デジスタ2.0(09/06/07)

スタジオの選定を進めていて知ったのだが、ヤマハがデジスタ2.0というキャンペーンをやっているようだ。とりあえず公式サイトの説明を一通り読んでみたが・・・ヤマハらしい鈍臭さを全開でぶちまけた非常にアレな企画になっているようだ。

MTRやワークステーションの小さな画面/ボタンと格闘することなく、しかも荷物を増やさずにマルチトラックレコーディングができ、データだけ家に持ち帰って編集できるというコンセプトは実に素晴らしい(実装は果てしなく鈍臭いのに、コンセプト的なセンスはあるのがこの会社の不思議なトコロ)。

しかしぶっちゃけた話、スタジオでは「録り」だけできれば十分なわけで、Cubaseなんぞが入っているよりは、タイムオフセットつきの可逆圧縮音声を汎用のリムーバブルメディア(SDカードとか)に書かせてくれた方がよっぽどありがたい(これがミキシングルームのマシンであれば話も違ってくる)。

TASCAMとKORGあたりが混ぜ返して、Rolandが斜めに持ち上げて、Zoomがオチを付けてくれるくらいまで待たないとダメかなぁ。


不思議なリズム(09/06/12)

Totoのファーストアルバム3曲目にGeorgy Porgyという曲が入っており、これが非常に不思議な曲である。このバンドのいつもの例に漏れず、サラっと聴き流す分にはどうということもないのだが、体調のよいときを選んでドラムスとベースの絡みに集中してじっくり聴くと、冗談かと思うくらいリズムが暴れているのがわかる。

初めてこれに気付いたときは、レコーダー(78年のアルバムなのでまだオープンリールのMTRを使っていただろうと思う)のワウが出たのかとも思ったが、同じアルバムの他の曲と比べても暴れ方が尋常でない、というか、ワウならもっと規則的に揺れてもよさそうなものである。

真相を確かめる手段がないので何ともいえないのだが、筆者は、ドラムスとベースを同時録音したのではないかと想像している。というか、オーバーダビングであんなリズムが作れるとはどうにも信じがたい。なんとも不思議な曲である。


ハットの音色は何種類?(09/6/25)

実際には無数にあるので上級者のドラマーはもっときめ細かく把握しているのだと思うが、筆者のようなドシロウトでも、違いがわかるものがいくつかある。

たとえばクローズのショルダー打ちだと、ノーマル踏みで「チ」という音、タイト踏みで「キ」という音、ルーズ踏みで「ヂン」という音が出る。ルーズ踏み(または強く叩いた場合)の音は、一瞬ハーフオープンっぽい音が出てからミュートされる感じ。チップ打ちでピンの音も出せるし、ペダルの踏み方をリアルタイムで変える(たとえばルーズ踏みの状態で叩くと同時に強く踏み込むとか)こともできるので、実際のバリエーションはもっと多い。

ハーフオープンの場合は開き方でももちろん音が変わるが、タイミングでの変化もある。最初からハーフオープンにしておいて叩くと普通の「ヂーン」という音になるが、クローズで強く叩いてからすぐハーフオープンにすると「ヂィ」というサステインの短い音になる。ペダルの音は状況で変わる。オープンやハーフオープンで叩いてから踏むと「ジッ」という音が目立つが、単に開いてから踏むと「チャ」という音になる。

これらを打ち込みですべて再現するのはちょっと現実的でないが、ペダルを踏む強さをパラメータ化できるシーケンサーがあれば、手間を少し省けそうな気がする。ただ、モデリング音源であればパラメータを渡すだけで済むが、サンプリング音源の場合前後の状況を組み合わせて再生するサンプルを選ぶプロセスが必要になるので、実装はけっこう大変だと思う。



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