直球勝負のエレキギター


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<この記事は書きかけです>

エレキギターについて、わかりにくい話をヘタに持って回らず直球で紹介したい。何度も断っているが、筆者自身のギターの腕前は「初心者以前」レベルなので、そのつもりで話半分に。


最初に

エレキギターからいい音を出すために必要なのは、エンジニアの知識ではなくプレイヤーのセンスである。誤解されがちなことだが、エンジニアにトーンは作れない。出したいトーンを明確に把握し、それが出てきたときに気付く耳を持つことは、あくまでプレイヤーの仕事である。

だから、プレイヤーが機器の動作原理や物理の公式を知らなかったとしても恥じる必要はないのだが、手間を省くとか、機器の破損を防ぐとか、費用的な効率を上げるとか、そういった便宜のために知識を仕入れておけば相応のメリットがある。音楽理論にも同様のことがいえるだろう。

以下を読み進めるにあたり、このことを念頭に置いて欲しい。


音が出る仕組み

アコースティックギターが「弦を使って表板を振動させる」楽器だとすると、エレキギターは「弦を使ってピックアップに電磁誘導を起こす」楽器といえる。

難しい話はいろいろとあるが、平易に理解できることを平易に理解しておくと無駄に迷わなくて済む。

簡単にできるいくつかの実験

ハムノイズはどこで拾っているのか。弦を外してアンプにつなぎプラスチック製のスタンドに立てかけて手を触れないようにすればわかるが、おもにピックアップである(シングルコイルで単独ピックアップとハーフトーンを比べてみてもよい)。

エレキギターの音色はどこで作られるか。ギターをごくハイゲインなディストーションペダルに繋いで、またはごくS/Nの良好なレコーダーに接続して、弦をミュートしたままボディやヘッドを軽く叩くと、それぞれの振動がピックアップにどう拾われるかわかる。たいていのソリッドギターでは、ヘッドの振動の方が強くピックアップに拾われるが、弦の振動に比べると誤差以下であることがわかるだろう。つまり、ボディやヘッドの振動はほとんどピックアップに拾われず、おもに弦の振動を変える作用が音色に関与していることがわかる(というかそもそも、ボディの振動をピックアップが拾わないようソリッドにしてある)。

ではその弦を振動させる力についてはどうか。弦をミュートしないで、ボディを軽く叩く、ヘッドを軽く叩く、1本の弦だけ開放弦や5フレなどの音を出し鳴らした弦をミュートする、もう1本ギターを用意してアンプから大音量を出すなどして、弦の振動の様子を観察するとわかる(弦>ブリッジとナット>弦という伝達を調べたいなら、プレーン弦を1本だけナイロンにして鳴らすという手もある)。当然ながらこれは、和音と単音、開放弦とフレット音などで事情が変わってくるのだが、ソリッドギターでは一般的に、ボディの影響は小さく、ネックより上は弦の相互作用に関わり、アンプからの音声フィードバックの影響が強いという傾向がある(これに対してたとえばフルアコのエレキギターは、ボディの影響がやや大きくアンプからの音声フィードバックを極端に強く受ける)。

さらに、弦をミュートしたまま「サドルとテールピースの間」をピッキングしてみると、ヘッド(というか、どうもトラスロッドの溝のような感じ)が鳴るのがわかる。元の音が高域主体(短い区間の弦を弾いた音)なので低域の振る舞いは予想しにくいが、少なくとも高域についてボディとヘッドが音響的に接続を持っていることがわかる。弦をミュートしたまま厚めのピックか何かでブリッジを軽く叩いてやっても似たような現象が起きる。もちろん機種や個体によって反応は違い、手元の機種だとSGもどきは音がよく伝わり、ストラトもどきはあまり伝わらない。また反対に、弦をミュートしたまま「ペグとナットの間」をピッキングしてみると、ボディに音が伝わるのが聴こえる。弦を鳴らしながら、ヘッド、ネックのヒール、ボディのボトム(ストラップピンのあるあたり)に触れてみると、ボディよりもヘッドの方が大きな振幅で振動することや、ネックジョイント周辺が振動の支点のように振る舞っているらしいことがわかる。

ピックアップの位置

弦は長さをもった物体であり、ピックアップはある点でその振動を拾う。このため、ピックアップの位置によって感度に影響が出ることがある。

以下を弦の振動だと思って欲しい(あくまでイメージであり、弦の形がこのように変形することはほぼあり得ない)。基音、




2倍音、




3倍音、




紫の矢印が振動の腹、黄色の点が振動の節と呼ばれる位置である。

ここでもし、真ん中の「0」の目盛りのところにピックアップを置いた場合、基音と3倍音は良好に拾えるが、2倍音はほとんど拾わない。12フレットを押さえてフロント(ネック側)ピックアップを使うとこれに似た状況になる(ただし、次の項で触れる周波数の化けがあるので、実際には2倍音に相当する信号が検出される)。またもしピックアップが「4」の目盛りのあたりにあったら、振動の腹が近くなる高次倍音ほど高い感度で拾うはずで、リア(ブリッジ側)ピックアップの挙動がこれに近い。

