趣味で買い物

このページにはアマゾンへのリンクもグーグルのアドセンスもない。ただ筆者が買ったものの感想と買いたいものの願望を書いてあるだけのページである。



EDCツール

EDCはEvery Day Carryの意味らしく、直訳すると毎日持ち歩く道具、まあようするにカジュアルなマルチツールのことで、キーホルダー形状(キーチェーンツール)とか、カラビナ形状(カラビナツール)とかベルトのバックルを兼ねるorバックルに内蔵するもの(バックルツール、バックルマルチ)などがある。筆者は何事につけマルチ-マルチが好きなので、EDCも2つ持ち歩いている(3つじゃ野暮だけど、2つは面白い、と思う)。

VARGO(バーゴ)のTITANIUM(1.1T-424)。チタンの板をカットしてエッジを丸めただけの構造で、あえて名称をつけて分類するなら金属板タイプだろうか。機能的にはミリレンチ、栓抜き、マイナスドライバー、缶切り。缶切り部分が押し切りの1.1と引き切りの1.2があって、筆者が持っているのは1.1(1.2はちょっと不恰好だし、1.1の缶切り部分は段ボールの開封なんかにも使える)。美点はなんといっても「デカいキーホルダー」として万全のデザインであること(その意味でいわゆるカード型マルチツールとは決定的に異なる)。チタンのくすんだ風合いもよく、適度な大きさと重さで過剰な引っ掛かりもなく、丈夫で持ちやすく手探りでも探しやすい。キーチェーンツールというのは、第一義にはキーホルダーなんだということを大切にしたデザインだと思う。そのうえで、キーチェーンツールとしては珍しい缶切りを備えているのがさらなるポイント。筆者のようにEDCツールを「2個持ち前提」で考える人には、こういうレア機能は魅力的である(機能を被らせないで、あるいは意図的に被らせて選ぶところに趣味性が:以下略)。ちょっと意外だったのはロゴの印刷(掘り込んであるわけではない模様)がけっこう強固なことで、3年ちょっと荒っぽく使った状態でも文字がはっきり読める(読めないくらいにかすれた方が味が出ると思うが、消えなくて文句を言うようなものでもないしね)。

GERBER(ガーバー)のSHARD(22-01769)。これは変り種のキーチェーンツールで、先端が反って釘抜き(ミニプライバール)になっている。もうこのアイディア一発で勝負といった感じで、あとはプラスマイナスのドライバーと栓抜きがついているだけ(プラスドライバーは・・・プラスですと言い張ればプラスのような気がする程度のシロモノで、あくまでオマケに過ぎない)。ステンレスを成型しただけの構造で、あえて名称をつけて分類するなら金属片タイプだろうか。黒い塗装は縞模様に掠れて刷毛を引いたような感じになり、ステンレスのゴツさとあいまって趣がある。裏面にシリアルナンバーらしきものが白抜き印刷されているが、これまた鮮明で消える気配がない。バール部分で釘を抜くのは多分大変だろうと思うが、相手が画鋲だと大変便利で、画鋲の箱にオマケで入っているプラの画鋲抜きよりも使いやすくはるかに丈夫、文房具店で売っている画鋲抜き(ミツヤのピントルとか)と比べるとかなり手軽である。キーホルダーとしてもけっこう気に入ってはいたのだが、画鋲抜きとしての使用頻度が思いのほか高く、その際鍵がくっついていると邪魔なため、単体のステンレス画鋲抜きになり、その後紆余曲折あって台所用品(カンのフタ空け兼栓抜き兼たまに画鋲抜き)の座に落ち着いた。類似の製品にSanrenmu(TISUR)のGJ039Zがあり、key-bak(巻き取り式チェーンがついたキーホルダーで有名みたい)ブランドでほぼ同じ製品が売られているのも見たことがあるが、よくわからない。これに限らずEDCツールでは、豊光(TOYOMITSU)のAG-774とprendreのPR-GHK-WHALEとか、同品OEMなのか類似品なのかブランド違いなのかわからない製品がけっこうある。

