筆者はJCM2000があまり好きでない、というか、オールドマーシャルに触ったことがあるわけではない(JCM800は鳴らしたことがあるが、多分リイシュー版:あまり深い印象は残っていない)ので、どうやらJCM900が好きらしい。
JCM2000もクリーントーンは悪くないと思うし、前にTO800を置いてやればドライブトーンも十分イケるが、サクっと好みの音が出てくるのは間違いなくJCM900で、据え置きアンプはシンプル路線にしてもらった方が使い勝手がいいのではないかと思える。
JVM2系(筆者が触ったのは205Hかな)になるとクリーンもドライブも好みではなく、クランチ(CLEAN/CRUNCHチャンネルのオレンジモード)くらいしか使う気にならない。JVM4系には面白そうなモードもあるがどーなんだろう。
巻き弦だけ張り替えてEPN110のワウンド+EXL110+のプレーンという組み合わせにしてみた。悪くない・・・というかこのラウンドワンドのジョリっとした手触りが懐かしい(ハーフワウンドのペタっとした手触りは嫌い)。
低音弦から余計な高域成分が出ないせいか、フロントからドライブトーンで全弦ストロークをかましてもごちゃっとした響きにならず、厚くて硬いピックでもアタックが過剰にならないのがいい感じ。ハーフワウンドで感じたアルペジオのベース増強効果は残しつつ、ワウンド弦とフラット弦が混ざる単音弾きも(EXLの華やかな音色とは少し異なるが)違和感を感じずにやれる。単音で比較すると、たとえば4弦6フレと3弦1フレの音色にはそれなりの段差があるが、巻き弦の音色自体バランスがよく、フレーズに混ざれば筆者は気にならない。
クリーントーンの場合ガッツリ出てくるローをどう処理するか考えどころ(順当なのはキャビネットorキャビネットシミュレータで勝手に落ちるのに任せるパターンだが、間でハイパスなりトーン調整なりを使って積極的に落としても、あえて残しても面白い)。メーカーの分類だと、ハーフワウンドよりも「メロウトーン」寄りなはずだが、少なくとも筆者の耳には低音ベッタリな感じではない(相対的に低域の量が多いだけ)。
リアピックアップからの出力はややゲインが落ちるような印象で、ディストーションをかけてパワーコードを弾いたときなどのグチャっと潰れた感じは出しにくくなるが、中高域がスッキリするメリットも小さくない。
デメリットを探すとやはりテンションで、ウチのSGもどきはネックが薄いためちょっと考えどころだろう(反りはともかく捩れは避けたい)。半ゲージ落としてEPN120がボトムでEXL110がトップというのもアリだろうが、そうすると余った弦の使い道に困るし、タッチを考えるとEPN110のセットをそのまま使った方がよさそうな感じもする。反対に「ハイテンションで細い巻き弦」が欲しい場合には有力だと思う。
筆者はシャリシャリ音色をクランチさせるのが好きなのと自宅では指弾きがメインなので、常用セットになるかと言われると、少なくともメインギターであるSGもどきでは常用しないと思う。が、ドライブトーンの扱いやすさ(シャリシャリ音色をあえて潰したクセのある音も好きだけど)は魅力的。実機で試したわけではないが、レスポールでドライブトーンメインなら、EPN110がファーストチョイスになることもありそう。
リハスタでAC30CC2の無料レンタルをやっていた(というか筆者が知らなかっただけで前からあった模様)のでちょっと借りてみた(オマケでOD-3も:ギターはレンタル品でエピフォンのレスポール)。・・・とりあえず残留ノイズ(ハム)がでかい。ボロいからなのか新品でもこうなのか知らないが、相変わらず「大音量で鳴らせば気になりませんよ」と笑顔で言い切りそうなノリである(実際その通りだけどね)。暖気5分+弾き始めて10分くらいで少しおとなしくなったので、やや長めにウォームアップしてやるのがよいのかもしれない。