フロントピックアップ(ダブルコイルの場合フロント寄りのコイル)は24フレット相当の位置にあることが多く、12フレハーモニクス(2倍音相当)はよく拾うが、5フレハーモニクス(4倍音相当)は弱く拾う。同じフロントピックアップでも、12フレットを押さえると、基音成分を強く拾い2倍音成分を拾いにくくなる。SGタイプはちょっと特殊で、フロントピックアップがブリッジ側に寄っており、ネックに近い方のコイルが26フレ相当くらいの場所にある。ストラトシェイプのセンターピックアップは31フレット相当の位置にあることが多く、開放から2オクターブと5度上の振動の節になり、3フレ(より微妙にブリッジ寄りの)ハーモニクスをあまり拾わない。また3フレハーモニクスを出すときセンターピックアップの真上で弦を弾くとうまく音が鳴らない(拾わないのではなく生音もちゃんと出ない)。

余談ながら、Gibsonはピックアップが動く変態ベース(Graver Bass)を作っていた時期があり、STEINBERGのVST Classics Vol. 1に収録されたVB-1というVSTiにも似たような機能がついている。が、エレキギターに同様のギミックが搭載された例は聴いたことがない。

ポールピースと弦の位置

ピックアップの動作原理について調べようと思うと、マトモな資料が出てこない。ようやく見つけた資料が、熊本県立教育センターの熊本県科学研究物展示会の資料。高度な技術をお持ちの楽器メーカーや豊富な経験を誇る専門家が公開している資料よりも、高校生が部活で作った資料の方がはるかに的を得ている。ようするに、コイルの中に磁石を置き近くで磁性体を動かすと、磁性体は磁化されているためコイルの近くで磁石を動かしたのと同じことになると、そういうわけである。

なお、金属の透磁率は合金にすると大きく変動する。常温で単体が強磁性を示すのは鉄(不純物0.2%で5000μr)、ニッケル(600μr)、コバルト(250μr)だけ。鋼(スチール)は炭素の添加量が増えると磁性が弱まる傾向があるようで、S45Cで1000μrくらい、S60Cはもう少し低く、反対に純鉄(不純物0.05%)だと200000μrくらいらしい。鉄とクロムとニッケルなどの合金であるステンレスの多く(オーステナイト系)は非磁性体、鉄とニッケル(典型的には215:785の比率)の合金であるパーマロイは100000μr(モリブデンを添加して鉄を減らすともう1桁くらい上がる)くらい、鉄とコバルトの1:1の合金であるパーメンジュールは5000μrくらい。

以下はシングルコイルのフロント(ネック側)ピックアップの出力である(音声ファイル)。

音量とタイミングは後から揃えてある。もうちょっとズームするとこんな感じ

ただし、これらは筆者が1回だけ録音したらたまたまこうなったというだけで、それぞれの状況に特有の事情を適切に反映したものではないことに注意して欲しい。

波形の最初の方を0.4秒くらい、

このように切り取ってスペアナにかけると以下のようになる。

まずは1(紫)と2(緑)の比較。

信号部分を切り出すとこうなっている(見えにくい場合はダウンロードしてから拡大表示して欲しい)。

弦の振動が表板と水平だと、弦が1往復する間にポールピースに近付く>離れる>近付く>離れるとなり、基音が見かけ上の2倍音に化ける(もしハーモニクスで音を出したなら、倍音相当の成分も化ける)。いっぽう弦の振動が表板と垂直だと、弦が1往復する間にポールピースに近付く>離れるとなり基音が普通に拾われる。ただし、弦がポールピースに近付くと磁石に引っ張られるし、サドルやナットも弦を完全固定しているわけではないため、水平振動だけの状態は長続きしない。

つぎは3(紫)と4(緑)の比較。

信号部分を切り出すとこうなっている。

ちょっと奇妙な結果だが4の方が全般にレベルが高いのでそれほど違った音にはなっていないのだろう。

最後に3(紫)と5(灰)の比較。

信号部分を切り出すとこうなっている。

ポールピースの間で水平振動させると、基音振動は片方のポールピースから遠ざかりつつもう片方のポールピースに近付くことになり、結果的にフェイズアウトして弱くなる(エレキベースのピックアップで活用されている方法)。見かけ上高域が強いのは基音成分が相対的に少ないからだろう。2倍音に相当する成分がとくに強く出る状況でもあるし、縦振動と横振動を使い分けることで音色の変化をつけやすいともいえる。なお、周波数が微妙に異なるのはチョーキングでムリヤリ弦をズラしたため。

上下の距離でも音色が変わる。

ピックアップを遠くすると高域が削れるのはおそらく、ピックアップに作用する範囲が点から線に広がり高域の位相干渉が強まるためだと思われる(探してみたが裏付けになる資料が見当たらなかった)。また隣のポールピースからの影響も変わる。

上図の遠い弦の位置で横振動をさせると、遠い方のポールピースには基音が化けない波形が拾われるはず。なお両隣にポールピースがある2~5弦では、横振動だと両隣のポールピースに逆相の作用、縦振動だと両隣のポールピースに同相の作用が生じる。結果的に、横振動では基音の抜けが補われにくく、縦振動では単純にゲインが上がり、両者の差が大きくなる。

