ファミコン版カプセル戦記 おもなテクニックと仕様 バルカンはなぜかサーベルで(出終わりの隙を)キャンセルできる(キャンセルとは少し違う気もするが、ここでは気にしないことにする)。これによりバルカン>サーベルがコンボになる(遠いと間に合わないが近ければ多分確定)。バルカンは出が早く(ナギナタの2段目くらい)リーチもそこそこあるので非常に強い。 サーベル系(ヒートホーク含む)の斜め上斬りは画面左右端をループして突き抜ける(けっこう長い)。地上では上記のバルカンキャンセル、宇宙ではこのループ斬りが強いため、バルカン+サーベルキャラにはかなりの優位性がある。 薄い障害物は密着すれば銃口だけ前に出して射撃可能。戦艦や変形機のライフルでも可能だが、バズーカやミサイルなどは判定が大きいのか引っ掛かる。拡散ビームは障害物を抜けないが、お互いが薄い障害物に密着していれば届く。サーベルは届かないがナギナタはお互いが薄い障害物に密着していれば届く。ノーマルor拡散メガやバルカンは抜けないし届かない。 攻撃行動中も移動可能だが向きは変わらない。このため、射撃や上下斬りを出してから左右に動いたり、サーベルを振りながら前進したり、振り向き射撃の後またすぐに後退したりといった動作ができる(バルカンや各種メガも一瞬だがこの効果が出る)。非常に重要。戦闘時の速さは、低い/普通/高いの3段階しかない模様。 射撃の連射は「前の弾が消えてから」でないとできないため、画面端が近いor途中で何かに当たった場合は連射間隔が短くなる。バルカンやグレネードを含め、飛び道具は画面上に1発だけ(戦艦がミサイルを外すと悲しいことになる)。弾が残っていてもサーベルは振れる。 戦艦の遠距離攻撃は、機種に関わりなくレーザーがダメージ32の命中率50%、ミサイルがダメージ53の命中率30%らしい(ダメージ期待値はそれぞれ16と15.9でほぼ同じ)。地形効果はあるという説とないという説がある。コロニー/都市は1割、戦艦搭載だと2割の回復率(端数切捨て)で、フェイズとフェイズの間に(=1ターンに2回)回復する。 同時入力すると1P>2Pの順で処理されるような気がする(気がするだけ)。AB攻撃のような押しっぱ行動は同時処理される。 判定関連 攻撃の種類が同じならモーションや判定はあまり変わらない感じ。バルカンは低めの位置から出るキャラ(キュベレイ以外は未確認)がいる。ライフル系ビームと拡散ビームの真中の弾は出る高さが同じ。各種メガはよくわからないが、ハイメガは高い位置、拡散メガはやや低い位置(真中?)、ノーマルメガはライフル系と同じ高さから出るような気がする。 サーベルは向きによって判定の出方が違う。真横を向くと背中まで出る(相手の方が微妙に下くらいの高さまで当たり、リーチも前方と同じくらいある)。この背面攻撃は至近距離のナギナタと同じくらい早い(多分最速攻撃)。その分斬った後の相手の有利フレームが長いので斬り合いでは注意して使う。相手を引き摺る形になるので、戦艦などを相手にする場合とくに有効(バルカン>普通斬り>振り向き後ろ斬りがコンボっぽく使える:割り込めるかどうかは未確認)。この連携ができないとムサイの大量生産に対して打つ手がなくなってしまうので、必ず習得しなければならない。 横斬りの攻撃判定自体は、横方向に見た目より短く(というか判定が四角く出るらしく横に伸びない)、縦方向は上下とも1キャラ分強離れたところまで。とくに宇宙で真横からぶつかると、あまりのリーチの短さでサーベルが届かないことがけっこうある(当たっているように見えて届かない)。前方への攻撃は出るのも遅い。ナギナタは横方向にもけっこう伸びる。 なぜだか知らないが、斜め下斬りは横方向にまったく伸びない(相手の上からしか当たらず、横にすれ違えない位置関係だと全部空振り)。斜め上切りは1時から4時くらいまでの方向に判定が出る(真横への攻撃は横斬りより速いが短い)。どちらも判定が一度にまあまあ早く出る(ナギナタの2段目くらいの早さ:斜め下を向いていると、モーション上サーベルが届いていないのにダメージが入る)。