NITEIZE(ナイトアイズ)のDoohicKey QuicKey。わりと普通のキーツール(キーホルダー形状じゃなく鍵に似た形をしている)。まあまあよくできていて段ボールの開封なんかに使えるのだが、いまひとつ持ち歩く根拠を見出せないまま職場に置きっぱなしになり、しかし段ボール開封には普通に使っていたのだが、職場が変わるときに置きっぱなしにしてしまった(置き忘れただけだけどわざわざ取りに行くこともないかなと思っているうちに行方不明に)。この不遇さはSHARDとどこが違ったんだろうと考えてみたのだが・・・やっぱりキーホルダーとしての見てくれと、目玉機能がボックスオープナーという狙いの微妙さ(他に代用品になるものがたくさんあるし、専用のボックスカッターもメジャーだからねぇ)がネックだったのではないか。DoohicKeyシリーズは似たようなキーツールが他にもいくつかある。

LANSKY(ランスキー)のROADIE(LSROAD1000)。これはSHARDを持ち歩かなくなったので後継にと思って買ったもの。機能面に特色があり、カラビナ、シャープナー、ロープカッター、レンチ、フィリップスとマイナスのドライバー、栓抜き、プライツール、表3cm裏5/4インチの直線定規と盛りだくさん。筆者としては、TITANIUMやSHARDのような金属を成型しただけの形態がキーツールの王道だと思うのだが、あえてそこを踏み外したところに面白みがある。なんといっても目玉はシャープナーで、筆者は(仕事で包丁を扱っていた経験もあってナマクラ刃物は嫌いなため)新潟ナニワのママ砥石(HT-0000)というポータブル砥石なんかも持ってはいるのだが、普段から持ち歩いているかというとそんなことはしていない。しかしシャープナーってのは出先で「今使いたい」ことがそれなりにある道具なのである(筆者にとっては)。これをキーチェーンに組み込んでしまおうというのがこのツールの特色だろう。そのうえで、いちおう「切れるようにはなる」レベルのものにしてあるのは、さすが本職である。もちろんこれは堅牢性の面でハンデになる(シャープナー部分はリベットみたいなもので挟み付けてある:トルクスで回せそうにも見えるが、すぐナメそうだし試してはいない)わけだが、さらに逆転の発想でカラビナも備えている。単に穴を開けておくのが簡単だし確実なのは当たり前だが、多機能に振ったからにはそこもより機能的なデザインに、ということなのだろう(落下の可能性を嫌うならレンチ部分にリングを通す手もあるが、場所がちょっと真ん中過ぎるか)。ツール全体が平らなので、プライツール部分はSHARDの釘抜きよりも明らかに使いにくい。3年ちょっと持ち歩いていたが、いつの間にかシャープナーの砥石部分が片方取れてなくなっていた。



キーチェーンまわり

EDCや普通の鍵やクルマのリモコンなどをまとめるのには、WINGOOのクイックドローカラビナというのを使っている。普通のダブルカラビナと違い外周の切れ目は1箇所、内側がバネで2つに仕切られている(VGEBYとかLomincとかいったブランドでほぼ同じデザインの製品が売られている:WINGOOのものがステンレスに対してVGEBYやLomincはチタン合金らしく、同一製品ではないよう)。クイックドローカラビナという名称がどこまで一般的なのか知らないが、クイックドローというのはスリング(輪っか)の両側にカラビナをセットしたクライミング用具で、この製品と直接の関係はない(そういえばダブルゲートカラビナってのも、本来はゲート部分がダブルロックになってるモノを指すんだったような・・・違ったっけな?)。

