ソードワールドRPG

以下は古いルール(初代「ソードワールドRPG」と「上級ルール1」と「上級ルール2」をあわせた、いわゆる「文庫版」ルール)をもとにしているのでご了承を。なお本文中に断りなく「新ルール」とある場合(2.0でもましてや2.5でもなく)「完全版」のことである。

筆者の周りでは、パリイあり(ただし2点)、ディザームなし、チャージありだけど地形制限でたいてい使えない、ランスチャージはやりたがる奴いたけど基本的に騎乗なし(ランス自体を削除)、狙撃あり(なしの方がよかったと今になっては思う)、追加鎧はとくに理由がなければ使わない、ギャロットなし、それ以外の選択ルールあり、行動宣言知力順(個人ごと)の行動処理敏捷順というのが普通だったので、それ以外の前提だと噛み合わない話もあるかもしれないことを断っておきたい。


白兵戦

白兵戦の基本

ボスクラスのキャラは普通、PCよりも2~3レベル高い。これを撃破するのにもっとも効果的なのは、金属鎧と両手武器を装備したドワーフファイターを主力に、高い敏捷度でラージシールドとハードレザーを装備したファイターが弾除けとして参加し、ファナティシズムとファイアーウェポンとプロテクションをもらい、回復は前衛以外の人がやる戦術である。とくにファナティシズムは究極魔法のひとつといってよいくらいの重要性を持つので、メインシャーマンが女性なら、他のPCが2レベルだけ取ってでも使う価値がある(3レベルくらいまでのシャーマン魔法はシーフやファイターにとっても有用なので、装備さえやりくりできれば無駄にはならない)。

というのは、自分が攻撃力5で回避力5(3レベルで能力値ボーナス+2)、相手が命中点14で回避点14(スケルトンウォリアーとかオーガとか、その辺のクラス:モンスターレベル5くらいの白兵戦タイプ)だったとすると、出目9以上でしか命中も回避もできない(確率は6/36)。ここにファナティシズムがかかると出目7で命中、11で回避となる(確率は21/36と3/36)。武器が同じなら期待ダメージは命中率に比例するから、相手に与えるダメージが2.5倍になって、自分がもらうダメージは1.1倍である(相手の命中率=1-自分の回避率なので、30/36から33/36になる)。

これはサイコロを2つ振ると6~8が出やすいためで、この範囲に近いと1点の修正が大きな影響を及ぼすが、この範囲から大きく外れると1点や2点変わっても大差なくなる。器用度が高く敏捷度が低い(天然ファナティシズムともいえる)ドワーフの特徴とも噛み合い、上記から器用度ボーナスを+1して敏捷度ボーナスを-1すると、出目6で命中の出目12で回避=命中率が26/36で回避が1/36になる。こうなってしまうと回避率はもう落ちようがないので、金属鎧を着込むと防御力修正で1点くらいダメージを減らせる(攻撃が当たる頻度が高いので重要)。さらに武器を攻撃力修正+1のもの(バトルアックスやヘビーメイスなど)に変更する手もあるが、ボリュームゾーン(サイコロで目が出やすい範囲)を外れるので命中率は30/36にしかならない。自分の打撃力が高く、相手の防御点−自分の追加ダメージが大きいと、クリティカル値の低い武器の相対的威力が増す(追加ダメージ6で、打撃力35クリティカル値10なら期待打撃点17、打撃力40クリティカル値12なら期待打撃点14.57、相手の防御点が10点なら期待ダメージ7点vs4.57点と大差になる:もうちょっと正確な計算はレーティング表の項で紹介する)ため、両手剣の威力は侮れない。もちろん、回避点が高い相手(5~7レベルで回避点が15以上というと、人間系キャラや野生の精霊くらいだけど)には攻撃力修正のある武器が有効だし、金属鎧のクリティカル耐性ルールを採用している場合や武器クリティカル無効の特性がついている場合にも事情が変わる。

まとめると、最前線でボスクラスの敵と殴り合うメインファイターは、厚い金属鎧+両手武器を装備してファナティシズムをもらうと有利に戦える(盾を持っても意味はないので攻撃面で見劣りする片手武器はボス戦には必要ないが、ハンドアックスのような投擲可能武器は1つくらい持っておくと便利)。このタイプのファイターを2人用意してひたすら殴ってもまあ悪くはない(というかものすごく強力)のだが、攻撃が当たりやすく毒や麻痺(生命抵抗高ければレジストもしやすいけど)を持つ敵に弱かったり、正面攻撃以外の応用が利きにくかったりといった欠点もある(もうちょっとぶっちゃけた話として、重武装2人だとボスは片方を集中攻撃する以外にオプションがなく、戦闘がダレやすいという都合もある)。


高機動ファイター

そこで、片方を盾持ちの高機動ファイターにすると面白い。筋力13敏捷18が最低ラインで知力もできるだけ欲しい(ハーフエルフの筋力が2D+4、ドワーフの敏捷が1D+D/2+4なのを考えると、マッチョハーフエルフと素早い人間以外ムリで、人間でもハーフエルフでも10%ちょっとの実現確率、ハーフエルフの方が微妙に見込みが高い:上質武器のルールを使うなら緩和され、後述するようにマッチョグラランというのもないではなくなるが、追加ダメージにも響くので筋力12は欲しい)。この前提でラージシールドを持つと回避力が8だから出目6以上で回避でき、相手の命中率は10/36になる。ちょっと頼りない数字だが行動宣言順ルールが適用されていると話が変わる。ボスが自分に攻撃してくるのがわかったラウンドは回避に専念すれば+2(旧ルールでは+4だが行動宣言順ルールを使うなら+2の方が無難)ボーナスをもらって出目4でも回避できる(命中率3/36)。これなら多少鎧が薄かろうと関係ない。

行動宣言順を適用しなかった場合も防御面では優れており、相手の打撃点が10点だとして、ダメージ減少が3だから残り7点、ハードレザー13の期待値が4弱だから1回当たり3点ちょっとダメージが通る計算になる。これに対してプレート20の期待値はボーナス込み6点弱だが、7以上の値は出ても7と同じ意味なので、期待ダメージとしては1.5点くらいだろう。ここにプロテクションがかかると、素通りダメージも含めて2点ちょいvs1点になる。攻撃が当たる確率が3倍以上違うことを考えると重武装ドワーフよりも堅い(装備が防御重視だし能力値も高いので当然ではある)。行動宣言順を適用するとこれに回避専念ボーナスが加わるのでなおさら堅くなる(ただし敵側としても重装備ファイターを殴った方が効率がよいとわかっているわけで、知性の高い敵からは殴りをもらえないと思われる:ので、どんな敵でもブッチギれるほどの知力は必要なく、敵の知性が低ければ後出しジャンケンできる程度で問題ない)。

反面、攻撃面ではそんなに大きな活躍はできない(クレインクイン+ヘイストという万全突入用のソフトターゲットキラーを除けば)。敏捷と知力に高水準を要求しているので器用度ボーナスはせいぜい+2、と考えるとラージシールドの-1と合わせて攻撃力は4、出目10でないと当たらないことになる(確率6/36)。ぶっちゃけ10ラウンド殴り続けていても1発か2発がいいところといった数字。攻撃力+1の片手武器(メイスかクラブしかなく、クラブは打撃力修正が0なのでメイス一択)を持って出目9でも当たるようにすると命中率が10/36に上がるが、筋力15で打撃力20としても相手の防御点が10だと期待ダメージは1.3点くらい、ファイアーウェポンをもらって3点くらいだと思われる(武器を持ち替える予定がありソーサラーのレベルが低いなら、精神点がもったいないのでもらわない方がよい)。3~4ラウンドに1発しか当たらない打撃がこのダメージでは、ないよりマシ程度の効果しかない。

そこで頼りになるのは盾捨てブーストで、プリーストの精神点が尽きたところで盾を捨てファナティシズムとファイアーウェポンをもらって両手打撃に移る。重武装ドワーフに比べると器用度で1点負けることになっているのでやや当たりにくいが、それでも上記の前提なら出目7で命中=確率21/36である。両手持ちでダメージも増えるのでこれなら戦力になる。ただし、相手の打撃を避けることもできなくなり、すでに触れたように重武装ドワーフと比べて倍以上のダメージが通ってくるので、盾捨て後は速攻で片付ける必要がある。生命点が14点だったとして、4点くらいまで減ったら味方に殴ってもらってでも離脱しないと危険なので、毎ラウンド2点のダメージをもらうと5ラウンドしか踏み止まれない。当てられる攻撃はせいぜい2発か3発だろう。まとまったダメージが欲しいため、この攻撃はクリティカル値10の武器で行うのが望ましく、バスタードソードなどが適する(金属鎧のクリティカル耐性ルールを使うなら両手ヘビーメイスなどだが、地味なダメージしか稼げない:特に序盤は、ファイアーウェポンの効果を持ち越せるという片手両手両用武器の特権がありがたい)。

ここでのバクチが割に合わないと判断したなら、ファナティシズムを遅らせる案もある。つまり、出目9で命中、8で回避の状態で引っ張るわけである(盾捨ては回避-2の攻撃+1、ファナティは回避-2の攻撃+2だから数字上は後者がお得だが、どちらを先にするかはファナティの行動制限ルール次第:戦線離脱できなくなるなら先にファナるのはハイリスク)。盾捨てだけ実行した場合相手の攻撃は21/36の確率で当たり、まだ重武装ドワーフよりは沈みやすいのだが、行動宣言を確認して回避専念できるなら出目6で回避=命中率10/36になり状況が変わる。このオプションで重武装ドワーフの生命点が20だったとすると敵側は、重武装ドワーフに毎ラウンド攻撃を当てて20ラウンドで昏倒、高機動ファイターを狙って毎回回避専念されると17ラウンドくらいで離脱させられるが離脱させてもその後ドワーフとの殴り合いが続き、行動がバレていないなら狙うメリットもあるがダメージを分散させるのはまずい。となると恐らくは重武装ドワーフに攻撃が集中すると思われ、そろそろヤバいということになったらファナティシズムをもらうのがよさそう。ファナってしまったら回避専念しても無駄なので相打ち覚悟で殴った方がよい。

こうしてみると、プリーストの精神点が最初からゼロでも、生命点が満タンでプロテクションとファナティシズムだけかかれば15ラウンドくらいは粘れる計算になり、ファナる前後で合計6~7発(攻撃点が1点高ければ9発前後)くらい当てられるだろう(クリティカル値が10なら1回くらいは出てもおかしくない)。筋力15の両手武器でファイアーウェポン付きor魔法の武器(重武装ドワーフには悪いが魔法のバスタードソード(とくに攻撃力が上がるもの)や魔法の盾があったら優先的にもらおう:残念ながら、魔法の剣はそれなりに転がっているが、魔法のヘビーメイスはあまり聞かない)ならそれなりに火力も出るが、自分の攻撃がどうこうよりも、重武装ドワーフが殴り続けられる時間を引き延ばすことに意義がある(なにしろあちらさんの打撃は出目5か6くらいでも当たるし筋力もある:重武装ドワーフの1発あたりの期待ダメージは4点近いので、生命点が20点あったとしても10ラウンドまでかからない)。

なお相手がトロールでもおそらく回復なしでなんとかなるが、ミノタウロスだと「締めれば抜けられない」ことに気付かれた時点で終わる(自発的に気付くことはなさそうなので斧を持っていなかったら逃げるのが吉)。アイアンゴーレムクラスでも、モールを使って打撃力40なら追加ダメージ6でも期待ダメージが2.7点くらいなので10回ちょっと殴れば沈む計算だが、打撃点が半端ではないので高機動ファイターが前に出て無駄殴りしてもらわないと、全快からでもプリーストの精神点がキツい(3レベルで精神点14点だとキュアーウーンズが7回、魔力5だとして期待値9点、もらうダメージの期待値が5点くらい:反対にいうと、ファイター1+セージ10のドワーフが当たりやすい武器を装備して、ファナティシズムとファイアーウェポンとプロテクションをもらえば、正面から殴り勝てるかもしれない)。


確率とレーティング表

レーティング表の基本

今では「旧ルールの」レーティング表になったが、あれはあれでよくできている(キーナンバー20の列が出目-2になっているのは覚えている人が多いと思う)。

基本的にはキーナンバーが上がるほど分散が大きくなるようになっており、キーナンバー10クリティカルなしの場合に期待値が10/3、キーナンバー20で15/3=5、キーナンバー30で20/3・・・ようするにキーナンバー/6+5/3になる。クリティカル値10(確率6/36=1/6)の場合、クリティカルなしの場合の期待値をN、ありの場合の期待値をEとするとE=N+E*1/6が成り立つのでE=N*6/5、同様にクリティカル値12ならE=N+E*1/36なのでE=N*36/35になる(レーティング表作者の清松みゆきさんの資料を参照)。クリティカルによる期待値の増分は、クリティカルが出る確率とレーティング表の期待値のみによって決まる。

これにキーナンバーと出目を組み合わせた傾向を加味してみる。出目2~5の(筆者が勝手に不発ゾーンと呼んでいる、確率10/36の)領域では、キーナンバー30を超えるくらいまで値が伸びにくい。キーナンバー10と30でこのゾーンを比べても、1・1・2に対して2・4・4と平均2点の上昇。出目6~8の(筆者が勝手にボリュームゾーンと呼んでいる、確率16/36の)領域では、キーナンバー5と10と15でキレイに1点づつ、20と30と40ではだいたい2くらい増加する(キーナンバー6の出目6だけ7で不ぞろい、10と20の間も出目6が1点しか伸びない)。出目9~12の(筆者が勝手にクリティカルゾーンと呼んでいる、確率10/36の)領域では、キーナンバー20くらいまでの伸びが大きく、それ以降だいたいキーナンバー5で1点くらい。

これを分析的に見ると、期待値については(キーナンバー+10)/6が素の期待値で、クリティカル値12なら36/35倍、11なら12/11倍、10なら6/5倍、9なら18/13倍、8なら12/7倍(クリティカルなしだとキーナンバー6で期待値1、クリティカル値10だとキーナンバー5で期待値1の上昇)ということなのだが、ダメージが通らないと思われる出目の小さな領域を無視すると、おおむねキーナンバー5=1点でリニアに値が上昇するが、出目の大きな領域のキーナンバー20くらいまでは伸びが例外的に大きいということになる。また防御点ロールではキーナンバー13~22と24~29で不発ゾーンの値が動かず、その間の22~24で割と大きく変化することも重要だろう。出目5で1点防げる防御点3、出目6で2点防げる防御点4、出目4で1点防げる防御点5、出目5で2点防げる防御点8、出目6で3点防げる防御点9、出目3で1点防げる防御点10、出目6で4点防げる防御点14と、キーナンバーが小さいと変化がけっこう大きい(鎧の厚さとしては、5、10、13、14あたりが重要だと思う)。さらに、出目8くらいでダメージが完全に止まるなら、出目の大きい領域の値がいくら大きくても無駄である(キーナンバーが大きい場合、期待値と実際に止まるダメージがかなり異なる)ことにも注意したい。

クリティカル値について、期待値に対しては倍率として振る舞うので、打撃力が高いほど点数の変化幅が大きい。たとえば打撃力10だとクリティカル値10と12で期待値が4と3.4ちょい、打撃力50だとクリティカル値10と12で期待値が12と10ちょいになり、打撃力が小さいと期待値はあまり増えない。しかし実際にはオフセットの方が重要である。たとえば打撃力9で、レーティング表で出目10の5点出さないとダメージが通らないとする。クリティカル値10のときダメージ期待値は約5.5/6で1点弱、クリティカル値が12だとダメージ期待値は約2/6ちょいで0.4点くらい、10回攻撃を当てると10点vs4点くらいの計算になる(40vs34にはならない)。これに対し出目6くらいでもダメージが通るなら、クリティカルのしやすさによる影響がノークリティカル分の影響で薄まるため、クリティカル値の低さは「追加ダメージと相手の防護点によるオフセットで高い出目でしかダメージが通らないとき」により強く影響する。たとえば3レベルで筋力15のPCが6レベル筋力15の人間ボスを殴るとき、金属鎧の期待値を6とみなして防護点を設定すると12、PCの追加ダメージは5なのでレーティング表で値8以上が必要になる。もしPCの武器が打撃力20だったとするとちょうど上の状況と同じで、クリティカル値の影響が強く出る。計算すると、打撃力20クリティカル値10のダメージ期待値が1.3弱に対し、打撃力25クリティカル値11のダメージ期待値は、出目9でも1点通りダメージ期待値が1*4/36増える一方、出目10でのダメージが6点くらい落ちダメージ期待値が6*3/36減り、差し引き14/36点減って0.9くらい、打撃力25クリティカル値12だと26/36点の目減りで0.6くらい。相手の生命点が15点だとすると、ダメージ期待値1.3では12回くらい、0.9では17回くらい、0.6では25回くらい殴らないと倒せない。


レーティング表と打撃

シーフ技能戦闘とファイター技能戦闘についても少し考えてみよう。上の式から、筋力半分クリティカル値-1で期待値が増えるのは、キーナンバーをKとして[(K+10)/6]*6/5<[(K/2+10)/6]*18/13のときすなわちK<40/11のとき、つまりキーナンバーが3以下のときに限られる(ただし端数は切り上げになるのでキーナンバー5に対してキーナンバー3ならどちらも期待値3で同点、分散は後者の方が大きいはず)。しかし肝心のクリティカルが出たときに、キーナンバー3と5では期待ダメージが1点以上違う(打撃力の差は2なのに)。これをクリティカルの出やすさで補えるだろうか。

たとえばレーティング表で4点出さないとダメージが通らない敵に打撃力3クリティカル値9と打撃力5クリティカル値10で挑むとする。前者はクリティカル以外ノーチャンスで確率としては10/36で期待ダメージは3点ちょい、後者はクリティカル率6/36で期待ダメージ5+ノークリティカルでも出目9のとき1点通る(確率4/36)。総合的な期待ダメージは、シーフ技能戦闘で30/36、ファイター技能戦闘で34/36になる(6回殴って5点vs5.66点:クリティカル限定の期待ダメージは同じで、ノークリティカルの1点が効いた格好)。まあどっちも1点弱で戦力として期待できないのは間違いないが、ぱっと思いつくクリティカル値が低い=一発狙いができるは必ずしも真でないことがわかる。またクリティカル頼りの打撃では打撃力20くらいまでの間1点の増減で大きな差が出る(必要筋力15で打撃力修正+5の武器は、シーフ技能だと筋力が29ないと持てないため現実的でなく、打撃力修正+10が必要なのだが、その条件でクリティカル値10なのはヘビーフレイルとマトックだけ、どちらも最小必要筋力10なので、シーフにとって筋力19は大台になる:ショートスピアとショートボウが持てる3、ロングスピアが持てる5、ハンドアックスが持てる7、ライトクロスボウとライトメイスが持てる9、ライトフレイルが持てる13、ヘビーメイスが持てる17、ヘビーフレイルとバトルアックスとマトックが持てる19と、段階的に選択の幅が広がる)。レーティング表の出目4が1になるのがキーナンバー5以上、出目3が1になるのがキーナンバー10以上なので、筋力9はハードレザー5、筋力19はハードレザー10を着られる閾値としても重要。

武器攻撃では打撃力修正も考慮する必要がある。筋力7のキャラがロングスピアをシーフorファイター技能で使うケースを考えてみる。最終打撃力はそれぞれ9と12、やはりレーティング表で4点出せばダメージが通るとする。シーフ技能だとノークリティカルは出目8(確率5/36)の1点だけ+クリティカル確率10/36で期待ダメージ5くらい、ファイター技能だとノークリティカルでも15/36の確率でダメージが通り1点ちょい+クリティカル確率6/36で期待ダメージ5.5点弱。総合的な期待ダメージはシーフ技能で55/36くらい、ファイター技能で48/36くらい(6回殴って9点ちょいvs8点)。このくらい絶妙にシーフ技能有利なシチュエーションを想定するとさすがに差がつくが、普通に考える意味での爆発力はファイター技能を使った方が高い(鎧は筋力7だとどうせハードレザーだから、ダメージ減少は期待値で0.5ファイター有利:まあファイターならライトメイスとか持つ手もあるわけで、戦闘に関する幅の広さでは当然上)。少人数パーティの場合、ファイターに攻撃を集中させない意味もあるし「3~4回当てれば1回くらいクリティカルして5点くらいは通るよね」というつもりでシーフが強敵戦に参加する手はそれなりに有効(ただし薄いので知力による行動宣言順頼りになる)。シーフを白兵戦の頭数に入れるのは(ザコ掃除以外では)決戦状況だけと決め打ちして、ファイアーウェポン込みで打撃力が20点あればよしとする考え方もあるかもしれない。

上質武器ルールはここからさらに修正を加えるものなので、上記を理解してから導入するのが望ましい(筆者には公式見解の「自由に買えるものとしてください」ってのはちょっと賛成しがたい:「あれ以上高いと本当に存在価値がなくなってしまいます。高品質の武器はふつうの武器よりありがたいが、決して魔法の武器には及ばないとしておかないと」という理由は理解できるが、盾まであるし、戦術兵器クレインクインはさすがに「弓は追加ダメージが技能レベル+弓の必要筋力÷6で固定、射程と追加ダメージの算出は軽量化後に適用」に引っ掛かるとはいえ、ねぇ)。無難なラインとして、普通の都市でも買えることがあるのは-1まで、鍛冶がさかんな地方の大都市で根気よく探せば見つかるのが-2まで、何か事情(名工と知り合いになるとか)がないと手に入らないのが-3、固有名詞つきの業物が-4、歴史的な傑作が-5くらいの扱いが妥当だと思う。これが面倒なら「シナリオ上のイベント以外で購入できるのは冒険者レベル分の上質武器まで」とするのも手(冒険者レベルが5になると-5の武具が自由に買えるので、そこでいったん買い替えがあって、もうしばらくしたら魔法の武具に乗り換えてもらう形:バスタードソード13-5を使っていたシーフも、ダガー+1やらショートソード+1やらが出てくれば乗り換えてくれるだろう)。レベルが低いうちは少ない選択肢で窮屈に、レベルが上がりいろいろと解禁されたらトリッキーな方法を試し、高いレベルになったら王道スタイルという流れができるのは悪くないと思う。解禁すると、レベルに対するPCの白兵戦能力が(モンスターは普通上質武器の恩恵にあずかれないわけだから)上がることに注意。そんなに大きな影響ではないかもしれないが、シャーマンにシルバーチェイン10-5という選択肢が生まれることもある。

-5クラスの上質武器がなぜ面倒なのかというとやはりシーフ技能戦闘との絡みで、筋力9で両手持ちのヘビーフレイル10-5が打撃力20を叩き出す。既に触れたように打撃力20というのはクリティカル値の低さが真価を発揮するボーダーで、かなりの攻撃力になる(専念上げで1レベル先行し、盾がない分とフレイルの攻撃力修正と鎧の薄さを相殺する前提ではあるが:筋力が15あれば、ハードレザーとラージシールドとバスタードソードとヘビーフレイルとヘビークロスボウ(全部13-5)なんていう武装ができてしまう)。たとえば筋力19でグレートソード24-5をファイター技能で使う場合とグレートソード15-5をシーフ技能で使う場合を比べてみる。レーティング表で7点出せばダメージが通るとして、打撃力20だとクリティカル以外ノーチャンスだが、それでも確率10/36でダメージは9点近い。打撃力29だと出目7~9でも1~3点通りクリティカルダメージも11.5くらいだが、クリティカル率自体は6/36である。期待ダメージは90/36に対して97/36くらいと後者が大きいが、有効打撃が入る頻度は前者が明らかに高い(これは分散の問題で、痛い打撃がそれなりの頻度で入るか、チョー痛い打撃がたまに+カスダメージがチマチマ通るかという違い:白兵戦が20ラウンドも30ラウンドも続くことはまれなので、有効打撃をいかに「早く」出せるかというのはけっこう重要)。地味ではあるが、ネット7-5が筋力3、ライトクロスボウ6-5なら筋力1で持ててしまう=グラランネットやグラランクロスボウが可能になることも覚えておいた方がよい。なお、ミスリル銀の武器防具(必要筋力3分の1:軽いだけで大きさの制限は突破しないため中量級に効き、ミスリルチェイン18/3とかラージシールド13/3とかマトック24/3なんかが可能)は入手頻度がかなり低く、マスターが意図的に出さない限り問題ない(新ルールでは打撃or防御力+5に変更されている)。

