初代メタルヘッド


前フリ / 根底ルール / 基幹ルール / 重要ルール /
射撃と被弾と火力 / 運転と機動回避 / メカなど / その他 /
疑問と修正ルール / さらなるオマケルール /
立ち回り / 職業別 / 戦車キラー / 戦術基礎 / 中盤の戦術 /
シナリオの方針 / リアル(っぽい)考察 / 世界設定 / もどる

マキシマムより前の、いわゆる無印のメタルヘッドについて。元はといえばこのゲームについて書きたくて「マンチキン万歳」というコーナーを作ったのだが、10年越しでは済まない話になってしまった(と書いている今は2015年)。

2013年3月からPDFで無料公開されている・・・と思ったのだが、Jコミが絶版マンガ図書館に変わってから入手方法が不明になった(http://www.j-comi.jp/book/comic/44431にアクセスするとhttp://www.zeppan.com/book/detail/44431に飛ばされる)。もしかするとPDF配布は終了したのかもしれない(未確認)。


前フリ


出来は決してよくない

というか、正直に言うと酷い出来である。ルールの緻密さよりも手軽さを優先したと言い訳はしているが、それを差し引いてなおお粗末なルール体系で、そもそも力を入れたはずの世界設定がどこかで見たような話をツギハギしただけのシロモノである。ではなぜ筆者がこのゲームに入れ込むのかといえば、やはり(当時の)流行りモノを安直に取り入れたペラペラなノリが「ゴッコ遊び」に馴染むのが理由に思えてならない。それがメタルヘッド唯一の美点だと思う。

そういった事情からハウスルールが豊富なゲームでもあるが、現実的には、しっかりとしたルールを得ようとするのは無謀である。おそらく、マトモなバランスが見えてくるくらいまで補強を進めると、元のルールとは似ても似つかない別物になるだろう。真面目なロボットモノをやりたければメックウォーリアーあたりを使った方が早いし、簡易なルールで近未来モノをやりたければガープス(筆者が好きなゲームではないが)の方がはるかに洗練されている。かといってすっぴんのメタルヘッドで支障なく遊べるかというと、多少は手を入れないと不都合がいろいろ出てくる。どこかをイジるとどこかが破綻するという、出来の悪いルールの典型のような特徴があり、ルール整備もたいへんな作業になる。

ゲームバランスを乗りこなす観点から銃撃戦のルールについて言うと、ファンブル/クリティカルの頻度が非常に高く、先制して弾数の多い攻撃をするのがなによりも重要になる。反対に初手で躓くと一気に敗走シナリオになるため、マスターもプレイヤーも準備を怠ってはならない。1ターン3秒という設定も非常にアレではあるのだが、これを6秒とか10秒に変更したところで劇的な効果はなさそうにも思える。

またこのゲームでは「マンチキンプレイ」が他とは少し違う効果を生む。というのは、ルールがあまりに雑で、裏をかいたり悪用したりというレベルに達しないのである(断言できるが、少なくともスタートセットは、ロクにテストプレイもされないまま出版されたものに違いない)。やたらとPCが死にやすくシナリオ崩壊の頻度も高いため危機回避手段として「ルール的にはまあそうなる」的な作戦がけっこう重宝するという事情もある。

人数が多い場合、2人GM制の検討はしておいた方がよい。5人だったらGM1のPC4でもまあ仕方ない(PCの人は数値処理など誰がやっても同じ処理をなるべく負担しよう:PCも重いがマスターはもっと重い)が、6人集まったらGM2のPC4の方がGM1のPC5よりずっとよい。GMの片方は半PCというか、NPCの行動、場面が分かれた場合のマスタリング、集団行動時の補佐などをやることになると思う。サブGMは(シナリオの詳細情報をメインGMと共有するか知らないでおくかは協議次第だが)独特な立ち居地で、これはこれで面白い役割だと思う。

以下を読み進めるにあたって、そういった点を念頭に置いて欲しい。


なぜゴッコ遊びにルールがありサイコロを振るのか

哲学的な考察に見えるかもしれないが現実的な問題である。ゴッコ遊びだけが目的ならサイコロなんぞ振る必要はない。実際、サイコロを振らないゴッコ遊びゲームも普通に存在する(ワォーウルフとかディプロマシーとか、フィジカルゲームではサバゲーとか)。もっといえば、ルールを定めないゴッコ遊びだって普通にできる。

遊ぶ人がルールを持ち込む以上、それが遊びの世界を支配(rule)することになる。もっといえば、世界観と呼ばれるものを第一義的に左右するのはルールである。いくら「オレのバイクは速いんだ」と言い張っても、MVが低ければ他のバイクに置いて行かれるのがゲームのルールで、速いバイクに乗りたければMVを上げればよい。それらを受け入れた中でお互いに工夫を凝らそうというのが最初の合意だったはずである。

だから、ルールは遊ぶ人が「あんなことがしたい」「こんな活躍がしたい」と要求したときに手続きと結果を用意するものでなくてはならない。PCの運命は「ルールなき裁定」に委ねられるべきでない(反対に言えば、裁定と結果の間にルールというクッションが常にあるべきで、たとえば「バイクで200km/h出したい」「出せま(せんで)した」ではなく「バイクで200km/h出したい」「このルールで処理しましょう」「出せま(せんで)した」としたい)というのが筆者の主張であるし、ルールと反する裁定(「ルールはこうだけれど今はこう処理しよう」)がたびたび必要になるならルール自体を前もって整備しておくのが普通の対応だろう。

なお以下では、ゲームを作り変えることではなく補強することを目的として、本来のルールで残せるものは極力残す方針を採用している。とくに文字による説明やイラストの内容とルールが食い違っている場合、ルールが提示する世界観に沿って設定を再構築する作業を多く行っている(マスターズマニュアルの大部分とハンドブックのほぼ全部を無視した:もちろん、そもそもルールが存在していないケースでは説明やイラストを参考にルールをデッチ上げている)。


職業別の活躍イメージ

当然ながら筆者の勝手なイメージ。ルール提案などもこれに沿って行った。

バウンサーは危険な状況での任務を本領とする。野外戦闘では大破の危険と引き換えに戦力を向上させたメカに乗り込み、屋内ではあえて薄い防具(というかオートプロテクターを装着しない)で潜入行動や体内のセンサーを駆使した隠密行動を行う。幼少期からサイバー化を行った者が多く、大柄なサイバーボディを好む傾向があり、身体破損に対して冷淡、メカもあくまで道具として扱う傾向がある。

ブロックバスターは戦場の花形だが、コンバットシェルを降りてもそれなりの活躍ができる。シェルのインドア利用については、建物を壊すつもりで突入するならアリとしておこうか(大型バイクを乗り入れるのと似たような扱い)。生還率が低い職業なので独自の理念で動いている者が多く、やたらと博学だったり意外な特技があったりすることも多い。コンバットシェルには愛着を持つが、当然壊れるものという認識もしている。

ランドブラスターは運び屋というより戦術家兼エンジニアで、他に適任がいなければチームリーダーや交渉役なども引き受けることになる。メカは大切にするが用途に合わせて使い分け、本気で入れ込んでメンテナンスしているのはプライベート用のレジャー機やホビー機だったりすることが多い。私物のラジコンを作戦のために貸せと言われても、きっと承諾しないだろう。

ハスラーは即応性とバランス感覚で立ち回る。いろいろな役割を担えること自体よりも、役割をシームレスに変化させる運用が武器になる。チームリーダー的な立ち位置になることもあればサポート役に徹することもあり、この辺も柔軟性や流動性が現れている。資金管理や公的組織への窓口をやらされる機会も多い。お気に入りのメカを持つ者は少ないが、借り物を使う機会が多いため扱いは丁寧な傾向がある。

ネットライナーはウィザードというよりハッカーで、ソーシャルハックのため変装や偽造に長けている者も多い。生身での銃撃戦は嫌うのが普通だが、サイバーリンクしたメカでの戦闘に抵抗を感じる者は少なく、イメージファイトに比べるとぎこちないなと感じている程度。自分のコンピュータには強く執着し、たいていは名前もつけている(自作のソフトウェアに名前を付けるのも好き)が、AIは馬鹿にしていることが多い。


スキルの適正値

適正、というとやや語弊があるが、PCの能力としてどのくらいを期待すべきかという問題。

筆者のイメージでは、スキル50%が初心者で「完全な素人ではない」レベル。100%で一通り習得し「扱いは知っている」レベル。150%が駆け出しのプロで「難しい作業でなければそうそう失敗はしない」レベル。200%が並のプロで「難しい作業もソツなくこなせる」レベル。250%が優秀なプロで「ごく難しい作業にもそれなりに対応できる」レベル。300%が達人で「驚くべき成功を安定して続けられる」レベル。350%が世界的第一人者で「その人にできなければ他にできる人がいない」レベル。400%が限界点で「ヒューマノイドの概念を覆すような進歩がないと超えられない壁」のレベル。といった感じ。

おそらく一般的な理解よりはハイスキル寄りの解釈だと思うが、実際問題として、プロとして活動するなら、普通の作業(SR1)を悪条件(-50%ペナルティ)でも確実にこなせて、難しい作業(SR2)も万全に準備(+50%ボーナス)すればこなせるスキル150%くらいは必要なのではないかと思う。北米に1万人のハンターがいるとして、スキル200%に届くのが1000人くらい、と想像すれば近いだろうか(たいていのゲームと同様、PCは尋常でない速さでスキルを向上させる)。

こう考えるとキャラクター作成直後(スキル取得を100%までに制限すべきだと思う)のPCはせいぜい「扱いは知っている」程度のスキルしか持ち合わせておらず、ハンターとしては半人前だということになる。実際、ちょっと派手なカーアクションをすれば車はひっくり返るし、反動のキツい火器はあさっての方向に着弾し、コンバットシェルで勢いよく飛び出しても接敵する前に事故ったりすることが日常茶飯事だと思われる。

この時期をあまり長く続けさせるのはゲームの進行上望ましくなく、キャンペーンシナリオなら序盤の終わり(後述するように3〜4シナリオめ)には主要スキルを150%くらいまで伸ばしてもらい「技量としては駆け出しのプロ並だが機転と工夫でベテランも一目置くくらいの活躍」を用意したい。すると、1シナリオで50%くらいはスキルを習得させる必要があり、けっこう気前よくやることになる。

このとき、特定のスキルに偏って集中育成されると困ったことになるので、シナリオボーナスのスキル上昇は「10%づつ5種類」のように集中育成に使えない形で渡すとか、筆者のスキルルールを採用しているなら「基礎スキル限定で30%+通常スキル20%」のような形にするとか、いっそ「3シナリオめまではスキル上限150%で」のように取り決めてしまうとか、なにかしらの対策が必要になると思う。

中盤にさしかかるとINT上げによるブーストが(バウンサーから順に)効いてくるので、序盤と同じペースで3〜4シナリオこなすと、職業によりメインスキル200〜250%くらいになると思う(1シナリオあたり50点配って300〜400点、INTボーナスで300点くらいだとすると、クリティカル上昇も含めて700点くらい:筆者のスキルルールを使っていてもメインスキル200点には届くと思う)。PCの行動としても活躍らしい活躍が増えてくるだろうから、シナリオ成長を少し増やしてやってもよいかもしれない(このバランスは終盤の着地点(キャンペーンのラストシナリオでどの程度の技量に落ち着くか)を見据えながら調整すべきだと思われる)。


便利なツール

Tiled Map Editor(窓の社の紹介記事)というマップ制作ソフトがヘックスマップに対応しており、TilemapKit(使い方の説明)という画像セットも公開されている。これが非常に便利で、60*80のPointy Topを使うと、やや扁平だが隙間のないヘックスマップを簡単に作成できる。1マス50mくらいの大雑把なマップだとした方が便利だと思う(なにしろMV300〜450で6ラウンドも飛べるメカがいるので、真面目に作るとものすごく広大になる)。

計算方面ではカシオの高度計算サイト(さすが計算機のトップメーカー)と運営者不明の数の帝国(2015年現在サーバはアメリカらしいが他国語対応がすごい)というサイトが便利で、これらとBunCalcがあれば面倒な計算も怖くない。


ゲームバランスが根底から覆りかねないルール


職業と購入価格の問題

ゲームの進め方を云々する前に、まずこれを考えなければならない(ルールを大きく変更する解決案については次の項で触れる)。ネットライナーとそれ以外の職業でチームを組むと、それぞれの活躍の場所がかけ離れすぎてダレる。ひとつ考えられるのはネットライナーだけのチームを作ることだがイメージファイトの出来もお粗末で、それメインで遊べるほどのモノではまったくないため、どうにかしてリアル活動(潜入とか交渉とか)を組み入れたシナリオが望まれる。が、そうすると結局リアル活動班とネット活動班が分かれてしまうわけで、スジはよくないように思える。

もうひとつは他のキャラクターによるリアル活動とネットライナーによるイメージファイトを同時進行させる案で、かなり周到な用意が要求される。もっとも安直なのは情報の奪取やコンピュータの制圧と物理戦力による制圧の競争で、たとえば、スタンドアロンのコンピュータにアクセスできる場所まで物理的に潜入し、ネットライナーがイメージファイトをしている間他のメンバーが拠点維持するようなシナリオ(またはその反対で、ネットライナーがコンピュータを守りながらほかのメンバーが侵入者を物理的に排除する)が考えられる。ネットライナーが普通にツールを自作しだすと資金が余り過ぎる(高価な市販ソフトを仕入れて振り回すだけならただのkiddyである)ことにも注意が必要。

ブロックバスターは意外と立ち回れる。後で触れるようにサイバー化の恩恵を強く受けられる職業で重火器スキルも高いはずなので、インドアでもバウンサーのサポートくらいは楽にこなせるし、主力スキルが偏っているのでサブスキルを取りやすい。というかそもそもこれ、基本ルールのコンバットシェルが思いの外役立たずだったので、中の人を優遇してなんとか活躍させたかったように見える(ロードラッシャーと同じく、同職業少人数のチームとか一匹狼+依頼者の恰好で進めるのもアリかもしれないが、混成チームでも悪いことはない)。

微妙なのはむしろランドブラスターで、必須スキルが多くサイバー化による能力値アップが苦しく金食い虫でもあるため、戦闘以外で活躍の場を得るにはGMの配慮も必要になる(ファンタジーRPGでいうマジックユーザーに似ているが、微妙に違う)。重機の運転とか進入した秘密工場の機械の操作とか、本来のスキルを流用する形で頑張ってもらうのがよいのではないか。精密メカニクスをブロックバスターに頼むとか、バウンサーをナビにして土地カンはお任せするとか、ある程度の分業も考えた方がよいかもしれない(その分、送迎やメンテでお返ししよう)。インドア作戦用に電気エンジン(この時代は水素エンジンも静かなのかもしれないが、雰囲気出るじゃない、なんとなく:用語としてエンジンというのは変だと思うが、ルールブックが「電気エンジン」だからまあいいだろう)に乗せ換えたクラッカー(か一般車両のウォンバット)を用意しておくとよい。念を入れるならタイヤも換えておこう。

バウンサーとハスラーは(ルール的に)冷遇されている。エキスパンションがないだけでも寂しいのに、スキルの区分(運転は「地上車全般」でOKなのにファイトスキルは無意味に細分化されてたりとか)やゲームが終盤になるほど無意味化する職業ボーナス、やたらとシンドイ序盤にゲームを進めるほど増える即死兵器と、初心者向けでない要素が揃っている(後の項で救済ルールもいくつか提案する)。インドアで天敵となるアクトポッド対策として、筆者は白兵戦を切り札にするルールを提案している(後述)。

購入価格縛りの扱いにも困る。元のルールではチーム内での「買い物依頼」が禁止されているが、普通にゲームを進めると「誰の」メカであるかが意味を成さなくなってくる。ここは最初からチーム内で独立採算制を取って、買い物依頼にも手数料みたいなものを各自で取る(とくにブローカーなんてのはそういう職業だし)のがせいぜいだろう(それでもなし崩しになるけどね)。ただし、キャラ作成時点での買い物とサイバー手術には、ルールに書いてある通りの料金を適用する。以下では、独立採算制を取る(ただし共同出資しての買い物は妨げないし、一定のルールに従って共同資金をプールしてもよい)前提で話を進める。

プレイヤーが初心者ばかりの場合、購入手数料はチューニング工賃込みで定価の50%(ただしチューニング失敗でオシャカにしたら実費のみ)が相場だと案内しておくことにしよう。このルールだと誰からも買い物依頼を受けないハスラーが資金的に遅れを取ることが多いため、ガレージや作業場所をハスラーが管理していることにして、ランドブラスターとブロックバスターの取り分から半分もらえることにしてしまおう。資金分配については、1人余しの頭割り(PCが4人なら収入を5等分して、余った1人分を共同資金としてプールする:別に2人余しでもいいし、メカの大破などは半額くらい共同資金から援助してもよい)や、半々しての等分(収入の半分を頭割りにして残り半分を共同資金に、各PCの実費経費などを共同資金から支払う:高価なメカを大破させたPCがチームの中で置いてけぼりになる事態を予防しつつ、全体の貯金額が多めになるので壊滅したときに再起を図りやすい)がお手軽である。プレイヤーがベテランばかりなら勝手にバランスを取ってもらえばよい。

PCがハンター稼業に使うお金と生活費の分離も、本当は考えなくてはならない。分け前がチームの能力向上以外に使われると全体の損失になるため、とくに独立採算制を取る場合は生活費を別に管理した方がいいかもしれない(予期せぬ大破が起きたときの再起資金として自腹を切ってもらうという状況もありえると思う)。買い物依頼を許すルールだとPCに与えた資金の割に装備が充実しすぎることがあるため、その対策にもなる。単純に、個人収入の1〜2割を生活費に回すと決めてしまうのがラクだと思う。分配前に給料分としてチームの収入から天引きしてしまうのも手。

もうひとつ、メカにバインドやターレットで火器を取り付けるときの追加料金だが、これを自分でやって安く上げられないのかという問題がある。できないとするのは大いに不自然なのだが、できるとするとゲームバランスが一変してしまい悩ましい。もともと、火器の値段が取り付け料金に直で跳ね返る設定自体がナンセンス(20mmバルカンを取り付けるより、10mmパルスレーザーを取り付ける方がずっと簡単に違いない)で、ゲームの表現ではなく進行上の都合でできたルールではないかと思われる。以下では値段を据え置いて自分で取り付けても費用は変わらないという設定に(苦し紛れだが)しておく。戦車に大型砲をいっぱい積むのは・・・まあいいんじゃないの、積めても(M50オントスみたいな愉快な見た目になりそうだけど)。


キャラクター作成ルールの大変更

かなり大規模なルール変更なので、導入は慎重に。このページの他の項でも、無条件に以下のルールを前提とした書き方はしない。バウンサーとブロックバスター、ネットライナーとランドブラスターが(状況に応じてどちらがメインになるかは流動させつつ)互いに支援できるようなルール変更を提案したい。3人または4人でのプレイで、ブロックバスターとランドブラスターは少なくとも1人づついる前提。

まずイメージファイトの処理を簡易化(単にSR2回の成功で防壁突破とするなど)して、ネットライナーに限りサイバーリンクしたメカ(火器含む)の操作に1/2倍で利用できることにする(ただし本来のスキルの2倍以内、ゼロスキルのものは扱えず万能スキルでの代用も認めない)。この恩恵を得て操作する場合、行動順決定に本人のREFを足すときと、100%越えスキルで火力を修正するときに、ボーナスが半分になる(動きがぎこちなくなるため、という説明にしておく:本来のスキルで判定するならノーペナルティ)。たとえばイメージファイトが240%、重火器が80%、地上車全般が40%なら、サイバーリンクしたマシンガンを120%本人REF半分火力ボーナス+10または80%、車両を80%本人REF半分または40%のスキルで操作できる。スキルの再編(とくにファイトスキルが無駄に細分化されているのが気になり、ぶっちゃけ「格闘全般」にまとめた方がよかった気がする)も行いたいところだが、ちょっと大掛かりになるか。

コンバットシェル技能の半分を空中機動・0G機動の代用にできるルールを廃止し、コンバットシェルに乗っている間の(シェルを動作させての)技能行使はコンバットシェル技能の2倍を上限とする。たとえば投擲が70%あっても、コンバットシェルが30%ならスキル60%扱いになる。もちろん、シェルに乗ったまま未知の言語の話者と会話するような場合は、コンバットシェル技能の値に関わらず言語学技能でロールしてよい。コンバットシェルがタイプAであるときの機動回避には、空中機動・0G機動の2倍とコンバットシェル技能のどちらか低い方を用いる。万能スキルは「クリティカルするとSR通常成功扱いになるスキル」に置き換え、100%取得しなくてもスキル分配しても使えるものとしよう。他のスキルと重複で常に使えるようにする(たとえば変装75%の万能100%なら、75以下と81と91の出目で成功にできる)ルールも面白そうなのだが、少し便利すぎる気がしないでもない(メンツと遊び方次第でどっちでもいいと思う)。

各クラスの初期値を変更する。ランドブラスター:REFとDEX12以上条件、地上車全般50%、大型メカニクスと土地カンと重火器と搭載火器30%、精密メカニクスと暗号・信号と小型挺ナビゲートと偽装・カモフラージュとエレクトロニクス10%、所持金$35,000、サイバーリンクにボーナス(後述)。ネットライナー:WIL12以上かつINTとEDU10以上条件、イメージファイト50%、精神医学とエレクトロニクスとソフトプログラム30%、言語学とストーキング10%、エージェントカテゴリから任意の2つを30%と任意の3つを10%(自由選択ボーナスは廃止)、所持金$15,000、サイバーリンクしての行動にイメージファイト技能を応用できる。バウンサー:DEXとWILL12以上条件、サバイバルと応急手当を30%、地上車全般とコンバットシェルとイメージファイトを10%、投擲以外のウエポンカテゴリから任意の2つを40%と残りを20%、偽装・カモフラージュとブービートラップと爆発物とストーキングと素手戦闘とナイフコンバットと大型武器のうち任意の3つを30%と他を10%、所持金$20,000、STRの2倍までのENC、身体ダメージor負荷によるWIL判定を常に-5、全身SUV:Sなら手足のMOで累積ダメージを得ず胴頭についても通常キャラの手足と同様に累積ダメージを止められる。ハスラー:DEXとSYMとWIL11以上条件、万能100%、地上車全般とコンバットシェルとサバイバルと応急手当と小火器とイメージファイト30%、所持金$25,000、STRの1.5倍までのENC、SAリンクボーナス(後述)。ブロックバスター:DEX12以上とSTRとREF10以上条件、コンバットシェル50%、精密メカニクスと重火器と空中機動・0G機動30%、大型メカニクスと地上車全般10%、言語学と素材工学と建築土木工学とサイエンス・メディカルカテゴリ全部とコンピュータカテゴリ全部のうち任意の4つを20%と任意の2つを10%、所持金$25,000、コンバットシェルの同時射撃ボーナス。

新規作成時に能力値条件で引っかかった場合はキャラ作成をやり直す。LUCはランダムに決めず、初期値8くらいからシナリオごとに1点で一律成長させるのも手。バウンサーとハスラーを優遇したのはエキスパンションがないのを補う意図(もちろん、部分的に採用しないのはGMの自由)。STRの2倍までのENCはバウンサーの特権としてハスラーは1.5倍までとする。また手に持って(運搬するだけでなく)射撃できる火器は職業に関わらずSTRまで、片手での扱いはSTRの半分までとしておく。ランドブラスター以外の複数機器へ同時サイバーリンクは、操作対象が1つ増えるごとに1/2、1/4・・・と修正を受け、同時射撃はランドブラスターも含めスキル分配式とする(ただし標的が1つで同じスキルを使うなら、スキル分配は行うが倍率修正はまとめて1回しか受けない)。

サイクロンP2「2.小火器のリンク射撃」にあるSAリンク・インターフェイスの運用について、操作対象は常に単一(後の項で提案するSAリンク拡張ルールを選択すればある程度まとめることはできるが、火器の場合は不可)でサイバーリンクとは併用できない、戦闘中のジャック=イン/アウトは移動フェイズの行動として処理(たとえば両手に拳銃を持って、リンクを切り替えながら射撃を続けることは可能)、ケーブルは事前に接続しておく必要がある(または1戦闘ラウンド使って差し替える)とするが、ハスラーのみ半額購入で小火器以外へのジャック=イン/アウトを行える(サイバーリンクと同様に操作できるだけでスキル倍加はしない:普通は運転に使うことになり、SAリンクと通常運転の切り替えもシームレスにできる)。ハスラーでも、身体に埋め込んだ火器には使えない(最初からSAリンク相当の操作を行っており、設置のアンバランスさと相殺している設定にでもしよう)。人間側のインターフェイス(というか人間側のジャックよりも脳みそ側)が異なるだけで、メカ側のインターフェイスは共用としておこう。アクセスファイバーのルールは全面削除して、SAリンクで代用する。

このほか、ブロックバスターはコンバットシェル操作時、ランドブラスターはコンバットシェル以外のメカ操作時、バウンサーは生身行動時に全能力値+0.5のボーナス、ハスラーは無条件で0.1のボーナスを得る、というルール(ヒューマノイドの限界も突破し40.5が上限になる)も考えたのだが、ネットライナーにいいボーナスが思いつかず不憫だし、終盤のゲームバランスがぎこちなくなりそうな気もする。まあ、いい打開策を思いついた人だけ導入すればよろしかろうか。

人数が増えると、重さもさることながら極端にダレるため、PCは3人かせいぜい4人くらいまでがいいところなのではないかと思う。キャラクターは5から6くらい用意しておいて、シナリオごとの乗り換えだとか、サブキャラの貸し出しみたいなものも認めてよいかもしれない。人数が減った頃にはBクラスAIも入手可能になっているだろうし、稼動していないPCをNPCとして動かすことにも検討の余地がある。


それでもスキルは再編しておきたい

大掛かりにはなるのだが、従来のスキルルールはいかにも無理があるので、やはり再編しておきたい。

まず小火器スキルを「自分の手(人間サイズであればサイバーリンクしたサイバーパーツも含む)で使用する火器全般」に対象拡大し、VIII類の手持ち火器とメカに搭載したIII類火器にも1/2で適用。重火器スキルは「VIII類火器とメカに搭載したIII類火器」を対象に生身で扱うIII類火器とシェルのハードポイントに搭載したIV類火器にも1/2で使用できることにしよう(別種の火器には違いなくVIII類とIV類の同時射撃はできない:あくまで重火器スキルの半分を搭載火器スキル扱いできるだけ)。搭載火器スキルは「コンバットシェル以外のメカに搭載した火器全般とシェルのハードポイントに搭載したIV類火器」をカバーし、シェルのハードポイントに搭載したVIII類火器にも1/2で適用する。狙撃スキルを廃止して通常射撃と同じスキル(またはバウンサー以外は通常射撃スキルの半分)を使用する。

ファイト技能は格闘全般スキルにまとめ、格闘回避は格闘全般の半分で上限70%。エレクトロニクスと大型メカニクスは精密メカニクスに1/3、精密メカニクスは大型メカニクスとエレクトロニクスに1/4で代用できる(もちろん、どちらか片方を選んで使う)。素材工学、建築土木工学スキルを廃止して、サイエンス・メディカル技能に工学スキル(EDU+INTボーナス)を新設する。サイエンス・メディカル技能に博学スキル(EDUボーナス)を導入、すべてのサイエンス・メディカル技能を1/4で代用できる。鑑定、写真・映像・偽造スキルを統合して鑑定・偽造スキル(受動行為でPERボーナス、能動行為でDEXボーナス)を新設する。暗号・信号スキルを暗号・信号・無線スキルに変更する(対象は操作で修理などはエレクトロニクスを使用)。

複数のスキルの代用となるが100%まで(ハスラーのみ150%までだが火力へのスキルボーナスはつかず、SAリンクのスキル倍加ボーナスもなし)しか取得できない基礎スキルを新設する。護身術スキル:I類火器、II類火器と応急手当とサバイバル1/2、格闘回避1/3。工作・通信:偽造・カモフラージュとブービートラップ2/3、暗号・信号・無線と大型メカニクスと精密メカニクスとエレクトロニクス1/3。操縦全般:ナビゲート技能1/2、搭載火器1/3。潜入:スリ、変装、ストーキング1/2。基礎スキルをすでに取得している場合、本来のスキルを取得する際に基礎スキル分を反映できる。たとえば、操縦全般を60%所有していれば、地上車全般がスキルなしの状態から10%の取得で40%になる(その後操縦全般が上がっても、ふたたび地上車全般を上げるまでは反映されない:護身術所有時に小火器を上げる場合は1/2扱い)。クリティカル成長は基礎スキルが対象で、操縦全般で運転中にクリティカルすると(地上車全般でなく)操縦全般が上がる。能力値ボーナスは、判定の都度GMが有効だと判断したものを適用する。

上記ルールを採用する場合、職業別の初期スキルを以下のように変更する。ランドブラスター:地上車全般50%、大型メカニクスと土地カンと搭載火器と工作・通信と護身術と操縦全般30%。ネットライナー:イメージファイト50%、精神医学とエレクトロニクスとソフトプログラムと潜入と護身術30%、言語学10%(自由選択ボーナスは廃止)。バウンサー:小火器50%、サバイバルと応急手当と投擲と搭載火器と操縦全般30%、イメージファイト10%、偽装・カモフラージュとブービートラップと爆発物とストーキングと格闘全般のうち任意の3つを30%と他を10%。ハスラー:万能100%、護身術と工作・通信と操縦全般50%、イメージファイト30%、投擲以外のウエポンスキル1つを40%、残り(投擲含む)を20%。ブロックバスター:コンバットシェル50%、精密メカニクスと重火器と空中機動・0G機動30%、地上車全般と投擲10%、言語学とサイエンス・メディカルカテゴリ全部とコンピュータカテゴリ全部のうち任意の4つを20%と任意の2つを10%、任意の基礎スキル1つを30%。

ついでに、200%を超えて取得できるスキルは4つ(ハスラーは6つ)まで、そのうち2つ(ハスラーは1つ)だけが300%を超えられ、ヒューマノイドの限界を400%としておく(クリティカルにより望まないスキルが限界を超えそうなとき、成長を放棄できる)。150%を超えるスキルをクリティカル上昇以外で取得するとき取得効率半分、350%を超えるなら3分の1としておこう。250%を超えるスキルではさらに、取得したいスキルの半分以下のスキルを同じだけ取得しなければならないことにする。たとえば、INTが2点上がって20%のスキル取得を行うとき、すでに360%持っているスキルに使えるのは10点までで、9点使うと3%上昇し、180%以下で取得しているスキルを合計9点分(160%のスキルを2%上昇させて4点+120%スキルを5点上昇させて5点とか)取得しなければならない。250%くらいを境にスキルを細分化する(たとえば地上車全般をバイク・ホバーと脚メカとそれ以外に分けるとか)ことも考えたが、煩雑になるしノリを損うような気がする。


SR2の危険さ

メタルヘッドのSRはファンブル率が10%もあるため、判定をしなければならないという時点でかなり危険な行動だといえる。このこと自体には問題がないというか、銃撃戦をすればジャカスカ弾詰まりやらジャムやらが起きて、敵味方合計10台くらいでブンブン機動戦をやると1台くらいはひっくり返り、その合間を縫ってガチャガチャと叩き合いをするのがメタルヘッドの世界なのだと思う。では何が問題なのかというと、このファンブルが完全に運任せだということである。

とくに運転や操縦への影響が大きく、たとえばバギーでSR2の簡単な運転SRをするとき、スキル50%のドライバーもスキル300%のドライバーも等しく10%の確率でファンブル失敗し、そこに運以外の要因はない。バギーならまだしも、飛行中のコンバットシェルなんかは何もせずに戦線離脱させられてしまう。これはちょっと不自然だし興醒めである。銃撃戦に限っては、スキルボーナスによってファンブルには手を付けないまま高スキル所有者を優遇しているが、他のSRにはそいうったルールがない。またそもそもの大問題として、射撃ファンブルにはファンブル表があるのに、それ以外のファンブルはたんにファンブルである(いつものことだが清清しいまでの粒度だ)。

筆者の意見としては、射撃以外のSRではファンブルの度合いに成功率を反映させるべきである。具体的には、失敗出目ファンブル、成功出目ファンブル、2倍成功出目ファンブルの3段階くらいを想定したい。たとえばバイクでスキル150%のライダーが運転SR1/2(成功ボーダー75)に挑戦するとき、81と91の出目は失敗ファンブルで、通常通り重大な失敗になる(ハイサイドでぶっ飛ぶとか、障害物に正面衝突とか)。出目41・51・61・71は成功出目ファンブルで、運転自体は成功しているものの何かしらのトラブルが発生する(積んでいる荷物がぶっ飛ぶとか、ミッショントラブルで修理するまでACC半分(MVは影響なし)とか)。出目1・11・21・31は2倍成功出目ファンブルで、突発的な事態により重大ではないが被害が出る(偶然落ちてきた看板を避けてバランスを崩し次の移動フェイズ終了までメカREF0とか、ミュータント昆虫がゴーグルにジャストヒットして潰れ掃除するまで暗視装置が使えなくなるとか)。通常失敗は、被害の程度としては成功ファンブル以上失敗ファンブル未満でよさそう(スピンしていったんMV0までの減速を強制とか、単純に物にぶつかって単一部位に固定火力ダメージとか)。

難しいのは工作とか通信などの成功ファンブルの扱いだろう。基本的には「不可抗力での不利益」が生じるものと考えて、修理中に停電したとか、無線を使おうとしたら磁気砂嵐が起きたとか、そんなところだろうか。高いスキルを保有していればこれらのトラブルを2倍成功出目ファンブルにして、些細な影響で乗り切ることができる。また成功ボーダーが200を越える場合、つまりスキル100%以上でのSR2とかスキル200%以上でのSR1は、GM裁量でロールを省略できるものとする(サイコロの出目で生じるようなトラブルで失敗するような作業ではないという意味:地殻変動に飲み込まれたとか建物ごと爆破されたみたいなレベルのトラブルは、ロールの結果としてではなくシナリオのイベントとして用意するべきだと思う)。

どっちにしてもマスターのドンブリ裁量になってしまうのは避けられないが、ある程度の目安は立てられるのではないだろうか。以下このルールを採用する前提で話を進めるが、運転・操縦・機動回避の判定やファンブルは、後の項でもっと入念な(かつ重い)ものも紹介するので、適宜選択して欲しい。なおARについては、心理効果のWILチェックファンブル(バーサーク)以外ちゃんと設定されていないが、これも成否判定なら1ゾロ失敗を「重大な失敗」として、1ゾロが出た結果が成功出目ならペナルティを軽減するのが妥当だと思う。


偵察の問題

雑な設定を不便さと安易なアンチ設定で相殺するルールが多いため情報がものすごく重要になるのだが、その情報を得るためのルールが整備されていない。本当は有線偵察メカみたいなものも設定したいのだが別の項に譲り、以下では基本的な事項の確認だけ行う。

たとえば、ホバータンクが上面の装甲を薄くしているのか後面の装甲を薄くしているのか、IMPは何発積んでいるのか、メイン火器はレーザーか実弾か、中に何人乗っていてどの程度の腕前なのか、事前にわかっていれば撃破が飛躍的に簡単になる。たとえば、後ろから追いかけてきたバイクが軽武装の快速機なのか重武装の鈍足機なのか、目で見てわかるなら対応も変わるはずである。

基本的には、明るい近距離で目視したメカの特徴(装甲が厚そう/薄そうとか、走っている状態で見たなら速そう/遅そうとか、車外設置火器の大まかな種別(マシンガン/キャノン/ミサイル程度)とか、そのくらい)はわかってもよさそうに思う。毎回だとうっとおしいが、珍しいメカを見たなら、大型メカニクスSR1くらいを振らせてもよいかもしれないし、裏でカモフラージュロールをしておいてもよい。

装甲やフレームの種類が事前にわかると大きな情報になるのだが・・・装甲はリアクティブやミラーコートを貼っていなければわかることにしておこうか(ただし複合装甲ルールを用いるなら一番上の装甲だけ)。フレームの種類は、メカを外から見ただけでわかるというのもアレだし、撃ってみて効果が薄いのを装甲のせいなのかフレームのせいなのか見分けるのも難しそうに思える。本体以外の命中と本体命中を両方見たら、本体だけダメージが通りにくくなっているようだとは気付いてよいかもしれない(積極的には教えず、プレイヤーから「このメカ、メタ=カーボンなんじゃないの」と言われてから「そんな感じもする」とぼかして伝えてもよい)。マグネットアーマー系の装備については、よく見れば設置されているのはわかるとしておこう(これでまた、ダミーを装備したりなんだりと始めるとややこしくなるのだが)。

メカのHPについては、多少の傷がある、傷ついている、大きな傷がある、壊れる寸前くらいの粒度でわかるとするのが妥当か。ドライブについてはパンクしているタイヤがあればわかるだろうし、動いていればエンジンも調子が悪そうかどうかくらいはわかると思う。操縦は、中に人がいて動かしているのか、遠隔操作なのか、AI操作なのか、ある程度わかってもよいと思う。ルール的にAIはREFが圧倒的に低い(反応が鈍い)し、遠隔操作もジャミングへの反応や電波探知でそれなりにわかりそう。ヒューマノイドの負傷については、ひと目でわかってよいと思う。後で触れるオーバーキル関連の処理にも関わるので、少なくともMO以上の負傷についてはぱっと見てすぐわかり偽装もできないことにしておくのが無難。

面倒な話が増えてしまうが、ハンターチームにとって、チーム構成を隠しておくのはほとんど不可能に近い。どこのチームは何人で車両を何台持っている程度の情報は、近所のハンターなら(有名になればこちらが知らないような相手でも)普通に知っていると考えるべきだろう。合同作戦なんかに参加すれば、戦闘メカの装備も大方はバレると思う。これらについては、装備を流動的に変更するなどして、情報が出て行くのはあまり気にしないのが普通だということにしておきたい。


とくに影響が大きいルール


メカへのクリティカルがちゃんと定義されていない

ゲームバランスを一変させてしまう要素なのに、とても困ったことである。

クリティカルに装甲が適用されないルールは、新クリティカル表でもキャンセルされていないと解釈するのが自然だろう(アストロナイトがクリティカルダメージを防げないあたりからも)。DCについては微妙で、基本は装甲チェックの前に判定なのだが、クリティカル時に無視するよう指示があるわけでもない。「ダメージ2倍」とか「ダメージ3倍」(チャートブックP4によると火力でなくダメージが3倍)が必ず本体に入るのか、エンジンやドライブなどにも当たり得るのかもわからないし、「Gメカ無効」の項目を振ったとき外れ扱いになる(のはあんまりだと思う)のか振り直しになるのかも不明である。

筆者は暫定的に、新クリティカルでも装甲は無視されるがDCは機能、クリティカルに対する機動回避は可能だがクリティカルで成功し返さないと無意味(クリティカル回避できたら本体に出目のままの火力で装甲無視ダメージ)、クリティカルの倍ダメージは必ず本体に入る、としている。上記のうち機動回避に関する部分は、ハウスルールであるファンブル転倒(後述)を導入しているから盛り込んだもので、導入しないなら機動回避不可としてしまった方がよいと思う。

DCが機能するかどうかというのは実際にはあまり重要でなく、戦車などに大量の豆鉄砲でクリティカル待ちしたときくらいにしか影響しないため、いちおう適用ありということにしておく(無効にしても悪くはないと思う:戦車や装甲車が落ちやすくなるとともに、Gメカでも一晩くらい貼り付いていれば単分子ナイフのクリティカル倍ダメージだけで沈められるようになる)。リアクティブは機能しないと明記されているが、電磁パルスシールドについては記述がない。かったるくなるので機能しないことにしておく。また電磁パルスシールドの同一箇所複数装備はできないものとする。メタ=カーボンは(ヘビークロムだけ無効化されないのも変なので)クリティカルでも機能することにしておこう。

ひとつ引っかかるのはCSDの効果で、もしこれが「クリティカルでも振り直し」なのだとしたら戦車を撃破するのはほとんど不可能になるし、止まったまま煙幕を焚き合って銃撃戦というのが戦術として成立してしまう。だいたい、あの価格とENCでそんな効果がノーペナルティで出るのはいくらなんでも酷すぎるし、リアクティブなどの効能とも整合性が取れない。ということで、CSDを使っていてもクリティカルには影響がないとしたい。またCSDは命中判定が終わった直後に使う(オート射撃なら確定した命中ごとに判断)のが本来で、後から細部命中判定を行う前提なのだと思われる。後述の(D10を3個同時に振って)命中判定と細部命中判定を同時処理するルールなら、火力が一番高いものに無条件適用するのが妥当だろうか。

ついでにいうとファンブルもちゃんと定義されておらず、手持ち武器が暴発したときのダメージの計算も決まっていなければ、コンバットシェルの手持ち武器が暴発したときや、搭載火器がジャムったときの処理などもまるで決まっていない。メンドクサイので、筆者は「暴発=武器の基本火力で、人間なら脚部以外にランダム、シェル手持ちなら本体、ハードポイントなら搭載物全滅、車載なら近そうな兵装(なければ本体)にダメージ」「ジャム=シェル手持ちは降りるまで処理不可、レーザー兵器のみ1ラウンドで回復(ジャムでなく同期ずれとか安全装置作動の類だと解釈)」「ささいな故障=シェルでもメカでもレーザーでもミサイルでも降りないと修理不可」としている。


自動兵器と火力ボーナス

オリジナルのルールに「自動兵器」という表現が何度か出てくるが、なにを指しているのか明確でない(自動の兵器かどうかと聞かれれば、自動拳銃だって自動兵器には違いないのだが)。そしてこれがまた、プレイヤーズマニュアルP23「基本命中」に「スキル%が100%を超えていたら、その分は出目の(クリティカル、アクシデントを除いて)サイの目に加えることができます(略)自動兵器の命中率は100%を超えてはならないのでこのボーナスはありません」とサラっと書いてある(なおクリティカル云々は、たとえばスキル102%で9の目を出したときにクリティカルするわけではないという意味だと思われ、クリティカルするとスキルボーナスが無効になるわけではないというのが筆者の理解)。

プレイヤーズマニュアルP69「[8.1.4]武器IV類(搭載火器)」のビームキャノンの説明に「自動兵器の対人追加被害は」云々とあり、少なくともビームキャノンと、おそらくIV類で対人追加被害がないものが自動火器に含まれるのだろうと推測できる。5.56mmミニガンには対人追加被害があるので自動兵器ではないと推測でき、7.62mmシリーズには記述がないものの自動兵器だからという理由ではなさそうに見える。誘導兵器を除外するのもおかしいしので、きっと含まれるのだろう。20mmバルカンは「対人にも便利」と書かれていて「当たりました即死です」と扱うにはムリがあるように見える(バルカンが即死ならサイボーグライフルも即死でないとおかしいし、そもそもの話をすればメカに乗員命中の判定があるのに対人被害が定義されていないのはどうかと思う)。

正直わけがわからない。読んだ感じとしては「レーザー兵器と誘導兵器」だと取るのが無難かなという気がするが、ゲームデザイナー自身がこの設定を忘れてクロムビートを書いたんじゃないかという雰囲気がヒシヒシとする。仕方がないのでバランスが取れるように読み替え、以下では「誘導兵器にはスキルボーナスがつかない」「レーザー兵器を含む非誘導のIV類火器にはスキルボーナスがつく」という扱いで話を進める。またコイルボムなども「出目は足すがスキルボーナスはつかない」扱いにしておこう。IV類火器の対人追加被害については別の項で触れる。

なお、上記の「自動兵器の命中率は100%を超えてはならないので」云々の絡みで、火力ボーナスの基準がどこにあるのかという問題がある。筆者としては、火力ボーナスはスキルによって決まり最終命中率とは関係ないことにしたい。つまり、スキル120%で命中-40の火器を射撃しても命中+20の火器を射撃しても火力ボーナスは20点まで(命中率-40の火器で出目65を出したら、15点使って出目80扱いにできるがファンブルではない)ということである。もしこれを最終命中率基準にしてしまうと、たとえば、距離80mで120mm無反動砲を撃つより、20mmバルカンを撃った方が痛いというアホみたいな結果になってしまうし、5.56mmミニガンや20mmバルカンの近距離火力が恐ろしい値(センサーもプラスしていいなら、スキル150%のバルカンにレーザーサイトを積むと50m以内で火力240)になる。

ただ、この解釈だとスキルが上がるにつれて火力が固定されてゆき、スキル180%で火力ボーナス対象外武器とチェーンシューターとRPG以外の全火器が固定火力(基本火力+100)になる。正直これはかったるいし、終盤の硬いメカ相手には豆鉄砲のクリティカル待ちしかできないことになり、退屈である(40mmビームキャノンでさえ、機動回避で100点減らされるとメタ=カーボンでなくても3点ダメージにしかならないし、DC30のメタ=カーボンボディなら装甲板なしでも3点ダメージ:20mmバルカンなんて、DC90の相手には機動回避なしで装甲を抜けても4点しか通らない)。もっとぶっちゃけた話、コンバットシェルでもライトチタンならA200は普通に可能なので、機動回避で80点も減らせば155mmキャノンを無傷で受け止められる(装甲を抜けたら150点減らしてあっても一発でぶっ飛ぶ)。いくらなんでもあんまりである。