キーチェーンライトは(仕事場の建物の構造上)よく使うし、けっこういろいろ使った。最初に使っていたのは誰か(覚えてない)にもらったソーラー電池つきの「押すと光るキーホールダー」的なもの。たしか電池交換できないタイプで、灯かなくなって捨てたのだっけか。その後なにかしら試したかもしれないが、結局ホームセンターでGENTOSのGK-002Bを買って、これは数年使ったのだと思う。発光部分は生きていたのだが接触が悪くなり、だましだまし使っていたもののどうやっても動かなくなり廃棄。やはりあのねじ回し式のスイッチが弱いんじゃないのと思い、プッシュ式3モードスイッチがついたものにしてみたのだが・・・少なくとも筆者が入手した個体はネジ回し式スイッチを上回るような確実性を備えていなかった(3モードにする必要ないと思うんだけどなー)。サイズもちょっと野暮な大きさで、まだ動くが2軍落ちになった。その後釜に見つけたのがOLIGHTのi3E EOSという製品。これはとても気に入っている。まず小さい。単4電池タイプ(筆者はボタン電池が嫌いである)ではほぼ限界サイズだと思う。さらに明るい。今まで持ったキーチェーンライトの中で一番明るい。そのうえスイッチの挙動がカッチリしている。ここまで回すと灯いてここまで回すと消える、というのが明確にわかって裏切らない。もし壊れてもまた同じものを使いたい。

常時携帯はしていないが大変便利なのがクツワ(HiLiNE)の携帯はさみ(SS113)。ハサミは(日常生活での使用頻度がナイフの百倍はあるにも関わらず)マルチツールの鬼門で、十徳系のミニチュアハサミは使い勝手がアレだし、LEATHERMAN(レザーマン)のラプター(RAPTOR)では大げさすぎるし、ガーバーのスプライス(Splice)やレザーマンのマイクラ(Micra)やVICTORINOX(ビクトリノックス:2005年に買収したWENGER系ラインナップの方がハサミが丈夫らしいがお高い)のジェットセッター(旧ブレードレス)はわかるデザインだが、もうちょっと手軽に使えるものはないのか、と思って探したらこれが見つかった。実用品として大変重宝している(よく見ると、ギミックもけっこう凝っている)。間違えて持ったまま飛行機に乗ったことがあるが、国内線の機内には普通に持ち込めた(空港により保安検査で「これはハサミですか」と聞かれたことはあったので、利用者みんなの時間の無駄を省くためにも家に置いていった方がいい)。欠点は役に立ちすぎること・・・というとゼータクに聞こえるだろうが、i3E EOSといいこのSS113といい、実用品として便利すぎてキーチェーンツールらしいロマンは薄く、普通にハサミだし普通にライトなので「よーしこれを使って」的なワクワク感はあまりない。

出てきたメーカーやブランドについて少し補足。バーゴ(たまに「ヴァルゴ」という表記も見るが、正規販売店のケンコー社は「バーゴ」だった)はチタン製品を主力にするアメリカのアウトドア用品メーカー。ナイトアイズはアメリカのアウトドア用品メーカー。ビクトリノックスはスイスのマルチツールメーカー。レザーマンとガーバーはアメリカのナイフメーカー。ランスキーはアメリカのシャープナーメーカー。



机とか棚とか

筆者は、机のすぐ奥にパイプラック(メタルシェルフ)を置くレイアウトをずっと続けている。このスタイルを変えるつもりはないのだが、ラック(幅90x奥行45x高さ150cmくらい:もらい物)の狭さがずっと気になっている。使っている机(ナカバヤシのマイデスクHDA-9060NM)が90cm幅なので収まりはいいのだが、22インチと17インチのデュアルディスプレイはハの字に傾けてギリギリの収納だし、スピーカーも5インチクラスでないと乗せにくい。

思うに、机の奥に棚を置くなら120x45x150がベストなんじゃないか。液晶ディスプレイ(2019年現在のローエンドホットスポットは24インチのフルHD:本体横幅55cmくらい)も2枚並べられるし、スピーカーだって1m幅くらいで置ける。奥行きは今のラックで十分足りているし、高さも足りずに困った経験はない。ただまあ机から横にハミ出るので、どうせ出るなら幅150cmの方がという考えもあるのだろうが、そんなにスペースがあって何を置くんだと聞かれるとちょっと微妙。

机はと考えると、90cmの方がいいのかなという気がする。パソコン用のいわゆるフルキーボード(テンキーつきの108キーとか)が幅45x奥行15cmくらい、横にマウスパッド(15x18cmが普通サイズ、18x23が大きめサイズ、ゲーム用の特大サイズで幅45cmくらい)を置くとしても120cmはいらない気がする(横幅が広くなるとグラつきが出やすいので、過剰に広くはしないのが無難)。奥行きは・・・キーボードを奥に置いてその手前に紙資料というのが筆者のスタイルなので、少なくともA3横置き(=A4判の本を見開き:30x42cm)できるスペースが欲しい。と考えると、45cmでもギリギリなんとかなりそうだが60cmでもそう広すぎることはないくらいか。今使っている90x60cmの机に大きな不満はない。