コントロールを理解するのに数十秒かかったが、ようするにコレ、Top BoostインプットにつないでInput Link switchをオン(下)にしておけば、Normalチャンネル(クリーン)にも信号を渡せる(使わないチャンネルはゲインをゼロにしておけばよい)。Top Boostチャンネルにだけ2極のチャンネルEQがあり、リバーブはスプリングでウェットのトーン調整やドライブ設定ができる。トレモロはいらないがあっても困らないので無視。Cutツマミはマスタートーンのようで、あとはマスターボリュームにスイッチ類(スタンバイとかBrillianceとか)が少しあっておしまい。背面からアクセスする前提になっているあたりにVoxのコダワリを感じるが、リハスタで使うなら前面アクセスの方が使いやすい。
クリーンチャンネルは普通のVoxの音で、そのまま使ってもペダルで歪ませても使い勝手がよく、筆者はJC-120よりTWIN65リイシューよりこっちが好み。クランチチャンネルはゲインを上げすぎると過剰に荒っぽくなる(というか、ギター本体のボリュームと併用する前提なのだと思う)が、ペダルをバイパスして12時くらいのゲインで使うとギター本体フルテンでいい感じのクランチになった。
今回はTO800を持たずに出かけた(ついでがあったので荷物を減らしたかった)のでチューブスクリーマーを噛ましたときの出音はわからないが、クリーンでも、歪ませてからクリーンに入れても、クランチにしてもなかなかいい反応をしてくれる。ついでにJCM900もレンタルに残っていることを知ったので、今度はアンプをとっかえひっかえしてみたい。ベリさんのAB100でも仕入れておこうかな。
10日間くらい弾いて慣れはしたが、レギュラーライトプラス(110+)のプレーン弦はやっぱり少し太い。テンションを感じるのは2弦>>1弦>3弦の順で、レギュラーライト(110)に戻せば演奏性はよくなるはず(EXL111は2弦が太いので不採用、全部バラ弦というのもメンドクサイので却下)。
これはちょっと悩ましいところで、演奏性だけ考えたらトップが110でボトムが110+くらい(EXL125だと半ゲージ小さいし、EJ20は2~4弦だけ変えるにしてもメンドクサイ)にしたいところだが、ネックへの負荷が読めない(EXL110のセット自体でもボトムのテンションがやや勝っているので、それより偏らせるのはちょっと勇気がいる)し、音色の問題もある。
無難なのは結局10-42のセットをそのまま使うことで、メーカーが「Regular」の名前を冠して売っているのはダテではないらしい(ダダリオ曰く「The standard for most electric guitars」だそうで)。定番ゲージだけにラインナップが豊富で、ダダリオ以外にROTOあたりもモノは悪くないし、リハスタのレンタルギターに張ってあるSITもごく普通な感じだが、安くて入手性がよくパッケージも気が利いたダダリオから、積極的に乗り換えるほどの理由は(筆者には)ない。
ということでEXL110に張替えたのだが・・・わかってはいたことだが巻き弦のテンションがいまひとつユルい(とくに6弦)。プレーン弦は「弾きにくさを感じないギリギリ」のジャストテンションで、半ゲージ落ちた分音色はちょっと元気なく感じる。トレードオフなので仕方ないが、指で引っ掛けるように強くピッキングしたときなども感触がルーズ。
結局、プレーン弦の音色にもワウンド弦のタッチにも文句がなくなるのはEXL110+で、不満点は2弦のテンションがキツいことなのだから、2弦だけ半ゲージ落として013にすればよさそうな気がしてきた(1箇所だけテンションに段差ができるけど)。または、EXL110の1弦を0105に替えれば弾きやすさ優先で音色にもまあ不満のないセットになる(こっちの方がネックにはやさしいかな)。そういえば、GHSのDavid Gilmour Boomers LP SetやDavid Gilmour Boomers Strat Setという手もあるし、ピュアニッケルで細くてハイテンションなワウンド弦の扱いやすさを学んだので、丸芯のもの(DRのTite-Fitとか)も試してみたいところ。
