パンチング録音


パンチインとパンチアウト(ようは切り貼りでニコイチする)のやり方を概説する。

まず、同じパートを2回以上録音する(もしくは、同じパートを録音した複数の音声ファイルを読み込む)。モノラルトラックを使って説明するが、もちろんステレオでもよい。タイムシフトツールを利用するか、別トラックで作った無音部分(製作>Silence)のコピーペーストや部分削除(編集>削除もしくはCtrl+K)を使ってトラック同士のタイミングを合わせておく(タイムシフトツールを使うのがラク)。

ミスしたテイクのトラックから不要な部分を選択し、編集>ゼロとの交差部分を見つけるを選択。このとき、選択範囲の両端が(ミスしたテイクとやり直したテイクの両方で)なるべく無音に近くなるように選ぶ(図では上がミスしたテイク、下がやり直したテイク)。
設定図
編集>選択範囲を保存を選んでから
設定図
編集>無音もしくはCtrl+Lで音を消す。
設定図
録り直した方のトラックを選択して選択範囲を復帰。
設定図
もう一度ゼロとの交差部分を見つけるを実行して、編集>分割(編集>複製でもよい)
設定図
このようになる(図では、上がミスしたテイク、真ん中が元のリテイク、下が切り出したリテイク)ので元のリテイクトラックを削除
設定図
最終的に入れ替え部分だけが残る。あとは両方のトラックを選択してプロジェクトファイル>簡易合成すると
設定図
パンチング録音が完了する。
設定図
音が鳴っている最中でもむりやりパンチングすることは可能だが、失敗したテイクとリテイクのトラックで音量やPANがずれていると酷いことになるので、何度もやり直しながら微調整する必要がある。

もう1つの方法として、2つの音源の無音に近い部分をある程度ダブらせて残してパンチアウトする直前を選択、フェードアウトをかけ編集>選択範囲を保存
設定図
パンチインするトラックを選択して、編集>選択範囲を復帰を選んでからフェードインをかける。
設定図
という手もある(パンチアウト直前の部分も同様に処理する)。なお、この場合パンチインパンチアウトの両端は必ず無音になるので、ゼロとの交差部分を見つけるを実行しておく必要はない(はず)。ただし、ダブらせた部分の音は位相がぶつかって妙な(フランジャーをかけたような)響きになるため、無音に近い部分をダブらせるよう特に注意する必要がある(他の楽器の音に埋もれるため、完全な無音である必要はないことが多いが、音が鳴っている最中に無理やりパンチングするのには向かない)。



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