ここでさらに「自動兵器でなければ命中率は100%を超える」という素直な解釈に立ち返ると、たとえばスキル120%で命中+20の火器を射撃したとき、出目95なら20足して出目115扱いにしてよいということになる。この解釈だと、スキル100%以上かつ最終命中率が100%になったところで火器を完全に「使いこなした」ことになり、合計修正がプラスの火器は常にスキル−100が火力へのボーナスに、合計修正がマイナスの火器は出目が小さい領域の火力計算は同じだが、出目が100−合計ペナルティとなる領域で基本火力+スキル−合計ペナルティの一定火力になる。このため、たとえば20mmバルカンと30mm機関砲のセンサーなし500m以遠射撃を、両方を使いこなせるスキル150%以上で比較すると、出目1〜50では基本火力の分で機関砲が30点火力が高く、51〜80の領域でバルカンが追い付き、81〜100の領域ではバルカンの方が痛い。機関砲の方が火力が安定するとはいっても、3発も当てると半々近い確率(48.8%)で80以上の出目が1回は出るので、十分侮れない。

これは正直面倒だし、ただでさえ不遇な大火力低命中率の単発火器をさらに使えなくする必要も感じないので、筆者としては、単純にスキル−100をボーナスにしてしまってよいのではないかと思う(たとえばスキル140%で合計修正-50の火器を使うとき、出目90以上で当たらないというのは十分なリスクになっていると思う)。以下ではこのルールの採用を前提に話を進める(キャノン類の最大火力が上がり一発落ちしやすくなるが、戦車の装甲の厚さを考えれば酷くはないと思う)。なお、青天井ではあまりにアレなので、火力ボーナスは200点を上限としておく(筆者の解釈では、スキルによる火力ボーナスは戦車の砲塔を狙ったり垂直に近い角度で着弾させたりといった工夫を反映したもので、ぶっちゃけ上限100点くらいまでに制限した方が無難ではあるのだが、ゲームにおけるマンガ的表現として「達人だからこんなアホなことができちゃいます」はある程度認めてもよいかなと思っている)。


装甲%の移動が便利すぎないか

またまたゲームバランスが一変してしまうルール。メカの改造ルールはとくに必要なときだけ採用するという注意書きがあるが、実際にはノーマルメカだけ使ってゲームを進めても盛り上がらないので、ほぼ必ずなにかしらの改造をしてメカに乗ることになると思う。そのときに問題になるのがMVチューンと装甲%で、前者については被弾時に1D100でチューニング率以下を振るとエンジン破壊にするルールが考えられる(後述)。ここでは後者について考えたい。

装甲%の移動でなにがアレなのかというと、分割装甲メカで前面90%がほぼ無条件採用になってしまうことだろう。またたとえば、前70%+上70%+後70%のホバータンクを前90%+上70%+後50%に改造したら、どうせ%の低い後面に高くて重い装甲板を貼るのはナンセンスで、前90%+上90%+後30%で後面はA10にする以外選択肢がなくなってしまう。このルール自体をなかったことにするのも一案で、割を食うのはまず真っ先にホバータンク、ついで野戦ワゴン、装甲車と軽戦車も少しといったところ。反対に、単一高%装甲を持つチャンピオンとフォーチュナ(とオサフネも一応)は株が上がる。

制限を課すなら、装甲%を移動すると必ず10%装甲が無駄になることにして、たとえば前70%+上70%+後70%なら後面を30%削り、10%無駄になり20%前面を増やして前90%+上70%+後40%になるなどである。この制限のかけ方は、たとえば単純に費やした%の半分しか効果が出ない(後面を30%削っても前面を15%しか増やせない)とするよりも少しホバータンクに優しく装甲車(どうせ10%しか動かさないので無駄が多い)に厳しい。また、デフォルトで30%くらいしかない装甲をとりあえずで動かす改造を少し非効率にできる。

もうひとつの制限案として、移動上限を90%から80%に引き下げるのも手軽で、上記の10%無駄になるルールと併用してもよいと思う。ぶっちゃけ、ホバータンクに多い前70%+上70%+後70%の装甲なんかは、入れ替えを前提にしているとしか思えない節があるのだが、これが前80%+上80%+後30%になるくらいならそう悪くないのではないかと思えるし、インセクターやガンドックが(相対的に)硬くないという問題もある程度緩和できる(ただ今度は戦車の100%装甲との落差が大きくなる)。なお戦車でも改造で装甲100%を作るのは認めない(または相応のペナルティを課す)のが無難だと思う。

ホバータンクの前90%+上80%を許したくない(前90%+上70%と前80%+上80%は許す)なら「基本的に20点の消費で10%補強でき、最初の10%と90%にするとき(重複する)は10点余計に消費する」くらいが落としどころかなと思う(前70%+上70%+後70%のホバータンクなら前90%+上70%+後10%または前80%+上80%+後10%または前90%+上40%+後30%、前80%+上80%+後80%の装甲車なら前90%+上80%+後40%または前90%+上90%+後0%にできる:移す部位が変わると「最初の10%」ペナルティをもう一度得る)。ホバータンクの前90%+上80%を許すつもりなら「基本的に10点の消費で10%補強でき、最初の10%と90%にするとき(重複する)は10点余計に消費する」でよろしかろう(戦車とのバランスを考えると許してもいいかなという気がするが、インセクターとのバランスを考えるとやりすぎかなという気もする)。

そもそもの話として、装甲区分が「前側面・上面・後面」になっていること自体がとてもアレである。3分割を変更するのは大掛かりになりすぎるとしても「前面・上面・側後面」であるのが真っ当だと思われる。これなら、装甲%移動を無制限に許したとしてもホバータンクの相対的地位は低下する(と同時に、戦車が無敵でなくなる)。またどのくらいの角度から「上面」になるのかという基準もないのだが、これを「水平距離が垂直距離の10分の1」くらいにしてやると、ソルシェを使った上面攻撃が一気に強力になる(1000m距離から45度に飛び出してMV450で2ラウンド移動すると水平距離300弱の垂直距離700ちょい、地上メカがどう動いたところで文句なく「上」は取れるため、1ラウンド目が上面か前面かが問題:1ラウンドの移動で相手が動かないと、水平距離610の垂直距離390)。

筆者としては、装甲区分は「前面・両側面・上面・後面」の4つ、側面の装甲%は装甲車とバトルトレーラー70%・ホバータンクと戦車80%・その他の均一%メカ(グランパとか)他の区分と同じ・その他の不均一%メカ(卵王とか)前面-20%と後面+20%のうち高い方ただしどの場合も前面<側面となったら前面と側面を入れ替えたものが初期値、装甲板(装甲厚)は側面と後面で共有、上面射撃の基準は「水平距離<垂直距離」、「前面・右側面・左側面・後面」は「12分割方位を4等分」、装甲%移動はプラマイ10%を上限とし90%装甲を100%にするには他の3区分を-10%しなければならない、装甲板のチタン合金を削除し種類ごとに限界厚までの搭載を認める(ただしアクトポッドは1種類の装甲のみ)、対物△は装甲とDCを2倍換算、対物×は4倍換算、戦車やバトルトレーラーに対するI・II類火器は上記のペナルティをさらに倍かつクリティカル表でGメカ扱い、という組み合わせのルールを提案したい(装甲板については複合装甲の項も参照)。ただし影響が大きいため以下でも、無条件にこのルールを前提とした書き方はしない。いづれにしても、ホバータンクにとっては本当に死活問題になるルールなので、慎重に検討してから選択して欲しい。


行動順と標的変更について

ゲームバランスが一変してしまう要素なので、プレイヤーともよく話し合って決めたい。

いちばんやっかいなのはオーバーキル(重複射撃)の回避。たとえば、敵のメカ3体(量産キャラだとREFがまったく同じこともままあるし、メカのREFだけでの射撃ではPCでも容易に重複し得る)が味方野戦ワゴンへの射撃を宣言していて、最初の1発でワゴンが大破したようなときに、残りの射撃がどうなるのかという問題。被害判定は命中判定の後なので、すでに命中した射撃を取り消すのはどうかとも思うが、ハチの巣状態で大破すると脱出もヘッタクレもなく死んでしまうので悩ましい。いっぽうで、たとえばフル装備のサイボーグがシェルキャリアを操縦しているようなとき、どう考えてもメカより乗っている人の方が脅威で、意図的に重複射撃するべきような場合もあると思う。だいたい、大破するのが命中直後なのかラウンドの最後なのか次のラウンドの移動フェイズなのかすら定義されていないのだが、いまさらなのでハウスルールでなんとかしたい。

ここはひとつ、大破したメカへの本体ダメージは無効(スクラップがボロボロのスクラップに変わるだけ:兵装命中や乗員命中などは通常処理)、爆発炎上はすでに命中した射撃が全部処理された直後、くらいが無難そうに思える。これに従い、狙っていた対象が大破した場合(に限らずエンジン破壊などの場合も任意に)、射撃フェイズ未行動でバーサーク状態でなければ、ラウンドの最後に回って標的を変更(または射撃自体を中止)できることにしておきたい(大破やエンジン破壊の事実は敵味方全員にただちに伝わる)。通常脱出した乗員への標的変更はノーペナルティで可、脱出した乗員が明らかにメカに隠れるとき(コンバットシェルに後面射撃を加えて大破、乗員が逃げた場合とか)は遮蔽物扱い、消火バー(後でまた触れる)の効果で大破したが炎上していないメカへの攻撃は本体命中のみ無効、くらいだろうか。

上記ルールを人間にも適用すると、オート射撃の銃器で延々Kダメージをもらい続ける事態を避けられる(理由はまあ、吹っ飛んだでも倒れたでもいいでしょ、ね)。やはり、MO以上のダメージが入ったことは敵味方全員に瞬時に伝わるとした方が面倒でない(死んだフリとかやり始めるとややこしくなるからやめようね、ね)。また、人間の負傷(心理効果含む)が効力を持つのは次のラウンドから(狙撃除く)としよう。テイザーをもらいながら撃ち返したりすることが可能で、運悪く3人から同一部位に射撃をもらっても負傷による追加ダメージは次のラウンドまでもらわない(ラウンドの最後に、もらった負傷を累計して次以降のラウンドのペナルティを決める:プレイヤーズマニュアルP27「ラリーカンパニー日誌14」の記述を尊重して「累計」としたが、部位ごとに一番深刻な損傷を抜き出す方がスムーズだしバランスも取りやすいと思う)という意味。ただしMO以上の負傷または気絶以上の心理効果を得た場合、未実行の行動はキャンセルされるとしておこう。HP制のサイボーグは即死ダメージをもらいにくいのが特徴だが、SUV制だと集中砲火にいくらか耐えられることになる。メカがドライブに被弾してREFが落ちるのも次のラウンドからにしよう(これも、ドライブ破壊なら即時適用)。

筆者が設定した通常型(30m上昇タイプ:詳細は後述)の射出シートで脱出した人員(着地するまではタイプAで扱う)には、射撃側がその気であればノーペナルティで標的変更できる(冷静な相手なら無益なことはわかると思うが、相手がバーサークしている場合半々くらいの確率で狙われるし、殺害自体が目的の場合ももちろん狙われる)。高級型(300m上昇タイプ)の射出シートは狙い撃てる速度ではないことにして、外れクリティカル(技能以上の出目でかつ1の位が1)のみ流れ弾に当たり、兵装命中で射出シートが壊れると(射撃自体はノーダメージだが)脱出失敗になる、とでもしておこうか。射出シートの使用不使用判断は大破が決定した直後で、脱出が完了するのは次のラウンドの移動フェイズ。

行動順関連では電子戦装備などのルールもちょっと大雑把。プレイヤーズマニュアルP26「戦闘ターン手順」では、移動フェイズの後半(射撃フェイズの前)に電子戦装備の使用を「宣言」することになっているが、これがいつ効力を発揮するのか定かでない。素直に読むと射撃フェイズの前に電子戦装備(や他のアクセサリ)が効力を発揮しているように解釈でき、REFに関わらず射撃に先行できる代わりにミサイルを撃たれてからチャフを飛ばすような使い方(インタラプト)はできないものと思われる。筆者は、射出シートやドラッグシュートのような脱出or回避手段のみ、ペナルティを設けつつインスタンス使用を認めている。フレアやチャフにも受動的な使い方を認めた方がよいのかもしれない。


遮蔽物の扱い

元のルールがないに等しいので、筆者の提案を示すだけ。かなり重いルールなので導入は慎重に。樹木を含むミュータントでない高等生物がほぼ死滅しており、地面の凹凸と人工建造物以外に遮蔽物がないことに注意。後述する筆者の停止メカルール(命中+60%でDC0)を併用する前提だが、レベル3以上の遮蔽を得た場合とレベル2の遮蔽+CSD相当品を使用した場合は、DCにペナルティを受けない(ちょっと不細工なやり方だがしゃーないと思う)。

メカが小さな起伏地形で遮蔽を得る場合、細部命中表でドライブを含む判定になったら遮蔽された扱いにする(これに限らず1箇所(本体は半分扱いで細部命中表の出目偶数のみ)を隠せる程度の遮蔽をレベル1とする)。適した地形(戦術スキルで探させるか、ヘックスマップで射線を確認する)があれば細部命中表で奇数を振っての本体命中と兵装命中(見えていない兵装は存在しない扱い)以外を遮蔽できる(本体と兵装を半部程度隠せる遮蔽をレベル2とする)。トーチカのようなスッポリ入れるタイプの遮蔽物については、兵装命中以外を遮蔽された扱いとして、兵装が壊れた後になお兵装命中が出たら本体命中に読み替えよう(兵装に限らず単一部位以外が隠れる遮蔽をレベル3とする)。まったく見えていない場合はすべての平射(直線的な射撃)が遮蔽される(レベル4)。

12方位を使用する筆者のヘックスルール(後述)を採用している場合、遮蔽物の切れ目はヘックスの角として、遮蔽レベルを1点落とす。バイク類、戦闘ホバー、CSSなしのコンバットシェル、シェルキャリア、トレーラー類などは、自然物で一方的なレベル2遮蔽を得るのがごく難しい(SRで探すなら、普通の地形で1/4、平坦な地形で1/8くらい)ことにしておく。CSSつきコンバットシェルを含む脚移動メカ(の真の利点はこれだと思うのだが)は全高をある程度変えられるため一方的遮蔽を得やすく、遮蔽物に沿った移動もしやすい(装甲車やホバータンクの側方射撃は、煩雑になるのでペナルティなしとしておく)。レベル4の遮蔽を一時的に得ている場合は被命中率に1/2のボーナスを与える(2ラウンド以上継続して姿を隠したら、まったく見えず音だけを頼りに射撃することになり、完全な暗闇と同じ1/8ペナルティになる)。レベル3までの遮蔽は停止による被命中+60%ペナルティをキャンセルせず、レベル4遮蔽を得ても停止したのが明らかであればプラマイゼロ修正とする。

基本的にメカは動けてナンボなので、戦車が中に入れるトーチカを作るよりはノーマルなトーチカに戦車砲を設置するのが普通の考えだと思う。いちおう、簡易な掩体壕はレベル1、本格的なものはレベル2として普通の遮蔽物と区別しないことにしておく。兵装を設置したトーチカは個別の兵装を狙い撃てることにしよう(動けない分と小ささで相殺して命中修正なし、D100で対象のENC以下なら兵装命中、射撃をSR1/2(最終命中率に修正)とすることでENCを2倍扱いできる:背後にメカがある場合、メカ狙いと兵装狙いを選択でき、兵装狙いで外した場合メカに被害なしとする)。この時代のトーチカを真面目に考えると、有線での遠隔操作と工兵代わりのアクトポッド(ないし普通のロボット)による運用が当然だろうと思われ、コンバットシェル対策として後方に高射砲(あるいは対空装備が充実した通常メカ)を配置するのが一般的だとしておこうか。当然、トーチカ自体も地形で遮蔽して十字砲火になるよう配置し、数で運用するのが普通。

遮蔽物にはDCとHPとCPを設定する。遮蔽物越しに命中したらまず遮蔽物のDCを火力から引き、ゼロ以下になったら完全に遮断される。DCを通った火力は遮蔽物HPへのダメージとなり、そこからCPを引いたダメージを生じる最小火力が、背後のメカや人の被弾火力になる。たとえば、DC50HP100CP20の壁越しに火力100の攻撃を受けたら、DCで火力が50になりダメージ2が壁に入り背後のメカや人は被害なし、火力300の攻撃を受けたらDCで火力が250になりダメージ40が壁に入り、CP20を引いた20点ダメージを生じる最小火力170が背後の人やメカに命中する。なお、遮蔽物の端に当たった場合、壁HPへのダメージのみを半分にする。HPがゼロになったら穴が空く。本来なら、隣接する壁が壊れたらHP半分(支えがなくなって脆くなる)とか、連続何枚の壁が壊れたら建物自体が崩壊とか、そういった設定もしておくべきなのだろうが重くなる。やるとしたら、D100で10*壊れた壁の枚数−建物固有の修正値以下を振ったら崩壊とか、そんな感じだろうか。最初から固定で「壁を何枚失ったら崩壊」と決めておいてもよいと思う。崩れたら、中のメカや人にはHPの1/10ダメージで、重機を使って掘り出すまで行動不能くらいが相当か。むき出しでオキシジェンタンク相当品を装備していないヒューマノイドは5分くらい毎にD100を増やしながらサバイバルSRで軽減できるダメージ(3回目のチェックなら3D100−SRの出目*難易度倍率)を頭部ないし胴部にプレゼントしよう。

基本的に、レンガのような脆い遮蔽物はDCが低く壁本体にダメージが入りやすい。HPは構造物としての丈夫さ(壊れる際の途中経過はいいでしょ、メカだってHP1までは元気に走れるんだから)。CPが防壁としての性能で、ダメージの通りやすさを示す。サンプルデータ:天然の大岩DC50HP数万CP40+(よほど不安定な地形でなければ、HPが0になっても形が変わるだけでなくなりはしない)、対戦車トーチカDC200HP1000CP37、簡易なトーチカDC150HP500CP30、異常気象対策のコンクリート壁DC100HP100CP20、しっかり積んだ土嚢+塹壕DC30HP400CP15、強力な多層防弾ガラスDC120HP5CP25、ちょっとした地面の凹凸DC50HP200CP12、普通の防弾ガラスDC80HP3CP10、建物(廃墟含む)の外壁DC30HP40CP8、建物の内壁DC0HP20CP4、簡易な防弾ガラスDC50HP1CP6、ひっくり返したテーブルDC0HP5CP2。発電所を併設した軍事施設なら電磁パルスシールド的なものを追加してもよいが、処理が面倒。防弾ガラスへのミラーコートくらいはできてもよいかなと思う。

メカを遮蔽物として利用する場合はドンブリ勘定で、メカが大破しない限り後ろへは弾が抜けず、大破したらオーバーダメージだけ抜け、大破停止したメカはDC元のままHPとCP重量ナンバー*10の鉄くずとして見ることにしよう。自分と遮蔽メカが停止していて相手が動いている前提で、自分と遮蔽メカの重量ナンバーを引き算した結果が遮蔽レベルになる(ヒューマノイドは戦車やトレーラーをレベル4遮蔽物にできる)。射撃する側も停止している場合、ヘックスマップで「何割見えているか」で判断することにしよう(完全な直線で並んでいる場合、重量ナンバー差1で遮蔽レベル3)。遮蔽しているメカの被弾は必ず本体(ヒューマノイドがバイク類に隠れると少し困ったことになるが無視)、遮蔽しているメカ自体を狙った射撃は外れクリティカル(命中判定の1の位が1で外れ)で後ろの人(見えていれば)に命中としよう。カーゴをわざとひっくり返らせて橋頭堡にするとか、安くて大きいメカを先行させ後ろにピッタリつけて移動堡塁にするとか、AI操縦と併用されると少し面倒なことになりそうだが、あまりやかましくしない方がよさそうに思える。

本当は実質被害に「構造物」を追加したいところなのだが煩雑なので、吸着地雷を除く爆発物は火力半減(吸着地雷は2倍)、ミサイルとロケット類とフレシェットライフルのような分裂弾体はDC2倍、コンクリートに対するレーザーは火力半減(メタ=カーボンと同じ扱いだが背後の人も恩恵を得る)、ガラス類に対するレーザーはDC半減とでもしておこう。対物△の火器はダメージ(火力でない)半分、×の火器は1/4としておこう(多少乱暴なのは気にしてはいけない:モノバイクにHMGを乱射しても対物△で止まる弾はけっこうあるじゃないか)。正面から撃ち合う限り、トーチカの兵装は遮蔽されない扱いになることに注意。


放置しておくととてもアレなルール


ミサイルとIMP

数式など詳しい話は後の項に譲るが、メタルヘッドのルールでは100発程度の命中をもらうと(クリティカルによって)95%くらいの確率でドライブかエンジンか本体が大破し、300発もらうと95%くらいの確率で本体が大破する。なので、クリティカルしたミサイルをもし撃ち落とせないのだとしたら、物量作戦でGメカでないすべてのメカを高確率で撃破できることになる。

コストパフォーマンスを考えるとADAM-Sが最適で、$30,000(弾薬だけなら$27,000)でA6扱いだから、$510,000使って17発積めば102発の打撃、$1,500,000使って50発積めば300発の打撃を加えられる。ENC17だから、ハンギングを許すと17発で289、50発で850のTPで積めてしまい、シュリケンかシューターダックをフルチューンすればよほど速いメカ以外には邪魔されずに100発ぶっ放すことができるし、シュトルムビクならノーマル状態でも17発は余裕、マムートをフルチューンすれば50発積みも普通に可能である。

KKKロワイヤルをキッチリ武装すると$4,000,000前後かかるので、本体込み$2,000,000のミサイル攻撃専用マムートでほぼ確実に落とせるなら、コスト的には十分ペイする。しかも、ミサイルは誰が撃とうとほぼ外しようがない命中率(タイプHの命中率ボーナスは「自分が狙いやすく相手が回避しにくいところから撃てる機動力」を反映したものだと解釈しており、鈍重で車体が大きいメカのペナルティも兼ねているはずなので、筆者はミサイルにも適用している:適用しないとしても射手を数人増やせばよいだけで焼け石に水)を持ち、サイバーリンクすれば10台でも20台でも同時に発射できるので、人的コストもわずかでよい(そもそも、射撃1回当たり1発や2発外れても、相手が動いてさえいれば地雷で命中する)。

後述する筆者のルールで「ENC15を超える武器は一律バインド搭載不可」ということにすると、ADAM-Oを使わざるを得ないことになり、$675,000で25台積んでENC375、$2,000,000ちょっとで75台積んでENC1125となり、ADAM-Sを使われるよりはかなりマシだが根本的な解決にはならない。ミサイルキャリアには装甲を積む余裕がないので奇襲に弱そうに見えるが、ミサイルを15台積んだシュリケン(TPの移動だけでちょうど積めるし、2台くらい減らすかエンジンを乗せ換えればブースターも積める)をカーゴの中に2機待機させておけば、単機の戦車はほぼ確実に黙らせることができる。

これで対象がもし戦車だけなら「ミサイルいっぱい撃たれるとコスパ悪いから戦車が廃れました」でそれなりに妥当なセンなのだろうが、普通のメカがADAMに狙われたときにIMPの発射数が足りなくなる問題も生じる。どうにもアレなので、後で触れるように、遠距離発射したADAMは分裂前にまとめて撃ち落とせるルールを提案しておきたい(つまり、撃ち落としの判定が攻撃側の命中判定より前で、落としてしまえばクリティカルもしない)。50m距離まで寄ってIMP100発なんてのはそう効率的ではないし、レーダーポッドとATMを併用してもチャフでなんとかなるので、ミサイルのクリティカル自体は普通に認めてよいと思う。


夜間行動とセンサーと極悪兵器フラッシュボム

暗視装置なしでの夜間行動は、プレイヤーズマニュアル25P「[4.3]射撃ルール・選択」にある「命中率1/4」を援用してSR1/4を標準にするのが妥当だろう。もちろん、夕暮れ時や閉め切った室内などなら1/2とか1/8でもよい。メカの操縦については、ライトを点灯すればペナルティなしでもよいと思う(ライトを別売りするのも面倒なので、すべてのメカに標準装備されていることにしよう:兵装命中で壊れることはないものとする)。暗視装置を潰されて緊急でライトを点灯する場合は本来の半分くらいのペナルティでよかろうか。IR投光器がENC40の$10,000で範囲100mなので、(標準装備のライトよりはかなり大規模な)可視光投光器をENC30の$2,000で範囲100mとしよう(どちらも、投光角はそんなに広くないが、ある程度自動で目標を追うと考えるのが妥当だと思う)。夜間ペナルティはミサイルなどの誘導兵器にも適用するが、ミサイルの命中補正は夜間ペナルティのあとに加算する(目標を補足して発射することが難しいという意味)。夜間戦闘ですでに命中率にペナルティを得ているとき、CSDの効果も出るのかどうかは・・・まあいいんでないかな、有効で。

投光器やライトを含む暗視装置を有効距離の半分以上で使うとき、夜間ペナルティを半分(1/2ペナルティ時に使えば無効化)にする効果しか出ないとしておきたい(命中率上昇センサーは有効範囲ギリギリまで普通に機能する)。暗視装置と命中率センサーの併用は、まあ認めてもいいのではないか(たとえば普通の暗闇でノクトビジョンとLRLSを150m距離で併用すると、累積して(スキル+30)/2の補正になる)。暗視装置なしでも、そのラウンドに投光器やブースターを使用したメカに対してはペナルティなしで、実弾を射撃したメカに対してはペナルティ半分で狙えることにしておこう(発見されていない場合でも自分の射撃の後射撃フェイズの行動が終わっていない相手からは射撃対象になり、2人以上が射撃行動を遅らせたときは全員が行動を保留するまでREFが遅い順に宣言を繰り返す:GMは発見されていないNPCの動向をPCに伝えなくてよい)。

光学系サイバーパーツには有効範囲の規定がないが、PER*10*(対象の重量ナンバー+2)くらい(狙撃用のものは射程倍加ルールですでに補正されていると考え除外、レーザーサイトもメカ用とあまりかけ離れるのは変なので200m)まで、それ以遠では命中判定ボーナスを失い、暗視装置の有効距離も同じとしてしまおう(上記と同じく有効距離の半分以上でペナルティを得る)。昼間の有視界射撃も裸眼ノーペナルティで行えるのは上記までとして、それより遠い場合はスコープなどを使わないと1/2ペナルティ(距離2倍を超えると1/4ペナルティ)を得ることにしようか。普通に考えて、生身の人間が裸眼で500mの対人射撃を行うなんてのは現実的でない。筆者としては、センサー類はメカに搭載するものより人体に埋め込むものの方が(サイバー技術で脳の機能を有効活用できるとかなんとかいう理由で)高性能であって構わないと思う。コンバットシェルやAIのボディに搭載した場合はメカ用センサーに準じるものとする。

フラッシュボム(とフラッシュグレネード)の効果が曖昧で、光学サイトやIRビジョンが眩むなら普通の可視光カメラも眩む(レーダー探知か無事だった中の人が外に出ての射撃しかできなくなる)と思うのだが、明確な規定がない(ゲームバランスが一変するので厳重に注意)。とりあえず、至近距離で夜間なら可視光カメラも眩むが普通はバックアップがある(暗視装置も複数積んで一部だけ稼動させればよい)ということにしておくか、センサー自体はフィルタ(高性能サングラスみたいに強い光だけ遮る)で守れて光っている間だけ見えないことにするか、その辺が無難だと思う(筆者としては後者を採用して、生身の人間用にも後述の汎用ゴーグル的なものを用意したい)。

ともかく、フラッシュボムをあまり大胆な効果にすると、プロペラントタンクを2発装備したシァバリエにフラッシュボム6発入りのソリッドシューターを持たせて飛び毎ラウンド射撃するというアホ技や、屋内でフラッシュボムやフラッシュグレネードを使われたときの扱いが大変なことになる。というか、フラッシュボムは射撃の扱いも曖昧で、命中させる必要はないと思う(せいぜい爆発物と同じ命中率2倍扱い)のだが、たとえば500m距離から射撃して相手の前方300m(射程倍加はできないと明記されている)まで飛ばしたときにも効果を発揮するものかどうか疑わしく、1D100で距離−10以下を出したら無効(反対に言えば、遠距離から撃てば一方的にセンサーを潰せる)くらいが妥当にも思えるが処理が重いので悩みどころ。

対策センサーであるFIS(夜営のたびに2発($10,000)打ち上げるのは費用がかかるので、普通のシチュエーションでPCが常用することはないと思う)について、センサーカプセルとメカ本体は有線接続(兵装命中の目を振ると(他の兵装や乗員への命中であっても)効果半減し2発で無効化、上面への爆発物命中で一発無効化)として移動しながらの使用は原則認めたくないのだが、フラッシュボムコンボが必殺の威力になってしまうのも困る。筆者としては、停車(機動回避とDCを失う)専用の装備として、フラッシュボムは普通の爆発物同様最終命中率の2倍までで命中扱い(狭い屋内ならファンブル以外命中)、外れたら効果なし(ボム越しで狙ったSAMだけ無効化:以下同様)、距離が足りなくても無効としておきたい。光学センサーが壊れることはなく視界が1ラウンド遮られる(射撃はSR1/8、ロックオン済みのミサイル(SAM以外)は発射できるが、ADAMやIMPは後述の新設ペナルティを受ける)だけで、2ラウンド以上連続で使っても効果はなし(1ラウンドおきなら普通に機能)としてしまおう。FISは基本的に野営用の装備として、随伴車両が射出してメインメカに有線で情報を流す運用になると思う(火器ではなくメカ本体に取り付け、有線接続で情報を共有できることにしておく)。

IRビジョンの設定が杜撰なので、サイバーアイの標準機能として近めの中赤外線〜可視光までの4.5素子カメラ(素子は5種類だが波長が長い赤外領域の解像度を半分に落とした4素子1ドット構成)を設定し、価格を$2,500に改定したい。ノクトビジョンを熱赤外線カメラと微光暗視装置を併用したカメラ(サイバーパーツならAN/PSQ-20 ENVGを両眼仕様にして埋め込むような感じで、見た目はメカっぽく、人相が変わる:知覚上は通常のカメラ映像に半透明で重ねるのが一般的としよう)に変更して$1,000で追加可能、オートプロテクターには同様の機能を持った補助カメラをENC1の$1,500で追加可能にして本来の特殊装備は無視してしまう。メカニック用のカメラも同様に変更し、地上メカの標準カメラ(直接外が見えないメカならついてるでしょ、普通)は4.5素子仕様が標準とする(光学サイトは火器に近い場所にカメラを増設して命中を助ける装備だということにしよう)。ノクトビジョン仕様のCSSは+$3000で、サイボーグの場合設置場所(腕or脚)にマグネットアーマーシステム以外のアーマーがあると使えない(ノーマルCSSは腕設置なら袖つきの防具と併用できる)、といったところでどうだろう。人間用にはヘッドマウントディスプレイ(目隠し状と透過型を選択可能、オートプロテクター用と同じ4.5素子カメラとハンディコンピュータ用(以外にも使えるが)の映像入力端子つきでENC1の$1,000、サイバーパーツを取り付け可能だがメカのセンサーと同じ扱い、それなりに丈夫だが防具としては機能しない:フラッシュボムの被害無効化は前述の通り)を用意する。手持ち火器のセンサーはこれらの装置で読み取る前提(元のルールと少し矛盾するが気にしないで欲しい)。サイボーグの頭部埋め込み以外(サイボーグの腕脚に埋め込んだCSSを含む)の視覚PERは、本体+5上限20としておく。


対人最終兵器ソニックガンと究極ソフトキル兵器ビームスプレー

SUV制のサイボーグは火力116点以上をもらうと即死するわけだが、ソニックガンの火力が防具無視の60点なので、初心者(スキル40%で修正後命中率100%)に撃たれても45%の確率で死ぬし、相手のスキルが153点以上あるとファンブルしない限り助からない(対人兵器として、装甲車に200ポンドメーザーや80mmビームスプレーを積むより、ホバイクから手持ちのソニックガンを撃った方が強力)。室内使用がまたとんでもないことになっているが、これをブービートラップとして使われるとたいへん困ったことになる。さらには、屋内でモノスクーターにでも乗りながらぶっ放されたらどーすんだという疑問もある。

メーザーについては単一部位命中として扱った方が無難である(不自然だが、反射や屈折の都合で当たり方にムラがあることにでもしておきたい:屋外でも地面はあるし、大気でも曲がるんだからいいでしょ、ね)。このゲームでの全身ダメージはかなり強烈(判定を4回もやれば1回くらいは素通りダメージをもらう)なので、固定火力でない全身ダメージを設定するのはちょっと無謀に思える。メカの装甲(200ポンドに対するミラーコート含む)はむき出しでない乗員に有効で、乗員ごとに装甲チェックを行う。命中判定>被害乗員数と被害乗員決定>(メカの装甲判定>)乗員の命中部位判定>乗員の装甲判定と進む(ものすごく重い処理だがやむを得ないと思う)。

80mmビームスプレーも大胆かつ雑なルールで激しい効果。処理は、命中判定>乗員の全身装甲判定と進む。ただしあくまで「むき出しで設置されており細部命中表からの処理で命中し得るすべて」が対象であって、むき出しでない乗員や貨物は対象から外す(バギーやガンドックなど半分くらい見えているメカは、装甲%の半分でチェックして失敗したら全身命中にしておこうか:部位ごとにチェックすると重いし、いちいちどこが見えているか検討するのもかったるいので)。とくに接近してきたコンバットシェルの迎撃に使うと、AIでもまず外さない命中精度とあいまって、ほぼ確実な無力化ができる(ハードポイントも含め兵装はまず全滅するし、なにより6点ダメージに耐えられるザックがトラベルザックしかない:タイプAならREF勝ちできMVも圧倒なので200m以内に寄らなければよく、筆者のルールを採用してVIII類も射程倍加できるなら攻撃自体は可能)。

もっと問題なのはセンサーの扱いで、フラッシュボムどころの騒ぎではなく、夜襲で使われると間違いなくすべての暗視装置が破壊される(だって車内以外のどこに搭載していようと実弾キャノンと放水銃以外のあらゆる兵装が一発で壊れるような威力なんですもの:戦車のカメラならペリスコープくらいは噛ましているだろうが、スコープ自体が壊されたら結局見えなくなる)。この際なので、密閉メカの通常カメラについては存在自体を忘れて壊れないことにしてしまいたい(サイボーグの頭部に40mmビームキャノンの直撃をもらってもセンサーは壊れないし、バギーが乗員命中をもらってもガラスが割れるような処理はしていないので、いいでしょこの際)。

しかしまああんまりといえばあんまりなルールなので、80mmビームスプレーの射程を50m以内命中+100に変更し、50〜200mでは単なる当たりやすいレーザー(火力105/75で命中+40の爆発物扱い:もちろん耐弾装甲のみでは防げない)ということにしたい。ソニックガンはビームスプレーの小型版で、火力105/75で命中+60の爆発物扱い(対人○対物△)ということにしてしまいたい(室内での反射ルールは削除)。メーザーは上記のルールでよいと思うが、51〜200m距離でレーザーレベルが1つ落ちるとか、被害乗員に1/2くらいのペナルティを得るくらいの修正はしてもよいかもしれない(筆者なら両方の修正を適用する)。


本当にいいのかテフロン弾

プレイヤーズマニュアルP70「特殊弾」のコラムに「9mm口径以上の銃器は次の特殊弾を使用できます」とあり「テフロン弾:火力値倍、弾価格は10倍」とサラっと書いてある。しかしこれを素直に適用すると、サイボーグライフルで140、バスターライフルに至っては200というものすごい火力を叩き出す。プレイヤーズマニュアルP63「低反動APガン」にATライフルは最初からテフロン弾という説明があり、少なくともIII類火器には適用されるルールらしい。適用をキャノンまで広げると、155mmキャノンが火力400に到達する。弾薬がミサイル並みの価格になるのでそんなものといえばそんなものなのかもしれないが、本当にいいのだろうか。

ともかく、このルールを採用すると、サイボーグライフル、バスターライフル、HMGなど弾薬が安く火力もそこそこある火器が飛躍的に有力になる。とくにHMGなんかは元値が安く使用回数も多いので、テフロン弾がメイン弾薬になるはずである(「銃器」と書いてあるから口径20mm未満に限定、と考えても12.7mmなら普通に銃器:対人火力がものすごいことになる)。

適用範囲をどこまでとするかが問題で、HMGに使えてサイボーグライフルに使えないのもアレだし、サイボーグライフルに使えるなら20mmバルカンにも使えそうだし、だったら30mm機関砲に使えないとおかしなことになるし、そうするとキャノン類にも適用しないとバランスが取れない。プレイヤーズマニュアルの記述を無視して、小火器のみないし対物が○未満の火器のみ適用とするのが無難だと思う。以下では対物が○未満で9mm口径以上のI・II類火器(スラッグ弾などを除く)のみの適用とする。単純に「9mm以上12mm未満」としてもよいかもしれない。

なおインチ口径は、.22calが5.56mm、.32が7.65mm、.38と.357が9mm、.40が10.2mm、44が10.9mm、.45が11.5mm、.050が12.7mm相当。実在の拳銃弾(拳銃またはサブマシンガンなど)の代表例として9x19mmパラベラム弾、中間弾(アサルトライフルまたは分隊支援火器など)として5.56x45mm NATO弾、フルサイズ小銃弾(バトルライフルまたは汎用機関銃など)として7.62x51mmNATO弾、12ミリ(重機関銃または対物ライフルなど)として12.7x99mm NATO弾、日本やアメリカで砲扱いになるもっとも小さい弾(M61バルカンなど)として20x102mm、軽量30ミリ(M230など)として30×113mm、30ミリ(GAU-8アベンジャーなど)として30×173mmなどがあり、12ミリくらいから焼夷弾や曳光弾など特殊弾のバリエーションが増える。

APFSDS(細長くして貫通力を上げた軽量超高速弾)はどうなんだろうね。2015年現在ですら20mmのAPFSDSは実用化されていると聞くが、本気で「火力2倍」とかになっちゃうと収集がつかないし、APFSDS化可能な火器はすでにAPFSDSになっているとしておこうか(フレシェットライフルのシフト1なんてのもあんまりスジがいいと思えないところなんだけど)。


究極の先制攻撃体当たり

コンバットシェル同士で戦闘する場合、ルール判断によってはREFの高いメカによる体当たりが有効になる。というのは、体当たりは(普通に考えてぶつかった直後=移動フェイズで処理されるべきなので)射撃フェイズの前に火力を通せるためである(地雷や落とし穴などを除いた能動的な攻撃では唯一)。ぶつけた方もタダでは済まないので、PCはもとよりバンディットやアーミーにも現実的な戦術ではないが、テロリストになら可能かもしれない。

やり方は簡単で、シァバリエにラムシールドを持たせて飛んできたコンバットシェルに突っ込ませるだけ(REFの関係で先飛びが必要だが、遠距離から飛ばれたなら相手の移動中に浮ける:まあ遠かったら母機の20mmバルカンで撃った方が早いんだけど)。相対MVは数百で済まないレベルなので、機動回避で150点減らしてライトチタンA200で受けても一発大破する可能性がある。当たらなかったとしてもそのラウンドにまともな射撃ができるとは思えない(すでに紹介した筆者の運転ルールなら、まったく撃てなくはならないが当たらないと思う)。

体当たりの処理(メカREF有効でAR振り合い>地上車全般SR1>相対MV+SRの出目を火力にして本体命中装甲必ず有効>「乗員にも1D100でダメージを算出」>体当たりした側に相対MV+1D100を火力にして本体命中装甲必ず有効、人間相手にぶつける場合はREF振り合いで+10ボーナス、サイバーリンク操縦はどちら側でも+20ボーナス:まあシェルならシェルSR、乗員ごとに1D100の全身ダメージという意図なんだと思う、多分)がアレなので、実は相手がシェルでなくても有効で、装甲車くらいならスティンガーを突っ込ませるとかなりの確率で沈黙させられる(重量ナンバー差2で30点の修正がつくとはいえ、筆者の複合装甲ルールを採用していない場合A200が上限だから、MV60で逃げても(400-60)-30-200+1D100-DCは本体に抜け、もしラムシールドの体当たり火力が「たんに+60」なら170+1D100-DCになる)。

マンガ的なノリでやるなら、コンバットシェルにブースターキックとかシールドチャージ(盾の火力を自分の被火力から引けるってのはどうかしらね:火力60の盾なら相手に+60の自分に-60)をやらせても面白いと思う(普通のキャンペーンでそこまではやりすぎだろうけど:VIII類火器の射程上限が200mのままだと、体当たりされない距離からの射撃ができなくなっちゃうし)。ダブルハーケンとかいう場違いな武器が(ブロックバスターP28の解説でもサラっと無視されつつ)ひっそりと設定されているのを、見なかったことにするかどうかはGM次第だと思う。

この延長線上の話なのだが、筆者としては、白兵戦攻撃は上記解釈の体当たりに準じる処理(自分の移動フェイズ行動の直後に解決)にするのがよいのではないかと思っている。というのは、移動してから手で殴るのと上記のブースターキックみたいなのが別の処理になるのは不自然だし、インドアでアクトポッドが無敵すぎるのを緩和することにもなるし、白兵戦攻撃にある程度のアドバンテージがあった方がマンガっぽいノリになって面白そうだからである(移動フェイズは宣言と行動を同時に処理するパターンが多いだろうから、届くMVさえあればREFが低い方が先に殴れるという逆転現象が起こる:もちろん、アクトポッドやシェルを含むメカには格闘回避を認めない前提)。アクトポッド>シェル>サイボーグ>生身ヒューマノイドというインドアの一方的な戦力差を少し緩和してくれそうで、筆者としてはぜひ導入したいルール。


無敵の戦術兵器グレネーダー

260mmと210mmのグレネーダーは、射程距離の例外があるため戦術的なバランスを大きく左右する。210mmをバインドで積んでもTPが3000必要なので、バトルトレーラーと戦車以外には搭載可できない。もしこの火器を元のルールのまま採用してしまうと、野戦や拠点攻略戦は待ち受ける側が圧倒的有利になってしまう(ソルシェが野戦で無力化されてしまうのが痛い)。

260mmグレネーダーに対して4000m距離から1000mまで接近するには、MV90でかつ直線移動できたとしても34ラウンドかかり、その間4ラウンドに1回射撃できるわけだから、8回は射撃をもらうことになる。210mmグレネーダーに対して3000m距離から1000mまで接近するには、同じ条件で23ラウンドかかり、その間3ラウンドに1回射撃できて7回射撃をもらう。DCの高いメカにとってはそう恐ろしいものではなく、260mmでも固定火力135だから、DCが80点あれば素通りしてもダメージは2点、DC90なら素通りしても1点しか入らない。しかし軽中量級メカにとってはシャレにならない脅威になるし、数を用意してクリティカル待ちされると戦車でもお手上げになる(メカに積もうと思うから大きなENCが足かせになるのであって、トーチカや建物の装備にするなら何門でも並べられる、と思う、きっと)。

筆者としては、グレネーダーの存在を丸ごと削除してしまうのが無難だろうと感じており、以下では削除する前提で話を進める。どうしても導入したいときは、260mmで2000m、210mmで1500mくらいに射程を短縮して、曲射武器に対する機動回避を効果2倍にするとか、そのくらいの対策はしておいた方がよいと思う。とくにメカへの爆発物命中時のルール次第では酷いことになる(むき出しで積んでいる兵装が全部壊され、CPが低いメカはドライブやエンジンがやられ、コンバットシェルに至っては飛んでいようが地面にいようがザックを失う)ので、導入には慎重を期して欲しい。1000m超の射撃に限って回避を認める案も考えてはみたのだが、ルールの作り変えが大掛かりになりすぎるように思う(簡単に回避できるようにしてしまうと、今度はどうせ当たらない遠距離射撃を繰り返す時間がかったるいし)。


ミサイルと無人攻撃

テクノロジーの活用を真面目に考え出すと、「無人機(いわゆるドローン)に爆発物を搭載して体当たりさせたらいいんでねーの」という、ごくごく平凡な発想に行き当たる。爆発物を積んで目標への誘導機能を使いながら自前の推進力で飛翔する体当たり兵器なのだから、これはもうミサイルと呼ぶ以外になく、冒頭の疑問は「ミサイルの操縦をAIにやらせたらバンバン当たるんじゃないか」というアイディアと同値である。

とくに正式フルボーグをAI用ボディとして認める場合、マスタースレーブの操縦制限がなくなってしまうため、コンバットシェルのハードポイントに爆薬を積んで突撃させるという戦術がとても厄介である。拠点防衛時に真上の上空から急降下されると、ルール上撃ち落とすのが不可能に近く、コンバットシェルを要撃機的に運用して上をとられる前に片付けるしかないと思われる(これで落とされるリスクがあるので、有人のコンバットシェルが爆弾を手に持って落とす作戦はあまりスジがよくない)。

もしラジコンなど小さいサイズのメカでこれをやろうとした場合には、本体が大破した時点で爆弾も爆発することにしてしまえばそれほど酷いことにはならないはず。地上メカに爆弾を積んで突っ込ませる案にしても、大破さえさせれば止まるためコンバットシェルほどは怖くない。後の項で提案する偵察メカに爆弾を積まれるとまた困ったことになるので、TPをイジるときは慎重にやった方がよい。コンバットシェル同士の要撃戦については、これはこれで戦術として面白いかなという気もするのだが、避けたいなら正式フルボーグをAI用ボディとして認めないのが無難だろう。