斜め下斬りは攻撃範囲が狭く使いにくいが、引き摺られた後の返しとして必要。 上下の斬りは見た目よりは攻撃判定の幅があるものの、サーベルを持っている方の手に偏って判定が出るので空振りに注意。とくに相手が5時くらいの方向にいる場合、下斬りと斜め斬りのどちらを使っても確実な攻撃ができず苦しい。出は普通の早さ。筆者が試した限り、上下のリーチは、ナギナタとサーベル上下が同じで少し長く、サーベルの横と斜めは同じようだ(タテの判定による一方的な攻撃はできない)。 ナギナタは判定が変わっており、同心円(実際にはおそらく十字)状に判定が広がる。3段階くらいで広がっていそうにも思えるが、詳しいことは不明(ここでは3段階と想定)。相手がずっと攻撃範囲にいれば2ヒットする(自分が向いている方向にヒットバックするので、背を向けて当てるとよい)。おそらくバルカンが5ヒットしないのと同様の理由で、1回のナギナタが3ヒットすることはない(と思う)。威力が低いのでダメージ効率勝負だと厳しくなる。 ライフル系の射撃は微妙に低い位置から出るらしく、高さを微妙にすらしてから真横を向いて撃ち合うと、上にいる方のユニットだけ攻撃が当たる高さがある。変形機でも下から一方的に攻撃するのは多分ムリ(普通のキャラを相手にしてトントンくらい)。バルカンは一気に棒状に出るのではなく、遠いとわずかに時間がかかってから到達する(いちおう、上位機種の方が弾速が速い模様)。ボタンを短く押せば1発しか消費しない(押しっぱなしだと5発出るが同じダメージ:下位機種で重要)。拡散ビームや拡散メガも、何発当たっても同じダメージ。 ライフル系の射撃と違いファンネルや戦艦orMA系のビームはノーモーションなので、反応で避けるのが難しい(ファンネルは発生や弾速自体も早い)。ファンネルは勝手に小刻みに動くが、これにしたがって射出位置も変わる。上下斜めどの方向から撃っても、ちょうど正面にいるとファンネル攻撃を回避できる(とくに、変形して横から接近すると抜けやすい)。変形するとBボタン攻撃が出せなくなるうえAボタン攻撃も威力がバルカン以下になるが、もらうダメージが半分になり戦闘時の速さが上がり(もともと速い高級機では変化がない)砂漠や水中での速度低下も無視される(浮力や重力の影響は消えない)ため遅滞に適する(戦艦は砂漠の影響のみ受けない)。 傾向として、同コスト帯のユニットなら、戦艦ビーム>>ライフル>ファンネル>拡散ビームの順に威力が高い。ライフルの威力はZZやジオが最強で、サザビーやνのファンネルよりも減る(クインマンサのファンネルと同威力)。ビームとミサイルの威力だけ見ると、ムサイとαアジールが同等。ハイメガはクインマンサのものだけやや減らない。 接近戦 まずはバルカンの当て合い。見てから回避するのはムリな早さなので、相手がどこを向いても当たらないゾーンを動き回りつつ、いかに自分が前を向いた状況で相手を射線に入れるか、前を向いた相手の射線に入らないかが問題になる。 ファンネルがない機体同士ではとくに、下を取った方が有利で、相手より半キャラ分くらい下に「相手の横射撃が当たらず、自分のバルカンは当たる」高さが存在する(射撃は腰の高さから、バルカンは頭の高さから出るため)。動かなくても当たらない間合いちょうどではなく、相手の射撃を見てから回避できる範囲でよいと考えると、調整がややラクになる。 ここをキープして前を向いてしまえば、相手の選択肢は、上に移動してバルカンの攻撃範囲から出るか、真横に移動してバルカン半端当たりorお邪魔キャラを待つ(射撃はお互い当たらない)か、接近して斜め斬りで先手を取るか、あえて自分から射線(斜め)に入ってバルカン先出しを目指すくらいしかない。 斜め上向きの場合、ライフルは横近く、バルカンは上近くから出るため、2時または10時方向に逃げた相手には横バルカンか斜めライフルで対処する。斜め下向きの場合は反対で、ライフルは下近く、バルカンは横近くから出るため4時または8時方向の相手にはバルカンをメインにせざるを得ない。