椅子はねぇ・・・おそらく非常に稀な好みなのだろうが、筆者は狭い座面の椅子が体に合う。1日20時間座り仕事をしていた時代からずっとそうで、ちょっといい椅子だとどうにも落ち着かないため、ホームセンターで売っている積み重ね可能椅子(スタッキングスツール)とか、単なる丸い板が座面になった椅子なんかも長いこと使っていた。この記事を書きながらよくよく考えてみると、どうやら、筆者は椅子の上であちこち動き回る癖があるようで、座面が広いとか狭いとかでなく、動き回れない状態で座り続けるのを辛く感じるということのよう(そうか、だから背もたれのある椅子自体好きじゃないんだ、とさっき気づいた)。しかしまあ、年を取ると筋力とか柔軟性とかいろいろ落ちてくるから、もうちょっと柔らかい椅子に替える時期なのかもしれない。



コーヒー用の大容量カップ

筆者はいわゆる「アメリカンコーヒー」を頻繁に飲むため、カップもメリケン仕様のもの(20~28オンスくらいで寸胴シェイプの陶器製マグカップ、一番よく目にするのが24オンスで、米液量オンスで換算すると709.7647095ml=1.5米液量パイント、特大サイズだと32オンス(2パイント=1/4米液量ガロン)のものもある:Latte MugとかSoup Mugなど名称が一定しないが、Amazonの「マグカップ」カテゴリーで「24oz」とか「20oz」などと検索するとけっこう出てくる)が欲しいのだが、日本で買おうとするととんでもなく高い(AmazonUSAなら24オンスのもので15ドル、32オンスのものでも20ドルも出せば売ってるのだが、食器は検疫が面倒なので、結果的に割高になる:ガラスやステンレスのものなら、600~800mlのいわゆる大ジョッキや、ドイツでMassと呼ばれ日本の小売店はメガジョッキと称していることも多い1Lのものなどが国内でも買えるし、ステンレス水筒や透明ボトルなんかも普通にある)。

以前は、たまたまどこかで買った(札幌のセブンイレブンだっけな:記憶が曖昧で、何かの景品だったかもしれない)ものを10年くらい使っていたのだが、それが壊れて以降は、どこで買ったか忘れたビール用の陶器ジョッキ(細長くて使いにくく、短期間でやめた)、中古屋で捨て値だったうどん用ドンブリ(サイズはちょうどよかったが取っ手がなく飲み物も飲みにくかった)、Amazonで1000円だったBASIC STANDARDのカップ(満水でキッカリ500ml、やや縦長だしサイズも不満)、普通のドンブリ(とにかく使いにくい)などを試したもののどれもしっくりこない。

そんななかAmazonJPで見つけたのが「Doctor Who Tardis 900 ml Megaマグ」。Doctor Whoはイギリスの長寿テレビ番組で、グッズもたくさん出ており日本でも輸入販売されていて不思議はないものの、中途半端にカタカナになった商品名が胡散臭さを放っている(しかも販売元がオーストラリア:アメリカ人ならともかく、イギリス人はこのサイズのマグカップ使わないだろうし、本国の製品じゃないってのはまあそうなんだろう)。価格も「¥3,655」でまあ許容範囲、ということで買ってしまった。実物は満水850mlくらい(30英液量オンス(≒852.4ml)だとすれば、1オンス30ml換算で「900ml」と表示したのもわからないではない)で、重さは確認していないが商品説明にあった「商品重量: 989 g」というのは大外しはしていない数字だと思う。高さは13cmちょいで、安物の電子レンジに(かけることはめったにないが)ちょうど入る。5杯分(筆者の使っているコーヒーサーバーの満量)のコーヒーを牛乳で割っても十分な容量があり、たいへん重宝している。