また金属鎧の切り突き耐性(クリティカル値+1)が適用されても事情は変わる。もとのクリティカル値が低いほどボーナスやペナルディの効果が大きいため、剣はこの影響をモロに受ける(相手がアイアンゴーレムなどで武器クリティカルなしの場合も)。こうなるとヘビーメイス(またはモール)が安定した打撃力を発揮し、適用が両手斧まで及ぶとヘビーメイス一強になる。もともと雑魚には(一撃で沈められるのでなければ)当たりやすくダメージが確実な武器の方が使いやすいため、剣が有効なのは相手が高機動ファイターか柔らかいモンスターだった場合に限られることになる(硬い敵にダメージを通したいから使っているのに)。筆者としては、メイスなどで削ってプリーストの精神点が尽きらクリティカル早出し勝負というスタイルが成立するなら、それ以上武器を差別化する必要はなさそうにも思う(厚い鎧にコンスタントにダメージが通せるという意味で、メイスはすでに十分価値がある武器だろう)。このルールさえなければ、鞘なし武器の抜き打ちを制限する必要もなく、ゲームの進行もスムーズになると思うのだが。で、上手い抜け道はと考えると、これはもう魔法の剣が最有力である。だいたい、剣で何がオイシイのかといえば基本性能なんぞではなく、魔法の品が豊富なことである(魔法の武具を作ったのは古代王国時代の人たちだというタテマエで、彼らは野蛮な武具が好きでない)。魔法の武器なら「金属鎧でもクリティカル値が+1されない」としたってまったく問題ない(無条件でクリティカル値が下がるルールやラーダスペシャルのウィークポイントとの併用は要検討)。重武装ファイターには、もともと単調な殴り作業により専念させるようなアイテムではなく、精神点6点消費で受動的精神and/or生命ロールに+1できるとか、戦術的な判断を要するモノをプレゼントしたい。


レーティング表と魔法

ダメージ魔法(レジストありだと打撃力が10点落ちてクリティカルがなくなる)について、一般的な数字を確認しておこう。オフセット部分は魔力とダメージ減少で決まるから、自分のレベル+自分の知力ボーナス−相手のレベルで、これをbとしよう。相手と同じレベルなら知力ボーナスがそのままオフセット、3レベル上の相手でも知力ボーナスが3点あればプラマイゼロということになる。もとの打撃力をnとすると、レジストなしのときの期待最終ダメージはb+(n+10)/5、レジストありだとb+n/6になる。変動部分の期待値はレジストあり/なしで、打撃力10なら1.67/4、20なら3.33/6、30なら5/8、40はないけど6.67/10、50なら8.33/12になる(打撃力が大きい方が分散が大きいことに注意)。

ソフトターゲット狙いとしてのジャベが(射程にさえ入れば)いかに危険がよくわかる数字で、一般人相手なら1ゾロ以外ほぼ問答無用、ボスクラスの相手でも魔術師系なら全力がけで抵抗を抜ければ一発もあり得る。エルフシャーマンだと敏捷の高さと噛み合ってさらに凶悪・・・ということは、ダークエルフにこれをやられたときの対策が必要なのだが、普通にできそうなのはグララン移動攻撃(20mより外からでも撃たれる前に接敵を強制できるが、それで魔法が止まるかどうかは取り決め次第)くらいしかない。PC側の戦術としても、エルフシャーマンのジャベに高機動ファイター(敏捷18はある前提)が飛び道具(理想はクロスボウだが、より汎用性が高い普通のボウも十分魅力的)で追い討ちすれば、GMがムリヤリ阻止しない限りほとんどのソフトターゲットが行動前に沈黙する。

いわゆる「小さい攻撃魔法の連打」についても考えてみたい。モンスターの抵抗値はおおむねレベル+7か8、悪魔類・上位のアンデット・上位の魔法生物・レッサードラゴンでもせいぜいレベル+9か10なので、知力ボーナスが3点あれば2レベル上の普通ザコ(抵抗値がレベル+8)には出目7で抵抗抜けできる。レベルを合わせていればもう少し有効度が増すものの、シャーマンは1レベル、ソーサラーは2レベルくらい遅れるのが普通だし、その方がバランスを取りやすいだろう。いっぽうボスクラスの敵は、たいていの場合(さほど抵抗値の高くない種族でもなんやかんやとGMが理由を付けて)ザコより3点くらいは高い抵抗値を持っていることが多く、抵抗判定でボリュームゾーンを外れてしまう。ダメージ期待値も考え合わせると、精神点が余っているならザコにボルトを飛ばし続けるのはそれなりに有効で、ボス狙いだと抵抗を抜けないとダメージが通りにくいうえに通る頻度も低く苦しいことがわかるだろう。打撃力30(ようするにジャベかアシッドクラウドクラス)なら、5レベル上の相手に抵抗されても知力ボーナス3で期待ダメージが3点残る(メテオなら6点ちょい)。

ダメージ拡大については、基本的にクリティカルのチャンスを増やすためのもので、レジストされると意味が薄いことに注意(それでも、打撃力30レジスト後20のレーティングで3倍消費なら2点くらい期待値が上がる)。傾向として、倍率が高いほど威力の伸びは鈍くなり、キーナンバーが大きいほど期待値の倍率が伸び悩むが、拡大倍率あたりの期待値上昇は大きくなる。たとえば同じキーナンバーで拡大なしを2倍消費にすると抵抗失敗時のダメージ期待値が3割くらい増加するが、4倍消費を5倍消費に増やしても伸びは1割に満たない。またたとえば、打撃力10のダメージ魔法は2倍消費で期待値が3割ちょっと増え点数にすると1.5点くらい変わるのに対し、打撃力50のダメージ魔法は2倍消費で期待値が3割弱増え点数にすると2.5点くらい変わる。

ダメージ効率は打撃力が高い魔法の方が高く、たとえばファイアボルトのダメージ5倍消費と通常バルキリージャベリンを比べると、レジストされなかった場合の期待値には大差ない(ジャベの方が微妙に高い)が、レジストされるとジャベの方が明らかに痛い。これに限らず、強敵相手でレジストされるのが前提の場合ダメージ拡大の効果は小さいといえる。反対に、ボルトの達成値5倍消費と通常ジャベリンを比べると、前者がレジストされず後者がレジストされても後者が1点痛い。ジャベがレジストされない可能性も考えると、やはり上位魔法の方がお得と言えそうだ(まあ、拡大で呪文レベルの下位上位をひっくり返せると、バランス的にまずいわけでもあるが:例外は多分、レジストされなかったときにストーンブラスト2or4倍消費がジャベの1or2倍消費を微妙に上回るくらいで、とくにレベルが6・9・10のとき有効だが、これは使用条件の厳しさを反映したものだろうし、レジストされると逆転する)。さらに、レジストされない通常ダメージとレジストされた5倍消費ダメージを比べると、前者の方が1点近くダメージが大きい(打撃力30のみわずかしか変わらないが、それでもレジストなしが痛い)。このため、もし達成値拡大で5倍消費して確実に抵抗を抜けるなら、ダメージ拡大で5倍消費するよりも効率的である(ただしもちろん、確実性というかダメージのまとまりでは劣るし、拡大なしで抵抗を抜けるならダメージ拡大した方が痛い:ようするに、抵抗判定がボリュームゾーンにあるかどうかという問題)。


2D6と2D6-2D6+7は分布が違う

標題がどういう意味なのかというと、固定された目標値を使う2D6ロールと、プレイヤーとGMが2D6を振り合うロールでは、結果の分布が違うということである。網羅的な数値は略すが、2D6が単純な三角分布になる一方、2D6-2D6は中央(ここまででいうボリュームゾーン付近)が潰れて極端値の範囲(テール部分)が広がった形になる(正規分布に近付く:期待値は変わらない)。

たとえばボリュームゾーン付近で比較すると、2D6で「7以上」が出る確率は53.3%、「6以上」だと72.2%、「5以上」だと83.3%だが、2D6-2D6+7で「+7以上」が出るのは55.63%、「+6以上」だと66.4%、「+5以上」は76.1%しかない(ただし2D6-2D6+7について、プレイヤー側の自動的成功と自動的失敗を考慮していない:以下同様)。すでに触れたように、ボリュームゾーンから離れるほど影響が大きくなるし、最大値最小値も2D6-2D6+7の方が極端な値になる。また2D6で「3~11」が出る確率は94.4%だが、2D6-2D6+7で「+3~+11」が出るのは80.6%である(「-3~+2」と「+12~+17」の範囲がそれぞれ9.7%づつ)。

ようするに、2D6から2D6-2D6+7に変更すると、難しいロールでも成功しやすく易しいロールでも失敗しやすい判定方法になる(上で数字を挙げたように、もともと半々のロールなら影響は少ない)。ファナティシズムなどボリュームゾーンを利用した戦術の有効度が落ちるとともに、「粘ればそのうち成功(or失敗)する作戦」は有効度が上がる(1回あたり9.7%の成功率でも7回やれば1回以上成功する確率が50%を超える)。そんなに大きな差ではないかもしれないが、GMはこのことを把握してロールの種類を選ぶべきだろう。

とくに、ザコ戦で命中判定を振り合いにすると、ただでさえ重いザコ戦が(ダイス振り作業が増える影響もあいまって)さらに重くなる。筆者としては、普通の判定は固定目標値の2D6ロールでやって、振り合いはここぞという場面に限定するのが得策だと思う。


戦術いろいろ

ザコ掃除

ザコ掃除は意外と面倒。時間効率が要求される(早く倒し切らないと何かしらデメリットがある)場合、GMが単に前座(ないし嫌がらせ)で出してきた場合、ボス(が魔法キャラかどうかも問題)のお供など、状況がいろいろで戦術も一定しない。だいたいの目安として、ザコキャラがPCと同レベルだったとすると、出目7で攻撃も回避も成功するくらいは目指せるはず(中レベルの肉弾戦タイプでもモンスターレベル+7or2D6+2くらいまでが普通、低レベルモンスターは攻撃点より回避点の方が高いことが多い:防御点はモンスターレベル+5くらいまで、打撃点はばらつきが大きい)。また基本的に、肉弾戦でのザコ掃除は魔法や策略で無力化できなかったときの次善策だということは忘れない方がよい。

ダメージ効率でボス戦ともっとも違うのは当たりやすさの重要性だろう。ファイアーウェポンをもらえないこともあるため、クリティカル値の低い武器より攻撃力修正が高い武器の方が扱いやすい。攻撃点10、回避点11、防御点8のザコ(ホブゴブリンとか、その辺のクラス)を片付ける場合を考えてみよう。攻撃力5、追加ダメージ5の高機動ファイター(3レベル、筋力13、敏捷18、それ以外12)がバスタードソードを両手持ちすると出目6で命中(26/36)して期待ダメージが2.6だから最終的な期待値は1.9点、ヘビーメイスを両手持ちすると出目5で命中(30/36)して期待ダメージが2.7の最終期待値2.3点、ヘビーフレイル両手だと出目7で命中(21/36)して期待ダメージが3.6だから最終的な期待値は2.1点。攻撃力6、追加ダメージ6の重武装ファイター(器用度と筋力が18)が両手剣を使うと出目5で命中して期待ダメージが4.6の最終期待値3.8点、モールを両手持ちすると出目4で命中(33/36)して期待ダメージが4.5の最終期待値4.0点、ヘビーフレイル両手だと出目6で命中して期待ダメージが5.6だから最終的な期待値は4.0点。モールの安定度がわかるし、出目7で命中しなくなると攻撃効果がぐっと落ちることや、硬い敵に大打撃力をぶつけてこそのクリティカル値10だということも理解しておきたい(ヘビーフレイルの優位性は、モールに対してレーティング表期待値の1/5、両手剣に対して1点期待ダメージが大きいだけなので、よほど硬い敵でないと両手剣に劣り、よほど遅い敵でないとメイスに劣る:金属鎧のクリティカル耐性ルールを採用して、かつフレイルを対象外にしたときに一発狙いで使う以外は、シーフやグラランファイターに10-5を持たせるくらい)。重武装ファイターにとっても、両手剣(性能上は両手槍でも同じだが、イメージ的に槍よりも取り回しがよさそう)+ヘビーメイス(筋力が少しムダになることもあるが、モールよりは取り回しがいいはず)というのは効率のよい選択だろう。

ここで高機動ファイターと重武装ファイターを比べたときに、最終期待値に2点くらいの違い(追加ダメージで1点+筋力で1点弱+命中率)が出るのは当然なのだが、値が小さいところでの2点差(1点vs3点と11点vs13点では意味がまるで違う)なので攻撃効果としては重武装ファイターの方がずっと優れており、できるだけ早く数を減らそうと思ったら高機動ファイターの参加も無駄ではないくらいのバランス(この辺が、普通の高機動ファイターと前衛シーフやグラランファイターとの大きな違い)。また相手の生命点が15点あると、2人がかりでも倒すまでに3~4ターンはかかる(このザコ敵の重さは、良し悪しはともかくソードワールドの大きな特徴なので、マスターはしっかり頭に入れておいた方がよい:バッサバッサ倒れて欲しいならゴブリンかコボルドを出すべきで、それでも物理殴りでのワンターンキルはそうそう望めない)。ボスがお供を連れている場合も、ザコは無視してボスに集中攻撃した方が安全なことが多く、状況的にムリなら高機動ファイターがボスを足止めして重武装ファイターがザコを刈り取る形が次善(魔術師系のボスなら飛び道具総攻撃でのワンターンキルを狙いたいところだが、クロスボウ2発にライトニングにストーンブラストくらいの勢いが必要:弓にファイアーウェポンを認めるルールなら、1発くらい外してもだいたい沈むし、ミサイルプロテクションは5レベルなので最初のうちは気にしなくてよい)。反対に言うと、ゴーレム系の護衛はけっこう安定で、ソーサラー2レベルのオークでもかなりの耐久力がある。もうひとつ気にしたいのは、高機動ファイターの方が武器選択に敏感であること。攻撃力がボリュームゾーンに近いうえ、クリティカルの有無で最終ダメージが大きく変動するため、場面に合わせて武器を選択しないと戦力が落ちる。ヘビーメイスとバスタードソードがあればそう困ることはないのだが、モノグサはしない方がよい。

ルール上ボウは両手剣と同等の威力(しかもサイズ上限なし)で、ボスクラスの相手だとなんやかんやで無力化されることが多いが、ザコ相手に離れた場所から攻撃できるのは利便性が高い。レベルが上がってくると、露骨なザコキャラとのレベル差が大きくなる進行上の理由もあって、相対的な弓の効率がさらに上がる。そのうえ、スリープクラウドを細かく処理(5m以内接近で起きる:これもねぇ、だったら隣のヤツが殴られたとき起きないのはなんでなんだとツッコんだら負けなんだろうねぇ)している場合も、気兼ねなく攻撃できる(寝ている相手へのクリティカル値が下がるルールだと、シーフのクロスボウがけっこうヒドい:上質武器ルールなしでも筋力9で持てる)。弓を持ったまま魔法が使える(のが普通だと思うけど)取り決めなら、後衛(基本的に接敵したくないはず)が攻撃参加する手段にもなる。すでに触れたように、打撃力10の魔法が抵抗を抜けると期待最終ダメージがオフセット+4点になるため、シェイドの目標数拡大(これも微妙だけど、不可とした方が無難ではある:5発くらいまとめて呼ばれてエリア制圧に使われると面倒なのと、目標数とダメージ確実性(を当てる数とみなす)の掛け算で精神点を消費するタテマエと矛盾するから)を認めている場合、時間効率上げに使えることがある。


回復とダメージのバランス

精神点が14点で回復のみに専念した場合、1レベルプリーストは2回、2レベルで4回、3レベルで7回、5レベルで14回のキュアーウーンズを飛ばせる。また回復量は技能レベル+知力ボーナス+10レーティング(クリティカルなしが普通のルールだと思うが、アンデッドに使う場合のみ「相手にダメージを与える魔法」扱いになってクリティカルするとか、おそらく面倒だからという理由で常時クリティカルありとする例もあったよう:ここではクリティカルなしで扱う)だから、魔力+5/3点ということになる。これに対してダメージを与える行動は、互いのレベルと装備が同程度なら、打撃は筋力ボーナス分(レーティング表は互いに振るのでおおむね相殺する程度と見なしたが、実際には少し痛くなる)、ダメージ魔法は知力ボーナス+レーティング分(打撃と違ってスカらないので、ダメージ効率には見掛け以上の差がある)くらい。

つまりレベルが上がるほど回復効率が勝ってくるわけで、ぶっちゃけ、メテオに5人巻き込まれてもプリーストさえ意識ありで残ればほぼ全快にできる(相手がメテオ使ってくるくらいだから、プリーストは10レベルあるだろうし、生死判定も1ゾロ以外は大丈夫だろう、という前提:キュアーウーンズで13~14点くらいは治るので、リフレッシュの必要性は大きくない)。反対にレベルが低いと回復効率も低く、そもそも回数が少ないため回復役を無視してダメージソース担当を殴った方が早いこともある。分かれ目は、相手のプリースト技能が2レベルか3レベルかというラインだろう。もうひとつ問題になるのがソフトターゲットのケアで、見捨てると効率が上がり面倒を見ると効率が下がる。とくに精神点が尽きた魔法キャラが殴られたとき、被ダメージの効率が高いのに起きていても戦力にはならないという悩ましい状況が生じる(相手の目的が勝利か殺害か、そもそも目的を意識する知性があるか、生死判定になったときに生き残れるレベルかどうかでも対応が変わる)。悪役の側であれば、下っ端は治療せずボスだけ治す戦略が十分あり得るだろう。

効率よく相手を倒し切るには、集中攻撃で回復量を上回るか、回復自体を邪魔するのが普通だろう。すでに触れたように、レベルが上がってくると回復量が増えて生死判定も失敗しにくくなるので、もしダメージを集中させるなら回復役狙いということになる。これはプリースト役もしっかり把握すべきで、不意打ちなどのない第1ラウンドは抵抗専念を基本行動にしておくべきだろう(直接ダメージだけでなくスタン系やミュート/サイレンスも怖いので、飛び道具は身体能力で耐える方が無難)。もっとも有効な対策はプリーストを複数人揃えることで、女性シャーマンでも代用できる(ただしヒーリングやレストアヘルスの効果範囲は接触なので、プリーストと距離を離さない運用が求められる)。回復の妨害は高レベルほど効果的だが、ルールの取り決めに大きく左右される。もし、接敵したまま魔法が使える(または接敵なしの)ルールで知力逆順行動宣言だと、敏捷と知力が両方高いエルフシャーマンのデストラクション(基本点が安いので気前よく拡大できるのもプラス)が凶悪な切り札になる。回復魔法に限定せず、メテオでもスタンクラウドでも距離さえ足りれば止められるため、シャーマンを前方に出しておくと有効な魔法対策になるが、それが可能かどうかは兼業の扱いにもよるため、なおさらルールに影響されやすい。

これ以外には、ウォール系の魔法(ルール解釈と状況によってはダークネスでも可:ディスペルを待ってのキュアーなら致命的に遅いはず)を使った分断や、自由or意識を奪う魔法や攻撃(ルール次第)、宗派的に容認できない行動を見せての誘導(おもに敵役用、というかNPCプリーストを離脱させるときの言い訳用)などがある。進行上の都合ではあるが、敵役でプリースト(とくにダークプリースト)を出すときの種族は人間が多いと思う。この場合ドワーフよりも物理攻撃で沈みやすいので、GMは(対策を取るかどうかは状況によると思うが)しっかり認識しておいた方がよい。


飛び道具と距離の扱い

オープンスペースでは弓(射撃武器)が有効、ミサイルプロテクションの運用はルール次第、移動をどこまで真面目に解釈するかでドワーフファイターの運用がかなり変わる。戦術を真面目に考え出すと破綻しやすい傾向があるが、ルールの不備というよりゲーム自体が戦術追及に向いていないためである(真面目な撃ち合いをやるには、フェイズの細分化や被弾効果の設定などが必要:初代メタルヘッドでさえ心理効果は設定しているし、移動フェイズと射撃フェイズも分離している)。全身をすっぽり隠すサイズの盾なんかは、存在しないものだということにしておかないと面倒なことになる。後の項でまた触れるが、クロスボウの代理引き(筋力の強いキャラに弓を引いてもらって、射撃だけ別のキャラが行う)を認める認めないは、ゲームバランスへの影響がけっこう大きいので事前に確認しておこう(弓を引く動作自体はスキルなしでもできるはずなので、シーフにクロスボウを持たせる場合にも問題になる:簡単にやるなら「筋力制限を超えるものはとにかく撃てない」でもいいと思うけど)。

筆者はチャージが使いにくいルールで遊ぶことが多かったので、チャージ絡みの戦術を突き詰める機会がなかったが、今ルールを見返してみるとけっこう影響が大きそう。ルール的には、両手槍(突き可能なポールウェポン含む)を使って、武器の長さ(槍も含めて必要筋力*0.15m)の2倍~敏捷度の3倍までの距離から、ラウンドの最後(ただしチャージへの白兵戦反撃はチャージの後:両手槍ならチャージ扱いで反撃可、武器が長い方が先制)に行動を回して、回避点に4点ペナルティをもらうと、打撃力+10の移動攻撃ができる(ようするに、全力移動のオマケで痛い攻撃が1回プレゼントされる)。このオプションが使いにくいのは、地形によって(GMがソフトターゲットを攻撃されたくないときなどに)チャージはムリという裁定がけっこう頻繁なのと、回避を捨てられる重武装のドワーフファイターにとっては有効間合い(筋力20の敏捷6だったら6~18m)が狭く距離調整も難しい一方、高機動ファイターにとっては回避率ペナルティが怖いこと(ラウンド最後に回るので、移動処理の取り決めによっては攻撃が届かない可能性もある)、突撃の阻止などオープンスペースでのルールが整備されておらず扱いにくかったことが理由だと思う。ともあれ、チャージを認めるルールだと、高機動ファイター(敏捷18はある前提)に50m超(ヘイストかかると馬より早くて100m~グラランなら150mも可能)の移動攻撃という奥の手オプションが生まれるし、後衛が奇襲されたとき(高機動ファイターを前衛に残して)重武装ファイターが時間効率よく助けに行けることは、しっかり確認しておきたい。

投擲武器の基本射程は20m、たいていのダメージ魔法は30m(ライトニングとジャベとシェイドとウィスプは20m、ファイアーボルトは火種が10m以内+飛ぶ距離が30m:遠距離から先制射撃できないというのはジャベの縛りとして重要、ルールを文字通りに解釈するならファイアーボルトの最大射程は40m)、射撃武器は100mというのが基本で、魔法は精神点消費で射程倍加可能(新ルールでは物理飛び道具も延長可能だが、処理が面倒なので筆者がGMなら採用したくない)。移動は、静止と同じ扱いになるのが3mまで、通常移動が敏捷度まで、全力移動が敏捷の3倍まで。公式裁定で防御専念は静止状態のみ可能としても構わないという案が示されているが、元のルールがかなり接近側不利なので、筆者としては、2点ボーナスを1点ボーナスに変更する程度がせいぜいだと思う(すでに触れたように、行動宣言順ルールを採用するなら、4点ではなく2点を標準とすべき)。なおモンスターが全力移動をするか、するとして(飛んでるのとか泳いでるのとか這ってるのとかいるけど)単に距離3倍でいいのかというのは、ルールにははっきり書いていないができないと困ったことになる(ランスチャージの説明で「馬の全力移動距離」が90mだとあるから、ゲームデザインとして3倍で処理して欲しいのだとは思う)。というのは、たとえばレッサードラゴンが飛んでも移動速度30なので、並のPCが走れば逃げ切れてしまう。ここは単純に3倍としておこう(全力移動即ブレスってのもなかろうから100m先から先制ブレスをもらう心配はない、というかブレスは飛び道具扱いで静止しないと吐けないことにして、かつホバリングは静止とみなさないことにしておかないと、上空から延々ブレスを吐き続けられることになってしまう:D&Dのドラゴンブレスと違い回数制限ないので悲惨)。飛んでいる対象を飛び道具で攻撃するときに高さはどう計算するかってのも・・・無視するか、どうしてもというならたんに足し算とかでいいんじゃないか。ソードワールドに限らず、ボードゲームで高さを扱うのは鬼門といっていいくらいメンドクサイ(バルキリーみたく、ルールで上空から攻撃してくると明記してあるモノはどうすりゃいいんだろうねぇ:魔法の矢でなんとかするか、シェイドで消すしかないんだろうけど)。