上下向きライフルも右から出るため、11時方向または5時方向にはやや攻撃しにくい。バルカンは真ん中から出るので真上や真下も狙いやすい。 これらのことからもっとも安全なのは相手から見て4~5時方向で、横バルカンがちょうど相手のつま先に当たる位置が動きやすい。相手にベストポジションを取られてしまった場合、真上方面への回り込みを基本に急襲や迂回の機会を伺うことになる。障害物の少ない地形で対人戦だと若干2P有利だろう。 攻撃側は、バルカンを当てた後の有利フレームと間合いに注意する。当然ながら、近距離で当てた方が有利フレームが長く移動なしで斬りに行けて有利(ギリギリのカス当てでも互角近い感じだし、意外と長くインチキなくらい早いので先端当てで削りつつけん制することも可能)。 ファンネルありの場合一方的に攻撃可能なゾーンはなくなるものの、バルカンを自分だけ使えるメリットが消えることはない。ただ、射撃を見てからの対応が困難になるため、最初からお互いに接近戦狙いという状況は減る(横からバルカンを当てに行くとファンネルをもらいやすい)。 システムとしてリバーサルが設定されているわけではないが、接近戦では攻撃をもらった直後に素早く反撃することが大変重要である。これができないと、最悪の場合相手の攻撃を連続でもらい続けてしまう(とくにナギナタ2ヒット>近距離ナギナタは、2ヒットしている分先のナギナタの硬直が短く、後のナギナタも近距離だと出が恐ろしく早いため割り込みにくい)。 AB攻撃は押しっぱで出るため、接近戦でダメージをもらったらバルカンという選択は有用(当たればコンボを狙えるし)。リーチも斬りよりはかなり長いため死角(4時or8時方向)で距離を取られなければたいてい当たる。のだが、バルカンの死角とサーベルの死角(横斬りなら届くが遅い)とライフルの死角がちょうど重なっていて悩ましい。ファンネル機種だと少しマシ。 遠距離戦 ダム系装備(ライフル+バルカン+サーベル)同士だと、近距離では下を、遠距離では上を取った方が有利になるのだが、端~端だとループ斬りができる下が優位に立つ。接近するには5時11時のラインが有効。障害物を挟んで回るとき、障害物の下になった側は反時計回りに回り込みたいはずで、上になった側はいったん障害物の左に退避して相手の脚を狙うか、半周して位置を入れ替えることになる。もちろん、下になった側がフェイントで一瞬右に動いてから時計回りに接近戦を狙うパターンもある。 ファンネル機種同士では追い込んだ方が有利である。壁に引っかかってダメージをもらう危険も減るし、リロードも速くなるし、お邪魔キャラやアイテムにも反応しやすくなる。安易に退かず押し返した方がよいこともある。障害物があると隠れ撃ちできるので、障害物の下で待ち構えたり、それを大周りで迂回したりといった構図もあり得る。狙わない射撃がムダ撃ちになるのか牽制になるのかしっかり意識したい。 ユニット選択 どう考えても主力はダムとキュベレイとνである(初期にはマラサイも重宝する)。ダムの利点はバルカン+強めのサーベル+弾速の速いビームを低いコストで持っていること。中コストに上がってキュベレイにするとファンネルがつく。砂漠や水中など移動が遅くなる地形ではミサイル装備のヤクトドーガやハンマハンマの方が活躍できるが、汎用性ではキュベだと思う(ダム系と操作が共通しているメリットもある)。ハイコストまで上がってνにするとインチキ移動力とバリアと地味に高性能なバルカンがさらにプラスされる。なお、バリアは大気圏ダメージでは消えない。 ちなみにバルカン+サーベル+ファンネル(平地地上での最強装備)を持っているのはキュベレイとνしかおらず、キュベレイは移動力8の最低コストから2番目(一番安いのはエルメス)。ダムは弾速の速いビームを持つ最安ユニットかつ中威力のサーベル(百式と同威力)を持つ最安ユニット。