余談ながら、いわゆるスープジャー(フードジャー)も、メリケンサイズの24オンスを持っている(サーモスのアメリカ向け製品、だと思う)。アマゾンJPの表示だと680ml(とすると英液量オンスのはずで、米液量オンスなら約710ml:発送元はアメリカだし、こんなサイズのジャーをイギリス人が使うのかどうかは知らない)で、ギリギリまで水を入れたところ720ml入った(まー溢れるほどは入れない前提なんだろうけど)。これも国産の普及品(象印のSW-JA75とか)よりは少し割高で、4500円だった。



財布

記事があんまり増えないので、自分が持ってる変わった物・・・と考えてみたのだが、財布があった。メインにしてるのはMONO(日本だとMONO Casesとかmono caseなんて表記も見る)のCIVILIAN DIE CUT WALLET(Die Cut Wallet)。MONOはアメリカの会社で、ギターとドラムス用のソフトorセミハードケースや、ストラップなんかを売っている。財布の方は、まあ普通の2つ折財布ではあるのだが、楽器ケースメーカーが出しているだけあってピックポケットがついている・・・のはどうでもいい話(実際使ったことないし、財布にピックを入れて持ち歩こうなんて思ったこともない)で、小銭入れがない(純粋な札入れである)ことと、スナップボタンがついている(ようするに、ボタンを外さないと財布が開かない)ことが特徴になっている。これはよく考えたというか、言われてみれば2つ折財布に小銭も入れるのってどうも座りが悪く、結局小銭入れを別に持つなら札入れ専用でいいよねと、そうすると取り出す頻度も少なくなるからスナップボタンもデメリットよりメリットが勝るよねと、そういう寸法になっている。

ボタン以外の特徴として、幅(紙幣の向きからするとタテ)が実測9cmと普通の2つ折財布と比べて微妙に短く、札入れの丈がほぼジャストサイズになっている(紙幣のタテは76mmなので長財布ならもう少し削れるが、二つ折りだとどうしても真ん中が持ち上がるので、おそらく限界に近いと思う)。これももしかしたらスナップボタンの恩恵なのかもしれないが、日本の紙幣はドルやユーロにくらべて大きいので、たまたまかもしれない。何かの都合で違う財布を持つと、微妙なスリムさが意外なほど快適性に寄与していたことに驚く。高さ(紙幣の向きからするとヨコ)は平凡で実測11cm。それから、この記事を書くためにじっくり眺めてみたところ、見た目もけっこう面白いことに今更気付いた。筆者が持っているのは「red」なのだが赤いのは札入れの背中側だけ、他は黒が基本で内張りは緑っぽいグレーになっている(ガワもナカも基本的な色合いは黒)。外側が黒で内側が全部赤い財布も見たことはあるが、ああいう落ち着かなさがぜんぜんない。

ただ筆者は、ファスナーorジッパーつきの財布とボックス型の小銭入れが嫌いという少数派なので、ペアにする小銭入れを探すのが大変だった。ようやく、アマゾンでarticoloというブランドだかメーカーだかのものを見つけた(実測で8x10x1.5cmくらい:使ってるうちに少し薄くなるが、もとの寸法は覚えていない)。そこそこ丈夫でそれなりに使いやすく、大きな不満はないのだが、4年くらい毎日使って少しくたびれてきてはいるし、筆者が買ったモデルは生産終了してしまったので、そのうちまた小銭入れ探しをしなければならないかもしれない・・・と思ったら2021年にブルーだけ再発売になっているのを見つけた。同じものをまた買うのも芸がないが、代替が見つかる前に今のがダメになったらこれでもいいかも。現在の不満点としては、縦の長さが少し過剰(収納力に貢献していないように見える)なのと、内張りの布(皮革は元気なのだが、皮革じゃないところがほつれてきた)が少し弱かったことなので、そこが改善できそうなものがあれば乗り換えたい。追記:すったもんだした結果結局、ABIES L.P.(大阪の株式会社ツタハラという会社のブランドだそうな)の「多機能小銭入れ」というのを買った(公式通販では扱っておらず、筆者はアマゾンで入手)。内張りが丈夫そうな素材で、全般に先代(articolo)よりも品質がよいが、縦のサイズが今度は微妙に小さく、オスボタン裏のポケットにカード類を入れることがほぼできない。この手の小銭入れでいつも思うことだが、メイン収納を2室にするならタテにも(手前側を上方向に)ズラしてくれれば、コインが増えたとき厚み方向への膨れを緩和できそうに(素人目には)見えるのに、そういう製品は見たことがない。