計算上、敏捷24のキャラがちょうど100mの地点から全力移動(72m)と通常移動(24m)を各1ラウンド行っても、合計96mで(相手が前進してくれない限り)攻撃可能範囲に届かない。敏捷9のキャラが100mの地点から4ラウンド全力移動(108m)しても、相手が3mづつ後退し続けると4ラウンドで12m、ちょうど攻撃が届かない距離(4m)になる。相手が3m後退を続けても1ラウンド全力移動+移動攻撃を届かせるには、敏捷が26点必要になる(グラランでもない限り、弓の射程外から2ラウンドで詰め寄るには全力移動が2回必要)。90m以上の距離では弓と4倍以上に拡大した魔法くらいしか届かず、接近を試みる側が不利になる(ランスチャージを認めていたとしても90mが上限、例外はヘイストチャージくらい)。これは進行上都合のよい構図で、なし崩し的な戦闘開始が起こりにくく、またにらみ合いだけの接触シーンを作りやすい。40~60mくらいの距離も弓と拡大した魔法と一部キャラのチャージ(武器攻撃はできるが相手の行動を妨げる効果がないことに注意)だけが届き、高機動ファイターなら1ラウンドの全力移動で詰め寄れる(物理攻撃可能な状態ではないので、新ルールでも接敵にはならず、飛び道具の即時封印はできない:潜り込んで範囲魔法を使いにくくさせる作戦はアリ)。この距離で行動宣言順勝ちしていると、通常移動で離れる相手に全力移動で詰め寄ったり、移動しない相手に対して距離を取り直したり、相手の接近を見てから一方的に移動攻撃したりといった戦術ができ、鎧が薄いキャラを切り込み役にするなど作戦の幅も広がり、かなり有利である。

ミサイルプロテクションは場にかかる(人にかかるべきだと思うんだけどなぁ、これ)が距離が20mあるので、前方に安全地帯を作って拠点的に使うことが可能。シュートアローは安全地帯を回り込んで当たる(ミサイルプロテクションがかかった場所のすぐ背後にいても恩恵はないし、射撃側が意図しなければ相殺キャンセルもしない)というのが筆者の理解。問題は効果範囲を通過して飛ぶ通常射撃が影響を受けるかどうかで、筆者は、ミサイルプロテクションがかかった場の外から中に飛び道具が進入するときのみ効果が発動すると解釈している(つまり、効果範囲内同士であれば互いに射撃可能で、効果範囲外同士で壁としても使える:場所が狭いと少し困ったことになるが、屋内ではどうせ使えないし、まあいいんじゃないかと思う)。ミサイルプロテクションのほかに、接近する側がダークネスやクリエイトイメージやスピリットウォールなど壁系の魔法で視界や射線を遮ったり、待ち受ける側がサイレンス(レジストすると、外部との音のやり取りはできないが魔法は使える状態になるらしい)で「陣取られたくない場所」を潰したりといったことも考えられる。ディスペルマジックの基本距離は10mなので、少し離して設置する案もある(半径で効くため範囲設置魔法を虫食い状に解除することもあり得るはずだが・・・メンドクサイよねぇ、それ:効果の中心に届かないならディスペルできない(届けば全体をディスペルできる)とするか、効果範囲のどこか一部がディスペルされたら根元まで遡って消滅する扱いが無難だと思う)。

38mというのが、拡大しない範囲攻撃魔法の多くが届く限界距離として重要(3m移動+距離30m+半径5mで届く、というのが筆者の理解:距離30mかつ半径5mの範囲にしか影響を及ぼさないという解釈の人もいる模様、後で提案する「位置関係はラウンド開始時基準」というルールなら3mの移動は加算できない)。とくに、味方のソーサラーを相手から30m強の位置に入れることは、接近しながらの戦闘で第一目標になり得る。移動攻撃での槍投げができないルールはおかしい(というかジャベリンの存在意義がなくなる)と思うが、ともかく、23mより離れていれば投擲武器での攻撃はもらわない。ここまで到達するリスクが大きいようなら、補助魔法に専念して混戦になってから駆け付ける選択もある。重ファイターにとっては全力移動(行動制限以外のペナルティは回避-4だけなのだから、積極利用すべきオプション)で3m以内に入れる距離が重要で、高機動ファイターの目標位置はそれよりやや近く自分の敏捷+3m(移動攻撃が可能になる位置)。シャーマンは状況により、ストーンブラストorシュートアローの30mかジャベの20m(元ルールの「たとえ射線が通っていなくても」ってのは無視した方が無難:見えてないと魔法の対象にならないルールを優先)、高レベルならストーム系の40mが基準になる。

なお、オープンスペースで行動宣言順ルールを真面目に適用すると、知力と敏捷で勝っていればほとんどの飛び道具を回避可能である(メテオストライクだって走れば避けられる:というか、半径10mの範囲魔法なら通常移動でもかわせる)。これはちょっとあんまりなので「ラウンド開始時に効果範囲に入っていた相手」が対象になる(ラウンドが始まってから移動しても効果範囲から出る前に当たる)ことにしてしまうのも一案(すでに触れた高さの問題も、位置関係は一律にラウンド開始時のものを適用としてしまえばある程度緩和できる:物理法則とかは存在しない世界なので、いまさら少しくらい時空が歪んでも気にすることはないだろうし、移動フェイズと行動フェイズを分けないなら止むを得ない処理ではないか)。この取り決めを補助魔法(ファイアーウェポンとか)にも適用すると、全力移動しながら支援を受けることが可能になって、屋外での遭遇戦が少し変わる(副作用で場にかけるタイプの魔法の扱いが面倒になる)。行動順と宣言順を決めるたびにサイコロを振らせるのは、ちょっとかったるいと思う(ここぞの場面でだけ使うのはともかく)。コンピューターゲーム版のように、行動をキャラクターごとに完結させて順次処理するのも手ではある(行動宣言を知力順にしたときの重さを嫌う場合用)。レンジャー技能(または屋内ならシーフ技能)を使った「チームごと」の行動宣言順も悪くはないのだろうが、第1ラウンドの先攻後攻が大きく影響しすぎる傾向がある。

グララン5人チームとかでボウやクロスボウの集中砲火を浴びせると魔術師系のキャラをワンターンキルできる(敏捷度でブッちぎってミサイルプロテクションとかコンシールセルフとかを封印し、ダメージはレベルで通す:専業レンジャーだと凶悪)のだが、これはさすがに禁じ手としてプレイヤーに納得してもらうしかない(遮蔽とか考慮できるようなシステムにはなっていないため破綻してしまう)。ある程度レベルが高くても、ドワーフレンジャーにヘイストをかけて先制できるなら、クレインクインを持たせて一撃必殺を狙うことができる(ただし万全突入が条件)。補助魔法は戦闘が(効果切れにならない範囲で)長引けば長引くほど恩恵が増すうえ効果自体が強力なため、効率を考えるとダメージ魔法は「スピードが求められる場合」に、できるだけソフトなターゲットに使うべきだろう。極端な弱点がなく正面から殴れるボスクラスの敵であれば、補助魔法をかけ終わった後の暇つぶし程度になることが多いと思う。なお筆者は、いつでもどこでも使えるのが古代語魔法の特徴だという立場なので、地下だろうが屋内だろうがメテオは使えるものとして扱っている(いいじゃんソーサラーが10レベルになる頃にはもうゲーム終わってて、あとは消化試合だけでしょ:隕石が「落下してきて」云々の説明は全面的に無視、召還魔法というか、隕石をワープさせる魔法なんだよ、きっと)。


魔法でインチキしたい

いやぁ、酷い見出しだ。「マンチキン万歳」を名乗るならこれは避けられない話題だろうが、あまり頑張るとゲームが破綻してしまうのも事実なので、とくに一方的な視界を得るタイプの完封コンボは避け、できるだけ「普通な戦術で高めの効率」を目指したい。

補助魔法のコストパフォーマンスが高いことにはすでに触れたが、レベルが低いうちは精神点がキツい。たとえば、プロテクション+エンチャントウェポンを2人にかけたとして、ソーサラーレベルが1だと12点、2レベルでも8点(ファイアーウェボンなら+2点)必要で、トランスファをもらえないとほぼそれだけで終わってしまう(キャラによっては足りなくなる)。ライト(拡大なしで12時間持続)は寝る前にかけておくとか、オークは必要に迫られるギリギリまで使わないとか、コツコツとした節約も必要。

シャーマンは、2レベルで2人ファナらせても6点しか使わず、種族がエルフなら精神点もそこそこは高いはずで、けっこう余裕がある。このためスネアやデストラクションをアドリブで使ったり、戦闘ラウンド外でウィンドボイスを使ったりといった余裕を持てる。他で触れているように、スネアの有効度はルールの組み合わせ次第。低いレベルでボスにホールドが効くとほとんど勝ちなので全力がけもない手ではなく、トランスファを誰がもらうかはけっこう微妙な問題。女性の場合スペシャルマジックが3と4レベルなのでもう一声欲しい時期。

プリーストはなにしろキュアーウーンズの回数制限(2点消費になる3レベルで安定度がぐっと増す)が問題で、サニティが緊急で必要になったときの備えも必要だし、トランスファ係も兼ねるならなおさら、大胆に精神点を使うのがハイリスクになる。ホーリーウェポンとホーリーライトはファイアーウェポンやファイアーボールより(レベルにもよるがたいていは)燃費がよいので、代われる場面では代わっておくべき。フォースはけっこう便利だが、使うのは精神点に余裕ができてから。派手なことはできなくても精神点バンクとしての役割はずっと続くので、しっかりマネジメントしたい。ぶっちゃけ、種族でドワーフを取ったら(行動制限のユルいブラキも選べるし)トランスファ用に1レベルはお決まりコース、4レベル以降の伸びは穏やかなのでPCが兼業で取るなら3レベルまでを目安にして、後で必要になってから一気に伸ばした方が効率がよいことが多い(とくに4レベルはうまみが少ないので、3>5のジャンプはデフォルトにしてもよいくらい)。

ソーサラーは3レベルでかなり状況が変わる。呪文が増え使い魔が解禁されるのも嬉しいが、補助魔法の負担が減って精神点カツカツ状態から開放されるのが大きい。カメレオン、センスマジック、ダークネス、ディスガイズ、センスエネミー、クリエイトイメージと、余裕さえあれば使いたかった魔法を本格的に使えるようになる。それ以降は順調に伸びていって、8レベルまでは順風満帆(たいていのキャンペーンはそろそろ終わりどきだろうが、ここで終わってもぜんぜん惜しくない)、10レベルまで行くとメテオという「最後のオマケ」までもらえる。ヘイストは一見地味なようでいて、前がけできればルール選択次第でエグい効果になる。グラランにかけると50m先からでも接敵できるし、高機動ファイターによるソフトターゲット狙いも凶悪(筋力12でクレインクインを使うと、素の打撃力が34+ファイアーウェポンをもらって44になる:クロスボウの代理引きを認めるとグラランでも打撃力50の先制射撃ができ、2人撃ちなら瞬殺コンボになってしまうので注意)。あらかじめかけておけば、相手のディスペルより先に撃てるし走れるのがポイント。

シャーマンにとっても3レベルは重要で、コントロールスピリットが使えるようになる。ミュート、サイレンス、インビジと隠密行動向けの魔法も増えるが、単独行動が増えると(ゲームの進行上)立ち回りが難しくなる。4レベルから先にトガった(というか大胆な)効果の魔法が多く、シンクなんかは状況によってはとても非道。4レベルでは一発魔法スリープも手に入るが、どうせ全力がけするならホールドやバインド(場合によってはスネアやコンフュ)の方が効率的なことがある。5レベルでシュートアロー、ミサイルプロテクション、男性ならさらにジャベと飛び道具関連が充実し、6レベル(ウォール系が意外と使える)7レベル(シャーマンの免許皆伝フルコントロールスピリットと、男性なら念願のブレッシングも入る)も順調、8レベルはむりに急がなくてもいい程度だがそれなり。シャーマン7のシーフかレンジャー5くらいになるとアメコミヒーロー並の活躍ができるのだが、さらに単独行動寄りのキャラになってしまうため、他のプレイヤーとも相談して方針を決めた方が無難。サイレンス、トンネル、ミサイルプロテクションなど場にかかる魔法の使いこなしも面白い。

エルフシャーマンは人間ソーサラーを含む多くのソフトターゲットに敏捷勝ちしやすいため速攻要員としての役割も大きく、すでに触れた後出しデストラクションのほか、ワンターンキル狙いのダメージ魔法、相手シャーマンによる妨害の妨害(には行動宣言で勝たないと難しいけど、エルフならここでも勝ちやすい)、といった選択ができる。7レベルになったらソーサラーを3~5レベル(便利な魔法は7レベルくらいまであるが、いくらなんでも重過ぎる)くらい取ると、単独行動能力が非常識なレベルになるが、ちょっとやり過ぎだと思う。


職業とパーティ


各技能の大まかな活用法

高機動ファイター
敏捷度18以上かつ筋力13以上のファイターにラージシールドを持たせると、白兵戦ボスクラスの相手でもかなりの回避力を発揮できる(ザコの集団に突っ込んで回避に専念すると優秀な弾除けになるが、知性の高い相手だと役に立たない)。鎧は当然ハードレザーで、堅い敵には盾捨て両手打撃でブーストする(ただし柔らかいので、強敵相手に盾を捨てるのは最終手段)。少人数ならサブ技能はプリースト(か、他にいなければシャーマン:その場合でかつラージシールドを1ターンで捨てられないなら、スモールシールドやクラブも検討)、ワントップでやる場合はセージを控えめに取ると安定。敏捷度が高いため、魔術師系の敵への先制飛び道具も有効(瞬殺できなくてもエネルギーボルトあたりで追撃してもらえば黙らせることが可能:味方の男性シャーマンが5レベルになって、リアルジャベリンとバルキリージャベリンでダブル攻撃できるようになると、両方無効化するのが困難で効果がさらに高まる)。弓系は盾との併用が面倒なので、短槍系(一番大きいのはトライデント16)を使うことになるだろう(外れる心配はあまりないので攻撃力修正はいらないことに注意)。メイン武器は迷うところだが(金属鎧のクリティカル耐性ルールがなければ)バスタードソードが安定、ヘビーメイスやバトルアックスも性能的には適するが投槍との併用が美しくない。単独での戦線維持力は重武装ファイターに勝ることが多いものの、強敵相手にダメージを通すのは苦手なので分業が必要(高レベルになると追加効果のある打撃が増えることで回避率の高さが重要性を増し、回避にペナルティがつかないミスリル防具を入手すれば脆さも緩和される)。槍を投げては走ってバッソを振り回す一人ファランクス(密集戦ではないので軽装の方が適する)+いざというときの両手持ちブーストで押すのが王道か。強敵相手だと行動宣言順が重要なので知力も欲しく、能力値的にちょっと厳しいのが玉に瑕。上質武器が無条件で入手できるルールだと筋力が8でよいため、生命点にさえ目を瞑れば筋力が強いエルフでも可能(1D+1/2Dで8だから確率1/6で出せる:真面目に狙うならハーフエルフの方がラクだしプリーストも取れるし生命点2D+6だけど)、後述するようにマッチョグラランでムリヤリやる選択肢もないではない。

重武装ファイター
金属鎧と両手持ち武器で武装。回避を捨ててダメージは鎧で止めるスタイルなので、高い筋力が必要(ボスクラスの敵に殴られると危険なうえ毒や麻痺をもらってもアレなので、筋力と生命点がともに18以上あると心強い)。武器選択はクリティカル無効ルール次第で、強敵相手に両手剣or槍が役立つ見込みがないなら攻撃力+1の両手武器が安定(筋力が余らないなら取り回しのよいヘビーメイスが鉄板)。そうでないなら両手剣or槍+予備兼ザコ用にヘビーメイスというのもアリだが、実用上は、重武装ファイターの筋力で両手剣の方が有効なほど硬い敵(出目9でないとダメージが通らないくらい)からは逃げた方がよい。サブ技能はプリーストが安定だが、回復に手間を取られるとパーティ全体の戦力が落ちるので、あくまで第2プリーストの立場が無難(やむを得ずメインプリーストになる場合で、シャーマンが女性でないなら、他の人にも3レベルくらいプリーストを取っておいてもらうと安定度が増す:麻痺や毒で詰むのを避けるため)。意外なことに、盾を持たないので(種族がドワーフでなく、かつ銀防具を買う金があればという厳しい制限がつくが)シャーマン技能との親和性も高い(筆者がGMなら、両手専用武器を片手で保持したまま魔法発動というのも許可する:どちらかというと、ファイターがシャーマンを兼業する形よりは、盾を持ちにくいシャーマンがファイターも取って前線に出ようとするとこうなることが多い)。シルバーチェインなら一番厚い19でも5000ガメルなので、プレートを着る筋力がないなら考慮してみてもよいかもしれない。投擲武器を持つ手もあるが、筋力がやたらあるのと高機動ファイターとキャラがかぶるのもアレなのでクラブとかロックあたりが面白そう。

前衛シーフ
少人数パーティで重宝。どうせ金属鎧は装備できないので回避力を重視する。ということで、左手にスモールシールド、鎧はソフトorハードレザーというところまで確定(普通はソフトレザーで十分)。武器は、クリティカル値減少ルールありの場合、クリティカル値10のものを使いたい(器用度で攻撃力をカバーできるなら槍か、普通にショートソードあたり)。なしならいっそブラックジャックやネット(筋力がややツラいか)やボーラあたりを持つのも一興(メイスも便利なのだが美しくない:見た目がアレでもよいなら、初手でジャベリンを投げて走りショートソードを抜く嘘ファランクスもあり、敏捷が高ければソフトターゲットには脅威になれる)。サブ技能はセージ・レンジャー・バードあたりを取っていった方がパーティのバランスが取りやすいと思う。シャーマンを取る手もなくはないし、専業シーフならプリーストと兼業でやっているファイター並に戦うことも可能。人数が少なければ高機動ファイターの代役もこなすことになり、ソフトターゲットを狙ったときの確実性、盾がスモールになること、鎧の薄さなどが微妙にハンデになる一方、隠密行動に向くメリットがある。その場合、打撃力+5(筋力9~18でもファイアーウェポンで打撃力20に届く)かつクリティカル値10の武器が望ましく、筋力19未満だと弓以外はロングスピア一択になる(片手両手で攻撃力を動かせるという唯一無二の特徴が、意外とありがたい:金属鎧のクリティカル耐性ルールがある場合のみ、ライトフレイルなどの片手打撃武器がロングスピアに対し優位性を持ち得る)。ロングスピアは両手で持てばバッソと同等、片手時にも泣き所の打撃力を補ってくれるが、補助魔法が期待できず時間もかけられないことが多いザコ掃除はツライ。

後衛シーフ
ファイター系の人数が足りている場合に適するほか、シーフの生命点が低く前に出したくない場合の選択肢になる。装備はソフトレザー+ボウ、予備でダガー・ダーツあたりでよろしかろう。ソーサラーのレベルが低い(ゴーレムを気前よく作れない)うちは護衛もしなくてはならないので、ショートソードくらいは持っていた方がよいかも(ダガーでも打撃力に大差はないかもしれないが、キーナンバーが低い領域では1点2点で期待ダメージ(レーティングの期待値ではない)がけっこう変わる)。サブ技能はセージ・レンジャー・バードのうち他のメンバーと重ならないものを取るか、シャーマンを数レベル取っておくと安定する(ウィスプ/シェイド召還、ウォータースクリーン、ファナティシズムなどの雑用のほか、インビジビリティも重宝だしセンスオーラも地味に役立つ)。シャーマン技能を取らないなら、コモンルーンを持っておくとよい(少人数だとソーサラーとの兼業も面白いが、ソーサラーが複数いると面倒なことになるので、事前に打ち合わせるのが無難)。どちらにしても、スキルは周りの様子を見ながら取ることの方が多いと思う。グラランを入れるならファーストチョイスのボジションだろうが、シャーマンを取れないのが玉に瑕(接敵で魔法や間接攻撃を封じられるルールなら、圧倒的な敏捷度と長大な移動攻撃範囲が生きる)。

前衛マッチョシーフ
筋力19以上のシーフがハードレザーとラージシールドとバスタードソード(すべて必要筋力13)を装備して、戦闘時にはソーサラーにストレングスをもらう(またはコモンルーンを使う:1万ガメルで魔術師ギルドさえ近くにあれば購入は簡単)というバカネタ。装備としてはバトルアックスあたりもバカっぽくてよいが、実用も多少考えるなら、鎧は必要筋力10にして軽い片手剣とバスタードソードの2本差しにすればよい(盾は背負う)。どう考えてもファイター技能を取ってプレートを着込んだ方が戦闘力は高いのだが、それでも、高い回避力と筋力修正+4がモノを言ってザコには相当強いし、クリティカル値が低いのでファイアーウエポンをもらえばボスにも立ち向かえる(まあ、能力値自体が19と高いので当然といえば当然)。ドワーフが適するように思えるかもしれないが、防御面は回避力重視なので敏捷度が低いと意味が薄れる(12は欲しい:結局ほぼ人間専用)。なお筋力19というのはシーフ技能でヘビーフレイルorマトック(クリティカル値10で打撃力に+10以上がつくのはこれしかない)が使える最低筋力でもある。上質武器が無条件で入手できるルールだと筋力15で必要筋力13-5の武器が持ててしまい、そんなにマッチョでないシーフでも可能になる。

プリースト
兼業でやればよいのでメインで取ることは少ないと思う。誘導がしやすいため固定NPCとして出したがるGMもいるだろう。初心者でもロールプレイしやすいのでPCがやっても面白いのだが、別にメインで取る必要はなかったりする。NPCで出した場合、戦闘中はとくに理由がない限り凝った行動を避け、生命点が減った人を機械的に回復するのが無難。スペシャルマジックは、チャザのラックがお手軽便利(なにしろ死んでも助かるからねぇ)、ラーダのウィークポイントはルール次第(元のクリティカル値が10だとして、魔法の武器で-1、シーフ技能で-1、ウィークポイントで-1と全部重複すれば7まで下がる:耐性持ちのモンスターを打撃で倒すのに使えたらよかったのだろうが、そういう敵は抵抗値もたいてい高い)、インスピレーションはセージ技能との相性がとてもよい。マイリーはバトルソング(多人数でぶつかるときはファナティシズムを超える究極魔法になり得るけど、これってNPC用だよねぇ)もデバインウエポン・デバインアーマー(7レベルだし、本人が強くないと意味がないし、潜入に使えるのもレアケースで、たいていは捕まったときくらいしか活躍しない)も状況が整えば効果は高いが使い勝手がイマイチ、ファリスは最後の最後でセイント・ジハドがあるものの今更感が大きい(プリーストをそこまで伸ばすかという話と、かける魔法というよりかけてもらう魔法じゃないのという話の、両方の意味で微妙)。マーファとブラキはまあいいんじゃないかな、スペシャルマジックを重視して取る宗派じゃないし(リターンホームは戦術的には反則級のスゴ技なのだが、たいていのシナリオでは逃げて得する状況がほとんどないため、戦略的に有効利用するのが難しい:取り決め次第でヒートメタルも相当凶悪なのだが、非人間型の相手には通用せず、ゲーム後半で魔法の鎧が標準装備されてくると有効度が落ちる)。ガードトレーディングについては、それなりに商業が発達した地域なら金さえ払えばサービスとして提供されるのが普通だろうというのが筆者の意見(出先で応急に必要になることは普通にあるが、まあたいていはGMの陰謀で大した役には立たない)。