なお爆薬の質量効率は、TNT(1gで1160calの化学エネルギー:便宜的に4184Jを「TNT1gが爆発したときの実効エネルギー」として換算基準にする)を1として、C4で1.34、ニトログリセリンでも1.5〜1.6程度なので、驚異的に質量効率と体積効率が高くメタルヘッドの荒野でも扱える夢のような爆薬(ただし戦術核以外)が実用化されていたとしても、漬物石サイズの爆弾で建物を丸ごと吹き飛ばされる心配はしなくてよい(プレイヤーズマニュアルP71「[8.1.7]武器VII類(爆弾)」にある「1kgで火力95程度。以後3kg増えるごとに火力を+10」というのを「1kg=ENC1」で計算すると、ENC31(プレイヤーズマニュアルでいう「ビルを爆破できる」レベル)で火力195、ENC91で火力395になる:KKKロワイヤルなら400くらいの上面火力が直撃しても耐えそうな気がするが・・・)。


サイクロンは無視

サイクロンで追加されたルールの大半を無視する。射撃倍加は後の項で触れるものに入れ替えた方がよいと思う。SAリンクについてもすでに触れたし、さらなる拡張ルールも後述する。一般車両(職業に関係なく定価販売)と防盾と新兵器くらいなら採用してもよさそう。

ついでに、クロムビートP25「シュワルツコフC」の説明に「先行量産機のメカニックデータはそれぞれ50%増しとのことだが、入手は困難」とかなんとかザックリしたことがシレっと書いてあるのも見なかったことにしたい(いいじゃん「そういうウワサがあるだけですよ」で:都市伝説なんだよ、きっと)。さらにオマケで、入手確率ルールもかったるいので全廃して、ハンターとしての地位が上がってきたらGMの独断で買えるように変更しておきたい。


射撃と被弾と火力のルール


ミサイルと地雷と爆発物の扱い

不明なものが多すぎるので筆者の暫定ルールを紹介するだけにする。

ATMとSAMについては特別ルールが採用される。これはわかる。ルールを読む限りミサイルの火力は爆発物扱いでないらしく出目は足せるはずで、前述のようにスキルボーナスはつかない。これもすでに触れたが筆者は、チャフやフレアはあらかじめ撒いておく使い方しかできないものとしている(ロックオンされたらわかる前提なので、次のラウンドの移動フェイズに使えばよい)。チャフやフレアの有効範囲も不明だが、面倒なので常に自機のみとしてしまおう。役立たず兵器なのでどうせ使うPCはいないだろうが、バンディットなんかに撃たせるのはアリかもしれない。

ADAMシリーズは1ラウンドのロックオン時間を要する。記述がないがあの性能で通常着弾というのはいくらなんでも酷い。筆者がGMなら、IMP以外のミサイル類は1ラウンドのロックオン時間を要し、発射したラウンドの最後に本体命中(どのタイミングで射撃宣言を行っても到達はラウンドの最後なので、他の射撃の様子を見てから撃った方がお得な場合もあるが、宣言だけ先にしておけば発射したメカが到達前に大破しても当たる)、ロケット類と攻撃に使ったIMPと投擲兵器はラウンドの最後に通常命中とする(手榴弾系の火器もそのラウンド内で処理終了)。ただし、射程外(1000m超)からミサイル類をロックオンして射程内に入ってすぐ射撃することも認める(これで30mm機関砲の万能性が少し揺らぐとともに、コンバットシェル(とヘリ)が遠距離急襲兵器として(いくらか)機能するようになる)。命中率を-100%(ジャミングと累積)することで、こちらに気付いていない相手に気付かれないままロックオンできる(カモフラージュが成功していることが前提)が、戦闘が開始されたら即座に相手はロックオンされていることに気付くことにしよう。なおモーターランチャー類は「リロードに時間がかかる」だけで、最初の射撃は準備ラウンドなしに行えるものとしておく。

曳火榴弾(エアバースト弾)やアンダーバレルグレネード(プレイヤーズマニュアルP68「[8.1.3]武器III類(重火器)」に載っているライフルグレネードは、ちゃんとした説明がないが先込め式のものだと思われる)がないのも不満だが、爆発物のルールを根本的に作り変えるハメになるため導入が躊躇われる。

ADAMシリーズの無効化手段はIMP、ダミーバルーンパック(ダミー(複数可)と本物にランダムで当たる:手番でなくともインタラプトで使える)、着弾前に使用されたXレイ系の兵器のみだが、ECMポッドSクラスとALPDで40%、フラッシュボムで30%、チャフとフレアとECMポッドAorBクラスで20%命中率を落とせる(フラッシュボムとフレアの併用はフラッシュボム優先、ECMポッド同士以外は累積する)。ADAM-Sは任意の地面を狙って地雷散布に使えることにする(MVをペナルティにしてナビゲーションSR1で回避、1ラウンドで止まれない速度で前進しているタイプMでないメカにADAM-Sが当たった場合必ず対戦車地雷を1発踏む:後述の爆発確率を適用)。ADAM-UのみタイプAの標的にも使えることにしよう。

IMPでADAMミサイルを狙う場合、相手が50mより近くで発射した場合と、200m以遠で発射して51〜200m距離で迎撃する場合、すでに触れたように分裂前にまとめて落とせることにする。相手が51〜200mで発射した場合と、遠距離発射されて50m以内で迎撃する場合、同じ目標に向かうミサイルが1D6-1発づつ無効化される(同じミサイルに複数のIMPを撃ってもよい)。迎撃でインタラプト射撃する場合、すでにスキル分配で射撃していても本来のスキルを全部使えて、インタラプト射撃の後で普通に射撃する場合もスキルは普通に使えることにする。能動的に撃ったIMP(1台のIMPから発射する限り、分配したスキル全部をすべての命中判定に使える:たとえばIMP8に50%のバルカンに50%という配分で撃ったなら、IMPについては50%スキルでの判定を8回行える)の無効化はADAMシリーズと同条件(自分が使っているフレアやチャフで命中率が落ちることに注意)。味方のメカに飛んできたミサイルを落とす場合で、かつ攻撃者と標的の距離−自分と標的の距離+100がプラスになった場合、計算結果を命中率へのペナルティとする(自分と味方が違う種類のジャミングをしていた場合、効果が累積する)。これらにより、あえてフラッシュボムとミサイルを併用する(着弾ラグがあるので順番は気にしなくてよい)ような戦術も可能になると思う。

地雷類は必ずドライブ(簡易ホバーザック以外のコンバットシェルは本体)に命中し、脚移動でないメカ(簡易ホバーザックのシェル含む)ではドライブCPを超えるのに必要な最小火力を引いた火力が本体に入ることにする(ドライブ本体ともに装甲無視、DCは本体被弾分にのみ効く)。メカクリティカルは必ず5番になることにしよう。ホバイクと簡易ホバーザックのコンバットシェルは10%、戦闘ホバーは30%、タイプMのコンバットシェルとバイクとホバータンクは50%、バトルトレーラーと戦車は100%、それ以外のメカは80%の確率で、踏んだ(という表現は正確でないが上を通過した)対戦車地雷を作動させる。カーゴつきのトレーラーの場合、D10で8以下なら前の車、9以上なら後ろの箱が命中対象で、カーゴ以外の牽引車やサイドカーも20%の被弾率を持つ。地雷散布ミサイルによる地雷原は、前進を続ける限り車種によらず1ラウンドに1回だけダメージを与える(不自然だが、高いMVで走り抜けた方が被害が小さい)。地雷類は機動回避できない。

地雷投射器の地雷は、着弾地点との距離をボーナスMVをペナルティにしてナビゲーションSR1(筆者の運転ルール採用なら、曲がらなければならない角度を決めて普通にロール)で回避できる。ホバー類がスパイク投射器のスパイクを踏んだ場合、ドライブにCP超え1回分のダメージが入る。元のルールが酷すぎるので、こちらは上記と同条件のSR1/2くらいで回避できることにした方がよいのかもしれない。装軌メカに対するスパイク投射器は一律無効とする(ファンブルだけ起きることにしてもよいがかったるいと思う)。210mmと260mmのグレネーダーは、すでに触れたようにルールから丸ごと削除するべきだと思う。

爆発物(扱い)の命中も整理しておきたい。命中率以下なら単一部位に中心火力とそれ以外の単一部位に周辺火力を適用(ようするに細部命中表を2回振る)し、近くにいた人やもの(複数でもよい)には周辺火力で単一部位命中する。命中率を超え命中率の2倍以内なら、単一部位に周辺火力を適用し、ほかに巻き添えになりそうなものがあれば周辺火力で単一部位命中する、ことにしておく。メカへの全部位命中を許すと、コンバットシェル同士の空中戦がジャイアントショットガンを先に撃った方が勝ち(撃たれた方はザックが壊れて落ちる)になってしまうため認めない方がよいと思う。細部命中表で乗員を振った場合は中心命中かつむき出しの場合のみ全身被害、それ以外は単一部位被害(腕だけとか)としておこう。ミサイルと地雷以外の飛ばして当てる爆発物で特殊な指示がないもの(ただし投擲した吸着地雷を含む)も同じ処理。ミサイル類の対物クリティカルは必ずダメージ2倍、爆発物の周辺火力はクリティカルしない(火力を-1して通常判定)ものとする。ミサイルがバイクに当たった場合の特例措置は、筆者のルールだとどうせ爆発炎上するのでとくに設けない。


メカの被弾部位と被害タイミング

メカの細部命中表で「エンジンまたはドライブ」とか「兵装・貨物・乗員」などとあったら、まず(D6などで)分類を決定し、その後で具体的な損害(貨物ならどれに当たったか、乗員なら誰に当たったかなど)を判定する。これをもし「対象となりうるもの全てからランダムに選択」とすると、ホロ神棚(やその廉価版であるEB)の大量導入がうっとおしい。牽引車やサイドカーを装備している場合がちょっと面倒なのだが、単なる兵装の1つとするのが自然だと思う(本体命中の一番大きい出目を振り替えるとか、KKKロワイヤル風に再度判定というのもあるとは思う)。牽引車(KKKロワイヤルのものを含む)やサイドカー(バイクの兵装扱いでHP1だが本体の装甲有効:プレイヤーズマニュアルP36「[5.7]メカアクセサリー」を読む限り、筆者にはそういう解釈しかできなかった)が大破した場合、積載物は(GM裁量で特例扱いするような極端に丈夫なものでない限り)一気にまとめて全部大破としておこう。KKKロワイヤルの牽引車以外、搭載物自体は攻撃対象にならない(積んでいる車が大破したときのみ一緒に大破する)。KKKロワイヤルの牽引車に人が乗っていて大破した場合、通常のメカ大破と同様に処理する。

ドライブやエンジンへの命中について、筆者がGMなら、むき出しになっている乗員/兵装/エンジンは装甲無視(バイクの側面エンジン命中とか:戦闘ホバーなんかはは装甲%半減でもいいけど)、コンバットシェルのザックは後面射撃のみ装甲無視、脚移動メカ以外のドライブは側面命中で装甲無視、また無限軌道の多耐弾ドライブはCPの2倍以上のダメージで2発分のダメージを受ける(上限2発分)、とする。上記解釈で機動メカのエンジンが薄すぎると感じるなら、本来の値に+1〜2点くらい修正を入れてもよいだろう。すでに触れたように、ドライブやエンジンの性能低下が効力を発揮するのは、次のラウンドからとしておく(射撃前にドライブを撃たれても、そのラウンドの射撃順が変わったりはしない)。

なお装甲車などに上面攻撃を加えて装甲を抜けつつドライブに当たることがあるのは、お互いが動いている状況でそういうこともあり得ると解釈しておく(本来なら、ホバークラフトへの後面射撃なんて半分以上推進ファンに当たらないとおかしいし、バイクへの上面射撃も乗員に当たりそうなものだが、簡略化を優先する)。ドライブ命中時のREFペナルティは中の人との合計にかけてもよい(タイヤが1つ吹っ飛んだ装甲車から射撃すると、普通にやるより動きにくいことにする)のだが、ガンナーの扱いや停止したメカからの射撃が微妙になるのでメカの運転だけに適用するのが無難だと思う。ドライブが壊れたときのノーマルドライブへの交換は無料でよいと思うが、どうしても費用を取りたいなら、交換ドライブがある機種は一番安いものの半額、交換ドライブがないものは本体価格の2割(装輪メカは1割でスペアタイヤを1本オマケ)でひとそろいとでもしようか。

ドライブやエンジンの破壊が効力を持つタイミングも定かでない。普通に考えると破壊された次の瞬間からペナルティがつくはずだが、たとえばオート射撃(や同一のREFで行う射撃)の1発目で停止した場合に、すでに命中判定が終わった射撃の判定をやり直すのも鈍臭く、進行のリズムも阻害される。かといって次のラウンドから(破壊されたラウンドは惰性でまだ動いているので)というのもムリヤリな感じがするし、筆者はオート射撃が終わった次の射撃から効力を発することにしている(不自然だが、性能低下は前述の通り次のラウンドからが無難だと思う)。同一キャラからのオート射撃に限らず、同じREFで発射された弾丸はすべて同時にヒットするものして、互いに作用を及ぼさないことにする。また動けなくなった(または動く気がない)メカについて本来のルールの「必ず命中」というのを「命中+60%でDC0」に改める(タイプHの補正もなくなるし、機動回避も当然できない)。なお移動フェイズに完了する数値変更は、直後の射撃フェイズには変更後の値を使うものとしておく(典型的には、タイプMだったシェルが移動フェイズで離陸した場合、直後の射撃フェイズには空中のREFを用いる:もちろん、MVもタイプAの値を適用)。ただし、レベル3以上の遮蔽またはレベル2遮蔽かつCSD相当品使用時にはDCペナルティのみ免除する。

オート射撃に対するリアクティブスモークの動作は、同じREFの射撃がすべて終わった後とする。このルールだと味方のREFを調整して同時射撃にすることでリアクティブを掻い潜ることが可能になってしまうが、通常のCSDより早く発動しないとリアクティブにする意味がない。CSDの効果がお得すぎると感じるなら、リアクティブスモークとCSDともに使った次のラウンドから有効とするのも一案。発動時(移動フェイズの最後)にMV60までの移動ならオート単発関わらず次の射撃1回(ただしラウンドをまたがない)まで、MV30までの移動なら射撃フェイズの終了まで、リアクティブスモークやCSDが持つことにしよう(ボフっと煙が出て中からメカが現れるようなイメージ)。使った次のラウンドにMVが10以下になったら、効果時間を2ラウンドに短縮して(=使って効果が途切れた次のラウンドの間)機能することにしておこうか。スモークを焚いたままでもMV10以下の移動は自由としておく。MV60以上の移動をしたラウンドは、CSDの効果が完全になくなる。また後面からの射撃に対しては、上記ルールのMVを2倍に読み替えて適用する。


その他

バースト射撃のファンブルについて、ファンブルを振る前に命中していた射撃があれば、それを有効にしてかつファンブルも起きるものとする。命中、命中、ファンブルであれば、都合がよい方の命中を選べる。またファンブルが出たらその時点で命中判定を中止するが、クリティカルが出ても命中判定は最後まで行い、クリティカルとファンブルが同時発生することもあり得ることにしよう。さらに、命中射撃の取捨を最終被害算出の後にするルールも提案しておきたい。ようするに、オート射撃と同様に最終被害まで出して、そのうちもっとも有効だと射撃者が判断する被害を1つ選択する(不自然ではあるが、結果的に手加減射撃にも使える)。

オート射撃の上限3発命中について、3発目が当たった時点で命中判定を打ち切ることにする。ファンブルして継続射撃が可能な場合は、命中しなかった扱い(オート射撃数が残っていれば命中判定を続ける)。3発命中を「有効打撃が3発通るまで」と解釈するルールも見たことがあるが、これもゲームバランスを激変させる解釈で、筆者としては損害に関わらず3発当たった後の弾はなかったことにする(命中判定もしない)のが無難だと思う。もし「装甲を通らなかった弾は命中扱いしない」ことにすると、戦車などの鈍重メカが一気に弱体化する。基本的に、メタルヘッドは連射火器の火力が高すぎ(どうも、火力を想定エネルギーの1/2乗に比例させ連射火器は2倍としているように見え、いくらなんでも優遇されすぎ)なので、オート射撃の火力にいくらかペナルティを課しておきたいところなのだが、ゲームバランスが激変するので他の項に譲る。

制式フルボーグも定義されていない問題が多くある。HP制になった後に対人被害シフトがある攻撃を受けた場合、対物チャートで被害を2倍シフトさせることにしよう(たとえば火力95でシフト2なら被害12)。HP制のヒューマノイドへの対人全身ダメージの火器は被害を2倍、クリティカルは一律で装甲無視のダメージ(火力でない)2倍、爆発物がクリティカルしたらダメージ3倍としておく(対人被害シフトがあるときは倍にしたダメージからシフトする)。限界ダメージの適用は微妙なところで、30mm機関砲が防具ナシで直撃しても確実に耐えられるというのはちょっとアレだし、IV類に限って制限しないことにでもしておこうか(上記ルールの全身被害は限界ダメージの2倍まで認める)。HPが0になったときはSUV制の全身Kダメージと同じ扱い(LUCで生き残って治療すればHP制に戻る)。他のボディから制式フルボーグに乗り継ぐ場合、サイバー化で上げてあったREFとPERは生身相当に戻してから新たな修正を適用(制式フルボーグ以外への普通のサイバー化では引き継げる)。くらいでよかろうか。筆者はHPも40がヒューマノイドの限界だと考えている。

IV類で基本火力50以上で対物対人とも○以上で追加被害が定義されていないものはシフト1、基本火力100以上または対人効果×で当たりそうなものはシフト2とする(すでに触れたように、命中対象がHP制の場合、対物ダメージチャートで2倍シフトさせる)。ただしミサイルや対戦車地雷などが対人無効なのは変化なし。実際問題、HPが35点くらいのフルボーグが相手だと、55mmオートキャノンや30mmロックガンくらいが当たっても一撃必殺ではない。防具と装甲で200点くらい火力を減らされることはままあるため、確実に即死させるには300点以上の火力が必要(1点でも残すと元気に反撃される)。もっとシフトさせてもよさそうに思えるかもしれないが、メカに射撃して乗員命中が出たときに「装甲からカスダメージが抜けてきてシフトで死亡」というパターンが興醒めなので妥協したい。


運転と機動回避に関するルール


ホバータンクは3秒でUターンできるか

これもゲームバランスを根本から変えてしまう要素。もしホバータンクが1ラウンドでUターンできるのだとすると、3方向挟み撃ち以外では後ろから撃たれる心配が(移動フェイズは射撃フェイズの前なので、REF負けして回り込まれるパターン以外には)なく、ものすごく便利なメカになってしまう。というか、後面装甲の意味がほとんどなくなる。

そもそも、このゲームの1ラウンド3秒という規定はヘックスマップの導入に問題がある長さで、たとえばMV130で130m進む間に60度方向を変えたとすると、130Rのコーナーを156km/hで通過する計算になる。レーシングマシンをサーキットで走らせるなら「普通」(SR1)くらいの難易度でよかろうが、荒野でマシンガンを撃ち合いながら同じことをやるのはとんでもなく難しいと思われる(多分)。

そこで、ヘックスマップを使う場合、方向をさらに分割して12方向(30度刻みで方向を表現できる)で運用するのがよいと思われる(ついでに、前面側面後面が各3方向=90度づつになりスッキリする)。

単純計算上、円運動による力(遠心力)は角速度の2乗と半径に比例するから、MVと方向変更の回数を掛けた値を基準にするのがよさそう。たとえば、100m進んで30度方向を変えるのと、50m進んで60度方向を変えるのは、角速度が2倍(20度/sから10度/sに)で半径が4分の1(1辺100mの12角形と2辺50mの12角形)なので同じ遠心力を生む。つまり、MVと方向変更回数の積である100*30=50*60=3000が一定なら、受ける遠心力(が運転の難易度に直結するかという問題やドライブの摩擦や空力はどうなっているんだという疑問はあるがとりあえず)も一定になる。


操縦ルールの大変更

ということで、MV100で30度方向を変えるのとMV50で60度方向を変えるの(とMV33で90度方向を変える・・・)は同じ難易度としてしまうのがよさそうである。装輪メカでのオフロード走行は単純に1/2の最終修正として、わき目を振らずコーナリングだけする(人間のバーサーク突撃と似たような感じ)ならDCと機動回避を無効化(面倒なのでタイプ補正はそのまま)しつつ射撃(独立したガンナーによるものを含み、速度ペナルティと重複する)に1/2ペナルティを課してナビゲートSR2倍修正、というあたりでどうだろう。上記の例でいうと、銃撃戦のないオンロードでMV130の60度方向変更がSR1の難易度になるメカであれば、MV65で方向変更120度とか、MV43で方向変更180度とかいったこともSR1で可能、オフロードで機動回避やDCや射撃を捨てないならMV65で方向変更60度のときSR1/2、という計算になる。ここから、速度が2倍で1/4見当のペナルティを課してやればよい。曲がらず直進するときは速度に2倍ボーナスくらいが相当だろうか。

ではSR1で1回(30度)曲がれるMVはいくつにすればよいかと考えると、これはREFと重さを反映させるべきだと思う。REFが高い戦闘バギー(ブッシュランナーで10点、サンダーフォックスで13点、純粋なレーシングカーよりは鈍いはず)にREFが高いドライバー(生身だとしてREF15くらいか)を乗せたときに100〜150くらいを想定したいので、(ドライバーのREF+メカのREF)×10÷(重量ナンバー+補正値)くらいだろうか。補正値は、脚移動メカ(ガンドックと脚移動のインセクター含む)とダッシュローラーザックでターンピック使用中のコンバットシェルは0、装輪メカは1、装軌メカとタイプAのコンバットシェルは2、ホバー類(簡易ホバーザックのコンバットシェルを含み、ホバイクの常時SR1/2修正は撤廃する)とヘリ(小型ヘリで重量ナンバー3とする)は3で、装輪メカ(ターンピックの有無に関わらずダッシュローラーザックのコンバットシェル含む)以外はオフロードの影響を受けない、といったあたりか。

MV10未満まで減速してからの旋回はMV10扱いとする。戦車とホバー類とモノバイクは超信地旋回(移動せずその場で旋回)可能だが、戦車以外が戦闘ラウンドで行う限りMV10旋回と同じSRになる(戦車はMV0ならいつでも好きな方向へSRなしに向ける:無限軌道のボーナス)。上記の例でいうと、ホバータンクは180度旋回をSR2にできないということで、ファンブルがあるため10回に1回は失敗する(それに対し、戦車なら停止していればロールなしで確実に180度旋回できる)。ホバー類については方向を変えてもすぐには移動速度に反映されない(極端なドリフト状態になる)挙動も付け加えたいが、そこまでやると重すぎるかもしれない。人間とサイボーグは重量ナンバー0なので、いつでも好きな方向を向いて移動できる(伏せ撃ちしてるときとかブースターレッグで飛んでるときとかは例外)。

最終難易度がSR2以下かつスキル100%以上であれば、ファンブル判定の改定を反映させてSRを省略(ファンブルも起きない)してよいと思うが、この運転ルールに限ってはSR1はスキルが400%あっても省略しない。というのは、最終難易度がSR2というのを「マシンの能力から見て無理なく成功する運動」だと解釈できるためで、運転者のREFはマシンの能力を引き出す要素、スキルは無理な運動を成功させる要素となるのを期待している。最終難易度SR1は「それなりにムリをさせる」状況で、「何かあればひょっとするかもよ」というレベルにしておくのが、メタルヘッドのノリに合うと思う。直進しているだけでもファンブル転倒の心配なく射撃できる速度に限界ができることに注意。

低速での転倒(ファンブル以外ではめったに生じないと思う)については、ブースターの誤動作でまったく曲がらなかったとか、脆くなった地盤に乗っていったん停止したとか、適宜表現を変えた方がよいと思う(銃撃戦の最中にバイクで立ちゴケするハンターというのも傍目で見るなら面白そうだが、さすがにオンロードで20km/hのホバータンクがひっくり返るようなこともあるまい)。転倒チェックは、サイクロンP6「1.追加装備」やクロムビートP8「[2.2]高速走行中のアクション」のルールだと大雑把なので、新規に定めておきたい。単純に、転倒の原因になったSRに1/2ペナルティをつけてもう一度振り直させればよさそうに思える。ドラッグシュートを緊急で使うと、1/2ペナルティを相殺できる(複数同時使用は無意味)ことにしておく。ひっくり返ったら、1D100+転倒時MVを火力に本体ダメージ+乗員にAR20の心理チェック+乗員がむき出しの乗り物ではAR20失敗で投げ出される(大破ルールを参照)+乗員がむき出しでない乗り物では乗員が閉じ込められる(バギーくらいのドアなら重火器を内側からぶっ放せば開く)+移動不可(機動メカは1ターン、投げ出しARに成功したバイクは移動込みで2ターンかけて起き上がれる)、くらいの処理か。

このルールを採用する場合、クロムビートP8の「高速走行時難易度修正チャート」を差し替える。大雑把には、運転SRにマイナス修正がかかる難易度の運転をしているときは他の行動にも同じ修正がかかり、コーナリング専念でDCが機能していないような場合はさらに1/2くらいでよいと思う。たとえば、本来SR1/3になるような激しい運転をコーナリング専念でSR2/3に変えた場合、射撃など運転以外の行動はSR1/6になる(本来の難易度1/3に1/2の追加修正)。MV200以上で前側方射撃不可となるルールは丸ごと廃止する(戦闘機や攻撃機だって前に弾を撃つ位できるはずだし、速度が高いから撃てなくなるのではなく運転が荒いから当たりにくくなるのだと解釈:真面目にやるなら相対角速度でもペナルティを課すべきなのだろうが、マップが2枚必要になりとんでもなく重いので、パソコンで計算しながら遊ぶのでもなければ現実的でないと思う)。なおサイクロンP6「1.追加装備」にあるスーパージャイロは削除する。


ルール変更時のおおまかな数値と補足

最初の話題に戻ってホバータンクが3秒でUターンできるかどうか考えると、REF25のサイボーグが乗ったREF15でBRK30のマシンだったとすると、合計REF40の10倍を6で割って67点、BRK前MV36(43km/hくらい)だったなら、機動回避はしない前提でDCを捨てればSR1、DCを捨てないなら1/2判定でUターンできる。横まで向ければよいなら、コーナリング専念のBRK前MV52でSR1/2になる(MVが2乗で効くことに注意)。表にするとこんな感じ(表の値はBRK後のMVで、この値を下回っていれば最上段の難易度でロールできる:戦車以外のメカでBRK後のMVが10未満の場合はMV10とみなす)。括弧内の数字は基本速度への修正で、基本速度にこの値を掛け算すると括弧の前の数字になる。
 SR4
(÷2)
SR2
(÷√2)
SR1
(×1)
SR1/2
(×√2)
SR1/3
(×√3)
SR1/4
(×2)
直進(×2)67(*1)95(*√2)134(*2)190(*2√2)232(*2√3)268(*4)
30度(÷1)34(/2)47(/√2)6795(*√2)116(*√3)134(*2)
90度(÷3)11(/6)16(/3√2)22(/3)32(*√2/3)39(/√3)45(*2/3)
180度(÷6)6(/12)8(/6√2)11(/6)16(*√2/6)19(*√3/6)22(/3)
ルートの計算が出てくるのが面倒ではあるが、結果だけ見ると、方向を変える回数×MV(ただし直進は1/2回と数える)が47以下ならSR1/2、67以下ならSR1、95以下ならSR1/2というだけのことである(網羅的な表を別ファイルで用意したので必要な部分を印刷しておき、あとは基準速度だけメモしておけばロール難易度がわかるはず:上手く開けない人は同じ内容のファイルを利用して欲しい)。合計REFが60でスキルも200%あれば、MV67(80km/h)からでも(ファンブルしなければ)機動回避しながら横を向ける。またコンバットシェルの場合、たとえばソルシェにREF40のサイボーグを乗せて合計REF80で飛んだとして、重量1の補正2で基本速度は800/3だから267が30度SR1、90度旋回は(ルール上シェルはMV100以下で墜落するので)SR1/2でしかできない計算(シァバリエならギリギリできる)。

ドラッグシュートを使いながらのコーナリングにはペナルティが1/2でかかることとし、ドラッグシュートを使いながらの機動回避も認めない(移動フェイズの最初に切り離せることにしよう)。ホバークラフトのブースターをBRKに使えるルールは削除して、ニトロパックがACLとBRLの両方に20%で効くことにしておく。このルールを採用しない場合、2台積んでおけばBRKとREFに1台づつ使えるが、1つの用途に2台以上使っても無効、BRKに使う場合のARチェックは必要なし(ドラッグシュートでさえ必要ないんだし)でよろしかろう。スラローム走行(左右に何度も曲がる)の場合も、合計の方向変更回数で処理する(障害物の多い地形や荒れた路面を選んで走り抜ければ、戦車や装甲車のようにMVだけ高くてREFが低く重いメカを振り切りやすくなると思う:合計REF45の装甲車でも、普通のオフロードならロールなしで30度曲がれるMVが80になる)。

90度旋回できれば真後ろから接近されても(相手に回りこまれなければ)横を見せられるし、安全に曲がれない速度を常用するのもナンなので、上記の表のメカがBRK30なら、MV45が警戒速度(manoeuvring speed at full ahead)、MV77が巡航速度(navigation speed at full ahead)ということになる(実際の用語とは食い違うが、ゲームのルールに当てはめるとそんな感じ:後面が薄いメカだと筆者のルールでCSDが効かなくなるBRK後MV60も基準になる)。バイクとポケットタンクが優遇されすぎな感じもするが、もし問題があるようなら(ひっくり返りやすいメカだということで)重量ナンバー修正を1つ増やしてもよいかもしれない。

重くなる反面ドライバーにもそれなりの作業ができるので、分業制でやる場合にどうかなと思う。後で紹介するコンバットシェル(合計REF72だとタイプAの基準速度が240、合計REF90だと300になる)が斜め前に飛び出して包み込むような戦術と親和性があるが、重いルールと人数がいないと成り立ちにくい作戦の組み合わせになってしまうので慎重に導入して欲しい(このルールは「時速500kmも出せる車があったとして、まともに運転できる者がこの世にいるでしょうか?」という質問に「熟練したサイボーグならできることもある」と回答するものである)。


本来の機動回避ルールの概要

プレイヤーズマニュアルP24「[4.2]射撃・投擲」の4(最後)では「SR1/2、SR1/4ロールなどに成功すれば、それと同じ割合でダメージを軽減」とあり、クロムビートP5の「機動メカおよび操縦系にサイバーリンク中のメカの回避」では「バイク、飛行中のコンバットシェル、ガンドッグ、アクトポッドなど」が「SR1で、成功すれば出目の分をそのまま受けたダメージからマイナス」「SR1/2に成功すれば出目の値は2倍」「成否に関わらず、今回はメカニックの装甲の恩恵はまったく受けられなくなります」とある。

基本ルールを採用すると、大型のメカがものすごく硬くなる。お互いのスキルが200%のとき、155mmキャノンを撃って350点くらいの火力だったとすると、SR1/2の機動回避で半分減らされて175点くらい、DCで50点引かれると125点くらい、装甲を抜けなければカスダメージも入らない。これは倍率機動回避とDCを併用した弊害でもあるのだが、DCがないコンバットシェル(兵装にTPを取られないので意外と硬い)でも、装甲で100点くらい防げば3点くらいの損害で済むため、基本的には防御側有利なルールである。

これに対してアドバンストスールでは装甲を無視することになった。これがどういうことかというと「大型メカは機動回避をせず、機動回避をするメカは装甲を(対小火器用の10点以外)貼らない」ということである(もちろん、ゲームバランスは一変する)。そしておそらく、戦車やバトルトレーラーのDCはこちらのルールを前提に設定されている(というか、機動回避しない分のゲタとして導入したように思えてならない)。このため、クロムビート準拠のメカデータを使うなら、アドバンストルールを採用しないと話がややこしくなる。

処理の順序が、命中判定>火力算出>回避判定>(DCを適用)>装甲判定>細部命中判定(プレイヤーズマニュアルP26「戦闘ターン」およびP29「ラリーカンパニー日誌20」を参照)であることを確認しておきたい。つまり、機動回避の判断は「火力だけわかった時点」で行う。


本来の機動回避ルールの運用

基本ルールは、DCとの併用さえしなければそんなに酷いものではない。装甲と回避が独立しているので、たとえば20mmバルカンの3人撃ちで210点前後の火力を9発当てて6発本体に入り2発装甲を抜けたとしても機動回避に成功していれば100点2発程度に抑えられ、損害は10点ちょっとになる。火力400の射撃なら火力200に、火力40の射撃なら火力20にと割合で効くため、戦闘は穏やかに(あるいはダラダラと)進むことが多いだろう。スキルが100%くらいの間は、機動回避の効果が安定しない。

アドバンストルールは、最終火力が1D100+基本火力+スキルボーナス−nD100−DCになるため、ダメージの振れ幅が大きくなる。たとえば20mmバルカンで210点前後の火力を9発当てて6発本体に入ったとして、機動回避とDCで130点減らしてあれば80点が6発で21点くらいのダメージだが、たまたま機動回避で50点くらいしか出なかったときに相手の火力が235くらいあると、最終火力155で16点の損害が出る。同じ射撃をA200/80%の装甲で受け、1発通って火力180だと20〜25のダメージ、出目次第で5点も40点もありえる。防御力的にはトントンくらいだが、装甲板を買う費用と積むTPを火力に回せるため、スキルが十分にあり装甲80%くらいなら機動回避の方が得に見える。スキルが100%くらいの間は、A100/70%くらいでも装甲で受けておいた方が無難だろう(機動回避の期待値が50に対して装甲の期待値が70)。

しかし問題は、常時機動回避で運用しているとファンブルがそれなりに出るということで、ここの取り決めでゲームバランスが一変する。もちろん、機動回避でファンブルが出たらどうするかという規定はルールにない。

もし単純に機動回避が失敗するだけだとしても、10回に1回くらい装甲素通りと同じダメージ(上記の例なら火力180の25〜25点)が通ってくることになり、機動回避で10〜20点くらいしか削れない出目が1回や2回は出そうなことも考え合わせると、装甲80%なら機動回避しない方が得だろう。装甲70%だと、装甲で受けようとして2発抜けると終了なので、どっちにしても望みは薄いが祈りながら機動回避だろうか。ただし、本来のルールでサイバーリンクしていた乗員はメカが大破したときほぼ助からないし、ファンブル=射撃者がクリティカル扱いくらいのペナルティがつくなら装甲頼りで祈った方がマシかもしれない。


とりあえずの提案

どう解釈するかは遊ぶ人次第なのだが、筆者としては「機動回避効果はアドバンストルール準拠+成功したら装甲DC有効+失敗したら装甲DC無視+クリティカルしたら完全回避+ファンブルしたら装甲DC無視のうえメカクリティカル5番の効果」というのが落としどころかなと思える。機動回避効果は基本ルールだといくらなんでもうっとおしい、機動回避成功で装甲を無視すると中量級メカが簡単に落ちすぎる、重量級メカに延々機動回避され続けるのを防ぐためのリスクは必要、というあたりが理由。DCが無効になるのは、メカの丈夫な部位で射撃を受け止めることができないから、ということにしておく。

メカクリティカル5番は「操縦系統に手ひどいダメージ」で、無限軌道なら履帯が外れて駆動輪に巻き込まれたとか、ホバーなら推進ファンが捻じ曲がってあさっての方向を向いたとか、装輪車両ならドライブシャフト破壊とか、脚移動メカなら片脚制御不能とか、そういったレベルのアクシデント(ドライブに最大負荷をかけた状態で跳弾なり破片なりをもらったのだろう)。本来の効果に「そのラウンドに未実施の射撃があったらキャンセルされる」を追加しておく。筆者の提案ルールである、動けなくなったメカは「被命中+60%でDC0」を併用する前提なのでDCも失う。

もし上記で厳しすぎるようなら「機動回避効果はアドバンストルール準拠+成功したら装甲判定可+失敗したら装甲無視DC有効+クリティカルしたら完全回避+成功出目でファンブルしたら装甲DC無視、失敗出目でファンブルしたら装甲DC無視のうえメカクリティカル5番の効果」くらいにペナルティを軽減してもよい。ただし、装甲80%くらいのメカでも常時機動回避した方が得なバランスになってしまうため、筆者としては先に挙げたルールの方がよいと思う(DCの扱いも不自然だし)。

もし同意が得られるなら、命中判定とメカの細部命中判定を同時に(D10を3個振って)行うことにして、火力と命中部位がわかった時点で機動回避を選択するのはどうかなと思う(描写としては、撃たれたときに「ヤバいな」とわかることにしよう)。命中判定を軽くしたいのもあるが、ペラペラ装甲でいつでもどこでも機動回避という単調さを少し緩和できそうな気がする。ただ、機動回避成功時に装甲を有効としてかつ装甲%の入れ替えを許すルールと併用すると、十分な人員で運用されるホバータンクや装甲車がものすごく硬くなってしまう。どうせ処理を簡略化するなら、射撃の対象になった時点(発射方式と実弾レーザーの別くらいはわかる)で機動回避の判断をさせる方が無難かもしれない(が、今度はバイクの機動回避が役立たずになる)。とても作為的で不自然なやり方だが、サイバーリンクなしで機動回避可能なメカだけ部位と火力がわかってから判断できるルールにしてしまうのも一案かもしれない(筆者はこれを推したい:後述のルールと併用するとインセクターやガンドックなどが硬くなり、運転をAIと交代しながらの運用も有効になる)。どれも一長一短なので、導入に際しては慎重な検討を要する。


もう少し修正

速度や車重や射撃距離に関わらず機動回避を認める(ゲーム中では機動回避という名前でないが、回避運動自体は無条件で行っていることに注意)のもどうかと思う。速度についてはすでに紹介した操縦ルールを採用するとある程度の反映が可能だが、けっこう重いルールなのでメンツを確認してから採用して欲しい。

というか、そもそもの話をすれば機動回避が可能なメカが明確に定義されていなかったりする。バイクとコンバットシェルについてはプレイヤーズマニュアルP24「[4.2]射撃・投擲」に、ガンドッグについてはクロムビートP18「[4.3]ガンドッグ」に「できる」と明記されているが、脚移動時の重コンバットシェルにまで機動回避を認めてよいものか、大いに疑問である。いっぽうで、戦闘ホバーや戦闘バギーやタイプM時のインセクターなど、いかにも機動回避できそうなメカについてできるという明言がない。

筆者自身は、サイバーリンクしない状態で、バイク類とタイプMでないコンバットシェル(ダッシュローラーザック使用時はターンピックを併用すればOK、ターンピックなしと重コンバットシェルは1段階ペナルティ)とガンドックとタイプMのインセクターは普通に機動回避可、戦闘ホバーとポケットタンクと戦闘バギーとカーゴなしのトレーラーとタイプMのコンバットシェルは1/2ペナルティで機動回避可、野戦ワゴンと装甲車とホバータンクと戦車とタイプVのインセクターは1/4、トレーラー類とシェルキャリアは不可として、サイバーリンクで2段階、SAリンクで1段階ペナルティを緩和できるルールが妥当ではないかと考えている(トレーラー類とシェルキャリアはサイバーリンクしても1/2ペナルティがかかる)。

インセクターのリンクなし機動回避を認めると(もともとサイバーリンク操縦がメインのシェルビンスクはともかく)壁役のフォーチュナがさらに利便性を増すので、モビルマスターのみ1段階ペナルティを増やしてもよいかもしれない。どちらにしてもバランスを考慮しつつ事前に取り決めておいた方が無難である。


メカを中心としたルール


サイバーリンクのルール確認

サイバーリンクについて、ジャック=インとジャック=アウトともに1戦闘ラウンドを消費する行動で、リンク中は身体が仮死状態になる。パラレルインターフェイスで、操作する機器1つに1本のケーブルを使う(タコ足配線というか、パッチベイみたいなものが用意されている)。バイクとコンバットシェルについては原則サイバーリンクで動かすことができず(例外はアクトポッド)、その他のどんなメカでも搭載可能。大型センサーや電子戦装備の操作は操縦と同系統。ここまではマスターズマニュアルP56「[6.5]サイバーリンクシステム」に書いてある。

人間側のジャックは$1,000と規定されているが、メカ側の「インターフェイス」(サーバというか、中継器みたいなものなんだと思う)は値段の規定がなく、バイクやシェルには積めないほど大きいらしいがENCも規定がない。この際なので、バイクとシェルで使えないのは仮死状態になる(バイクならコケるしシェルはマスタースレーブなので動かない)からとして、メカ側のインターフェイスも$1,000のENC0にしてしまおう(MADメカニックなら標準搭載、人が持ち歩く場合のみENC2とする)。人間側のジャック<>メカのインターフェイス<>操作対象、と接続することになる。ケーブルの最大長は5mを通常とする(ENCも価格も設定しない)。センサースーツを着たままのジャック=インは不自然だが、シァバリエなどのルールと矛盾するのも困るので可としておく。

サイバーリンク状態でのコミュニケーションについて、スピーカつきのビデオカメラかなにか持ち込んでジャック=インしておけば可能だと思う。面倒なので、サイバーリンクインターフェイスを装備した乗り物には車内カメラが標準装備されていることにしたい。ヘリと一般車両には、インターフェイスと車内カメラと工賃込み$3,000で取り付けられることにしておく(全部まとめてENC0で兵装にも貨物にも含めない)。車内カメラの操作は車外カメラ(装甲車など密閉された車両を運転するなら必須のはず)などと同系統で、運転のための接続だけで使用できる(ジャックを1本専用に使う必要はない)。サイバーリンクでの運転について、他の人にあらかじめ運転席(航空機以外のメカなら普通1つだろう)に座っていてもえば引き継ぎ可能とする。サイバーリンクから他の人のサイバーリンクへの受け渡しはルール上できないはず(ジャック=アウトして、配線を変えて、ジャック=インしなければならないので)。AIとの引き継ぎは微妙だが、筆者は条件付きで認めている(ドッキング型コンバットシェルのところで後述)。

サイバーリンクを利用した一斉射撃のルールもちゃんとした定義がされておらず、たいへんアレである。もしもこれがスキル分配制であれば、まあそんなに酷いことにはならない(命中率を1%に調整して確定クリティカルを狙っても、ファンブルばかりで戦力にならない:数が極端に多いとさすがにアレではある)。が、もしスキルが丸々生きて射撃数だけ増えるなら、戦闘バギー(できればサンダーフォックス)にリキエル500Sを乗せて5.56mmミニガンを(当然ハンギングで)積めるだけ積むというアホ技ができてしまうし、戦車やバトルトレーラーに20mmバルカンをたくさん積まれると、アウトレンジ攻撃とワンターンキル以外ノーチャンスになる(というか、ほとんどの野外戦闘が3秒で終わる)。正直これは興醒めに過ぎるので、筆者は、スキルを分配して射撃をすることにしている。ブロックバスターの一斉射撃が単一スキル射撃に限られるのに対し、運転と重火器と搭載火器とか、異なるスキルを(筆者のルールを採用するとしてもランドブラスターならノーペナルティで)同時に使える(ハードポイントの項で後述する搭載火器のREFの問題とも絡む)。スキル分配なのでむしろ種類が違っていた方が上手く扱えるのは、人車一体感のなせる技としておこう。また(途中でやめるくらいなら最初から撃たなければよいので)選択する機会はあまりないだろうが、最低1発命中ボーナスは途中で放棄できるものと考えている。サイバーリンクで射撃できるということは、銃器を動かすモーターや視界を確保するカメラなどがついているということでないとおかしいが、ハンギング以外の取り付け方法は費用とENCにサイバーリンク用機器の分も含まれていることにしたい(ハンギングの場合メカ本体の視界で前に撃つだけなので必要ない:ペナルティはすでに設定されているので追加しなくてよいと思う)。

そもそも、サイバーリンクのデメリットが「死にやすい」だけであることから、PCには使いにくくバンディッドなど人命コストが安い集団には使いやすい選択肢になっている。射出シートや消化バー(オリジナルルールの意図としてはコンバットシェルにも搭載可能なのだろうが、イメージ的にちょっと微妙な気もする)はそれを補うためのものなのだろうが、案の定使い方がルール化されていない。困ったものである。とりあえず、消火バーはHP0時の爆発を次のラウンドの移動フェイズの最後まで遅らせる効果(移動フェイズで障害物に衝突したりしなければ、2回目の脱出判定ではARを-5できる:サイバーリンクしていた場合、破壊された次のラウンドに1回だけ通常難易度での判定ができる)、射出シートは(射出装置自体にサイバーリンクしておくことで)サイバーリンクしていても通常判定で脱出可能になる(サイバーリンクしていない場合は単に判定を-5するだけ)、併用するとファンブル以外で脱出可能(射出シートを積んでいてサイバーリンクしていなかった場合は、破壊されたラウンドにジャックアウトして、射出シートを普通に使い-5で判定)とでもしておこうか。

射出シートが便利すぎるようだが、真面目にやる(まずシート装置が壊れていないかチェックして、爆破したハッチなどに当たらないかチェックして、上空を飛んでいるコンバットシェルに当たらないかチェックして、パラシュートが開くかチェックして、パラシュートが周辺を飛んでいるメカに絡まないかチェックして、着地チェックして、パラシュートの切り離しをチェックして、それから逃げる)のはいかにもダルい。脱出については後の項で触れる。