上で「ファスナーつきの財布とボックス型の小銭入れが嫌い」と書いたのだが、実はそういう財布も持っている。SennheiserがMonoMaxという雑誌の特別付録にしたという「超収納 長財布&マルチケース」がそうなのだが・・・これが半端に大きい(メジャーで雑に測ってみたら、21*12*2cmほどあった:中古屋で見つけたとき、マイク用のソフトケースが手違いで財布コーナーに紛れ込んだのかと思った)。いわゆる長財布として見るとタテヨコともにオーバーサイズ(普通は18*9cmくらいのはず)だし、じゃあ(札入れと小銭入れ付きの)セカンドバッグとして使えるかというと厚み方向の収納力が非力すぎる(最近はミニセカンドバッグなるジャンルがあるらしく、21*12cmくらいのものがないではないが、それで厚みが2cmというのは見ない)。スマートフォン(6.5インチクラスで16*8cmくらい)を入れるには少し大きいし、タブレット(8インチクラスで20*14cmくらい、10インチクラスで25*18cmくらい)を入れるには明らかに小さい。まあ余りにアホらしい見た目だったから記念に買っただけで、実用性は求めていないから別にいいのだが、しかしこれ一体何に使うことを想定して作ったのだろう?オマケのオマケになっているマルチケースも微妙な大きさ(押し込んだらショートホープはなんとか入った)。



背負いかばん

かばんのサイズにはとても微妙な問題がある。前提として、A4(297*210mm)を収納できるケース類は36*27cmのマチ8cmくらいまで(参考例として、コクヨのクケ-734Tが50×260×315mm、クケ-754NBが260×335×30mm、セキセイのART-5500が0.7×31.8×24cm、ART-502が4×36×27.2cm)、見開きで使うバインダーや単品のクリップボードだと33*25cmで厚みが3cmくらいまで(参考例として、コクヨのフ-CEH755Mが9×230×310mm、セキセイの発泡美人FB-2036が324×243×19mm)のものが多く、ペラペラタイプのいわゆるクリアーファイルはコクヨのスーパークリヤー10で307*220mm、定形外かつ規格内(340*250*30mmまで)で最大の角形2号封筒は332*240mm。ノートパソコンだと15.6インチが39*27cmくらいまで、13.3-14インチだと33*23cmくらいまで、タブレットはアスペクト比でばらつきが大きいが13インチクラスで長辺33cm前後、10.1インチで長辺30cm前後が多い(参考までに、2022年現在のモデルで、エレコムの13.3インチ用パソコンケースZSB-IBUB02は2.8 x 35.6 x 25.8 cm、Amazonベーシックの‎NC1303152は34.29 x 24.38 x 2.03 cm)。小さい方のサイズは、JIS P 0138のB7用紙やパスポートが91*128mmでISO 216のB7が88*125mm、通常はがき(昔でいう官製はがき:第二種郵便物の上限は107*154mm)が100*148mmでA6用紙が105*148mm、角形8号封筒が119*197mm、A5用紙が148*210mm、定型最大サイズの長形3号封筒が120*235mm、コクヨのファイルケース(A4二つ折り=A5)フ-BRFLD950Dが160*232mm。これに対し、コンパクトタイプのパスポートケースで10*15cm、以前少し触れたミニセカンドバッグで外形10~12*20cmくらい(長財布と同じかやや大きいくらい)、シザーバッグで13~15*20cmくらい(A6収納ポーチと同じかやや大きいくらい)、普通のセカンドバッグで17~19*25~28cmくらいが典型的。

