デジタルプレーヤーを使って「シャッフル再生」をしていると、ヴォーカルの加工が気になることが多い。思うにヴォーカルの加工(とくにオーバードライブとかコーラスとか帯域フィルタとかの加減)ってのはアルバム1枚単位でやることが多いわけで、入れ替えられてしまうと不都合が生じやすいのではないか。
聴く立場に回るといろいろな曲がランダムに出てくるのは楽しいのだが、音をイジる立場からするとかなり微妙な問題で、もちろん作編曲の立場からも悩ましい。とくにアルバム1枚単位でシャッフルされるような例は、ある程度事前に作戦を練ることができるラジオでの放送やらシングルカットやらとは事情が異なるようにも思う。
反対に言うとシャッフルで聴いたときの違和感が通しで聴いたときの説得力を強調してくれるようなこともあるわけで、一概に弊害だとも言えないところだが、アルバムの連続性と無秩序に並べたときの座りのよさを両立しようとすると、狙うラインがかなりタイトになる。