シャーマン
花形なのでパーティに1人は欲しい(まったくいないとGMが困るので、1レベルでよいから誰かが取っておいた方がよい:3レベルくらいまでのシャーマン魔法には、ファイターが取ってもシーフが取っても実に便利なものが揃っている)。専業でやるとソーサラーよりも早く「アメコミヒーロー」になれる(両方専業だと約1レベル分先行、魔法も7レベルまででおもなものが揃う)が、少人数パーティだとシーフを兼ねることが多いと思う。シーフとの兼業は、無駄はあるもののトガった強みもあり、便利魔法もインビジ、シェイド、ホールド・コンフュ・バインド・スリープ、ミュート、コントロールサウンドと、なかなかヤバいものが揃っている(ソーサラーと違い精霊力による制限があるが、シルフさえ呼べればだいたい問題ない)。旧ルールだとスリープの有効範囲が10mなので強力(接触に変更する必要はなかった気がしないでもない)。シーフが他にいるなら、エルフシャーマンでレンジャーをサブ技能にするとカッコイイ(ヒマになりにくいし経験点も安いのが嬉しい)が、戦力的にはファイターを取った方が安定する(本格的に兼業しなくてもハードレザーを筋力いっぱいまで着られるし、シルバーチェインならもっと安全)。バルキリー系の魔法が強力なため男性の方が戦力になることが多いが、プリーストの人数が足りないパーティなどでは女性の方が活躍できる(メインプリーストがマヒや気絶になったときにリカバリー役がいると、かなり安定度が増す)。

ソーサラー
成長が遅いので多少の辛抱と、精神点が尽きたときの立ち回りの工夫が必要。種族としてはエルフが適する(筋力がほぼ不要で、魔力を決める知力と行動順を決める敏捷が重要で、精神点もそれなりに欲しいため:範囲魔法や補助魔法が間に合う間に合わないというのも地味にデカい)。GMがエルフソーサラーを認めたくない場合は、直接禁止するよりも「エルフはパーティーに1人まで、希少種族だから」とした方が(エルフより希少なはずのグラランとハーフエルフが両方入るような場合もあるんだからほとんどこじつけだが)プレイヤーに悩んでもらえる。セージを兼任するのが王道なのだろうが、筆者がGMでプレイヤーが少人数のときは「ソーサラー技能はセージ技能を兼ねる」こともある。強化魔法をかけて突入、範囲魔法を1発かました後はヒマになりやすいので、味方にかけるタイプの呪歌(マーチ・モラル・レジスタンスあたり)を覚えておいてもよい。魔法を使う上で視界の確保が重要なので、できればシャーマンも1レベル欲しい(エルフはその点でも有利)。経験点に余裕がないので、セージ以外をサブで伸ばすとしたらレンジャーだろうか。戦略に関わる立場なのでNPCに任せるのは避けた方がよい。6レベルで人間を辞めはじめて、8レベルで完全にアッチの世界の生き物になる(どの職業の魔法もPCの立場で実用的なのは8レベルまでだが、ソーサラーにのみ10レベルでメテオというロマンがある)。

バード
グラスランナーが専業でやるとヤバいことになるが、筆者としてはエルフも捨てがたい(バードの知力が高いと行動宣言順の関係でシングやダンスが凶悪になる)。というか、新ルールでのチャームの変更がヤバすぎる(採用しない方がよいと思う)。精神影響の魔法が重複してかからないルールを悪用してドラゴンの咆哮を防ぐ(6ゾロで効くまで歌い直す:ただし術者は3m移動)など、地味に活躍の場がある。呪歌はルールがけっこう杜撰で、完全版に対する補足で「耳栓をすれば無効」「聴いてもバード技能がないと何の呪歌か理解できない」などの公式見解が出ているが、ミュートやデフネスの魔法ならともかく耳栓で一気に完全無効というのはちょっとアレ(その割に歌さえ聞こえれば100m先にいても効く)だし、バード技能の持ち主や同じ呪歌を何度も聴いている人が何の呪歌かわからないというのもちょっと変、行動宣言のときに味方に何を歌うのかわからないように呪歌を指定するのも面倒なら、笛だけ扱いが別になる(チャームは「相手が理解できる言語」で命令しないといけないので笛だとムリ)のもアレ。さすがにチャームはヤバいことに気付いたらしく補足がいくつも出ているが、完全版のチャームは丸ごと採用しないのがいちばんである(耳栓での完全封印などもチャームのヤバさへの反動にしか見えないので、筆者がGMならチャームを戻して他も調整する:相手がグラランだと間に合わないけどね、耳栓)。

レンジャー
専業にしてシューターをやらせるとかなり強力。ソーサラーに比べると2レベル以上先行することになるので追加ダメージも大きく、ドワーフレンジャーでロングボウとクレインクインの2丁持ちにすると中盤までの魔術師系の敵を瞬殺できる(筋力が倍率で効くクレインクインは、ドワーフに持たせると恐ろしい威力になる:安定させるにはシャーマンの先制ダメージ魔法との協力が必要で、抜き打ち可ルールでも弓はさすがに持ち替え1ラウンドとするのが普通だし、ルールによっては使い終わったクレインクインをソーサラーの人にでも拾ってもらう必要があるだろう)。8レベル超のソーサラーorシャーマンが相手だとさすがに分が悪いが、レベルと能力値の分精神抵抗が高いのでルーンロープやスタンクラウドはもらいにくいし、ライトニングバインドならくらっても矢は当たる(冒険者レベルと生命点が高いので即死はまずない)。ドラゴン相手でも、上質ヘビークロスボウにファイアーウェポンをもらえれば多分ダメージは通るだろう(あまり有効な打撃にはならないだろうが)。銀の武器(というか矢)が比較的簡単に入手できるのもプラス(普段使う矢とは別に10本くらい用意しておくとよい)。専業でなくても、不意打ち判定ありのルールならパーティに1人必須といえるかもしれない(これは知力ボーナスを使うのでエルフの方が適している:装備制限がかからないことに注意)。ドワーフだと敏捷度の関係で「防御魔法がかかる前に先制して瞬殺」というパターンはムリだが、魔術師狙いによって「物理防御魔法を強制できる」のは戦術的に大きい(不意打ち判定はまあ大目に見てもらうとして)。レンジャーとセージを並行して取ってもソーサラーよりは成長が早い(余った経験点でシーフを取れば万能知恵袋になれるうえ、ちょっとした護衛もできる:予備でショートソードでも持っておこう)。混戦になったらやることがなくなるので呪歌でも歌おう。ファイター以上に精神点が余るので、プリースト技能を1レベル取ってトランスファー係になるか、コモンルーンを持っておくとよい。

組み合わせ
すでに触れた重武装ファイターとプリーストorシャーマンの兼業は、能力値さえ高ければ安定。Wizのロードとサムライみたいなもん。セージは盾持ちでも支障がなくプリーストより安いので、取る人がいなければ高機動ファイターに任せる。専業ソーサラーでもファイターとシャーマンを1レベル取っておくと便利。盾捨てルールは進行上の都合もあるのでGMと相談、筆者としては盾を捨ててバッソ殴りができるなら盾を捨てて魔法もできるのが自然だと思う(これを選択的に禁じ手にするなら、条件を「盾を持たず発動体を持って利き手を空ける」にする手もあるが、頑張って理由付けせず「進行上このルールで」と処理した方が無難:いちおう「発動体(もちろんメイジスタッフ含む)を手に取れる状態で両手を空ける」という条件にすれば武器を保持したままでのソーサラー魔法も禁止できて、ゲームデザイン的にはこっちの意図があったようにも見える)。ソーサラーがサブでシーフを取る手もあるが見た目がアンバランス(とはいえ、悪党育ちの人間orハーフエルフがソーサラーになっていけない理由もなかったりする)。シャーマンがサブで取るならシーフかファイター(1レベルで止めるなら、どうせすぐ技能としては使い物にならなくなるので、ファイターだろうと思う)。兼業の仕方に幅のあるシーフは、他のメンバーのスキル取得を眺めながらバランスを取る。


パーティの構成

原則

シャーマンとソーサラーは各1人いた方がよい。シーフとレンジャーもできればPCで。前衛が1人もいない状態も、一般には避けた方がよいだろう。盾捨てルールは人数や望まれる戦闘の重さに応じて調整した方がラクな要素だと思うので、上手いことバランスを取りたい。初心者が多いときはとくに、ドワーフを含む編成だと安定する(トランスファ役の容量が大きいことで、魔法キャラのワンミスが致命傷になりにくくなる:NPCでプリーストを出すならそちらをドワーフにしてもよい)。

ソーサラーとシャーマンの成長が全体のボトルネックになることもあるが、3レベルくらいなら離れてもなんとかなる(というか、魔法キャラは低レベル時こそが腕の見せ所なので、プレイヤーの熟練度次第)。とくにシャーマンは(ソーサラーよりは)経験点が安い上、実用的な魔法は7レベル以下(おもなものは5レベル以下、ぜひ欲しいものは3レベル以下)ばかりだし、マルチスキルでも高レベルシナリオについていくのは難しくない。ソーサラーは立ち回りというよりも精神点のやりくりと自分をヒマにしない(=お荷物にならない)工夫が重要。ただ、魔法キャラ同士、前衛キャラ同士のレベルは、あまりかけ離れない方がよい。

筆者としては、ファイターが10レベル(経験点で59500点)になった頃にソーサラーが8レベル(経験点で57000点)、副業持ちのシャーマンが7レベル(経験点で31500+副業分)くらいでちょうどいいのではないかと思う(こう考えるとやっぱりシャーマンは安い)。心情的に、ソーサラーはファイアーボールが使える4レベル、シャーマンは便利魔法が出揃う3レベルに早く到達したいだろうが、そのちょっと手前の「工夫しないとあっという間に詰む」段階も面白い。また反対に、プレイヤーに初心者が多い場合は3~5レベル(というか初期経験点に+10000)くらいから始めると、雑なプレイでも破綻しにくい。

ソーサラーが副業を持つのも、実はそんなに厳しくない。ファイターが8レベル(経験点で32500点)時点で、レンジャーorセージorバードと同レベル兼業のソーサラーは5レベル(経験点で29000点)とやや遅れるように見えるが、ソーサラーが兼業でやっている横でファイターが完全専業でやるからそうなるのであって、ファイター7レベル+プリースト4レベル(経験点で31000点)くらいにしておけばどうということはない(レンジャーを専業でやられると33000点で9レベルになるが、レンジャーならいいんじゃないのという気がしないでもない)。セージ同時取得ルールはここに手を入れたかったのだと思われるが、ただでさえ重いソーサラーの成長がより重くなってストレスが溜まる(みんなが「どれ上げっかなー」とか盛り上がってるときに、せめてセージでも上げて残念さを薄めたいのは人情というもの)。

みんなで兼業すると技能がかぶりまくるので、多重兼業やソーサラーの兼業は少人数パーティに向くことが多い(ソーサラー以外なら、あえてかぶらせても面白い)。4レベル超のソーサラーが複数人いると極悪な戦術がいろいろできる(補助魔法のスピードが倍になるだけで戦術の前提が崩れるし、スリープクラウド全力がけ2連発(出目が悪くてコケる心配がかなり減る)とか、シャーマンがソフトターゲットにジャベ>ファイアーボール2連発>物理飛び道具で追撃とかもシンプルに非道い)ので、これだけはGMと相談してから採用したい(男性シャーマン2人でジャベジャベってのもあるけど、ダブルソーサラーほどは酷くない)。まあソフトターゲットが増える負担はあるので、少人数パーティーでならアリなのかもしれない。

3人パーティ

この人数なら、ラーダのプリーストにセージも持たせてNPCで出しても問題ないと思う(半端に戦えるマイリーやファリスのプリーストより、GMとしても使いやすいしプレイヤーとしてもありがたい:ソーサラー技能でセージ技能を兼ねさせる手もあるのだが、セージをNPCに担当させると情報操作がやりやすくて楽)。プリーストをPCがやる場合は専業セージでも出してやろう(前衛が足りなければ魔法キャラのお守りができる程度のファイター技能もオマケで)。

構成例としては

あたり。ファイターがレンジャーを担当する場合、高機動型でないとレンジャー技能が制限される(鎧制限はハードレザーまでくらいに緩和した方が無難)。まあ、がんばって万能にする必要もないのだが、セージはともかくレンジャーはいろいろと使いでがあるので、NPCではなくPCに持たせた方がよい(必須ではないが)。本来ならシャーマンレンジャーも使いやすい組み合わせなのだが、そうするとシーフを任せる人に困る(ソーサラーに兼業させるには重く、ファイターに兼業させるには無駄が多い)。

グラランシーフ、グラランレンジャー、グラランバードのネタパーティも作れる。硬い敵にダメージが通らないのでエンチャントorファイアーウェポンのコモンルーンと上質武器は必須(あとは技能レベルとクリティカル頼み)。回復手段と幽霊対策が皆無なのでバードのヒーリングとララバイも必須。アンデットでない物理攻撃無効の敵や、クリティカルでもダメージが通らない敵からは走って逃げる(ドラゴンに吼えられても頑張ればコケない)。ゴーレムとか精霊とかが相手でなければ、実はけっこう戦えたりする(というか、完全な専念上げによってレベルでゴリ押ししているだけ:だから、経験点比での戦闘力はそれなりにあるが、レベルに合わせてモンスターを用意すると歯が立たない)。種族をドワーフにすると少し実用度が上がる。

4人パーティ

ソーサラーとシャーマンを両方専業にすると非魔法キャラの兼業負担が増え、意外とバランスが取りにくい(専業ソーサラーに対してシャーマンがレンジャーを取ると、後衛の足並みも揃うし前衛の負担も緩和されるが、後衛の脆さをシーフが1人でサポートしなければならないことには変わりない)。固定NPCを出して5人になると前衛後衛のバランスや連携が難しくなるし、ソフトターゲットを増やしすぎると収拾がつかなくなるので、慎重にやりたい。

魔法キャラを多少遅らせる場合の組み合わせも意外と難しい。基本的にはファイターとシャーマンとソーサラーが各1人いればフルパーティが組めるので、残った1人がシーフかプリーストのうちどちらかをメインにすると無難。シーフをメインにした場合、ファイターにプリーストを取ってもらって、レンジャーとセージをシャーマンとシーフでどちらか取るような格好か。ファイターに対してシーフがレベルで先行すると、白兵戦能力のギャップを埋めやすい利点がある(ソーサラーの人はヒマにならない対策を自前で練る)。

プリーストをメインにした場合副業はファイターが第一候補で、そうするとシーフのなり手がシャーマンだけで、ソーサラーがレンジャーでファイターがセージ(反対でもよいがこの方がお互いヒマになりにくい)だと、ファイターはやや寄り道を増やすことができる。プリーストにシーフを兼務させる場合、ファイターがセージでシャーマンがレンジャーを取る形に落ち着くと思われ、そんなに悪くはないのだが、やはり宗派の問題が残るのとソーサラーのプレイヤーに工夫が求められる。

バランスを取ろうとすると結局上記のパターンに落ち着くので、1人トガったキャラを入れてみても面白い(たとえば前衛を1人シャーマンファイターにして、レベルがかけ離れないようもう1人の前衛はプリーストを取り、ソーサラーとシーフで残りの雑用を全部やる、とかそんな感じで)。出てきたパターンを一覧にするとこんな感じ。

やはりファイターが2人入ると安定する。固定NPCを出すなら、前衛が薄いパーティにファイタープリースト、シーフプリーストを採用する代わりに専業プリースト(シーフが雑用を引き受けることでバランスが崩れないように注意)、隙のない構成なら一般人などのお荷物、といったところ。人数が増えた分、多少寄り道するキャラを作っても面白い(シャーマンを少し取るとか、バードを取ってみるとか:無駄があるということは遊べるということである)。お荷物NPCを出してソフトターゲットを増やしたとき相当苦しくなる人数なので、GMはしっかり計画を立てよう。

5人パーティ

前に1人後ろに4人という形も考えにくいし、5人いて主要職業をNPCにやらせるのもアレなので、前衛を2人用意したうえでソーサラー、シャーマン、プリースト、シーフを揃えることになる。

ちょっと注意が必要なのは前衛の人数が増えるとプリーストが忙しくなることで、回復対象の選択、拡大消費のタイミング、精神点のマネジメント、自分自身の攻撃参加なども含め、戦術的な絡みも増える。サブでファイター技能を取るのが安定だが成長がやや重くなるし、攻撃参加回数が稼げないのでメインファイターほどは戦えない。またシーフやシャーマンファイターは基本的に打たれ弱く、強敵相手に攻撃参加してもあまり役に立たないことが多い。これらのことから、前に白兵戦重視のファイターを2人用意するのが安定パターンといえる(また、このゲームではツートップでの戦術がけっこう面白い)。

ファイターを2人用意してプリーストは兼務させないとすると、これはもうファイターセージ+ファイターレンジャーか、両方専業で適宜寄り道してもらう形しかない(後者はファイターが比較的自由に寄り道できるので、初心者がファイター希望だった場合に適する)。後ろは、シーフプリーストを認めないならシャーマンがシーフをやる以外になく、ファイターがレンジャーとセージを取っていないならプリーストとソーサラーで手分けすることになるだろう(ソーサラーシーフもなくはないが多人数だとさすがに重い)。たとえば、

など。プリーストの人は自分がソフトターゲットになっても立ち回れるかどうか考えてから技能を選ぼう。一番上のパターンはソーサラーの経験点に余裕が出る貴重なパターンなので覚えておきたい(初心者がソーサラーを希望した場合に:筆者は、初心者には(デタラメなやり方を含めて)自由に行動してもらって、ベテランがそれを活かして遊ぶ形が好き)。下のパターンはファイターの経験点に余裕ができるが、ファイターレベルだけ突出させると、ファイターがやられたときにそこで詰んでしまう危険が高まるので注意。もしシーフプリーストを認めるなら、 の形も作れて、上のパターンはシャーマンの経験点に余裕ができる。

もうひとつの考え方として、ファイターシャーマンや専業シーフを活用して中盤を厚くすることもできるが、戦力的にはやや後ろ寄りになる。また、ファイターシャーマンを入れる場合ソーサラーの成長をある程度重くしておきたい。結果的に

どれもそれなりに難易度はあるが、ヒーリングが活躍する編成なので、女性キャラのシャーマンがいる場合には面白い。一番上はシーフの経験点に余裕ができる。一番下は前衛が自給自足する前提のゼロトップで、範囲ダメージ魔法などをもらうと途端に苦しくなる欠点はあるが、それ以外は割と安定する。

固定NPCを出したい場合は、お荷物役ならセージ、戦力補強なら専業プリースト(またはファイター数レベル追加)、ヒネりたいならレンジャーあたりが無難。この人数だとセージを足並み合わせのウエイトにした方が便利なことが多い(初心者のレベルアップに自由を与えるために引き受けるのはアリ)。NPCプリーストは生命点が減った人を機械的に回復させるか、回復役が足りているならマイリーでバトルソング専門にするのがラク(PCがマヒなんかをもらったときのバックアップにもなって、かなり安定する:5人いてさらに戦力補強ってのも、よほど初心者が多くなければ必要ないとは思うけど)。

初心者の「やりたいキャラ」をまず聞いておいて、上記のパターンに近づけるような形だとバランスが取りやすいと思う。ファイターセージとファイターレンジャーでツートップにする場合、レンジャーの鎧制限はハードレザーまでに緩和した方がスムーズだろう。なおPCが6人いる場合、ファイター2人+シーフとプリースト+シャーマンとソーサラーの形で、シャーマンがレンジャーを取る(セージは暇な人、というかレベル押ししなくても立ち回れる人)ともっとも安定するが、どうしても進行が重くなるので、細かい部分は簡略化したルールでやるのが無難(NPCの参加も慎重に)。

特殊な形

GM含めて6人集まれるなら、1人はサブマスターをやってもらい4人パーティ+複数NPC(非戦闘員のお荷物キャラを含めるのが無難だが、必須ではない)という選択もある。慣れた人が多くないと成立しないだろうから、運用は各自で話し合って決めればそれでよい。反対に人数が少ない場合、PCを1人2キャラ担当にする案もあり、これならGM含めて3人でも4人パーティー+NPCにできるし、GM含めて4人の場合もNPCをベテランのPCに預けてしまうワークアラウンドが可能。

シーフプリーストを認めるか

プリーストの役回りとして、戦闘時に「忙しくないが自分の身は守れる」人がやった方が戦力になるということと、シャーマンやソーサラーが兼任するのは(2人パーティーとかでない限り)経験点と精神点の両方が厳しくなることを考えると、シーフに兼任してもらうと他の人の負担が減るのだが、宗派の問題が残る(ファリスとマイリーは論外として、ラーダ・マーファ・ブラキも無理っぽい:シーフ技能とディバインウェポンの相性がアレなので、マイリーだけは禁止しておくのが無難)。唯一チャ・ザが使えそうだが、それでもロールプレイがややこしいことになる。プリーストは固定NPCで出したい場合も多いので、「シーフとプリーストの兼業は原則として認めない」として、必要に応じてガネード(オプションの盗賊神)プリーストとの併用を認める形が無難ではある(レベル5のスティールメンタルパワーがヤバいので削除してもよい)。

経験点さえ支払えばシーフでもプリーストでも(種族制限の範囲内で)好きに取ってよい、というルールにする場合、ドワーフのシーフプリーストがけっこう有力になる。シーフ技能に関連する能力値としては器用と敏捷が重要だが、使う頻度は前者の方が高いことが多く、筋力が高いため装備制限が緩和される。また器用と筋力のボーナスで白兵戦能力を補えるうえ、生命点や精神抵抗も高いので、まさに「忙しくないが自分の身は守れる」ポジションに立てる(欠点は回避能力が低く毒麻痺をもらいやすいことくらい)。シーフプリーストを認めない場合、グラランシーフの相対的価値が上がる(トランスファできないことがデメリットにならなくなる)ことも知っておきたい。

また、公式見解を始めとして、シーフ技能にいろいろと面倒な制限を課している場合も多いが、冒険者として旅をしている以上、特定地域のギルドへの所属や泥棒稼業との両立はしていないと考えた方が自然で、ギルドでは常に「余所者扱い」を受けるとした方がよいように思う(当然、盗みを働いてバレれば公権力とギルドの両方から追われることになる)。同じことはソーサラーやプリーストにも言えて、一般的なキャンペーンシナリオに参加しているキャラクターが学院やギルドや神殿での研究活動や修行も同時に行っているというのは、いくらなんでもムリがある(SFC2の元になった「自由人の歎き」のように、移動距離が長かったり時間に追われたりといった都合があるものはとくに)。

この辺の取り決めを話し合うときは、生まれ表の扱いにも注意が必要。兼業を認めない方針だと生まれ表を振った時点で「取れないスキル」が強制的に(しかも能力値に関わらず)決まってしまうため、やめて欲しい組み合わせを指定するなら、生まれ表はサイコロを振らずに自由選択できるようにしておいた方がよいと思う。筆者としては、生まれ表はちゃんとサイコロを振って、その後は個人の裁量で選択してもらい、結果に合わせてGMがやりくりをする形の方が自然ではないかという意見。ただし、とくにメインプリーストがシーフの場合に、パーティ全体がマヒや不意打ちなどにかなり強くなることは覚えておきたい(殴られる回数が多い前衛、打撃が届くとほぼ回避不能で冒険者レベルや生命力ボーナスも低い後衛とちがって、シーフは安定度が高い)。

オマケ(シーフと魔法と経験点):シーフ技能との組み合わせで高い効果が得られる魔法が、シャーマンの3レベルまでとソーサラーの3レベル以上に豊富にある。シャーマン3レベルは経験点6500で取れるので、6レベルシーフなら7000点使って7レベルに上げるより断然お得である(どちらかというとファイターが取った方が凶悪なものが多いが)。ソーサラー魔法が本格的に便利になるのは3レベルくらいからで、必要経験点も9000点とやや高い。もし経験点5万点(専念上げだと9レベルで5500点余り、同じパーティに専業ソーサラーがいたら7レベルで8000点余り)を自由に使えるなら、シーフ8+シャーマン3+ソーサラー3(0点余り)とかシャーマン7+ソーサラー4(あと2500点でソーサラー5)なんてこともできるし、ソーサラーが10レベルに到達する10万点ちょっと(まあほとんど最終盤だろうけど)だと、シーフを10レベル(5万点弱)取っても5万点残るので、シャーマン3レベルのソーサラー7レベルが取れてしまう(ソーサラー技能を複数人で持つ場合、事前に打ち合わせた方が無難)。筆者としては、普通に始めた場合は3万点か、せいぜい5万点くらい出したら終わりにした方が無難だと思う(高レベルシナリオやりたいときは、最初から高レベルで始めるか、いっそ5レベルくらいから間を飛ばして始めた方が、いろいろとラク)。

