過ごす方法は、カッチの遅ダッシュや滑りが良いバックD攻撃を重ねる、激強技(ビシャ長中Pとかビクトル電気中P>下大K保険入力とか:パイロン大Kなんかも普通のキエンなら潰せるが、中大ガードリバーサルだと技が終わった隙モーションに届きカス当てでもスカせない)や遠め飛び道具を重ねる、頭上から裏抜けが期待できる落ち方で仕掛ける、タイミングを完全に読み切って安全飛び込み(大ダウンで2フレ・小ダウンで3フレ幅)、デミのキャンセルブラスト(下中Pを重ねてリバーサルキエンが発生する前に空キャンセル:大ダウンで1フレ・小ダウンで2フレ目押し)、移動起きとダッシュの交錯でキエンの入力を妨害、といったあたりだろうか。早めにダッシュ>起き上がりが見えたらダッシュ攻撃or停止ガードのパターンで択一にできるキャラはいるが、地上ダッシュならガードさせられてもそれだけでピンチにはなりにくいので、起き上がりの方向とタイミングで揺さぶっておくのがよさそう(相手の裏を取れたとしても、遅れたから慎重に動こうでガードに回る人の方が多いはず:気分よく攻めさせなければ十分だと思う)。

他に大ダウンからの選択肢で頼りになるのはバックダッシュ。リバーサルで出せば地上くらいになることはなく、相手キャラや距離に合わせて中P(背が高いキャラや浮くダッシュでの追撃に有効で、スカっても2段めがバリアになる)・小P(くらい判定が小さい)・中K(判定が前に伸びる投げ化けパンチを潰せる)あたりを即出ししてやると、追撃もかなり防げる。相手がバックダッシュを落とそうとするなら早い打撃を重ねるしかないわけで、キエンの狙いどころにももちろんなるが、バックダッシュを落とした後小ダウンを攻めたいなら単発にせざるを得ず、ビシャがたんにガードで待ったときや気合で投げ返しを狙ったときの収支もよくなる。ダッシュを狙うときは、不発OKで早めタイミングを狙う(地上で隙モーションが出るリバーサルより遅れたバックダッシュだけは避ける)のがお得だろう。具体的な操作としては、151で普通にバックダッシュ、151>4中P+小Pなどでバックダッシュ攻撃を決め打ちしつつダッシュが不発なら遅め暴れ、63215123Pでバックダッシュ攻撃or遅めキエン(最速打撃ガードに対してビシャも完璧入力なら不発、1フレ以上遅れるとガードリバーサル化けになる)。

さらにもうひとつ、ビシャならではの選択肢に前移動起きからの投げもある。大ダウンからの起き上がり投げは(相手が完璧なら1フレ目押しではあるものの)打撃に勝てるので、一瞬で浮く行動がないなら地上移動で投げ間合いから出るしかない。しかし、ビシャのその場起きにいい距離(ガードリバーサルキエンをスカせるとか)を取ろうとしている相手は、前移動起きでめくられることになり、振り向きモーションによって歩き移動を封じられる。このとき、距離はめくれる範囲で遠い方がよく、ギリギリのめくりになれば相手の地上打撃が反対側に出ることもある。相手の対策としては、前移動起きが見えたら反応前歩きから振り向き小技を振るとか、反応前ダッシュでとりあえず離れるといったところだろうが、最初の時点で寝ているビシャとの距離を開けすぎないことがまず必要で、意識させられれば相応のプレッシャーになる。前移動起きからのキエン(常に現在位置準拠の入力になる)は必要性があまり高くないが、しいていえば相手が近くて早めにめくったときは投げの有効性が落ちるので、レバー6で移動起き>421Pで逆入力キエンを選んでもよいかもしれない(早くめくっている前提なので単なる逆入力でよい)。



ダッシュ攻撃の概要

最速ダッシュ攻撃はダッシュ入力後6フレめ入力なので、都合発生は13フレ。開幕ジャスト間合いからの最短最速D小Kは、カッチになら出てすぐ立ちにも届きカッチの掴み投げ間合いに、モリにもしゃがみになら残り香で当たって掴み投げ間合い外になる。D小Kがちょうど届かないと1フレ投げ間合いに停止し、D小Kからの最速再行動は小Kボタンの16フレ後だから、届かずにスカったとき相手が保険で投げを入力しているとくらう(とくにコマンド投げ)。またギリギリ遠く(立ちに対して残り香当てになるくらい)から狙うと、ダッシュの最初の絵に7~9フレくらいの反応で足元ダイエットになる技を合わされることがある。これを補うのがD小Pで、残り香当てでないと有利フレームが1フレ短いものの空振り硬直は2フレ短く、カッチ相手でも相手が止まっていればスカって1フレ投げ間合いに入ることはない。

最短最速D小技へのガードリバーサルは、ダッシュの最初の絵から17フレ反応でよく、昇竜コマンドでも1点待ちなら可能なレベル(ただしビシャがD小Kを使うと最初の絵から8フレめにレバー1が必要なので、レバー6の先行入力かしゃがみ待ちからしか狙えない:影縫いからはレバー4でないと立たないため、よほどボタンを遅らせないとパイロン以外のしゃがみ待ちガードは崩せない)、デミ・モリ・ビシャ・フォボス・パイロンのガードリバーサルはかけられたらもらうと考えておいた方が無難(デミ・フォボス・パイロンにはギリギリ残り香当てのD小Pも切られる:ダッシュせずに立ちから出したなら距離でスカせるので、カス当てはフォボスにしか切られない)。最速から少なくとも1フレ以上遅らせて、vsカッチなら3フレ、vsザベなら2フレ、vsドノなら1フレ以下先行のタイミングでレバー1or4のまま通常技を出すとガードリバーサルに対してガード化けするため、ドノはともかくカッチ・ザベには、D小K>微妙に後ろ歩き>小技などが有効。

ダッシュ技を出すと攻撃力が消えてからも少し(5フレかな?)滑るため、判定が消えるのが遅いD大技を出すと、移動距離がかなり伸びる(完全端~端だと最長D大Pが届くか届かないかくらいの移動量)。D小KよりもD小Pの方が少し滑りがよいようで、同じ距離から同じタイミングで当てるとD小Pの方が近くで止まる(というか、D小Kは当たった瞬間攻撃力が消えるのが理由なんじゃないかと思う:空振りだとD小Pの方が遠くに止まるし、普通当てのD小Pvs残り香当てのD小Kでも前者の方が遠くに止まる)。実は、前D即のダッシュ攻撃と前D終わり際のダッシュ攻撃は滑り方(かもしかしたら移動速度)が微妙に違い、前D即の方が近距離に止まる。このため、最短最速前D小K(残り香当てでもよい)をガードさせた後相手がしゃがんだままならその場からの短小Kが必ず届くが、ロングダッシュからD小Kをカス当てするとその場からの短小Kが届かないことがある。どのみち、ギリギリ先端当ての短小Kは立ちでスカせるキャラが多いため、D小Kカス当てからは下小Kか短小Pが無難(有利フレームが1短いけど、それでガードできなくなるガードリバーサルはない:相手がモリでも、短小Pと短小Kでガードリバーサルをガード可能になる距離はほぼ同じ、むしろ下小Kの方が微妙に近距離までガードが間に合う)。残り香当てでないD小Pでもヒット時有利フレームは最低5あるので、相手が1フレ投げで割り込んできても、ダッシュ小技がヒットしてさえいれば最速小技で潰せる。最短最速D小技ガード後に1フレ投げ間合いに入らない距離は下大Kがギリギリ先端当てになるのと同じくらい、下小Pがちょうど当たらないくらいからの最短最速D小Kなら後ろ歩きで投げ返しを抜けられる。D大Kガード後は1フレ投げ間合いにならない。

最短の前ショートダッシュ(ダッシュ入力から6フレ目にレバー後ろ方向)は意外と短く、中攻撃ガード1発分も滑らないうちに止まる。急停止後の隙は5フレーム(レバー後ろ方向入力後5フレーム目が最速通常技のタイミング:都合ダッシュ入力の11フレ後=ダッシュの最初の絵から8フレ後が最速再行動)で極端に短くはないが、必殺技・追い討ち・投げ・ダッシュでキャンセルできる(レバー後ろ方向入力の次のフレームが最速通常投げとダッシュの入力完成タイミング:必殺技or追い討ちでならダッシュ自体もキャンセルでき、412356Pで一瞬前ダッシュしての刀投げを出せる)。前ダッシュからのガードはレバー後ろ方向入力から6フレーム後(ダッシュの隙5+ガードの発生2−発生短縮1フレで発生:通常技やジャンプなどと入力受付タイミングは同じだが、後ろ歩きを挟まず入力の次のフレームに発生する)なので、レバー後ろ方向と同時に入力した発生6の技(犬の小Pとか)はガードできる。相手がダッシュ自体に6フレ反応して発生7フレの技を出したとしても、ダッシュ入力16フレ後の発生になるから、ビシャがD攻撃を何かしら(スカされない限りD大Kでもギリギリ間に合う)出していれば潰せるし、最短空ダッシュならガードも間に合い、一瞬前ダッシュ刀投げでも先出しできるはず。vsカッチで開幕ジャスト間合い=最短最速D小Kが出てすぐ当たるギリギリ遠距離から(レバー353入力で前歩きしないように)前ダッシュすると、ダッシュ成立から14フレーム目のレバー4で停止し15フレーム目にボタンを押すのが最速のダッシュ通常投げになる(これより1フレでもダッシュが短いと通常投げが発動しない)。ロングダッシュの終わり際はショートダッシュと同じ。

オツリ技としてのD中Kは、たしかにリーチ(D小Pの残り香当てと同じくらい)と威力(ギリギリ先端でも本体に当たれば下小Kはスカらない)と到達の速さ(最速14フレ)は魅力的なのだが、それでもやはりコンボをつなぐのが難しすぎる。レバー3のまま小P小Kずらし押しをするとしても、確実に出すのは相当難しいはず。一方相手はダメモトでガードリバーサルを入力しているはずで、ずらし押しを決め打ちしなければならない都合上出されたらくらうしかなく、それでダウンを取られて起き攻めとなるといかにも効率が悪い。ただ、ダッシュコンボならピッタリKOできそうで、成功率が6割程度、安定コンボで仕切り直したときの勝敗期待が半々程度、くらいの理想的な状況では、練習しておいた甲斐がないではないだろうから、自分の成功率を把握するだけでもしておいた方がお得だろう。後述するように、普通のダッシュ攻めの中でも、このコンボの成功率がある程度高ければ有利になれる状況がいくつかある。