ギターと音色

かなり面倒な話になるので結論を先に出しておこう。ギターのボディは、重いと低域が抜け落ちず、硬いと高域が削れず、反発力があると弦同士の相互作用が強まり中域を中心にクセがつく。弦の振動への影響はネックとヘッドの方が大きいが、開放弦とフレットを押さえたときで振る舞いが変わる。重く剛性が高いと弦の運動エネルギーが逃げないためサステインが長くなり、軽く柔軟だとサステインは短くなる。本体が軽く面積が大きいと外部の音声で振動しやすくなり、アンプからの音声フィードバックを強く受ける。

重さと硬さと反発力を分けて考える必要があり、極端に重くて高剛性な状態を出発点にするとわかりやすい。たとえば

こんな感じの楽器(ナットとサドルはともにロック式とする)を作ると弦の振動が(低域から高域まで)ほとんど逃げない。弦の振動成分がフルにピックアップで拾われもっともサステインの長い状態がこれ(空気を抜いて真空するとか、そういうのを別にすると)。実際にはボディの質量は有限だし変形もするわけで、モデルとしては下図のようになる。

錘の質量は当然ボディの重量、伸縮の抵抗は変形に伴う熱損失、ばねはいったん変形した後押し戻す力を示しているが、重量が単独で作用する一方、柔らかさと反発力は振動の周波数に依存して振る舞うことに注意(抵抗が大きいと、周波数が高い振動はばねをバイパスする成分と熱に変わる成分に分かれ、周波数が低い振動はばねの作用を普通に受ける:損失量自体は周波数が高いほど多い)。ボディに変位や変形が生じると周囲の空気が大量に動く(面積が広く音響インピーダンスが高い)ため、実際にはここにも抵抗がある。また、弦が軽いとボディが重く硬くなったのと似た効果、弦が重いとボディが軽くなったのと似た効果になることに注意が必要である。

ボディよりもヘッドの方がはるかに軽いことや梃子の作用などもあって、とくに中高域はネックより上の関与が強い(ボディで重要なのは本体そのものよりもネックジョイントだろう:ボディから見た振動体として、弦よりもネックの方がはるかに重いことにも注意)。

ヘッドが重くネックの剛性が高いと弦の振動が鈍りにくく、ネックの弾力が強いと共鳴しやすくなる(ばねの強さとヘッドの重さが共鳴周波数を左右し、トラスロッドやロッド溝特性がこれに加わる)。ネックは幅の方が厚みよりも大きいのが普通なので、横振動よりも縦振動の影響を強く受ける。ネックの弾力による共鳴のキャラは、弦をミュートせずにヘッドを軽く叩いたときの弦の振動でおおまかにわかる。共鳴が強いということは周波数によって振る舞いが変わりやすいということで、音色にクセがつく。

乱暴に言えば、ナットとブリッジを固定する部分(エレキギターの場合、普通はボディとネック)が、重くて高剛性だと全域で効率よく音を拾えて、軽いと低域が落ち、変形があると高域が落ち、変形に対して(損失と比して)反発が大きいと共振によるクセが強まる(ここが弦を振動させる電気楽器と板を振動させるアコースティック楽器の根本的な違い)。

弦同士の相互作用は和音のまとまりを作る作用も持っており、これは他のページで使ったエレアコの音だが、先に鳴るのが1音づつ別に録音してミックスしたもの(つまり相互作用ゼロ)、後に鳴るのが普通に和音を鳴らして録音したものである。ピックアップの磁力も弦の運動を左右し、強いと縦振動への移行が速くサステインが短くゲインが高くなり、弱いと縦振動への移行が遅くサステインが長くゲインが低くなる。実際にはピックアップの特性がギターの出力を強く左右する。

なお、エレキギターというのは音の立ち上がりと制動(とくに前者)が極端によい楽器であり、弦を振動させれば直ちにアンプに電気信号が送られ、弦をミュートすれば直ちに電気信号は止まる(仕組みを考えると当然であるが、一足飛びの無駄なく始めるエレキギターのページに実際の波形などを掲載している)。俗にエレキギターの「アタック感」と言及される特徴は、普通のADSRの考え方でいう「ディケイ」に相当していることがあり、用語の混乱もあってややこしい。弾いていない弦をあえてノーミュートにすることで共振させ、スプリングリバーブ(振動をばねに伝えてピックアップで拾い直すという部分が共通:リバーブテールが追加され、見かけ上リリースタイムが長くなったような演出ができる)のような効果を得ることもできる。

弦とばね

エレキギターの弦は金属をひも状にしたもので、引っ張ると伸び緩めると戻る。だから音が出る(現実にはあり得ないが、もしまったく伸縮しない物質で弦を作りガッチリ固定すると、まっすぐなまま変形しないため振動の余地がなくなる)のだしチョーキング(弦の長さが変わらなかったらできないはずだし、長く伸ばした後戻らなかったら悲惨なことになるはず)もできる。ようするに、弦はネックと平行方向にはばねとして振る舞うのである。

ここで考慮すべきなのは、弦には最初からテンションがかかっているということである。つまり、弦の長さとテンションが同じなら、柔軟な弦=弱いばねを短く使い大きく伸ばした状態と、硬い弦=強いばねを長く使い少し伸ばした状態があり得るということである。図示するとこうなる。