ソーサラーと兼業

このゲームのスキルバランスの難しさは、ソーサラー技能の扱いにポイントがある(デザイン的には、ソーサラーが他の技能を取ることよりも、他のキャラがソーサラーを副業にするのを制限したかったように見える:すでに触れたが、中レベル以上のソーサラーが複数いると、戦術的な前提があちこちで崩れる)。シャーマンの場合2スキル兼業で、経験点の安い方を先に上げ同じなら冒険者レベルが上がる方を優先、という方針でもイケるのだが、ソーサラーの場合ちょっと重い。ただ、7レベルくらいから魔法が本格的にヤバくなるので、キャンペーンを長持ちさせる都合で回り道するのはアリだと思う(経験点を3万点もらった時点で、ソーサラー専念上げだとちょうど6レベル、ファイターだと8レベルに2500点届かず、シャーマンだと7レベルに1500点、レンジャーだと9レベルに1000点届かない:シャーマンの7レベル(とくに男性)もなかなか凶悪なので、意図的に回り道するなら打ち合わせた方がよい)。

ファイター、シーフ、レンジャーのどれかと両立できれば活躍の場が広がり、シャーマンにあまり離されても困る、と考えるとレンジャーが第一候補になる(ただし最初の数ラウンドは補助魔法や範囲魔法で忙殺されるので、専任レンジャーでは見せ場になる先制飛び道具をファイターに任せることになるし、レベルが上がりにくい分待ち伏せ弓なんかもハイリスクになる:バレた後魔法でフォローできるのはプラス)。ソーサラーがレンジャーを兼務すると経験点のバランスから、シャーマンがシーフでファイターがプリーストということになり、セージの担当者問題だけ解決できれば少人数プレイではけっこう安定する(ソーサラーファイター+シャーマンレンジャーよりは、ソーサラーレンジャー+シャーマンファイターの方が、はるかに安定するしレベル合わせもラク)。

ファイター技能とシーフ技能を性能面で比べると、前者の優位性は(チャージとかのファイター技能特有オプションは使わないだろうから)装備が筋力いっぱいという点だけなので、後衛の兼業としてはたいていの場合シーフ技能が勝る。ファイターに使いでがあるのはラージシールドを持つ筋力がある場合で、1ラウンドで盾を捨てながら魔法が使えるルールなら安定度が高い(メイジスタッフを持ちっぱなしにすればよいため、コンパクトな発動体は必要ない)。魔法を飛ばした後は盾を拾っておけば(ルールでは拾って構えてで1ラウンド)、回避専念が+2ボーナスのルールでも、3レベルくらいの殴り(=たいていの雇われザコや野性動物の打撃)はそうそう当たらない。ソーサラーとファイターの本格的な兼業は、シャーマンとファイターの兼業に比べると効率が悪い。

シーフは微妙なところで、悪党以外の育ちだとロールプレイが面倒なことになる。そこをクリアしたとすると、護身術としての安定性はファイター技能と大差なく、ライトな隠密行動が可能になる。本格的にシーフと兼業するのも少人数プレイではわりと面白い選択だと思うのだが、残り2人がシャーマンとファイターだとして、プリーストとレンジャーとセージをどう分担するかちょっと迷う(プリーストファイターセージとシャーマンシーフレンジャー、みたいな感じで全員非効率にやった方がよいかもしれない)。コンパクトな発動体さえ持っていれば、技能の組み合わせとしては優秀(これもシャーマンとの兼業の方が勝りはするが、単体でどうこうよりパーティ全体の割り振りが上手くいくか(あるいは意図的にギクシャクさせるか)という問題になる)。

その他でバードも面白い選択肢ではあるのだが、コンパクトな発動体がないうちは楽器の扱いに困る。発動体さえ手に入れてしまえば、ソーサラー魔法と呪歌をシームレスに使えて楽しい(モラル、マーチ、レジスタンス、レクイエムあたりはけっこう実用的)。とくに、敏捷と知力と精神が全部高いエルフがソーサラーをやっているときに有効。シャーマンとの兼業を本格的にやるのはいかにも経験点が厳しいが、エルフがソーサラー技能を取ると必然的にソーサラーシャーマンになる(エルフの視力と敏捷度でソーサラーをやらないでほしいなら、3年修行だのメンドクサイ理屈を後付けするのでなく、種族特性を「プリースト技能と、GMがとくに認めるとき以外はソーサラー技能が取れない」に改定するのがスジ:GMの立場でなら、たんにプレイヤーに「やめてね」と頼む方がスマートだと思う)。

ゲームデザイン的には「ソーサラーはセージでもやっててくれ」という意図があるように見えるが、まあセージなら経験点も安いし妥当ではある。同時習得ルールを使うとシャーマンレンジャーとほぼ同期するが、シャーマンがレンジャーを取っているなら、ファイターにプリースト、シーフにセージを取ってもらえば済む話で、専業でもいいんじゃないのという気がする。それよりは、シャーマンがシーフかファイターを取って重くなった場合に、ソーサラーがセージを同時習得してやや先行するような形を作る方が面白そうに思える。シーフプリーストの項でも少し触れたが、職業制限はキャラ作成ルールと表裏になっているべきで、とくに生まれ表を厳密に適用している場合には、あまり大胆な制限をかけない方がよい(知らないよ、4人パーティで3人「魔法使い」振っても、エルフがいないパーティで誰も「魔法使い」と「呪い師」振らなくても)。


机上チャレンジ


理屈上の武器の選択

この項で、括弧内の数字は最小必要筋力。

戦闘能力を考えると持ち替え可能武器が便利である。基本はバスタードソード(13)で、クリティカル値10、打撃力0/+5、攻撃力修正なし。ロングスピア(4)は両手で持つとバッソと同じだが、片手にすると打撃力ではなく攻撃力が落ちて-1点。バッソのクリティカル値が11になった代わりに打撃力が5増えたのがバトルアックス(10)、攻撃力修正が-1になった代わりに打撃力が5増えたのがヘビーフレイル(10)、攻撃力修正が+1かつ打撃力が5増えた代わりにクリティカル値が12なのがヘビーメイス(9)である(数値だけ見ると)。ロングスピアは片手両手で攻撃力をコントロールできる唯一無二の通常武器(スモールシールドを捨てて両手持ちするとプチファナティシズムになる)。ヘビーフレイルは最大の打撃力を誇る片手武器だが当たりにくく両手で持っても改善しない。ヘビーメイスは片手持ちで攻撃力修正が+1ある貴重な選択肢(これ以外にはライトメイスとクラブだけ、クラブは打撃力の+5ボーナスがない)で、ラージシールドと併用するならファーストチョイス。

ファイターの場合盾なし(武器両手持ち)/スモールシールド(1)/ラージシールド(13)の選択をまずしなければならないが、持ち替え可能武器では「盾を捨てて両手持ち」がいつでもできる(ラージシールドは捨てるリスクが高いのでわざわざ制限するようなものではないと思うが、人数が多いときなどは「ラージシールドは捨てるだけで1ラウンド、移動しながら捨てることはできる」「ラージシールドを捨てたラウンドは片手でしか攻撃できず回避力修正もつかない」といった制限が考えられる:分業を重視しつつ戦闘を軽くしたい場合などに)。強敵相手に盾で被弾数を減らしつつ、プリーストの精神点が切れたところでブーストをかけられるのは大きなメリット。鎧の選択の目安として、防御点10~14はやや頼りなく、15~22は普通、24以上は信頼できる鎧になることを覚えておきたい(低い回避点で前に出るなら必要筋力10以上の金属鎧はぜひとも欲しい)。

上に挙げた中でフレイルというのはちょっと厄介なシロモノで、リアルものとしては短柄のもの(おもに馬上用でホースマンズフレイルと呼ばれる)と長柄のもの(おもに歩兵用でフットマンズフレイルと呼ばれる)があり、ファンタジーRPGでドワーフやオーガなどが振り回しているのはたいてい前者である(避けにくく威力があり、とくに馬上用のものは従来型のメイスを駆逐するほどの性能だったが、それが反映されたゲームは多くない:農民や下級兵士が騎士を殴り倒した野蛮な武器というイメージは、わりと流用されている)。問題なのはフレイルの携帯性で、短柄のものは腰に下げられるだろうが長柄のものはまずムリである。ヘビーフレイルが両手専用でないところを見るに柄だけで1.5mといった長物ではなさそう(というか、その手のものはルール上ポールウェポンになるはず)だが、海外の通販でよく見る20~30インチくらいのものだろうか。そのくらいのものなら、端を引っ張ると解けるように布で括って腰に下げられなくはない。

まあリアル考察をむやみにゲームに持ち込んでも野暮ったくなるだけなのでホドホドがよいのだろう(生命点が1点でも残っていればピンピンしているのに0点になった瞬間バッタリ倒れる世界で何をどれだけ追求するんだという話)。ドイツの方が公開している甲冑剣術指南なんかを見ても、まあそうだろうねとは思うがゲームでこれをやるのはダルい(誤解のないように一応断っておくが、ゲームに持ち込もうとするのを野暮だと言っているだけで、動画の内容自体は興味深い:筆者としては、刃の部分を手で掴むのがデフォで柄で殴ったりするなら棍にしようよとか、なんかほとんど相撲か柔道みたいだとか、元が攻めてきたらやられてもムリないよねとか、いろいろ思うところがあった)。盾捨てと同様、プレイヤーの希望や戦闘の重さなどを考慮しながら進行上の都合で決めるのが無難だろう(GMの仕事はゲームを面白くすることで、リアルっぽい演出はその要素に過ぎない)。余談ついでに、フレイル系のメインストリームは、唐棹(農具)>梢子棍>ホースマンズフレイル>フットマンズフレイルという流れだった模様。

話を戻そう。上記の特徴を使い分けられる特殊な選択としてポールウェポンがある。槍扱いの突き、斧扱いの切り、ウォーハンマー(というかマトック:最初は槍扱いだったけどいつ変わったんだっけね?)扱いの刺し、フレイル扱いの叩き、打撃力そのものと攻撃力修正が0で攻撃力を目標値にした敏捷度ロールに失敗するとコケる払い、と5種類から武器に応じていくつか選べるわけだが、性能から言うと突きができるものが強い(刺しと払いができるとなおよい)。欠点は、筋力20だと20*0.15=3mにもなる長さと、攻撃力+1の攻撃オプションがないこと。ぶっちゃけ、扱いやすさを考えると同じ筋力のロングスピアとヘビーフレイルを持った方がよい(ただし必要筋力に上限がないため、上質武器ルールと併用して29-5とかのモノも作れる:長さが4.5mくらいになるし、経験点を使わない場合ドワーフの最大筋力は22なので、マッチョな人間にしか扱えない)。ちなみに、サリッサやパイクのような本格的な長槍も突き専用ポールウェポン扱いになるはず(すでに触れたように、もし出すとしたらフットマンズフレイルも叩き専用ポールウェポンでよいと思う)。演出上は、重武装ファイターの武装をスッキリさせる効果があり、ハルバード(突切刺払)なんかは1本でなんでもできて便利。

シーフの場合も両手片手選択武器は便利だが、鎧が柔らかいので強敵相手に盾(普通はスモールしか持てないので劇的な差はないが)を捨てるのは無謀。より実用的なのは「弱い敵を手早く片付けなくてはならない」場合への対応だろうか。その用途ならクォータースタッフ(筋力が15必要)やビッグクラブ(筋力1でも持てるが打撃力修正が+5しかない)の方が手軽だが両手専用武器なので運用が面倒(筋力が17あればヘビーメイスが使えるので一応解決する)。その点ロングスピアは筋力の最低ラインが7と低く、相手が弱そうなら盾を捨ててブーストする使い方もそこそこでき(回避が1点下がって攻撃が1点上がるのだからファナティシズムの穏やかバージョンと同義:自分の方が強いならお得ではないが、排除までの所要時間は短縮できる)、基本のクリティカル値が10なので強敵にダメージを通す目的にも適する(これでダメージが通らないなら、筋力の最低ライン19のヘビーフレイルかマトックしかない)。ただ、ザコ掃除の基本は当てやすさ避けやすさなので効率は悪いし、片手持ちしかしない前提なら投げられる分他の槍の方が便利だろう。パーティ内でのポジションによっては、通常武器で頑張るよりボーラやブラックジャックなどの特殊武器を使った方が面白いかもしれない(筋力さえあれば、ネット>マトックのコンボなんてステキなのだが)。

ソーサラーは(筋力が許すなら)ファイター技能を1レベル取らせてラージシールドを持つ手がある(ソーサラー魔法に関するルールや公式裁定をまとめるとどうやら「盾を持たず片手を空けて発動体(メイジスタッフ含む)を持つ」前提の模様:その場合盾を捨てて魔法を使うことになり、ラージシールドを1ラウンドで捨てられないルールも併用するならスモールシールドしか選べない)。ラージシールドを構えて回避に専念すれば、いくら鎧が薄いとはいえ、かなりタチの悪い相手に絡まれても前衛が助けに来てくれるまでは持つ(5レベルくらいより上になると通用しないが、だったら白兵戦で頑張るより魔法で薙ぎ倒した方が早い)。ラージシールドを持てる見込みがないならシーフ技能でもいいと思う(どうせ鎧はソフトレザーまでだし)。コンパクトな発動体が手に入る頃には白兵戦に参加しても役に立たないレベルになっていることが多いので、呪歌か飛び道具でも適当に見繕っておく(少人数パーティでレンジャーを兼務する場合はそれなりに働くべき)。

シャーマンはちょっと面倒で、ラージシールドを持てるならファイター技能でよいのだが、武器を抜いた状態だとイチイチ「どちらか捨てて魔法」ということになる。盾を持つなら、ダーツや投げダガーなど小回りが利く飛び道具の用意は必須だろう。ヘビーメイスあたりを持てば「普通に打撃」「盾を捨てて両手打撃」「盾を捨てて魔法」「武器を捨てて魔法」「武器を捨てて飛び道具」のオプションを得られるので、専業ソーサラーとレベル合わせをする際にファイターを取っておくのは有効(非戦闘員NPCの護衛くらいはできる)。ラージシールドを持てる見込みがないなら、シーフ技能やレンジャー技能で特殊武器や飛び道具を持たせるのがいいと思う(ソーサラーと被らないように取る)。レンジャー技能は経験点が安いので、白兵戦をやらないならお得。

なお、公式裁定ではラージシールドを捨てるならスモールシールドへの持ち替えも可というコメントが出ていたと思うが、筆者がGMなら、人数と面子を見ながら判断する形にしたい(公式には「“ソード・ワールドRPG”では、基本的に、盾は腕に固定していない扱いです。だからこそ、戦闘中に盾を地面に捨てることができますし、背に負うていた盾を構えることも可能なのです。地面に落ちていたのを拾い、それから、構えることだってできます。特定キャラクターについて、特に、腕にバンドなどで固定していると設定するなら、GMはそれを認め、武器狙いの対象にならないとしてもかまいません。しかし、そのときは、「盾を捨てる」という行動はできなくなります。」という扱い)。盾についてはイメージ的な部分もあり、筆者はスモールシールドはセンターグリップ、ラージシールドはベルト+グリップ、どちらも基本的に円形と解釈している(スクトゥムやパヴィースのような全身を覆う盾はラージシールドに分類せず、別ルールで運用すべきだと思う:背中に装備する大盾(ゲルググが背負ってるのを2倍の大きさにした感じの)とクレインクインクロスボウとの併用も有名だが、アレはアレでアレな武装なのでなんとも)。

ソーサラーとシャーマンともに、突入戦用にヘビークロスボウを用意する案がある。このとき、大きなクロスボウの弦を他の人に引いてもらって射撃だけする代理引きを認めると、グラランファイター(とレンジャー)によるソフトターゲット先制攻撃が極悪になる(人間の魔術師系ボスが、グラランとエルフと素早い人間の3人がかりくらいで狙われると詰む:飛び道具無効のマジックアイテムを持たせるとか、幻影を撃たせて最初のラウンドをやり過ごすとか、インタラプト発動or人に設置するタイプのスペシャルマジックを用意するとか、かなりの裁量を使わないと抜けられない)。筆者がGMなら、必要筋力の高いクロスボウでも射撃は可能、射撃準備は筋力の不足分だけ余計にラウンドを消費すれば可能、筋力の不足分が攻撃力のペナルティになる(重さやサイズや反動で扱いにくい)くらいで手を打ちたい(もちろん、たんに筋力以内のものしか扱えないとしてもダメではない)。クロスボウはゲームのリズムを崩しやすい(ことあるごとに「弓を~」が入る)ので、武器の存在自体を封印する考えもあるだろうが、万全突入のインセンティブが上がるのは悪いことではないようにも思えるし、微妙なところ。標準のリロード時間がちょっと早いのは、まあ目くじらを立てるほどではなさそう(史実だと、クレシーの戦いくらいの時期の熟練者で、ロングボウは6射/分=1射/10秒くらいだからルール通りでちょっきり、クロスボウは2射/分くらいだったらしい:クレインクインが出てくるのはその数十年後で、銃や砲の原型であるハンドキャノンはもちろん、実は中国(元)で大砲が実用化されたより遅い)。


2万点の経験点でタイマン最強キャラを作ろう

全能力値12の人間で技能なしの状態から考える(公開での行動宣言はせずGMにコッソリ伝え、相手が何をするのかお互いにわからない前提:同時行動で扱うかラウンドごとに先制者を決めるかというのも問題だが、お互いの行動をGMから知らされた後2D6を振り合って、同点の場合のみ同時行動とでもしておこうか)。専業のセージ・レンジャー・バードだと7レベルで3000点余り、ファイター・シーフ・プリーストだと6レベルで3500点、シャーマンだと5レベルで4500点、ソーサラーだと4レベルで6000点余りとなる。

まず真っ先に思いつくのは5レベルシャーマンでスリープを使うこと(余った経験点でファイターを3レベル取り、盾を持っておく)。3倍消費で自分も昏倒、起きたら相手は寝ているという寸法。が、これは相手に「抵抗に集中」されるとかなり不利(レベル7のキャラだと修正値で2負け)なので、結局読み合いになる。抵抗されると昏倒してそれまでなので、バクチ要素がかなり高い。が、冒険者レベルが低くなるソーサラーやマルチ技能キャラにはかなりの威力を発揮する。遠距離(100m開始とか)ではミサイルプロテクション>ダメージ魔法が安定するが、精神点が尽きる前に倒し切らないと終わるので、ムリっぽければインビジで消えてゆっくり逃げノーコンテスト狙い。1発魔法のない相手と数十mくらいの距離で戦う場合、女性ならファイアボルト>遅らせヒーリング>ボルト>ヒーリング>ボルト>ボルト>ボルト(飛び道具なら2発は耐えられる可能性が高い)で、男性ならジャベ2発>ストーンブラスト(ジャベはレジストされても7点くらい通る)で力押しできる。専業ファイターとの接近戦だと(不利ではなさそうだが)微妙になるので、回避専念(初期ルールなら+4ボーナスなのでかなり有効だが、普通にやるなら+2)を裏の選択肢にしつつどこかで(盾か武器を捨てて)スリープを狙うのがよさそう。

バードでチャーム(新ルール版)を歌うというのはどうか。これなら毎ターン歌い直せるし、昏倒覚悟の倍消費をしなくても(というか最初からできないが)レベルで捻じ込めるので確実性はかなり高い。耳栓系の行動が間に合うか間に合わないかの先制勝負になるだろう。冒険者レベルで打撃ダメージも吸収できるため、筋力を1点上げたファイターに両手持ちのバッソで殴られても2回までなら多分大丈夫(先制できなくても2ターンのチャンスがある)。呪歌が効いたら3メートルづつ30ラウンドくらいかけて後退してから命令に移ればよい。チャームの新ルールを使わないと一気に弱体化する。

レンジャーはかなりつらい。魔術師系のキャラが相手でも一撃必殺はかなり厳しいし、なによりもシャーマンが天敵になる(100m離れた地点から戦闘開始ならシャーマン以外に対してはかなり頑張れるが、6レベルのファイターと撃ち合いをやると回避力の差で負ける)。セージは取る意味がないので却下。シーフもファイターの方が優秀なので却下。

そのファイターはどうか。冒険者レベルが6なのでシャーマンに対してややつらいが、一応読み合いにはなる。軽装にしないと後述のソーサラーがけっこう厳しい。ウィップかネットを持てば魔術師系に対抗できそうだが、今回のルールだと相手も3レベルのファイター技能を持っているのが悩みどころ。ファイターを2レベルまでしか取れない7レベルバードにはそこそこ対抗できる(絡みつきに成功して、かつ抵抗にも成功しないと勝てないが)。残りの経験点を筋力に回すかプリーストを2レベル取るか、けっこう悩む(遠距離からダメージ魔法で削られた場合、相手が弾切れになれば負けはない:回復に精神点を使ったところにシェイドをもらう可能性はある)。補助魔法用にソーサラーやシャーマンを1レベル取る手もなくはなさそう。先制の判定を(敏捷+ダイスでなく)敏捷度だけで決めるルールなら、もちろん敏捷につぎ込む。

経験点が6000点も余るソーサラーはさすがに不利だが、ソーサラーのみもう1000点もらってレベル5にしたところで、それほど有利になるわけではない(ネットをもらったり、ミュートや呪歌をもらったり:新ルール採用で達成値上昇が制限される場合は別)。4500点でファイターが3レベル取れるのでまずそれを取り、さらにプリーストを1レベル取っておく(精神点を1点上げてもいいかもしれない)。重装備のファイター相手なら、ウィークネスさえ効けば詰んではいない(レベルに差があるのでライトニングでダメージ効率勝負というのはつらい)。シャーマンに対しても不利だが勝ち目ゼロではなさそう(サプレスエレメンタルが使えないので、飛び道具系魔法でダメージ効率勝負をされると厳しく、精神点を使いすぎるとシェイドで昏倒するパターンがあるのも嫌らしい)。新ルール採用のバードは天敵。スリープクラウドの全力がけまたはコンシールセルフでのノーコンテスト狙いが唯一安定する(先制>ワンターンキルされなければ負けはない)。

グラランファイターを正攻法で考える

強打などの特殊ルールを駆使するのではなく、正面切っての殴り合いで何とかならないかという道を模索する。ただし上質武器ルールだけは採用しないとどうにもならない。

グラランのファイターとしての適性を考えると、マイナス要素は筋力が低いということだけである(生命点も平均値では人間より高いし、知力が2D+6あるのも地味に大きい)。しかしその筋力がものすごく低い。2(1/2D)なので、6点ある確率が(2/6)^2=1/9、5点ある確率が[(2/6)^2]*2=2/9、5点以上ある確率が合計で1/3になる。この12/36の関門は、もうクリアしないと話にならない。ということでここはクリアしたとする。敏捷と器用のボーナスは3点だったとしよう。筋力が5点だった場合追加ダメージが足りないので、時機を見て経験点で上げる。

筋力が5点以上あればヘビーフレイル10-5とチェインメイル10-5が使え、攻撃と回避両方に1点ペナルティが入るので、器用度と敏捷度のボーナス分が帳消しになる。が、打撃点20の防御点15とそれなりの火力と堅さになる。同じレベルで全能力値14の人間ファイターがチェイン19-5とグレートソード19-5を使うのと比べると、打撃4点の防御9点のビハインド、回避点で1点アドバンテージ、追加ダメージで1~2点ビハインドということになる。防御面はともかく火力がコンスタントに足りない。

回避点を活かすべく盾持ちというのはどうか。思い切ってハードレザー10-5を使いスモールシールドを持つと、上記の人間ファイターに対して防御で14点下回るが回避で3点上回る。これはけっこうなアドバンテージだろう。生命点がそれなりにあるので、殴られても一発では持っていかれにくい。武器はスピア・メイス・斧・フレイルの10-5あたりを使い分ければよい(ヘビーライトはスタイルに応じて)。やはりファイターにとってラージシールドとバスタードソードが持てないというのは窮屈(経験点使うにしても筋力8まで上げるのは相当レベルが上がってからになると思う)だが、盾さえ捨てなければそれなりに安全なので、戦線維持力は期待できる。