ダムからMK-IIにクラスアップするとライフルの威力と移動力が上がり、リガズィと百式は戦闘時の速さが高い最安ユニットで、Pアテネ~ヤクトまでは百式よりライフルとサーベルが痛く、ジオ~ZZはさらに微妙に高威力。水中MSは値段が高いほど攻撃力が高く、ミサイルのみゾックとズゴックで同威力、戦闘時の速さは一律で遅い(水中では速い)。 1ターン12回の行動数を過不足なく使えるように注意して編成する。他に必須なのは戦艦と、マップにより水中MS。途切れなく生産すると、ダムで1600GP/ターン、キュベレイで2100GP/ターン、νで2166GP/ターンかかる。ダムはやや安いが、キュベレイとνは金額よりも生産速度と消費行動回数で選ぶことになるだろう(ローコスト中心で数で押そうとすると、行動回数があっという間に尽きる)。MK-IIはダムを上回るコストパフォーマンスで、予算に余裕ができてからの量産に向く。ダムの廉価版(序盤などわずかな予算が惜しいとき用)としてマラサイやバーザム、移動力を活かしてエルメスにも活躍の場がある。戦闘時の速さが高い百式は、戦艦(戦闘速度は全機種で中)を確実に潰したい場合に貴重。 拡散系、メガ粒子系、グレネード系などは職人キャラなのでお好みで。マップにより「最強ユニット」になっていることがあるので、ZとZZの操作にはある程度慣れておきたい。Zは先行させて拠点を占領したりムサイを砂漠から追い出したりという特殊任務をこなせる貴重なユニット。ガゾウム(バルカンコンボが狙いにくい宇宙で、ダムに対して優位性がある)、Rジャジャ(宇宙や障害物地形なら、百式に対して優位性がある)、ハンマハンマ(砂漠や水中に対応できるハイコストとして)あたりも扱えるようにしておくとよいかも。宇宙でのエルメス(ローコストで移動力8でファンネル持ち)、砂漠でのパラスアテネ(とにかく攻撃力が高く、ミサイルはレウルーラと同威力、メガの溜めが早い)はけっこう使える。 リガズィ・ビグザム・ヤクトドーガは、百式・サイコ・ハンマハンマの下位互換なので、資金が足りるならいらない。アッシマーはMK2との比較(バルカンが変形になってENが8落ちる)だと決定的に見劣りするわけではないが、Zの廉価版だと考えるには非力すぎる。余裕があれば、サイコ(拡散メガの溜めがパラスのメガと同じ)、サザビーとクインマンサ(上位ユニットのバリエーションとして)、ザクレロ(生産が2ターンなのに目を瞑れば、宇宙でのコスパはそんなに悪くないと思う)あたりも面白いかもしれない。バウンドドッグとメッサーラはどうなんだろうね(筆者はいらないと思うけど)。 極ローコストの選択は(突っ込ませてダムやムサイを削ったり上陸してきたズゴックと戦ったりする必要がないなら)ザクでよいが、いちおう、ドムは戦闘時の速さが普通でザクレロはさらに移動力も6、ゲルググは移動力5である。マラサイ・バーザムだと(ゾック・ズゴックは何とかなるだろうが)カプールの相手がキツいことを覚えておきたい。個人的にはグフが好き(いやほら、キャラゲーですから気に入ったキャラ使うのはアリだと思うんですよ、コストの割にはヒートロッド強いし)。 戦艦のチョイスは難しい。戦艦の移動力が1高いだけで大幅に有利なため高価なものが欲しいのだが、いかんせん高いし製造に時間がかかる。ムサイ2機が7600GP4ターンなのに対しホワイトベースが8000GP2ターン、ムサイ3機が11400GP6ターンなのに対しレウルーラが11000GP3ターンなので大規模運用ならペイする(行動数と間接射撃回数はトレードオフ)。また初期配備の戦艦を先に落とされるとそれだけで非常に苦しくなることを覚えておきたい。 主力ユニットのコスト/ENレシオ ユニットのコストをENで割った値。 ザク 80 / 100 = 0.8 ズゴック 80 / 700 = 0.114 マラサイ 88 / 1200 = 0.0733 ダム 96 / 1600 = 0.0600 MK-II 112 / 2000 = 0.0560 百式 136 / 3500 = 0.0389 キュベ 152 / 4200 = 0.0362 ν 168 / 6200 = 0.0271 バリアあり バリアをEN10点に単純換算して加えると、νのレシオは0.0287になる。