こうしてみると、筆者が欲しいセットは0105、013、017、026か028、036か038、048くらいなのかなという気がしてきた。EXL110とEXL110+を混ぜるか、ギルモアモデルをLPトップSTボトムにするか・・・ちょっと高くつくなぁ。GHSのGB10.5は2弦太そうだしなぁ。しかしこうやって悩んでみると、さすがギルモアさんわかってらっしゃるなぁ。弦を固定できるまで、まだもうちょっとかかりそうな気配。
EXL110の1弦と6弦だけEXL110+に張り替えてみた。6弦(バラでの型番はNW048のはず)はかなりいい感じ。1弦(同じくPL0105)もテンションの段差みたいなものは感じるが音色は気に入った。
あとは慣れで違和感がどこまで消えるか。ぶっちゃけ1弦は010のままでも支障ないといえば支障ないので、もし馴染まなかったら元に戻す予定。戻した方が(6弦だけバラで仕入れればいいので)財布にはやさしいがどうだろう。ちょっとヒネって、1弦だけERNIEBALLのPO1010(ワウンド弦はテンションが高いと評判だけど、プレーン弦はどーなんだろね、ダダリオと変わらなさそうな気もするけど)というのも試してみたいところ。
少し弾いてみたところ、6弦はとてもよい。1弦はやや引っ掛かるというか、引っ掛ける弾き方をしたくて太いゲージにしてあるのだが、親指で高音弦側だけストラミング風に荒っぽくストロークすると、意図せず引っ掛かることがある。ピック弾きや普通のストロークでは平気なので大問題ではないのだが、メインのギターなのでコストをかけてまで汎用性を落とさなくてもよいかなという気がする。
当面の結論としては10-46のセットそのままか、6弦の鳴りが我慢できなければそれだけバラ買いというあたりだろう。4~5弦を変える必要性は感じない。というか、さっさとセカンドギターを買って、そちらを110+仕様にしてしまえば解決するような気がしてきた。
追記:1週間くらい弾いたところアッサリ慣れた。というか、引っ掛かりを感じていたのは1弦ではなくテンションのユルい2弦だった模様。結局0105、013、017、026、036、048というのが筆者(と手元のSGもどき)にベストフィットするようだが、2本も取り替えるのはメンドクサイしお金も余計にかかるしゴミも出る。どーしたものだろう。
正直いらないんじゃなかろうか。昔の事情はともかく、今では「オーバードライブがデカいハコに入っている」以上の意味を見出しにくくなっている気がする。パワー段にラインで入れる形で不都合はなさそうだし、ギターアンプのプリ段を通した音が好きだという人用には、同じ回路を別の(もっと小さい)ハコに入れて売り出すと合理的だと思う。
もちろんプリ段をスルーしている人は普通にいるだろうが、製品自体も、ラインで入れる前提のものが出てきておかしくなさそうな気がする(キーボードアンプと見分けがつかなくなるというか、ギター用にマルチパーパスを使うオプションがあった方が、見境なしになんにでも「楽器入力」を取ってつけるよりは効率がいいと思う)。
世の中的には反対の方向(ハコがデカいからマルチも入れてしまう)に進んでいるような感じがしないでもないが、デカいハコに入れてしまうと取り回しがねぇ。リバーブとディレイ(マルチならいいけど、わざわざペダル持ち歩くのはアレでしょ)くらいはアンプについてた方が便利だと思うけど。
久しぶりにJCM900に触ったのだが、ドライブトーンがイマイチな感じだった。まあレンタル品だからキャビネットも違えば球も違うだろうし、そもそも繋いだギターやアンプの種類(今回は4100+1960だったけど、前に通ってたトコは2502だっけ?SL-Xじゃなかった気もするけど、どーだっけか)も何だったか覚えていないし、もちろんリアパネルのセッティングもチェックしていないので、印象が同じになる方がどうかしてるのだが。