こうしてみると、上質武器さえ使えば高機動ファイター役はなんとかこなせそうに見える。一番堅い非金属鎧はハードレザー13なので、鎧の厚さはハンデになりにくい。追加ダメージが少ないので打撃力かクリティカルに頼らざるを得ず、打撃力はファイアーウェポンをもらって20点でよしとしてクリティカル値10の武器と考えると、片手剣、槍、フレイル、が候補(両手剣は一番軽いエストック11-5でも筋力が6必要、両手で持つならロングスピアでよく優位性がない)。数を当てないとクリティカルも出ないので、盾を捨てないならブロードソード(または同等の片手剣)、捨てる前提ならロングスピアが妥当な選択になる。ロングスピア相当のポールウェポンも、筋力が低いことで払いの相対的価値が上がっているし、寝ている相手やファナったときに刺しが使えると便利なのだが、盾を持てなくなるデメリットがある。種族的に知力が低くなりがちなので、高機動ファイターのような後出しパリィが使いにくく、ちょっと心細いかなぁという気がするものの、狙われる頻度も大したことがないため悩みどころ。槍を片手持ちしてスモールシールドだと逆ファナティシズムになってザコ掃除の効率が悪いため、もしずっと両手持ちする(盾を持たない)ならハルバードの方が明らかによい(ボスクラスにダメージを通したいなら両手槍、ザコを急いで排除したいなら両手メイスあたりが適することに注意:盾と槍とメイスを全部持って、背負ったりぶら下げたりしながらやりくりするのも一案だし、もっとはっちゃけるなら、ハルバードとヘビーメイスの2丁持ちにして、どちらか捨てて後で拾う運用にもできる)。

しかしどうせクリティカル待ちをするなら、筋力5or6のシーフ技能でショートソード8-5やロングスピア8-5(元の打撃力が低いので両手で持つメリットが大きい)を使ってもよいわけで、筋力2のシーフ技能でロングスピア6-5でもファイアウェポンさえもらえば打撃力は20を超える。ようするに、シーフ技能でなくファイター技能で戦う装備上のメリットは、ヘビーメイスと長めのロングスピアが使えて、ファイアーウェポンなしでの打撃力が確保できることにある。もっとぶっちゃけていえば、ザコ掃除ができるかどうかという違いだろう(ファイターでも相当苦しいけど)。シーフ技能で戦う場合、ザコ相手でもファイアーウェポンをもらわないとダメージが通りにくいのと、強敵にロングスピアで突っ込もうと考えるとサブ武器との持ち替えがややこしくなるのがデメリット(打撃力ボーナスがあってクリティカル値10の武器は両手槍とヘビーフレイルとマトックだけで、強敵相手に使うことを考えると槍以外にない:この事情はファイター技能でも同様で、強敵相手に片手剣でダメージを通せないならロングスピアがファーストチョイスになる)。ファイターの場合、筋力6なら片手剣11-5にファイアウェポンで打撃力21まで行く(のとやはり追加ダメージの1点がデカい)ので、スモールシールドを持ちっぱなすのもそれなりの選択になる(器用度が高いので、ザコ相手ならメイスでなくてもボリュームゾーンをカバーできるかもしれない)。

グラランが白兵戦で活躍できる最大のチャンスは移動攻撃による戦線張りと魔法封じで、敏捷度だけあれば殴り事体は平目の素人殴りでも差し支えないのだが、取り決めによってはくっついた後相手の離脱を防ぐのにシーフorファイター技能が必要になる。シーフでなくファイターであることが本当に生きるのはチャージを(もちろんファイターのみに)認める場合で、敏捷20で必要筋力6のロングスピアを使うとすると、90cm~60mがチャージ可能範囲、最終打撃力は20になる(武器の+5と合計で+15、というのが筆者の理解)。普通のルール運用をしている場合はチャージ>距離を取って再チャージはコンボにしにくいが、なにしろ近距離でも使えてしまうので、初段だけは大打撃力を期待できる。他にファイターがいる前提であれば、ソフトターゲット専門でチャージ>貼り付きのコンボを狙うこともできる(最低1回は魔法をもらうが、生命点も精神抵抗も高いので1発では沈みにくい)。貼り付くことだけが目的なら、ファイター技能は1レベルあれば(ロングスピア6-5とかを使って、次のラウンドからシーフスキルで戦線維持しても)よく、少しハードルが下がる(もちろん、チャージ阻止がルール化されていると一気に弱体化する)。

考え合わせると、もし筋力が6点あったら、スモールシールドとハードレザーにロングスピアとヘビーメイスで、グラランファイターもなくはないのかなといったところか。ヘビーメイスをハンドアックスやショートスピアなど投擲可能武器に変えても面白そうだし、すでに触れたハルバード(と片手剣の2丁持ち)も有力ではある。ただし、個人レベルでの戦力は(追加ダメージの低さが相当厳しいのを)なんとか誤魔化したとしても、トランスファができないという(とくにドワーフと比較したときの)問題はいかんともしがたく、グラランが入るときはマスターの側にある程度の慣れが必要になることを付け加えておきたい。

基本的にレベルゲー

注意:この項ではページの後半で紹介する計算よりも雑な式を用いているため、他の記述よりいっそう低い精度しか期待できません。

全能力値が12のPCがいたとして、3レベルファイターと4レベルシーフの戦闘力を比較してみる。装備は、ファイターがロングソード+スモールシールド+ハードレザー、シーフはショートソード+スモールシールド+ソフトレザー(いずれも筋力いっぱい)。攻撃力・回避力・追加ダメージ・ダメージ減少についてはシーフの方が各1点高いことになる。

攻撃が当たった場合のダメージ期待値だが、ファイターは9.4、シーフは9.2(クリティカル値減少があれば9.7)となり、防御力の期待値はファイターとシーフともに6.2(ファイターがチェイン装備になると7.0)。

攻撃の当たりやすさや回避力を考えるとレベル4シーフに軍配が上がるだろう(レベルが上がっていって、たとえばレベル7ファイターとレベル8シーフを比べた場合も同じ結果になる)。


一方、筋力だけ18で他が12のPCだった場合、レベル3ファイターでグレートソード+プレート、レベル4シーフでサーベル+スモールシールド+ハードレザーという装備にすると、ファイターのダメージ期待値が12.6、シーフだと10.8(クリティカル値減少があれば11.4)になり、相手がそこそこ以上に固ければファイターの方が有利になる(ダメージ減少も、ファイターの期待値9.6に対してシーフの期待値は7.8)。

ただし、シーフがショートスピアあたりで打撃力を補うと、クリティカル値減少あり/なしでダメージ期待値が11.8/12.5となりファイターと比べて遜色がなくなる(レベルが1高い分攻撃力に差は出ないし、盾を持っている分回避力が高いので防御面もそれほど不安でない:攻撃が当たった場合の脆さは否定できないが、プリーストがいる場合ボスの攻撃を2発耐えられれば十分だったりする)。

ということで、筋力が標準的だとレベルが1つ高いシーフ有利、高めでも互角程度になることがわかる。というか、筋力と生命点だけ17で他が12のレベル3ファイターがグレートソード+プレートを装備した場合と全能力値が12のレベル4シーフがショートスピア+スモールシールド+ソフトレザーを装備した場合を比べても、攻撃力/回避力/ダメージ期待値/防御力がそれぞれ5/4/11.4/8と5/7/10.2(10.8)/6.7となり、能力値に差があるにもかかわらず戦力的に大差がつかない(さすがに、ターンあたりのダメージ量はファイターが勝つが)。

たとえば、攻撃力/回避力/打撃力/防御力が13/13/11/11の白兵戦型ボスがいたとする。このボスキャラがファイターを倒すまでには、攻撃が当たる確率が83%でダメージ期待値が3だから7ターンかかり、その間のファイターの攻撃によって、当たる確率が42%でダメージ期待値が1.4だから4.1のダメージが通ることになる。一方シーフは、ボスの攻撃が攻撃が当たる確率が28%でダメージ期待値が4.3だから10ターン生き延びられ、シーフからの攻撃は当たる確率42%でダメージ期待値が0.2(0.8)だから、0.8もしくは3.4点のダメージを与えられる。

また、3レベルのファイターと3レベルのシーフだと、能力値がすべて12の場合、ファイターがロングソード+スモールシールド+ハードレザー、シーフはショートソード+スモールシールド+ソフトレザー(いずれも筋力いっぱい)とすると、攻撃力・回避力・追加ダメージ・ダメージ減少は同じで、ダメージの期待値は1.2(クリティカル値減少ありなら0.7)、防御力の期待値は1.0ファイターが上回る。


レベルによる戦力の違いその2

注意:この項ではページの後半で紹介する計算よりも雑な式を用いているため、他の記述よりいっそう低い精度しか期待できません。

レベル3ファイターとレベル5シーフが正面から戦ったらどうなるか

能力値について、ファイターは筋力と生命点が18でその他は12、シーフは器用度と敏捷度が18でその他は12とする。攻撃側の追加ダメージ-防御側のダメージ減少を「基本ダメージ」と呼ぶことにする。

修正が同じ場合(攻撃力5のPCが回避力5のPCに攻撃する場合など)の成功率は576/1296≒44%(自動的成功/失敗含む:以下同様)。1負けていると440/1296≒34%、2負けていると321/1296≒25%、3負けていると225/1296≒17%、4負けていると155/1296≒12%、5負けていると111/1296≒8.6%、6負けていると86/1296≒6.6%、7負けていると74/1296≒5.7%、8以上負けていると70/1296≒5.4%になる。

防御側のレーティング表はキー0で期待値7/6≒1.7、キーナンバーが6上がると期待値が1上がるため、期待値=キーナンバー+7/6となる。攻撃側のレーティング期待値は大地の護り手の神殿掲載のものを利用した。

1回戦

ファイターの装備は、バスタードソード(17)、スモールシールド(1)、プレートメイル(18)。シーフの装備はショートソード(6)、スモールシールド(1)、ソフトレザー(6)。ファイターの攻撃力/回避力/打撃力/防御力/追加ダメージ/ダメージ減少は5/4/22/23/6/3、シーフは8/9/6/6/7/5になる。

ファイターからシーフへの攻撃は、当たる確率が12%、基本ダメージ/攻撃側のレーティング期待値/防御側のレーティング期待値が1/6.4/2.7なのでダメージ期待値は4.7。攻撃1回でのダメージ期待値は0.56で、12点の生命点を削り切るには22回の攻撃が必要になる。

シーフからファイターへの攻撃は、当たる確率が83%、基本ダメージ/攻撃側のレーティング期待値/防御側のレーティング期待値が4/3.2/5なのでダメージ期待値は2.2。攻撃1回でのダメージ期待値は1.8で、18点の生命点を削り切るには10回の攻撃が必要になる。シーフ技能によるクリティカル値減少を認めるなら、攻撃1回でのダメージ期待値が0.5増える。

2回戦

ファイターの装備は、ヘビーメイス(18)両手、プレートメイル(18)。シーフの装備はショートソード(6)、スモールシールド(1)、ソフトレザー(6)。ファイターの攻撃力/回避力/打撃力/防御力/追加ダメージ/ダメージ減少は6/3/28/23/6/3、シーフは8/9/6/6/7/5になる。

ファイターからシーフへの攻撃は、当たる確率が17%、基本ダメージ/攻撃側のレーティング期待値/防御側のレーティング期待値が1/6.5/2.7なのでダメージ期待値は4.8。攻撃1回でのダメージ期待値は0.82で、12点の生命点を削り切るには15回の攻撃が必要になる。

シーフからファイターへの攻撃は、当たる確率が88%、基本ダメージ/攻撃側のレーティング期待値/防御側のレーティング期待値が4/3.2/5なのでダメージ期待値は2.2。攻撃1回でのダメージ期待値は1.9で、18点の生命点を削り切るには10回の攻撃が必要になる。

3回戦

ファイターの装備は、ヘビーメイス(18)、ラージシールド(13)、ハードレザー(13)。シーフの装備はショートソード(6)、スモールシールド(1)、ソフトレザー(6)。ファイターの攻撃力/回避力/打撃力/防御力/追加ダメージ/ダメージ減少は5/7/23/13/6/3、シーフは8/9/6/6/7/5になる。

ファイターからシーフへの攻撃は、当たる確率が12%、基本ダメージ/攻撃側のレーティング期待値/防御側のレーティング期待値が1/5.7/2.7なのでダメージ期待値は4.0。攻撃1回でのダメージ期待値は0.48で、12点の生命点を削り切るには25回の攻撃が必要になる。

シーフからファイターへの攻撃は、当たる確率が50%、基本ダメージ/攻撃側のレーティング期待値/防御側のレーティング期待値が4/3.2/5なのでダメージ期待値は2.2。攻撃1回でのダメージ期待値は1.1で、18点の生命点を削り切るには17回の攻撃が必要になる。シーフ技能によるクリティカル値減少を認めるなら、攻撃1回でのダメージ期待値が0.5増える。

ハンデ戦

メイス両手持ち+プレートメイルがもっとも健闘したがそれでも勝てない。援護でファナティシズムが1発来ればなんとかなる(ファイターは攻撃7回、シーフは9回で相手を倒せる計算:クリティカル値減少ルールがあっても互角)。

シーフがショートスピア(6)を持つともう少し強くなる(当たる確率が5~10%減る代わりにダメージ期待値が1上がるのでかなりサックリ倒せるはず:最も相性が悪いラージシールド装備が相手でも、必要攻撃回数は17回から13回に減る)ので、ファナティシズム+ファイアーウエポンくらいないと厳しい(これならファイターはシーフを6ターンで倒せるが、シーフは6ターンでギリギリファイターを倒せない)。

グレートソード+プレートメイルで一撃必殺狙い(当たるが確率12%、クリティカルが出る確率が6/36=0.166なので、クリティカルで当たる確率は2%程度)とか、マトック装備で自動的成功狙い(当たる確率6.6%)なども試したが、成績はよくなかった。マトックの場合、当たってもダメージ期待値が9.6なので一撃必殺とはいかないのが痛いところ(相手の生命点が7とかだったらかなりの脅威)。

結論

ファイターがプリーストを兼任、シーフが専業の形だとシーフの方が戦力が上になってしまう。ので、シーフはある程度ほかの技能にも手を伸ばして足並みをそろえてやった方がよい。

オマケ1(3レベルファイターは10レベルセージに勝てるか)

能力値はすべて12とする。お互いエストックを両手で持ってプレートメイルを着る。ファイターの攻撃は88%の確率で当たってダメージ期待値は0以下、セージの攻撃は6ゾロのみ(技能なしの平目判定を認めるルールだったとしても8.6%)当たってダメージ期待値はやはり0以下。お互いほぼクリティカルでしかダメージが通らないため、命中率の高いファイターが勝つ(多分)。

もっとはっちゃけて、セージ側がプレート(24)を着込んでマトック(24)を振り回すという手もあり、コモンルーン(10レベルセージならそのくらい持ってるでしょ、多分)を併用すれば3レベルくらいのファイターには正面からでも勝てそうな気がする。もともと専業セージは不遇すぎるのと、見た目が笑えるので筆者がGMなら許可したいところ。もちろん、セージがファイターまたはシーフを1レベルでも取っていたら完勝できる。

オマケ2(10レベルファイターは10レベルソーサラーに勝てるか)

結論から言うとルール次第。ネットか何かを使えば無力化できるはずだが、先制されてパラライズ全力がけをレジストできないと終了。敏捷度が同じで同時行動ルールなら、ネットを絡めてもしびれるので大幅に不利。先攻後攻が半々なら、ネットをほぼ回避できないソーサラーに対して運がよければレジストできるファイターが有利。抵抗専念は行動宣言順で負けていなければ有効で、バレるとライトニングバインド>コンシールセルフというコンボがある。行動宣言で知力勝負に勝てば敏捷で負けても望みはある。

50mくらいの遠距離から開始だと、まずはフォースフィールドが間に合うかどうか。もし間に合ったらファイターは全力ダッシュで逃げればよく、メテオも30mしか届かない(魔晶石なしだとせいぜい4倍拡大までだし)ので負けはない。ソーサラーの側も最初から逃げ狙いならコンシールセルフでよく、先制ワンターンキルさえなければ負けない(クロスボウ系の第一ラウンド射撃はなしとしておくのが妥当だろう)。ファイターは消えられたら逃げた方がよさそう。

面白いことに、1レベルファイターが1レベルソーサラーを殴っても、10レベルファイターが10レベルソーサラーを殴っても、同じ武器なら期待ダメージはあまり変わらない(どちらの場合も筋力ボーナス+打撃力のレーティング結果がダメージになる:1レベルファイターは相手が平目回避でも外すことがあるので、その分目減りするだけ)。

一方ダメージ魔法は、知力ボーナスが基本点になるのは同じだが、レベルが上がるとより打撃力の高い魔法が使えてダメージ拡大も大きくできる(1レベルソーサラーが1レベルファイターにエネルギーボルトを飛ばすより、10レベルソーサラーが10レベルファイターにメテオストライクをぶち当てた方がずっと痛い:その代わり、ファイターが魔法の武器を入手していれば、その効能次第で瞬殺の可能性が高まる)。


まとめと感想

白兵戦のスタイルの例

メインファイターの役割として強敵に打撃を当ててダメージを通せることがまず求められる。これまで見てきたように相手が硬いと爆発力のある武器の方が適すること、筋力が高いとクリティカル値が上がった場合に損をしやすいこと(打撃力はリニアだがクリティカル値は倍率で効くため:たとえば打撃力20でクリティカル値10だと期待値6に対し打撃力25でクリティカル値12だと期待値6、打撃力50でクリティカル値10だと期待値12に対し打撃力55でクリティカル値12だと期待値11)などから、当たったときのダメージを優先するならクリティカル値10で打撃力の大きい武器が適する(まあ当然といえば当然)。その条件で候補を探すと、両手剣と両手槍(攻撃力修正なし打撃力+5)かヘビーフレイル(攻撃力-1打撃力+10)ということになる(マトックは当たりにくすぎるので強敵用にはちょっと使いにくい)。

ヘビーフレイル持ちでファナった後に7で命中(確率21/36)6で外れ(確率15/36)という状況なら、攻撃力を1点改善すると命中確率が5/36増え、打撃力が5点減ってもダメージ期待値が1点落ちるだけ。器用度ボーナスが+3あっても、強敵相手に修正+1で6でも命中というのはまあ御の字で、その場合も命中確率26/36>30/36なので、効率だけ考えると剣か槍の方が優秀(当たらなければクリティカルも起きない)。他に有力なのは両手斧で、筋力20+修正10+ファイアーウェポン10で最終打撃力が40だったとすると期待値は9ちょっと、同条件で両手剣だと期待値9なので、オフセットを考慮しても互角くらい。どちらも捨てがたいが、バクチ要素を他のファイターに任せるなら安定感の斧か(ファナっていないときの安定度も少しだけ改善する)。モールやヘビーメイスなど攻撃力+1の武器を斧と比べると、打撃力は同じでクリティカル値が12vs11だからダメージ期待値は420:396で5%くらいしか変わらない。出目5で命中が出目4で命中に変わっただけでも1割くらい当たりやすいので「レーティング表で出目9を振らないとダメージが通らない」なんていう極端に堅い敵以外には当たりやすい武器が有効で、そこまで硬い敵からは逃げた方がよい(こう考えると、フレイルは非力なキャラが筋力を補う用途の方が適しているようだ)。結局、重武装ファイター用のメイン武装にはヘビーメイスなどが、ごく硬い敵用の武器としては両手剣か両手槍が適する(斧はメイスに対して優位性がないし、硬い敵にも剣の方がよいので、効率重視なら出番はない:持ち替えがないのは美点だけど)。

なお、重武装ファイターにはそれなりの生命点が欲しい。というのは、レーティング表の出目が小さい領域はキーナンバーが多少大きくても値に大差がないからである。ハードレザー13でもプレート15でも2~5を振ると同じ値しか出ず、プレート24を着込んでいたとしても出目3~5で各1点減らせるだけである。つまり、鎧が厚くても大ダメージが抜けてくることはけっこうある(出目5以下の確率は10/36)。だいたいからして、回避を捨てているので打撃をもらう回数自体が多い(もし1シナリオで36回殴られたら、1回くらいは素通りダメージが入ることを覚悟しなければならないだろう)。というわけで生命点を減らされる機会が多いわけだが、レベルが低いうちはとくに、それがプリーストの回復閾値と噛み合う必要がある。どういうことかというと、たとえば魔力5のプリーストがキュアーウーンズを使うと出目8で9点回復する。このくらい減ってからの回復ならそんなに無駄はないだろう。とすると、最大生命点から8点減っていても素通り打撃に耐えられる(緊急で回復しなくてもよい)ことが全体の効率をよくすることになる(レベルが上がって魔力が10とかになると、精神点消費も相応に少なくなるので無駄なく回復とかなんとかいう配慮はあまり重要でなくなる)。

メインファイターがプレート+ヘビーメイス+予備の両手剣あたりで武装すると小回りが効かなくなるので、パートナーとして高機動ファイターの出番になる(発想の元はここだった)。先制可能な痛い飛び道具でソフトターゲットを狙いつつ高い回避力で戦線を維持するのが役割。武装はすでに紹介したようにハードレザー+ラージシールドで、槍を投げ走って剣を抜く(他に都合がなければバッソでよい:片手武器としてライトメイスあたりを持つ手もあるのだが、槍との併用やファイヤーウェポンのタイミングが面倒)。強敵相手の戦力としては弾除けがメイン(メインファイターに対して最終打撃力で15点落ち、筋力ボーナスとファイターレベルでトントンだとして、メインファイターが出目7でダメージを通せる相手に出目9で1点通るかどうかといったところ)だが、奥の手で盾捨てブーストができるのはやはり違う(盛り上がり的にも)。

高機動ファイターは鎧が軽いので、ライトな隠密行動にも向く。シャーマンが3レベル必要なインビジあたりは厳しいが、待ち伏せや半威力偵察(なるべくコッソリ接近してバレたら居直る)なんかはそれなりにこなせるだろう(装備がネックになるが、レンジャーなら安いので1レベルくらい取っておいてもよいかも:シャーマンやプリーストも1レベルあると便利には違いないし、男性でシャーマンが2レベルあると盾を捨てて自前ファナ>突撃を切り札にでき、女性でシャーマンが3レベルあるとヒーリングで緊急治療できる)。敏捷が高いので走って追いついて殴るor捕まえるのも適任だし、自分が逃げるときにも役立つ。

この2種類のファイターは、単独でもそれなりに戦力になるが、前線でコンビを組むとよりいっそう効果的なので、後方はシーフなどに任せたい。とするとシーフに白兵戦能力として求められるのは、チョッカイを出してきたザコを排除でき、ヤバい相手でも時間を稼げることだろう(ファイターが2人もいるのだから前は任せた方がよいが、強敵相手に背後取りをしくこくやってボーラあたりで嫌がらせするのは楽しそう)。そうすると盾持ちで当たりやすいメイン武器と飛び道具各種ということになり、ハードレザー+ショートソード+スモールシールドといったごく無難な基本装備に、ダガーや特殊武器などを追加する形になるだろう(ザコ相手が前提で筋力半分で使うわけだから戦力的には槍が上回るが、短剣はユーティリティに優れるし、高機動ファイターとキャラが被ってもアレなので:ショートソードは、シーフ技能戦闘が活かせるクリティカル値10の武器の中では当たりやすく、ザコ掃除に向く)。

専業のシャーマンがいるならファイターかシーフを1レベル取って、盾と予備のダガー(念を入れるなら銀)を2本くらい持っておくと殴り合いの安定度が段違いになる。シーフがNPCの護衛に行ってしまっても自分の身ぐらいはなんとか守れる(ソーサラーの人も守れるとなおよい)し、ソフトターゲットが減る分戦術的な動きも取りやすくなる。隠密行動との相性を考えると、ファイターよりはシーフがよいのかもしれない。ソーサラーも1レベルはファイターを取りたいが、メイジスタッフの扱いには注意が必要(既に触れたように、盾を持たず発動体を持って片手を空けることでソーサラー魔法が使える原則で、それプラス進行上の都合もあるのでGMと相談しよう:シャーマンを1レベル取っての視界確保も要相談)。