オマケで、グフのレシオは0.4、ドムは0.16になる。 武装の威力(AとBの和)で補正したもの ザク (10 * 80) / 100 = 8 ズゴック (14 * 80) / 700 = 1.6 マラサイ (18 * 88) / 1200 = 1.32 ダム (23 * 96) / 1600 = 1.38 MK-II (25 * 112) / 2000 = 1.4 百式 (25 * 136) / 3500 = 0.971 キュベ (24 * 152) / 4200 = 0.869 ファンネルあり ν (31 * 168) / 6200 = 0.84 ファンネルとバリアあり ファンネルを1.5倍計算するとキュベのレシオは1.050、νのレシオは1.016、さらにバリアをEN10点に単純換算して加えると、νのレシオは1.077になる。オマケで、グフのレシオは4.8、ドムは1.92になる。 単純な戦力としてだけ見ると、MK-IIのコストパフォーマンスが優秀なのがわかる(ダムと0.02違いではあるが、移動力が1高い分と行動数の消費を抑えられる分が加味されていないので、実際の戦力差はもっと大きい)。地上と宇宙を比べると後者の方が射撃の重要度が高いので、宇宙ではさらに高いパフォーマンスを発揮するはず。単純な戦力としてMK-II3機とダム4機を比較すると、宇宙で互角、地上でダムやや有利くらいだろうか。 最序盤は行動数を余らせないことが優先で、占領が終わったら用済みになるザクの数や生産に使う行動数を考慮して目標数を設定する。移動力の高いゲルググ・マラサイ(バーザム)や水中用のズゴックを混ぜつつ、状況に応じて2ターン生産のザクレロ・ゾック・カプール・エルメスも検討する。ダムを途切れなく生産できる1600GP/ターンの収入を得たら、ダムを中心に必要な戦力(戦艦、百式、キュベなど)を揃え、余力があれば主力をMK-IIに切り替える。総力戦になりそうな場合32ユニット縛りで自爆なしの仕様が問題になるので、自力で戦線まで移動できない場所に余っているユニットを戦艦の通り道まで移動しておき、戦艦を移動するついでに拾って前線に捨てる。 マラサイ~MK-IIくらいの間でレシオの変動はそう大きくなく、もしマラサイ2機vsMK-II1機がぶつかって、マラサイが1機生き残ったとすると、損害はマラサイが1200GPのMK-IIが2000GPで前者の方が安い。同様に、ダム3機で百式1機につっかけてダムが1機残れば、わずかだがダムの方が安い。このように、行動数を消費することで金銭的な優位を作るのが基本(生産拠点から前線までが近ければ近いほど移動で浪費する行動数が減り、押し込まれた側が粘るための戦術として有効:移動距離が長いということは、少数精鋭か複数搭載の戦艦を含む編成でないと行動数が足りなくなることを意味する)。 ただし移動力の高さで行動数を節約できる(移動にかかるターン数を短縮できる)場合があるし、複数ターン製造ユニットは投入コストの割に行動数消費が少ないという特徴があるので、安ければそれでよいというわけではない。また生産数が同じなら高級機を作った方が戦力になるのは明らかで、ガチャベースをフル稼働できる範囲内でできるだけ高い機種を作るべきである。このことから、MK-IIを途切れなく量産できる財力を得ることが中盤の目標になる。もし「もっと安い機種なら量産可能」で行動数に余裕があるなら、安い機種を作った方が効率がよいし、行動数が不足しているなら高級機にシフトして生産回数と移動とユニット数で行動数を節約する。結局、行動数に過不足を生じさせないことが常に目標になる。 拠点に関する戦術 一般的なシミュレーションゲームと拠点をめぐる攻防のコンセプトが違う。このゲームでは「拠点を確保したまま自ターンを迎えたら」ではなく「フェイズとフェイズの間で」補給が行われることと、地形効果のようなものが(得意不得意を別にすると)意味をなさないためである。