ここから錘を増やす(チョーキングしてテンションを上げる)と、柔らかいばねと硬いばねで長さの変化量が違うことはすぐにわかると思う。つまり同じ力でチョーキングしても、柔軟で弾力のある弦は長く伸び、硬く弾力のない弦はあまり伸びない。

さらに厄介なのは、長さが伸びると音高が下がるということである。もとは同じテンションと同じ長さだった弦でも、同じテンションと違う長さになると、長い方が音が低くなる。つまり同じ力でチョーキングしても、柔軟で弾力のある弦ほど音が上がらない(その代わり長く伸びる:もしこの伸びがフレット~サドルの外であれば、たとえばスキャロップ指板でのベンドなどであれば、振動弦長が変わらないことに注意)。このような弦で大きく音を上げるには、より強い力で引っ張ってやる必要がある。

ばねの強さはもちろん、チョーキング以外でも弦の振動に関与する。ばねが強いと変形の幅が小さくなるわけだから、同じ強さでピッキングしても振幅は小さくなる。反対にばねが弱いと振幅が大きくなる。太さと重さと磁気的性質が同じで硬さだけが異なる弦があったとして、同じ長さとテンションで張ってピッキングすると、柔らかい方が大きく振動するのだからピックアップの出力が強くなる(弦の質量で表板を振動させるアコギとは決定的に異なる)。

なお、弦を新品に張り替えてから少しの期間チューニングがだんだんフラットしていくのはばねが伸びて弛んでくるからであり、その後使い込むと今度はシャープしてくるのは、弦が柔軟性と弾力を失ってくる(柔らかいばねだったのが硬いばねに変わる)からだと思われる(ちゃんと確認したわけではない)。このとき、弦が硬くなってくると弱いチョーキングでも音が大きく変わるようになる(疑う人は、交換直前の弦と交換直後の弦で全音チョーキングをやってみよう)。

実際には、ナットやサドルの滑りが十分であれば、ナットからペグまでの間とサドルからテールピースまでの間の弦もテンションの増加で伸びるはずで、その分も加算しなければならない。つまり、スケール(有効振動弦長)とばねの有効長は一致しない

やる人はめったにいないと思うが、フェンダータイプのような長いヘッドにブランコタイプのようなロングテールピースを装着すると、とくに高音弦側で弦の全長がかなり長くなり、弦の長さが変化しやすくなるはずである(弦の振動がナット~サドルの外側の弦の収縮に使われる割合が増え、振幅やサステインも減少する)。裏通しなどで弦を強く折り曲げている場合、そこが抵抗になって(=滑りが悪くなり)影響が止まることもある(ストップテールピースでもテールピースをごく低くすれば似たような状況になる)。とくに、鋭い形状のサドルと太いラウンドワウンド弦を組み合わせると、押し付けがある程度以上強まったところでワウンドの境目が引っ掛かり、ほとんど動かなくなる(ゲージが小さくても低音弦は太いことに注意)。

太い弦と細い弦で、テンションを調整して同じ音高にした場合はどうか(同じギターに違うゲージで同じ種類の弦を張ったのに相当)。

この場合、弦の太さ(直径)がn倍になるとテンションがn^2倍に、つまり弦の太さが2倍ならテンションは4倍といった関係になる。同時にばねの強さも4倍になっているはずである。細い弦をある力で、太い弦をその4倍の力でチョーキングすると、力が4倍、ばねの強さも4倍、テンションの変化割合は同じ、もとの音高も同じなのだから、弦の伸び方や音高変化はだいたい同じになる(少なくとも単純計算上)。

弦の太さとゲインやサステインに関してはちょっと面倒な事情がある。損失自体は細い弦の方が小さい。伸び縮みや振動により弦が変形するときの損失(運動エネルギーが熱に変わる割合)が、同じ素材であれば細いほど小さいからである。いっぽうピックアップのゲインも、磁束線が何本弦を通過するかが問題なので弦が太ければ上がり、同じゲインに対する弦運動の振幅(ひいては弦の変形率)は太いゲージほど小さくなる。これらの関係は複雑で、一般的には弦が太くなるとサステインが短くなる(ただしたとえば、太い弦を強い力で叩くピアノと、それに比べると細い弦を弱い力で撥くアコギのサステインを比べてみると、ただ太い細いだけの問題でないことがわかる:エレクトロニック楽器と異なり、サステインとディケイを独立に操作することができないことにも注意が必要で、エレキベースなんかではディケイを明確にするためにあえてサステインを抑えている機種もある)。

なお巻弦の場合、ばねとしての性質には芯線が支配的な影響を持ち(だからこそ太くて柔軟な弦を作れる)、質量や変形抵抗やピックアップとの作用には巻線も加わって特性が決まる。芯線が太く巻線が細いと「太いプレーン弦」の性質に近付き、ばねとして硬いものになる。全体の太さはたいていのメーカーが公表しているが、巻線と芯線の太さまではダダリオでさえ表示していないので、どういう比率になっているかは解いて計器にでもかけないとわからない(数少ない資料として、DRのtite-fitシリーズのパッケージには、たとえば042の弦を作るとき、016の芯線と0135の巻き線(1往復)の都合043をガッチリ巻いて042にしているという旨の説明がある)。