大破について

基本的に、メカはHPが1でも残っていれば完全に作動し、0になった瞬間爆発炎上する。これはまあ、ゲームの表現として受け入れておきたい。しかし、プレイヤーズマニュアルP33「[5.2]メカ能力値」にある「普通AR20でREFチェックを行います。もし失敗したなら機動・地上メカならD100+100、空中メカならD100+200のダメージ」というのはあまりにも大雑把(空中でダメージが増えるということは落下ダメージも込みなのだろうが、脱出に成功した後のフォローがなく、時速数百km/hで動くメカから緊急脱出して無傷というのもあんまり)である。

墜落ダメージが(コンバットシェルが空中でザックを壊したときにはほぼ必ず発生するにも関わらず)きちんと定義されていないのもアレ。クロムビートP10の「[2.5]事故」にある「1D100+衝突時のMV値+本体重量差による火力値(装甲必ず適用本体命中)」を援用すると、空気抵抗を無視した10mからの自由落下で50km/h(MV40)程度、20mからの自由落下で70km/h(MV60)程度だからざっくりMV50として、重量差(相手は地球なので地盤が硬ければランク5とする)で火力+90、1D100+140点くらいのダメージになる計算。これでは煩雑だし、実際には自由落下成分による叩きつけよりも水平速度による転がりや衝突が問題になりそうなので、1D100+高さの10倍+墜落時の水平MVくらいを火力にするのが妥当かなと思える(事故と同じ扱いなら中の人は1D100の全身ダメージだけのはずだが、オーバーダメージの扱いに次の項で触れる)。

ということで、基本ダメージを1D100+高さの10倍(ないしタイプAなら固定で100)+大破時水平MVの全身ダメージ(爆発物の固定ダメージと違い、部位ごとに1D100を振って火力を出す)に変更して、脱出に成功したら火力半分、脱出に成功してかつブースターレッグを装備しておりかつ空中機動・0G機動SR1に成功すれば高さ分のダメージを無視、防具は普通に判定、とするのはどうだろうか。厳しすぎるようなら、細部命中表を2回振り、1回目の部位に上記火力、2回目の部位に半分の火力にする案もある。なお、エアバッグ(二輪車用とセンサースーツ用含む)は標準で装備されているものとして扱い、それらが機能したうえで上記の被害となる(GMが望むなら、エアバッグシステムを兵装扱いして壊れたらダメージを1D100程度増やしてもよいかもしれない)。

複数乗員メカの脱出が定義されていないのもアレで、たとえばホバータンクに4人乗っていたとして、全員同時に脱出できるとするのはいくらなんでもおかしい(戦車なら人数分ハッチがあるはずだが、ポケットタンクとホバータンクについては人数分はなさそうに見える:サイバーリンク前提の運用思想だとしたら1つしかなくても不思議ではない)。ここはREFの高い順に+10ペナルティを累積させながら判定してもらうことにしようか(自分の意思で最後に回ることはできるが、複数の乗員が脱出を遅らせたらREFの低い順に脱出とする)。もちろん、1人が射出シートで脱出しもう1人がドアから脱出するような場合はノーペナルティ、野戦ワゴンのように出入り口が2つ以上あることが明らかな車両なら、分かれて脱出できることにしよう。なお大破したメカの兵装は、ハンギング設置(詳細は後の項に譲るが、ENC15までの制限をかける)ならミサイルや爆発物以外は回収可、ハンギング以外は無条件で回収不可と、ざっくり決めてしまおう。

射出シートは自動でふんわり着地するようなものではなく、ゼロゼロ射出(地上かつ静止状態で利用)なら高度30mに達し射出2ラウンド後に着地、操作をまったく放棄した(というかジャックアウト中で操作できなかった)場合「骨折くらいで済む」程度の負傷が見込まれる(細部命中表を2回振り、1回目の部位に1D100、2回目の部位に1D100/2の火力でダメージ、普通に操作すればダメージ半分、空中機動・0G機動SR1に成功すればダメージなし:着地するラウンドはダメージを受けるのみで行動できない)ものとしよう。水平MVがついていた場合は、100点まで無効化、それ以上はダメージ火力に加算(超過分はSRに対してペナルティとなり、SR成功時に入るダメージは水平速度分からSRの成功値を引いたものだけ)。もっとやさしく着地する射出シート(300mまで到達して射出10ラウンド後に軟着地、水平MVを無視)は、ENC1.5倍値段3倍で、乗員がむき出しでないシートに設置する場合貨物TP60を追加で消費する、としておく。どちらも、射出シートを作動させた状態でブースターレッグを使うことはできない。

ブロックバスターに厳しいルールに見えるかもしれないが、元のルールであるD100+200の火力でもほぼ確定で全身Kダメージだし、フルボーグになって胴部と頭部の判定にLUCポイントを使う以外助かりようがない。むしろ、上記ルールならドラッグシュート(筆者は、射出シートと同様、大破した直後に作動させてよいものとしている:次の項を参照)さえ機能すればフルボーグが死にはしない程度のダメージになる。ただバランス的に歪なのは否めないため、コンバットシェルに対するルールを追加で提案する。


コンバットシェルへのオーバーダメージとザック破壊

墜落やコンバットシェルの破壊などでは乗員が無事であるとは限らないはずだが、本来のルールでは単に脱出ロールをするだけである。筆者としては、コンバットシェルの場合オーバーダメージは乗員に入ることにして、爆発を省く方が自然に思える(重くなるけど)。リンゲル液が爆発しないのが変に思えるかもしれないが、そんなことを言ったらKダメージをもらったサイボーグだって爆発しないし、どうしても気になるなら設定の方を変更すればよい。

まずコンバットシェルへの本体ダメージを普通に算出する。これでHPがマイナスになったら、マイナス分を戦闘結果チャートから逆算して余剰火力を出す。このとき「余剰ダメージを出す最小の火力」が基準で、たとえばHPが-5になったのだとしたら火力は91の扱いになる。この火力を、墜落や爆発以外なら(乗員かハードポイントかの判定を1/2でまず行い、ついで細部)命中箇所を改めて判定、墜落や爆発なら全てのハードポイントと乗員の全身に適用する。これで厳しすぎるようなら乗員への全身判定をやめてもよいが、ブースターレッグ脱出の効果が薄くなる。大破したコンバットシェルへの追撃(意図的な重複射撃)は、コンバットシェルをアーマーのみのオートプロテクターとみなしたうえ必ずハードポイントor乗員命中(ただし対物扱い:破壊されて吹っ飛ぶということで、大破したラウンドの命中判定は通常のタイプA補正値で行うが、もちろん機動回避はできない)。ただし、シェルを大破させたオート射撃は残りの弾を無視するものとし、アクトポッドのHP0=乗員死亡ルールは撤廃しない。

だいたい、コンバットシェルが最大速度で墜落すると、フルボーグでも全身Kダメージになるくらいのオーダー(実際そうだと思う)。ここから生き残るにはLUCポイントを使う以外ないはず。かなり怖いダメージだが、だからといってハードポイントをドラッグシュート(空挺降下には使えないと明記されているが、緊急減速には使えるはず:筆者としては、射出シートと同じく大破が確定した時点で使用できると想定している)で潰すのも惜しく、微妙なところ。本体が大破しているときのドラッグシュートは、空中機動・0G機動SR1で墜落火力半分ないし(脱出していれば)水平MV1/3、SR1/2で火力1/4ないし水平MV1/6とするくらいでよかろうか(2つ以上同時に使っても無意味)。高度(300mとかでない限り)やドラッグシュートの有無に関わらず、空中で動力を失った次のラウンドの移動フェイズに墜落するものとしておこう(REF0扱い:ザックだけ壊れた場合でも射撃フェイズの未処理行動はキャンセル)。

ザック破壊については「ザックを使った移動」が不可能になるだけだと解釈している(でないとパラシュートザックやトラベルザックを装着したときの扱いが不可解になる)。ドライブへの命中はないので、大破とザック・パワープラント同時破壊以外では完全な移動不可能状態にならないと考えるべきだろう(脚移動とザック移動は独立していると考える:ただしパワープラントが破壊されたら(REF0ペナルティに加えて)移動に関わるすべてのSRに1/2のペナルティを課す)。すぐに歩ける(地上で脚MV以内まで減速できる)状態なら、移動フェイズの最後にザックをノーペナルティで捨てられることにしておく。簡易ホバーザックやダッシュローラーザックで、かつ脚MVを超える現在MV(射撃フェイズを想定)のときザックが破壊されたら、速度超過分をペナルティに、オンロードでSR1/2、オフロードでSR4/1を行い、成功したら脚BRKの10倍で減速、失敗したら転倒とする(ドラッグシュートは判定に先立って使える:空中大破時や地上メカの転倒判定と異なり、コンバットシェルSR1でMV1/2)。自分の意思でザックを外した場合は転倒チェックが1段階易しくなり、ドラッグシュートも通常使用扱いになる。


可変型orドッキング型メカとサイバーリンクについて

ちゃんと定義されていないので筆者の解釈だけを書く。

可変型コンバットシェルが変形したとき、HPを共有しており引き継ぐ。大破したときとパワープラント/エンジン(一律で3発め破壊)が破壊されたときは変形できなくなる。コンバットシェル形態でザックが破壊された後メカに変形するのは可、メカ形態でドライブが破壊された後コンバットシェルに変形するのはソルシェのみ不可、マルクスはドライブ/ザックを共有しており変形しても壊れたままとする(脚移動はできる)。装甲とTPは共通とし、マルクスはシェルの装甲とホバータンクの前面装甲が共通、装甲%の入れ替えは認めない。エンジンやドライブの乗せ換えは不可として、MVチューンは認めるがメカ形態にのみ効果が出る(壊したら、エンジンドライブとも工賃込み本体価格の1割で純正品を買う:マルクスはドライブ倍額、ランスロットの専用ドライブは半額で同じタイヤ4本のセット売りのみ)。マルクスはホバータンクへの兵装追加(電子戦装備を含み装甲板を含まない)不可で、火器でない兵装は胸以外のハードポイントに搭載しても普通に使え、例外としてバリアブルフレームの使用を認めないることにしよう。各シェルの専用武装はスペック上の互換兵装がIV類にあっても)常にVIII類とする(サイボーグライフルを車に積んでもIII類なのと一緒)。コンバットシェル形態の重量ナンバーもメカ形態時に準じる(後述のドッキング型コンバットシェルの場合と違って、質量保存の法則が守られる)が、ある程度コンパクトになるのでカーゴ搭載時の消費スペースはマルクス2でランスロットは1でいいと思うのだがソルシェはどうしよう。1が自然だと思うし2だとかったるいのだが、カーゴに4機積んで数押し運用されるとちょっと面倒である。やや大型化してるらしいし2でいいだろうか(1にしたいんだけどなぁ)。シェルキャリアや卵王やシンセミアにはどれも乗らない。

可変型コンバットシェルの連続運用時間やメカモードでの機能範囲について考えると、正直頭が痛くなってくる(だって、マスタースレーブで人工筋肉駆動のパワードスーツとエンジンつきの車両を一体化してるんですよ、どう理解すりゃいいのさ:ブロックバスターP7「[1.2.3]コックピット」に「パイロットはコンバットシェルの大腿部から上に収まっています」って書いてあるし、プレイヤーズマニュアルP38「[5.8.3]コンバットシェル」の透過図なんてもっと下まで入ってるけど、変形したとき骨折とかしないのか?)。まあ、それを言ったらホバー類の扱いだってナンセンスだし、後で考察するようにシェルが空を飛ぶこと自体ムチャクチャなので、ここは「そういうモンだ」と3回唱えてキニシナイことにしよう。ということで、細かく取り決めるのも面倒なので、どのモードでも連続稼働時間は1時間、メカモードならリンゲル液交換だけで航続可能、シェルモードでの稼動が累積1時間になったらコンバットシェルと同様にリンゲル液交換+フィルタメンテが必要、としておく。1時間分の燃料は、ランスロットがジェリカン1本、ソルシェが2本、マルケスが3本。ただしメカモードでかつ巡航速度での移動のみならオフロード/オンロードで3〜6時間くらい、全速力でも単純な移動だけならオンロードで2時間くらい走れる。

ソルシェは移動モードが3つある特殊なコンバットシェルだが、ダッシュローラーモード(REF25)で移動中に即飛行モードに移行できないとするのも(他のシェルが全速力で走っているときでも、静止しないと飛び立てないようなルールはないわけだから)不自然で、ブースター全開のパラダインプラスに次いで高いREFで離陸できる機体になる。次項で触れる射撃REFルールとの兼ね合いによっては飛び抜けた戦闘力になるため、事前に確認しておいた方がよい。ガンドック形態での手持ち武器は「丈夫なハンギング」扱いとしてセンサーが機能しないことにする(専用兵装はバインド扱い)。ガンドックに装備した兵装をシェルで使えるかどうかは微妙なところだが、10mmパルスレーザーをシェルのREFで使われると(もともと少ないTPを圧迫するので効率的かどうかは別として)面倒なので、ハードポイント搭載火器と同じ扱い(搭乗者のREFだけ反映)としておくのが無難だと思う。ダッシュローラーザックの稼働時間は通常のザックと変わらず1時間(つまりシェル自体の稼働時間と同じ)としておこう。なお燃費の項で触れるが、充電に1日かかる設定はあまりに不自然なので、リンゲル液交換と同時にザックの充電も終わることにしておく(他のシェルの簡易ホバーザックも同様)。

ドッキング型コンバットシェルは、シェル乗員が(母機などに)サイバーリンクしていなければ大破時にインタラプトでスクランブル発進できるものとする(ハスラーがSAリンクでジャックアウトできるルールを採用するならSAリンクはノーペナルティ:またもや、ゲームデザイナーが、コンバットシェルはマスタースレイブ操作で、サイバーリンクは仮死状態になるのを忘れていたとしか思えない)。サイバーリンクしていない場合、移動もシェルが行うはずの未実施射撃も有効で大破の直後タイプAになる(オート射撃の途中でも適用され、タイプAなら当たらなかったはずの弾は外れる)。サイバーリンクしていても分離のみ可能だが、事前プログラムされた移動(標準的な動作は5mの垂直浮上、水平MVは直前のラウンドのまま:障害物があってもプログラムどおりに移動し衝突する)しかできない(メカの爆発ダメージはもらわない)。描写としては、シェルが勝手に浮上している間に中の人がジャック=アウトしてマスタースレーブ動作に移行する感じ。サイバーリンクしていてかつ直前の移動フェイズの最後に「次でジャックアウト」を宣言していた場合、射撃フェイズで母機が大破しても、次のラウンドは移動のみ可能(機動回避はできず、それ以外の操縦SRは1/4の修正を受ける)。

シェル乗員が(母機などに)サイバーリンクしたままコンバットシェルの兵装を使用することはできない(電子戦装備などスキルを使わないものは可:特例あり)。母機にAIやサブコックピットを搭載していても、ドッキングしたシェルからの母機操作が常に優先される(シェルからの操作を中断すると勝手にAIが引き継ぐ:人間相手でも処理は同様だが、一声かけてから操作を渡した方がいいと思う)。母機からはシェルの機能(電子戦装備含む)が一切使えない(唯一の例外として、シェル(のハードポイント)に積んだAIに指示を出すことは、事前に配線しておけばできる)。またドッキング状態かつ母機の運転を誰か(AIまたはサブコックピットのドライバー)に任せていれば、使用可能な手持ち火器は母機REF+シェル乗員REF(つまり普通のメカにガンナーとして乗り込んだときと同じ扱い)で、使用可能なハードポイント兵器はメカREF0(つまりシェル単独時と同様)で扱える。ドッキングにより物理的に塞がって使用不可になっているハードポイントは、兵装命中の判定でもないものとして扱う(電子戦装備も使用不可になるが、分離するラウンドの移動フェイズには使用可能になる)。サイバーリンクせず両方の操作が可能な機種で、シェルからIMPをインタラプトで使うのは、まあアリとしておこう(他のメカでも重火器を撃ってからIMPとかできるわけだし)。筆者のハウスルールとして、母機への乗員命中をシェルへの命中とみなす(見た目に乗員っぽいから:つまり出目1、2に加え0もシェル命中)。シェル命中時に母機の装甲が有効(威力を減らしてからシェルに当てる)であっても、母機のメタ=カーボンは機能しないし、母機の装甲%で抜けたものはそのままシェルに当たる。

走行しながらのドッキングは曲芸の部類で、オンロードならナビゲーションSR1/2程度に母機と子機の両方が成功すれば可能とする(オフロードなら1/3〜1/4にはなる:失敗したら両方転倒)。ゼットンやフォーチュナに関してはクロムビートP33「[4.14]RAFTメカニック」に「母機が移動中でも迅速にスクランブル発進/緊急ドッキングできる」とあるが難易度の指定はなく、オンロードでSR1、オフロードでSR1/2くらいかなといったところ(失敗したら子機のみ転倒)。停車していればコンバットシェルはSR1、シェル以外はロールなしでOK。センサー類は、ドッキングしている間に限り子機に積んだものが母機にも有効だとしておこう。電子戦装備はどちらで使っても有効だがCSDだけ例外で、ドッキング状態で子機がCSDやリアクティブスモークを作動させてもまったく効果がないことにしておく。母機と子機を別々に改造する際の「本体価格」は別売り価格を用い、セットで改造するなら安くしてもいいと思う(フォーチュナのホバイクを1台だけメタ=カーボンにするのは・・・面倒だから2台いっぺんにしない?:ついでに、ゼットンとフォーチュナは子機の前方射撃を認め上面命中以外装甲も機能することにしておこう)。

パラダインプラスについて、ドッキング状態だと、シェルの手持ち武器と足腰胸のハードポイントに収納した兵装は使えない(腕のは塞がらない)。ドッキング状態でシェルに乗り込んでいる限り、ホバーの操作はペナルティなし(=普通のメカに人が乗り込む場合と同じ扱い)で行える。前面からの射撃に限り、母機の装甲とDCがシェルへの命中でも有効になる。貨物or兵装TPで母機にAIを積み運転させるのも、筆者は許可したい。シァバリエとシンセミアについて、ドッキング姿勢はパラダインプラスと大差ないものとして、武器の使用可否や装甲の適用も同じとする(パラダインプラスも「前部に深く座る」という説明であのイラストだし、いいでしょ:描写上はライダー乗りか土下座か○| ̄|_かの違いを設定して差し支えないが、ルール上は無視する)。シェルからの操作は元のルール通りで、シンセミアはドッキング状態かつ非サイバーリンクでスキル0(かつメカREF0)射撃+ラジコン程度の簡易な運転、シァバリエはサイバーリンクのみ(サブコックピットとAIの優先順位は任意に設定できるが、シェルからのサイバーリンクは必ず両方に優先し、サブコックピットからのサイバーリンクがもしあってもシェルから割り込める)。パラダインプラスも含めた3機種はドッキング状態でもカーゴに乗せられ、重量ナンバーも2として扱ってよい気がする(同様に、空のバイクも人が乗ったバイクも重量ナンバーは1)。シァバリエは母機も最初からメタ=カーボンだというのが筆者の理解。

シェルビンスクについて、シェルからのインセクター操作はドッキング状態でのサイバーリンクのみとする。この状態では、母機と子機が一体になったインセクター扱いで、シェルのハードポイントに搭載したIV類火器は、通常のインセクターに搭載したIV類火器と同様に操作できる(サイバーリンクの特例:ソルシェやマルクスのようなメカニズム、というか、シェエルビンスクは本質的には「パーツ追加式により変形を極限まで速く、かつシステムトータルのコストを安くした、可変型コンバットシェル」で、母機に見えるのは自走機能付きの脚部パーツ、乗員の知覚上はドッキングするとシェルに4脚が生えたように感じるだけ、という意味不明な説明でわかったことにしておこう、だって見た目にそうとしか思えないじゃない)。手持ち火器や肩腰のハードポイントも使用可能だが、IV類とVIII類の同時使用はできない。サイバーリンクしない稼動状態でシェルの手持ち火器を使う場合は普通にガンナー扱い(インセクターのREF+射撃者のREFを合計してよい:シェルを着たまま自走する台座に乗っているような知覚)、ハードポイント兵装を使う場合も普通にメカREF無視、サブコックピットからシェルの操作が一切できないのも原則どおり。母機の装甲は後面からの射撃に限りシェルにも有効。筆者としては、シェルビンスクも特例で重量ナンバー3だがカーゴには入る扱いにしたいのだがどうだろうか。

上記に関連して、たとえばサイバーリンクで運転中にジャックアウトするとき、前のラウンドの「移動フェイズの最後」に宣言しておけばコントロール不能な時間はできないものとする(サイバーリンク運転とリアル運転を、相互にシームレスにつなげられる)。ただし、ジャック=イン/アウトしたラウンドは走るだけで射撃や機動回避ができない(機動回避以外の運転SRは1/4修正くらいでいいんじゃないか)。サイバーリンクとの絡みでもう1つ、たとえば、バトルトレーラーにシァバリエのシェルだけを積んでサイバーリンクで運転とか、そういう技をやられると、少し面倒なことになる(が、わざわざ禁止するようなものでもないかなという気がする)。


ハードポイント関連

ハードポイントの搭載ルールはよくわからない。ブロックバスターP10-11「[2.3]ハードポイント」によると、「センサー類は火器にプラスしてひとまとめ」「I・II類は搭載不可」「III・IV類は手持ち形状でなければOK」「VIII類は全部OKバインドENC料金増加なし」とはなっているものの、どう考えてもVIII類1(手持ち)をハードポイントに搭載するのはおかしい(認めないと105mmロングライフルが重コンバットシェル専用装備になってしまい引っ掛かりがなくはないが)。VIII類2(ボディ設置)については、ブロックバスターP25の「[4.1]コンバットシェル専用兵器」に「ボディ(のハードポイントに取り付けて)」と説明がある。筆者は、VIII類は2のみ搭載可能としている。そもそもの話をすればVIII類という設定自体がムリヤリすぎで、なんでシェルのハードポイントに積めてメカに積めねーのよという疑問は忘れる以外にどうしようもない。なお火器の種別は利用形態に関わらず火器そのものに固有と考えられる(たとえばサイボーグライフルはオプションパーツでメカに搭載してもIII類なので、他もきっとそうなのだろう)。

ブロックバスターの説明には、さらに「TPがあまっていてもひとつのハードポイントに2つ以上の兵器を搭載してはいけません。ただしCSDなど効果を発揮する兵装やごく小さなアイテムは何個かまとめてひとつとしてかまいません。また、兵器用のセンサーも同様の扱いとなります」とあり、後の説明で「センサー、ジャマーなどもハードポイントに取り付けます」「予備弾などはパックに入れてハードポイントに取り付けます」とある。つまり、兵器(ハンギングまたはバインドで取り付ける火器、パッシブレーダーポッドなど本体設置のメカニック用センサー、ラムシールドやスタビライザーなど直接の攻撃or防御に使うコンバットシェル専用アクセサリー)は1つ+付属物だけ、搭載したままの状態で消費するアイテム(電子戦装備=ジャマー)は複数個まとめられる、ハードポイントから取り出して使う前提のもの(貨物TPで扱うべきもの)はパック(ハードパックのことだと思う)に入れるということになる。

しかし、ハードポイント搭載火器の予備弾をハードパックに入れマニュピレーターで取り出して給弾しなければならないとするのはいかにも不自然で、「予備弾など」は「手持ち武器の予備弾」を指すと考えた方がよさそうである。パック類の扱いも不明瞭で、たとえばTP30のハードポイントにプロペラントタンクやダミーバルーンパックを同種3発搭載するのは可能かとか、もし可能ならプロペラントタンクとハードパック10とミミクリーパックみたいな組み合わせはどうなんだとか、追求しだすとキリがない。この辺はGMの裁量で決めてしまった方がラクだと思う(筆者なら全部許可)。センサーについては、コンバットシェルの手持ち武器には手持ち武器用センサーまたはシェルのサイバーセンサーを、ハードポイントに(バインドで)搭載した火器にはメカニック用センサーを用い、中の人がサイバー化でセンサーを装備していてもコンバットシェルの射撃には使えない、というのが筆者の理解(シェルでなくオートプロテクターだと微妙なところだが・・・本人の知覚はバイパスされていることにして無効扱いした方が、取捨選択の余地ができてよいのではないか)。火器管制AIについては、シェルのどこに搭載していようと有線で火器と接続することに制限はない、と考えるのが普通だと思う。

ブロックバスターP30「[4.2]コンバットシェル専用アクセサリー」のコンバットシェル専用アクセサリーチャートには、バリアブルフレームが10*2のものしか掲載されていないが、本文の説明に「設定されていた合計TP×2倍のTP」とあり、元のTPが10だとは限定していないようにも読める。しかし、コンバットシェルに(20+20)×2=80のTPを持たれてしまうとかなりバランスが崩れるし、価格に比してメリットが大きすぎるようにも思える。いいのかなぁ、これ。2倍ボーナスがないとシェルに搭載火器が積めなくて、それはそれでまた困るわけでもあるが。とりあえず「2倍ボーナスあり、20+20で80にするときは価格が2倍、30+30で120にするときは価格3倍」としようか。肩のハードポイントへの適用も・・・できると明記してあるからいいのか、たぶん。肩というよりは頭なのかもしれないし。

兵装被弾時はハードポイント単位で命中判定を行い、同じハードポイントに搭載されていた物品は同様に被害を受けるというのが筆者の理解(手持ち武器、ブースターウィング、ハードポイント1、ハードポイント2、、、みたいな感じ:大型プロペラントタンクを搭載したときはハードポイントが1つ減る扱い)。ハードパック自体は壊れない(いいでしょ、バイクの貨物に大口径キャノンが直撃しても荷台が壊れたりしないんだから)ことにして、中身全部に一律ダメージか入ることにしてしまおう。ハードポイントに収納した予備の手持ち武器は、今もっている武器を投げ捨てるなら、1ラウンドで交換できることにする(収納してあったマガジンを使った給弾も1ラウンド)。シールド類以外のコンバットシェル専用アクセサリーにはCPもHPも設定されておらず、一律でHP1でいいかなという気はするが、シロウトにポケットナイフでつつかれても3秒で破壊(動いてればムリだろうけど駐機してるときとかね)というのはちょっとアレなので、対物扱いということにしておきたい。ハードポイント全部について、本体の装甲とフレーム素材は適用されないが機動回避の結果は適用される。

コンバットシェルを使った射撃について、クロムビートP5の「[1.3]アドバンスト・メカニック戦闘ルール」を採用するとき、REFの決定があいまいである。筆者としては、コンバットシェルの手持ち武器はメカニック+搭乗者、ハードポイント搭載武器はメカニックのみでREFを決定すべきだと思う(同時射撃した場合も順番を前後させて射撃:表現としては「反応が遅れる」ということにしておく)。もっと微妙なのがシェルの専用固定兵装で、これをメカニック+搭乗者のREFで撃てるとするとソルシェ(ブロックバスターには記述がないが、クロムビートのアセンブルガンと同じスペックだと判断するのが自然)が一気に地位を上げる。そもそも、VIII類で扱うべきかIV類で扱うべきかすら規定がない(すでに触れたように、筆者としてはVIII類でメカ+パイロットREFで射撃できる解釈:ハードポイント搭載火器と同様に扱った方が無難は無難かもしれないが、不自然だし、そもそもシェルの最大火力がバスターライフルってのがアレすぎると思う)。

ただこのREFルール自体、ようするに「先制攻撃するには複数乗員が必須」ということで、コンバットシェル以外のメカの運用にかなりの支障をきたす。筆者としては「両方にサイバーリンクしていれば、運転か射撃かどちらかに中の人のREFを足せる(前述したサイバーリンクの難易度倍加ルールを用いるなら、REFも同じ倍率でペナルティを受ける:ランドブラスターもREFペナルティはもらう)」という風に変更したいのだが、いかがなものだろう。


その他のルール


AIがちゃんと定義されていない

さすがである。BクラスAIについてはコアストライク・エキスパートマニュアルP42-43の「AI」に記述があるが、もっとも利用頻度が高いと思われるCクラスAIの記述が実に乏しく、AIの能力値が規定されていない(BクラスAIについて「EDUのみ30」という記述があり、他は一律0なのだと読めるが、不自然に過ぎる)。いっぽう、普通に考えるとコンピュータの反応速度は人間よりずっと速く、もしサイボーグの限界(40)よりも速いとなるとゲームバランスが崩壊する。ここはひとつ、現在のコンピュータとはまったく異なるメカニズムで動いており、人間さながらの判断力を持つ(実際には、プレイヤーがある程度行動を選択できる)反面反応が遅いのだということにしてはどうだろうか。センサーに何かが引っかかったら即反応するだけの単純な装置なら、50程度のREFを設定してお茶を濁すのがよさそう。

CクラスAIについて、プレイヤーズマニュアルP34の「[5.4]メカニック用センサー」の記述から、単一の技能を30%程度で有しPCのサポート的な機能も少し果たせる程度だということはわかる。目的地を入力して(障害物や銃弾を避けながら)運転させるとか、コンバットシェルのメンテナンスを(もちろん自動の作業台みたいなものは用意するとして)寝ている間にやってくれるとか、そのくらいの遂行能力を持った機種は普通に市販されているのだろう(多分)。とくに運転用AIは、本来のルールでは定義されていないが、ワンマン射撃に中の人のREFが反映されないルールのときは必須のメカになる。AIは兵装貨物のどちらでも扱え、BクラスAIはPCの持ち回り品扱いも可としておく。コンバットシェルのハードポイントにAIを搭載することは妨げないが、操縦は(マスタースレーブなので)できないことにしておく(ハードポイントに積んだBクラスAIに搭載火器を制御させることは可能)。ボディなしのBクラスAIがバイク類を運転するのは、筆者がGMなら認めない。もしこれを戦闘ホバーにまで広げてサイバーリンクとAI操縦を認めないことにすると、ホバーがバウンサー専用機みたいになる(筆者が嫌いな不便さでの制限:ホバータンクに先制できる長射程メカがガンドックだけになってしまう都合もある)ので、筆者は制限をバイク類のみに留めている。

BクラスAI用のボディについて、本来のルールでは「サイバーパーツを利用」としか言及がないが、AIの教育(ボディの動かし方を覚えさせる)込み$20,000で、STR10、REF0、PER0、HP15、装甲なし、リンゲル液交換1月、改造不可のアンドロイドボディを用意したい。AIは5分ほどの作業で積み降ろすことができるが、設置箇所は頭部または胴部に限定し脚部への設置は認めない(マウントに必要な装置でENCが嵩むことにしておこう:PCがサイバーレッグのTPでAIを持ち運ぶのは普通に許可、収納したままでの運用には後述のSAリンク拡張を使うことにしたい)。制式フルボーグの頭部スペースへの埋め込みも認め、REFとPERについては元の能力値を0として計算(スキルには加算しない)、教育と埋め込み工賃で$10,000とする。いったん埋め込んだAIを取り外すときは専門の工場に依頼する必要があり$5,000の費用、ボディ引っ越しなら$10,000(制式フルボーグ本体を含め、どれも職業割引なし)。AIのジャックイン端子を1本に限定するルールは撤廃。オートプロテクターは制式フルボーグの重ね着ルールに準ずる(後述するが認めてよいと思う)。アクトポッドをボディとして使うことも認めてしまおう(乗せ降ろしは上記と同じルール、外部にジャックイン端子1本を持つ)。もっと小型で安いアクトポッドも後の項で提案している。

「AIのジャックイン端子を1本に限定するルールは撤廃」と書いたが、これも「不便にすることでバランスを取っている」悪い例の1つで、ぱっと見ただけでも不自然だし、中盤以降1タスク1台でAIが増えまくる元凶にもなる。ただ、BクラスAIのコストパフォーマンスが高くなり過ぎるので、AI用のジャックイン端子増設は(進行上の都合ではあるがこの時代のコンピュータの特性だということにでもして)$10,000(本体またはボディ埋め込みで本来のジャックと同じように使える)、1つのジャックを3つに分岐させるハブみたいなもの(増設ジャックと違い外部設置でき、蛸足配線もできるが、ハブを1つ通るたびにスキルが-20%される)を$20,000に設定したい。標準搭載のジャックは2つとして、片方は所有者がSAリンクするためのもの(ここにアクセスしての操作は2015年現在のコンピュータで言うコンソールからの操作と同じで、外部機器用のジャックからアクセスしても管理者権限は得られない)とする。もうひとつの問題として、ネットライナーはCクラスとBクラス、ランドブラスターはCクラスのAIを半額で買えるという記述があるが、その他のクラスには言及がない。コンピュータソフト扱いするのも変だし、サイバーパーツでもないし、仕方がないので上記以外は一律定価販売としておこう。

2015年現在のコンピュータ技術に照らすと、音声入力や遠隔操作くらいはCクラスAIでもできてしかるべきに思えるが、ジャミングや乗っ取りの標的にもなるはずなので扱いが微妙である(真面目に考え出すと本格的なルールが必要になるので、メタルヘッドのノリにはそぐわない気がする)。PCの手元で運用する場合には上記の制御用ジャックを利用し、自律行動させるときは外部入力可能モードと不可能モードを使い分けるくらいだろうか。後述するように、AIの乗せ替えが容易にできないルールは進行上の便宜が主目的に見えるため、不自然な決まりではあるが撤廃の検討は慎重に行った方がよい(こういう、不便にすることで設定の甘さを誤魔化すルール運用って、ゲームを重くしちゃうのよねぇ)。


重ね着の問題

地味なようだがコレ、生存率にけっこう影響する。ようするにジャンプスーツの上にファイバーシャツを着ることが可能か、オートプロテクターを使うときに服は着ないのか、フルボーグはオートプロテクターを着用できるかといった問題。

まずジャンプスーツの解釈だが、これが本来の落下傘部隊の制服(jumper suit)を指しているのか、エンジニア用のいわゆる「ツナギ」あるいは戦車服のことなのか、自動車レース用の革ツナギみたいなものなのか、サッパリわからない。「ジャンプスーツと同じ扱い」の服がけっこうあるので、単に「丈夫なワンピースの服」くらいに捉えておき、形態は勝手に考えるのが妥当か。ファイバーシャツが下着なのか中間着なのかも不明だが、アーマーが20点あるあたりそれなりに厚く、腕に防護があるということはチョッキ状ではあるまいから、ジャケットみたいなものかもしれない。

オートプロテクターについては(プレイヤーズマニュアルのイラストからも)「全裸で着るものではない」はずで、コンバットシェル用センサースーツ(A0)の上から着用するものだとしておこう。制式フルボーグでも、ワイルドアイ以外は着用可能とするのが妥当だろうか(ブロックバスターP9の「コンバットシェルへの搭乗」で言及されている非標準的体格の搭乗者に関する扱いを援用するなら、ネッガーあたりも調整でなんとかなると思われる)。服なら、手足を伸ばしたカメレオン以外着られると考えるのが自然だろう。オートプロテクターによる能力値上昇でヒューマノイドの限界である40を突破できるかというのは(発展形であるコンバットシェルには許されているので)微妙な問題ではあるが、許可しない方が無難ではある(終盤に能力値がカンストして、あとは着ているプロテクター次第みたいなことになると興醒めなので)。なおオートプロテクターの装甲効果対象は、一律で「火、弾」、メタルスキンは「弾」としておく(GMの裁量で変更するのはもちろん可)。

考え合わせると、重ね着は全部自由、オートプロテクターのみ単一の装甲、普通サイズならサイボーグでもノーペナルティ、能力値の限界突破はしないというのが妥当だろうか。ファイバーシャツを下着扱いするならジャンプスーツ(まさか下着なしで着る前提でもあるまい)との併用は可能だろうが、センサースーツの上に羽織ることはできないはず(筆者は羽織れる衣服だと解釈している)。マグネットアーマーシステムについては、これこそ全裸で使うのは不自然だし、ボディアーマーやファイバーヘルメットの上からでも有効としておく(オートプロテクターとの併用については、プレイヤーズマニュアルP72「[8.2]防具」に「オートプロテクターを着用しているときには、他の防具は使えません」とは書いてあるものの、併用して害があるようなものでもなく、GMの裁量で許可してもよいかもしれない)。メカ用の電磁パルスシールドについても、他の装甲と組み合わせて使える(ただし電磁パルスシールド自体は1つしかつけられない:装着は部位ごと)ものと解釈している。サイボーグのセンサースーツ着用は微妙なところだが、着られるとした方が面倒が少ないように思える。メタルスキン(筆者は、頭、胴、両腕、両脚が対象と考えている)と特殊繊維皮膚は、まあ併用してもよろしかろう。

なお、片目に装着するサイバーパーツは違う種類のものを2つ装備可能、サイバーIRビジョン(後述のルールで廃止しない場合)は他のサイバーパーツと併用できることにする(同じものを両目に入れても効果は重複しないが、目眩ましされたときのバックアップにはなることにしよう)。ジャック=イン端子(SAリンク端子も数に入れる)の取り付けは6つを上限とする(または上限を4つとして前述のハブを用いる)。目、耳、腕、脚に装着するサイバーパーツはSUV:Sにしてからでないと取り付けられない(片目のものはOK、脳と器官もOK)。頭部と胴部が両方(結局全身だが)SUV:Sになると、サイボーグ用でないドラッグ(セルクリームやドラッグスタビライザーを含む)の影響を受けなくなり中毒も直ちに完治するが、上昇したバーサーク値やブランクブレインで失った記憶は元に戻らない。アイアンレバーは服用と皮下or血管注射と座薬によるドラッグを無効化する。頭部が生身でサイバーボディだけ入れた場合、スーパーストマックも同時に入れないと生存できない。


細かいもの

火器の取り付けについて、基準が曖昧だし面倒なので、ハンギングはENC15まで、プロップはECN25まで、ガンポートはENC35まで、ハウジングはENC45までを限界とする(バインドとターレットは制限なし)。レーザーもミサイルも銃砲も関係なしに、火器本体(取り付け前)のENCだけを基準にする。メカが大破したとき、ハンギング搭載のミサイルor爆発物でない火器は、大破した直後(GM裁量だが1ラウンド限定とか)に限り1戦闘ラウンドを丸々使って回収でき、それ以外は回収できない(取り外す火器が重い場合、他の荷物を捨てながら拾うことも1ラウンドでできる)。これで厳しすぎるようなら、ENC16〜30のレーザーは最終命中率に1/2の修正でハンギング可能としておこう。コンバットシェルの兵装は墜落しなかったときのみ回収可能で、バインドで搭載してあるものは地上大破でも不可としておく。また火器を持ち運ぶだけの目的(射撃しない)なら、ENC30までのものをハンギング搭載してよいことにしておく(貨物TPでなく兵装TPで運べるのがメリット:もし射撃したら1発で脱落する)。なおターレットサイドカーの「元のENCが30までの火器をワンタッチでターレット搭載できる」ルールは廃止しない。

カーゴ/バトルトレーラーからのスクランブルについて明確な規定がないが、筆者は、1ラウンドにつき重量ナンバー1のメカだけなら2台まで、重量ナンバー2のメカは1台だけ、発進できるものとしている。発進する全員がSR1程度に成功すれば、上記の2倍くらい発進させてもよろしかろう(失敗したら、というか誰かがファンブルしたら、もちろん多重転倒)。卵王からの3機同時スクランブルには、制限を設けなくてもよいと思う(ハンターチーム単独ではまずないだろうが、複数の卵王からコンバットシェルの編隊をスクランブルさせたらカッコよさそう:母機の性能が半端なので、見た目ほどの戦力にはならないと思うが)。

カーゴ/バトルトレーラー関係でもう1つ。カーゴ部分が大破した(HP0になった)とき中身はどうなるのかという問題。人間が乗ったメカの大破に準じるなら、ロール成功で慌てて飛び出すことが可能とするのが妥当か(バトルトレーラーはともかくカーゴはただのハコなので、爆発ダメージは必要なさそうにも思える:転倒はするはず)。このとき、トレーラーなら運転手もREFでAR20くらいを振って、切り離しに失敗したらトレーラーごとひっくり返るのが自然だと思う(不自然ではあるが、ルール上AIに運転させているとほぼ間違いなく転倒する)。

パーセント効果は足し算、倍率効果は足し算の結果に掛け算することにしておく。どういうことかというと、たとえばサラマンダー(MV80)にタマハK2K(MV+20%)を積み、MVを30%チューニングしてバッドイヤー・Sスリック(MV3倍)を装着すると、80の50%増しで120に3を掛けて360、または80の3倍が240で50%増しだと360、という計算にしておく(もし3倍ではなく+300%なら、合計すると80の350%増しで280になる)。余談だが筆者はオフロードバイクとトライクとモノバイクにオンロードタイヤを履かせた場合の効果はMV2倍としているので、オサフネやバギーの方が速い。なおパーセント効果で端数が出た場合は整数に四捨五入する(これもねぇ、とくにREFの値でクリティカルな違いが出そうだから迂闊に決められないんだけどねぇ:たとえばベルマニャックにハイモビルを詰んでREF18の+40%は25、フォーチュナのホバイクにハイモビルだとREF19の+40%で27になる計算、この違いは大きい)。

TPの入れ替えについて、クロムビートP15「[3.3]チューンナップ」に「片方の数値がそのもともとの(完成市販タイプの)データの半分になるまで入れ替えが可能」とある。これは「最終値が元の半分」としか読めず、たとえばウォーライノ(TP750/600で乗員8)に揚命EX高麗(TP+30のCP4だが、エンジンサイズボーナスがついて都合+40%)を積むとTP1050/840になり、貨物TPを300点(ノーマルの半分)残して兵装に回すとTP1590/300、座席を7つ潰して350TP稼げばTP1940/300にできる(ことになる)。反対に、兵装TPを375点残して貨物に回すとTP375/1515になり、座席をいっぱいまで増やすと32人乗れる(残りTP375/315:10%分の費用で10%未満の入れ替えをすることも、筆者がGMなら認める)。これもパーセント効果なので、あくまでノーマルの値(上の例ではTP750/600)が基準になり、座席を潰した分(直接増減効果)は最後に加算するだけ(50点+40%=70点、とはならず50点のまま)としておこう。

処理が面倒なので、HPが0にならない損害は十分に時間をかければ無料(というか自前の修理)で回復可能としておく。生身の人間もHWまでは時間だけで回復。MOだったらサイバーパーツへの交換か、2倍の費用で入院治療(次のシナリオまでお休み)。サイバーパーツはHWまで時間で回復、MOをもらったら(サイバーパーツ単体の)2倍の費用で修理するか、別パーツへの付け替え(メタルスキンなどは貼り直す必要がある)を選べる、とでもしておこう。HW程度の損傷でも治療費を取る場合、部位当たり一律$500くらいで済ませた方がラクだと思う。大破したメカは修理不可能。

隣接スキルの扱いも考えなくてはならない。本来のルールではコンバットシェルの1/2で空中機動・0G機動の代用を可としているが、他にも、たとえば化学と生物学とか、搭載火器と重火器とか、状況により流用可能になるスキルはありそうに思える。これらはGMの判断でどう処理しても構わないと思う。すでに紹介したルールの変形として、サイバーリンクしたメカの扱いにイメージファイトの1/2ないし1/3くらいを足せるというのも面白い。ネットライナーがヒマにしている時間を短縮するとともに、いちいちジャック=インしなければならないことを制約として活用できると理想的。これに限らず、2つのスキルの合算(の半分)で、2つのスキルの高い方で、2つのスキルの低い方で、別のスキルの半分をボーナスにして、といった複合的な判定を必要に応じて導入してみると、ちょっとしたアクセントになる。

ゲームのルールでなくリアル物理の問題ではあるが、地球が平らな球だとすると、水平線までの距離xは観測者の高さhによりx=3570×√h(m)で与えられ、h=1.6のとき4.5km程度である。よって、1.6mの高さを持つ観察者2名が9km離れたところにいると、地球に遮られてお互いが見えない(目から上だけ見える)。同様に、1.6mの高さを持つ観察者と0.4mの高さを持つ観察者が7km弱離れたところにいると、地球に遮られてお互いが見えない。もちろん、地上では地面に起伏があるので上記の式を直接当てはめることはできないし、まったく水平だとしても弾道が放物線になる影響で射線が通ることがあり得るが、視界上限の参考値としては把握しておいて損がないと思う。


疑問と修正ルール

崩壊したバランスを取り繕うだけで手一杯なので、この項で紹介するルールはムリに導入しようとしない方がよいと思う。


複合装甲ってダメなの?