複数接敵ルールなど

導入も運用も面倒なのだが、人数と面子によっては複数接敵ルールを導入するのも面白い。Zone Of Control(ZOC)の概念を本格的に導入するようなゲームではない(他の人がマスターとして準備してくれるならともかく、自分がGMならやりたくない)と思うが、戦闘の戦術性にはもう少し手を入れられそうに見える。

たとえば、同時に2体相手にするとメインでないターゲットに対し回避修正-1、片方背後に回って挟み撃ち(ただし前衛が2人ペアなら挟み撃ちにされない)にされると修正が-2になってクリティカル値も1減少、3体め(ただし挟み撃ちの格好にしないと参加できない)が加わると正面のキャラに対しても修正-1がつく、といった感じ(必ず正面1体+背後2体または正面2体+背後1体として処理する)。攻撃対象を「メインターゲット」として、攻撃しないラウンドにはターゲットを申告する。これをやるとボスクラスの敵を「最後に残す」格好になりやすく、前衛の人数配分や行動宣言順(知力ボーナス+冒険者レベルで判定する形にする)などが面白い。隣の味方への打撃阻止(命中判定で決める:同時接敵で+1修正になっているため強敵相手でもそこそこ狙えると思う)などを組み入れてもよいかもしれない。ただし、戦闘がかなり重くなる。回り込みや戦線離脱の判定をファイター技能orシーフ技能+敏捷度ボーナスでやると、「回り込んで優位を確保する」高機動型と「突っ込んで複数を相手に鎧でダメージを止める」重武装型で前線キャラの役割分担が明確になる。回り込まれた側は任意の敵(ただし1体でないとダメ)に回り込みを仕掛けて背後の敵を外せるようにする。

ただ、こういったルールがどこまで必要なものかには疑問もある。包囲攻撃の優位性は行動宣言順ルールである程度反映されているし、足止めや物品の争奪なんかが絡む場合もオフィシャルな離脱ルール(あれっていつからのだっけ、と思ったら、最初の文庫本の時点で、目の前の相手を引き受けてくれる味方がいれば可、そうでなければ回避-4と書いてあった:どっかの時点でなんか公式裁定あったような気がしてたのだが、勘違いかも)で十分だと思われる。動き回って戦うのが好きな人が集まったとき向けだろう。接敵でなにができなくなるか、というのも影響が大きいルールで、呪文と射撃を対象にする(一律不可としないまでも何かしらのペナルティ:プリースト魔法は対象外か軽微なペナルティにした方が無難ではある)というのはわかる話ではあるのだが、ゲームが進むにつれスキル制の弊害(非白兵戦キャラは殴られたらほぼ避けられなくなり、ガーゴイルとかワイバーンとか、飛べる(あるいは水中)タイプの白兵戦ザコを止める手段が乏しい)が強まり、殴られること自体のリスクに上乗せが必要なのかと考えると疑問(筆者自身は、ペナルティは必要ないと思っている:せいぜい射撃は攻撃力-2とか、その辺が限度だと思う)。

誤射ルールはどうなんだろうか。あまりやりすぎると本当に重くなるのでほどほどがよいのだろうが、前衛キャラが接敵した相手への射撃には何らかのペナルティがあってもよい気はする。前衛と同様に回り込み判定を行いつつ、回り込まずに(味方越しに)射撃する場合は命中判定にペナルティかつ2点以上届かなかったら誤射、とかそんな感じだろうか(3人包囲の場合は必ず味方越しになる)。修正は、味方が1人いるごとに-1、味方越しだと-2、背後ボーナスはつく、とかそんな感じで。抜き撃ちはイチイチ判定してもよいのだが、必要筋力/6(切り捨て)くらいのペナルティを(攻撃力に)一括で課してもよいと思う。これもリズムを崩しがちなので必要に応じて(サブ武器の出番が増えて面白い、と感じる人だけ導入するとか)。

なお、ルールでお仕着せするのはどうかと思うが、隣接白兵戦にはちょっとした事情がある。というのは、バスタードソードや日本刀のように片手で操作でき刃渡りが長い武器の場合、両手で扱おうとすると(刃の部分を掴むのでなければ)利き手でない手を利き手の下に添えることになり、右利きであれば攻撃者から見て右上>左下方向の斬撃になる。いっぽう槍的な機能を持ったポールウェポンは、片手で持ったときに利き手側になるのが普通で、両手で持つなら利き手より先端側に利き手でない手を添えることになる。このためハルバードや薙刀などを振り下ろすときは左上>右下になるのが基本。もちろん、状況によっては反対方向に振ることもある(いわゆる逆袈裟とか)。


新ルール(完全版)はどうだろねぇ

ぶっちゃけ筆者はあまり気乗りしない。シーフの万能性を落としたりファイターの存在感を高めたりしたかった、という趣旨は理解できるものの縛り方が不自然だし、グラランファイターみたいな別の抜け道もできていて、お世辞にもよくできているとは言いがたい。

グラランファイターについてちょっと補足:グラスランナーの特徴を数値だけで見ると、ドワーフに対しては「生命点が人間並みになって筋力が大幅に落ちる」エルフに対しては「知力が人間並みになって筋力がやや落ちる」という以外全部上回る。ファイターとしての特徴はドワーフよりもエルフに似ており、グラランコンボ(クォータースタッフで脚狙い>腰からネット抜き撃ち>頭狙い)やグララン無限段(クォータースタッフでずっと脚狙い)はエルフでもできる(知力が高いので「転倒している相手への脚狙いはできないが、起き上がろうとしている相手にはできる」というルールだとグラランよりもタチが悪い:まあザコ相手にやられる分には、昔の香港映画で達人のジーサンにやられる悪人みたいで絵になるのだが)。ただしこれは、細かいルール解釈や裁定が重なって完成するので万全ではない(転倒関連で言うと、転倒するとそのラウンドに予定していた魔法(プリースト魔法とコモンルーンは例外でもいいかな)や物理攻撃で未実行のものはキャンセル、転がったままソーサラー魔法は使えない、起き上がって構えるのに1ラウンド、回避ペナルティは起き上がる直前まで付く、というのが筆者の基本的理解)。

なお転倒ルールは戦闘バランスを大きく変える要素で、行動前に転倒した場合起き上がる動作に変更できるとしている場合もあるようだ。起き上がりを移動に含めるとするとまたやっかいで、敏捷の低いキャラはダウンを取ってもほとんどメリットがない。いっぽう次のラウンド終了までとすると前述のグララン無限段などが可能、攻撃などと同様に1ラウンド使って起きるなら手番1回損だが敏捷度の差が効果に大きく影響するのは同じ。これは結局最初の想定と矛盾するシステムを後から詰め込んだことが原因で、本当に必要なルール以外は適用せず、適用するときは運用をよく相談し、必要な措置や対策を講じてからにするというのが唯一の対策になる(ソードワールドのルールはムリヤリ増改築したものが多いので、この手の話はたくさんある)。グタグダの泥仕合で粘り勝つより、華麗な連携でサクっと始末するのが醍醐味という考え方は理解できるが、いっぽうで「ザコは非道な手口でイジメてもまあOKだけど強敵とは正面から殴り合おう」という考えもあり、どっちの傾向がどのくらい好まれているのか、流れの中で判断できないのなら最初に確認しておくべき。また、ルールを流動化させるとそのとき限りの意外な攻略法が生まれたりするし、固定すると面倒が起きる箇所を最初から把握してプレイできる。

強打は・・・重装備ファイターの単調さを緩和しようという狙いには賛同できる。が、ペナルティで回避-4というのはちょっと(筆者なら倒れそうなとき以外は強打しかしない)。ここはひとつ、外れたら転倒とか、そのくらいのペナルティにした方がよさそうに思える。なお、部位狙いで強打という組み合わせはヤバいので、よほど理由がない限り不許可にするべき。部位狙い関連は強打と絡まなくても激しいのがあり、スネア全力がけ>ファナったシーフがネット>ファイターがヘビーメイスで頭狙いという3人コンボなんかがあって、敏捷度が噛み合っていると人間サイズのキャラはレベルが多少離れていてもワンターンで沈む可能性がある(出落ちコンボと命名:クラックを使うよりはスネアを拡大した方が凶悪)。魔法が効きにくい相手にメインファイターの攻撃が当たらないと詰む問題については、当のファイターがそれを自覚するかどうかが一番の問題になる。

魔法を複雑化してより派手にしたというのも、まあウケ狙いとしてはわかるのだが、ヤバい魔法が増えすぎてシャレにならないことになっているし、自由を奪う系の攻撃が増えたことや松明殴り(は旧ルールからだっけ?)やブリットも、ゲームを円滑にする方向に作用しているとはちょっと思えない。達成値拡大のレベル制限(技能レベル/2+1まで)はまあわかる。5レベルソーサラーにスリープクラウドの15倍がけとかやられると悲惨なので(単体魔法ではシャーマン2レベルのホールドも酷い)。ただねぇ、たとえばドラゴンに達成値40のスリープが飛んできたとして、寝ない方がゲームが面白くなると信じるなら(コレ重要)、GMは「何も起きなかった」でサラっと流せばいいだけの話で、どうしてそこでムキになるのかちょっと理解しがたい。不眠の呪い(意識を失った瞬間アンデットになる呪いだともっとステキ:さらにヒネって実はすでにアンデットになっていたでもよい)がかかっていたとか、そういう変種だったとか、抵抗値が異常に高い個体だったとか、アンチマジック系のアイテムを呑み込んでいたとか、寝なかった理由なんて後からいくらでも作れる。もしイベントの規模の割にアッサリ終わりすぎだと感じるなら、さっさと寝かせて「実はもう1匹いました」とやってもいいわけだし、悪役に「寝かせてくれてありがとう」とか言わせつつ襲わせてもよいし、なにか「起こさなくてはいけない理由」(ドラゴンに取り付いていた強力な亡霊にPCが乗り移られるとか)を作って次を「ドラゴンを起こすシナリオ」にしてもよい(反対にまた、死闘の末2~3人ぶっ倒れた状態でファイターが盾捨て攻撃クリティカルでも出したなら、1点や2点残っていても沈めて構わないだろう:ドラゴンにだって体調の悪い日は多分ある)。

GMには「やろうと思えば何でもできちゃう」レベルの裁量が与えられているわけで、たかがドラゴンが寝るのを回避するために、わざわざルールブックのドラゴンの項に「不眠」なんて書いてもらう必要はない(ルールブックを作った人がその方が便利だと思って書くのに抗議する理由もないが)。だいたいルールブックなんて、カレーのルーのハコの裏に書いてある「おいしい作り方」程度のものでしかないはずである(ルールがガッチリ固定されている前提で戦術を練って遊ぶタクティクスゲームなら話は別だが、その場合でさえ、GMとプレイヤーが合意したハウスルールは公式ルールに優先するし、GMの判断で援軍を予定数よりちょっと増やしたりといったことは普通にある:増やしたらPCが全滅しそうになって「あちゃー」ということもよくあるが、それはまた別の話)。公式ルールと矛盾するルールを採用して案内がなかったとしたらGMの落ち度と言わざるを得ないが、それだって「悪いけどこのルールで処理して」で済むのが普通だし、プレイヤーがどうしても納得しなければその場は公式ルールで処理して後から帳尻を合わせ、次回改めてハウスルールを紹介すれば何の問題もない(ついでに筆者の見解を言わせてもらえば、GMはルールブックの内容を読んで理解しておく必要がもちろんあるが、公式サイトの裁定内容を逐一チェックして暗記しておく義務はない:もし食い違ったらその場は便宜がよいように流して、次からどうするか後で考えればよいだけ)。

追記:D&Dだってガチガチのゴテゴテじゃないかという指摘は、確かにその通りで、アメリカで売る前提のゲームならそうするのが正解だと筆者は思う。なにしろ電子レンジの説明書に「猫を乾燥させる用途で使わないこと」なんて書かなきゃならない国なんだから。

話を戻そう。全体に「能力系」のテイストが勝ちすぎて、コンピュータRPGの高効率プレイをやっているような感覚の要素が強い気がする。なんというか、そこはルールでお仕着せしなくてもよかったんじゃないの、という部分が多い。能力系でやるなら最初からそういうデザインのでやりたいなぁ。

追記:ソードワールド2.0が出た。息の長かったゲームが続編発売で止めを刺されるのは世の常だから仕方ないが、2d6システムは「日本のd20システム」にはなれなかったか。ウィザードリィ(レベルの低い話が中心だがtaotao1942さんというの方が詳細な解析結果を公開されている)のように、枯れ切ってからも味を出せるといいねぇ。D&DだってAD&Dが出てからもしばらくは頑張ったわけだし。
さらに追記:どうやら完全版をソード・ワールドRPG/1stとするのが公式になったよう。そのおかげなのか、2020年現在も完全版のエラッタやQ&Aは閲覧できる。


いまさらだけど

オマケ1(サンプルキャラクター)

4人パーティ、経験点10000点入手時点、ソーサラー+セージ同時取得ルール使用。クォート内はあだ名なので名前はテキトーに。装備品も適宜更新のこと。もちろん能力値だけ使って成長を最初からやり直してもよい(慣れた人にとっては最序盤の方が面白いかもしれない)。

”鍛冶屋”
ドワーフ
A=12,B=2,C=8,D=6,E=10,F=11,G=14,H=10
器用14(+2)、敏捷10(+1)、知力14(+2)、筋力21(+3)、生命25(+4)、精神24(+4)
ファイター3、プリースト(ブラキ)1、クラフトマン(鍛冶)5、経験点7500
プレート21、グレートアックス21、ハンドアックス11、ロングボウ(背中)21
比較的初心者向け。武装はモール+クラブとかの方が効率はよいのでお好みで。

”全身踵のアキレウス”
人間(狩人)
A=7,B=11,C=10,D=9,E=9,F=6,G=3,H=7
器用18(+3)、敏捷21(+3)、知力19(+3)、筋力15(+2)、生命9(+1)、精神10(+1)
ファイター4、レンジャー1、経験点5500
ハードレザー13、ラージシールド13、ショートスピア13、バスタードソード(腰)15、ダガー3
上級者向け。バランス(戦力とロールプレイの両方)を取りつつ自分が死なないように立ち回らないといけない。

”指揮者”
エルフ
A=7,B=11,C=9,D=11,E=2,F=3,G=8,H=9
器用18(+3)、敏捷20(+3)、知力20(+3)、筋力5(+0)、生命10(+1)、精神16(+2)
シャーマン3、シーフ3、経験点2500
クロース3、スモールシールド1、ダガー3、ボーラ3、ブラックジャック
戦術家入門。やることもできることもたくさんあるので取捨選択を意識する。

”眠らない歌姫”
人間(旅人)
A=6,B=4,C=8,D=7,E=3,F=10,G=12,H=11
器用10(+1)、敏捷12(+2)、知力15(+2)、筋力13(+2)、生命22(+3)、23精神(+3)
ソーサラー3、セージ3、バード1、経験点3000
ソフトレザー5、メイジスタッフ10、楽器
比較的初心者向け、魔法使い入門。ファイター技能を1レベル取るともっと安定する。なおキャラクターの性別に関わりなくあだ名は「歌姫」。


ライバル用のチートキャラ。

”ご令嬢”
人間(貴族)、女性
A=7,B=11,C=10,D=10,E=9,F=11,G=10,H=8
器用18(+3)、敏捷21(+3)、知力20(+3)、筋力20(+3)、生命21(+3)、精神18(+3)
ファイター3、シャーマン3、セージ1、経験点0
シルバープレート20、フランベルジュ20

”魔法戦士”
ハーフエルフ(学者)、男性
A=8,B=10,C=9,D=10,E=5,F=5,G=10,H=8
器用18(+3)、敏捷19(+3)、知力19(+3)、筋力10(+1)、生命15(+2)、精神18(+3)
ソーサラー4、ファイター1、セージ1、経験点500
ソフトレザー7、ヘビーメイス10、魔法の発動体(腕輪)

”長弓”
ドワーフ、男性
A=16,B=2,C=7,D=6,E=8,F=11,G=13,H=11
器用18(+3)、敏捷9(+1)、知力13(+2)、筋力19(+3)、生命24(+4)、精神24(+4)
レンジャー4、プリースト(ラーダ)1、クラフトマン(銀細工)5、経験点500
ハードレザー10、ロングボウ19、コモンルーン各種


「チャチャを入れに来る」タイプのNPC。護衛を追加してパーティ行動することもあれば、単独行動もするし仕事も持ってくる。

”遺跡調査の専門家”
人間、男性
A=7,B=5,C=8,D=8,E=5,F=8,G=4,H=10
器用12(+2)、敏捷13(+2)、知力16(+2)、筋力13(+2)、生命12(+2)、精神14(+2)
プリースト(チャザ)5、セージ1、マーチャント5
ハードレザー13
この項に出てくるあだ名は全部コイツがつけたもの。

”名人”
グラスランナー、男性
A=8,B=16,C=10,D=2,E=2,F=3,G=16,H=15
器用24(+4)、敏捷26(+4)、知力12(+2)、筋力5(+0)、生命19(+3)、精神31(+5)
シーフ4、レンジャー4、バード3
ソフトレザー3、スモールシールド1、ショートスピア3、スリング3、ダガー(銀)3、楽器
指揮者と知り合い。

”博士”
人間、女性
A=8,B=5,C=11,D=11,E=4,F=6,G=8,H=7
器用13(+2)、敏捷16(+2)、知力22(+3)、筋力10(+1)、生命14(+2)、精神15(+2)
ソーサラー3、シャーマン3、セージ3
クロース3、メイジスタッフ3
長弓と知り合い。


合唱戦隊グララーン、経験点12000点入手時点。シーフにはローマレギオンのピルム(遠投用の軽ピルム+近投用の重ピルム+白兵戦用のグラディウスorスパタの3本持ちだったらしい)風に槍を2本用意してみた。機会があれば2刀流も面白いかもしれない。レンジャーの主武装はスリング。矢は全部銀製。バードは基本的に物理攻撃には参加しない。楽器はリュートあたり。

グラランシーフ
A=11,B=13,C=11,D=4,E2=,F=3,G=15,H=10
器用24(+4)、敏捷24(+4)、知力15(+2)、筋力5(+0)、生命18(+3)、精神25(+4)
シーフ5、レンジャー1、経験点4500
ソフトレザー5-2、ジャベリン3、ロングスピア5-2、ダーツ3(左右の腰に各3本+荷物袋に12本)、ダガー(銀)3
得意技:グラランジャベリン(槍投げ)
キャッチコピー:溢れるパワー

グラランレンジャー
A=9,B=15,C=10,D=2,E=3,F=1,G=13,H=11
器用24(+4)、敏捷25(+4)、知力12(+2)、筋力4(+0)、生命14(+2)、精神24(+4)
レンジャー6、シーフ1、経験点3500
ソフトレザー2、スリング2、ショートボウ3-1、ダガー2
得意技:グラランダッシュ(走って逃げる)
キャッチコピー:迸るスピード

グラランバード
A=4,B=15,C=10,D=3,E=1,F=1,G=15,H=15
器用19(+3)、敏捷25(+4)、知力13(+2)、筋力2(+0)、生命16(+1)、精神30(+5)
バード6、レンジャー1、シーフ1、経験点3000
ソフトレザー2-1、楽器、ダガー(銀)1、コモンルーン各種
得意技:グラランシング(呪歌)
キャッチコピー:燃え盛るハート


精霊芸団エルフィーン、経験点12000点入手時点。シーフは女性の前提だが変更可。

エルフィンファイター
A=8,B=10,C=11,D=9,E=5,F=3,G=7,H=9
器用18(+3)、敏捷21(+3)、知力20(+3)、筋力8(+1)、生命9(+1)、精神16(+2)
ファイター4、シャーマン3、経験点1500
シルバーチェイン10-2、ヘビーメイス9-1、ハンドアックス8、ロングボウ(背中)8

エルフィンシーフ
A=9,B=12,C=10,D=8,E=3,F=2,G=8,H=9
器用21(+3)、敏捷22(+3)、知力18(+3)、筋力5(+0)、生命10(+1)、精神17(+2)
シーフ4、シャーマン3、経験点1500
ソフトレザー3、スモールシールド1、ショートソード(腰)3、ダガー(腰2本)3、ショートボウ(背中)3

エルフィンソーサラー
A=7,B=9,C=11,D=12,E=2,F=1,G=7,H=11
器用16(+2)、敏捷20(+3)、知力23(+3)、筋力3(+0)、生命8(+1)、精神18(+3)
ソーサラー4、シャーマン1、経験点0
クロース1、メイジスタッフ1


重装技師ドワワーン、経験点12000点入手時点。

ドワワンファイター
A=10,B=2,C=7,D=1,E=8,F=12,G=12,H=8
器用12(+2)、敏捷9(+1)、知力8(+1)、筋力20(+3)、生命24(+4)、精神20(+3)
ファイター5、セージ3、クラフトマン(木工)5、経験点500
プレート20、ハルバード(突切刺払)20、クラブ(背中)20

ドワワンシーフ
A=12,B=3,C=9,D=2,E=10,F=9,G=11,H=13
器用15(+2)、敏捷12(+2)、知力11(+1)、筋力19(+3)、生命20(+3)、精神24(+4)
シーフ5、バード3、クラフトマン(革細工)5、経験点500
ハードレザー13-3、ライトメイス10、ネット、ヘビーフレイル10、コモンルーン各種、楽器

ドワワンプリースト
A=11,B=1,C=9,D=4,E=10,F=8,G=9,H=12
器用12(+2)、敏捷10(+1)、知力13(+2)、筋力18(+3)、生命17(+2)、精神21(+3)
ブリースト(ブラキ)5、レンジャー3、クラフトマン(機械)5、経験点500
ハードレザー9、ヘビークロスボウ18


チートシーブズ

人間
器用18(+3)、敏捷18(+3)、知力18(+3)、筋力19(+3)、生命18(+3)、精神12(+2)
シーフ5、シャーマン3
ハードレザー13-5、ヘビーメイス15-5、ハンドアックス(腰)10、バスタードソード(腰)15-5、ラージシールド(背中)13-5

ドワーフ
シーフ5、プリースト(ガネード)3、セージ1、レンジャー1
器用18(+3)、敏捷12(+2)、知力12(+2)、筋力21(+3)、生命24(+4)、精神24(+4)
ハードレザー13-5、グレートソード16-5、ヘビークロスボウ(背中)16-5

エルフ
器用18(+3)、敏捷18(+3)、知力18(+3)、筋力7(+1)、生命12(+2)、18精神(+3)
シーフ3、ソーサラー3、シャーマン1
ソフトレザー7-5、スモールシールド1、ヘビーメイス9-5、ロングボウ(背中)9-5、発動体


チームマッチョ、経験点6000点入手時点(セージは例外)。

グラスランナー
A8=,B=11,C=9,D=3,E=3,F=3,G=15,H=9
器用19(+3)、敏捷20(+3)、知力12(+2)、筋力6(+1)、生命18(+3)、精神24(+4)
ファイター2、シーフ2、レンジャー2、経験点4000
ハードレザー8-5、スモールシールド1、ハンドアックス11-5、ショートソード(腰)8-5、ヘビークロスボウ(背中)11-5

ハーフエルフ(司祭)
A=7,B=11,C=8,D=8,E=6,F=8,G=5,H=9
器用18(+3)、敏捷19(+3)、知力16(+2)、筋力14(+2)、生命13(+2)、精神14(+2)
ファイター3、プリースト(マイリー)2、セージ2、経験点1000
チェイン19-5、ラージシールド13、バトルアックス19-5

エルフ
A=8,B=11,C=7,D=8,E=5,F=3,G=10,H=9
器用19(+3)、敏捷18(+3)、知力15(+2)、筋力8(+1)、生命13(+2)、精神19(+3)
ファイター1、シャーマン2、ソーサラー2、経験点0
ソフトレザー7、ラージシールド13-5(背中)、ヘビーメイス13-5、バスタードソード(腰)13-5、発動体

