いまさらながらNYXL1046を試した(15/04/15)

去年の8月25日の日記で「未開封のまま後回し」と書いたNYXL1046をようやく試した。これはすごい。

極端にクッキリハッキリした音が出る点はR.CocoのRCシリーズと共通だが、それに加えてNYXL1046はローもバリバリに出る。強く歪ませる使い方はもちろん、クリーンにコーラスをかける使い方なども抜群によい。というのがJazz3ウルテムで弾いた第一印象だが、ダダリオさんはここからが違った。ピックを変えると音色が激変する。

基本的には、Jazz3ウルテム系やスタブなど硬くて厚いピックだとハイとハイミッドが山盛りになり、ジャズトーンなどの厚くて柔らかいピックだとハイミッドが出てハイが控えめ、カーボンナイロンの0.6mmなど薄くて硬いピックだとハイが出てハイミッドが控えめ、トーテックスのシンなど薄くて柔らかいピックだとクッキリしつつ丸い不思議な音になる。

正直なところ筆者はもう少し曖昧でぼやけた音の方が好きではあるのだが、これでRCシリーズと張り合える耐久性(ダダリオさんが満を持して出してきた弦だけに期待はしている)がもしあれば、とんでもない製品である。11-49のゲージも出たようだし、調子がよければストラトもどきの弦はこれにしようかしら。シングルのフロントからAC30CC2とかTwin-amp01とかに突っ込んでみたいところだが、環境が許さないのがもどかしい。

なお現行製品でどうなっているのか知らないが、筆者が入手した個体は、1つのビニール袋の中に1-2弦、3-4弦、5-6弦がひと巻きになっていた。パッケージを簡略化したのは省資源になってよいと思うが、従来の1-4弦、2-5弦、3-6弦の組み合わせの方が張りやすかった気がする。筆者だけかしらね。


NYXL1046続報(15/04/20)

久々に心が躍るブツにめぐり合いテンションが上がっている。5日経って音色が落ち着き、いわゆる「芯がある」トーンになってきた。JC120でクリーントーンを鳴らしたくなるような響き。ピック選択や弾き方による表現力も、派手さはなくなったものの衰えていない。ドライブトーンは「しっかり鳴る」というか「説得力がある」イメージの音に変わった。エンジニア目線で使いやすそうな音色でもある。

枯らし切った音色も早く確認したいが今の出音ももちろん魅力的で、とても複雑な心境である。

4月26日追記:またも裏をかかれた。これは「いつまでも同じ音が出る驚異の長持ち弦」ではない。張り替えから10日ちょっと経過した現在、ハッキリ系のニュアンスを残しつつもハイミットがごっそり削れて、ハイゲイン系の弦と枯らしたEXLの中間くらいの、独特のキャラになった(GHSのBoomersをクッキリさせて少しサワヤカにしたような、完全に死んだEXLに活を入れて繊細さを足したような、不思議な感じ)。ダブルコイルのリアからドライブトーンを鳴らすとキモチイイが、トーン最小でどクリーンにしてもとても変な音が出る。弦の伸びに関しても面白い特徴があり、伸びることは伸びるのだが各弦がほぼ同じくらい伸びる(6弦はやや伸びやすく1弦はやや伸びにくいが、相対的なチューニングはあまり狂わず全体に音が低くなる)。

8月22日追記:ついにチューニングが狂うようになった。筆者が試した個体同士で見るとRC10にやや及ばなかったが、十分張り合えていると思う。



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