アンプまでの回路

機種やモデルや年代によって違うが、代表的な構成としてはこんな感じ。

ハーフトーンやミックスポジションでなく、ストラトの場合はリアピックアップ以外を使う前提。

実際のトーンやボリュームには可変抵抗を使う(回路としては上図と同じ)。

ピックアップ自体はコイルと抵抗を直列に繋いで両方をコンデンサでバイパスしたような振る舞いで、弦の振動はトランスのように磁力で伝達される(等価回路などがイシバシ楽器のサイトに掲載されている:こういう商売上たいした得にもならない情報をマトモに出してくれるという意味で、イシバシのサービスのよさはブッチギリである)。同じ資料によると、ピックアップ自身のf0は5~7KHz周辺で、Z0が200~300KΩくらいになっている(シングルの方が鋭く高く高域に寄った山)。これはピックアップ自身がLC回路(抵抗をRオーム、インダクタンスをLヘンリー、静電容量をCファラド、角周波数をωラジアン/秒、周波数をfヘルツとすると、ω=1/[(LC)^(1/2)]、f=1/2π[(LC)^(1/2)]をピークに、直列だとバンドパス、並列だとバンドカットのように振る舞う)に抵抗を追加したRLC回路(f=1/2π[(LC)^(1/2)]をカットオフにローパスとして振る舞う)を構成する都合(だと思う)。

レスポール系の回路をフルテン(トーンとボリューム両方最大)に設定するとこのようになる。

周波数が低い信号にとっては、間にコンデンサが挟まった電線はないのと一緒なので、結局ボリュームの抵抗とアンプの負荷だけが残る。

並列につながった抵抗は合計して考えて差し支えないので計算すると結局こうなる。

300Hzくらいまではピックアップのインピーダンスも極端には上がらないため、直流抵抗7.5KΩのもので10KΩくらいだろう。上図からトーンを絞っても(回路自体ないのと一緒なので)低域の音に影響はないが、ボリュームを絞ると「途中全部」のパートの抵抗が小さくなりアンプと直列に抵抗が入るため音量が小さくなる。

同様に、周波数が高い信号にとってはコンデンサがないのと一緒なので、ボリュームの抵抗とトーンの抵抗2本を合計すればよい。

アンプの負荷も合計すると結局このようになる。

低い周波数と高い周波数で負荷インピーダンスが変わっているのがわかる。またすでに触れたように、2~20KHzくらいの領域では、ピックアップのインピーダンスが50~200KΩくらいになっている。上図からトーンを絞ると「途中全部」のパートの抵抗が小さくなり音量が小さくなる。ボリュームツマミでももちろん音量は落ち、先の回路が変わることでトーンの効きにも変化が出る。

実際にはキロヘルツオーダーの領域にはローパスフィルタの特性の方が支配的に作用する。

ピックアップのインダクタンスは一般的なハムバッカーで5~10H(純正品で5Hくらい)、合成容量は数百pFオーダー(普通のケーブルを2m使ってアクティブDIに入れるとおそらく500pFくらい:ピックアップ自体の容量とギター内部の配線の容量とDIの容量を足したもの)なので、インダクタンスを5Hとして合計500pFとすると、3.2KHzくらいをカットオフにして上が12db/octで落ちるはず。トーンをいっぱいまで絞ると22000pFという巨大なコンデンサが追加されることになり、容量が50倍くらいになるからカットオフが7分の1くらいに下がって500Hzくらいになる計算。なおケーブルの特性で出音が変わるというのは事実だが、シールドの有無と静電容量以外の要素はほとんど問題にならないことを覚えておきたい(シールドのあるケーブルを短く使ってアクティブDIに入れてしまえば、素材が何であろうと音は同じになる:ただしもちろん、素材によって耐久性や取り回しは異なる)。

もちろん、テレ・ストラト系の回路でも同じことは起こる。

こちらの方がやや大きな変化になるようだ。

フェンダー系ギターの3KHz周辺がやたら出てハイがスコっと落ちる特性は、この辺も影響しているのだと思う。ストラトのリアやエスクワイアーor初期テレのトーンがない回路の場合、コンデンサがないので低い周波数と高い周波数で負荷インピーダンスがあまり変わらない(ケーブルの容量で落ちる分はあるにしても)。またもしレスポールにストラトのポットを取り付けると、ゲインが下がってややハイが落ちるはずである。

アンプの入力インピーダンスは1MΩ(1000KΩ)くらいが標準的なのだが、図にも書き入れたとおり例外もある。合成抵抗値に対してはより小さな抵抗が支配的な影響を及ぼすので、アンプのインピーダンスが高い分には大きな影響はなく、たとえば上と同じ条件でアンプのインピーダンスが10MΩになったとしても、合算した負荷抵抗は250KΩより少し低いくらいになる。これに対してアンプの入力インピーダンスが低い場合は影響が強く、たとえば65年リイシューのツインリバーブの入力2などは136KΩしかないため、合算すると90KΩを切る。このような方法でクセをつけているアンプだと、つなぐギターによって挙動が変わることがある。