人間(傭兵)
A=5,B=2,C=3,D=7,E=12,F=12,G=9,H=7
器用7(+1)、敏捷5(+0)、知力10(+1)、筋力24(+4)、生命21(+3)、精神16(+2)
セージ10、バード5、ファイター1、経験点500
プレート24、グレートソード24、楽器


ザ・アウトレンジャーズ、経験点3000点入手時点、チャージあり前提。熊とか鰐とかを相手に一斉射撃をしてから、ドワーフとグラスランナーが突撃(全力移動中も武器を構えることはできるので、2ラウンド走るなら、ルール上はクレインクインをその場に残す必要はないはず)、エルフは通常移動しながら攻撃準備(できるよね?)してもう一射、グラランは3ラウンドめを通常移動(構えるだけで攻撃はできないが、盾とハンドアックスを両方準備できる:というか攻撃できてもダメージ通らないので接敵できれば十分)にして戦線を張り、ドワーフがチャージで追いつき、エルフが後ろから様子を見て動く、みたいなイメージで組んだ(インドアになったら途端にキツそう)。ボーラをレンジャー技能で使っていいのかどうかは疑問もあるが、ルールには「飛び道具」とだけあるので可と解釈してしまった(筆者の解釈だと槍投げもできるが、弓に対する優位性がない)。エルフのハルバードはグラランと被らないようにしただけ、カトラスは値段重視で上質でないだけなので、任意に変更可。ポールウェポンを狭い場所でただの槍とみなす(使用不可にしない)、あるいはパイクをポールウェポン扱いするルールなら、ドワーフのパイクをルーサーンハンマーあたりに代えても面白そう(鎧がスケイルなのは静粛性のため)。オープンスペースでは、ドワーフが1ラウンド射撃+3ラウンド走りでチャージできる距離が93m、ハーフエルフが射撃後全力移動で38mラインを越えられる距離が88m(距離拡大でスリープクラウド飛ばす案もある)、グラランが接敵できる距離が106m(すべて相手が動かなかった場合)と、ばらつきがあることを考慮に入れておきたい(固まって戦闘ラウンドに入る必要はないと思う)。50m(150mでもいいけど)先でソーサラーが魔法を使ったらクマは気付くか(ワニなら?)、とか考え出すと夜も眠れない。

ドワーフ
A=9,B=3,C=7,D=1,E=9,F=12,G=10,H=8
器用12(+2)、敏捷10(+1)、知力8(+1)、筋力21(+3)、生命22(+3)、精神18(+3)
ファイター2、プリースト2、クラフトマン5、経験点0
スケイル19、パイク21、クラブ21(腰)、クレインクイン21*2(背中)

グラスランナー
A=9,B=15,C=10,D=2,E=2,F=1,G=12,H=13
器用24(+4)、敏捷25(+4)、知力12(+2)、筋力3(+0)、生命13(+2)、精神25(+4)
シーフ3、レンジャー1、ファイター1、セージ2、経験点0
ソフトレザー7-5、ロングスピア7-5、ハンドアックス7-5(腰)、ライトクロスボウ7-5(腰)、スモールシールド1(背中)

エルフ
A=8,B=10,C=11,D=8,E=6,F=2,G=9,H=7
器用18(+3)、敏捷21(+3)、知力19(+3)、筋力8(+1)、生命11(+1)、精神16(+2)
ファイター2、シャーマン2、経験点500
ハードレザー13-5、ハルバード(突切刺払)13-5、カトラス8(腰)、ヘビークロスボウ13-5(背中)

ハーフエルフ(魔法使い)
A=8,B=10,C=9,D=10,E=6,F=4,G=8,H=11
器用18(+3)、敏捷19(+3)、知力19(+3)、筋力10(+1)、生命12(+2)、精神19(+3)
ソーサラー2、レンジャー2、経験点500
ソフトレザー7-2、ロングボウ15-5、ボーラ3(腰)2つ、ダガー5(腰)2つ、メイジスタッフ5


微妙軍団、経験点-1000点時点、上質武器なし前提。

ドワーフ
A=14,B=2,C=7,D=3,E=8,F=8,G=11,H=11
器用16(+2)、敏捷9(+1)、知力10(+1)、筋力16(+2)、生命19(+3)、精神22(+3)
ファイター1、プリースト1、クラフトマン5、経験点0
グレートソード16、チェイン16

グラスランナー
A=9,B=12,C=9,D=3,E=2,F=2,G=13,H=10
器用21(+3)、敏捷21(+3)、知力11(+1)、筋力4(+0)、生命15(+2)、精神23(+3)
シーフ2、レンジャー1、経験点500
ダガー2、スモールシールド1、ショートボウ2(背中)、クロース2

ハーフエルフ(エルフ)
A=7,B=9,C=7,D=9,E=5,F6=,G=5,H=8
器用16(+2)、敏捷16(+2)、知力16(+2)、筋力11(+1)、生命11(+2)、精神13(+2)
シャーマン1、ファイター1、経験点0
ヘビーメイス11、スモールシールド1(背中)、ハードレザー11

人間(一般市民)
A=7,B=8,C=7,D=6,E=5,F=7,G=7,H=6
器用15(+2)、敏捷15(+2)、知力13(+2)、筋力12(+2)、生命14(+2)、精神13(+2)
ソーサラー1、経験点0
ソフトレザー6、メイジスタッフ6


2人組の戦士、経験点6000点入手時点。

人間(傭兵)
A=5,B=7,C=7,D=6,E=6,F=8,G=6,H=9
器用12(+2)、敏捷14(+2)、知力13(+2)、筋力14(+2)、生命14(+2)、精神15(+2)
ファイター3、プリースト3、経験点500
ハードレザー13、スモールシールド1、バスタードソード14

人間(蛮族)
A=4,B=8,C=7,D=5,E=8,F=7,G=4,H=7
器用12(+2)、敏捷15(+2)、知力12(+2)、筋力15(+2)、生命11(+1)、精神11(+1)
ファイター3、シャーマン2、レンジャー1、経験点1000
ハードレザー13、スモールシールド1、バスタードソード15


親子連れ(のように見えるだけで、実際にどうなのかはプレイヤーなりGMなりが決めてよい)、経験点9000点入手時点。

エルフ
A=9,B=10,C=8,D=12,E=5,F=1,G=7,H=10
器用19(+3)、敏捷18(+3)、知力20(+3)、筋力6(+1)、生命8(+1)、精神17(+2)
シャーマン3、レンジャー2、シーフ2、経験点2000
ソフトレザー3、ショートボウ3、銀ダガー3(腰)、スモールシールド1(背中)

ハーフエルフ(魔法使い)
A=6,B=10,C=7,D=9,E=6,F=7,G=9,H=5
器用16(+2)、敏捷17(+2)、知力16(+2)、筋力13(+2)、生命16(+2)、精神14(+2)
ソーサラー3、プリースト(ラーダ)2、セージ1、ファイター1、経験点0
ソフトレザー7、ヘビーメイス13、発動体


はぐれ行商人、経験点3000点入手時点。メイジスタッフはハッタリ用で、ただの杖(ビッグクラブ相当品)として使用するが、もちろん差し替えてもよい。

人間(商人)
A=6,B=3,C=8,D=10,E=5,F=9,G=8,H=4
器用9(+1)、敏捷11(+1)、知力18(+3)、筋力14(+2)、生命17(+2)、精神12(+2)
レンジャー3、セージ3、ファイター1、マーチャント5、経験点500
ソフトレザー7、メイジスタッフ7、ロングボウ14(背中)

人間(悪党)
A=10,B=3,C=9,D=4,E=10,F=2,G=8,H=6
器用13(+2)、敏捷12(+2)、知力13(+2)、筋力12(+2)、生命10(+1)、精神14(+2)
バード3、プリースト(チャザ)2、シーフ1、経験点0
ソフトレザー6、楽器、ダガー5(腰)


ドワーフとエルフ、経験点12000点入手時点。

ドワーフ
A=13,B=2,C=5,D=5,E=8,F=7,G=10,H=13
器用15(+2)、敏捷7(+1)、知力10(+1)、筋力15(+2)、生命17(+2)、精神23(+3)
レンジャー6、プリースト(ブラキ)2、クラフトマン5、経験点500
ハードレザー8、ライトクロスボウ15

エルフ
A=8,B=10,C=7,D=9,E=6,F=2,G=6,H=11
器用18(+3)、敏捷17(+2)、知力16(+2)、筋力8(+1)、生命8(+1)、精神17(+2)
レンジャー6、シャーマン2、経験点0
ソフトレザー4、ライトクロスボウ8


オマケ2(サンプルアイテム)

以下、設定上は古代末期の珍品コレクターによる収集物である。有名エンチャンターが才能を発揮しすぎた迷品から古代王国の学生が実習で作った落第作まで、所蔵品は膨大だが、その中でPCが入手して意味がありそうなものを列挙する。性能や価格はシナリオに応じて適宜調整して欲しい(もちろん、以下のすべてをセットで登場させる必要はまったくない)。

光るマント:
表側が赤黒く光るマント。着用した者が精神点3を消費すれば、フチの部分を青く光らせることができる(青色発光手順を知るには鑑定が必要)。光るだけで実用上の効果はなく、コレクターを探して売り払えば1/2D6*2000ガメルになる(発光手順がわからないままだと、1/4の価格で買い叩かれる)。交渉(目標値を決めてマーチャント技能でロール)が成功していると価格決定のダイス目に+1できる(以下同様)。

姿隠しの帽子:
皮製の帽子で、着用した者が精神点3を消費すれば姿が見えなくなる(インビジビリティと同じ効果:発動手順を知るには鑑定が必要)。ただし、帽子自体は見えたままなので実用性はない。コレクターを探して売り払えば1/2D6*1000ガメルになる(発動手順がわからないままだと、1/4の価格で買い叩かれる)。

壁走りの靴:
着用した者が精神点5/ラウンドを消費すると、壁や天井などを走れる(発動手順を知るには鑑定が必要)。靴に強いグリップ力が生じるだけで、壁を登る身体的負担はなくならず、まっすぐ登る場合移動力が1/10になる(平坦な天井を走る場合は1/3)。水面など液体の表面や、泥や流砂の上も走ることができる(この性能は鑑定しても判明せず、着用者が走るつもりで試みなくてはならない:本体でも箱でもいいが、下位古代語で名前が「壁走りの」靴だということを表示しておくと紛らわしさが増す)。シーフ技能のアクロバットと併用すると、たとえば紙風船の上でジャンプするようなことも可能だが、目標値は高く設定するべき(空中の落ち葉とかを足場にするのは難易度的にムリだとしておきたい)。

ロングボウ(+1)24/3:
ミスリル製だが、性能上はロングボウ(+1)8とまったく同じ。すべての矢が魔法の武器扱いになり、攻撃力・追加ダメージ・クリティカル値に1点ボーナスを得る(金属鎧ルールを採用している場合、相殺してクリティカル値10になる)。

パイク(+0)24/3, ショートソード(+1)8:
これもミスリル製で、1戦闘ラウンドを費やすか、手にした者が精神点3を消費すれば瞬時に変形する(変形手順を知るには、それぞれ鑑定が必要:目標値はGMが適当に決めて欲しい)。詳細な鑑定に成功するか、精神点を使った変形(1ゾロ以外成功)で6ゾロを振ると、効果的な発動方法(精神点消費が1になる)がわかる。鑑定前は「ミスリル製の両手槍(形状などはGMが適宜決定:パイクとしたのはあくまで性能上の設定)」としかわからない(装備してみれば+0相当であることはわかる)。ショートソード形態で鞘に入れたまま変形させると、鞘が壊れる(変形自体は妨げられない)。

反撃の盾:
性能は普通のスモールシールド。回避ロールがギリギリ成功(=盾で防いだと解釈する)になると、防いだ打撃を必中扱いの純エネルギーとして相手に跳ね返す(この性能を知るには鑑定が必要だが、知らなくても装備していれば発動する:回避ロールを行わない攻撃に対しては発動しないことに注意)。

指輪1:
コモンルーン(鑑定しなくても内側に彫ってある)によりブレードネットが発動する(使用者の精神点が27点以下だと、効果は生じずに昏倒する)。鑑定によりブレードネットのコモンルーンであることは容易にわかる。魔術師ギルドに売ると2500ガメル(交渉の余地なく固定)、コレクターを探して売り払えば1/2D6*2000ガメルになる。

指輪2:
コモンルーンにより、消費精神点8で見えている範囲かつ地上かつ自分から半径10m以内の地点に「通常移動扱いで」テレポートできる(鑑定が必要で、性能を知らないと今自分がいる場所が目標になり、なにも起きなかったのと同じになる)。移動距離は効果を拡大できる(この性能を知るには詳細な鑑定が必要)。通常移動でなくなる速さ(能力値に応じて変化してよい)で移動している最中に使っても、精神点を消費するだけで効果がない(これも詳細な鑑定でわかるが、目標値は高く設定する)。

指輪3:
複数呪文が使えるコモンルーン。精神点15点で範囲を3倍拡大したスリープクラウド(拡大しないで撃つことはできない:魔力0扱い)、20点で目標数とダメージ確実性をともに2倍拡大したエネルギーボルト(同上:単体を狙うとダメージ4倍拡大になる)、25点でエンチャントウェポンとプロテクションとカウンターマジックの同時がけ(ただし術者以外を対象にできない)が可能。鑑定しない状態だと、上記3つがランダムで選ばれる(使うごとにランダムとしても、魔法ごとに使い方を鑑定するとしても、どちらでもよい)。魔術師ギルドに売ると10000ガメル(交渉の余地なく固定)、コレクターを探して売り払えば1/2D6*2000ガメルになる。

メダル1:
暖炉や焚き火などで加熱すると、2D6ラウンドでフォースエクスプロージョン相当(魔力0)の爆発を起こす。爆発前に冷やせば性能は変化しない。ファイアボルト(または相当の火力:純エネルギーはダメ)をぶつけると、3分の1の確率で即爆発する(残り3分の2は不発)。使い捨て(数枚まとめて出してもよい:袋などに入れたまままとめて加熱すると、それぞれ独立した判定で爆発するが、焚き火などであれば最初の爆発で(火事になるかもしれないが焚き火自体の)火は消える)。

メダル2:
2リットルまでの液体を自由に出し入れできる(鑑定が必要)。ジュースでも酒でもランタン油(芯を巻いて火をつけることも可能でメダル自体は燃えない:出し入れの速度は遅いので火炎放射器にはならない)でもよく、複数種類の液体を入れると中で混ざる(空にしてからならまったく混ざらない)。空でも満タンでも重さやサイズは変わらない。


オマケ3(感想とか余談とか)

今になって思い返すに、ゲームとしてのソードワールド最大の特徴はPC同士の(実際上はPCとNPCの)対決にあったのではないか。システムの根本部分は(D&DやT&Tと同様)PCとモンスターが対決する前提で設計されているが、最初から「キャラクター同士が戦うとき」や「モンスター間の戦闘」が想定されていたし、敵役が人間ないしヒューマノイドというのは、いつのまにかソードワールドの王道シナリオになっていった。PCが単なる「モンスター」ではなく(GMが操作する)「NPC」を相手するようになったことは、メリットばかりではなかったにせよ、間違いなく画期的だった(おかげで、いわゆる街中シナリオみたいなものも一般化した:筆者自身は、ダンジョンとかトンネルとかに潜る方が好きだけど)。筆者が現役で遊んでいた頃は、この特徴をまったく意識していなかったのだが、少しもったいなかったような気もするし、それでも構わなかったような気もする。

経験点はみんなどうしてたんだろう。ルールブックに成功1000点失敗500点を基準にとは書いてあるが、3レベルくらいまでを促成栽培でやりたがるGMもいたし、4>5レベルだとファイターでも4000点で、原則どおりにやってると正直かったるい(5レベル終了くらいのキャンペーンが8シナリオくらいかかるというバランスは悪くないのかもしれないが、レベルアップの機会がだんだん減っていくというのは、GMとしてもちょっと心苦しい)。筆者自身は、プレイヤーの立場でもマスターの立場でも、レベルアップとプレイ時間はリニアな方が好き(上達するほど成長が遅くなる方がリアルだ、という意見を否定する気はないが、レベルが上がるほどゲーム内時間とプレイ時間の比が大きくなる、つまり瑣末な出来事や経過をすっ飛ばして核心部分だけをプレイする傾向が強まる、という考えにも説得力はあると思う)。ドワーフファイターがプリースト技能を3に伸ばす頃(マジックユーザーズも3レベルになるくらい)がちょっとした転換期になっていて、そこに至るまでのやりくりにも面白みがあるし、戦術的に安定したところにイレギュラーなシナリオをぶつけるのも一興。レベルが上がってくるとシステムが扱いにくくなってくるし、あまり長く引っ張らなくていいかなというのが筆者の考え。キャンペーンを張るにしても、1~3レベル期でひと段落、少し寝かせてから3~5レベル期、最後にパーっと活躍してもらったあとは後日談くらいのノリで十分なんじゃないかと感じる。実際に試したことはないが、キャラ作成直後の経験点(冒険前経験点)を一律でマイナス2000して、低レベルプレイもどきをやってもよさそう(その場合、筆者がGMなら生まれ表は任意選択にする)。ファイター技能取得禁止の縛りプレイとかやってた人たちがいるような話は聞いたことがある。

本文でも触れているが、ザコ戦の強烈な重さ(というか、現実的には戦闘ラウンドの長さ)は、良くも悪くもソードワールドの特徴のひとつ。魔力13でメテオをぶっぱなして、出目6か7だと抵抗を抜けてもダメージ20、ジャイアントアントはもちろん、ジャイアントスコーピオンあたりでも耐えられる。筋力18の10レベルファイターがバスタードソード(+1)17で殴って出目7~8を出すとダメージ19、こちらは防御点が効くのでホブゴブリンでも1発では倒れない(以上すべてモンスターレベル3)。その分PCも(おそらくは意図的に)死ににくくはなっているが、レベルが上がるにつれて「もし殴られたときの」後衛の脆さが深刻になっていく。10レベルソーサラーがアイアンゴーレムに殴られてもソフトレザー6の出目7で2点、相手がフォレストジャイアントでも4点しかもらわないが、ヘカトンケイレスに6回殴られたら倒れるかもしれない(ヒュドラはさらにタチが悪く、コンピューターゲームのSFC2でも事故った人は多かろう)。レッサードラゴンのブレスなら、レジストできれば1発は耐えられそう(レジスト抜けても10点だから、相当運が悪くなければ死にはしない)。締めつけや丸呑みなども意外と怖く、ジャイアントオクトパスあたりに敏捷負けすると(取り決めにもよるが)無限段になりかねない。また戦闘ラウンドが長いということは、それだけ能力値がモノをいいやすいということでもある(1発判定なら運要素が強まる)。

呪文の詠唱動作は、なんだか進行上の都合でこじつけたようなところが多く、いまだにはっきりとイメージできない。制限がキツい順に、古代語魔法(鎧はソフトレザーまで、盾ダメ(最初のルールにはなかった制限)、自由な手に発動体)>精霊語魔法(銀以外の金属鎧ダメ、片手(とくに指)自由、精霊力が働いている)>神聖魔法(信仰に適うこと)>共通語魔法(声を出せること:とするとサイレンスの魔法はレジストしてもコモンルーンは封じられるのか?)というのはよしとして、たとえば、寝転んだ・地面に座った・転倒した・イスに座った状態で使えるのはどこからどこまでか(ルールどおりなら、転倒やクモの巣で封印されるのはソーサラー魔法だけ、水中や自由落下中くらいの動きにくさならソーサラー魔法も使える:締めつけ系の行動制限でプリースト魔法が使えなくなるのもなんか引っかかる)とか、どのくらいのスペースが必要なのかとか、見える範囲の定義(霧や薄明かりでぼんやり見えてる相手に魔法はかかるか、大きい板みたいなもので隠れたら魔法から逃げられるか、シーツだったらどうか(ダメージ魔法なら貫通するかもしれないが状態魔法なら?カーテンの向こうへの魔法は?簾とかは?)、ブラインドネスや物理的な目潰しで魔法を封印できるか、煙球や盛大な水しぶきでも防げるんじゃないの、などなど)とか、よくわからないことがたくさんある。この辺はプレイヤーの側でもあまり頑張り過ぎないようにしないと、ゲームが進まなくなってしまうだろう(高さ、狭さ、遮蔽、建物破壊or火災、本格的な兵糧攻めあたりの扱いは、ボードゲーム全般にとってかなりの鬼門なので、なあなあにしておく心の余裕がそもそも必要になる)。コモンルーンの制限は意外と盲点で、筆者の理解では全力移動しながらでも使えるはずなのだが、みんなどうしてたんだろう。

いつまでたってもピンとこないもうひとつが幽霊分類。ワイトが身体あり(爪で攻撃精神点にも5点、通常武器無効)、ゴーストは自分の死体(ゾンビorスケルトン状、壊されるとファントム化して憑依を試みる)で能力はおおむね生前準拠(ソーサラー魔法には発動体が必要)、スペクターは身体なし(精神点0で消滅)魔法は生前準拠(発動体不要)で憑依すると生前の身体技能も可(憑依先の技能が使えるのはホーントの共通能力なので、おそらく併用可能になるのだろう)、ファントムは身体なし(ターンアンデットも精神点への攻撃も無効)技能もなしで憑依先の技能のみ使える、レイスは身体なし(精神点0または直射日光で消滅、憑依しない)身体以外の技能生前準拠(レイスフォーム由来なのでソーサラー8レベル以上)、でいいのかな(ゴースト・スペクター・ファントムがホーント扱いで憑依可能、イクソシズムの対象になる:ただこれ「活動不能な状況」ってのが定義されておらず、とくにファントムはどうなれば活動不能なのか不明)。身体なしのアンデットは敏捷と移動速度が24で素早い(幽霊が全力移動するのかどうか知らないが、もしするなら、ほとんどのキャラは走っても逃げられない)。ワイトやアンデットナイトに精神点を0にされるとワイト化するので、ワイトの身体も自分の死体なのだろう。ファントムの設定はようするに「消せない幽霊を用意しました」ということなのだろうが、由来的にゴーストの抜け殻がファントムになるというのはちょっと奇妙(筆者としては、スペクターになるべきだと思う:もし必要なら、消滅するはずのスペクターのごく一部がファイントム化する、としていいわけだし)。憑依の対象も真面目に考え出すと面倒(PCにできる種族のみと考えてもいいだろうし、知能が「人間なみ」以上ならよしとするのにも説得力はあるし、生前と同種族のみとしていけないわけでもない)。

人間の能力値は(能力間での関連は持たせてあるが結局)4D6で決まる。これは正規分布にかなり近い確率分布になり、11~17の間に68.2%、9~19の間に89.2%がおさまる(期待値も中央値も14、18以上の値になる確率は15.9%、4か5になるのは0.4%くらい)。値の幅は広いが最大値や最小値はめったに出ない。エルフのように1Dの要素が多いと都合2D+いくつという形(三角分布)になり、2Dは4~10の間・5以上・9以下がどれも5/6だから83.3%、狭い範囲で少しバラけた値が出る。2D+12になる器用敏捷知力は期待値19で18以上になるのが72.2%、精神点は期待値で17。ドワーフは器用度が18以上かどうかがけっこう重要だが、2D+1/2D+6なので計算がメンドクサイ(17.6%くらい、期待値は15:グラスランナーの生命点と同じ)。筋力が2D+10で期待値17、知力も2D+4(ハーフエルフの筋力と同じ)なので期待値11と、これまた微妙なライン。ハーフエルフはA~Dを全部1D+5で計算しても、正規の計算と同じ値が出る。グラスランナーの器用敏捷は3D+10で期待値20.5、精神点は4D+10で期待値24。最大値を出せる種族は、器用敏捷がグラランの28、知力が人間とエルフの24、筋力は人間の24、生命はドワーフの28、精神はグラランの34。期待値が14より大きい能力値は、エルフの器用敏捷知力精神(筋力生命が低い)、ドワーフの器用筋力生命精神(敏捷知力が低い)、グラランの器用敏捷生命精神(知力筋力が低い)、ハーフエルフの器用敏捷知力精神(筋力生命が低い)。相対的に見ると人間は、器用精神が低く筋力知力の上限が高い。


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