また普通の戦術シミュレーションと違い回復が無料(正確には、撤退と再出撃で行動数2ないし4)なので、復帰さえできれば丸儲けになる。 例として2対2の戦闘を考える。コロニーか都市が1つあって、防御側がそこに陣取っているとしよう。拠点がなければ(仕掛けて「負けたら撤退」の選択肢がある分攻撃側が若干有利ではあるが)戦力的に互角なのはすぐわかるだろう。しかし拠点があると、攻撃側に「少なくとも1回補給のチャンスがある」ことになる(連敗して拠点占領すらできないケースは無視)。コロニーや都市ではなく基地の場合は、完全回復なのでもっと影響が大きい。ガチャベースは例外。 防御側がこの不利を避けるには、拠点の「外で」迎え撃つ必要がある。そうすると攻撃側から戦闘区域に入ることになるため、防御側が仕掛けの主導権を握って先攻できる。すでに触れたように、先手を打った方が選択肢を広く持てる分有利である。これもこのゲーム独特の仕様だが、同じマスに入らないと戦闘にならないので、移動コストの高い地形で止まるようにすると先手を打ちやすい。MK-IIやエルメスなど安価で移動力のあるユニットを活用するとさらに効果的。敵軍ユニットの一部しか届かない場所に入る手もあるが、防御側に1マスだけさがられるとターン数を浪費する。 攻撃側が(あまりないが、何かの理由で)先攻して、かつ僅差で負けた場合は、突っ込んでも撤退してもよいだろう。問題は勝った場合で、そのまま突っ込むと負けた場合のリスクが大きくなる(防御側は次のターンで拠点に入って補給できるため)。もう片方のユニットを拠点に入れても「次で負けたら回復される」ことには変わりないため、時間が許すなら1ターン待って、2対1で改めて攻勢をかけると効率がよい。 上記の例は2対2だったが、もう少し数が増えても「次のフェイズで相手の集中攻撃を凌ぎきれる見込みがないなら、拠点には入らない」のが原則になる。ただし、最初から損傷しているユニットがあるなら、当然選択肢が変わってくる。また、地形や味方ユニットを利用して拠点への攻撃をブロックできる場合もこの限りでない。ともあれ、このゲームでは拠点に「戻りながら」戦線を維持する形が基本になる。形勢が不利な場合はとくに、拠点の目前まで撤退してから迎え撃った方が効率がよい(撤退している間に収入格差で勝負がつくような場合はもちろん例外)。 拠点に関する戦術の応用 お互いがダムとキュベを各1用意して基地を奪い合う場合を考えてみよう。睨み合いをずっと続けると収入格差で先着した側が有利になっていくため、後着した側はできるだけ早く基地にユニットを入れたいのだが、タイミングを誤ると戦力的な不利を呼び込んでしまう。 先着側がキュベを基地に置いておくのは効率が悪く、後着側にダム>キュベの順で攻められると困ったことになる。ダムを基地に置いておくのも、ダムをキュベで狩られてキュベをダムで削られるパターンが厳しい(攻撃側のキュベは全快するので奪回が困難)。後着側から見ると、基地に入ったダムにダムを当てるのは、勝っても利益が少なく負けるとそれなりに痛いためお得でない。 先着側が基地の「外で」待ち構えた場合、互いに「相手に基地回復されると大損」で「どうせ負けるにしても相手のキュベは残したくない」ため、キュベをダムで削ってからキュベで落とし、次のターンに損傷したキュベで無傷のダム落とし切るのが順当なプランになる。もし先着側がキュベを後着側のダムからは届かない場所(たいてはダムで壁を作ることになる)に移動できれば、緩やかな遅滞効果を期待できる(後着側はダムvsダムでとりあえず突っかけて負けたら撤退するか、ダムを先着側のキュベに届く位置まで進めて(できればキュベをその背後に隠して)手を渡すことになる)。 後着側が(基地の外にいる)ダムにダムを突っかけて勝った場合キュベは基地に入れない方が得で、先着側は撤退するか、2対1のリスクを承知で次のフェイズにキュベを基地に入れるしかなくなる。