ダッシュ攻撃を中心に1

基本的に、ダッシュ攻撃が選択肢になるということは、いくらか有利フレームを取れているか、お互い自由な状態から先制狙いで仕掛けたのだという前提で話を進める。

最短空Dからの通常投げが届く距離はビシャ長小Kが立ちにもしっかり当たるくらいまで、コマンド投げはもう少し近くで短小Pが立ちにもギリギリ届くくらいまで。これより遠いと目レバーでダッシュを止める必要があり、とくにコマンド投げは356247Pの4(現実的には1)でダッシュを止めてからPボタンまでの間が長くなるため使いにくくなる。実用的には、コマンド投げのスカりだけは避けたいところだし、裏の選択肢の攻撃力も問題になるので、長小K>ヒット確認>下小Kが届く(短小Pが立ちにもしっかり当たる:D小技ガードから直とか)くらいまでがDコマンド投げの範囲、8フレ止めダッシュから9フレめボタンで投げれば、ダッシュの最初の絵から7フレ反応の投げ返しや無敵技割り込みを封じ込めるので、目レバー通常投げは下小Kがちょうど立ちに届くくらいまでが目安になる(1点読みでも反応できないため相手に投げ待ちのメリットがなく、決め打ちでしか返されない範囲という意味であって、これより遠くても読み勝ち期待ならダッシュ投げは使える)。またダッシュ通常投げは、相手の掴み投げ間合いから小攻撃単発ガードで刻んだくらいからなら、目レバーでなく6564>4入れっぱなしPでも届く(ガード硬直で4フレ以上の有利フレームを稼いで最速入力のダッシュ投げを仕掛けると相手の投げ無敵が終わらないため、できればタタッと2回押ししておいた方が安心)。

これらの近距離ダッシュ投げを返すには、浮く行動(または無敵技ぶっ放し)を決め打ちするか、先制打撃でダッシュ自体を潰すか、バックダッシュなどで投げ範囲から逃げるしかない(セットプレーの状況なら、投げ間合いの広いキャラが地雷でボタン放しコマンド投げを置くことはできる:タイミングの決定権はビシャの側にあるものの、1フレ投げ同士で見るとダッシュを止めてから投げなければならないビシャの方が分が悪く、ダッシュ中に相手の掴み投げが発動してその中に突っ込んでいく形で負けることもある)。まあしかし、反応で返せない早さのダッシュ投げがある(ずっと地上判定ではあるがカッチのダッシュ投げよりも早い:ここが魚とは一味違うところ)というのはビシャの強味で、近距離ではダッシュ投げを中心に戦術を組み立てるのが合理的だろう。

無敵技のぶっ放しについては、ある程度は仕方ないので、食らわないようにとビクビクするよりもスカしたときのオツリをキッチリ入れる。短小Pのカス当て(ノーマルシャドブレくらいなら素で潰せる判定の強さがある:ただし無敵でやり過ごされて出終わったところに刺さる形だと負ける)や下小Kの単発当て(かち合ったときの判定はイマイチだが、ガードリバーサルに化けさせればESシャドブレでもガードのチャンスがある)をある程度混ぜておくのも対策になる。登りでバックJ中Kを出す案もあるのだが、届いたとしても無敵技に巻き込まれて相打ち以下になったのではつまらない。ショートバックダッシュだと下大Pが届かないところまで離れる(悪くはないと思う:ショートD小Kを出してもどうせ当たらないので、大攻撃を空入力してゲージを稼いでおくか、454(7)896>6のまま大Pの「もし出たらバックD魂でもいいかな」入力も相手キャラによっては使える)。

相手の浮く行動というのは、ようするにカッチの下小K(ドノもいるけどまあいいでしょ、ドノなら)とダッシュ各種で、とくにカッチのロングダッシュ4段とかモリのバグシェル縦ダッシュなんかを重ねられるのは勘弁して欲しい。ダッシュ投げの入力からは通常技もジャンプも暴発しない(ボタンが早すぎてダッシュ攻撃が暴発することはあるが、コマンド投げなら632147Pを7フレで入れなければ不発にはなる:ゲージがなければすらし押しが無難)が、空ダッシュガードの発生は最速で13フレだから、カッチのロングダッシュ攻撃には4フレ(バックダッシュなら5フレ)、決め打ち下小Kには6フレ先行してダッシュする必要があるし、モリに先制ダッシュ(とくに縦)されるとガードが間に合っても押し込まれる。これにはやはり、先制打撃で引っ掛けておくしかなく、短小Pや下小Kでの刻みはここでも重要。またモリの縦ダッシュについては5フレ先行しないと下小Kが当たらない(カッチには1フレ先行で当たる)ため、1フレ遅れでも当たる短小Pと1フレ先行まで落とせる下小Pの重要性が増す(下小Kに代えて短小Kなら各1フレ稼げるが、ハッキリ使い分けた方がいいと思う)。相手の通常打撃暴れは、ビシャの最速ダッシュ投げに割り込めるタイミング(ダッシュ入力から2フレ遅れ:ガード硬直で投げ無敵があってもせいぜい1フレ伸びるだけ)なら先制打撃で潰せる。

これらと相反するのが相手の置き打撃によるダッシュ潰しで、もちろん先に打撃を出してやれば潰せるのだが、カッチや魚の立ちKのように足元ダイエットになっている技が嫌らしい(短小Pはモリのしゃがみ技くらいになら届き、猫に下中Kを置かれて相打ちとか、王様の下Pとか、その程度の心配だけで済む)。足元スカし対策としてはリーチのある下小Pを振ってやるのが妥当だろう。近距離刻みについてまとめると、相手に特殊な対応がなければ短小Pと下小K、キャラによっては下小Pも必要ということになる。どの技も単発ガードで有利フレームを3取れるし、キャンセル小刀投げもガードリバーサルさえもらわなければ安定した選択肢になる。短小Pが届かない距離では(さすがに短中Pをぶっ放したくはないし、当たらない短小Pに置き打撃を刺されたら切ないため)高い位置に攻撃判定を出す手段がなくなり、さっさと下小KorPを出す必要性が高まる。ヒット期待のときも、小中下大チェーンを決め打ちするよりは小キャンセル刀投げから辻疾風の方が減る(し、ガードされたときの形がはるかによい)。ただし小攻撃を空中くらいされると刀投げがスカって、小でも最大8フレの不利フレームが生じ、画面端だと確定オツリが入るほかダッシュでの先制攻撃もあり得る(完全画面端だと刀投げの総硬直が短くなりビシャの方が先に動ける:大で刀を投げた方が早く画面端に到達して有利フレームを稼げる)。ダッシュコマンド投げ間合いなら小キャンセル鬼首も届くが、キャンセル刀投げと共通の対策(初段ガードリバーサル)がある形なので、アンチ選択肢であるダッシュ投げを優先した方が採算がよさそう。ゲージはヒット期待が高い鬼首に集中してつぎ込みたい。



ダッシュ攻撃を中心に2

ビシャ下小Pが届くか届かないかの間合い(キャラにより異なる)より近いと、王様と剣なしドノ以外は最短最速D小攻撃に対してその場からのコマンド投げ割り込みができる(通常投げはやや可能範囲が狭い)。この割り込みタイミングはダッシュ攻撃ボタンから4フレ後(ビシャが最速入力ならダッシュ入力から10フレ後=ダッシュの最初の絵から7フレ後)が理想で、普通に固めていればガード化けになりボタン押し投げでもリスクが低い(最速ダッシュ攻撃に対して1フレ遅れても直接の大被害は出ないし、2フレ遅れたらガード化けする)。最短空ダッシュなら投げ化けパンチのガードは間に合うため、相手に適切な投げ化け摩り替えがなければガードリバーサルで切ることは可能だが、距離が遠いとカッチの下小P程度でもキエンが届かないし、セットプレーからのボタン放し投げだと直接のダメージが取れない。最短空ダッシュ打撃での先制は、最速でもダッシュから11フレ後なので、ダッシュ自体が相手の意表を突いていないと相打ち以上をもらえる見込みがそれほど高くない(リターンはそこそこ)。もっとも見切りにくい裏の選択肢は一瞬前ダッシュしての刀投げで、コマンド入力の動きさえ誤魔化せればボタン押しの投げには刀が刺さるのだが、近距離と違って相手の飛び込みが裏に抜けないため、先読みされるとエラいことになる。身体能力勝負にはなるが、1点待ちから割り込まれる可能性がゼロでない(もちろん地雷置きも可能)ということは頭に入れておきたい。

これだけ苦労してダッシュ攻撃を成立させても、普通にガードされると後の状況がまた複雑である。ビシャの最短最速D攻撃が完全にめり込む(密着で出したのと同じ間合いに止まる)のは、D小攻撃でビシャ下小Pがちょうど当たるくらいからのダッシュ、D中Kでそれより微妙に近距離からのもの。つまり、下小Pがしっかり当たる間合いからのダッシュ攻撃は、相手がダッシュでもしていない限り、だいたい同じ間合いに止まると考えてよい。止まる距離はD小P<D小K<D中Kで、小Kと中Kは微差。犬猫にD中Kでも、めり込ませてしまうとビシャの後ろ歩きでは相手の1フレ投げを抜けられず、D小Pをガードされた場合は有利フレームが3しかないためジャンプ抜けもできなくなる(犬猫にD小Kヒットなら後ろ歩きで投げスカりにできる)。相手の最速投げ返しが投げスカりに化けるD小Kガードからのレバー入れっぱなしジャンプは魅力的だが、リターンを大きく取るには垂直Jを使う必要がある(無難なのは空中ガード仕込みから投げスカりを見てJ大K:リバーサルシャドブレなんかは5フレ先行してバックジャンプしないと空中ガードできない)。

有利フレームを5取ってしまえば投げ割り込みを最速小技で封じられるため、D中Kを当てたいところだが、D小攻撃よりも投げ割り込みされやすく、ガードリバーサルでも切られやすい(魚・猫・レイレイ相手ならガードが間に合ってキエン確定:犬だとガードリバーサルで返してもスカって反転ビーストをもらう)。ただ、D中Kさえ当たってガードリバーサルをかけられなかったら、最速投げ割込みと初段ガードリバーサルでしか返らない中キャンセル鬼首、出の遅いガードリバーサルをガードしつつ投げ狙いに痛いコンボが入る小攻撃ヒット確認(小P小Kずらし押し>レバー1>小P小K同時押し>中攻撃がよさそう)、1フレ目押しだが早くて安全なバックD中K(シャドブレやデモグレでの割り込みはもらい、モリの立ちには届かない:有利フレームが5あると、相打ちを取れるキャラがぐっと減る)といった選択肢があり、基本的には短小K刻みが通用するキャラ向けではあるがそう捨てたものではない。オツリで使うときと違い、D中Kがヒットするということは相手に何かしら誤算があったということだし、ガードしたというだけでも相手の思い通りの展開ではないはずなので、最速狙い小攻撃を出してもリスクがそれほどは高くない。