ミックスポジションはもうちょっとややこしい。

同じ回路を並列に繋いだだけなのだが、アンプの負荷インピーダンスはかなり高いので、いわゆる循環電流が流れる。その度合いを支配的に左右するのが図で「重要」としている抵抗の値で、すでに見てきたように0~500KΩの範囲である。ボリュームが最大近いとこの抵抗はゼロに近くなり、回路全体として「並列にしたコイルとコンデンサと抵抗でシグナルをグランドに落とす回路」として振る舞う。もしボリュームが最小近いと、ボリュームから直接グランドに落ちる割合がごく大きくなり、コンデンサとコイルはあまり大きな役割を果たさなくなる。

ようするにこういう接続で、電源のインピーダンスは負荷インピーダンスより大幅に~やや低いのだと考えればだいたい問題ないだろう。並列なので電位差を考えなくてはならず、両方のピックアップがまったく同じ出力をしていればギター側の回路全体の内部抵抗が半分になったのと同じ効果、電位に差があると電位が高い方の電源から電位差相当分が電位が低い方の電源とアンプ負荷に並列にかかる。

もし2つのピックアップが「似ているが微妙に異なる」出力をしていると、共通部分のゲインがやや上がり、差分は互いの回路を通してグランドに落ちる割合が大きいので、結局共通部分が強調された出力になる。一般にフロントピックアップは低域が強くリアピックアップは高域が強い傾向があるので、中域が持ち上がって低域と高域が落ちることになるだろう(コイルとコンデンサが入っているので、もともと低域と高域は落ちやすい)。各ピックアップのボリューム設定が、自身の出力だけでなく、もう一方のピックアップに特徴的な成分を捨てる割合を左右することになる(ミックスポジションのフルテンからリアだけボリュームを絞っていくとローがやや強まるし、フロントだけボリュームを絞っていくとハイがやや強まる:ボリュームを絞った方の回路ではもう片方のピックアップに対するトーンの影響も弱くなるので、フルテンから片方のトーンだけゼロにして、トーンを下げた方のボリュームを絞っていくとハイが持ち上がる)。

ようするにミックスポジションでは、フロントとリアの共通成分(中域が豊富で、とくにボリュームを高く設定したとき、高域はフロント低域はリアが強く影響)をメインに、フロントピックアップの低域とリアピックアップの高域が少しだけ混ざることになる。実際、ツマミ類フルテンでフロントとミックスポジションから高音弦を鳴らすと、大差ない出力が得られる(低音弦からは高音成分も出ているので、ミックスポジションとリアを比べると少し違う)。エレキギターの扱い方で紹介したミックスポジションの振る舞いは、このような仕組みによるものである。なお、先に触れたツインリバーブのの入力2などでは、この振る舞いは大きく変わる。

いちおうフェンダー系の回路も図を掲載しておこう。

2つのピックアップ回路を隔てる抵抗がないのでコイルやコンデンサを経由してグランドに落ちる成分が増えるはずだが、もともとピックアップ同士の距離が近く出力の相似度も高いため、そんなに極端な影響にはならない(低域は弱い方に準拠、高域は弱い方の出力に強い方を少し足したような感じになる)。

アンプと部屋

アンプから音を出す場合、部屋の特性が大きくモノをいう。とくに大型のアンプは、狭い部屋の中で使うことを最初から考慮していない。

費用面の問題もあるので難しいところではあるのだが、リハスタを使う場合はダンスなどの練習もできる大部屋が有望である。ちょっと変わったところで、小規模なライブハウスなどが(おもに平日昼間の)空き時間をリハーサル用に貸し出していることがある。一般利用もOKだったり同じ店舗にライブの予約を入れていないとダメだったりバラバラで、料金もリハスタよりは高めなことが多いが、音を鳴らす空間としては魅力的である。

もちろんデカいハコならどこでも同じように鳴るかといえばそんなことはなく、ハコによってアンプの鳴りは大きく変わる。大きく変わるのだが、それに追従する柔軟性みたいなものがアンプ本来の性能とも言うべき部分で、奏者の側でなくいろんなハコでギターアンプの音を聴くだけでも「こうするためにああなってるのか」という事情がなんとなく想像できる。

なお他のページでも繰り返し指摘しているが、オープンバックのアンプを壁際に置くと特性が大きく乱れる。特性が乱れた音に魅力を感じてぜひ使いたいという人は壁際に置いても構わないが、排熱に問題が生じていないことだけはしっかり確認したい。基本的に、固定設置(埋め込みとか天井吊りとか)でないスピーカ類は壁の近くに置くものではない(ニアフィールドモニタでさえ、壁から1.5m離せと説明書に書かれているものがある)。

まとめ

後ろから順に仕組みを追っていく。

ピックアップから出力されるのは、弦の振動とピックアップ自体の振動で、ソリッドギターでは前者が圧倒的に大きく後者はネックから先の振動が中心になって作られる。弦の初期振動は、ピックor指がぶつかるときの衝撃(ピックの重さと硬さが支配的に左右する)、ピックor指が滑るときの摩擦(ピックや弦の表面の滑らかさが支配的に左右する)、引っ張って放されるときの反動(ピックの先端形状とピッキング位置が支配的に左右する)が主になって作られる。

