DRのMT-10(tite-fit)をまた試してみた。及第点レベルの保管状態で届き2週間ほど使った現在も目立った錆びや狂いは生じていないし、前回気になった高音弦は筆者がイメージする「DRの音」に戻ったように感じるが、今度は低音弦が変わった(と思う)。DR独特のフニャっと柔らかい手触りでなく、ダダリオと比べると少し柔らかいかなくらいの質感で、なぜか知らないが低音が弱く、アーニーボール並に出ない。これはこれで、強く歪ませたときに扱いやすく悪い選択ではないと思うのだが、筆者が期待しているリッチ系の上品な音色とは違う。
2013年1月から2年半ちょっとかけて5回(多分)くらいは試したことになるが、筆者としては「品質にバラつきがありすぎてどんな弦なのかわかんない」という結論に至った。よほど画期的な新製品でも出てこない限りもう買うことはないと思うが、絶妙なバランスの個体も手にしたことがあるだけに惜しい。
しばらく楽器に触っていなかったが思い直して弦交換。ピラミッドのEG NPS .010-.046を張ってみた。パッケージは個別の紙袋包装で完全密封ではない。とても変わった音色で、ローミッドがドンと出るのだがローエンドは重くなく、ハイエンドもそれなりに響く。クリーンに素晴らしい魅力があるわけではないが歪ませたときの使い勝手がよい。
ということで録音(SGもどき、フルテン、ULTEX JAZZ3と指、原則リアでクリーンは一部フロント、GDI21をテキトーな設定で)してみたのだが・・・リズムがグダグダになってるのは気にしないとしても編集でガッツリとミスったのが情けない(音量調整と切り貼りしかしてないのに)。というかこれ、10月にして今年初録音だよ。サウンドエンジニアリングとか語ってる立場じゃないな、自分。
まあしかしこの弦は面白い。ハイゲイン系の弦の多くは低音が控え目なのだが、EG NPSはしっかり下を出しながら歪ませたときにキモチイイ。リア(ブリッジ側)ピックアップを使ったときにスカスカ感が出ずフロント(ネック側)ピックアップだとゴリゴリ押せる。製品的にはシングルコイルがメインターゲットなのかもしれないが、ダブルコイルでも十分面白い。