早いタイミングで間合いを変える手段についても検討したい。小技を1発当ててしまえば、下小Pが届いて下中Pが届かないダッシュ攻撃の最適間合いに有利フレームを持ったまま移行できる。小技キャンセル刀投げもあるし、垂直Jもカスらせるように出せるなら面白い。下小Pがちょうど届かない間合いが面倒で、さっさと長or下中P(素早く高く浮くor姿勢が低くなる行動があるかどうかで使い分け:両方あるモリあたりが悩ましい)を先当てするか、返す手段がない相手なら垂直Jも見せておくくらいの対応が無難だろう。立ち対空しかない相手なら前Jもアリだが、しゃがみ対空がある相手だと(座高が高い相手でなければ相手のファーストチョイスがしゃがみ待ちなので)登り魂を裏にせざるを得ず、見られると一気に終わりかねないためリスクが高い。陣地損が大きいためバックジャンプやバックダッシュも多用したくない。動けば当たるで下小Pを空振りするのも、キエンで切れない長い技(魚中Kとかモリ下大Pとか)を被せられたときに不満が残る(総硬直13フレなので、最初の絵から8フレで動かれても1フレしかロスしないが、その1フレロスで相手の中攻撃が相打ち以上orガード確定になってしまう)。下大Kのぶっ放しはビックリ技としてはアリだが、到底多用はできない。

下小Pが当たるか当たらないかの半端な距離は動きにくく、中攻撃を先出しできるならさっさと出してしまっても大損はしない(下大Pがしっかり届く間合いになる)。下中Pキャンセル大刀投げが意外と安定した選択肢になり、下中Pを空中くらいされても画面端でなければ小ダウンの着地に重なる。浮き防止性能も、モリ縦ダッシュに2フレ先行で落とせて悪くはない。もちろん、下小Pがしっかり当たるならさっさと当ててしまってよい。魂投げの使い方と似た発想で、この距離でダッシュ攻撃があるということを、相手に意識させたいのか相手の意識から消したいのかという意図を持って動くことが重要だろう。



ダッシュ攻撃を中心に3

最短最速D小K攻撃に投げ割り込みをもらわず、ガードさせた後の投げ返しも後ろ歩きでスカりにできる距離(ビシャ下小Pが届かず下中Pが届くくらい)が、ビシャダッシュ攻撃のベスト間合いだろう。この間合いでのダッシュ攻撃は置き技以外ではほぼ止まらず(例外はビシャ同キャラで相手が最短空ダッシュ投げを仕込んでいたときくらい:カッチのショートダッシュ投げでも人間の操作ではまず間に合わない)、ビシャの最短空ダッシュ小Pはバックダッシュを合わされない限り届く(レバー4で待ってダッシュが見えてから1という対応があり、相手に後ろ歩きが入ると下小Kは微妙)。相手の置き技に先制下中Pがかなり安定しており、単発先端当てorチェーン短中K空振りだと下大Pがちょうど届かない間合いに、キャンセル大刀投げだと端~端近くまで離れて5フレくらい先行(下中P空中くらいでも刀が重なる)。下中Pへのガードリバーサルも、フォボス・パイロン・猫(ビシャ下中Pが先端当てでなければカスガードにならずキエンで返せる)・ドノ(ビシャ下中Pがカス当てなら安全)・カッチ(ES限定)くらいしか怖くない(魚には前Jかなり早めJ中K>降りJ小Kで大丈夫、レイレイにもとりあえず飛んで大損はしない)。ここで下中Pをケチらず当てられること=遠距離になって困らないことが、ビシャにとって大変重要。

ただし置き技の中にもやっかいなものがあって、一番恐ろしいのがカッチのロングD小K。ダッシュ攻撃の発生フレーム差は4で相打ちは相手だけ小ダウンだから、有利フレームが4あればよいのだが、小技>相手がガード>ダッシュ攻撃みたいな流れのときにはカウンターをもらうことがある。最短空ダッシュで止まっても、4フレ以上先行していないと立ちくらいでもうらうのが痛い。ビシャ下中Pなら発生8フレなので、相手のダッシュに1フレ遅れて置いてもダッシュは落とせる(ESガードリバーサルはどうやってももらうが、これは仕方ない:むしろもっと近距離で勝負すべき相手)。もうひとつ恐ろしいのがモリの最短縦ダッシュ。ビシャに有利フレームが4あっても、前に縦ダッシュされるとD小Pでは落とせない(後縦Dでも先行フレーム3なら抜けられる:が、下中Pや空ダッシュへのプレッシャーはさほどでもない)。このとき、ビシャ下中Pが立ちに届く間合いから4フレ先行でダッシュしていればD小Pを1発もらっただけで裏に抜けビシャが2フレ先に動けるのだが、2フレ先行くらいの仕掛けだとキャラのぶつかり方が変わるようで、比較的近めでも表落ちになってフルコンボをもらう(バグシェルは操作が難しいけど可能ではある)。実は空ロングダッシュやD小Kだと、ビシャの姿勢が低いのでモリ縦D攻撃の下を潜ってお互いスカリになる。モリの暴れはカッチと違い、ダッシュにかぶせられるよりも下中Pを飛び越えられてバグシェルをもらうリスクの方がずっと大きい。長中Pあたりを振りたいところだが相手の下大Pが強く、とりあえずショートバックダッシュ>突っ込んできていたら下中or大Pで落とすといった対応も必要だろう。魚に対しても4フレ先行が分水嶺で、3フレ先行だと前Dでビシャ下中Pを抜けられてエラいことになる(D小Kを使えば当然引っ掛けられるが、「もらっても小攻撃1発」のつもりで前に出られると採算を取るのがシンドい:相手としてもD攻撃を出してしまうと下中Pを潜れなくなるので、ビシャとしては最短空ダッシュからの打撃で何とかすべき)。フォボスとパイロンについてはダッシュ攻撃と空ダッシュと下中Pと様子見で選択肢を散らすのがよさそう(パイロン小車輪暴れは判定が弱く下中Pで潰せて黙っていても届かないためそんなに怖くない)。

まあ例外的なキャラは仕方ないので放っておくとして、ビシャが下中Pを振れる相手であればそうそう暴れられないため、ダッシュ攻撃の安泰度がかなり高まる。相手の選択肢として、小技1発ヒットはやむなしでダッシュを見てから暴れる手はあるが、そこに空ダッシュ打撃(相手キャラ次第だが、発生7フレでかつ届く攻撃はそう多くないため、ビシャ下小Pで先制しやすい)や一瞬ダッシュ刀投げ(入力時の動きさえ何とか誤魔化せば、発生は空ダッシュ打撃より数フレ早い:小技を当てた後すぐや小技空振りなどから)を刺しつつ、普通の下中P刻みから刀投げをガードさせて陣地を削っていきたい。置き技と見てから暴れを封じ込めてしまえば、深めD攻撃からのバックD中Kで体力を削り取るフェイズに入れる。この距離では、ダッシュ攻撃の入力は小P(中指or薬指)>小K(人差指or中指:ここをベストタイミングに合わせる)>中K(人差指スライドか親指:微妙に遅い方がよい)の連続押しにするのがよさそうで、タイミングを早く取りすぎてD小技が出なかったときにD中Kが出るようにしておく。これで首尾よく「最速から2フレくらい遅い」D中Kを出せれば、vsモリでもちょうど相手の最速投げ返しを後ろ歩きで抜けられる当たり方になる(小Kが最速より1フレ早かった前提だから、小P>1フレ>小K>3フレ>中Kの入力)。この距離がバックD中Kがしゃがみに届く距離とほぼ同じ(vsモリだと下中Pが立ちに届く本当にギリギリの間合いからのみ8フレめD中K>バックD中Kがしゃがみに届かない)で、ガードでも有利フレームを5稼げているはずなので、最速発生11のビシャ後D中Kを発生7の技では落とせなくなる(ガードリバーサルもフォボスとパイロン以外は怖くない:カッチのESでも着地ガードが間に合う)。また打撃刻みも、短小K>長小K>下小K(初段を小P小Kずらし押しにしているときは、短小Pが出たらしゃがまずにもう1発立ちで刻み)で2回様子を見られるくらいの距離だし、太いキャラになら(微妙だけど初段をレバー6で出せば)短小K>長小K>下中P>下中K>下大Pも狙えなくはない。小技1発刻みからのダッシュ投げもあるし、投げ返しに対するアンチがあることを利用して直接の当て投げも可能、0~2発刻んでのキャンセル刀投げもできて選択肢を散らしやすい。

ただし、ダッシュ攻撃からのメインはあくまで最短最速D小攻撃ということにしておかないと、遅めD中Kは返しを狙われやすい(なので、上記の入力でも本命は小K:たまにD中Kに化けてくるのがミソ)。最短最速D小攻撃ガードだとカッチ相手でもバックD中Kが届かないので、攻めの迫力は少し見劣りする。筆者としては、ゲージを(端攻めにはもちろん使うがそれ以外)ここに集めて、攻撃力をブーストしておく場面だと見ている。小でのタイミングずらしはあり得るもののメインは中キャンセル鬼首で、回避方法はキャンセル元の技に、ガードリバーサル、直接割り込み、一瞬で浮く行動で空中くらいだけしかない。このうちガードリバーサルは、最短最速D小攻撃>後ろ歩き>ギリギリ先行短小Pを使うことでかなり封じられる(モリ相手でも、ギリギリ先行短小Pをノーマルガードリバーサルでは切れないし、ガードリバーサルでないノーマルシャドブレで割り込んでもビシャ短小Pの判定で潰せる:フォボスとパイロンは仕方ない)。直接割り込みはもらったらしゃあないが、無敵技ぶっ放しのほかはパイロン小車輪(4フレ先行なら下中Pで潰せる)くらいで、魚前Dや王様下Pなんかもキャンセル元を下中or小Kにしてやれば防げる。もっとも怖いのは空中くらいで、下中Pを使うと犬のバックダッシュでも4フレ先行なら浮ける(モリ・カッチ・ビシャのダッシュやカッチ下小K・ドノソバットは言うに及ばず:猫のバックダッシュなら遅い)。キャンセル鬼首が暴発してしまうとお手上げなので、抜けられるキャラには慎重に攻める以外にない(後ろ歩きを仕込んだ単発止め小攻撃で騙せれば、ビシャ同キャラ以外は、ガードリバーサルを無効化しつつ浮きを落として小ダウンを攻められる:カッチのバックダッシュと犬のガードリバーサルからは確定ダメージを取りにくいし、モリのバックダッシュもつかまらないことがある)。