弦の振動はギターによって変化や伝達がなされ、帯域ごとの減衰の仕方や弦同士の相互作用がここで決まる。やはりネックより先が大きな役割を果たし、開放弦とフレット音で振る舞いが変わる(ローフレット音とハイフレット音でも同じではない)。

弦の初期振動はピックや弦の形状や性質や当て方によって決まる。振動の最大成分がここで、基本的には削れていくいっぽうになる(アンプでIM歪みが出て、音声フィードバック経由で弦が拾うなどすれば、新しい振動が付加されないではない)。

結局のところエレキギターの出力を左右しているのは、弦の初期振動(ピッキングのしかたと弦やピックの種類)、ネックを中心とした共鳴と減衰、ピックアップと弦の磁気的or電気的or機械的性質、アンプまでの回路、アンプからの音声フィードバックである。

最後に、セルロイドミディアム(ジョージベンソンモデル)、牛骨、Totex極薄、Jazz3ウルテム極厚(2mm黒)、ピーヴィーの変形ピック(これだけ演奏が長い)、ジュラテックスミディアム、ポリアセタール極厚(1.5mm)、ナイロンミディアムの順に、クリスタルクリーンでコードを回したものを掲載しておく。EXL110+を張ったストラトもどきのリア、各ピックとも弦にぶつけた衝撃中心の響きと弦を引っ張って離した振動中心の響きで演奏、無編集。生ファイルでは20KHz近くまで出ているものもあったが、12KHzで60db落ちとかのレベルなので適当なところで圧縮してしまった。圧縮前の段階でも、牛骨や極厚ウルテムのガシャガシャした音はぜんぜん拾えていない(片耳モニタで演奏すると生音の高域のやかましさにびっくりする)。


演奏について

楽器の成り立ちがわかるといろいろと助けになる。

ギターとスケール

単音弾き(リードプレイ)にはスケールの練習が有用だが、これを考えるとギターという楽器がたいへん巧妙にできていることを実感できる。以下あまり細かい説明はせず紹介を中心にする(ぱっと見て「なるほどこれは便利だ」と思わない人にとっては意味のない話なので)。

まずは1・6弦ルートで核音の位置を確認してみよう。

4度調弦になっているところ(2弦と3弦の間以外)では、P1の上がP4で下がP5になっている。

上記に浮動音を加えるとこんな感じになる。

レギュラーチューニングがなぜレギュラーなのかという理由の一端がこれだろう。本当によくできている。

ギターのレギュラーチューニングはマイナー系のスケールと親和性が高く、とくにドリアンスケールは容易に演奏できる。

ぶっちゃけ、開放弦と2フレの音をテキトーに混ぜるだけで、なんとなくドリアンっぽい演奏をデッチ上げることができなくもない。開放弦がマイナーペンタトニックスケールの構成音になっていることも注目に値するし、上記からM2とM6を抜いてやるとブルースペンタトニックスケールに近いものになる。

もちろん、ちょっとした変更だけでメジャー系のスケールにも応用できる。

基本的には、基準フレット、2つブリッジ寄りのフレット、4つブリッジ寄りのフレットを使い、3弦と4弦だけ基準フレットではなく1つブリッジ寄りのフレットを使うということになる。

チャーチ系モード由来のスケールはナチュラルメジャー(イオニアン)を回転したものなので、上記から応用できる。





先に紹介したドリアンとここで紹介したドリアンでポジションが違うように見えるかもしれないが、単に基準フレットをずらしただけである。この「ずらしただけ」だということを把握しておくと(「スケールとは何ぞや」という禅問答に答えられるようには多分ならないが)スケールを活用した演奏にたいへん役立つ。

ナチュラルマイナースケールはエオリアンスケールと一致するので、やはり上記と同じ方法で応用できる。

もちろん、m6やm7を動かすことでハーモニックマイナーやメロディックマイナーやドリアンに移行できる。

参考までに、12フレットまで一覧にすると下図のようになる(ループさせれば全ポジションに対応できるはず)。

1・6弦ルートが基本ポジションである理由、メジャー系のスケールが3弦ルートに、マイナー系のスケールが5弦ルートに親和性を持つ事情なども把握しやすいと思う。

スケールの練習

まずマイナーペンタトニックスケールから、と言われるのは発展性が高いからだろう。もっとも使い勝手がよいと思われる1・6弦ルートから始めたい。

図ではマイナーペンタではなくブルースペンタトニックスケールになっているが、弦を押さえる位置はマイナーペンタと同じなのが基本。とりあえずこのポジションを覚えよう。1・6弦ルートではあるが、4弦2フレがルートであることも重要なので確認しておきたい。

覚えたら、図で「Q.C.」となっているところ(ブルーノート)をテキトーに(4分の1から2分の1音くらい)チョーキングしてみよう。青いところがチョーキングのチャンスだというだけで、通るたびに必ずやらなければいけないわけではないし、他のところでチョーキングしてはいけないわけでもない。またどうせ半音上げて揺らさないつもりなら、最初から1フレット上で鳴らしてもよいし、チョーキング以外の方法(アームとかスキャロップ指板とかブリッジベンドとか、もしついているならストリングベンダーでも)で音程を変えてもまったく問題ない。これが(ごく大雑把に捉えた)ブルースペンタトニックスケールである。