多くの人は1種類の装甲だけ選択するルールで遊んでいると思うが、複合させたらまずいのかという話(ハイ=チョバムは名前が複合っぽいが、そういう問題でなく)。もっとも無難な回答は「できない」で、もちろんゲームバランスは変わらない。

装甲厚を真面目に計算する方法も無難で、たとえばファイバニウムをA40で貼ったら装甲厚の40%を消費すると考えて、上からA120(装甲厚の60%)までライトチタンを貼れる、と計算する。都合、耐実弾でA160の耐レーザーでA40のENC140になる。この方法だと、ファイバニウムA10+ライトチタンA180という組み合わせで対物△のレーザー対策ができる。計算が少し面倒になるのが玉に瑕。

もっと大胆な方法で、それぞれの装甲(ただしチタン合金はルールから削除する)の限界厚まで貼ってよしとする案もある。たとえばファイバニウムA100の上からライトチタンA200を貼ると耐実弾A300の耐レーザーA100でENC300となる(判定は1回)。軽量級メカはどうせファイバニウムA10+ライトチタンA200が関の山なので大きな影響を受けないが、インセクターや装甲車(と重コンバットシェル)はそれなりに硬くできる。アクトポッドが硬くなり過ぎるのはちょっと困るので、このルールを導入する場合でも例外として禁止しておいた方がよいと思う(筆者ならミラーコートの重ね塗りも禁止する:ミラーコート単独は許可)。

またステンレス>ハイ=チョバム>ライトチタンと重ねて貼ることで、ENCを犠牲にしつつ安価な対弾装甲を厚く貼ることができる。戦車だけ装甲無制限というルールが唐突過ぎるので、筆者としてはこのくらいのバランスでも構わないのではないかと感じる。装甲%の移動ルールでホバータンクが有利になりすぎている場合に他を底上げする効果もある。ただし、このルールを採用してしまうと対物△のレーザー(ようするにレーザーライフルとミニレーザーとレーザーガンポッド)が対人専用になるし、そもそもA10で装甲を貼る習慣自体が奇妙なのだが、戦闘ホバーやトラクター(トレーラーの前の車)がマシンガン系の火器で撃たれた場合の耐久力を水増しするために必要なルールでもあり悩ましい。

装甲%の項で触れたように、対物△は装甲とDCを2倍換算、対物×は4倍換算するくらいのルールに改めておくのが妥当な気がする。ついでに、戦車やバトルトレーラーに対するI・II類火器も、上記のペナルティをさらに倍にするだけのものに改めておきたい(クリティカルは・・・してもいいんじゃないのという気がするが、Gメカ無効の記述をGメカ以外に適用することにしてもよさそう)。


VIII類火器の射程倍加

難しい問題ではあるが、ショットガン以外には認めてもよいのではないかと思う。というのはMV300のコンバットシェルが強襲に向かなさ過ぎるためで、1000m距離から2ラウンド全速前進すれば命中率1/2の射撃くらいはさせてあげてよさそうに思える。スティンガー(とシェルビンスクとソルシェ)とそれ以外という線引きはちょっと興醒めだと感じる。もともと、コンバットシェルというのは大雑把な動きと高い機動力を組み合わせたメカだと思うので、精密動作系の行動は優遇しなくてもよさそうではあるが、200m縛りだとちょっと窮屈な気がする。

バスターライフルが400mまで届いたところでシェルvs通常メカの戦力差はひっくり返らないし、シェルvsヒューマノイドでアウトレンジ(手持ち可能な対物○の火器は射程倍加しても200m射程なので、その外)攻撃したいなら500mまで離れて20mmバルカン相当火器でよい(そのくらいの機動力は余裕である)わけで、悪影響はあまりないと思われる。ただし、元の射程が1000mのものやハードポイントに設置した火器についてば(筆者のルールでVIII類扱いになっていても)倍加を認めない。

最大射程2000mの対物狙撃銃を導入しロングライフルの射程倍加を3倍まで認めるルールも後の項で提案するが、筆者の運転ルールを採用する限りMV400で飛んで600mから撃ってもそれほど有効な火力にはならないし、シェルがヒューマノイドにアウトレンジ攻撃されても圧倒的な機動力でなんとかなると思う。


耐Gスーツとホバーブースター

これは導入したい人だけ導入すればよいルールで、筆者としては無視した方が無難だと思っている。どういうことかというと、センサースーツが「わずかながら耐G機能」を持っている(ブロックバスターP7「[1.2.4]センサースーツ」参照)なら、ホバーブースター使用時のWILチェックにボーナスがつかないのはおかしいのだが、ブロックバスターP6「[1.2.2]飛行とブースター」には、コンバットシェルのコックピットについて「パワードスーツ時代からの伝統でG対策(本来は対衝撃)はほぼ万全」となっており、片方だけ無視するのが不自然だからである。

たとえば、最初からシェル前提でない対G判定に、センサースーツ着用で1点、オートプロテクター着用(筆者ルールで重ね着するセンサースーツ分込み)で5点、シェルを着ていれば(=ドッキング型シェルの子機に搭乗していれば)ACC2桁程度の機動にWILロールは不要、などとしてしまうと、ホバーブースターの便利度が跳ね上がってしまうためである。もちろんこれで即バランスが崩壊するほどの問題ではないのだが、不自然に優遇されている感のあるホバーやホバータンクを、ことさら持ち上げてやる必要もないのではないかという気がする。もし筆者が導入するなら、パラダインプラスのメカREFは2点くらい下げておきたい(代わりにARは+15点とか)ところだが、どうだろう。

なお、対応G判定失敗時のペナルティは、プレイヤーズマニュアルP28「心理効果表」を流用し、かつ心理効果表の「基本命中率」を「SR全般」に書き換える。対Gロールのファンブル(他のWILロールと同様バーサーク値が上がっていれば2ゾロ3ゾロでもファンブル:まあバーサーク値のルール自体、かったるいだけだから無視してもいいけど)は、運転者なら平衡感覚を失うなりしてあさっての方向(GM裁量)に運転、ガンナーなら状況がわからなくなり無意味に火器を乱射(弾は減るがどこにも当たりはしない)、といったところだろうか。他のAR同様、成功出目でのファンブルは被害を軽減するのがよいと思う。


結局主役の火器は何なのか

クロムビートでもプレイヤーズマニュアルでも、実弾キャノン系が時代遅れの兵器になりつつあるという説明が繰り返しなされているが、安易な価格設定と雑なアンチ設定(機動回避で100点+ファイバニウムで100点削ってメタ=カーボンで受ければ火力300でもカスダメージ)によりレーザー兵器も主力とはなりにくく、結局連射砲が天下を取っている。これらを真面目に是正しようと思うと多くのルールをゼロから作り直すハメになり、最初から別ゲームとしてデザインをやり直した方が早い。そこで、便利すぎる連射砲をやや引っ込める方向で調整してみたい。

すでに触れた話ではあるが、実弾は弾自体のエネルギー(RHA換算値=均質圧延鋼装甲貫通能力など)の正の平方根で武器の火力を決め、オート射撃前提のものは2倍程度水増しされているように見える。それが1ラウンドに3発当たってしまうのだから、攻撃力が過剰にならないわけがない(コンバットシェルの機動力やメタ=カーボンの設定などでもそうだが、一応下地になるデータなり物理法則なりはあって、しかしそれをまったく理解しないままルールがイジられたような印象を強く受ける:ルール案を作った人と実際のゲームデザイナーが別人で、コミュニケーションが欠如していたのかなという気もするが確認のしようはない)。

話を戻そう。修正を入れるとして、単発火器やレーザーを強化するか連射砲を弱体化させるかと考えると、バランスを保ったまま前者に手を入れるのはいかにも難しそうである。とくに大口径キャノンは、スキルさえ十分なら外れることはないし、細部命中表で即大破or無傷のお祈りを繰り返すのも興醒めだし、火力半分ダメージ2倍の特殊徹甲弾みたいなものを用意しても対物ダメージのインフレに追い付かない。

連射砲へのペナルティとして真っ先に思い付くのは、スキルによる火力ボーナスを半減させる案だろう。すでに触れたように、筆者の解釈としては、着弾点の工夫や避弾経始の無効化などで攻撃効果を上げる表現として見ているため、精密に狙わない射撃でこのボーナスが減るのはそれなりに自然だし、スキルボーナスが勝ってきて火器本来の火力の意味が薄れていくことへの対策にもなり、唐突にスキルボーナスがゼロになるミサイル類とのクッションにもなると思う。

ということで、オート射撃のみスキルボーナス半分というのはどうだろうか。スキル300%で30mm機関砲を使い250点の火力を出したとして、A200で弾かれてカスダメージならそれなりに説得力はあるように思える(あくまで数を当てて偶然の装甲抜けを狙う火器だということにしてしまう:同じ条件で120mmキャノンなら火力430で230点抜け、機動回避されても十分ダメージは通る)。さらに、複合装甲を許すとレーザー類が弱体化するので、IV類は4/1、VIII類は1/3、III類は1/2に価格改定するという大胆かつ大雑把な案も提示しておく。実弾キャノンは相対的に優遇されるはずなので触らないでおこう(大火力をもらったら運転SRでコケさせる案も考えたが、APFSDSなんかのコンセプト(押す力ではなく貫通する力を高める)ってそうじゃないし)。


重コンバットシェルはガンドックとどう違うか

ルール的には、コンバットシェル技能で運転するか地上車全般技能で運転するか、STRやハードポイントや脚移動やDCや貨物TPやドライブの設定があるかないか、細部命中表とエンジンの扱い、REFの高さと装甲%あたりが重コンバットシェルとガンドックの違いである。戦術的に重要なのはREFと硬さと同時射撃制限で、先制攻撃を目指すガンドックに対し、重コンバットシェルは1ラウンド耐えてからの反撃が前提になる。むしろ、フォーチュナの1人乗りホバイクなしバージョンとして見た方が近いのかもしれない。

重コンバットシェルのカーゴへの搭載は微妙なところで、インセクターと同サイズと考えるなら重量ナンバー3だろう。重量ナンバー2でダッシュローラーを使えば(しゃがんだままローラーで動いて)カーゴには積めるが、かさばるので1点余計にカーゴの容量を消費して積み降ろしに1分くらいかかるという案もなくはない(都合重量ナンバー3扱い、ダッシュローラーのないロングトムは普通のカーゴに乗らない)。筆者としては運べてよさそうな気がしている(扱いが不自然ではあるが前述のマルクスの重量ナンバーとバランスを取りたい都合もある)。

AIやサイバーリンクによる操縦についても認めてしまっていいのではないかと思う(マスタースレーブじゃないわけだし)。それよりもタンデム搭乗されるといろいろ面倒、というかロングトムを含め複座式のものは存在しないことにしたい(ガンドックと同様に操縦する:ガンドックや他のコンバットシェルとのバランスや整合性が取れそうなら、バイクやバギーにだってタンデム式のものはあるわけだし、設定していけないわけではない)。大破ルールもガンドックと同じでいいんじゃなかろうか。


過積載はできないのか

普通に考えるとできない。だいたいが、HP1で元気に動き回っていたメカがHP0で爆発炎上し、オートプロテクターはSTRが1点足りないだけでまったく身動きできなくなるような世界で、過積載なんてできるわけがない。

マンチキン的手法としては、TPを使い切ったメカにラバースプレーの缶かなにか(ENC1以上のもの)を投げ込んだら動けなくなるのかとか、もう少し巧妙に吸着地雷を投げつけて爆発させなかったらどうなるのかとか、他人のメカに搭載されたマシンガンに勝手にレーザーサイトをつけたら嫌がらせになるかとか、駐車時にあえて過積載状態にしたら泥棒対策になるかとかいった話があるが、この際それは無視して、たとえば奪還した重要物品が予想より重かったとか、メカが大破して定員が足りないとかいった場合の処理を考えたい。

これはまあ、貨物のみENC1点でREFとMVに1点ペナルティくらいで許してもよいのではないだろうか(MVかREFが0になったら本気で動けない)。兵装については認めないのが無難で、TPを超えた分は貨物としてしか機能しない(運搬はできるが射撃などには使えない)とするのがよいと思う。


エンジンが硬すぎる気がする

エンジンにCPを超えるダメージをもらうとMVが半減し、MVが0になると移動不能になるのが本来のルールである。が、これだと、たとえばMV64のメカを停止させるためにはエンジンに7発撃ちこまなければならず、撃ち込まれるのがデリンジャーだろうと155mmキャノンだろうと7発は7発である。またMV0=エンジン破壊と考えるなら、MVが高いメカほどエンジンが硬いことになる。

かといって、CPを超えたダメージを本体に入れてしまうと軽いメカがますます落ちやすくなるし、たとえばCPの2倍超ダメージで2発分、CPの3倍超ダメージで3発分なんてことをやってもバランスは取りにくい(バイクや戦闘ホバーが大火力で撃たれた場合、エンジン命中と兵装命中は生き残る目として貴重)。ここはひとつ、コンバットシェルのパワープラント(サイズ0扱い)は2発、エンジンサイズ1〜3は3発、エンジンサイズ4〜6は4発のCP超ダメージで破壊される(メカクリティカルの4番)と一律に決めてしまおう。もちろん、修理(後述するように無料でよいと思う)してMVが戻ったら被弾数もリセットする。

ノーマルエンジンの価格が設定されていないため、これも一律で「同じサイズで最も高い水素エンジンの半額」でよろしかろう。サイズが大きいノーマルエンジンを積んでも性能は変わらないことにする。コンバットシェルのパワープラントは$2,000(可変型コンバットシェルについては前述)として、CP超被弾時は脚MVではなくREFを半分にする(ザックに耐久力がある機種の場合、ザックCP超被弾でザックMVを半分にする)。

エンジンに被弾したときMVチューンの%でロールを行って、チューン率以下が出たら一発でエンジン破壊というルールも考えはしたのだが、MVチューン自体が費用的にリスキーなので、そこまでやらなくていいかなという気もする(お好みで)。タマハK2Kが$3,000と安いので、50台くらい買ってきてMV80%チューン(スキル192%なら成功率2%)して合計修正100%にできるが、CP1のエンジンに被弾して80%でエンジン破壊ならそれなりに釣り合ったリスクになると思う。


サイバーリンクのルールが不便すぎないか

正直とてもやりにくい。まず接続がパラレルでハードウェアパッチベイみたいなものを使っているのが鈍臭い。マルチケーブルを使ったり帯域確保のために本数を増やしたりするのはありかもしれないが、基本は1本の線で途中から分岐させるべきだろう。そうしておくことで、同じメカにジャックインしている者(AI含む)同士で分担を流動させたり、ドライバーやガンナーが気を失った(あるいは死亡した)ときに操作を代わったりといったことが可能になると思う(というか、こういう需要がないと考えるのはいくらなんでも不自然である)。

パッチベイ部分(メカ側のインターフェイスに内蔵されていることにしよう)の操作ができるのは1人だけとしてもよいし誰でもできることにしてもよいと思う(雇われの操作要員は低い権限しかもらえない)。パッチベイ操作が重複したら上書き(後からの操作が優先)としてもよいし、あらかじめ決まった優先順位に従うとしてもよい(所有者なりシステム管理者なりがどちらにも設定できる)。操作の受け渡しは移動フェイズの最初としておこう。ボディなしのAIについては、人間が割り込んできたら操作が無効化され、誰も操作しなくなったらまた勝手に操作を続けることにする。

上記はすでに同一メカにジャック=インしている人同士の操作の受け渡しで、ジャック=イン/アウトに1ラウンドかかるルールは変更しないので注意。ジャックインしている人間同士のコミュニケーションは、普通に可能(メカのインターフェイスの機能に含まれる)とでもしておこうか。

本格的な遠隔操作はどうなんだろう。たとえばゲリラのアジトなんかで、中央の制御室に何人か集めてジャック=インさせ、建物内の監視や警備を集中的にやるなんてのは、できるといろいろ面倒そうだができないのもおかしい気がする(筆者のルールではサイバーリンクのケーブルを最大5mとしているが、あくまでメカのインターフェイスまでの距離であって、そこからカメラや銃器までの配線は普通に延長できるはず)。まあきっと可能なんだろうと思う。


フルボーグの発電力とメカの燃費

人工筋肉はケミカルリンゲル液で収縮することになっているが、センサーなどは多分電動だと思われ、サイボーグが発電装置を持っていないとは考えにくい。

まずフルボーグの活動エネルギーだが、生身の人間だと2000kcal/日くらい、普通の男性アスリートで5000kcal/日くらい、特殊な分野のトップアスリート(自転車や水泳の長距離種目、場所中の力士など)で最大1万kcal/日くらいらしいので、ドンブリ勘定で倍として100メガジュールくらいに見ておき、最大1割まで発電に回せると考えて10メガジュール/日、仕事率にすると115Wくらいか。使い道(よほどの省エネ炊飯器でないとご飯は炊けない)はともかく、内部の消費電力を抑えれば100Wくらいは外部供給できていいんでないのという数字になった。

なお脳でのエネルギー消費はたいしたものではなく、Google Answersの回答によると、

Energy consumption by the brain is 230-247 calories, based on 17 calories/gram and human brain sizes of 1,350-1,450 grams. During periods of peak performance, adults increase that energy consumption by up to 50%, according to psychology lecturer Mark Moss, of the University of Northumbria.
ということらしい。せいぜい多く見積もっても400kcal/日(約19.37W)くらいだろう。またこの消費エネルギーのうち、直接的に「考えるという仕事」に費やされる割合はわずからしく、50%の消費増というのは「活性な状態を維持する」ために使われるようだ。

自転車競技のトップアスリートなどは数十秒オーダーの時間なら1KWくらい、5分くらいの時間で500W、1時間でも300Wくらいの運動を維持するらしいが、上記の計算どおりフルボーグが1KWの出力を1日中維持できるなら、生身との対比としてもそんなものではないかと思う(最大瞬間出力は、骨格の丈夫さなども関与するのでフルボーグの方がずっと高いはず:ちなみに2015年現行のスーパーカブ50の最高出力が2.7KW)。コンバットシェルが2時間でリンゲル液1本分の燃料を効率50%で使うとすると70KWくらいの出力、2015年現在のナナハンのバイクとそう変わらない数字(まあエンジンサイズセロなのでそんなもんだろう)。

ついでにリンゲル液1本分のエネルギーも計算してみると、全部使い切ったとして多分1ギガジュールくらいのオーダーで、ガソリンor軽油30L、エタノールで50L、純粋な液体水素だとしても7kgの100Lくらいにはなる計算くらいのエネルギー。これを20L(ブロックバスターP6「[1.2.1]動力」参照)のジェリカンに詰め込んでいるのだからけっこう高密度である。ヒューマノイドサイズのボディに20Lのリンゲル液収納するのはちょっと現実的でない(人間の血液だと体重65kgで5Lくらい)のだが・・・サイボーグは内臓がコンパクト(腎臓とかいらないし胃袋小さいはずだし)で、筋肉組織の水分も全部リンゲル液に入れ替わると勝手に考えて、なんとか収納できていることにしておく。反対にコンバットシェルは、中に人間を乗せてザックも積まなければならない都合上、大きさの割に少ない燃料しか積めないはずである(ということで、サイボーグもシェルも燃料はジェリカン1本分だと納得しよう、うん:制式フルボーグの場合、機種によって容量やら消費効率やらが違って交換頻度も違う)。排気なり廃液なりもそれなりに出るはずで、2酸化炭素を排出するというのもなんかヤボったいので水だけだとすると、水素の燃焼熱がH2(気) +1/2 O2(気) -> H2O(液) + 286kJ、水1molが18gだとして、1GJのエネルギーを取り出すと60Lちょっとの排水が生じる(サイボーグが100MJ/日の消費なら6L/日の排水、コンバットシェルは30L/2時間=1L/4分の排水:リンゲル液は揮発性で可燃性らしいので、水素を取り出すところではエネルギーは消費しないかややプラスになるのだろう)。なお、リンゲル液の廃液は上記の排水とは別に出る。

リンゲル液1本で250KWh(最大出力10KW)くらいの発電機も売ってみようかしら、というか燃料の扱いが面倒なので、水素化合金をやめて全部ケミカルリンゲル液の燃料電池にしちゃいたいのだが(戦車のエンジンが1000KW出力だとして、効率20%(無限軌道だしもっと悪いのかな)なら20本あれば最大出力でも1時間動く:オフロードの巡航実燃費がディーゼル換算5L/kmだとして、ジェリカン1本で6kmくらい走れる)。もっといえば、タービン(クロムビートP14「燃料の消費」のコラムに「サイズ5以上のエンジンはガスタービン方式で、能力は落ちるもののアルコールなどでも作動します」とある)使うにしても、別に軸出力で走らせる必要はないわけで、シリーズハイブリッド(発電機+駆動モーター)的な構成も想定することは可能だと思う。

燃料と費用のバランスも考えてみたい。まず元のルールを確認しておくと、燃料用のペレットパックがENC10の$100で500km走れて、ガソリンはリッター5km〜20kmで1リットル$50(クロムビートP14「燃料の消費」のコラム)。リンゲル液はENC10の$50(プレイヤーズマニュアルP35「[5.7]メカアクセサリー」の続き)。シェルのブースター燃料は$30のENC10(ブロックバスターP13「ブースター燃料について」のコラム)。リンゲル液のジェリカンはだいたい20リットル(ブロックバスターP6「[1.2.1]動力」)。燃料の費用やENCが大幅に変わらないようなバランスを考えてみたところ、ブースター燃料もリンゲル液も$30のENC10で中身は20L、ということでいいんじゃないかという結論に達した(サイボーグやシェルのメンテが副作用で$20安くなっちゃうけど、いいでしょ、そのくらい)。この項では以下、上記のデータで元の設定を書き換える前提で話を進める。戦車やホバータンクがけっこう割を食うことになるが、燃費無視が過剰優遇の一因になっているメカなので、むしろバランスは取れそうにも思う(バイクと戦車で同じ燃費ってのは、さすがにいくらなんでも)。ガンドックとインセンターも窮屈になるので、射撃関連ルールなどで優遇してあげたい。なお、ガソリンのジェリカンのみサイズが違い、ENC15の$50(ジェリカン1本あたりの航続距離はリンゲル液と同じ:上で触れたように内容量は30L)として、サイズに関わらずガソリンエンジンはガソリンでしか動かないものとする。誉2153PとキングトロールNFの扱いをどうしたいかで価格調整の余地はあると思うが、スパルタンの500km燃費で$5,000になるから、このくらいで元ルールと桁はずれないくらいなんでねーのという気がする(そもそも戦車を3000kmとか5000kmとかいった距離で自走運用するのがアレなのだが、いまさら言ってもねぇ:一応、次の項で戦車輸送車も設定するので、そちらと併用する前提)。

設定としてリンゲル液直接の内燃機関にするか抽出した水素を燃やすかは(ゲーム上「〜ということになってる」以上の影響はないわけだし)さておき、ジェリカン燃料ルールを使う際の燃費例をまとめておく。機種、満載かつオフロードかつ巡航速度でジェリカン1本あたりの走行距離(オンロードだと、装輪でないメカや機動メカは2倍、ポケットタンクと装甲車とバトルトレーラーで2.5倍、それ以外の脚なし装輪メカは3倍走れる)、最大出力1時間維持に必要なジェリカンの本数、ジェリカン換算した標準タンク容量、オンロードでの代表的航続距離、オンロードでの代表的1000km燃料費の順。
バイク類、200km、1本、1本、600km、$50。ホバイク、80km、2本、2本、150km、$188。戦闘ホバー、40km、3本、5本、400km、$375。バギー類とシェルキャリア、100km、1.5本、3本、900km、$100。ポケットタンク、70km、1.5本、2本、350km、$171。ワゴン類、100km、2本、4〜5本、1500km、$100。装甲車、30〜40km、5本、30〜50本、3000〜5000km、$342。インセクターとガンドック、30km、3本、3本前後、150〜200km、$500。トレーラー、15〜20km、5〜10本、カーゴ部分から連続供給、最大数万km(トラクターの燃料だけで1500kmくらい)、$550。トラクター単独、25km、3〜4本、10本前後、750km、$400。バトルトレーラー、10km、10本、30本、7500km、$1200。ホバータンクとフェアリー、10km、15本、30〜40本、600〜700km(フェアリーは800km)、$1500。スパルタン、5km、30本、70本、700km、$3000。KKKロワイヤル、3km、50本、100本、600km、$10000。
上記標準タンク容量を超える燃料はジェリカンのまま貨物として搭載して手作業で補給するか、補助タンク(費用0ENC任意HP0の貨物扱いで、標準タンクと同容量までは被弾対象にしないが、標準タンク容量を超えると「貨物TPを消費する兵装」扱いになる)を使う。装輪メカの利点である燃費が少し反映されるだろうか。1日の移動距離は500kmが目安(基本的に夜間走行はしない前提:装甲車やホバータンクなどを交代で運転すれば1000kmくらいは走れるだろうが、筆者の運転ルールだと(多分常識的にも)、ミュータントやバンディットがウヨウヨいる荒野をベタ踏み全開で走り続けるのはかなり危険である)なので、航続300kmクラスのメカは昼飯時に給油も済ませるような感じか(燃料タンクを空にはしないのが荒野の作法)。現実的な運用としては、チーム内で燃料補給タイミングを合わせるような感じで補助タンクを積んでおくのが無難だろうか。

参考までに、ノーマルカーゴくん(TP500/5000)に燃料だけ満載するとジェリカン500本で、オンロードだけ単独省エネ走行すると3〜4万km走れる(3大メガ=シティを3周くらい回れる)。同様にグランパはジェリカン50本積めて1万5000kmちょっと、シュプルフントも50本積めて1万km近く(標準タンクが大きいためけっこう頑張れる)、ブッシュランナーは10本で4000kmくらい(燃料満載の牽引車を引っ張れば5000kmは余裕)、ディンゴは5本積めて3600kmくらい(トライクだしもうちょい燃費悪い設定でもいいかなー)走れる計算。ホバー類や戦車が単独無補給で長距離移動するのは現実的でなく、タンク容量分走ったら補給するのが妥当だろう(それでも、ホバイクとインセクターとガンドック以外はオンロードなら300〜600kmくらいは走れる:高密度なジェリカン燃料のおかげ)。本来なら、無限軌道メカが数百km走ったら覆帯のメンテなども必要になるはずだが、そこまでやるのはメンドクサイので燃料補給と同時にある程度のメンテもする(イチイチ処理しない)ことにしておこう。無限軌道メカのドライブ寿命(交換目安)はオフロードで3000km(ただし300kmごとに覆帯調整が必要)、脚付き装輪メカは5000km、それ以外の装輪メカとホバー類は1万km、ホバー以外はオンロード限定使用なら燃費と同様に寿命が延びる(が、計算がメンドクサイので上記の数字をそのまま当てはめた方がラク)。

なお、マスターズマニュアルP14「ハンティング・スポット」のコラムには3大メガシティ間は2000〜5000kmという記述があるが、2017年現在のハイウェイだと、サンフランシスコ〜ヒューストン(サン・アンジェルス〜テキサナに相当)が3100km弱、ヒューストン〜ニューヨーク(テキサナ〜ネオ・アップルに相当)が2600kmちょっと、ニューヨーク〜サンフランシスコ(ネオ・アップル〜サン・アンジェルスに相当)が4700km弱である(グーグルマップより)。経路が延びるのは、険路隘路とか危険地帯とかいろいろ迂回するだろうから理解できるが、なぜテキサナ〜ネオ・アップルが2020kmに縮んでいるのかたいへん不思議である(ロサンゼルス〜ヒューストンでさえ2500km弱、直線距離でも2200kmくらい)。この記事を書くためにマスターズマニュアルP15の地図をもう一度眺めてみたところ・・・大陸ごとめっちゃ歪んでるやんこれ。いや、図法によって多少の歪は出るけどコレそんな高緯度の地図じゃないし、なんか日付変更線中心の円錐図法系の地図(北東部がニュルっと歪む)からアメリカ大陸だけ雑に切り出したような・・・いや、筆者の想像を絶するほどに天変地異とか縮地補天とか凄かったんだろう、きっと(このページでは公式データとして書いてあるものを極力そのまま使うポリシーなので、以下でもテキサナ〜ネオ・アップルは2020kmとする)。

気を取り直そう。コンバットシェルの連続稼働時間は一律で2時間(すでに触れたように可変型は1時間)、アクトポッドの連続稼働時間は一律で30分としておく。リンゲル液を交換する際にはフィルタなどもメンテが必要で少なくとも数分(カーゴくんDXや卵王のメンテナンスベッドで10分くらい)はかかるが、リンゲル液だけ(シェルはジェリカン2本分、ポッドは1本分)入れ替えることで、シェルは1時間、ポッドは15分の延長稼動ができる(フィルタの劣化などトラブルの可能性についてはGM裁量で)。リンゲル液だけの入れ替えは、メンテナンスベッドでやれば数十秒、それ以外(精密メカニクスSR1が必要)だと数分のオーダー。待機状態(スクランブル可能な状態)での燃料消費は待ち伏せや迎撃に大きな影響を与える困った問題なのだが、通常稼動時の10分の1程度にしておこうか(面倒ならゼロでもいいけど)。宿直でないブロックバスターが朝起きたらまずシェルをアイドリング状態にして、寝る前にリンゲル液を交換するようなサイクルを想定している(夕方稼動させると1時間くらいしか動けないが、そんだけ動ければ十分だと思う:もちろん、作戦行動があるときは開始時刻に合わせてリンゲル液を交換)。ダッシュローラーザックと簡易ホバーザックの充電ルール(丸1日)はあまりに不自然なので廃止、リンゲル液交換のついででザックの充電やジェット燃料補給も完了することにする。サイボーグのリンゲル液交換もシェルに準じ、オートプロテクターの稼働時間は20時間くらい(多分燃料切れ前に着ている人間がグッタリすると思う)としておく。


その他

筆者の燃料ルールを採用する場合向けに、大型メカ用のカーゴを設定しておく。REFとMVとACLとBRKが0、HP12、DC30、TP600/0、乗員0、装甲60%3枚、ドライブCP5で重量ナンバー2または3のメカを1台収納できるカーゴくんメカハウスを$90,000で販売する(重量ナンバー1と2で合計2台積むのは不可だが、重量ナンバー1を2台ならムリヤリ積める)。このカーゴを牽引するとき、前の車(トラクター)のREFとMVとACLとBRKが半分になる(燃費は普通のカーゴを牽引するときと変わらない)。細部命中表は1〜2本体の3〜9搭載車両の0ドライブ、搭載車両への命中時もカーゴの装甲は有効。発進搭載は3ラウンド(2ラウンドめから別メカ/搭載メカ扱い)、停車していなくてもSR1で発進できることにしておこう(走行しながらの搭載はオフロードでSR1/2、カーゴの進行方向と逆を向いてのスクランブル発進はオフロードでSR1/4くらいかな)。停車かつタラップが降りた状態かつ前向きにカーゴを出るなら、普通に1ラウンドで発進し自由に行動できる(通常の移動と同じ扱い)。

兵装TPが0になり前の車のREFが0でMVとACLとBRKが1/3になる以外カーゴくんメカハウスと同じ性能で、戦車(KKKロワイヤルは牽引車を外して別に積む)をむき出しで搭載できるタンクキャリアも$140,000で用意しておこう(メーカーはガンウォーカー)。発進搭載は、補強しないとタラップが壊れるため分単位で時間がかかる(カーゴに乗せたままの射撃はカーゴのREF=0をメカのREFとする)。KKKロワイヤルの牽引ユニット(単体で重量ナンバー3:メカハウスに積むときはカーゴ標準搭載のウインチで引っ張る)を例外に、普通のカーゴやバトルトレーラーを含めて、サイドカーや牽引車は重量ナンバー1相当のスペースを消費することにする(嵩張るだけで本体の重量ナンバーは増えない)。フェアリー(どう考えても装甲車より重いことはなさそう)は重量ナンバーを3に変更しておきたい(メカハウスにもタンクキャリアにも積める)。またカーゴくん系のメタ=カーボンフレームはノーマルカーゴくんの価格を基準に考える(特殊カーゴは勘で数割増しにしてやればよい)。

2丁拳銃など同一スキルの複数使用は、人間またはサイバーリンクならスキル分配、それ以外は不可。運転しながら射撃とか手榴弾を投げながら射撃のようにスキルが異なる場合、メインで行うものから順に1倍、1/2倍、1/4倍・・・とペナルティ(ランドブラスターのサイバーリンクとハスラーのSAリンク、格闘回避などの受動ロールを除く)。ということで統一してしまっていい気がするのだがどうだろう。コンバットシェルは・・・コンパクトマシンガンやレーザーランチャーを2丁持ちされると少し面倒な気がするのだが、単一目標への命中数上限を4、オート射撃でのばら撒きを片方の武器だけ射撃数半分(A3の武器なら2発)に制限するくらいでよろしかろうか(どうせスキルボーナスをもらって火力を上げた方が痛いし)。筆者の白兵戦ルールと併用すると、レーザーブレードの2刀流がけっこう有効(アクトポッドやソルシェに対してかなり確実なキルを望める)になるはずだが、そのくらいは認めてもいいかなという気がする。

サイボーグの腕に低反動APガンとショットガン以外の火器は仕込めないのか。筆者の認識では奥の手としてもっとも頼れるのは低反動APガン(II類で唯一サイボーグに有効な火力を持ち、一応対物にも使える)で、他の小火器を仕込めないとする理由はないと思う。スナイパーライフル以外のII類武器は全部OK、I類なら腕にアーマーのある防具を着けたまま撃たせてあげてもよさそう。だいたい、.22calブラスターなら脚に入れておいてもいいわけだし、テイザーや短針銃やソニックガンは取り回しが悪く、腕に入れられて嬉しいのはレーザーライフル(HP制のサイボーグに有効なのと、オート射撃ができる)くらいである。まあ長さもあるわけだし、ライフル類を禁止するのはアリかもしれない。ついでに、ブースターレッグの燃料は両脚分でENC6値段$100、タンクを外した状態でオプションのハードパック2つセット$1000を装着すると、通常のサイバーレッグと同様TP3を得るとしておこう。

コンバットシェル用の牽引ザック(中に人が搭乗していないと牽引できず、牽引する側からいつでも切り離し可能、牽引シェルキャリアと違いザックを外すことでタイプMでなら即座に活動できる:牽引する側から切り離した場合、シェルはザックを外さない選択もできる)をENC50価格$500で販売(ブロックバスターP12「ザックチャート」の注記がおかしいが、たとえばブースターCを装着した新品のアルバトロスが簡易ホバーザックに装換したら、兵装TPの消費は10点増えるはずである)。


さらなるオマケルール

せっかく取り繕ったバランスをまたひっくり返してもアホらしいので、この項で紹介するルールはぜひ必要な場合のみ慎重に検討してから導入して欲しい。


対物狙撃銃がないのはおかしい

おかしいのだが導入しようとするとルール的に微妙である。データをイジって20mm対物狙撃ライフル登場させるのは容易いが、運用がメンドクサイ。

狙撃のいやらしいところは、基本的に一方的な攻撃で、しかもほとんど防ぎようがないレベルの不意打ちだということである(歩兵同士の野戦やジャングルなどでの追跡合戦などは例外だろうが、それらを本気でやられてしまうのもまた困る:そもそもミュータント植物のジャングルって、あったとしてどんな感じなのかねぇ)。他のゲームやマンガ的表現でも、これを(都合が悪いときには)存在しないもの、あるいは常識外れな能力でなぜか回避できるものとしていることが多いが、メタルヘッドのルールだとことさら扱いが難しい(どこにでも当てられる設定が最初から間違っていると思えてならない)。以下ルールの差し替え案を示すが、基本的には、狙撃スキルを廃止して普通の射撃スキルで代用、制式フルボーグは対物チャート2倍シフト、サイバーレーザーサイトは200mまでなど、筆者提案のルールを全部盛りにしている前提。

狙撃銃を豊富に導入したいなら、単純に上級者向けの長射程単射火器として扱ってしまうのが無難に思える。たとえば、SR1でプラマイ1点、SR1/2で2点、SR1/3で3点・・・とロール難易度に応じて、火力の1の位を任意に上下させられる(ただし0と1にしてはならない:1の位だけ振り直しできるという案も考えたがクリティカルの扱いが面倒になる)くらいに留め、射程倍加ルールも変更して、1/2修正で最大射程の2倍まで、1/3修正で最大射程の3倍まで(最大3倍)を、最終命中率ではなくスキルに掛け算する。火力ボーナスは有効で、射程倍加で命中率と同じ修正を受ける(不自然ではあるが、スキルボーナス分だけが影響を受ける)。狙撃を試みるときの被命中は、伏せた姿勢と動けないことで相殺して修正なしにしておく。非戦闘状態(戦闘ラウンドが開始していない)状態のヒューマノイドへの狙撃は1点、拘束されたり睡眠薬を飲まされるなどして動けない対象ならさらに1点、命中判定の1の位を多く動かせる。メカへの狙撃も(命中判定の1の位でなく細部命中表の出目を動かすだけで)上記に準じるが、戦闘状態なら移動REF/20−重量ナンバーの修正ができ、機動回避の成功でさらに狙撃効果を相殺できる(SR1/3の狙撃をSR1で機動回避したら動かせるのは1点になる:ゼロにはなるがマイナスにはならない)ことにしておこう。戦闘状態でなく常識的な移動をしている場合はプラマイゼロ、戦闘状態だが移動不可能or非戦闘状態でかつ停止状態なら1点多く、非戦闘状態で移動も不可能ならさらに1点動かせることにしておく(移動不可能時に被命中+60でDCを失うルールと重複する)。格闘戦ルールの修正ファクターは使用しない。

狙撃のARは廃止してスキルロールのみとし、心理ダメージで命中率にペナルティがある場合2倍の効果とする(狙撃自体はできる)。対象がなんであれ、10m以内とショットガンやロケット類による狙撃は一括でできないことにする。複数人が狙撃を選択した場合、通常射撃(REF順)>行動を遅らせた通常射撃(REF逆順)>狙撃(REF順)>行動を遅らせた狙撃(REF逆順)>行動をさらに遅らせた通常射撃(REF逆順)と処理する。すでに戦闘状態の対象への気付かれないままの狙撃は、普通に上記の手順を踏む(行動を浪費するつもりで警戒していた敵対者のみ反撃できる)。カモフラージュ(ストーキングではない)に成功して気付かれないまま戦闘状態にない対象を狙撃した場合、戦闘ラウンドを射撃フェイズから開始して、戦闘開始のきっかけとなった狙撃を最初の行動として扱う(つまり敵対者全員がそのラウンドのうちに反撃できる:が、正確な位置はわからないと思う)。固定物への狙撃は、大きさを人間の頭くらいとか胴くらいなどと指定して、非戦闘状態で拘束された人間への狙撃と同じルールで処理する(たとえば頭サイズなら、命中判定で頭命中にできなければ外れ)。人間の頭より小さいものはGMの勘でSR1/2とか1/3とか、人間のよりも大きいものは非戦闘状態で移動不可のメカと同じ扱いでよかろうか。筆者としては、大口径キャノンとか大型メカのドライブなんかは狙撃の直接対象にしてもよいと思うのだが、重くなるので一律不可としてもよい(可能にするなら、大きさと動きの程度を上記を参考に適宜決めればよい)。

このルールを使う場合の火器の性能例を一覧にしておく。武器分類としてII類2狙撃銃とIII類2対物狙撃銃を新設して、従来のスナイパーライフルを削除する。もし狙撃スキルを廃止しない場合、これらの火器は狙撃スキル(または小火器や重火器スキルの半分)で扱う。狙撃サイト相当品(ハスラー以外でもSAリンクすればサイバー狙撃サイトと同じ効果を得る)、II類2は小型脚(ENC4の$500、ライフルに取り付けるタイプはENC+2の$800で命中修正-20、通常射撃には効果なし)、III類2は大型脚(ENC7の$1,200)を使う前提。狙撃でない射撃では一番遠い射程倍加を使用不可とし、狙撃スコープ相当品と脚固定を併用した狙撃(これを正規狙撃と呼ぼう)以外は最終命中率に1/2のペナルティを課す(通常スコープは有効だが1/2修正は消せない:狙撃スコープを通常射撃に使う場合も1/2ペナルティ)。たとえば、スキル200%の狙撃スコープつき5.56mm自動狙撃銃にSAリンクして、500m距離のSR1正規狙撃をすると(200/3+30)=96%の成功率で火力ボーナス33点、サイバーアイを使って300m距離の通常射撃をする場合(200/2+0)/2=50%が命中率、火力ボーナスが50点になる。
種別火力ENCHP回数命中修正追加被害価格実質効果限D
5.56mm自動狙撃銃II類2107150@20m0@50m-10@100m-20@200mなし$1,500人○物△15
レーザー狙撃銃II類210516+10@20m+10@50m-10@100m-50@200mなし$18,000人○物△15
12.7mmサイボーグ狙撃銃III類2501111-50@50m-40@200m-60@500mなし心-2シフト1$3,500人○物△20
12.7mmサイボーグ狙撃銃III類2501417-60@50m-60@200m-90@500mなし心-2シフト1$4,000人○物△20
レーザー対物狙撃銃III類2401814-70@50m-110@200m-170@500mなしなし$45,000人○物○20
20mm対物自動狙撃銃III類2702523-100@50m-90@200m-130@500m-160@1000m心-3シフト2$7,000人○物○25
上記のうちレーザー狙撃銃(レーザーレベル1)とレーザー対物狙撃銃(レベル2)と20mm対物自動狙撃銃については射程の倍加を2倍までに制限(通常射撃に使う場合倍加できない)、バランス調整のためVIII類のロングライフルとロックガンに3倍の射程倍加を認める(上記と同じルールだが、準精密作業アームの制限に引っかかるので狙撃には使えない:準精密作業アームを使った狙撃についても、一番遠い射程倍加を認めないペナルティをつけておきたい)。HPが1になった20mm対物自動狙撃銃は通常射撃にのみ使える(修理は可能)。弾薬は5.56mmで10発$200ENC1、12.7mmで5発$500ENC2、20mmで1発$300ENC1、レーザー狙撃銃は.22calブラスターと共用、レーザー対物狙撃銃はレーザーライフルと共用、特殊弾は使えないとしておこう。上記以外の単射火器で狙撃を行うのも自由とする。

20mmにボルトアクションを用意していないのは、もともと大雑把な精度しか出ずボルトアクションにする意味がないからということにしておいて欲しい。サイボーグライフルと同様ENCと値段2倍で改造するとメカにも積める(筆者のルールだとバインドかターレットにしなければ積めないので、都合100点のENCを消費する:命中1/2ペナルティはやはり消えないので20mmバルカンの方がずっとよいものの、値段は安い)。対人火力が酷いように見えるかもしれないが、高いスキルで撃つとHMGの方がもっと酷いので気にしなくてよいと思う(射程の長さは脅威だが、そもそも、メカが使えない状況で400m超の対人射撃をする状況なんてほとんどない:市街地でこんなものを使った狙撃をするなら、建物にミサイルでも撃ち込んだ方が早いだろうし)。

実銃では12.7mm弾での対人狙撃が3500mに迫る勢い(2017年6月にカナダ軍の狙撃手がTAC-50で3450m先への殺害射撃を成功させたそうな)、2000m前後での狙撃例はざらにあるが、これらは精密な観測があってこそのものなのだと思う。メタルヘッドの世界は異常気象だの航空and宇宙技術の制限だのがあるので、12.7mmで最大1500mという制限はそう突飛な数字ではないと思う(もし突飛に感じられたとしても、上記ルールでもかなりゲームバランスを動揺させるはずなので、スペック変更には慎重を要する:というか、こういうこと考え出すと広い屋内(地下街の廃墟とか)での狙撃はどうなのよとか、ヤブヘビな問題が出てくるのであんまり考えたくないのが正直なところ)。なおTAC-50は(少なくともカタログスペック上)突出した性能で、有効射程が3750m、精度も0.5MOA(=0.5/60度=1/120度、つまり1000m先での集弾直径が15cm弱:およそ0.15mil=0.15ミリラジアンくらい)レベルだという。M82やKord重機関銃の有効射程が2000m、M2も有効射程2000mで最大射程(多分、上方45度に打ち上げたとき弾が届く範囲なんじゃないか)が6770m。

筆者としては狙撃ルールもある程度整備した方がよいとは思うのだが、凝りすぎると、ネットライナーの一人舞台と同様バウンサーの活躍の場が他のPCから離れてしまう可能性があるので注意して欲しい。威力の距離減衰とか集弾ばらけによる部位狙い無効化とか、考慮したいけど絶対重くなるよねぇ。


狙撃されるならアクティブ防護もいるよね

狙われたときにある程度自動で防護してくれるアクティブ防護システム(APS:実在のものだとトロフィーとか)も必要になると思う。

いちばんお手軽なのはCSDを作動させるもので、レーダーやレーザーの照射を感知したらとりあえずで煙幕が出る。それだけだと自分の居場所を知らせてしまうので、無人(AI運転か有線リモートコントロール:有線の扱いはこれまた面倒ではあるのだが、できないとするのは不自然だろうし、悩ましいところ)のデコイを用意するべきだろう。レーダー車を兼ねるのが自然だろうから、

ハンターチームでは密集陣形を取らないことが多いだろうから、大胆なアクティブ防護(ジャイアントショットガンをぶっ放すとかフラッシュグレネードを焚くとか)もアーミーなどと比べれば使いやすいはずだが、やりすぎるとゲームが無駄に重くなる。前の項でも触れたが、アクティブ防護を掻い潜っての狙撃(まず相手の近くにある複数の障害物を対象に測量開始とか、照準器で簡易測量とか)をやりだすとバウンサーの行動がチームから突出してしまうので、ほどほどがよいと思われる。

ミサイルの迎撃はIMPがあるし、そもそも対戦車ミサイルの種類が少ないので追加しなくてよいと思う。電磁装甲(電磁パルスシールドのことではなく、装甲板自体をぶっ飛ばして弾体を破壊しようという愉快な装置:散弾や榴弾などによる迎撃と違い、相手が徹甲弾でも効果を期待できる)が実用化されるかどうかは知らないが、設定的にメンドクサイので無視してしまおう(どうせリアクティブアーマーで防げちゃうし)。

ミサイルの迎撃で言うと本来のルールの80mmビームスプレーが完全に狂った性能なので、IMPなんぞで撃ち落とすよりスプレーしまくった方がずっと簡単なはず(というかルールに設定されたミサイルが全部ゴミになるレベル)なのだが、この際それは知らん振りということにしたい。狙撃対策にはコンバットシェルを飛ばして反撃するのが一番なのではないかと思われ、夜間などで迂闊に動けない場合はまずフラッシュボムでも撃ち込むことになるのだろうか。