まとめると、待ってさえいれば最短最速D小攻撃に相手がガードリバーサルをかけること自体は可能で、フォボス・パイロン・モリ・デミ・ビシャについてはダッシュ攻撃を当てずに空ダッシュで止まるか一瞬ダッシュ小刀投げで騙すしかない(犬は微妙だが、ガードリバーサルをガードして損ではないと思う)。このうちモリは前縦ダッシュという裏の選択肢を持っており、ごく早めの下中Pで落とすか、届かなくてもやむなしで長中Pを振るか、引っかかったらラッキーで垂直JKを置いておくくらいしか対策がない。またダッシュ攻撃を出すには先出しの下中P(や距離がよければぶっ放し下大K)で相手の暴れを封じておくことが前提になるが、魚とモリはこれを抜けやすく、一発ドカンと持っていかれるリスクがある。ダッシュ攻撃自体を直接返せるのがカッチで、地上固めでの釘刺しを入念にやらなければならない。ダッシュ攻撃は最速小がメインで、たまに遅めD中Kが混ざる入力にしておく。D小攻撃ガードからは鬼首を背景に攻めるのが自然で、フォボスとパイロンのガードリバーサルは必要経費、モリ・カッチ・ビシャ・犬・ドノの一瞬浮きからは小ダウンを取っておくのが精一杯。たまたまD中Kが出て返されずにガードさせられたら、選択肢が広くチャンスになる。こうやって書くと随分苦しそうだが、ダッシュ攻撃へのガードリバーサルにしても反応暴れにしても1点待ちが必要で、本当に反発力を持っているのはモリとカッチ、どうにかこうにか対応できそうなのが魚(他はともかくD中Kをガードリバーサルで返せないのがねぇ)、なけなしで選択肢があるのが犬・パイロンといったところ(フォボス・王様・ドノについては相性が大差なので、この距離からのダッシュ択一で攻め崩す必要性がそもそもない)。



ダッシュ攻撃を中心に4

対抗手段を持っているキャラはいるものの、やはりビシャにとっては下中Pが届く間合いが動きやすい。相手がしゃがめば下中Pが届くくらいの半端に遠い間合いでも、相手が動かなければ最短最速D小Kは残り香で届き、相手としてもビシャにダッシュされてあえてレバー4を維持する動機は薄いのだが、ビシャのダッシュ技で下段なのは小Kだけだから、立ちしゃがみの決定権自体は相手が握ることになる。この間合いも、下中P立ちスカしで反応オツリがあるか、カス当てになるダッシュ攻撃に割り込み(足元ダイエットや姿勢が低くなる技)があるかなど、キャラ性能に依存する部分が大きい。相手キャラによっては、下小Pや下or長中Pを空振りしながら少し時間を使った方がやりやすいこともある。

しかしどうせ離れるなら、最短最速D小Pが届きD小Kスカし投げもできる遠距離ベスト間合い(下段小居合がちょうど届かないあたり)を意識して動きたい。この「最短最速D小Pが届きD小Kスカし投げもできる」という条件を杓子定規に守ろうとすると、相手がまったく動かない前提でも、モリのように立ちとしゃがみでくらい判定が大きく違うキャラにはかなり狭い範囲(おそらく2ドットくらい)しか有効にならない(D中Kも、同じタイミングで出すとD小Pの残り香当てとほぼ同じ到達距離:多くのキャラには、D中Kの方がごくわずかに短い)。理想間合いより微妙に遠いくらいなら、ダッシュ>最速狙い小K>微妙に遅いずらし押しで小Por中Kみたいな入力にするのが自然だろう。投げはコマンド投げでなくレバー6(どうせガードは期待できないので、画面端を背負っていなければ4は必要ない)の通常投げが無難(本当にベストの距離からスカして相手も動かなければコマンド投げも届くけど)。反対に微妙に近い場合は、しゃがみに当たってもOKで最速狙いD小Kを入力>ずらし押しで小Por中Kを仕込む>コマンド投げを保険入力>ダッシュ攻撃が当たったら改めて固める、といった流れになるだろうか。

当然ながら、相手はダッシュを見てから何かしら打撃技を出せばスカし投げを潰せるわけで、暴れてくらったとしてもD小P1発というのでは抑止力にならない。最短空ダッシュから下小Pは距離や相手キャラや立ちしゃがみで届くかどうか微妙な間合いで、空振り前提下小P>チェーン下中Por刀投げ保険入力とか、単発長中P先端当てとか、普通に下中Pで判定勝ち狙いとか、そのくらいの対応になるだろうか。裏の選択肢としてダメージを期待できそうなのはやはりD中K開始コンボで、立ちとしゃがみの判定差が大きいキャラでなければ8フレD中K>小中中大くらいは期待できる(が、ガードリバーサルを狙われやすい技なのは相変わらずで、魚・猫・レイレイ以外に対してダッシュからのメインにするのは厳しい)。ダッシュ投げを積極的に狙うというよりは、ダッシュが見えたとき投げもあることを相手に意識させて、他で収支を稼ぎつつ、できれば先に動いてしまいたいと焦った相手からダメージをもらうような感じ。中距離ダッシュと違い、有利フレームを稼いで即ダッシュという使い方はあまりせず、お互い自由な状態から先制攻撃としてのダッシュになることが多い。なおダッシュしたら相手がすでに垂直Jしていたような場合は、高く浮いていれば短中Pもないではないが、たいていはバックD中Pで落とした方が無難(最速で出せば、D小Pがちょうど届かなかったくらいの位置関係でも相手の空ジャンプにちょうど届くはず)。

ダッシュ攻撃へのガードリバーサルが確定反撃になるキャラ相手だと、届かないダッシュ攻撃を出せる間合いがさらに重要になる。ガードリバーサルの入力は発生7の小攻撃でも最初の絵から10フレ反応で、タイミングを読まれて完全先行入力で待たれたら、ほぼ必ずもらう。いっぽう、空振りするダッシュ攻撃なら、D小K空振りと発生6フレのシャドブレの組み合わせで7フレ反応が必要になる(D小Pを使うと2フレ隙を短縮できる)。また相手がガードリバーサルをかける難度は、ダッシュ攻撃の到達の早さが支配的に左右する。つまり、D小Pなら出てすぐ当たるがD小Kはしゃがんでもスカる距離があれば、相手の割り込みリスクをかなり上げられる。残念ながら、vsモリだと開幕ジャスト距離=D小Pが発生即で立ちに届く限界=D小Kがしゃがみに残り香当てで届く限界で、意図的な二択にできる間合いはないが、ビシャのダッシュを見て瞬時に「これは空振りになる距離」なんて判断がつくわけがない(うえに微妙に遅いダッシュ攻撃もあり得る)ので、ダッシュ仕掛けが通りやすくなるのは間違いない。またD小Kスカしの場合、届いたらガード化けのタイミングで投げ返しを仕込まれると面倒だが、D小Pをしゃがみに届かないように出したなら投げは後ろ歩きで抜けられるし、しゃがみに残り香当てになってしまってもガードリバーサルシャドブレならガードできる可能性が残る。こちらはビシャD攻撃が届いたらガード化けくらいのタイミング(D小Pの最初の絵から9フレ以内:10フレだと同時)で小攻撃を置かれると先行されるが、ビシャの側でもガードリバーサルを狙えるし、深いD中K(密着当てになるまでしっかり遅らせる:相手はダッシュ自体に反応して無敵技コマンドを入れてD攻撃のモーションを待っているはずだという前提)やロングダッシュ投げで騙すチャンスも作れる(どちらも読まれたときのリスクは大きいが、相手が暴れるリスクも大きい)。もちろん、最短空ダッシュ>長中Pとか、やや長空ダッシュ>下小Pなんかではぐらかすのも有効。

ダッシュ仕掛けを支える選択肢として、飛び込まれると終わるものの、ぶっ放しの下大Pがいつでも背景としてあることを覚えておきたい(溜めさえあるなら上下大居合の方がずっとよいが、なかなかタメられない:垂直J攻撃を当てた後か、下小Pでもしっかり当たる間合いからあえて下中Pで刻んだときくらい)。下大P間合いは、前J中Kが相手の立ちに即で届かなくなる(残り香当てガードになって降りJ小or大Kに割り込まれにくくなる)間合いでもある。イキナリの刀投げに反応飛び込みはできないが、先読みで飛ばれるとさすがに終わるので、対空の確実性も重要(カッチあたりが相手だと、もう少し離れないと短中Pが使いにくく、バックダッシュ対空やバックジャンプ対空を駆使する必要がある:正しく使えばとっても強いけど)。

さらに離れて完全な遠距離になると、ダッシュは攻撃の手段というよりは移動の手段になってくる(いちおう、下大Pがちょうど~明らかに届かないあたりから最短最速D大Kの残り香当てを狙えなくはないが、無防備に突っ込む時間が長すぎるし、相手も動くのでアテにはならない)。最短空ダッシュから下中Pが届く<下大P先端当て<前J大K先端当て、と遠距離で強い行動の適正間合いが重ならずに続いているため、どれを使うかというよりはどこで仕掛けるかの問題になる。D小Pは拘束13フレで移動に使えるが、最速で出しても移動距離がかなり長いのでしっかり把握しておく。短めの空ダッシュから後ろ歩きで少し戻るような動きの方が小回りが利いて使いやすいと思う。刀投げもさすがに見てから飛び込めるキャラが増えてくるので、そう簡単にはぶっ放せないが、6564123P入力の短いダッシュからの刀投げは一応覚えておきたい。ダッシュ自体に反応して垂直ジャンプする相手は、ショートダッシュから長大Pで落としておく。下大Pはフォボス・パイロン・カッチESのガードリバーサルくらいでしか返されないし、先読み以外で飛ばれても短中Pや逃げJ大or中Kや垂直J小Pなど対抗策があるので、体力負けさえしていなければ積極的に動き続ける必要はない(先撃ちの飛び道具は刀投げで消してもよいが、見てから飛び込める間合いをキープした方がよりよい)。



ラッシュの安定性

ビシャの攻めでもっとも安定しているのは近めからの中キャンセル大刀(相手に抜ける手段があるときは小刀メイン)で、ここから逆算する形でより安全にペースを握り続ける方法を考えたい。どうやって刀投げ間合いに入るかと考えると、ダッシュ攻撃>刻み>下中P(間合いの管理が繊細)と、J大K先端>最短空ダッシュ>下中P(下中Pの空中くらいが気になる)が最有力候補だろう。また下中Pはできるだけ近くで当てる必要があり、細くてかつ3フレ姿勢変化技があるモリだと、ビシャ下小Kがしゃがみにしっかり届くあたりが限界(これより遠いと下中Kでスカされるが最悪でも3フレ先行されるだけ)。太くて姿勢変化技がタワー(8フレ変化)しかないカッチでも、下中P先端当てキャンセルなら大刀を抜けられる。