他にもいろいろポジションはあるが、使い勝手がよいのは5弦ルートだろう。6弦ルートの基準フレットから-5または+7の位置が5弦ルートの基準フレットになる(反対に、5弦ルートの基準フレットから+5または-7の位置が6弦ルートの基準フレットになる:ごちゃごちゃしたことはどうでもいいので、GブルーススケールとCブルーススケールあたりで6弦ルートと5弦ルートを押さえてみればわかる)。

これも3弦2フレがルートであることを確認しておきたい。

上記2つを覚えたら、使う音を増やしてみよう。



ブルーノートをまったく使わないとドリアンになるし、全部半音上げてしまえばナチュラルメジャー(イオニアン)になる。m7だけ半音上げるとメロディックマイナー、m3だけ半音上げるとミクソリディアンになる。だんだんと図が簡略になってきていることについては筆者の心中を察して欲しい。

ぶっちゃけた話、6弦ルートと5弦ルートのブルーススケールを手に覚えさせて、どの浮動音を持ち上げるとどのスケールに変わるのか把握してしまえば、スケールに従った演奏の基礎はほぼ習得したも同然である(面倒なのはハーモニックマイナーくらい)。参考までに、ドリアンスケールと構成音が一致するナチュラルメジャースケールとナチュラルマイナースケールを一覧にしておく(長2度(2フレット分)下のメジャーと完全5度(7フレット分)上のマイナーに一致する)。括弧内はルートの位置で、便宜上ナットを0フレットとする。

Eドリアン
(1・6弦0フレ、5弦7フレ)
Dメジャー
(6弦10フレ、5弦5フレ、4弦0フレ)
Bマイナー
(6弦7フレ、5弦2フレ、4弦9フレ)
Fドリアン
(1・6弦1フレ、5弦8フレ)
Ebメジャー
(6弦11フレ、5弦6フレ、4弦1フレ)
Cマイナー
(6弦8フレ、5弦3フレ、4弦10フレ)
F#ドリアン
(1・6弦2フレ、5弦9フレ)
Eメジャー
(6弦0フレ、5弦7フレ、4弦2フレ)
C#マイナー
(6弦9フレ、5弦4フレ、4弦11フレ)
Gドリアン
(1・6弦3フレ、5弦10フレ)
Fメジャー
(6弦1フレ、5弦8フレ、4弦3フレ)
Dマイナー
(6弦10フレ、5弦5フレ、4弦0フレ)
G#ドリアン
(1・6弦4フレ、5弦11フレ)
F#メジャー
(6弦2フレ、5弦9フレ、4弦4フレ)
D#マイナー
(6弦11フレ、5弦6フレ、4弦1フレ)
Aドリアン
(1・6弦5フレ、5弦0フレ)
Gメジャー
(6弦3フレ、5弦10フレ、4弦5フレ)
Eマイナー
(6弦0フレ、5弦7フレ、4弦2フレ)
Bbドリアン
(1・6弦6フレ、5弦1フレ)
Abメジャー
(6弦4フレ、5弦11フレ、4弦6フレ)
Fマイナー
(6弦1フレ、5弦8フレ、4弦3フレ)
Bドリアン
(1・6弦7フレ、5弦2フレ)
Aメジャー
(6弦5フレ、5弦0フレ、4弦7フレ)
F#マイナー
(6弦2フレ、5弦9フレ、4弦4フレ)
Cドリアン
(1・6弦8フレ、5弦3フレ)
Bbメジャー
(6弦6フレ、5弦1フレ、4弦8フレ)
Gマイナー
(6弦3フレ、5弦10フレ、4弦5フレ)
C#ドリアン
(1・6弦9フレ、5弦4フレ)
Bメジャー
(6弦7フレ、5弦2フレ、4弦9フレ)
G#マイナー
(6弦4フレ、5弦11フレ、4弦6フレ)
Dドリアン
(1・6弦10フレ、5弦5フレ)
Cメジャー
(6弦8フレ、5弦3フレ、4弦10フレ)
Aマイナー
(6弦5フレ、5弦0フレ、4弦7フレ)
D#ドリアン
(1・6弦11フレ、5弦6フレ)
C#メジャー
(6弦9フレ、5弦4フレ、4弦11フレ)
A#マイナー
(6弦6フレ、5弦1フレ、4弦8フレ)
列を左から順にたとえば「6弦10フレットルートのDドリアンは、6弦8フレットルートのCナチュラルメジャーや6弦5フレットルートのAナチュラルマイナーと構成音が同じ」という意味。反対から見るとたとえば「4弦5フレットルートのGメジャーは、6弦5フレットルートのAドリアンと同じ構成音」とか「6弦開放ルートのEマイナーは5弦開放ルートのAドリアンと同じ構成音」といったこともわかる。

メジャーペンタはナチュラルメジャーから音を抜くことでも作れるが、マイナーペンタトニックスケールを回転させてメジャーペンタトニックスケールを作るやり方もポピュラーである。

1・6弦ルートのフォームと合わせて覚えておきたい。



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