AIへの指示とSAリンク拡張ルール

筆者の勝手な理解ではあるが、サイバーリンクは基本的に(中間のハードウェア層はシリアルにするべきだという主張はすでにしたものの、人間側の知覚として)パラレルの直接処理であり、たとえば運転と射撃を同時に行ったりできる。これに対してSAリンクをシリアルの間接処理として設定したい。

もっと細かく言えば、全意識的な情報が本来の情報処理(手足を動かしたり目や耳を使ったり)に取って代わるのがサイバーリンクで、複数の機器のパラレルな操作を統合して1つのタスクをこなす。たとえば右手に箸と左手に茶碗を持って口を動かしてものを食べるようなイメージ。いっぽう根元(人間側のジャックよりも脳寄り)でシリアル化された情報をやり取りするレイヤーを1枚追加するのがSAリンクで、情報はあくまで付加される。たとえばタッチパネル付きのヘッドアップディスプレイみたいなものを使っているようなイメージ(この解釈だと小火器SAリンクのスキル倍加がかなり奇妙なのだが、すでにあるルールなので放置する)。

BクラスAIとのやり取りはSAリンクを介して行うのを標準として、AIに繋がった各機器の操作は(PCがAIに指示を出すことはできるものの)あくまでAIが行うということにしたい。SAリンクを介してAIに複数のタスクを行わせる場合も、たとえばAIに運転と射撃を行わせようとするとき、人間が意識するのはAIへの指示だけである(これに対してサイバーリンクでは、ハンドルをこっちに切って狙いをここにつけてとすべて人間が処理する)。ハスラーによるSAリンクはこの制限を(SAリンクによる操作を他の身体動作と同じレベルまで使いこなして)乗り越えてしまうものだとしてしまおう。AIに細かく指示を出すことで技術的な向上(ゲームの表現としてはスキルの上積み)ができないかなという検討の余地はあるが、ゲームバランスの崩壊が怖いので知らんぷりしておく。

ということで、持ち回り品ないしサイバーレッグに収納して持ち歩いているAIとは常にSAリンクしているのが通常の運用だとしたいのだが、いくつか確認しておかなければならない設定がある。まず、サイバーリンクと共通としたSAリンクのマシン側インターフェイスは、どのジャックをSAリンク用に使うかも動的に切り替えられる。たとえば、AIと小火器の両方に接続した状態で、AIの操作から小火器の操作へとSAリンクの対象を切り替えることができる。完全な体内設置にした場合、人間とAIの間は体内配線として、外部用のジャック=イン端子を通常の(=人間がサイバーリンクに使う)端子の隣にでも設置することにしよう。頭部と胴部がSUV:Sなら胴部への収納(ただし1台まで)も許していいのではないかと思うのだが、生身のPCがAIを持ち歩くのは取り回しが悪そうである。ENC3なら拳銃くらいの大きさだからホルスターみたいなものに入れておけばよいだろうか(線が多少邪魔なのは仕方ないと思う:ルール的なペナルティがあるわけじゃないし、まあいいでしょ)。

上記のモデルで考えると、少なくとも全身SUB:Sのサイボーグについては、SAリンクを使って身体器官の情報を外部出力することも可能なはずで、そのためのサイボーグ用情報ユニットを提案しておく。接続としてはAIと人間の間に設置し、本体センサーからの任意の入力を記録ないし出力可能、ジャック=イン端子から外部データを取り込むこともできる。保存したデータは本体の知覚にもジャック=イン端子で接続した機器にも出力可能。単体では高度な演算能力を持たないが、人間の脳と情報ユニットをSAリンク、情報ユニットと他のコンピュータ(BクラスAIなど)もSAリンクという形の連結により、人間の知覚としては情報ユニットとAIが合体して1つの知覚対象として認識できる(対象が増えたのではなく大きくなった扱い:単純にAIの性能が上がったor機能が増えたように感じる)。ENCなしの$4,000で、体内に埋め込まずに運用する場合はENC2で$3,000。サイバーパーツと同じ購入ボーナスを適用するがネットライナーも半額で買える。

なお、セキュリティ上の問題(見聞きしたデータを盗まれると面倒なことになる)があるので、SAリンクのネットワークは階級的(下位の機器は上位の機器にアクセスできず、上位の機器は下位の機器に一方的にアクセスできる:BSD系OSのjailを独立リソース前提で作り直したような感じ)になっているとしよう。乗っ取りは相当難しいはずで、悪くしても体内のBクラスAIのサンドボックスの中をゴミデータで埋められる程度だと思われる(なおサイバーリンクの方はというと、触っているレイヤーがかなり低いため、こちらも乗っ取りの対象とはなりにくい:対人のサイバー攻撃は、周辺機器を狂わせて誤った情報を流したり、あらかじめ乗っ取っておいた機器を使わせて意図しない結果を強要したりといったものに限られる)。


偵察メカも欲しいよね

ルール的に偵察がものすごく重要なのにもかかわらず、その手段がまったく用意されていない。無線メカを出すと扱いが酷いことになる(無線通信が役立たずになっていないと成り立たない設定が満載されているのは、メタルヘッドに特有の事情ではなくこの手のゲームのお約束)ため、有線メカを提案しておく。

有線ミニチュアバギー:バギーとはいっても、モンスタートラックとかビッグフットとかロックバギーなどと呼ばれるタイプのもののミニチュア版。全長40cmくらいの本体に250mの通信ケーブルを巻きつけたリールとビデオカメラ(本体でも操作元でも録画機能なし、暗視装置つきは$100プラス、本体録画可能な機種は$10プラス)を積んでいる。操作ユニットにSAリンク(ハスラー以外でも可、サイバーリンクでも操作可能)して地上車全般機能で操縦する。本体は自前のバッテリーで動きケーブル(グラスファイバー製)は通信にだけ使う。本体(リールとバッテリーを搭載してもENCは変わらない)がENC8の$400、予備バッテリー(充電可能で3時間持つ)がENC3の$150、操作ユニット(バイクなどから電源を取るか、本体用のバッテリーをもう1つ用意して動かす:メカとの通信ケーブル、SAリンクジャック、データメモリー用スロットを備える)がENC4の$1,200、ケーブルとリールのセット(使い捨て)がENC4の$50。本体はMV6(オンロードでMV12)。ランドブラスターとバウンサーは半額。

地形が複雑だと転倒する(階段の上り下りや瓦礫の山を越えるときでSR1/2くらい)ことがあり、ひっくり返っただけなら丸いフレームの助けを借りて元に戻るが物音はするだろうし、ケーブルが絡む(ファンブル)と動けなくなる。偵察が済んだら本体は物陰に隠し可能なら回収するが、近くで銃撃戦が始まると壊れることがある(近さや隠し場所により10〜30%くらいかな)。攻撃対象をカメラで捉えていれば劣化版のFIS(命中+20%)として働く。野営前の地形チェックなどが重く感じられないのであれば、ミサイルの隠れ撃ちもアリかもしれない。その場合、相手の宿営地がわかっているなら、後述する1000mケーブルを先に敷設して単体カメラ(ENC1の$100)だけ設置しておいてもよいし、ダブルリールのケーブル(価格やENCは1000mリールと同じ)を使って付近に潜ませることもできる。ただし、通信距離は1000mが限界としておく。

有線ミニチュアポケットタンク:ポケットタンクの兵装をカメラに取り替えたような恰好はしているが、遠隔メカというよりはCSSの派生バージョンとして使う。操作ユニットは不要でSAリンクケーブルを引き摺ったまま走り、パッテリーも市販の電池(ENCや価格は設定しない)で15分くらいしか持たない。多少の段差は乗り越えるがインドア専用(オンロードなら屋外でも走れはする)で階段の上り下りはできないし、手榴弾を乗せて運ばせるくらいなら手で投げた方が多分早い。ENC4(全長20cmくらい)の$250。バウンサーのみ半額。

有線ミニチュアインセクター:全長60cmくらいの6脚インセクターにビデオカメラと1000mの通信ケーブルを巻きつけたリールを乗せたもの。本体がENC25の$3,500、予備バッテリー(1時間しか持たない)と操作ユニットはバギーと共用、ケーブルとリールのセットがENC20の$200、リール搭載状態の本体(ENC35)と操作ユニットと予備バッテリー1本をまとめて収納できるケースがENC30の$250でHP2(効率的に収納できるためかさ張りが減るとともに、兵装TPを使ってバイクなどに搭載できる:もちろん貨物としても積める)、中身全部入りのケース付きセットが$5,000。本体はHP2のMV3/12で車輪移動はオンロードのみ可能、走破性が高く瓦礫の山でもSR1程度で超えられる。リールを積まない場合は貨物TP10の運搬メカとしても使えて、BクラスAI搭載キット(リールの代わりに操作ユニットとAIと予備バッテリー1本を積むための箱:中身が入っていても空でもENC10)は$500。ランドブラスターのみ半額。

ミニチュアアクトポッド:全長40cmくらいの4脚アクトポッド(に見えるが稼働時間などは普通のサイバーパーツとの中間くらい)。有線メカではなくAI用ボディ。タイプM(脚移動のみ)、REF20(ただしメカの操縦や射撃にはREF0を使用:あくまで本体の機動力を表す値)、MV5、STR5、HP3、TP0(AIを収納するスペースは別にある)、固定装甲A20/60%(弾・レーザー・火:対物扱いでない)。AIの教育込み$15,000、荷物として運ぶときはENC16、ジェリカン1/10のリンゲル液(他のメカやサイボーグのメンテナンス時にちょっともらえばよいことにして、実際には消費しなくてよい)で3日動く。全員定価販売。


インドアはどうしよっかね

戦闘用のサイボーグが普及したメタルヘッドの世界では、CQB(Close Quarters Battle)やCQC(Close Quarters Combat)の概念もかなり風変わりだろうと想像できる。背景設定の捏造はさておいて、ロボコップとかターミネーターみたいなのが普通に出てくる世界(例えが古いけど、このゲームのノリ的にはそんな感じでしょ、多分)でのインドアファイトを考えてみたい。おそらくではあるが、戦術カテゴリがサイボーグとノンサイボーグに2極化するのではないかと思う。

というのは、サイボーグに有効な打撃を与えられる武器を生身の人間が普通に扱うのは難しそうだからである。銃器で対抗しようとすると7.62mmクラスの機関銃(実在兵器だとM240とかに相当するいわゆる汎用機関銃だが、ゲーム中ではLMG扱い)でないと厳しそうで、ノンサイボーグが屋内で運用するにはいかにも大きい。爆発物系は、有力ではあるものの使った本人も無傷では済まなさそうな気がする。レーザーブレード(筆者としてはSTRボーナス有効としたい)なんかのロマン系白兵戦武器にしても、筋力や反応速度に絶対的な差がある以上生身vsサイボーグの主戦力にはなりようがない(筆者の白兵戦ルールを使っていれば先制はできるが、限界ダメージ20ではそのあと間違いなく血祭りに上げられる)。かといってサイボーグ専用の嫌がらせ(磁石の粉を撒き散らすとか)を考えてみても、対策が簡単そうである。

もっとも有効そうなのは大口径の単発銃だが、サイクロンで拡張されたスラッグ弾はイマイチな感じで、低反動APガンかATライフルを使えということなのだろう。空間が広いならそもそもコンバットシェルやモノバイクなんかを使った方がよさそうなので、低反動APガンがベストチョイスになると思う。ちょっとムリはあるがポケットバズーカなんかもアリということにしておきたい。もうひとつ有効そうなのはアクトポッド(なにしろ先制でバスターライフル撃てるからねぇ)だが、入手性と死にやすさの問題があり、PCの選択肢にはなりにくいと思う(有線遠隔操作ができないのは不自然だが、許可するとまたメンドクサイしねぇ、どうしよう)。いづれにしても、使える銃器のサイズを制限する(あるいは大きいものにペナルティを課す)「狭さルール」を適用しないと、話が始まらなさそうである。なお、レーザー対策さえ甘ければレーザーライフルが有効なのはいうまでもない。

サイボーグvsサイボーグを想定して手持ち火器を考えるなら、汎用機関銃を短銃身(カービン)化したようなものがよさそう(実在のM134ミニガンみたいなガトリング形式のものはちょっとオーバーヘッドが大きいかな)なのだが、ルール的にはLMGを持ち歩くくらいならサイボーグライフルの方がずっとよい(あとで考察するように、サイボーグを含めた対人制圧力としては、届きさえすれば手持ち火器の中で最高水準:突き詰めて考えると、デザイン的にインドア兵器なんだろうと思う)。サイボーグの側から生身の人間に有効な兵器を探すと、もちろんサイボーグライフルは有効なのだが、もっとユーティリティのある火器で代用することもできる。とくに、掃射ができ使用回数が多いHMGは非常に凶悪な対人兵器になる。

対人で有効なメカはやはりコンバットシェルで、なかでもソルシェはインドア性能が突出している(もし筆者の白兵戦優先ルールを採用しているなら、レーザーブレードを持ったままアセンブルガンをぶっ放せてとても非道)。後述のアクトポッド以外でこれに対抗できるのは、ビレリブロックと10mmパルスレーザー(ミニレーザーだとやや心許ないかな)を装備したクラッカー(REFで1点勝てる)くらいだろう。お手軽なところでは、ダッシュローラーザックのスティンガーをショルダースパイクとバスターライフルで武装させるのもアリだろう。だいたい、対人にしても対物にしても「安定したストッピングパワー」を発揮できるのは20mmバルカン以上の火器で、ソルシェとシェルビンスクの子機(ただしインドア用のザックがない)以外で、バルカンを積めてサイズが小さいものは、ディンゴ、オサフネ、戦闘ホバー、ガンドック、ポケットタンクしかない。こう考えると、ガンドックが入れる場所、コンバットシェルが入れる場所、モノバイクが入れる(または持ち込める)場所、ヒューマノイドしか入れない場所で、優位を握るユニットが変わることがわかる。

アクトポッドについては、ヒューマノイド以上コンバットシェル以下くらいのサイズに思えるが、横幅はけっこうありそう(とくに理由がなければ、シェルと同サイズ扱いでいいと思う)。装甲については、とりあえず、普通に対物扱いになるとしておこう(全弾本体命中と低いHPで、もともと脆いっちゃ脆い:例外的に対物△以上で有効とする案もあるけど、それだとキュービットがサイボーグライフルでオート射撃されたときほぼ助からない)。HPが低くフレーム改造は意味がなさそうなので、一律不可としてしまうのがよさそう。筆者の複合装甲ルールを使うとしても、アクトポッドは例外としておくのが無難(筆者ならミラーコートも排他でしかできない扱いにする)。REFがやたらと高いので、数を用意して一撃必殺みたいな作戦を取られると面倒(ただしオープンスペースでぶつかればコンバットシェルには勝てない)。アクトポッドで物量押しされた場合は、持久戦にする(相手は稼働時間が(少なくともガンドックなんかよりは)短いはず)か、建物ごとロケット弾あたりで攻撃して嫌がらせするか、多弾頭手榴弾なんかを大量に用意して(死角から)絨毯爆撃戦術を取るのがよさそう(なぜか、普通に対物榴弾を発射できるグレネーダーがないので、シェルを使って手投げ)。ルールに左右されるしタイマン限定だが、体当たり系の攻撃も装甲が薄い相手には有効。AIIFはまだしも、前述の通り無線だけはヤバいので、ブロックバスターP24「[3.5]アクトポッド」にある「無線による遠隔サイバーリンクも可能」は無視して、有線接続の縛りをつけておくべきだろう。

どのみち、まずはソニックガンなんかのルールを固定して、進入可能不可能や行動ペナルティなんかを明確化してからでないと、戦術セオリーの構築もしようがないわけだが、なにしろルールがまったく設定されていない。ざっくりとした案として、ヒューマノイドが1、モノバイクとアクトポッドが2、シェルが3、ガンドックと重シェルが4、インセクターが5くらいのランク付けをして、広さのランクも1〜10くらいにランク分けして、サイズと広さが同じだと辛うじて移動はできる(REF0扱いで静止しないとスキルを使えない)、1つ余裕があれば1/2判定で行動可能、2つ余裕があればノーペナルティくらいの設定が無難だろうか。たとえばゴチャっとした雑居ビルの中なんかはサイズ2で、ヒューマノイドでも動きにくいし、モノバイクやアクトポッドは機動力を失う、少しスッキリした建物の中はサイズ4で、ヒューマノイドは普通に動けるがモノバイクやアクトポッドは動きにくくシェルは辛うじて通過できるだけ、とかそんな感じで。上記のうち車輪移動であるモノバイクは障害物が多いとサイズにペナルティを1点、天井が高ければシェルにボーナスを1点、とか増減をしてもよさそう。ごく狭いところ(通気ダクトの中とか)ならサイズレベル1を想定して、ヒューマノイドでも匍匐前進くらいしかできないことにしてもよさそう。

しかしなんだか、重量・サイズに関連したレベル設定が重複しすぎてかなりアレな感じになる。ゼロから再構築した方がラクそうではあるんだけど、収納サイズと活動に適した広さが食い違うこともあり得るからなぁ。一応、重量ナンバーの丸ごと再構築案も掲載しておこうか。
種別行動通過収納備考
ヒューマノイド20.52
モノバイク415
通常バイク516側車付きはトライク扱いでいいと思う
アクトポッド51.58高さは低くても大丈夫
コンバットシェル61.510脚移動またはローラーザック前提
オサフネとホバイク81.510ホバイクは高さが低い
ガンドックと重シェル10215
トライクとシェルキャリア12212
バギーとホバー152.520
ポケットタンク122.522
インセクター15425収納時は高さが低くなる
行動サイズは、通路状の空間を想定して「普通に動き回るには最低このくらいの幅は必要なんじゃない」という長さ(メートル)を勘で設定した。機動回避はギリギリ修正を受けないが、失敗したら壁にぶつかると思う。通過サイズは同様に「まあこのくらいあれば通過はできそうだよね」という幅。静止していてもスキルの行使には修正を受けることがある。簡易ホバーザックのシェルはホバイクに準じる扱いでいいと思う。ブースターザックはインドアで使わないはず(いいでしょ、単に「使えません」で)。収納サイズを10分の1にして整数に四捨五入すると従来の重量ナンバーになる(たとえば、普通のバイクを1台停められるスペースがあれば、人間がすし詰め状態でギリギリ3人座れるだろう、くらいの目安:収納サイズを20〜40倍するとおよそのENCになる)。個別の事情や状況に合わせた増減はGMが適宜行う。


シェルキャリアが不遇すぎる

性能が低いのは仕方ないが、エンジンが電気固定なうえカーゴ用重量ナンバーの説明でも無視されていて不憫である。

この際なので、エンジンスペース2,3、重量ナンバー2、オンロードタイヤによるMV修正は2倍、シェル搭載スペースを潰す/復元する工賃は$1,500(作ったTPはシェルのハードポイント(にハードパックを取り付けた状態)と同様に扱い、100点+100点に分割し兵装命中時にも独立して扱えるセパレーターを$500で販売する)、兵装TPを削って貨物TPに回した場合運転席からアクセスできる場所にものを積めるとしよう(かなり自由な感じだが、いいでしょ、シェルキャリアだし)。シェルの積み込みは慣れていれば1分くらい、発進は(すでに中に人が乗っていれば)3ラウンドでできる(1ラウンドめにシェル被弾に対するキャリアの装甲が無効になり、2ラウンドめから別メカ扱い、3ラウンドめから通常行動可能:あらかじめハッチを開放しておけば1ラウンドめを飛ばせる)としておく。なお、マザーグースのキャリア部分は前後に分かれており、左右にスライドドアがついていると勝手に決めよう(両方をハードッパック化したうえ追加費用を$1,000かけると、貨物TP400の箱つきトラックにできる)。

他のメカでは搭載したコンバットシェルへの命中が設定されているのにシェルキャリアだけないのは不公平なので、細部命中表を、1〜2シェルまたはハードッパック、3〜4シェルまたはハードッパック、5〜6本体、7エンジン、8ドライブ、9兵装・貨物、0乗員とする(シェルまたはハードッパック命中時に母機の装甲有効:もちろん母機のメタ=カーボンは無効、ハードッパック自体は壊れない)。あわせて、ファイティングアミーゴのラックは側面命中時に1〜2、後面命中時に1〜4、上面命中時に1でシェルに命中、卵王は前面命中時に1と2、側面命中時に1〜3と4、後面命中時に1〜3と4と5、上面命中時に1と2と3で、それぞれ見えているシェルに命中することにしてしまおう(母機の装甲無効)。どれも、命中位置にシェルを積んでいなかった場合は本体命中になる(卵王のラックが空いていたらヒロポンでも積んでおこう)。ファイティングアミーゴのラックからの発進はシェルキャリアと同じ手順、卵王への再搭載は3ラウンド(2ラウンドめから搭載扱いだが、ちゃんと固定されるのは3ラウンドめの開始時)でよいだろうか。ブースター燃料のスピード補給はなかったことにしたい。

シェルキャリアならではの利点として、アクトポッドを搭載できることにしてしまうのはどうか。野戦に晒すとやたらと脆いメカだし、キャリアに積んだくらいで万全に安全かというとそんなことはないため、まあまあ面白そうな案に思えるのだが。さらに調子に乗って、簡易寝台(性能的にはパラダインプラスの仮眠室と同じ)をENC100の$1000(ただしカーゴとシェルキャリア以外に積むときはTPを2倍消費、シェルキャリア以外に積むと寝ている人は貨物扱い)、もうちょっと豪華な普通の寝台(カプセルホテルのカプセルみたいなもので、パラダインプラスの遠隔操作ユニット相当のリモコンユニット、座席として使うときのためのリクライニング機能などを備え、手回り品と別にTP50までの荷物を持ち込める)をENC200の$3,000くらいで販売してもよいかもしれない(これもカーゴとシェルキャリア以外ならTP倍消費、シェルキャリア以外に積んだ場合中の人は乗員扱い)。グランパに限りシェルキャリア化が可能で、工賃込み$5,000とTP500を消費して、メンテナンスベッドや搭載ハッチなども含めシェルキャリアと同等機能のシェルボックスを(車の中に)積めるものとしてしまおう(被弾時の扱いはファイティングアミーゴと同じだが装甲有効)。

ついでなので、カーゴくんDXは上記の寝台4人分+節水シャワーユニット(サイボーグがフロに入る必要は多分ないだろうが、ミュータント細菌や放射性物質対策で長距離移動には有効だとしておく)とTP200の共用ストッカー(食料や日用品などのENCをイチイチ考えないために導入するもので、真面目に計算しなくてもよい)のセットが標準搭載され、ノーマルカーゴくんに積む場合はTP1000の$12,000としておこう(安全性と利便性を考えて両脇がシャワーとストッカーになる配置でカーゴ最前部に積むのが普通だが、ルールではケアしない)。同様に、メカとシェルとサイボーグに対応したメンテナンスユニット(電源ユニットつき)がTP1500の$8,000、引き込みタラップがTP300の$6,000、メカ搭載スペース(固定装置込み)を重量ナンバー4点分でTP1500の$4,000、重量ナンバー2点分でTP800の$2,500とでもしておこうか(これらはカーゴ以外には積めない:というか、TPを移したKKKロワイヤルに積まれるとたいへん困ったことになる)。単体電源ユニット(水素エンジン用の水素化合金ペレットを10パック内蔵できる燃料電池兼燃料ストッカー:電磁パルスシールドやレーザー兵器はハイアンペアの特殊な1次電池を使っていることにして、兵装への給電は認めない)は燃料込みTP200の$1,000でカーゴとシェルキャリア以外に積むときはTP2倍消費。護送用の安全カプセル(他の寝台と同じTP命中の扱い)をENC200の$7,000で装甲板専用TP100点、高級安全カプセルをENC200の$180,000で電磁パルスシールド相当の装甲(ただしバッテリーの持ちは3回分で替えバッテリーはENC20の$4,000、電池が切れるとただの箱で装甲0:カーゴ内の電源ユニットが無事である限りはバッテリーではなく外部給電で動く)で用意しようか。これらの装備にはHPを設定しない(カーゴくんDXの内装と同様兵装命中の対象にならず、カーゴが大破しない限り壊れない)。


レーザーとレーダーの種類

当然のように、元のルールでは単に「レーザー」「レーダー」でひとくくりなのだが、いちおう考察しておこうかと思う。

普通の物理で考えると、大気中で用いるレーザーは(天変地異で大気の組成も変わっているのだろうがとりあえず)波長3.4〜4.2μm(3400〜4200nm)にある「大気の窓」(電磁波が減衰しにくい領域)を使っていると考えるのが妥当だろう。破壊用だとして吸収スペクトルも考えると、Cの三重結合を狙うには少し波長が足りず、CーH結合を狙うなら3.5μm付近ではないかと思われる(メタ=カーボンの発想はこのCを置換する意味なのだろうが、戦闘メカの装甲やフレームって金属製じゃないのかねぇ)。水素の単結合も狙いにくいので、波長を短くするとしたら1.7μm(1700nm)の窓狙いだろうか。とりあえず、3.5μmと1.75μmを重畳していることにでもしておこうか。反射させるのが目的なら4μmあたりでよく、どのみち近めの中赤外線くらいの領域になる。波長が長い方が浸透力は(せいぜいミリメートルオーダーではあるが)出て、10μmあたりを狙うと熱赤外線領域。媒体に何を使っているかまでは考える気がないが、ポータブルな自由電子レーザーでも実用化されたのだろう(どう説明するにしても、分厚いチタン装甲を無視してメカを破壊できるようなシロモノになにを今更、という話にすぎない)。

レーザーでの切断を真面目に考えると、溶かしたカスを吹き飛ばす(工業的にはアシストガスと呼ばれるガスを吹き付ける)必要があるため、高速移動してくれた方が切りやすい(のだと思う)。まあその辺は細かくなるので気にしない方がいいかもしれないが、静止したメカにレーザー兵器を使うときに火力をいくらか落とす(筆者のルールなら、DCが無効にならない程度)のはアリかもしれない(隠れ撃ちに適しすぎな気もするので)。レーザーポインタ的に使うなら上で挙げた4μmか近赤外〜可視光くらいの領域だろうが、近赤外線領域が使いやすいだろうか。ジャイロの類は多分光学式で、おそらくはレーザーを使っているのだろう。

メカに積むアクティブレーダーは変調波レーダーとドップラーレーダーのセットだということにして、位置と半径方向の移動速度を検出できるとしておこうか(面倒なので、アクティブレーダーはパッシブレーダーを兼ねることにする)。真面目に考えるとレーダー車みたいなものを用意して2次元レーダーを運用するのがスジなのだろうし、地形データも(精度は別として)あらかじめ用意しておくべきなのだろうが、正直かったるい。その辺はなあなあに、上空を飛行しているものや山陰に入ったもの以外はなんとなく写ることにしておこうか。レーダー車の使用自体はまあそんなに悪くなく、序盤ならハスラーのメカ、中盤以降はAIを乗せた雑用車両に有線接続して、野営の際の哨戒に役立てるのがよさそう。原理上解像度はあまり上げられないので、ちゃんとした塗装をして地形が複雑な場所に静止していればそうそう発見はされないと思う(レーダー画像の解析は通信スキルで判定するのが素直なのかな)。

パッシブレーダーは方向だけを検知するが、たとえば丘からの反射と直接波のずれを計算して「この辺かもな」という位置情報がわかることはあるのかもしれない(多分)。視認距離でなければ「誰かレーダーを使っている奴がいる」以上のことはわからないし、視認距離ならすでに位置がわかっているため、レーダーの使用をそれほど神経質に控える必要はないと思う(文化的な問題は後述するが、戦闘車両がウロウロしているのが普通の世界で、わざわざ自分に目隠しする必要はあまり感じない)。むしろ、前述のレーダー車使用などで野営の際のナワバリ主張(レーダーで移動物体を発見したら無線で呼びかけて、無断接近やアクティブレーダーを使わない潜伏は敵対行動と見なす:野営地はメインの通行路からある程度離れたところを選ぶのが常識で、ある程度経験のあるハンターならお気に入りの野営地はだいたい決まっており仲間内のチームにも知れていることにしようか)に使うのも面白い。こういう状況に限らず、無線通信は(分単位の時間をかければ)水平線の向こうくらいまでは届くものとして、事前の通信なども含めたゲーム進行にするのが妥当だと思う。


高機動戦闘

射撃スキルが200%くらいになると、武器の命中率が意味を成さなくなるうえ基本火力も重要度を失ってしまうことへの対策。マスターズマニュアルP11「SRおよび戦闘時の命中について」の反対のルール。内容は簡単で、移動フェイズに高機動戦闘を行うと宣言(徒歩でもメカでも、誰の合意がなくとも一方的に宣言できる)すると、自分に関わる全ての判定が、SRなら1/2、WIL以外のARなら+10になる(取っ組み合いの肉弾戦の最中にも宣言はできる)。メカの場合操縦者が宣言するとガンナーにも一律で適用される。

自分と相手が両方宣言していた場合射撃のSRは補正が累積するが、射撃する側が宣言したときはスキルが半分になった扱い(スキル240%で火器の命中ボーナス-80%なら、スキル120%扱いで最終命中率40%、火力ボーナスは+20になる)、射撃される側が宣言したときは最終命中率と火力ボーナスが半分の扱いになる(スキル240%で火器の命中ボーナス-80%なら、最終命中率80%、火力ボーナスは+60になる:双方が宣言していたら、最終命中率20%で火力ボーナス+10)。機動回避は撃たれた側だけに関わるので、互いに宣言していてもスキル半分扱いだけ(高機動回避ということで効果は倍加しており、都合スキル半分の効果2倍で、ペナルティやボーナスがついていなければ普段のSR1/2と同じ効果が出る)。

スキルが高くないうちも、能動的行動をせず高機動戦闘を宣言することでパリィ(回避専念)のように使えるし、150%くらいのスキルであれば少し火力を犠牲にして当たりやすい兵器で一方的に攻撃する作戦も取れる(ただし転倒チェックなども難しくなる)。ただまあ20mmバルカンみたいな当たりにくくはないレベル以上の火器にはあまり影響がなく、また重戦車にこれを使われるとちょっと困ったことになるのだが、主力メカが宣言したらおそらく先に随伴戦力を削られるはずで、戦術的にはそれほど強烈なオプションではなさそうにも思う。

夜間行動でも上記と似たような効果が得られるため、昼夜織り交ぜてのシナリオが多いなら選択しない方がよいルールかもしれない。昼間の展開ばかりなら検討してみても悪くないと思う。キャンペーンシナリオならスキルが上がってきてから導入してもよいだろう。


提案ルールの部分的導入

ここまで多数のルールを提案してきたが、もちろん、これらをすべて採用する必要はないし、同時に採用すると都合が悪いルールもいくつかある。またあるルールを採用するにしても、部分的な採用や制限をつけた採用にして構わない。

たとえば複合装甲の例であれば、施工ができる工場を探す必要があるとして入手確率30%扱いにするとか、敵役メカの特権装備(アーミーとか大企業がバックにいる前提)にしてしまうとか、有力なNPCに「自分だけの技術」として提供させるとか、考えようはいろいろとある。

ルールがある程度流動的になるのもやむを得ないゲームなので、なにか不都合があったら「次からはこの処理で」といった確認をしておくとよいだろう。


立ち回りに関する部分


メカと人の立ち位置

コンバットシェルという一発屋が存在するために、戦闘バランスはここを出発点にせざるを得ない。コンバットシェル単機の(とくに対物)火力は大したものではなく戦車キラーには程遠いように思えるかもしれないが、後で触れるように、後方から6機編隊くらいで急襲して弾数の多い武器を乱射するような攻撃なら中戦車くらいは潰してもおかしくない火力になる。PCの場合はもちろん、そういう人命コスト度外視の戦術は取れないわけで、コンバットシェル本来の派手な活躍よりも、もう少し地味な立ち回りが必要になる。

またハンターの任務として戦闘集団の殲滅は(バンディッド相手くらいで)そう多くなく、逃走する重要人物や重要物品の奪取or破壊もゲリラやテロリスト相手に限られるだろう。ゲームを進める上でのメインがどんな任務になるかは別として、ハンターの仕事の大半は、やはり護送や輸送や救助や捜索といったあたりになるのだと思われる。バランスの取れた対応力を目指すなら、高速移動可能なメカ、支援火力の出るメカ、コンバットシェルがチームに各1つは欲しい。序盤の野戦では相手のメイン火力メカがファーストターゲットで、これを沈黙させないと捕獲も撤退も殲滅もままならない。筆者のルールだと中型メカはどこかしらに装甲の薄い部分ができるはずだが、1000m距離から飛び立つと回り込むまでに少なくとも3ラウンドはかかるので、正面からぶつかって後ろを取るのはかなり難しいはず。

シェルの武装はどれも一長一短。総合性能が安定しているのはバスターライフルだろうか。ハードポイント搭載火器として便利なのはやはりガンポッドで、軽さと命中率のよさとタイプAボーナスの恩恵でセンサーなしでもスキル0%射撃で十分当たる5.56mm、手持ちをバルカンライフルにしたとき対物火力を補える20mm、やたらと高いが対策のない相手には効果的なレーザー、安定した使い勝手の7.62mmとそれぞれに得意分野がある。地上に降りたコンバットシェルは戦闘車両を潰せるほどの火力を持たず歩兵や軽車両などを叩く役割になるため、装備もその前提で選ぶのがよい。ハードポイントに余裕さえあるなら、ダミーバルーンパックはもちろん、ドラッグシュートも持っておくに越したことはない。

地上からの支援火力(というか戦力的にはコッチが本命)ももちろん重要で、万能兵器20mmバルカンがサポートしてくれると心強い(ブロックバスターがスティンガーに乗り換えた頃には、このくらいの火器も手に入っているだろうと思う)。このバルカンをバインド(ENC60の2倍:敵コンバットシェルに張り付かれることも想定するならターレットの方がよいが高いので、メカを乗り換えるときにでも検討)で積める兵装TPと相手主力メカの先手を取れるREFの高さを兼ね備えているメカというとやはりガンドッグ(ただしREFルール次第で役立たずになることもある:とくに序盤)だが、どちらかというと(秘密工場やバンディッドのアジトなど)動かない標的向き。追跡や撤退のしやすさを考えるとポケットタンクがやや勝るか。900mくらいの距離で支援している限り、相手のコンバットシェルが飛んできても(数さえ多くなければ)射程に入る前に落とせるので、注意すべきは相手の主力戦闘メカということになる。

序盤にガンナー(との分業はゲームが単調になりやすくあまり筆者好みではないのだが、ダメというほどではない)が必要なルールなら、多くの場合バウンサーかネットライナーが担当することになるだろう。ハスラーがもう1台のメカ(バギーなど)でバックアップすると、野戦がかなり安定する。


能力値とスキル

前提知識として、サイボーグは、PER、REF、STRを$3,000-18,000で3-18点(プレイヤーズマニュアルP21「ラリーカンパニー日誌9」にあるように複数回強化でき、合計の上限が+18とという趣旨でもなさそうに読める:というか上限+18なら制式フルボーグ以外終盤はクリティカル成長頼りになり、それも面白いかなという気はするが微妙)、INTとEDUを1回$10,000で1D3点、それぞれ上昇させることができる(ヒューマノイドの上限40は突破できない)。サイボーグになっても上げられない能力は、DEX、SYM、WIL、LUC(WILのみドラッグでわずかに上げられる)。

最重要能力値はもちろんLUCで、メタルヘッドの世界ではラッキーマンでないと長生きできない(低くないことが重要なのであって、極端に高い必要はない:筆者は、LUCポイントは0点になるまで使える=残り1点で1点消費することはできるとしている)。高ければ高いほどよい能力値といえばWILで、1シナリオに36回撃たれたりブースターを使ったりしても10シナリオで平均10点しか上がらないので、元の値がいくつだったかは非常に重要。戦闘系のスキルはほとんどDEXを使うため、スキルを広く浅く取ると意外と効く。戦闘中のロールとしてWILを多用するが、数をこなしていると勝手に上がるため挽回ができなくはない。SYMは高いPCがチームに1人いればあまり困らない。

サイバーメモリー手術(INTとEDU)について筆者は、INTとEDUの両方を1D3上げるのではなく、INTを1D3+EDUを1D3と独立して上昇させるものだと理解している(どっちでも大差ないが、その方が雰囲気は出ると思う)。INTの増加に伴ってスキルポイントももらえる(のだと思う)ため、費用分の価値はある強化だと思う。中盤までサイバー化が難しいランドブラスターが低いREFになりやすい(コンバットシェルやサイボーグに対して後手を踏みやすい)ことは、戦術的な影響があるため覚えておきたい。運転手に専念するならREFの優先度を落とすのも手なのだが、過度に分業するとゲームが単調になる恐れがある。


火力と装甲とダメージ

前提知識として、筆者のルールを採用して射撃と機動回避がお互いスキル100%のとき、武器の火力が100なら1D100-1D100+100で火力0〜200の三角分布、期待値100になる(クリティカルとファンブルを無視)。お互いがスキル200だと1D100-(1D100)*2+200で、0〜300の三角分布になり期待値は150になる。どちらも、期待値の半分以下の火力になる確率と1.5倍以上の火力になる確率がそれぞれ1/8ある(どちらも、3発当たると33%の確率で1回以上発生する)。対物ダメージは110と180を境にインフレする。とくに、到達火力179がダメージ20なのに対し到達火力200以上でダメージ40になり、一種の壁のようになっている(反対にいうと、到達火力が180を越えなければ大型メカが1発落ちする火力にはならないはずで、メタ=カーボンの有効性は高いのだが、なにしろ用途が限定される割に高い)。メカのHPは軽量メカで10点前後、ホバータンクや装甲車で25点前後である。20mmバルカンと30mm機関砲の限界ダメージが30点で、ノーマルフレームでこれに耐えられるのはスパルタン以上の戦車とバトルトレーラーだけ。

本体命中が7/10で装甲70%だと本体に当たって装甲を抜けるのは21%で、3発当てるとだいたい50%くらいの確率で装甲を抜けた火力が本体に1発以上入る。このとき期待火力がちょうど一発大破のダメージなら1/2で大破するため、一発大破率は都合25%になる。同じ条件で装甲80%だと18%くらい、装甲90%だと10%くらい、装甲60%だと31%くらい、装甲50%だと36%くらいで一発大破する(2発以上素通りダメージが入る場合やカスダメージが通った場合を無視しているので、装甲が薄い場合の撃破率はもう少し高い)。機動回避のファンブル率は、3発避けたときで27%くらい。装甲80%で十分な装甲を積んだメカは単発大火力の被弾以外機動回避しないくらいのバランスを目指したいので、やはり機動回避ファンブルのペナルティはそれなりに厳しくしておいた方がよさそう。

本体に12点入ると、オサフネとチャンピオンとマルクスと重コンバットシェルを除く、バイク、戦闘ホバー、ガンドック、ポケットタンク、コンバットシェル(とオマケでシェルキャリアとファイティング・アミーゴとゲイシャロード)が大破し、25点入るとマムートとウォーライノ以外のホバータンクと装甲車が大破する。最終火力が130と180を超えるか超えないかで、損害にかなりの差が出ることがわかる。ただし、インセクターや小型メカは本体命中が5/10(バイクは2/10)で、本体大破はややしにくくなっている。

20mmバルカンをDC0のメカにお互いのスキル200%で撃つと、火力は60+1D100-(1D100)*2+100で期待値は110。装甲70%でHP8のメカに3発当てると25%くらい、6発当てると45%くらいの確率で一発大破する(実際にはDCもあるのでもう少し耐える)。さらに、機動回避がファンブルすると60+1D100+100で期待値220の火力が抜けてくるため、助かる見込みがかなり低い(6発撃たれて全弾機動回避すると、戦車以外は30%以上の確率で一発大破するはず)。現実的には、20mmバルカンを2人撃ちされて耐えられる軽量メカはオサフネとチャンピオンくらいではないかと思われる(オサフネに関しては74%くらいの確率で乗員に1発以上もらうので、サイボーグでないと厳しそう:ただしサイバーリンクしなくても機動回避できるため、大破したときの安全度は高い)。またDC30のメカが装甲で耐えようとした場合、火力は60+1D100+100-30だから期待値で180、HP25で装甲が210/70%だったとするとカスダメージはもらわないので、3発当たって25%、6発当たって37%くらいの確率で一発大破、9発当てても57%くらいになる。


中量級メカとTPとハンター

ランドブラスター4人組(これはこれで面白いけど)とかでないかぎり、ハンターチームがホバータンクや装甲車を本格的に運用するのは、ムリがあるしムダが多い(ランドブラスター+ハスラー+BクラスAIがレギュラー乗員でバウンサーも手伝う、くらいの運用がせいぜいで、主力メカに人が集まると護衛が手薄になるうえ大破時の脱出処理が面倒になり、ゲーム自体も単調になる:すでに触れたように、ホバータンクやポケットタンクに全員一斉脱出が可能な空間的余裕はなさそうに見えるし、脱出できたとしても残ったメカがコンバットシェル1機だけなんてことになったら目も当てられない)。ハンターチームでは基本的に、どうせ万全の運用ができないのでいかに誤魔化すかという点がテーマになる。

ホバータンクと装甲車を比べると、タイプHで当てやすく避けやすいことを踏まえても(装甲%を移せないルールならなおさらに)ホバータンクの方が落ちやすく、攻性の兵器(重武装のメカに先制攻撃を当ててナンボのメカ)といえる。先制攻撃が魅力とはいっても、戦闘ホバーなどの軽量攻撃メカよりは遅いので、それらをシェル(というかソルシェとパラダインプラス)で排除できて初めて満足な活用が見えてくる。30mm機関砲を2発積めるのがホバータンクのアピールポイントで、ハンターチームがせいぜい4〜5人の構成であることを考えると、火力支援メカとして貴重なのは間違いないが、とにかく脆いので落ちる前提で運用しなければならない(資金面と戦術面の両方でフォローが必要:落ちたら困るメカだが落ちる)。機種としてはレミングが有望で、ブースター(必ず積むべき)を使えばゲイシャロード以外のインセクターに先制できるし、ホバータンク同士のREF競争でももちろん有利。

装甲車は野戦ワゴンの上位機種だと思えばよく、ユーティリティを優先すると便利に使える。戦闘メカだと思ってフルチューンを目指すと効率が悪いが、火力を出しやすいためハマると強烈で、機動回避を人間がやって硬さを稼ぐ選択肢もあるし、相手がキュプロクス程度のサイバー化で、中の人のREFでブッちぎれるなら途端に強みを発揮する。TP入れ替えが$1,000/10点でできることと、ホバータンク/装甲車のエンジンスペースが4,5(インセクターは4)であることから、ウォーライノに揚命EX高麗を積んで限界までTPを入れ替えると、本体価格込み$150,000くらいで1590/300という大きなTPを得られる。これの廉価版として、グランパにリキエル500Sを積んで貨物TPを上げ、限界までTP入れ替えをすると$8,000くらいで855/250のTPになる(装甲%が低いものの、クロムビート版の機動回避ルールを適用するならコストパフォーマンスに優れる:座席を潰して貨物TPを作りさらに兵装TPに回すことも、ルールを素直に読む限りできるはず)。前面番長にするならキングピンIIも有望。ハンターチームでの装甲車の位置付けは戦闘メカとしてよりも、野戦ワゴンより高級なバックアップメカ(普段は無人運用して荷物の運搬や主力メカが壊れた際の移動手段として使う)というのが有望に思える。

インセクターはというと、戦力がルール(タイプM時の機動回避とか、機動回避時の装甲やファンブルの扱いとか、射撃REFの決定とか、シェルビンスクのスクランブルとか)に左右されやすいメカで、取り決め次第といえる。REFの高さ以外に取り柄がない(硬くてMVが遅いポケットタンク的立ち位置)ので、ワンマン運用で中の人のREFが生きないルールならほとんどゴミになる。シュトルムビクにDMWフラクタルを積んでTPをいっぱいまで兵装に振るのが安定チョイス(機動メカ扱いのため、バインドでも即座に後ろを向いて射撃できてよさそう:どうせ乗員1だし真上には撃てないので筆者がGMなら許可する)。シェルビンスクは接近戦で脆いものの高い火力とそれなりのMVが魅力で、シェルを脱出ポッド的に使うこともできる(肩ハードポイントの兵装をドッキング状態で使える筆者のルールだと、中盤以降の使い捨てメカとして圧倒的なコストパフォーマンスを誇る)。ゲイシャロードはシューターダックやオクトボールに対して確かに優位性はあると思うが、落ちやすさの割に価格が恐ろしく高い。インセクターらしいメカではあると思う。フォーチュナは鈍重メカの中では高いREFで戦車や装甲車に先制でき火力も十分、DCの低さがやや気になるが装甲が全面一律なので奇襲に強い。価格が高い(鈍重メカにしてはかからない方)のと運用に人数がかかるのが難点。

貨物TPがゼロのメカはけっこう存在するが、クロムビートP39「貨物と乗員用TP/ENCについて」を素直に読む限り、BクラスAI(ENC3)は持ち回り品として持ち込んでよさそうに思える。火器管制AI(Cクラス)を容易に乗せ降ろしできない設定は、メカごとにAIを買うかBクラスにグレードアップしくれというメッセージだと解釈している。