ダッシュ攻撃を仕掛けるには、相手の暴れや置き技をある程度封じ込めておく必要がある。その用途で使える技は、短い順に短小P・長小P・下小P・長中P・下中Pと切り札の下大P・溜めがあれば上下大居合(魚ダッシュに当たるP技は短中or大Pと下大Pだけなので、K技も使わざるを得ない:犬の歩きになら下Pや長短小Pが当たる)。とくに浮くダッシュや空中ダッシュがあるキャラには長中P(引っ込みはよいが、総硬直は単発止めでも28フレと結構長く、長小Pほどではないが足元のくらい判定が前に出る:くらい判定は長中P<長小P<長大P)の重要度が高い。この長中Pを空振りOKで振れれば安定性が大幅に上がるのだが、vsモリ(下大P)だとビシャ下中Pがしゃがみに届いて立ちに届かないくらい(長小Pなら最初の絵から4フレ反応でなければスカせる間合いが1ドットだけあるが焼け石に水)、vsカッチ(下大K)でビシャ下大Kが届く距離よりも近いと、空振りにその場からの反応オツリが間に合ってしまう(モリガンなんかは同じ距離から下中Pの空振りにも遠中Pオツリが間に合う:下小Pと見分けにくいが、いちおう、絵が分岐してから7フレの反応で間に合う)。

つまり、長中Pを振っても見てからのオツリをもらわない程度に遠く、相手の浮くダッシュが長中Pに引っかかる程度に近い間合いが、ビシャの攻めの起点として重要だということになる(浮くダッシュ以外にもライバルはあるが、突き詰めたときに結局ビシャの壁になるのはモリとカッチなので、とりあえずそこにフォーカスしておく:パイロンとの相性がよくわからんのだよなぁ)。この間合いは十分実用的な幅を持っており、vsモリならビシャ下中Pがしゃがみにちょうど届くくらい~開幕やや遠の小下段居合がちょうど届かないくらい、vsカッチならビシャ下大Kが立ちに届かない間合い~できれば開幕ジャストまで(もう少し離れても(前ジャンプを含め)飛び際は引っかけられるが、下中Pが届く方が動きやすい)。またこの距離での相手の垂直ジャンプは、前歩き長大P(vsカッチ開幕ジャストなら歩かなくてもギリギリ届く:歩いた方が安全だけど)でしっかり落としておく。

長中Pを振れる間合いから、牽制を入れつつダッシュで仕掛けたとしよう。状況や相手キャラにもよるが、だいたいは最短最速D小Pが出てすぐ届くか、D小Kが残り香当てで届いてさあ次は、といった格好になるはず。ここで1発ガードリバーサルをもらってまずいキャラ(すでに紹介したフォボス・パイロン・ビシャ・モリ・デミ)には、空ダッシュや一瞬ダッシュ刀投げを多めに見せる必要がある。効率が落ちるのは間違いないものの、空ダッシュからでも一瞬ダッシュからでも、とにかく刀投げさえガードさせれば(フォボスとパイロン以外は)次に繋がると考えれば、相手の対応も簡単ではない。しかしダッシュ攻撃には単にガードさせる刀投げよりも大きなリターンがあって、1発刻むことができる。刻み技は短小Pがファーストチョイスだが、D小Pが残り香当てやしゃがみカス当てになった後は届かないことがあるので、下小KorPを使う(短小Pをカス当てできる距離と長小K>下小Kがヒットマークから12フレ反応でつながる(一番遅いフレームでキャンセルすると届かない)距離が同じ:どうせガードリバーサルをガードできない相手なら前歩きから5と同時に小Pでもよい)。

ほどよくめり込んだD攻撃から小技で刻む場面では、ヒット確認からのチェーンコンボがファーストチョイス選択肢としてあるため、裏の選択肢である小キャンセル小刀や中攻撃キャンセル鬼首に対して相手が暴れにくい。すぐにキャンセル刀、1発刻んで小キャンセル小刀(どうせすぐ届くので小でよい)、1発刻んで小キャンセル居合(D小>単発小>小キャンセルでちょうど間に合う)、1発刻んでもう1発単発打撃(短小Pが立ちに届いたなら下小Kがちょうど届くはず:ガードリバーサルに引っかからないvsモリなんかでは長中Kの先端当ても使えるが、3フレ先行でないと縦ダッシュで抜けられる)、2発刻んで3発め勝負(下小Pがちょうど届くはず:姿勢変化5フレのキャラが小キャンセル小刀に割り込めるようになってくるのがこの辺)、3発刻んで元の間合いに戻る、と選択肢が広い。とくに下段でガードリバーサル耐性が高い下小Kでの刻みが重要、しっかり刻んでぶっ放しのガードリバーサルや小技空中くらいを刈り取っておけば、キャンセル刀投げやキャンセル鬼首も返されにくくなる。ただし、刻むこと自体にリスクを乗せられるvsデミ・モリは、他のキャラのようにはいかない。無敵技で割り込んでも単体で採算は取れないが、合計の採算を落とさないためには、ビシャの側に割り込みを回避しながら攻め続ける手段が必要で、長短小P・長中PorK・下中Kなど無敵技を外から殴れるレベルの判定激強技を使いこなす必要がある(長短下大Kや長短大Pも判定は強い)。

この攻めは押す距離がけっこうあるので、たんにカツカツ刻んでいるだけでもけっこうなプレッシャーになる。飛び込みを絡めることもでき、下中P先端間合いから、最短最速D小K>短小K>ガード確認>小中技キャンセル大刀投げ>飛び込みでループを作れる(少し距離が詰まる)。たとえばvsカッチの開幕から、最短最速D小K>短小K>ガード確認>中攻撃キャンセル大刀投げまでガードさせると、それだけでもうほぼ画面端まで押すことができ、途中に歩きを挟んでいなければその場からの前J小Kがちょうど届かない距離になる(ただし画面端がかなり近いので、飛び込んだ後下中Pをダッシュで空中くらいされると刀投げにオツリが入る)。またもし長小Kのヒットマークから9フレで反応できるなら、vsモリで相手の1フレ投げがギリギリ届かない間合いからでも、短小Kガード>ノーキャンセル長小K>ヒット確認下小Kが歩かずに届く(ようするに、ここのヒット確認に自信があれば、短小Kガード確認のあともう一度連打キャンセル刻みのチャンスを作れる)。ただし実用上はそんなに欲張る必要はなく、距離さえ押せていればまずまずの結果だと思う(長小Kには有利フレームが短いという欠点もあるし)。



ラッシュの入り

相手がビシャのラッシュを返すには、ダッシュ攻撃かキャンセル元の打撃にガードリバーサルをかけるのが普通のやり方だろう(無敵技割り込みなんかを除けば)。裏になる選択肢についてはすでに紹介したので繰り返さないが、実際問題、ダッシュ攻撃さえ通ってしまえば暴れるリスクをハネ上げられるので、入りのところは(ジャンプ攻撃が成功して悪いことは何もないものの)セットプレーにするより流れから持ち込む形が理想。とすると地上から下中P間合いまで入り込まなければならないわけで、歩きか最短空ダッシュかというのは微妙な問題だが、11フレームかけての到達距離でいえば空ダッシュの方が長い(が、突き詰めたとき本当に勝負を分けるのは歩き接近の巧みさかもしれない)。ともあれ、最短空ダッシュで下中Pが届くか届かないかの間合いに入れる距離=下大Pが確実に届くくらいの距離でかけるプレッシャーと、下中P間合いに入ったとき落ち着いて地ならし(というか長中Pを振って相手の先制の目を潰す)できる余裕が、ぜひとも欲しい。下中Pの先端をガードさせると、下大Pが届くか届かないかの距離になることも覚えておこう。

ビシャ下大Pの遠め当てをマトモに返せるのは、フォボス・パイロン小・猫大・カッチESのガードリバーサルくらいで、地上ではザベルでもリーチ勝ちできないし、浮けるフォボス・王様はキャラ相性が論外、前に歩こうにもビシャ下大Pは最初のモーションから5フレでレバー4or1を入れないとガードできず人間業ではないし、飛び道具を先撃ちしようとしてもビシャJ中大Kが長すぎる。バックダッシュなどで端~端近くまで離れてビシャに前進させてからの展開はあり得るが、そこは体力勝ちをどちらが取っているかという問題になる(バックダッシュ即飛び道具は嫌ではある)。結局相手は上から攻めるしかないわけだが、この間合いではビシャ短中P対空が2段め当てになり安定度が高い。垂直J小Pも早めの反応ならジャンプの短いキャラには使えるし、ジャンプが長いキャラには遅い反応からのバックD中Pがある(長中Pを振ったら相手が飛んでいたような状況でも逃げだけは間に合うことが多い:さすがに下大Pをバッチリタイミングで読まれると終わる)。飛び込んで採算が取れるのはドリル系の技や空中ダッシュで変化をつけられるキャラだけだろう(カッチにもなけなしで高めJ大Pがある)。

もうひとつ、ビシャ下大Pのアンチになりえるのが浮くダッシュで、これには長中Pを使う。たとえばカッチのロングD攻撃に対して、ビシャ最短空ダッシュで下中Pがギリギリ届く間合いなら、カッチのダッシュ入力から6フレ遅れても相打ちは取れる一方、5フレ先行で出してしまっても空ロングダッシュを落とせる(リーチのおかげ)。さらにもし6フレ先行で出してしまっても、最速で2段めを出すとカッチD小Kを一方的に落とせる(ベストタイミングのD中Kとは相打ち)。16フレ先行>最速2段めだとさすがにスカるが、カッチロングD中Kでも余裕でガードできる。2段目を最速で出したときの総硬直は25フレなので、割り込めないタイミングは4フレ幅(16~19フレ先行=最初の絵から12~15フレ反応ダッシュ)あるが、それでもガードは可能な(うえに、2段めを最大5フレ自由に遅らせることができ1段止めもある)ことを考えると破格である。厳しいのは、上を飛び越えられるモリのやや高縦orハイブリッドダッシュくらい(それも、高く飛ぶ必要性からバグシェルを使っても着地下大Kくらいがせいぜい)で、カッチのショートダッシュなんかは長中Pのリーチに物を言わせて叩き落せる。

何度か触れているように(とくに遠距離からの)飛び込みを起点にして攻めることもできる。ただこれは相手のキャラ性能依存が極端に大きいのと、実用上は相手に前飛び空中ガードという選択肢が残るので、あわよくばの考えは常に頭の片隅に置いておくとしても、ラッシュの入り口というよりはペース変えや陣地取りのつもりで使うのがメインになりそう。遠めの距離から一気のロングダッシュ攻撃という手もあって、下大Pが当たる間合いから仕掛けると有効。この距離で手数をしっかり出せていれば迎撃されにくいし、本命の空ショートダッシュ移動の裏になってくれる。欠点はレバー4で後退されたときにダッシュ攻撃がスカりやすいところ(D小Pなら、ギリギリでスカされても相手の1フレ投げ間合いには入らない:詳しく調べていないがどうも、ビシャがレバー4を入れっ放していれば、王様以外でその場投げを入れられるキャラはいない模様、ベスト距離からのカッチ8フレ投げでもD小P空振りから最速バックダッシュすればギリギリでスカせる)。もちろんもう少し近く、最短最速D小Kからスカし投げができ最短最速D小Pがスカらない距離からの仕掛けもあり得る。