後着側がダムにダムを突っかけて負けると、やはり、リスクを承知で損傷したダムをキュベで刈り取るか、撤退かという選択になる(キュベに突っ込んで勝っても基地に戻って完全回復したダムを相手にしなければならないためスジが悪い)。 これらの都合を考慮すると、先着側と後着側ともにローコストユニットを前に出して、自軍のハイコストユニットは敵軍ローコストユニットにちょっかいを出されない位置を目指すことになる(もともと、ローコストとハイコストがぶつかるとローコスト側の方が費用面でのコストパフォーマンスがよい:その代わりローコストを大群で使うと行動回数を消費する)。 やや特殊なやり方ではあるが、変形機(Zかアッシマーが順当)を先行させ、さっさと拠点を占領し、ローコストMSとの戦闘は普通にやり、ハイコストMSが相手のときは逃げ一択(時間切れで自分がぶっ飛ばされるのが理想)、見事相手のハイコストが拠点に入ったら自分もハイコストを差し向けて有利に進める手もある。 戦艦の運用 生産力が同じなら回復効率で差がつく(1回でも多く補給を行った方が有利になる)ゲームなので、できるだけ多くの戦艦を前線に張り付かせて活用したいところ。地形が砂漠でない限り、戦闘速度が高いサーベル持ちの機種に接近されるとダメージ効率で敵わないため、停止位置には気を使いたい(基本的に、戦艦移動+MS移動で殴られる範囲には入らないのが無難:もちろん機種によって違うが、ムサイ+ザクでも最大9マスで、平地ならラーカイラムのビームよりは遠くから殴れる)。 戦艦本体への攻撃は1発で落とせなくても有効で、帰宅させられれば相手の回復回数を大きく減らせるし、相手が粘れば次で一気に押し込むチャンスができる。拠点防御側は(うまくブロックする必要があるが)近い拠点で戦艦の回復ができる分有利である。ビームやミサイルは一方的な攻撃が可能なので魅力的だが、落としきれないと一気にピンチになる(間に大気圏や火山がある場合や完全にブロックできている場合を除く)。 普通のウォーシミュレーションと違い搭載しても戦艦の行動が終了しないので、乗せてすぐ移動ができることも覚えておきたい。1機でも多くのMSを回復させることが第一目標ではあるが、搭載数が余ったときはいったん後退させて、MSを搭載して戻ってくると投入速度を加速させられる。ENが大きく減ったユニットを収容した場合も、MSを後方の拠点に入れ戦艦を前線に戻した方が効率がよいことがある(回復速度自体はコロニーor都市より戦艦の方が速い)。 戦艦に関する戦術 ホワイトベースか、できればレウルーラ以上の戦艦を運用する場合の話。大軍スタートでお互いに複数の戦艦を保有している場合はとくに重要。 大まかに分けると、さっさとMSを展開して待ち受ける形と、搭載したまま突っ込んで一気に仕掛ける形が考えられる。敵が突っ込んできた後少なくとも1回戦艦ビームのチャンスがあり、劣勢になっても戦艦を逃がしつつMSユニットを相手戦艦に突撃させる(結果的に相手のMSが残っても、第2波の到達速度でカバーする)選択肢があるため、基本的には展開した方が有利なのだが、行動回数を消費する。とくに、MSユニットを降ろしたのを見てから転進or迂回されると大幅に損するので、重要拠点の防御や戦力的に劣る場合にのみ検討する。以下お互いに搭載状態からの接触を地形別に考える。 自陣が障害の多い地形かつ敵陣がオープンスペースの場合、こちらの戦艦には相手のMSユニットが届かないが相手の戦艦にはこちらのMSユニットが届くポジションを確保すればよい。相手はMSユニットを展開してブロックするか、戦艦丸ごと後退して場所を変えるくらいしか対応できなくなる。自陣がオープンスペースかつ敵陣が障害の多い地形の場合は上記の反対になるので、そのようなポイントを最初から避けて接触する(戦艦ごと後退しながら遅滞させるのはアリ)。 お互いに障害の多い地形の場合、遠くで展開して攻め込むと戦艦ビームをもらう回数が増えるため、半速攻のような形になりやすい。まず戦艦を突っ込ませ、MSユニットを展開して相手MSとの接触をブロック。