職業別の概要


ブロックバスターはフルボーグ化すべき

マシンの大破は避けようがない職業だが、どうせ落ちるなら味方の近くに落ちたいので、引き際を見極めたい(といっても、ポーンと事故って落ちてしまうのがコンバットシェルではある)。空中からブースターレッグでの脱出>着地は、(センサースーツは破れるだろうし丸腰で戦場に投げ出されることになるだろうが)すでに触れたように認めてあげたいところ。コンバットシェルの利点をルールから見ると、REF/MVの瞬間的な高さと生サイボーグを上回るSTR+VIII類武器、欠点は中の人の死にやすさということになる。高価な可変型コンバットシェルに手を出すくらいなら、中の人のサイバー化を急ぐべきだろう。

ブロックバスターの初期所持金が$25,000だとして、本体を全身SUV:S($9,000)にすると残り$16,000。最初のコンバットシェルはアルバトロス($4,000の半額)で決まりだろう。ということで$14,000残っているから、装甲はハイ=チョバムをA10で貼り、左腕ハードポイントに7.62mmガンポッド、手持ち兵器は7.62mmLMGあたり。予算があればカンガルー(半額か、悪くても通常価格で買えると思う、たぶん)も欲しい。早いうちにSTRを15まで上げたいものの、頭と胴だけでもメタルスキンAを入れておきたい。他に欲しいものというと、やはりレーザーガンポッドか。初期所持金が$30,000あれば、最初からスティンガーというのもあると思う(が、十分に武装できないまま壊すともったいない)。

コンバットシェルは基本的に使い捨て兵器であって、大枚を叩いて高級機に乗る必要はなく、廉価な機種を気前よく乗り継ぐのが基本なのだが、アルバトロス(名機なのは間違いない)の限界STR25とハードポイントの貧弱さはやはり足かせになる。乗り換え候補はスティンガーだろう。アルバトロスを使い続けてシンセミアor卵王を先に購入する案もないではないが、やはり火力は早く欲しい。オートサムライ、パラダインII、重コンバットシェルあたりにもそれぞれの強みはある(後述)。もう少し余裕が出てきたらミニレーザー(「原則として車載のみ」とは書いてあるが、コンバットシェルのハードポイントに積めない理由はなさそう)も悪くないかもしれない。

スキルはコンバットシェルと重火器だけ突出して重要なため、他のPCの手が回らない分野に余力を回したい。搭載火器(ハードポイントorドッキング型コンバットシェルの母機)はAI任せでもいいかもしれない。


バウンサーは便利屋

設定上はハスラーが便利屋の地位ということになっているが、実際のチームではバウンサーが担当することになる。生サイボーグの戦闘力はザックなしコンバットシェルにも及ばないものの、なにしろ運転/操縦ができる。ブロックバスターがお下がりのアルバトロスを(大破させない状態で)くれればシェルにも乗れるし、ランドブラスターが余しているガンドッグにも(壊したら弁償させられるとは思うが)乗れる。

もちろん、車両の運転はランドブラスターの専門分野だが、彼らの多くはサイバー化にかける予算をあまり持っていないため、身体的危険が大きい場合にはバウンサーの出番になる。サイボーグライフルを携えたバウンサーは、身体がむき出しになる車両(シェルキャリア含む)とも相性がよい。いっぽうで、正面切っての戦闘でメカに立ち向かえるほどの強さもないため、あるときはガンナーとしてまたあるときは臨時のメカ乗りとして、立ち回りを工夫する必要がある。ただまあ、ハスラーがいるならコンバットシェルは任せることができるし、運転はAIに任せればよいから、ナビゲーションスキルは最小限だけ取っておけばよい(ハスラーがいるいないで事情が少し変わる)。

バウンサーの初期所持金を$15,000として、キャラメイク時点では車両の入手より本体強化の方が急務なので、さっさと全身SUB:S($9,000の半額)+頭と胴にメタスルキンA(合計$8,000の半額)、残り$6,500しかないので服と護身用の武器と日用品を買ったらおしまいになる。PERとREFとSTRを合計90点上げてカンストせても$45,000にしかならず、メカ乗りがマシンを買い換えている間にトレーニングベッドも活用して、ナビゲート、ミリタリ、ウエポン、ファイト分野のスキルを能力値押ししておく。INT上げも安いので、スキル伸ばしは意外とラク。レーザーライフルとマグネットアーマーシステム、筆者の白兵戦ルールを採用しているなら単分子ナイフも早めに欲しい。序盤は搭載火器スキルを上げる余裕がないことが多く、ガンナーをやる場合、最初はLMGを積んでもらった方がよいかもしれない(筆者のルールでやるなら問題ない)。腕には低反動APガンを仕込み、GMが許可しているならレーザーライフルも反対の腕に埋めておきたい(テッポーいっぱいぶら下げて歩かせるよりはいいと思うんだけどね、認めた方が:まあダメなら仕方ないのでガチャガチャ背負うことになるだろう)。

車両を持っていない間は、シェルキャリアの運転手(本体が硬く降りても多少は持ちこたえられる分ハスラーよりも向く)でもやって、そのうちバイク(乗員が死にやすいメカなのでけっこう拾える:ホバイクだったらちょっと悲しいが贅沢は言えない)を拾ったら真っ先にもらおう。墜落したブロックバスターの回収(望みは薄いかもしれないが)ができるメカが手に入ると嬉しい(お金持ちになってもまだ拾えなければシュリケンかディンゴあたりを買おう)。借家暮らしの下働き期間が長いうえに、サイバーパーツはメカ類よりもかなり安いため終盤は荷物をたくさん持てるだけの人になる(まあなんといってもエキスパンション出なかったからねぇ:筆者のルールでも救済しきれてはいないと思う)。怪我も多いがどうせフルボーグだし、撃たれるということはWILが上がるということだと開き直ろう。


ランドブラスターは支援火力担当

やはり戦力面で頼りになるのはランドブラスター。

ランドブラスターの初期所持金を$30,000として、最初にチャンピオンかシューターダック($22,000または$15,000の半額)を買ってしまうと無駄がない。この選択は難しく、ルール選択次第で正面戦力としてはガンドッグが勝るかもしれないが、ポケットタンクにはユーティリティ性がある(最初期にガンドッグだと運用面でも多少窮屈になるが、装甲に予算が回らない間はとくに、有力な選択肢であることに変わりない:コンバットシェルやサイボーグにはどうせ先制されるためREFの高さが生きず、逃げのききにくさもあって、ランドブラスターよりはバウンサーに向いたメカなのかなとは思う)。

装甲は、ガンドッグならファイバニウムを10点($4,000の半額)、ポケットタンクならステンレスを50点($1,000の半額:余裕ができたら剥がしてファイバニウムにする)で貼るのが無難か。ミラーコートもそのうち検討する。LMG/HMGかミニガン系(とりあえず5.56mmミニガンをプロップで積み、スキルが上がってHMGを買ったらバウンサーかブロックバスターへのお下がりにすると効率的)と、センサーをいくつかつけるくらいだろうか。キャラメイク時のジャック=イン端子は2本もあれば十分だと思う。インドア用のクラッカーも早めに欲しいが燃料やメンテやアクセサリもけっこう金食いなので、予算は多めに残しておきたい。

メカを降りるとただの人になりがちなので、スキル押しよりは作戦立案などプレイヤーの技量で貢献したい。メカを強化するより先にオートプロテクターだろう(GMがクローを外すのを認めてくれたとしても、ワイアードギアだと少し不安なのでSTRさえ足りればコマンドウかな:クロー外しは筆者がGMなら認める)。資金に余裕が出てきても急いでマシンを乗り換える必要はなく、まずは20mmバルカンの入手(と取り付け)が優先、ついで本体強化だろう。REFを上げないと高価なメカに乗っても活躍できないため中だるみのような時期があるが、ここをしのげばすぐに楽になる。ホバータンクや装甲車に手を出すのは資金が十分溜まってからにするのが無難。

トレーラーについては、ぶっちゃけどこかで拾うまで待ってもよい(当然自分で直さなければならない:運転はハスラーかバウンサーに任せて、自分は支援火器を搭載したメカに集中するのが吉)。サイバー化を進めれば、ドッキング型コンバットシェルに乗ってもそこそこ活躍できるし、バイクや戦闘ホバーなど乗員がむき出しのメカにも乗りやすくなるが、基本的には後方で支援に徹するのが無難。柄にないことはあまりするものではない。


ハスラーは上級者向き

ハスラーをPCとして扱うのは思いの外難しい。もとより専門性を求める職業ではないし、雑用係としてバウンサーと比較すると物理的な硬さで劣る。決定的な優位性はコンピュータソフトが買えることで、ネットライナーがいる場合はそのお供として、いない場合は代理としての役割をまずこなす必要があるだろう。イメージファイトをやらない前提、ないしごく簡略化する合意がある場合は、この舞台が遠のいてしまうのでさらに立ち回りが難しくなる(筆者のルールでは、かなりの優遇をしたつもり)。

ということで、イメージファイト以外の場面では2番手のメカ乗りとして立ちまわることになるが、必要に応じて、メインメカのガンナーだったり運転手だったり、機動メカや高速駆逐メカにも乗ることがあるだろう。この「必要に応じて」のセンスの部分で勝負できないと、なかなかぱっとした活躍はしにくいと思われる。インドアとコンバットシェルと車内のどれを重視するかも、他のメンバーの構成や選択に左右される。

ハスラーは買い物もスキルも他のメンバーの穴を埋める形になりやすく、初期所持金のばらつきも大きいのでこれといったセオリーはない。サイバー化にもペナルティはないが、少人数プレイではチーム事情として、本体強化よりも野戦メカを買って欲しいことが多いだろう(序盤は全身SUB:Sのみに留め、REFだけ上げながら途中でオートプロテクターを買い、車両が揃ったら一気に本体強化すると効率的か:この辺もバランス感覚を問われる)。


ネットライナーはNPCでよくね?

まったく正直にそう思う。いろいろとフォローはしてもやはり活躍の場が他の職業とは異なっているし、収入や支出も異質だし、チームの中では一番のソフトターゲットだし、これはもうNPCでいいじゃないかと思う。そうすれば、シナリオによってはほとんど「お休み」になるような回があっても文句が出ないし。


職業別のオススメメカ

といいつつ、単に筆者のお気に入りを羅列するだけ。すでに触れた機種が大半。もっと具体的な話は戦術の項で後述。

バウンサーにはやはり(拾えるかどうかは別として理想は)戦闘ホバー。高いMVとそれなりのREFがあり、ドライブに耐久力があるため1発停止が少なく、タイプHでスキルの低さを補え、身体がむき出しになる特性もフルボーグにはむしろ利点になるし、WILの高さでブースターも使いやすい。シュリケンもアダムスキーも甲乙つけがたいが、序盤なら人を乗せられて本体一発大破の恐れが小さいシュリケンが便利だろうか(ランドブラスターにZAABファルシオンを乗せてもらえば完璧)。戦闘向きのメカではトップヘビー(コンバットシェルとも張り合えるREF、高い火力とサイボーグライフル持ち込みを可能にするTP、DCこそないもののそれなりに頑丈と、好条件が揃っている)が手軽だが、中盤以降はシュータダックの方が使える。REFとSTRの高さを生かしてスティンガーという手もある(バウンサーなら簡易ホバーザックもアリだと思う)。偵察任務はランドブラスターにクラッカーを借りればまあこなせるだろう。自分が操縦するメカではないが、タンデムシートやサイドカーなども面白いポジション。重武装のサイボーグならポケットタンクあたりにデサント(車体の上に乗る)しても悪くないかもしれない(ルールにはないがダメというほどダメではないと思う)。本体REFで力押しできるルールならフォーチュナなんかが意外と使える時期もあるが、バウンサーの個人持ちメカとしては大げさか。むしろキングピンIIのような、ハマれば強力だが穴がある系のメカが似合うと思う。まあどっちにしても、メインメカか使い捨てメカのガンナー席に座っていることが多くなるだろう(搭載火器スキルは重要)。

スティンガーはブロックバスターにとってもベストパートナーになり得る。アルバトロスも傑作に違いないが、やはりSTR+20とREF32はモノをいう(大火力で先制できてこそのシェルなのだし)。MV400という数字も、1000mから2ラウンドで射程に入れることから大台といえる(ただし相手が停止or前進した場合=迎撃戦でのみ有効)。スティンガーと比べたパラダインIIは、機動力こそ及ばないもののSTRは同じで、やや落とされにくくハードポイントの使い勝手と容量で勝る。サブでちょっと持っておくには価格が高いのが難点か。パラダインプラスも悪くないが、やはりコンバットシェル本体の性能が半端で、だったらスティンガー+シンセミアの方が説得力がある。シェルビンスクも悪い機体ではないが筆者のルールだとハスラーやランドブラスター向きか。オートサムライはトレーラーからのスクランブル発進などに向くものの、スティンガーのザックを簡易ホバーに換装した方が早くて速いことに気付くと購入の動機はなくなる。マトリューシカ(というか重コンバットシェル)は、デザイン的には悪役メカにしたかったのだろうが、戦線維持力があるコンバットシェルとして貴重(とにかく火力が出るので撃ちたいだけ撃つのが吉:重量ナンバーについてはすでに触れたが、少なくとも2として扱うべきだろう)。シァバリエも値段が高いだけあり、スティンガー+シンセミアと比べて、バギーの性能(とくにMV)とシェルのREFと硬さとハードポイント容量と飛行時間で勝り、劣るのは飛行時のMVとシェルのSTRだけである。MVが300なのは惜しいが、本体REFだけでサイボーグが操縦する鈍重メカをブッちぎれるうえシェルvsシェルの空中戦にも強く、ブロックバスター本体のSTRをカンストさせたらぜひ欲しい。ソルシェも潜在能力は高い(ルールで優遇されていなくてもインドアでは使えるし、優遇されていれば大活躍できる)が、脆くて高価なので覚悟を決めて購入したい。

ランドブラスターのメカは本人が気に入ったものを好きに使えばいいだけだが、できるだけ乗員を危険に晒さない運用で、行動範囲が狭い純戦闘メカを速度でサポートでき、しかも十分な支援火力とそれなりの耐久力が欲しい、と考えるとやはりチャンピオン(エンジンをZAABファルシオンに変更)が頭ひとつ抜けるように思える(ドライブが脆いのは我慢)。ルール次第でガンドッグが有力な選択肢になるのは変わらないが、バウンサーと違いシューターダックを選んで支援火力1点豪華主義にするのも手。やはりルールに左右されやすいもののインセクターも悪いものではなく、シェルビンスク(メーカーがロマノフだし、多分半額で買えると思う)も生存能力(コンバットシェルを脱出ポッドとしてのみ利用する)に優れ、筆者のルールだと30mm機関砲を回収できるので使い捨てに向く。裏技的だしコストパフォーマンスに問題があるが、フォーチュナも戦線維持能力が高い(ホバイク2台(2台セットでしか買えないものとする)が高価なリアクティブアーマーとして機能するため:本体とホバイクには本物のリアクティブスモークやミラーコートを施し、とても酷いやり口だがシートに敵兵の死体かなにか括りつけておくと、盾としての効果がさらに増す)。ホバータンクはそのうち買うことになるだろうか。

ハスラーには戦闘バギーが面白い。バギー自体も中途半端なメカだが、それがハスラーに合うように思う。パラダインプラスは本体が安いので、20mmバルカンやミサイルを1回撃てればよしとする使い捨て用途に適する。カーゴの中でシェルに乗り込みコックピットだけ開けSAリンクでトレーラーを操縦するのも、筆者がGMなら認める(筆者のハウスルールを採用しないなら、発進時には1ラウンドかけて操縦をAIに引き継ぎ、1ラウンドかけてコックピットを閉めて、3ラウンドめにタラップから発進することにしたい:採用するなら、ケーブルはコックピットを閉めたまま接続できすぐ外せるものとして1ラウンドで出撃するが出たラウンドは移動のみ、SAリンク用の機外インターフェイスはENC10で$8,000の半額本体設置、普通のサイバーリンクインターフェイスも$6,000くらいで空けさせてよいと思うが、卵王をサイバーリンク運転してのスクランブルは認めない)。単純に戦闘ホバーやオープンバギー、窓を開けた野戦ワゴンなどでもよいかもしれない。ランドブラスターと同様シェルビンスクも有力。

輸送能力のあるメカの選択は、チーム構成と好みと志向に大きく左右される。真面目に考えると、乗員がむき出しになるメカ(ラタやシェルキャリアを含む)で車上泊というのはムリがあるので、長距離移動をするならなにかしらの屋根つきメカは必要になる(フォーチュナとソルシェくらいは例外にしてもよいかもしれないが、脚移動メカの中で寝るというのも、筆者がGMなら無条件では認めない:ガンドッグでの長距離移動にも何かしらペナルティが欲しいが、ややメンドクサイ)。みんな大好きカーゴくん移動基地DX(性能的にはノーマルカーゴくんを手カスタムした方が硬いはずだが、改造ルールが不明)は、前述のスクランブルルール次第。これをガンドッグ輸送車兼屋根なしメカの車庫として使い、ポケットタンクやインセクターは自走、コンバットシェルは卵王やシンセミアなどスクランブル可能なメカで運ぶのが無難か。これらは、カーゴを買えない間の宿泊車両としても使えてお得である。それすら手が届かない間はテントでも張って、バンディッドやミュータントや砂嵐が来ないことを祈りながら寝よう。トレーラーを手に入れたらガソリンと誉2153Pを買い集めて30%くらいMVをチューンして積むと、ランニングコストは高くなる(普段はアルコールで走らせよう)が格段に速くなる。エンジンは安いのでトレーラー入手前から集めておいた方がよいかもしれない。カーゴにドラッグシュートを積むのと、トラクター(前の車)にニトロパックを積むのを忘れずに。


少しだけ真面目に戦車キラー


ルールの確認と基本戦略

これはもう、弾数をひたすら多く当ててクリティカル待ちする以外にない。ようやく「マンチキン万歳」的なネタになってきたので、以下ルールを確認したい。

ザルルールのままだとシァバリエでフラッシュボム>シェルビンスクでビームスプレーというコンボが成立してしまうので、これは修正しておこう(できてもいいのかなぁ、できるという世界観もジャンクな味わいがあって悪いものではないかもしれないけどなぁ)。ルールで許しているなら、トーチカに260mmグレネーダーを10門くらい設置して撃ちまくると戦車だろうがコンバットシェルだろうが近付く前に蜂の巣になる(最大射程の5000mから反撃可能な1000mまで、MV100で全力移動しても40ラウンドかかり、4ラウンドに1回の射撃でも100発くらい当たるため、クリティカル待ちで十分沈む:念を入れるなら30門くらい置いておけばよい)のでこれも削除なりなんなりしておこう。

まず確認すべきは、本来のルールだと射撃のクリティカルが「命中判定からクリティカル表へ一気に飛ぶ」処理だということである。相手メカの装甲や特性は(Gメカであるか否かだけが問題で)考慮されず、ただ「クリティカルで当たる」ことだけが求められる。攻撃側の火器や特性も(n倍ダメージの結果にのみ影響するが)大きな問題にならない。命中率と火器設置数だけの力押しでよいことになる。クリティカル率は命中率の10分の1で、クリティカル表を振ると、ドライブ破壊、エンジン破壊、一発大破が各10分の1で出るため100発も当てればかなりの確率で大破または停止させられる。

数式も書いておくと、a,bを定数としてlim(n→∞) ((n-a)/n)^bn=e^(-ab)ということで、n=100くらいあれば収束に近い値になり、命中率91以上の射撃を100発当てれば、Gメカ以外のあらゆるメカが63%くらいの確率で大破、ドライブもエンジンも(クリティカルで)壊れずに健在である確率は5%程度になる。また300発当てられれば95%の確率で一撃大破のクリティカルが出る。実質効果が×でさえなければよいので、単分子ナイフ(戦車にはI・II類火器からのダメージが通らない設定だが、VI類武器なので関係ない:もちろん、クリティカル待ち戦術なのでアストロナイトにしても無意味)でも300ラウンド=15分ほどカツカツやれば高確率で戦車を大破させられる(あえてレーザーブレードを使わないのがマンチキンの心意気:単分子という名前からして意味不明で味わい深く、筆者はポリウレタン製だと信じている)。

なおプレイヤーズマニュアルP25「[4.4]格闘戦」に「原則として格闘戦は空中、地上メカには行えません」という記述があるのは「MVが違いすぎるため多分接近できない」ということを言っているだけで、同じページの「3命中判定」に対物ダメージの扱いが出ていること、VI類武器に限界ダメージが設定され対物○のものが存在していること、クロムビートP10「[2.2.2]近接/格闘戦ルール」に「コンバットシェル以外のメカニックの機動回避について、格闘戦に対しても可能とします」とあることから、接近さえできれば切りつけることは可能だと判断できる。

さらに、火力が出る攻撃でDCを無視できるならクリティカルの倍ダメージも生きて、たとえば30mm機関砲を命中率100%で射撃して火力が1D100+100、期待火力が150でダメージ2倍が2/100とダメージ3倍が1/100だから期待ダメージは75/100くらい、100発撃てば75点でKKKロワイヤルでも沈む。もしDCが効くと、スキル150%射撃で100発の期待ダメージが35点くらい、スキル200%でいい感じのクリティカル(出目91の2倍ダメージor出目61以上の3倍ダメージ)を出せば一発大破もまああり得るくらいのバランスなので、効いてもいいかなという気はする。上記はあくまでクリティカルによるダメージだけで、実際には装甲を抜けた被弾の分も加算される(DC90で100発撃って30発抜ければ、スキル加点なしで75点くらいになる)。

ただし、KKKロワイヤルの牽引ユニットやフォーチュナのホバイクのように、リアクティブアーマーとして使えるオプションがついているメカだともう少し弾数が必要。また命中率100%でもファンブルがあるため、100発撃つ前にジャムる可能性があることに注意。まあしかし100発というのはいちおうの目安にはなるだろう。

そのためにはコンバットシェル、というかシァバリエのシェルが有効。たとえば、ブロックバスターなら誰でもよいという条件で乗員を募集して、7.62mmLMGを持たせて5.56mmガンポッドを積めるだけ(8発)とサイバーアイを積むと、タイプA補正があるため20m距離ならスキル10%でも全部命中率91以上にでき、シェルのREFだけで50あるため一桁REFのメカは中にどんなヒューマノイドが乗っていても先制で27発当てられる。これを4機用意できれば大台の100発を超える。すでに紹介したフラッシュボムコンボの応用で、メインカメラを遮光仕様にして最初はCSSの視界だけで飛び、ブースターが切れるまでフラッシュボムとガンポッドを撃ち続けるという酷い作戦もある(FISさえ積んでいればコンボは途切れるが、発射に1ラウンドかかるので、ガンポッド8台のオート射撃2セットで単機でも48発撃てる)。


戦車の運用

実際のところ、上記のような戦術が成り立つのは(ルールがまずいのもあるが)戦車の運用が悪いからである。以下運用について考えるが、航空戦力の扱いが杜撰なので、そちらの取り決めにも左右される(筆者の提案するルールについて後で触れるが、以下では航空戦力を無視する)。

まず、戦車は複数台で運用し、数で対抗する相手は火力密度で粉砕するのがスジである。端的に言えば、戦車を5台並べるより戦闘ホバーを50台並べた方が火力で(ルール上)勝るとしても、火力を効果的に発揮させるのが容易なのは圧倒的に戦車である。またこのゲームでは戦力=火力=頭数みたいなところがあり、筆者のルールだとソルシェ50機くらいに遠くから飛ばれるとどんなメカも助からない(いや、戦闘ホバー50でも助からないと思うけど)。これはようするに「数が多い方が有利なルールで圧倒的な数を用意しているのだから当然強い」というだけのことで、それができるほどの作戦勝ちならわざわざ銃撃戦をやるまでもない。

話を戻すと戦車には、待ち伏せを防ぎつつ、相手を上回るREFで攻撃特化メカの先手を取るための、随伴戦力が必要である。メタルヘッドの世界なら、歩兵ではなくドッキング型コンバットシェルが適任だろう。精密作業が必要になったら、装甲車から遠隔操作するアクトポッドを使うことになる。これらを正しく実践すれば、KKKロワイヤルみたいな露骨なチートマシンが簡単に落ちることはない。では攻撃側が対抗するにはどうすればよいか。これはもう「戦車が本来の運用をされていない瞬間を狙う」しかあり得ない。戦車は基本的に万全の兵站/補給が受けられることを前提に運用されるので、戦車輸送車や燃料輸送車を徹底的に排除して運用できなくしてしまえば、撃破はしなくても勝ちは勝ちである。

戦車部隊への嫌がらせを思いつくままに挙げてみよう。戦闘ホバーやポケットタンクで宿営地に夜襲を掛けてはサっと撤退し、補給部隊を付け狙い、先行or追走する随伴戦力にチョッカイを出しては逃げる。敵のコンピュータに侵入の形跡を残してはさっさと退却し、出荷したリンゲル液に不純物が混じっていたと嘘のメーカー報告をデッチ上げ、いかにも「何か細工した帰りです」みたいな顔で遠くからチラっと姿だけ見せ、毎晩徹夜で調査させる。車外に出た乗員(全員サイボーグだとしても週に1回くらいは出てくるだろう)を狙撃し、補給物資の中身を摩り替えて爆弾を送り付け、橋や隘路に地雷やトラップを仕掛けて工兵が出てきたら狙撃、燃料補給や覆帯調整のタイミングを見計らって無人メカを突撃させる。ネットに嘘の情報を流してバンディッドの標的にさせ、あるいは好物のエサでも撒いておきミュータントを呼び寄せて襲わせる。そうやって運用能力をジワジワと削り、物量作戦は最後のトドメに回す。さらには、戦車を運用している組織自体を政治的ないし社会的な窮地に陥れ、作戦行動ができない状況を作り出すことができれば、戦う前にしてすでに勝利である(戦術的に重要な地位にある人を失脚or解任させるとか、軍事協定違反のスキャンダルを暴露するとか)。

こう考えると、ハンターの出番は戦車との正面対決よりも、嫌がらせではないかと思える(殲滅でなく遅滞が目的の作戦もあるだろう)。この分野でなら、ハンターチームも戦車と戦うための戦力の一部に十分なり得る。正規軍の皆さんからミサイル(弾薬が高いのでGMとしても支給しやすい)をもらって、(戦車ではなく)ソフトスキンメカに向かってぶっ放そう。筆者の燃料ルールを採用しているなら燃料輸送車を狙う手もあるだろうし、その前に戦車輸送車(のトラクター)を潰しておくともっとよい。反対に、そういった攻撃から正規軍を守る任務は、難易度も危険度も高いものになるだろう。


それでも戦車をやっつけたい

1ラウンド射撃可能なルールで資金さえあれば、REFとMVがともに高くTPもそこそこあるメカ(ようするに戦闘ホバーかポケットタンク、多分シュリケンが有望)にADAM-Sを積めるだけ積んで飽和攻撃という案もあるが、他はともかくちゃんと装甲したKKKロワイヤルが相手だと、結局クリティカル以外はダメージが通らないことになり効率が悪い(コスト的にADAM>IMPなので、消耗戦も無意味)。兵站を完全に遮断すれば燃料切れは狙えるかもしれないが、悪夢のキングトロールチートでジェリカン500本分くらいは本体に積める(筆者の燃料ルールだと多少非効率にできるが、L6ポルナレフでも十分酷い)。

なんといってもまあルールがアレで、有効なはずの側面攻撃がまったく意味を成さないうえ積みたい放題の前側面100%装甲、やはり積み放題で1門や2門壊れても問題ない戦車砲、簡単に迎撃できるミサイル、仕組みはわからないがルール上はバイクと変わらない視界、やたらと高い移動力(MVだけ見たらどの装輪バイクやバギーよりも速い)、キューポラや砲身はおろか砲塔の狙い撃ちもできない狙撃、戦車砲が直撃しても数発は耐えるエンジン、上面に対してもほぼ無敵と、正直やっていられない。攻撃機や戦闘ヘリの不在も(もともと地対地最強なのが戦車のウリなわけで)無敵っぷりに拍車を掛けているが、これらを導入するとゲームバランスが変わりすぎてえらいことになる。筆者の装甲ルールを採用していれば側面はやや弱いはずだが、それでも、3方向からの包囲射撃でもないと効率的な撃破は難しいだろう(反対から考えると、完全に作戦勝ちすれば落とせるレベルにはなるはず)。

コイツには多分、構造物を利用するか持久戦に持ち込む以外にないと思われる。橋ごと落とす、建物を壊して下敷きにする、トンネル爆破や土砂崩れ誘発で生き埋めにする、渡河中に水門を壊して押し流す、そんな感じだろうか。燃料切れは狙いにくいものの覆帯調整はするだろうから孤立させればチャンスはあるし、中の人がサイボーグなら(というかほぼ間違いなくサイボーグだろう)週に1回くらいはリンゲル液交換のために外に出るはずである。「やっつける」のとは少し違うが、相手の部隊に潜入してしまい、中に爆弾を仕掛けて壊すとか、制御部を乗っ取って暴走ないし同士討ちさせるとか、乗員を洗脳なり脅迫なりしてしまうとか、そういう方法も(相手がマトモな軍隊なら難易度は恐ろしく高いと思われるが)あるかもしれない。

PCが戦車に乗る、というシチュエーションはどうなんだろう。ハンターでなく軍人として戦車チームを組むというシナリオは作れなくもないが、戦術級の展開に耐えられるようなルールではないので、運用が少し厳しいかもしれない。フェアリー(戦車は重くないとダメみたいな扱いになっているが、MCSみたいな立ち位置を用意できなかったものか)とスパルタンについては後の項でハンターチームでの運用も考察しているが、重戦車の場合ファンタジーRPGでいうドラゴンみたいなもので、PCが乗り込むことは考えなくてよいのかもしれない。


戦車じゃなくてホバータンクなら?

という話の前に、なんでホバーで戦車なんだろうねぇ、実機のホバークラフトどころか資料映像も見ないで、どうやって動いてるのか考えもせずに作っちゃったんだろうねぇ、ゲーム。まぁルールとして存在しているものは仕方ないので運用とかいろいろ考えよう。基本的には駆逐戦車を高機動化した存在だと思っておけばよい。

すでに触れたように、ホバータンクは(ルール上)攻撃力が高く奇襲に弱いメカで、小隊未満の運用だと正面衝突がわかっている迎撃戦やじっくり偵察をしながらの拠点攻撃などにしか向かない。ハンターチームのホバータンク対策としては(要人警護や物品輸送などのミッションで)突っ込んでくるホバータンクを無力化するというシチュエーションがまず問題になる。こういう使い方をされると、ホバータンクは本当に恐ろしい(KKKロワイヤルの方が怖いけど)。もし相手が30mm機関砲2連装+ADAM-S2連装くらいの武装をしていると1回撃たせただけで壊滅的な打撃を蒙りかねないため、なんとしても初手で沈めておく必要がある。こちらもホバータンク(というかレミング)を用意して先制を目指すこともできるが、待ち受けての防御には向く一方奇襲されると脆い。

正面撃破を狙うなら(自分のスキルや相手の機動回避スキルや各種ルールにもよるが)30mm機関砲を全員総出で当てる必要がある。速度やREFやTPや弾除けの数を勘案すると、レミング+パラダインプラス*2が有望で、レミングは運転をAIに任せてサイバーリンク射撃しつつ、パラダインプラスの仮眠室を活用して保護対象を積んでいる車両を絞らせないようにする(もっとゴムタイな戦術については後述する)。離脱して逃げると伏兵に引っかかったとき悲惨だし、相手のホバータンクに射撃をさせる前に黙らせないとものすごい被害が出る。ブロックバスターはMV400のシェルでとりあえず全速前進するか、30mm機関砲係として参加するか悩ましいところ(スキル次第だと思う)。

ただまあ、相手の装甲がA90%だとして、本体命中が7/10だから素通りダメージが入る確率は7/100、10発当てて1発以上素通りになる確率が50%ちょい、21発(=4人+AI3機で3発づつ)当てても80%まで届かない。こちらの軽量級メカは簡単に落とされて、2ラウンド目以降は火力がガタ落ちになるため、正直勝ち目は薄い。これがA80%になると素通りダメージが入る確率は14/100、5発当てれば50%ちょい、9発当てれば75%くらいの確率で1発以上素通りする。ということはソルシェを複数飛ばして上から撃つのが効果的である。シァバリエで要撃しようとしてもMVが1.5倍も違うため、1000m距離から30度くらいの急角度で上昇してやれば、200m圏内に入ることなく頭上を取れ、ブースターの保ちも違うため落とされる心配はあまりない。要撃に上がってきたのがスティンガーだった場合はブッチギれないが、火力の差でなんとかなるだろう。ソルシェ同士で空中戦になった場合は、数が多い方が勝つ(結局これなんだよなぁ)。上手く上を取れたら、あとは降下しながら上面に(理想を言えば散開しながら落ちて1機は後面に)アセンブルガンをぶっ放せばよい。コンバットシェルの機動行動を立体で処理している場合にしか使えない一種のハメ技だが、装甲%を移動したホバータンクにはこのくらいやらないと対抗できない。もし筆者の装甲ルールを適用しているのなら、90度の十字砲火は必ず片方が側面射撃になるので、地上での挟み撃ちも有効(マムートに限り前面側面とも90%があり得るが、その場合上面後面とも40%になる)。

ホバータンクは単機でも恐ろしいがお供(戦闘ホバーやポケットタンクだろう)がついているともっと恐ろしい。相手のホバータンクに火力を集中すると1回はお供の射撃をもらうことになり、多少スキルに劣る射撃だろうと軽いメカは狙われる=落ちるとなる。味方のホバータンクが相手の随伴戦力にREFで負けていると、熟練者によるサイバーリンク操縦でもアッサリ落ちる可能性はあり、なにもしないうちに敗走開始というリスクもある。反対に、味方が攻撃特化型の軽量メカばかりだと、相手ホバータンクは落とせても随伴戦力からの反撃で壊滅的な状況になる可能性が高い。かといって鈍重メカでは相手ホバータンクに先制できず相当な被害を覚悟しなければならない。

なんだかんだいって、命を惜しまず物量で攻められると苦しいわけで、待ち伏せできれば戦車や装甲車よりずっと脆く正面からお付き合いしないことが重要になるし、随伴戦力は事前に削いでおくのが理想である(もともと、ハンターチームというのは消耗戦に弱い)。正面から迎撃しなければならないのがわかっている場合は(後でまた触れるが)随伴戦力から先に削る戦術でホバータンクの攻撃に1ラウンド耐えるのが精々だと思われる(リアクティブスモークだけ貼った装甲車に壊れた30mm機関砲を見た目だけ直して積みデコイにする作戦なんかもステキだが、バレたらそれまで)。結局のところ、4〜5人のチームが小隊規模で正しく運用されているホバータンクや装甲車を正面から撃破するのは、ほとんどムリなのである。もし撃破する必要に迫られたら、随伴戦力を削って小隊規模の運用を破綻させることから始めなければならない。

さらに厳しいのは逃走するホバータンクを捕獲しなければならない場合で、コンバットシェルで飛んでも到達まで時間がかかるし、よほどMVが高いメカでないと追いつけない。この辺の事情は次の項でまとめて触れる。


装甲車の場合

という話の前に「高火力兵器のコンパクト化と機動性最優先思想」なら、装輪戦車系の装甲車(重い大口径実弾キャノンを積んで撃てないのが一番の欠点)は脚光を浴びていいはずなんでねーのと思わずにいられないが、ともかく、メタルヘッドの装甲車は戦車の劣化バージョンとしてそれなりの地位を保っている(タイヤをでかくすると側面が弱くなり車高も上がるという重大なデメリットも問題にならないし:欲を言えばBTR-90みたいな水陸両用機も欲しかったかな)。

装甲車のストロングポイントを考えると、やはりその乗員数が挙げられる。メタルヘッドの世界では頭数=火力なので、単機の最大火力だけを問題にするなら、重戦車をも上回ることが可能である(防御力(というかTP)が圧倒的に違うからREF勝ちしてもタイマンでは負けるけど)。ウォーライノの乗員8(どうせ遅いから、ベテランのランドブラスター1人とAI7台で十分:7台もいらないけど)というのは本当に凶悪で、真面目に拠点防御/攻撃された場合はもちろん、前面番長仕様で突撃されたときの火力は地獄絵図を作り出す。またホバータンクと比べるとTPに余裕がありHPも高いことから、待ち伏せしてもワンターンキルできない可能性が高い。

これに対抗するもっとも安直な方法は、攻撃力か防御力で圧倒できるメカ、つまり戦車かバトルトレーラーで正面撃破を狙う方法である。しかし、タイマンなら勝てても随伴戦力がいるとかなり苦しくなる。もし筆者の装甲ルールを採用しているなら側面装甲は80%が上限になるので、ホバータンクと同様地上からの十字砲火も有効だし、ルールの組み合わせによってはフォーチュナや重コンバットシェルでコスト勝ちを狙える場合もあるだろう。

なるべくなら装輪メカである弱点を突きたいところだが、真面目に効率を追求する(かどうかはGM次第だとしても)とフェアリーが前面番長装甲車的に使えて費用もさほど変わらなかったりする。装甲車、ホバータンク、小型戦車に共通する傾向として、メタ=カーボンやファイバニウムの導入が効率的でないため、レーザーによる先制攻撃ができれば一気に落とせる可能性があるのだが、大型戦車でないからレーザー対策がないと即決められるわけではなく、また40mmビームキャノンは複数射撃しないと効果のばらつきが大きいため、周到な情報収集と作戦立てが必要になる。

実は、後面装甲を90%にできMVも高いことから、要人警護で逃走専用車両にするとかなり硬い(同様のことができるのは他にスパルタンだけで、あちらの方がもっと硬いのだが、筆者の燃料ルールだと航続距離で劣る:まーキングトロール積んで燃料いっぱい積めばいい話だけど)。


総合的編成

基本的に相手は用途に適したメカを選ぶだろうから、正面衝突がわかっていればホバータンク、奇襲や挟撃に備えるなら装甲車やインセクターなどを使ってくるだろう。そう考えると、ハンターチームの側も明確な選択をした方がよい。ホバータンクが相手でも逃げ切れるand追いつけるレベルを求めると、すでに紹介したホバータンク+パラダインプラス*2+ブロックバスターの構成が有望、というか正直これしかないようにも思える。そもそも、沼や湖の上を逃げられたらホバーとヘリ(と船舶と片道飛行覚悟のコンバットシェル)以外のメカにはどうしようもない。ただ、レミングにMV20%チューンしたVW70000を積んでMV144(誉2153PならMV162、元が装甲車でもMV108出る)の護送駆逐専用車みたいなものを用意されるとまず追いつけないし逃げ切れない(フルチューンのベルマニャックならMVでは上回れるが追い付いてもミサイルを撃つくらいしかできない)。

こういう逃げ方をされたときは後ろから速度で追うのではなく、目的地に近いところを拠点とするハンターチームに足止めを依頼するとか、ある程度組織力を使わないとダメである。追われた場合はどこかで待ち伏せて返り討ちにするのが狙い目(その意味では前面番長仕様の装甲車やフェアリーも怖いが、隘路にスパイクを撒いておくとか地雷投射器を使うといった小細工で誤魔化したい)。反対に、ハンターチームが速度特化型編成で逃げたり追いかけたりしても、組織力のある相手に足止め+挟み撃ちをもらうのがオチになる。ようするに、ホバータンクや速度特化装甲車が相手なら、逃げ切りや追い付きはある程度捨てるのが上策ということ。こちらに向かって追いかけてor逃げてくるNPCからの依頼で、ハンターチームが待ち伏せ部隊or待ち伏せ部隊の殲滅に回るようなシナリオもあり得るだろう。さらに凝るなら、アーミーや企業が複数のハンターチームを雇って、重要物品とそのダミー(どれが本物なのか依頼主にもわからないタテマエ)を各チームに運ばせ、襲撃を受けたら各自一目散に逃げる(PCチームは得意分野に合わせて、襲撃者足止め班なり逃走班なりその他索敵班なり工作班なり、反対に追撃班なり待ち伏せ班なりに所属する)、なんて筋書きでも面白いかもしれない。

こう考えると、トレーラーを絡めた編成も柔軟性があって面白そうに思える。最速の(一応)機動メカであるフォーチュナに、ガソリンエンジンを積んで40%MVチューンするとMV80なので、MVは85点もあれば十分かなと思える(すでに触れたようにMV100でも追撃特化メカからは逃げ切れない)。星龍に誉2153PをMV20%チューン(エンジンはたくさん集めておき、予備も持っておこう)して乗せるとMV85、MV20%チューンのマムートがMV84、シンセミアにコンダ1200Jを積んでMV30%チューンするとMV85(1台くらい壊すのは仕方ない)、他について行けそうなメカというと、ホバイク、戦闘ホバー、速いバイク、オクトボールとMVチューンしたチャンピオン、シァバリエの母機とサンダーフォックス、MVチューンした装甲車、スパルタンとKKKロワイヤルくらいだろう。カーゴになにを積むかと考えると、やはり、攻撃特化型の軽量級メカ(伏兵などで削られたくない)をスタンバイさせておくのが妥当に思える。建物への突入があり得るならソルシェあたりだろうし、逃げながらor追い付いて撃つならホバー系がよいだろう。

人員のローテーションまでは考えない方がラクなのだが、たとえば、先行するシァバリエをブロックバスターとハスラーが交代で担当(迎撃のための待機と哨戒が任務で母機の操縦はAIにやらせる)、トレーラーとホバータンクの操縦はAIに任せてランドブラスターとバウンサーが交代で待機、カーゴにいる2人の内1人が休憩(ホバータンクの中で寝るよりはマシだろう:シァバリエ組と合わせて2人づつ休憩する)、1人がレーダーなどで警戒に当たる、とかなんとかいった感じだろうか。もし持っているならヘリ(ルール案は後述)で偵察に出てもよいかもしれない。5人いればホバータンクを空にしないで済むため安心感がかなり増す。シュリケンあたりにAIを乗せて哨戒任務のサポートに回したい。

拠点を攻める場合はシェルビンスク(4脚とはいえ地雷にもそれなりに強い)などで強行偵察を行い、いざとなったらシェルだけカーゴに戻るのが安全。母機だけ複数用意しておくのも一案。単体のコンバットシェルでも悪くはないが効率は落ちると思う。シェルビンスクは攻め寄せる段階でも格安(たったの$70,000)で使い捨てられ、母機が潰れた後も安全度が高い。拠点を守る場合は待ち伏せが理想だが、まずは相手の偵察戦力を削るのが先決になるか。攻め手が装甲車ならスパイク、軽戦車なら地雷の設置を怠らず、ホバータンクが(出てくる前に奇襲で潰しておくのが理想だが)出てきたら火力で押し返し、重戦車だったら正面からの接触をなんとしても避ける。すでに触れたように、消耗戦になるとハンターチームは持たないので、相手が大戦力ならあえて拠点を空にして背後から奇襲するようなやり方も必要になるだろう。どちらにしても無人偵察機(というかラジコン)のようなものを使った事前偵察が非常に重要なはずだが、ルールではフォローされていない。


戦術あれこれ


スキルによる火力増加の影響

対人では火力が単調増加する。火力106でSUB:SにMOダメージが入るので、スキル166%あればデリンジャーでもアーマーさえ抜ければ半々、211%あればHP制でないヒューマノイドを確実に無力化できる。いっぽう、HP40(多分これもヒューマノイドの限界になるのだと思う)の制式フルボーグでも、スキル190%以上(筆者の倍シフトルールなら170%)で撃たれたATライフルがアーマーを抜けると即死するが、制式でないフルボーグなら火力が500あろうと手足(確率4/8)に当たれば死にはしない。

対人火力で言うとレーザーの乗員命中に注意が必要で、メタ=カーボン(レーザー類が強すぎて慌てて導入したようにしか見えないよね、これ)はクロムビートP13「[3.2]ビルドアップ」で「乗員や電子機器へのダメージを軽減することはできません」と明言されているため、搭載火器レベルのレーザーが乗員に当たると酷いことになる。メーザー対策にもなるので、メカに乗り込むときはマグネットアーマーシステムを用意したい(とくにワンマンメカ)。ただし、筆者のルールでコンバットシェルの中の人にオーバーダメージが入る場合、メタ=カーボンは常に機能する。

対物でも火力は増加するが、SR1/2の機動回避が安定すると少し振り戻す(以下筆者の機動回避ルールを前提にする)。命中修正0で基本火力50の射撃だったとすると、スキル100%同士では期待火力が50点。スキル150%同士でSR1の機動回避をすると単純に火力が50増え、SR1/2だとSR成功時の期待火力が+25(確率3/4)の+100かつ装甲無視(確率1/4)になり、スキル200%同士でSR1/2だと期待火力+50。スキル150%前後のときは、SR1で機動回避してもどうせ大破するような火力にのみSR1/2でロールすると効率がよい。ようするに、スキルが高くなってくるとヒューマノイドと機動回避できないメカが相対的に脆くなる(反対から言うと、機動回避できるメカが相対的に硬くなる)。

ただし、だからといってバイクが丈夫かというと、たしかに本体は相当硬い(オサフネやディンゴは、20mmバルカンを1回撃たれたくらいなら大破を免れることが多い)のだが、ドライブに2/10の確率で当たりしかも1発停止、乗員にも2/10で命中という構造的な脆さは動かしようがなく、偵察や運搬などに用途が限られるはず。ガンドッグは、9発撃たれて4発本体に入って1発装甲を抜けれはほぼ大破なので、スキル200%同士での集中砲火に耐えるのはかなり難しい。ポケットタンク(というかチャンピオン)の方が粘れそうにも思える(が、ドライブに当たりやすいのですぐ止まる)。戦闘ホバーは速くて脆く、戦闘バギーは硬くて遅いが、このバランスをひっくり返しているのがシァバリエのバギー。