ここまでの話を振り返ろう。下大P間合いでの対応を安定させ、ぶっ放し下大Pを背景に空ダッシュや歩きで接近、間合いに入っても攻め急がず、ダッシュが通ったら暴れを待ちながら距離を押し、刀投げを刻みに紛れ込ませるのが理に適った攻め方といえる。遠い間合いで相手にレバー4or1を強制できれば主導権を握れるので、下大Pはそれなりの頻度で振りたい(ガードさせればゲージもたまる)。そうすると対空の重要度が上がるわけで、まずは下大Pを振れるだけの安定対応、ついで長中Pバリアの使いこなしが優先課題になる。遠距離で相手の足を止めてしまえばワンダッシュで仕掛け間合いまで入れるし、接近した後も強引な攻め方をする必要に迫られなくなる。攻め込んだ後も陣地だけ取れればまずまずのつもりで押していれば、ビシャらしい安定感のある攻めができるはず。ダメージは暴れ潰しと鬼首で取ればよい。



その他

バリア技の小P連打(ビシャウリアッ上)は正面判定が強い反面厚みがなく、カッチのD小Kやモリのハイブリッドダッシュ攻撃などは差し込まれる。攻撃判定位置が高くリーチがある長中Pを、ある程度以上の頻度で振っておきたい。下小or中Pも、リーチの長さで高く浮く前のダッシュを引っ掛けられる(座高が高くなるためカッチには先出し必須:遅れるとバクチのダッシュ4段>地上4段をもらい、モリの単発最短空縦ダッシュには、下小P同時出しor下中P1フレ先行でも抜けられてフルコンボをもらう)。

開幕間合いでの下中Pは、魚のしゃがみ(ガードorノーガード)や犬の立ちには届くが、ビクトルの立ちやレイレイの立ちガードには届かない(開幕に最速下中Pを出しても相手は2フレ後ろ歩きできるので、カッチ相手でもレバー4入れっぱなしの相手には届かない)。下中Pキャンセル大下段居合いや下中P>下大Pチェーンは、普通のキャラの本体に当たればスカらない(ノーキャンセルの下中P>大下段居合いは先端当てだと届かない)。立ちKはすべて発生前にくらい判定が前に出るようだが、小Kは判定の伸びがとても小さい。下小Pと下中Pは発生前にくらい判定が上に伸びる(ので、カッチのロングD小Kなどをもらう)。実は、短大Pの方が短中Pよりも少し長い(短大Pの最後が、カッチの中Pよりわずかに短いくらい)。

近距離では技の当たり方が相手キャラの太さによって変わる。カッチに対して密着(立ちしゃがみジャンプなどで太さが変わるため空垂直Jしたビシャにカッチが前歩きでくっついてからテスト)バックダッシュ中Kはダッシュ入力3~6フレ後入力で中段(6フレめ入力だと立ちに対してスカる:D大Kでも5フレめ入力なら立ちに当たる)、小攻撃キャンセル刀投げは密着しゃがみガード以外スカらず、密着刀投げ>小攻撃>キャンセル鬼首が画面端でなくてもつかみで届く(ガードリバーサルをかけなかった時点で確定:届けば無敵技でも抜けられない)。いっぽうモリに対しては、後D中or大Kが4フレ後入力まで中段(立ちには3フレ後入力のみ両方当たる)、小攻撃キャンセル刀投げはけっこうスカる(中攻撃キャンセルなら確定で当たる)。

空ダッシュの終わり際は、投げだけでなくダッシュや必殺技でもキャンセルできる(ジャンプ・通常技・歩き・ガードは6フレームの間出せない)。デミのような派手な動きはできないものの、小Pで相手の飛び際を引っ掛けた後や中P対空が高めの高度で相打ちになった後にダッシュ>めくってからバックD大K(操作としては66>66大K)という夢のある起き攻めが可能(ダッシュでめくれる落とし方がまず難しいので実用性はあまりないが、ダッシュ>置き鬼首とか、ダッシュ>めくる前にバックD大Kなら狙える場面がけっこうある:ビシャのダッシュはレバー2では止まらないので、66>32>1と同時にPPならかなり距離を稼げる)。ロングダッシュの終わり際に合わせて再度ダッシュすることで、ほとんど止まらずに接近することも可能。

なぜかわからないが、居合は、レバー後ろ要素ため>1フレで前要素+P>1フレでP放すだと出ない(ため>レバー5か2か8を1フレ>前要素+Pとか、ため>前要素2フレ以上>Pなら出るし、ため>1フレで前要素+P>2フレ以上押してからP放すなら空キャンセルになる)。

下中P>キャンセル大下段居合い、下小P>キャンセル中上段居合いは、通常技が本体に届けば居合いもすかされず、地味な連携ではあるが安定度が高い(ただし、モリのしゃがみノーガードやレイレイのしゃがみガードには上段居合いが当たらない)。下小P>小下段居合いもたいてい届くが、ギリギリ間合いでのしゃがみ>立ちガードだと、下段居合いの最初の攻撃力(ちょっと短い)がスカることがある(黙っていれば2段目以降が当たるが、下段なら大居合いを使うのが無難:というか、キャンセル居合いは全部大の下段、小攻撃キャンセルだけ中の上段も混ぜる、と割り切ってしまって構わない)。確定オツリとしても、タメさえあるなら下中P>下大Pチェーンより下中P>キャンセル大居合いの方が有利フレームが長い(威力が安定しないが、期待値としては大差ない)。

カッチに密着すると下中P>短中K>短中K>長中K>下大PとかD中Kめり込み>下小K>下中P>短中K>下中K1段>下大Pとかいったゴムタイなコンボが立ちにも入るが、どちらも2セットではKOしない威力。下中P>短中K>下中K1段>下大K>ES追い討ちならモリの立ちにも入って、軽量級のキャラなら2セットKOすることもある。下小K>下中P>短中K>下中K>下大Pもモリの立ちに届いて4.5割くらい。

下中K2段めはやけに痛く2ヒットなら単発下大Pより減るが、チェーンに組み込むときは短中Kの目押しキャンセルで補正を切った方が威力が高いうえに距離が開ない。いちおう、太いキャラ(カッチに入って魚の立ちに届かないことしか確認していない)にはめり込みD中K>下小K>下中K2段>下大Kが入って、ES追い討ちまで入れると半分くらい減る。めり込みD中K>下小K>短中K>下中K>下大K(ES追い討ちを入れればビクトルでも2セットKO)ならモリの立ちにも届くし、モリ・デミの立ち以外(ザベには届く)にはめり込みD中K>下小K>下中P>短中K>下中K1段>下大Pも入って半分近く減るため、目押しさえ確実にできるなら下中Kの2段めを使うメリットはない。

長中P2段めはヒット/ガードで11/9(密着のガードリバーサルシャドブレはギリギリガードできないけど)というとんでもない有利フレームを持っていて、ノーキャンセルの下大Pが1フレ目押しでつながる(チェーンにすれば普通につながるので嬉しいことはなにもないけど)。カッチ相手なら立ちでもJ大K>長中P2段>ノーキャンセル下中P>下大Pがつながって半分くらい減る(もっと痛いコンボ他にあるから使わないけど)。

短中Pは残り香当て以外でガードされると7フレ発生の反撃が確定するが、遠いと王様の小Pでも届かない。また犬の立ちポーズ(ガード、ノーガード、前歩きとも)には1段目と2段目が、立ちノーガードのレイレイには1段目が当たらない。しゃがめば、ビクトルでも3段目しか当たらない。短大Pも、2段目が遠め当てになれば多くのキャラに確定反撃をもらわない(猫の大Kは間に合わず魚の大Kは届かない)。が、不利フレーム自体は長いのでダッシュなどで押し込まれるのは避けられない(カッチには確定ヒットのロングダッシュ4段をもらう)。



vsパイロン

モリとカッチはともかく、パイロンをどうするかというのはかなり面倒な課題。さんざん触れてきたように、ガードリバーサルの早さがあるため、ビシャがラッシュしても割り込まれる可能性が常にある。常にあるものの、パイロンのキャラ特性で影縫い化けガードが発生しないため、相手としても難度が高い。刀投げへのパイロンガードリバーサルについては後述するが、一気に切り返せるようなものでもなくけっこう微妙。またビシャが苦手とするすぐドリ系の攻めを持っているものの、これまた正確に使いこなすのはたいへん難しい。しかしそこはそれ、一定以上の技量を持ったパイロンに対しても、ビシャならある程度押し込むことはできるはずである。


まず中距離ではビシャ長中Pが要になる。単発止めを開幕ジャスト距離で空振りしても、最初のモーションから5フレで反応されなければ下大Kでのオツリはガードできるし、それより多少遠くても2段めを出せば見てからのオツリはほぼもらわない(最速で2段出した方が総硬直は短いので、空振り時にあえて1段で止めるメリットはない)。先読みで技を置かれても、開幕距離で届くパイロンの地上技は、下大K・長中or大P・中大車輪(どれもガードすれば反撃確定:長中P>下中Kとチェーンで空振りしても下大Pオツリは入る)とソル(出る前のくらい判定がデカいので長中Pにザクザク引っかかる:コマンド入力から14フレ=最初の絵から11フレで反応すれば見てから下中Pで潰すこともできる)とダッシュ攻撃(最速入力がダッシュ入力後8フレめ(都合13フレ発生)と遅い)くらいで、手数さえ出せていれば長中Pで潰して採算勝ちできるはず。唯一ビシャ長中Pをリーチ外から潰されるパイロン置き下大Pにしても、当たらない距離でぶっ放すことになりリスクが大きい(割に、ヒットしても単発仕切り直し確定なのでリターンはさほどでもない)。ただ、相手としても下大K(開幕ジャスト間合いからガードだと8フレ不利で、小中大チェーンはほぼ間違いなくもらう)を完全先読み(同じ距離で、9フレ先行すれば相打ち、10フレ以上先行で勝ち、おそらく13フレくらい先行させると見てからガードされる:ビシャが長中Pの2段めを出すと出終わりに刺さるタイミングはない)でぶっ放すよりは、かち合いにさえなれば一方的に勝ててオツリも(D中P>小中中大とかもらう可能性もあるけど)大刀投げくらいなら下大Kガードと大差ない下大Pの方が振りやすいはず。