このとき「相手が戦艦の移動力を足さないとこちらの戦艦に届かない」陣形を作る。突っ込まれた方の対応としては、後退or大きく迂回して相手の行動回数を削る(拠点まで3ターンくらいかけさせたうえで、拠点に到着した相手を強襲するのが理想)、戦艦を前進させてMSユニットを出し相手の戦艦をまず落とす(とくに有利ではないが、その後の叩き合いで負けても相手のMSユニットを拠点から引き離せる)、先攻を取れる場所にMSユニットを展開する、集中攻撃で相手の陣形に穴を開けて戦艦を落とす(穴が開かなかったら味方の戦艦は逃がす)といったところ。 お互いにオープンスペースの場合も上記の半速攻は有効だが、さっさと展開したMSユニットを次ターン相手の戦艦に届くギリギリの位置まで進めて、運良く戦艦ビームに当たらなかったらそのまま突っ込むという手がある(移動力が高いユニットが必要:射程はムサイで6、ホワイトベースとレウルーラで7、ラーカイラムが8)。運悪くビームをもらったら、一度撤収して出直す。もしビームが外れた場合、戦艦の行動が終わっているために、相手はMSユニットを展開してブロックせざるを得ない。相手が展開したら、MSユニット同士をぶつけて自分が先攻する形で接触できる。 なお、すでに展開して重要拠点を守っている相手に仕掛ける場合は、戦力で勝っていないとなかなか難しい。正面突破を狙うより、搭載状態のままポジションを変えて、相手の行動回数を削った方がよい場合もある。完全展開とはいかずとも、百式クラスのMSを1機だけ外(戦艦の前方)に出しておく半展開的な戦術もある。接近する側は戦艦を落とされると痛いため百式を無傷で残すわけにいかず、かといって高級MSをぶつけても相当削られるしローコスト機では落としきれないのがポイントで、少ない行動回数消費で相手の陣形を制限する効果がある。 戦略 重要地域の先制占拠を優先するか、収入を最速で上げるかという選択。拠点重視同士だと(拠点到着が同時くらいだと先に手を出した方が不利で比較的地味だが)序盤で大勢が決まりやすく、初期配置などにハンデがあると採用しにくい(が、地形的にそれしか手がない場合もある)。収入重視同士だと総力戦になりやすい。 拠点重視と収入重視でぶつかった場合、前者がまず拠点を占領して、ユニットを揃えた後者が奪取に行く形になる。ここでマトモにぶつかると大勢が決まり、収入重視の側にユニットが揃っている強みがあるいっぽう、拠点重視側は収入差(自陣に近いところの占領が終われば上回るはず)を盛り返して増援を送るまで遅滞で凌ぐことが要求される。 これだけだと収入重視側がやや有利だが、拠点重視側には進路妨害ユニット(選び方にセンスが問われる)を残して先発主力を別方面に迂回させる選択肢がある。収入重視側は重要拠点を放置して迂回部隊を挟撃する(戦力的には上回るはず)か、迂回先にできるかぎりの戦力を回して遅滞しつつ占領を優先することになる。 収入重視側が挟撃した場合、拠点重視側は増援ユニットが到着して拠点確保が安泰になるまで時間が稼げればよく、収入重視側が重要拠点の占領を優先した場合、拠点重視側は敵陣のかなり深いところまで荒らしておく必要がある。相手の戦力を分散させつつ、相手のガチャベースに迫ることで生産場所を後方に変更させる。 オマケ(その他) 対人だとマップは、8、16、17、18、20、24、29あたりがオススメ、しんどいが22も面白い。戦闘時の速さがもともと「高い」キャラは足袋を取っても効果がない。変形したユニットと戦艦は砂漠でも戦闘時の速さが落ちない。さすがにファミコン時代のゲームだけあってハンデ全開にしてパターンハメ的な行動を制限しまくっても、マップによっては勝負にならない(ハンデをつけると資金切れまでが途方もなくうっとおしいので、やはり対人限定でやるのが無難)。ハンデを十分につければ、シャアよりハマーンの方が強いと思う。 オマケ(リンク) 詳しいWikiがあった。 http://gachapon2.gamedb.info/wiki/