ということで、A4見開きバインダーや13.3インチノートを収納しようと思うと、かばんの外形サイズは(シェイプが長方形だったとしても)35*25cmくらいが下限になることがわかる。これは、たすきタイプのかばん(背中に斜めに掛けして縦長に使う、いわゆるボディバッグ:フラップはないのが普通で、強度の問題から三角形や水滴状のものもある)だとほぼ上限の大きさ、肩掛けタイプのかばん(腰に片掛けor斜め掛けして横長に使う、いわゆるショルダーバッグ:ノートパソコンのキャリングケースもたいていこの形状)なら標準的なサイズ、メッセンジャーバッグ(やや厚めの横長を肩のあたりで斜めに背負う:もとは自転車を使った配送用のがま口で、背負ったままずらして荷物の出し入れができるもの)やリュック(両肩で背負うもので、メンズのビジネスタイプだと40-45*30cmくらい(15.6インチPC収納可を謳うものが多い)が典型的、スポーツタイプはもう少し細い傾向:国内線航空機の小手荷物が3辺合計100cmまでなので、その意味でも45*30*15くらいがひとつのヤマになっている)なら小さめくらいだろう。サコッシュ(肩の下あたりで背負う、平ポーチにヒモをつけたような薄いもの:これももとは自転車用で、ロードレースで使われていたものなのだとか)だとこのサイズを探すのはかなり大変そう。

筆者は(仕事用には普通の横長手提げかばんを使っているものの、普段用なら)手提げ兼用の縦長かばんが好きなのだが、A4サイズでと考えると、ボディバッグ(1点吊りなので横幅を取りにくいうえ重量物で形が崩れやすく、縦型なので板状でない荷物だと下に寄りがちで、中に硬くて平らなものを入れると背負ったときの感覚がイマイチ)ではバランスが厳しく、リュック(手提げ可能なものもあるが、やはり1点吊りになるためスクエアシェイプだと上部で寄りや食い込みが生じがち)では大げさなレンジになってしまう。縦長ショルダー(小型リュックに手提げとショルダーを追加して3wayにしたようなレイアウト:肩紐を上辺両端で支持するものと、やや低いところから吊るものに別れ、リュックモードを省いているモデルもある)はアリなのかもしれないが、手提げメインで肩にも掛けられるというコンセプトのものが多い。

手提げ前提で臨時に肩に掛けられればよしとするなら、ドラムス用のスティックバッグ(20ペアクラスの、A4の楽譜が入ると謳っているもの)も考えられなくはないが、A4サイズ前提だと縦(当然ながら長めのドラムスティックが入るよう作ってある)が大きすぎるので、外ポケットを使うことになりそう(筆者がスティック用に使っているKACESKLSC-10は50*30cmくらい、TAMAのPBS50は外形460*275mmの外側ポケット335*275mm、MEINLのMSSBは外形25*18.5inch二つ折りで外側ポケット9.5*13.5indh≒外形45*30cmのポケット34*24cmくらい)。メインポケットに入れるものがあるなら便利で有力な選択肢かもしれないが、10ペアクラスのものと比べて背負いにくいこともあって、普段使いにはちょっと微妙な気がする。同じく筆者が楽器用に使っているTAMAのSTB24(実測45*15cm)なら、背負っても手提げにしても違和感なく使えるのだが(ドラムスティック用として便利なので、他に転用する気にはなれない)。

結局2022年現在使っているのは、PAOIXEELというブランド(メイン商品はリュックみたい)のフェイクレザー製ボディバッグで、外形が「25 x 10 x 35 cm」の斜め掛け、背中側のポケットにコクヨの「クリップボードにもなるプリントファイル」(フ-CEH755M:9×230×310mm)を入れている。中身が多いときはズボン右腰のベルトホルダーにカラビナで留めるか、ウエストベルト(というか他のかばんのショルダーストラップの流用)で腰に固定するかという対処で、問題なく使えている。型紙代わりにファイルフォルダーというのはそれなりに便利で、普段使い用並サイズのボディバッグ(20*30cmくらいで:中古で買ったので詳細不明)には、同じくコクヨのBIZRACK(フ-BRFLD950D)というA4二つ折りファイルを入れている(タテが少し余っているがとくに不都合は感じない)。こうやって考えてみると、35*25cmがA4下限、25*18cmのA5下限、12*20cmがA6クラス(ミニセカンドとかシザーバッグとか)と、半々くらいで使い勝手が変わる感じが面白い。



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