そういうわけで相手としては、この間合いから地上で仕掛けるのはお得でなく、飛ぶか離れるかということになる。パイロン前Jは、開幕ちょい遠(小刀投げがギリギリ届かないところ)までなら長中Pで飛び際を落とせるが、ビシャが長中Pを振ろうとしたらすでに飛んでいたくらい(3フレ以上先行しないと離陸で引っかかる)の前ジャンプから、やや高J下小Pヒット>J攻撃>長小P>チェーンコンボという狙いがある。損得がとても微妙で、ビシャ長中Pが出てさえいればパイロンJ下小Pは一方的に落ちるのだが、1段めと2段めの間とか単発止めした隙なんかにたまたまジャストタイミングでねじ込まれると、半分くらい持っていかれる。リスクをゼロにできないのは仕方ないとして、飛び込みを見たときにしっかりダメージを取っておきたいのだが、これがまた微妙。パイロン側の安定行動に垂直J即小orESソルがあって、ジャンプ自体に反応して前歩き長大Pを振っても間に合わないし、ESを垂直Jで避けてしまうとちょうど背中に当たる。ビシャが対抗するには、ジャンプ自体に反応して前ジャンプ>垂直Jソルを飛び越え>着地下中P(超反応からでもギリギリタイミング)or空中でJ大P当て>起き攻めが有望そう。もしパイロンが前J下小P>J中Kあたりを出していた場合、空中ガードからの択一になり、J大Kを出せば長or下大Pでの追撃を潰せるが短中Pに一方的に落とされ短大Pに相打ちを取られる。空中ガードのあと少し待って着地際に発生するようにJ大Pを出せば、追撃には落とされるが決め打ちの短P対空にオツリが入る。パイロン側の少し捻った選択肢として前Jからの即ソルがあって、飛び際で落ちやすいしESが完全な裏抜けになりやすくなるものの、暴れに対して刺さりやすく、垂直Jからのものと比べて飛び越えにくくなる(空中ガードからの仕切り直しでやむを得ない)。ほかに即降りJ下小P>近Pで前Jを落とすというパターンもあるが、基本的には近Pが決め打ちになるため、ジャンプ自体に反応してのショートバックダッシュ(画面端でなければ安定行動)を混ぜておけば下大Pなどがオツリになる。

ビシャがダッシュで突っ込むパターンはどうか。パイロンのバリア技は、短or下小Pは長中Pで相打ちを取ればよいが、下小Kを連打されると開幕間合いから刈り取れるのは居合と下大PorKだけになる。相手のジャンプを抑えきれない距離でぶっぱなすにはちょっと怖いので、D小K(最速なら出がかりの足元ダイエットで相打ち以上を見込める:開幕ジャスト間合い最短出しだと残り香でギリギリ届く)を使って勝手に潰れるのに任せた方が無難。ビシャD小Kは姿勢が少し低いので、たまたま登りソルとかちあったときにも潜りやすい(即再ダッシュから最短D中Pを空振りしておくといい距離になる:めくって密着することが多く、下中P>短中K>下中K1段>下大K>追い討ち>避けさせて起き攻めなんかが狙える)。困るのは相手が前J下小Pを決め打ちしていた場合で、これはもうくらうしかない。とするとビシャの側には相手の前Jを抑制したいという要求があり、前Jなのを確認してからの短中Pをどうにかして振っておきたい。反応は極端にキツくない(相手がJ下小P>J中Kがギリギリ届くタイミングだったとして、斜めジャンプがわかる最初のモーションから9フレ反応)が、前J即ソルで相打ちを取られるのと、もし相手がJ下小Pを出したまま突っ込んでくると一方的に潰される(跳ね返ったら長大Pで安定して落とせるので、相手にもリスクあるけど)。D小Kを当ててしまうと相手のガードリバーサルを避けられないのでショートダッシュも使いたいが、ここに相手の前J下小Pがかち合うと、ガードできたときに跳ね返りが確定する(ノーガード時間が長いためクリーンヒットするリスクも相応に高い:D小PならパイロンJ下小Pの出がかりを引っ掛けられることもあるが、下小Kバリアをスカせないので微妙)。最短で止まってしまうと下小K(下小Pだとガードリバーサルで切られる)が届かない距離になるため、微妙に長くダッシュするか下中Pが届く距離から仕掛けたいものの、あまり贅沢は言えないだろう。

まとめると、ビシャとしては下中Pが届く開幕少し近(パイロンはしゃがんでも横幅が変わらず、下小Pも同じ太さ)、パイロンとしては前Jに長中Pが届かず登り最速ソルがジャンプ自体に反応した短中Pに引っかからない開幕少し遠を目指したいわけで、歩きの自由度はビシャ、歩く速さ自体はパイロンが上といった様相になる(結局はプレイヤーの技量次第)。攻め込んだ後の押し込みは、お互い相手のガードリバーサル(どちらも下小Kの先端当てなら安全)を避けにくいし、投げが入らないとダメージを積みにくいのも同様、パイロンはジャンプ攻めやバックジャンプからの戻りや逃げソルでリズムを変えられ、ビシャは小車輪がガードになる距離からの刀投げを使えて、やはり片方が圧倒するような戦力差はつかない。どちらかといえばパイロンが押し気味かもしれないが、次で触れる起き攻めの火力でビシャが上回る。


ビシャがダウンを取ったらとりあえずの追い討ちは出してよさそうで、パイロンが移動起きで避けると、即反応ダッシュで微妙に先行できる(9フレ反応7フレ入力の空ロングダッシュで1フレ先行、D小Pを即出し空振りすれば+6フレ稼げる:距離的には最短D小P空振りで十分)。1フレ投げ間合い手前で止まって下小Kを出してもよいし、完全密着からバックダッシュ大Kを重ねることも可能(ただし151でダッシュしないとスカり、有利フレームが7ないとリバーサル小攻撃で相打ちを取られる)。1フレ投げ間合い外からの下小Kキャンセル鬼首は初段ガードリバーサルでしか抜けられないし、バックD大Kは完璧に重ねられなかったとしても起き上がり投げ(足が遅すぎて歩きでは抜けらられない)を無効化できる貴重な選択肢になる。裏の選択肢として、手前停止からの刀投げ(6564123Pで出す)、D小P移動からの下小K重ね(起き上がり投げはもらうが刺さったときに小中中中大くらいのチェーンが入る)、直接の鬼首重ね(656321PP:そんなに急がなくても大丈夫)もあるし、タイミング的にギリギリだが最長ロングダッシュ大K重ね(頑張って遅らせると残り香当てになる)なんかもたまになら面白い。パイロンが追い打ちをあえてくらったら、やはり即前Dしておくと最速その場起きに10フレくらい先行できる。レバー3>6で着地キャンセル前歩きしておき、その場起きが見えたら下小K、近付く移動起きならそのまま歩きめくり、遠ざかる移動起きならダッシュで追いかけ、などとしてもよいだろう。

画面端でない通常投げ>受け身>ダッシュ鬼首は3フレ幅で掴みが確定する(すでに触れたように、最速ダッシュは必要ないので、相手のくらい判定復活と鬼首発生が同時になるようボタンタイミングだけ合わせればよい)。受け身なし時と動けるようになるタイミングが同じなので、656321を回す間に受け身確認>なしなら7Kみたいな操作になるだろうか(忙しい)。コマンド投げ>ES追い討ちよりは、通常投げ>受け身>鬼首掴みの方が減るが、鬼首パンチの空中ヒットになってしまうと少しダメージが落ちる。さらに裏として、タイミングが相当ギリギリだが、受け身あり>即前D>バックD中Kも狙える(完璧操作ならD大Kでも起き上がり投げを無効化しつつ当てられはするものの、発生が遅いデメリットとD中Kのリーチが勝る)。ダッシュしている最中のビシャが完璧操作(人間にはムリだけど)でバックD中Kを出すと、ダッシュが止まった最初の絵から9フレでレバー4を入れないとガードが間に合わず、停止最速下小Kをガードするには止まった絵から7フレ反応でレバー1、前ダッシュしたままのD小Kは完全に見切れない(単発ダメージだけど)。やはり相手は下段開始コンボだけはもらいたくないはずで、レバー1止めの放しコマンド投げ>レバー4みたいな形が無難な対応、と考えれば投げ間合い外停止からの投げスカしも混ぜたいところだが、ダッシュ止めが1フレ目押しになる(353ダッシュからだと16フレめレバー4からそのまま後ろ歩き)。ちょっと狙いにくいのでやや早め停止からのやや遅下小Kを狙った方がよさそう。相手が放し投げを仕込まなくなればダッシュから直接の投げも狙えるようになる。

小技空中ヒットで小ダウンを取った後(あまり見ないけどD小Pに引っ掛けたときとか)は、投げ受け身のときよりも有利フレームが長いので、空ダッシュで接近(656から125で止まるとなおよい)して、バックD大K・目レバー後ろ歩き・下小P重ね・早めに少し離れて小技重ねなどを散らす。もちろん有利フレームを活用して確定鬼首を入れてもよい(が、他の選択肢のリターンがそこそこなのでケチってもよさそう)。中技空中ヒットだと一気の攻め込みは難しいので、小車輪が当たる距離まで走って刀を投げるとか、長中Pがちょうど届かない距離にしゃがみ込んで様子見とか、控えめな選択肢が中心になるだろう。反対に寝かされたときは、相手の起き攻めは平凡な部類なので普通に対処すればよい。通常投げをもらったときは受け身を取らない方が無難ではあるのだが、小ダウンからは、6236中Pでリバーサルキエンと通常投げ(離れて地上ガードされると終わる)、微妙に遅く62314中Pでガードリバーサルキエンと遅め通常投げ(最速投げはもらう)、154Pで通常投げ仕込みバックダッシュ(投げ間合い外or空中から打撃をもらうと潰れる)、といった多重入力があるので、状況によっては反発してみても面白い。

もうひとつ、注意すべきセットプレーに、パイロン小ガードリバーサルの空振りがある。下中P(先端当てでないと直接切られる)>短中Kチェーンの初段にガードリバーサルをかけられたときで11フレ、下大P>短大Kチェーンのときで6フレ先行できるので、とりあえずバックダッシュしておけば投げはもらわない。6フレ先行だと小P同時押し投げを狙われたときに長小Pで落とされるが、レバー7でバックジャンプしておきやや高めの登りJ中Kを置いておけば残り香当てで確定ヒットする。6フレ先行のときパイロンが短大P(というか63214P押し)をぶっぱなすと、空バックジャンプでも引っかかるのだが、バックダッシュにしておけばスカしてオツリが入る。中大車輪で追いかけられてもバックダッシュからのガードは間に合う(バックジャンプに中車輪だとお互いスカって左右が入れ替わり微妙に先行される)し、小車輪追いかけにはバックジャンプが落とされる(スカってから温泉パンチ)がバックダッシュなら打撃コンボでのオツリが間に合うため、一気に持っていかれるような追撃はもらいにくい。また状況によっては、バックD大Kを決め打ちしてダウンしながらでも相手を削っておく選択肢が有効なこともある。ちょっと面倒なのが刀投げにガードリバーサルをかけられたときで、レバー4から遅めの反応で7か5454>ガードだったら改めて投げ返しというのが安定する。


中距離で殴り合って(明らかに分が悪いわけではないと思うが)採算勝ちを望みにくいとなれば、パイロン側の作戦として遠距離モードの時間を増やしたいというのは自然な流れ。そもそも中距離でも離れた方がパイロン有利なので、ビシャの側では退がる相手にはついていくのが、やはり自然な動きだろう(短小Pや長中Pでの影縫い兼バリア潰しは常に散らしておく)。地上ソルは大下段居合がちょうど届かないくらいまで離れないと下中P(ノーマルなら最初の絵から10フレ、ESでも9フレ反応)で吸い取れるし、大上段居合でならもっと遠くまで消しながら潰せる(下中Pで吸い取れないなら前J大Kも届かないので飛び越える必要性はない)。それより遠いと下大Pで消せる(弾が出ていても相打ちにならなくなる)ので、よほど遠くなければESでない地上ソルは怖くない。下大Pは遠ければ遠いほど遅い反応でよく、下中Pでも地上ソルを消せるギリギリの距離だと、最初の絵から9フレの反応(ESと相打ちになると損ではあるが、ビシャ下大Pも痛いので、そんなに大きくはダメージ負けしない:止められるに越したことはないけど)。ということで、パイロンが狙うとしたら空中ソルだろう。

その空中ソルについては、ビシャ空ダッシュ(あの前傾姿勢が噛み合う:反応の早さよりも高さの判断が重要)で意外と潜れるし、前J(くらい判定は小さくないが高さがある)で意外と飛び越えられることをまず認識しておきたい。それでも返しにくい位置関係はあり、たとえば開幕ジャスト間合いから垂直J小ソルだと、ソルが確定する最初のモーション(JPと同じ絵:動く方向が違うので見分けられるが1フレ削られる)から9フレ反応7フレ操作の前Dで潜れるのはジャンプ入力13フレ以上後のソルだけ、ソルの最初のモーションから9フレ反応の前Jで飛び越えられるのはジャンプ入力7フレ後(最速)ソルのときに半々、いい高さで出されるとダッシュは燃えジャンプは空中ガード削りを許すことになる(基本的に遠い方が返しやすいが、オツリが安くなる)。すでに触れたように、このギャップを埋めるにはジャンプ自体に反応して前飛びし時間を稼いでおくのが有効、相手の対抗手段は早降りだがビシャが登りでJ大Kを出せば着地即の下or短大Pは潰せる(近中Pは微妙だがビシャの反応が早ければなんとか:ただ、ヒット後に最速で暴れても相打ち以下にしかならないし、そもそもしゃがみでやり過ごされると簡単に落とされるので、いくらビシャJ大Kが痛いとはいっても採算がよいわけではない)。

ここはあまりムキにならなくてよいというか、いい位置で空中ソルを撃たれたらさっさとバックダッシュして、着地後に前ダッシュなり歩きなりを仕込んで次に備えた方が生産的だろう。151>ゆっくりめかつ長めに656でのショートバックダッシュ即前ダッシュ(余裕があれば発生しないD大攻撃を入力してゲージため)などで距離を詰めておきたい。このとき、レバー6のまま少し長めにダッシュしてからD小Pを空振りすると、地上ソルを下中Pで消せるところくらいまでは出られるが、距離を詰めすぎると次の前Jソルを捌きにくくなるので、すぐ止まるか一気に寄るかは読み合いになる。前Jからの降りソルが高め出しでないと裏抜けするところまで寄ることが第一目標で、そうしておくとJ下小P>J攻撃をガードさせられても密着近い距離になり、刻みにガードリバーサルキエンで割り込むチャンスが増えるし、バックジャンプソルも使い勝手が幾分落ちる。またジャンプ自体の最初の絵に9フレで反応して下中P(即降りフェイントを引っ掛けられる)を置いたとき、前J最速ソルをガードできる距離と地上ソルが下中Pで落ちる距離が少しだけ重なっている。

完全な遠距離で飛ばれたときは、前歩きを仕込んでおくことと相手の選択肢を潰しておくことが重要。レバー6が入った状態からジャンプ自体に反応してレバー535(バックダッシュと同じ予備動作になり見た目でバレにくいため565よりはコッチ)を先行入力しておくと、高めの登りソルへの反応ダッシュがかなり間に合いやすくなる(ただし先行入力があるとレバー9でも前ダッシュが出るので低め登りソルは無視する:どうせ届かないし)。相手の行動が高めソルでなかった場合、急いでバックD中Pを入力(ただし後のレバー5から9フレ以上後に入力開始:人間の反応で早すぎることはないだろうけど)するとちょうどいい引き付け具合になるはず。またはもう少し先まで歩いて、J下小P>J中Kが来ても間に合うタイミングのバックD中Pを予定しておき、低めの登りソルが見えたら反応前ジャンプで飛び越えを狙ってもよい。前歩きが入っていないと降り空中ソルが捌けなくなるので、端~端近くまで離れたらレバー6は習慣にしておきたい。反応が遅れたら飛び込みはガードして構わないというか、前の方で立ちガード(目前着地下段があり得るので相手の着地に合わせたレバー1は保険で入れておく)するパターンもあった方が、相手が動きにくいはず。

全体として、遠距離ではパイロンに分があるものの、ビシャが無難に動いている限り直接取れるダメージはあまりない(ES空中ソルもバックダッシュしてしまえばそんなに大きな問題にならない)ため、距離を詰める志向だけ持ちつつ時間は使って構わないというモードをベースにしたい。体力リードされてやむを得ない場合は、相手に攻めさせてのガードリバーサル狙いを背景に、長大P対空とか一気のダッシュ接近とか登りJ中P対空とか下中P対空といったバクチ行動を、できるだけ薄く散らして勝負したい(取れるダメージが少ないモードを相手に続けさせることで、自分のバクチ行動のリスクを薄めるイメージ)。反対にある程度のリードを奪っても、距離を詰める作業や中距離での攻め込みは継続した方が、最終的な損得では勝るように思う。開き直って削られながら時間切れまで耐えるときは、投げだけはもらいたくないのでバックダッシュに頼らざるを得ないが、レバー6+小P+中P押しで投げを入力されると投げスカリポーズが出ない限り落とされる(抜けられるのはカッチだけでモリでも落とされるため、ここはしゃあない:悪あがきでD大Kなり何なり出しておけば当たるかもしれないので一応入力)。投げはともかく、長小Pならガスガスくらっても耐えられるくらいのリードと残り時間のとき限定で採用した方が無難な作戦だろう。相手としても投げなければ勝てない状況は苦しいので、攻め合って6割勝てる状況ならその6割をしっかり取るのが、結局は得策ではないかと思う(vsパイロンに限らず)。


攻め込んでの近距離戦はどうか。相手に「決め打ちすれば」or「1点読みなら反応で」返せるポイントがいくつもあるので、行動の散らしが重要になる。小攻撃キャンセル鬼首を初段ガードリバーサルでしか抜けられないキャラなので、ビシャ下小Kのガードリバーサル耐性(密着から中攻撃1発ガードの距離でもまだ少し余裕がある)を活かして、ゲージをダメージに変換する効率を上げておきたい。ただし、ビシャ下小Kはジャンプ防止性能が低く、2フレ先行しないと離陸されることと、ギリギリ先端当てだと3フレ遅れのパイロン大Kダイエットで一方的に潰され(4フレ遅れでもスカされはするがガードが間に合ってガードリバーサルキエンも確定する)、2フレ先行しないと密着でもスカされることには注意が必要(ようするに、常に2フレは先行していたい:長小Kなら1フレ先行でジャンプ防止でき、パイロン大Kにもスカされないが、ガードリバーサルには必ず切られるので要使い分け)。

反対に攻め込まれた場合、本当に見切れない攻撃はJ下小P>J大Kスカし>着地投げ(こればっかりは、投げ合って空中側が有利な以上はどうしようもない:バックダッシュが間に合えばいいけど、J下小P>J中Kだったときに空中でくらう)だけだし、それもJ下小Pが出てすぐは届かず投げ間合いには着地する間合い(より現実的にはビシャ長中Pが飛び際に届かない間合いから飛んでやや高め出し)でしか狙えないため、まずい距離になったら相手が動く前のバックダッシュor前歩き長中Pを心がけていれば、こじ開けられるリスクはそんなに高くない。ビシャが押し切られるとしたら、対応を間違えて無駄なダメージをもらう(これは避けなきゃダメ)、攻め合ってダメージを積まれる(仕方ない)、たまたまドンピシャで大ダメージパターンにハマる(多分避けようとしない方が収支で勝る)、キエンを外す(これも完全には避けられない)、通常投げに受け身を取ってしまって畳みかけられる(大ダウンしておけば移動起きやディレイ起きができて随分マシ)、といったところだろう。パイロンラッシュは基本的に投げてナンボ(見切れないほど早い中段はないわけだし)なので、放し投げが頼りないビシャの泣き所を、バックダッシュが早い長所で包み隠さなければならない。

相手の切り札として、通常投げ>受け身>前J下小P>J中K当てorJ大Kスカし投げというのがあり、ジャスト操作でスカし着地するとビシャが1or3or5フレの先行になる(相手が3フレ幅で狙ってミスらなかった場合)。これはとても微妙で、3フレ先行なら相手の最速投げをバックダッシュでしか抜けられない(これが基本分岐になるのがキツい)。1フレ先行なら起き上がり投げは(相手が連続ジャンプ入力でなければ)可能だが打撃暴れは投げに潰される(同時押し投げで悪あがきしておくべき)。5フレ先行なら投げへの打撃割込みが可能だが、投げ合いは1フレ不利でリバーサルキエンを出してもガードされる(微妙に遅く出せば投げとの同時入力は狙えるが、そうするとJ中Kに対してガードリバーサル化けする)。考え合わせると、レバー4のまま小P同時押しで投げ返すか、レバー4のバックダッシュでお祈りするか、もう一度投げられて追い討ちをもらうまで我慢するしかない。まあビシャの受け身鬼首よりは酷くないので、投げ合って自分が受け身を取る形になったら仕方ないと開き直るのがよさそう。なおパイロン側の操作として、投げ受け身ありがわかる最初の絵(投げ入力から53フレめ)から最速再行動(同57フレめ)まで4フレしかなく、受け身ありなしで再行動タイミングも変わらないが、受け身あり前提で前J>J下小P>大ダウンだったら着地追い打ちが間に合う。



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