目安に過ぎないが、装甲70%が「本体に2発もらっても半々(確率49/100)で両方に装甲が効く」ボーダーとして、HP7が「1D100+60の火力が本体に入っても半々で一発大破しない」ボーダーとして、HP15が「1D100+100の火力が本体に入っても半々で一発大破しない」ボーダーとして機能する。無改造で装甲70%とHP15点をクリアできる軽めのメカは、チャンピオン、シュトルムビク、シァバリエの母機、重コンバットシェルに限られる(トップヘビー、マルクス、シェルビンスクの母機は惜しい感じ、パラダインプラスの母機はどちらも半端に届かない:フォーチュナの母機は鈍重メカの部類なので除外した)。


メカのLD50

メカの大破率が50%を超える被弾数。カスダメージは入らず、本体に素通りダメージが入ったら一発大破だと仮定したときの数字(要するに、本体に素通りダメージが1発以上入る確率が50%を超える被弾数=直撃を1発ももらわないでいられる確率が50%を切る被弾数)。

装甲ナシの戦闘ホバーは1発。狙われたらほぼ終了だが半々で助かるともいえる。装甲ナシのパラダインプラス母機(ドッキング状態)は、乗員命中がシェルに入るルールだと2発。同じ確率でシェルにも当たるため、4機が2発づつ被弾すると、大雑把に母機が1台大破して子機が1台被弾する計算。フルチューンのパラダインプラス母機やシェルビンスク母機は5発。装甲70%のガンドックやインセクターも5発。装甲さえ厚ければばら撒きくらいには耐えるらしい。装甲80%のチャンピオンやゲイシャロードは7発。狙って落とさないと落ちないレベル。装甲90%のホバータンクや装甲車は9発。装甲80%との差が小さいのは細部命中表で本体に当たりやすいのも理由。オマケとして、装甲ナシのバイクは4発(3発でも48.8%の大破率)、装甲90%にした野戦ワゴンは12発、オサフネは17発で大破率が50%になる。

もちろん、HPが高く素通りダメージに1発耐えられれば生還率はぐっと上がり、DCとHPが両方高いキングピンIIやウォーライノの戦線維持力はかなり高い。またマムートとスパルタン以上の戦車とバトルトレーラーとヘビークロムを入れたウォーライノは、20mmバルカンや30mm機関砲の限界ダメージ(30)を超えるHPがあるので一発落ちしにくい。筆者ルールでの機動回避も同じ考え方で、素通りしたら即落ちする火力を緩和して1発なら耐えられる火力に変えるのが主目的になる(だから、細部命中表を先に振るルールだと便利すぎるのだが、後に振るとゲームが重くなるので悩みどころ)。

現実的には、相手の火力を削ぎながら攻撃していくべきなので、柔らかいメカから順に狙っていくのが妥当だと思われる。またハンターチームによる運用と大規模組織による運用で「先制できる」や「反撃できる」の意味が違うことに注意が必要で、たとえば人員がしっかり足りているマムートに先制されて12発撃ち込まれるとたいていの装甲車は大ピンチになるし、こちらが先制して落としきれずに反撃されるとホバータンクも大ピンチだが、ハンターチームがそういう火力を出すのはいかにも厳しい(結局、頭数=火力なので、ガンナーを雇うしかないと思うが、優秀な(というかREFが高い)人員をどれだけ集められるだろうか:雇う側でサイバー化の料金出してあげてもいいけど、そこまでやっちゃうと「誰でもREF40」の世界になっちゃうしねぇ)。


序盤に目指すべき戦力

買い物依頼なしで、1人あたり$100,000くらいの予算を想定。

ブロックバスターが一番わかりやすく、全身SUB:S、本体のREF30、ブースターレッグ、スティンガーにサイボーグorバスターライフルを持たせて、腕のハードポイントにドラッグシュートとフレア、肩のハードポイントに予備のライフル、残ったTP10のハードポイントにタイプM時用のCSDと7.62mmガンポッド、サイバーレーザーサイトとサイバーIRビジョンとCSSあたりでよろしかろう。元の能力値にもよるが、$60,000弱くらいだろうか(REF強化は多少遅れても大丈夫なので$50,000もあれば恰好はつく)。シンセミアも買ってそれなりに武装、インドア用の装備(火器はやっぱりサイボーグライフルとか、普段使っているものに近い物が好きなんじゃなかろうか:空中機動なんかも使って派手なことをやって欲しい)をいくつかと、余裕があればメタルスキンAも貼ったくらいで$100,000に届くはず。スキルはシェル関連と重火器が必須、地上車全般も10%くらいは取っておくとよさそう。将来的には搭載火器も必要になるかもしれないがまだ急がなくてよい。

ランドブラスターはやはりチャンピオンだと思う。ZAABファルシオンに載せ換えファイバニウムを50点貼り20mmバルカンをバインドで積み、レーザーサイトとノクトビジョンとパッシブレーダーポッド、CSDとチャフポッドMと消火バーくらいまで積んだ時点で$75,000くらい(工賃はかからない計算)。オートプロテクターとクラッカーを買い適当に武装、インドア用の火器はクラッカーにハンギングで積んだLMGを降ろして使えばよろしかろう(せっかく重火器スキルがあるのだから、わざわざ小火器を取ってまで豆鉄砲を持つ必要はないと思われる:そういう任務はハスラーやバウンサーに任せよう)。あとはジャック=イン端子を2本開けて$100,000くらいだろう。スキルは地上車全般と搭載火器と大型メカニクスが必須だが、ガンナーを完全に任せてしまうなら搭載火器は後回しでもよい。

バウンサーはもちろん本体強化。全身SUB:SでメタルスキンA、STRとREFをカンスト(40)、サイバーレーザーサイトとサイバー狙撃サイトとサイバーIRビジョン、腕のスペースにCSSと低反動APガン、セイフティラングとオキシジェンタンクに(必要性がイマイチわからないが)スーパーストマックとアイアンレバーもオマケで付けて$40,000くらい。ファイバーシャツとジャンプスーツ(CSSと埋め込みのI類火器は袖つきのまま使えてよいと思うし、半袖も普通に入手できると思う)にボディーアーマーとファイバーヘルメットを足してマグネットアーマーシステムも付けると$80,000くらい。スナイパーライフルを持ってジャック=イン端子も2本くらい、残った資金はバイオメモリー手術と知覚センサーに回す。スキルは、インドアでアウトレンジ攻撃されないためにLMG/HMGを使いたいのだが、本当に必要なのはその1点だけでスナイパーライフルを持てはある程度フォローでき、サイボーグライフルとの比較ならレーザーライフルで見劣りしない対人火力を出せる(取り回しははるかによい)ため、小火器と搭載火器を優先するのが効率的か。いっそのこと重火器はブロックバスターに任せてしまってもいいかもしれない(ブロックバスターが制圧射撃係でバウンサーが突撃係:ミニレーザーの手撃ちを許可してしまうと、インドアでバウンサーがブロックバスターにカモられまくるので、本末転倒になる)。だいたい、インドアでHMGを撃ち合うようなハメになるのなら、最初からガンドックやダッシュローラーザックのコンバットシェルあたりで乗り込んだ方がよさそうに思える。筆者のスキルルールを使うなら、素直に小火器と搭載火器を伸ばせばよい(ソリッドシューターやサイボーグライフルが使いやすくなる)。

ハスラーはいろいろなパターンがありえるが、PC4人で他のメンバーが上記の構成だとすると、野戦型のメカが有望(コンバットシェルとポケットタンクが各1だけではいかにも火力が足りないし、弾除けや他のメカが壊れたときのバックアップも必要:この際ポケットタンクのガンナーはバウンサーに任せる)。ライトニングにリキエル500Sを乗せてTPを少し動かし55mmオートキャノンをバインドで積み、ステンレスをA50にレーザーサイトとノクトビジョンも積むと$60,000くらい。イダテンでもできなくはないがTPがカツカツでタンデムシートを潰すことになりユーティリティ性に劣る(単なる戦闘メカを求めるならチャンピオンの方がよい)。中の人の強化は全身SUB:SとSAリンクジャックとジャック=イン端子2つくらいにしてオートプロテクターを買うと$85,000くらいの出費になるか。チームの中のソフトターゲット的な立ち位置になってしまいがちだが、たとえREFが遅くても遠距離火器を1本追加できるメリットは計り知れない。バウンサーがいないチームではインドアで主戦力にならなければならないため、メカをパラダインプラス(どのみち欲しい機体だが、オートキャノンを積めるTPはないし、バルカンだと予算オーバー)あたりに変更してメタルスキンや重火器を仕入れることになるだろう。バギーに乗るなら搭載火器と小火器を重視して重火器はそこそこにしておくのも手だし、パラダインプラスにするならコンバットシェルと重火器に集中する案もある。将来的には搭載火器が重要になるので、重火器はブロックバスターに任せた方がラクかなという気はする(バウンサーはもちろん、スキル的にはにランドブラスターも扱えるし)。インドアではSAリンクつきの低反動APガンなんかも便利。

ネットライナーは、自前でメカを買うことがそもそもできないし、簡易ルールを採用するならソフトウェアにも出費しないで済み、サイバー化もジャック=イン端子数個とSAリンク端子とせいぜい全身SUB:Sくらいで足りるため、資金が余る(ジャック=イン端子については半額でよい気がするが、どうせ安いのでどっちでもいい:まあ合計で$10,000ちょっとだろう)。護身用の武装はオートプロテクターと.22calブラスターなんかでも悪くはないのだろうが、短針銃とかテイザーとかソニックガンみたいな面白火器の方がハッカーのイメージには合う気がする。ネットライナーが入るということはチーム全体がインドア寄りにシフトするということで、野戦ではポケットタンクのガンナー席が定位置になるだろう。PC4人でランドブラスターとブロックバスターの他に、バウンサーがいるなら押し出し式にシンセミア(購入前はシェルキャリア)の運転席に、バウンサーでなくハスラーなら前述の装備への変更などで対応する。プレイヤーが5人で全部の職業を網羅しているなら、バギーに乗っても面白い(戦術云々でなく、狭いポケットタンクより乗り心地のいいバギーが好きそうなイメージ)。$100,000では足りないが、資金が本当に余ったら制式フルボーグ(バイパーとかカメレオンとか)も面白いかもしれない(ガンナーをやるならREFをカンストさせた方が戦力になるが)。

共同資金も$100,000あったとすると、そろそろトレーラーとカーゴが買える時期になる(厳格にやるなら共同購入は一律定価としてもよいが、自分で使わないわけではないし、ランドブラスターに買ってもらってもいいんじゃないのという気はする:独立採算制なら、チームへの貢献ということで普通に手数料を取ってもよさそう)。すでに触れたようにトレーラーは速度重視だと運用がラクで、普通に星龍+カーゴくん移動基地DXでよいだろう。カーゴの兵装は悩みどころで、人員が少ないハンターチームの場合中に残って頑張るよりも外に出た方がずっと早く、カーゴ搭載火器は出られないときの時間稼ぎ用(兼泥棒避け)に過ぎない。とりあえずステンレスでも貼って、ミニガンかチェーンガンを積んで、余り物の遠距離火器があればそれも積んで、気休め程度のエレキ=シールド(筆者がGMなら常時運転も認める)、電子戦装備をちょろちょろ、あとはドラッグシュートを忘れないようにしておけばよろしかろう。将来的にはIMPも積むべきだろうが急がなくてよいと思う。


夜襲と待ち伏せと不意打ち

最初に確認しておくべきこととして、メタルヘッドの不意打ちは一方的な先制攻撃ではない、というか、一方的に先制攻撃されたらそれだけで終わってしまいかねない(不意打ちされても、3秒あって撃ち返せないというのはちょっと不自然だし)。REFにボーナスorペナルティをつけるか、相手の移動フェイズを飛ばせるくらいのボーナスでも、状況によっては圧倒的な差になることがある。ぶっちゃけ、相手メカの種類がわかってから接触できるだけでも相当有利である。ただしそれだとサイボーグがアクトポッドに(もともと天敵だけど)勝ち目ナシになってしまうので、生身かつ屋内の不意打ちのみ優遇するのも手(まあ常識で考えれば、800m後ろに隠れていた敵からの不意打ちと、80cm後ろに隠れていた敵からの不意打ちは、質が違うはず)。

夜襲に関しては、FISを買えるようになると待ち構える側が有利である。というかほとんど夜襲できない。FISの有無に関わらず夜間は移動を避けるのが無難で、メタルヘッドの荒野が500m先の車両を音で判別できるほど静かかどうかわからないが、暗いだけでもカモフラージュする側に有利なのは間違いない(暗視装置ありでも発見の難易度を1ランク上げてよいと思う:暗視装置の有効範囲半分以遠でつくペナルティと累積するが、アクティブレーダーの併用で1段階分相殺する)。

筆者のルールなら、PERをカンストさせノクトビジョンを装備したサイボーグは、800m以内のヒューマノイド、1200m以内のバイクやコンバットシェル、1600m以内の軽量級メカを(カモフラージュに騙されなければ)発見できるので、歩哨に立つメリットはそれなりにあると思う(レーダーによるサポートは作戦次第だが、一般には使った方がいいと思う)。夜襲をかける側としても、バイクに乗ったバウンサーが偵察に出て、位置を確認できたら遠距離から(できれば有線遠隔操作で)近くに照明弾でも撃ち込んで嫌がらせするか、翌日の移動経路を推測して待ち伏せするなどの対応になるだろう。FISを使っていない場合、遭遇距離が近距離になるためコンバットシェルが活躍する。

待ち伏せを迎撃する場合、飛んだシェルを先に落とせればそれが理想で、シァバリエが哨戒任務に当たるのはほぼ必須といえる(ブロックバスターとハスラーかバウンサーの2機で運用できると心強い)。相手のシェルにハードポイントの搭載火器を撃たせると被害が拡大するので、射撃REFが51以上でそれなりの火力と装甲がありトレーラーと併走できるMVも持ったメカ(ようするにポケットタンクか野戦バギー、MVに目を瞑るならガンドックやフォーチュナ以外のインセクターでも可)を有人でカーゴの外に出しておきたい。

エンジンを乗せ換えて80mmビームスプレーを積んだサラマンダー(オサフネでもいいが、筆者のルールだと戦闘ホバーは奇襲には使いにくいはず)に兵装を潰されるところまで防ごうと思うと、シューターダックかゲイシャロードが必要になり、現実的にはコンバットシェルが相手シェルの迎撃から外れて対応することになるだろう(手持ち火器は撃たせてもやむを得ないという判断)。人手さえ足りるなら、少し離れた最後尾に有人の戦闘ホバーを置くのも奇襲対策になる。

自分たちが待ち伏せた場合、十字砲火などのボーナスはルールにない(後面攻撃がしやすいだけ)ので、デコイを使って相手の火力を削ぐのが効果的だと思われる(ただし、発見されなければ戦闘ラウンドをやりすごせるルールが前提)。CクラスAIを安いメカに乗せて突っ込ませ(あるいは地面に設置した火器につないで射撃させ)、相手が無駄撃ちしたところで攻勢に出る(コンバットシェルが近い距離から飛び立てれば言うことがない)とか、デコイと思わせて実はバウンサーが乗り込んでおり態度を保留している間に撃ち逃げするとか、そんな感じだろうか。

待ち伏せや夜襲をかける場合、そもそも相手が本当に自分の狙っている集団なのかという確認手段に乏しいことに注意。この辺を考えても、強奪や破壊の類はあまりハンター向きの依頼ではないように思える(むしろ防御側に回るシナリオの方が自然だと思う)。反対に、初期の依頼としてあえて人違いで襲撃されそうな(という事情を隠して)輸送をもちかけ、本命のチームが別ルートを走るようなパターンもあり得ると思う。


遠距離兵器

普通に考えて戦車砲の射程が1000mなんてことはあり得えない(2015年現在の実在兵器でも3000mくらいは届く)し、1000mまで至近距離と同じ威力を保っていた弾丸が1001mでポトっと地面に落ちるのも不自然極まりないが、そこはそれゲームなので、現在あるルールで有効な戦術をいろいろと考えてみよう。オート射撃のスキルボーナス半減ルールやレーザー安売りルールなどは採用していない前提。

1000mからの射撃を実現できる火器というと、連射ものでは20mmバルカンと30mm機関砲、単発系ではキャノン類、それ以外だとミサイルかレールガン系になる。この中でバルカンは価格もENCもそれなりに安く命中率まで高く、無効化手段もほとんどない(CSDで1回振り直させても焼け石に水)ため、最初に導入される遠距離火器はこれだと思われる。このゲームでのアウトレンジ射撃は強力で、MV400のコンバットシェルが1000mから飛んでも接近に2ラウンドかかるし、MV100程度の地上メカなら全速接近してもまず射程に入る前に大破する。IV類武器には射程倍加ルールが適用されないため、40mmビームキャノン(高価すぎる)以外のレーザーで迎え撃つこともできない。結局対抗策は、自分も遠距離兵器を積む以外にない。

20mmバルカンは導入期に対抗火力がほとんどなく猛威を振るうが、本当の恐ろしさはその命中率にあり、搭載火器100%のBクラスAIがたった$30,000(バインド搭載のバルカンとセットで$90,000、ターレットでも$130,000)で買えてしまうことから、適宜センサーで補えば火力の底上げが簡単にできる(ジャミングが常套化すると、AIのスキルでも命中率を保てるのはタイプHのメカに積んだバルカンだけになる:タイプHならLRLSは積まなくてよいと思う)。終盤のメイン武装が30mm機関砲になるのは必然だとしても、頭数=火力の世界で人手不足のハンターチームが野戦戦力を望むなら、AIか雇われガンナーのどちらかは必要になる。

40mmビームキャノンは唯一1000mまで届くレーザー兵器で、レベル3なのでミラーコートも無効化できるが、対策がしっかりしていれば大騒ぎするほどの火力ではない。スキル210%(タイプAやHの補正があってもセンサーなしで命中率100%)で撃つと補正後の基本火力が270、ファイバニウムをA100で貼ってDCが30のメタ=カーボンボディにしていれば被弾火力は(D100+140)/2、機動回避で100点くらい減らしてあれば数点のダメージで済む(が、ファイバニウムを100点というのは高機動メカには重すぎるので、コンバットシェルでも50点ちょっとがいいところ:装甲を抜けたらほぼ1発終了)。ホバータンクくらいのHPだと200近い火力が1回抜けただけで落ちるため、終盤ではメタ=カーボンかファイバニウムのどちらかは欲しい。ルール云々でなく兵器としての特徴的には、高射砲にこそ用いるべきモノだと思う。

40mmビームキャノンにはコンバットシェルのハードポイントにも(筆者のルールだとバインドにしなければならず20+20+バリアブルフレームが必要だが、最終命中率半分で積む追加ルールも適用すればハンギングで)積めてしまうコンパクトさがあるが、大破の頻度が高いコンバットシェルに高価な兵器を積むのは怖いし、ぶっちゃけキャノンやミサイルなんぞ後ろの連中に撃たせておけばよい(後述の空中戦ルールを使うなら別)。ただ、重コンバットシェル以外のハードポイントTPはバリアブルフレームを使っても最大120(シェルビンスクだけ)で、80までの機種(パラダインIIとパラダインプラス、マルクス、ランスロット、シァバリエ:筆者のルールならマルクスは除外)ではとくに、長射程大火力を望む場合に有効な選択肢ではある(コンバットシェルを脱出ポッドとして使う運用になると思う)。費用的な都合で壁メカ(戦車と重コンバットシェル以外)にメタ=カーボンやファイバニウムは入れにくいので、これを先制で落としてしまう用途には適するのだが、なにしろ本体に当たらなかったときが大変で、けっこうなバクチになる。

55mmオートキャノンは半端な性能で、資金さえあるなら30mm機関砲の方がずっとよいのは明らかだが、なにしろ価格が安い。バギーのTPを少し上げれば積めるので、ハスラーでもランドブラスターが半額バルカンを買うのと似たような時期に導入することが可能で、ライトニングかイダテンにバインドで積むなら本体とエンジン込み$40,000ちょっとで済む。装甲をステンレスにすれば副武装やセンサーを買っても$50,000までかからないだろう。序盤の野戦メカには貴重な選択肢だし、いらなくなったらカーゴにでも積んでおけばそれなりに使える。

105mm以上のキャノンは値段が手軽でHPが高い(80mmビームスプレーが当たっても1発なら耐える)が重く、装甲車、戦車、トレーラー系くらいにしか積めない。105mmをスキル200%で撃つと基本火力が250、戦車以外には十分ダメージが通るが、装甲を抜けない限り一撃必殺の威力はないし、装甲%が低い相手なら30mm機関砲の方がよい。30mmレールガンも似たようなものだがHPの利点はなく、もし拾ったら簡易ホバーザックのコンバットシェルのハードポイントに積んでみてもいいかな、くらい。この手の「効果が不安定」な武器は、敵に使われるといやらしく自分で持っても頼りないため、GMが意図的に敵に持たせることがある(拾ったら遠慮なく使おう)。

210mmまたは260mmグレネーダーは、筆者のルールでは丸ごと削除扱いなのでここでは触れない。。


手持ち対人火器

まず、サイボーグはSUV制とHP制で傾向が異なることに注意。前者は単発大火力に弱いが1ラウンドであれば集中砲火に耐えやすく、後者は集中砲火に弱いが単発大火力ならそれなりに耐える。進行が面倒になるので、射撃対象がSUV制かHP制かは無条件でわかることにしてしまうのが無難だと思う。

そもそもの問題として「限界ダメージ」のルールをHP制フルボーグに適用すべきなのかどうかという話があるのだが、筆者としてはIV類以外には採用した方が無難なのではないかという気がしている。ここを規制しておかないと、スキル押しのサブマシンガンでフルボーグがバッタバッタなぎ倒されたり、終盤にSUV制とHP制の格差が拡大したり、あまり嬉しくない状況になると思う。まあ不自然ではあるんだけどねぇ、適用するの(そもそも「対物」ダメージじゃないし)。限界ダメージをもし無視するなら、筆者のハウスルールである対物2倍シフトは適用しておいた方がよいと思う(サブマシンガンとレーザーライフルへの対策)。

手持ち可能な単発大火力のストッピングパワーは、ATライフル、ソリッドシューターのAT弾(固定火力ではないというのが筆者の判断:ポケットバズーカもAT弾は固定じゃないし)、筆者のルールならRPGも一応使える(が、限界ダメージ30なのでHP制フルボーグに対して一撃必殺ではない)。限界ダメージと追加被害を考えるとATライフルに軍配が上がるが、当たりやすさと射程距離ではソリッドシューターが勝る。筆者の追加ルールを採用している場合、スキルとSTRさえあれば20mm対物自動狙撃銃も有効(こちらも限界ダメージ25)。

手持ち可能な連射系のストッピングパワーは、サイボーグライフル、12.7mmHMG、レーザーライフルが優秀で、距離さえ近ければサイボーグライフルがよいのは間違いないが、射程の短さと使用回数の少なさがネック。HMGは重いが射程と命中率に優れ、届く距離でさえあれば20mm対物自動狙撃銃よりも使いやすいと思う(ある程度のスキルなら防具さえ抜けてしまえばKダメージか20点ダメージになるし、3発当たれば1発くらいは抜けてもおかしくない)。レーザーライフルはマグネットアーマーシステムを装備していない相手に有効で、取り回しのよさからサブ武器に最適だと思われる。VIII類火器も含めるならバスターライフルが断然強力(命中率100%でもジャムで2発しか当てられないケースがけっこうあり、サイボーグライフルをブッチギれるかというとそうでもないが)。

SUV:Sでも76点以上のシフト2火力が通るとMO、96点でKダメージになり、筆者のバウンサー優遇ルールを使っていたとしても手足が吹き飛べば(少なくともそのラウンドは、重いペナルティまたは)行動不可能になるだろうから、SUV制のヒューマノイドにはやはり単発大火力での先制攻撃が有効だろう。HP40点の制式フルボーグが相手だと、筆者のルールでシフト4扱いでも161点の火力を通さないと一撃では沈黙させられず、限界ダメージも考えればATライフルか、できればサイボーグライフルが欲しい。どちらも射程が100m(倍加しても200m)までなので、それより遠くからフルボーグを一方的に無力化するには複数人での狙撃くらいしかないことになる。ATライフルとサイボーグライフルを直接比較すると、ATライフルは弾数と限界ダメージで勝るが、防具の厚いところにたまたま当たるとそれまでなので、制圧力としてはサイボーグライフルに軍配が上がる。

総合的に考えると、届きさえすればサイボーグライフル(とバスターライフル)が理想的な手持ち対人火器になる。フルボーグを1発で止めることは捨てた上で射程距離を補うなら、ソリッドシューター(か20mm対物自動狙撃銃)だろう。サイボーグライフルとソリッドシューターはチームに1丁必携だと思う。筆者がインドアチームをデッチ上げるなら、バウンサーにサイボーグライフルとソリッドシューター、ブロックバスターにサイボーグライフル、ハスラーにレーザーライフルとソリッドシューターを持たせ、導入しているならボルトアクションの12.7mmサイボーグ狙撃銃を予備にする。


中盤の戦術と選択肢

この項では以下、購入ボーナス適用前の価格を比較する。

共通事項として、LRLSは(CSD系装備のルール次第だが、高速移動中には使えないだろうから)タイプAorHの命中率補正を中和する目的で使える。FISは暗視装置として重要で、ノクトビジョンを併用するのが常道。REFがカンストするとメカのREFがさらに重要度を増す。レーザー対策としてメタ=カーボンを入れるかファイバニウムを貼るかと考えると、メタ=カーボンの方が明らかに軽くファイバニウムの方が明らかに安いが、ファイバニウムには戦車以外A100までという制限があり、DCが低いメカで中盤以降の実弾に耐えるのはかなり難しい(ヘビークロム50で多少緩和できるが、火力が高いとダメージかインフレするので、見掛けの数字ほどは有効でない)。ということでライトチタン(A200で貼ると$160,000、3枚で$480,000:ファイバニウムの倍額)になるのだがコストが高く、戦車以外の分割装甲メカには貼りにくい。

たとえば、ウォーライノにメタ=カーボンを入れてライトチタンA200を3枚貼ると本体と装甲板だけで$720,000、レミングで$800,000のボクサーで$880,000かかるが、スパルタンにフレーム改造なしでファイバニウムA200を3枚貼ると$740,000、KKKロワイヤルでさえ$1,240,000で済んでしまう。こうやって並べたときにどっちが硬いかと考えると、これはもう100%装甲の戦車しかないわけで、装甲板のENCくらいでは到底逆転できない圧倒的なTPもあり、戦闘メカとしてなら選択の余地がない。スパルタンに対する装甲車の優位性は、REFが微妙に高いこととと乗員数に上限がないこと(筆者のルールなら燃費もちょっとよい)、ホバータンクの優位性はREFと水上走破と地雷耐性だけで、それ以外はすべてスパルタンが勝る。ウォーライノに至ってはKKKロワイヤルにREF負けするので、純戦闘メカとして見るなら論外である(じゃあシュプルフントかというと、REF以外ウォーライノに全面的に負けており、セールスポイントのはずの乗員数も6とあっていかにも苦しい)。またスパルタンとKKKロワイヤルの価格差が$500,000しかないので、もしスパルタンを完全武装して$1,500,000なら、KKKロワイヤルは$2,000,000で済む(牽引車は車庫に置いておけばハンデにはならない)。ということで、戦闘メカが欲しいなら戦車、なかでもKKKロワイヤルのコストパフォーマンスが飛び抜けてよいことがわかる(だいたい、主力戦車で本体$1,000,000というのが驚異的に安い:このゲームの発売当時、そんなに極端な円安だった記憶はないのだが・・・)。

戦車以外の分割装甲メカは不要かというとそんなことはない。ホバータンクには湿地・泥沼地で運用可能な唯一の大型メカとして不動の地位がある。中型メカ(とくにポケットタンクやインセクター)に先制火力を叩き込んで沈黙させる役割は戦闘ホバーでも担えるが、たとえばシュリケン3台またはレミング1台を3名で運用しようとすると、火力では同等でも安定度が違う(筆者のソルシェ優遇ルールを採用している場合はとくに、飛ばれて撃たれて終了するホバーよりも格段に頼もしい:この辺の兼ね合いがあるので、ソルシェの先制攻撃は認めておいた方がよいと思う)。装甲車も、戦闘用にフルチューンしようとするから息切れするのであって、ライトチューンでユーティリティを優先すれば野戦ワゴンのグレードアップ版として十分活躍できる。グランパとウォーライノやシュプルフントを比べると、値段相応に性能が上がっていることを実感できるし、30mm機関砲を積んでしまうなら、バインドで$90,000orターレットで$150,000だから、本体価格の差は兵装再利用率で簡単に回収できる。全面一律装甲の戦闘メカというと、ホバータンクに先制できるが紙装甲の戦闘ホバー(ただしパラダインプラスなら生還率は高い)、ソルシェに撃たれても相手が1機ならそこそこ耐えるがREFが厳しいチャンピオン、ブースター全開のレミングやローラーモードのソルシェと同REFだがやはり薄く運用が面倒なシューターダック、そこそこの性能でユーティリティのあるシュリケンとオクトボールとトップヘビー、といったところだろうか。

その30mm機関砲は搭載火器としてやはり外せない選択肢で、価格的にあまり脆いメカには積みたくないのだが、ホバータンクに先制できるメカというと(タイプAのコンバットシェルやチューンしたバイク類を除くと)戦闘ホバーかガンドックなので、結局積まざるを得ない(それ以外のメカは装甲車や戦車に先制攻撃を加えるためのメカだと考えるのが妥当)。ミニレーザーはハンギングで積めるため扱いやすく費用も$60,000で済むため、副武装や小型メカの装備としては有望。とくにモノバイクやホバイクはTPが厳しいのでありがたい。基本的に、総額$100,000〜$200,000クラスの使い捨てメカ、$250,000〜500,000くらいのポケットタンクorガンドックと$500,000〜1,000,000くらいの装甲車orホバータンクorインセクターorフェアリー、$1,500,000くらいのスパルタン、$2,000,000くらいから運用でき頑張ると$3,000,000コースのKKKロワイヤルが選択肢になる。


戦車以外の主力メカ

ポケットタンクは中盤になっても十分使える。チャンピオンにメタ=カーボンを入れれば40mmビームキャノンに1発は耐えるくらいになるので、ライトチタンをA100で入れてミラーコートかリアクティブスモークを貼り、おなじみのZAABファルシオンを20%MVチューンして積むとMVが90、TPは240/80残って$150,000くらいかかる。TPを兵装に40点移して30mm機関砲を2発積み装甲をA50くらい追加、センサーや電子戦装備なども買うとTPをほぼ使い切り、機関砲をバインドにした場合で$300,000ちょっと、ターレットにした場合で$450,000くらいかかる。メタ=カーボン($66,000)はレーザーで撃たれ始めてから入れてもいいと思う。硬さを優先するならエンジンをデファイアントR1000にしてMVはチューンなしか軽めのチューン(20%でMV72)に留め、高速移動が必要な場合にはカーゴで運ぶ運用になる(フルコースだと$500,000ちょっとか)。実際にはフルチューンまで行く前にホバータンクやインセクターに先制され始めて主力の座を明け渡すことになるが、人手不足のハンターチームではインセクターやガンドックよりも使い勝手のよいサポートメカとして活躍を続けられる。上や後ろから撃たれたときの堅牢性はインセクターに匹敵し、そこそこのREFとMVがあってカーゴにも積める優等生メカである。

ホバータンクを正面番長仕様にする場合、後面装甲を前面と上面にいっぱいまで回し、機関砲バインド*2+ライトチタンA200+ファイバニウムA10*2+ブースター+IMP4(上面が薄いので必須)でTPを390点持っていかれ、センサーや電子戦装備も積むと本体別$400,000のTP450点くらいは必要になる。レミングには「ホバータンク相手に先制できる使い捨てでないメカ」としての地位があり、上面装甲にTPを割きにくいのがやや頼りないが購入候補としては最有望。メタ=カーボンにして揚命EX高麗も積んで上面をライトチタンA200にするフルコースだと$900,000くらい。後面から撃たれると一発で落ちるので、大破しても再起できるだけの資金力が必要。ボクサーはレミングよりもHPとDCとTPが高く、REFとMVが低く本体が少し高い。好みもあるが、ブースター全開でもインセクターと同時射撃になるのでレミングの方がいいと思う。マムートの雄型(普通のホバータンクには先制されるが装甲車や戦車が相手ならこちらが早い)は本体込み$500,000くらいでそれなりにリーズナブル。レーザーをもらうと落ちるが、メタ=カーボンのプラス$450,000は高すぎるので目をつむるしかないだろう。シュワルツコフCは本体が安いが、インセクターやポケットタンクに先制されるため随伴戦力からの攻撃で落ちやすく、耐え切れるほど硬くもないため確実性の面で頼りない。どの機種についても、後面ではなく上面装甲を薄くする案があり一長一短。

装甲車も面白いメカで、万全の装甲や圧倒的な火力を望むよりもユーティリティを追求すべきだと思う。メタ=カーボンを入れないならウォーライノ(REFが7でも5でも目クソ鼻クソなのでドライブが丈夫な方がよい)で、DCとTP(とHP)に物を言わせてファイバニウムをA100で3枚貼りTPを限界まで移すと本体込み$210,000で残りTP450/300。弾除けになってくれれば嬉しく無視されればそれなりの火力を叩き込めるバランスで、どうせREFは雀の涙なのでサイバーリンクしたPCが運転することで機動回避に期待でき、さらなるチューンでバリエーションも出せる(装甲%はイジらなくてもいいし、上を薄くして前後に回しIMPを積む案もあると思う)。普通に使うならPC1人+BクラスAI3台(運転+射撃+射撃)が効率的で、AIを新品で買うとしたらスキル込みで$90,000かかる。これに30mm機関砲(人間用)と20mmバルカン2発(AI用:LRLSはあった方がいいかも)をバインドで積むと総額$550,000くらい、ターレットにすると総額$700,000くらいかかって残り兵装TP40点くらい、センサー類を追加すると兵装TPを使い切って$800,000くらい、ヘビークロム50まで入れたフルコースで$900,000ちょっとだろうか。揚命EX高麗や座席潰しでTPを稼ぎ20mmバルカンをたくさん積めばもっと激しい火力になるが、コストパフォーマンスを考えるとこのくらいがリーズナブルだと思う(バルカンを増やすよりはIMPを積むべきかも)。ホバータンクと併走することも想定するなら、エンジンをVW70000にして座席を少し減らす運用もある。

メタ=カーボンを入れるとクーゲルブリッツでもコストパフォーマンスが微妙で、上面装甲を前面に移しライトチタンA200とファイバニウムA10を貼ると$300,000近くかかる(キングピンIIよりDCが10点低いがTPに余裕があるのでコッチのほうがいいかな)。この構成が真価を発揮するのはやはり無人運用(どうせREFが低いのでペナルティが小さい)したときで、揚命EX高麗を積み座席を全部潰しTPを限界まで兵装に移すと1655/275から装甲で120点使って1535/275、総費用は$400,000くらいになるか。スキル100%の20mmバルカンとはいえ10台(バインド搭載AI込みで$900,000かかるけど)積んで30発当れば相当な火力になり、ホバータンクに先制するために出てきた攻撃特化メカを確実に掃除できる。安く上げるなら55mmオートキャノンを4発積んでもよく、総費用で$600,000弱くらいになる(最初はコッチにしておいて、順次バルカンに入れ替えていくのもアリなのかも:途中で大破しなければの話ではあるが)。上面ではなく後面の装甲を薄くして、上面にはファイバニウムをA100で貼っておく案もある。ゼットンは戦闘車両として見ると半端な性能だが「1.5台目のトレーラー」として導入するならそれなりの使い勝手だと思う。筆者のルールだと偵察にはやはりバイクが欲しいところで、高性能バイクの運搬と火力補強を同時に行えるのは便利である。母機に揚命EX高麗を乗せ上の装甲を前後に移してファイバニウムをA100で2枚とA10で1枚、IMP4と20mmバルカンターレットと運転射撃兼務のBクラスAIで$400,000ちょっとか。AIとバルカンをもう1セット乗せる案もある。

フォーチュナも面白い選択で、筆者のルールだと本体と母機メタ=カーボンで$374,000、ライトチタンをA200で貼って$534,000のTPが400/100残るので、ノーマルのまま30mm機関砲を3発積んでセンサーなどを買うと$1,000,000ちょっとだろう。相手がA90%でも9発当てれば50%近い確率で1発以上本体に素通りするので、攻撃力は非常に高い。自分の装甲はA80%だが、すでに紹介したようにホバイクがリアクティブアーマーとして機能するし、本物のリアクティブスモークも貼っておけばかなり耐えられるはず。エンジンは好みと用途次第で、さるぢぇIQ21以外はどれもあり得ると思う。ホバイクの乗員は意外と安全(ホバイクへの命中が1台あたり10%、さらに乗員に命中するのが20%で合計2%)なので、バウンサーを乗せてレーザーを撃たせるのも一興(ホバイクが大破したときにかわいそうなので、ネットライナーは中に乗せてあげよう)。MVの問題はどうしても残るが、戦力的に見るとレミングとの相互補完が良好(装甲車には強いがホバータンクに狙われると頼りないフォーチュナと、ホバータンクに先制できるが装甲車を落としきれないレミングが噛み合う)で、中型メカ2台編成の中ではもっともバランスがよいと思う(が、両方に2人づつ乗り込んでブロックバスターをシェルに乗せると、随伴メカを操縦する人手が足りなくなる:本当は3人づつ乗せたいところなのだが)。ただREFは10点しかないので、シァバリエに飛ばれるとハードポイント火器をもらう前には落とせないことを覚えておきたい。


機動orサポートメカ

使い捨ての攻撃特化メカとして戦闘ホバーが優秀(ホバータンクだと本体が高くREFも足りない)。搭載火器で撃たれたら即終了なのは承知の上で装甲はファイバニウムA10だけor完全にナシにする。普通の搭載火器を(ミサイルのような)ハイランニングコスト兵装として使うプラットフォームとして見ことになるが、30mm機関砲or20mmバルカンをターレット(推進ファンの上にでも乗せるのだろう:戦車に10台設置できたりもするので、この際不自然とかなんとかいうツッコミは忘れよう)orバインドで積むと$60,000〜$150,000かかり、ミサイルをハンギングで積むより高価なので、できれば3回くらいは撃ちたい(使う前に壊れたら悲しいので普段はカーゴに入れておこう)。運転はBクラスAI任せでよく、むしろブースターでARに失敗する心配がない(よね?普通に考えて)分人間が操縦するより安全である。シェルを着られて生還率が高いパラダインプラス、TPが厳しいがMVが高いアダムスキー、REFに劣るがTPに余裕がありMVもそこそこのシュリケンと、それぞれに特色があるが、中盤以降の火力が乗員を直撃すると重装備のフルボーグでも即死しかねないため、やはりパラダインプラスが安心だろうか(シェルも8点しかHPがないものの、本体命中が6/10で兵員命中がなく、筆者のルールでも110点は確実に止まるし兵装やパワープラントに当たってくれれば大儲け)。

基本装備になるのは、デファイアントR1000とグレコ・ハイモビルとブースターとファイバニウムA10で、TP40の$22,000になる。この装備をパラダインプラスに積みTPをいっぱいまで兵装に振ると、最大REFを20+10まで出せて残りTPが153/25の$45,000くらい(母機だけ買うなら$7,000くらい安くなる)。運転用にBクラスAI(車内に残さなければならないので使い捨てになる)を買って30mm機関砲をバインドで積んだとすると総額$165,000で残りTPが63/22。少し高くなるが、装甲%が微妙に高いのでファイバニウムA10ではなくライトチタンA160の方がよいかもしれない。シュリケンに基本装備を積みTPを動かすと残りTPが185/75で$35,000くらいだがREFが2点低くなる。アダムスキーならREFはパラダインプラス並みだがTPが苦しく、機関砲まで積んで兵装が30点しか残らないため、いっそ装甲をなしにしてしまうのも手かもしれない。この中ではやはりパラダインプラスに説得力があるか(肩のハードポイントに電子戦装備を積めるのもありがたい:筆者のルールならIMPも積めるし子機のメタ=カーボンや装甲も有効、ヘビークロム50を入れておく手もある)。REFが速い相手メカから順に、射撃される前に落としていくのが理想なので、複数台用意するのも一案。

ポータブルな(カーゴに入る)使い捨てでないワンマン戦闘メカとして、オクトボールとガンドックが有力。オクトボールをワンシーターにして兵装に全部回しメタ=カーボンとライトチタンA200とデファイアントR1000を入れると、残りTP250/0の$230,000ちょっと、ヘビークロム50とファイバニウムA100なら$100,000弱で残りTP150/0。シューターダックをメタ=カーボンにしてライトチタンA200とリキエル500Sを積むと残りTP160/0の$230,000ちょっと、トップヘビーのTPを限界まで兵装に移しメタ=カーボンにしてライトチタンA200とリキエル500Sを積むと残りTP250/25の$250,000弱、ヘビークロム50とファイバニウムA100なら$110,000くらいで残りTP150/25になる。どっちにしても大火力が装甲を1発抜けたら終了で、痛い実弾に耐えられるライトチタンvsAI撃ちの20mmバルカンクラスが抜けてきても耐えられるヘビークロム50ということになる。基本的にはREFが早い順から(またはバクチで主力メカから)相手に狙われるので、ファーストターゲットになる機会は少なく、そんなに大げさな装甲はいらないかなという気もするいっぽう、長く使うなら多少お金をかけておいてもいいかなという気もする。どれも、30mm機関砲をターレットで積んで$400,000前後だろう。

ガンドッグはポケットタンクよりも高いREFがセールスポイント。シューターダックは、コンバットシェル以外の地上メカではフルチューンホバイクとブースターを使った戦闘ホバーに次ぐREFを持つが、TPが少ないのでファイバニウムを使いにくい。メタ=カーボンとリキエル500Sを投入してフルチューンを目指すか、いっそ装甲はファイバニウムA10だけにして、エンジンだけ乗せ換えて機関砲とバルカンorミサイルをAIと分担して撃つ運用の方がよいかもしれない。トップヘビーはオクトボールと同等のTPを持ちREFとドライブの硬さで勝る(運転をBクラスAIにさせる前提なら常時機動回避のメリットが消えることに注意)。シューターダックと違い十分な装甲に対人火器もプラスする余裕があるので、インドアへの突入も考慮するなら便利なのだが、シューターダックやソルシェには先制されてしまう。オクトボールはREFとドライブの硬さ以外がすべて優秀でMVが圧倒的に高い。移動時にカーゴの外に出しておけるメカとしてのユーティリティも兼ね備えており、30mm機関砲をターレットで積んでも惜しくないレベルのメカとしての貴重、小隊規模運用でも先行グループの核になれる。チャンピオンはインセクターやホバータンクに先制されるが、フルチューンなら20mmバルカン程度での1発落ちはそうそうしないので、シェルの突撃に対する壁役を期待できる。

ガンドッグの上位機種的なインセクターは、ホバータンクに先制攻撃できてTPがそこそこあるというのがキモのはずなのだが、後出しのアクセサリやルール(絶対ホバータンクの地位を意図的に上げてるよね、これ)で優位性をかなり失っており、ワンマン射撃ルール次第では戦力面でポケットタンクにも劣る(とくにヴァルムビクとチャンピオンを性能比較すると、REFが2点高いのとドライブに耐久力が1発ついただけで、他にいいところがまったくない:タイプM時に機動回避を認めても十分割高な気がする)。その代わりフォーチュナとシェルビンスクという面白いオプションが設けられているので、うまく活用したい。もちろん、走破性の高さ(廃墟の中にメカごと突っ込んだり、拠点攻略シナリオで強行偵察を行ったり)を活用できるなら完全な役立たずにはならないだろう。シェルビンスクについては次の項で触れる。

その中でインセクターらしい活躍を望めるのはゲイシャロードだが高価で、オクトボールやシューターダックとの比較だとコストパフォーマンスがよいとは言いにくい。ガソリンエンジンであるファイナルモンスターの入手は必須で、TPをいっぱいまで兵装に移してメタ=カーボンとライトチタンA200を入れると$700,000近くかかり、残りTPが135/25。これに30mm機関砲ターレットとセンサーやらなにやらを加えて$850,000くらいだろうか。ワンマン戦闘メカとしては最高級品で、$200,000くらいの使い捨てメカより4倍、あるいはオクトボールやシューターダックよりも2倍長持ちさせないと費用的なモトが取れないことになるが、硬さが狙われにくさに結びつけばけっこう頑張れそうでもある(例外としてカーゴに積めるルールにしてもよいかもしれない:乗せ降ろしは停車を条件に1分くらいで)。まあ戦闘メカとしてのガンドック/インセクター自体ルール次第で活躍できたり役立たずだったりするので、使えそうな取り決めかどうか様子を見てからということになろうか。


その他のメカ

バイクは筆者のルールだと発見されにくく視界が利くため、偵察用途に適する。クラッカーに電気エンジンを乗せてインドア用にするアイディアはすでに紹介したが、移動が速いだけでなくメカに乗っているだけで相当安全(オートプロテクターも着よう)で、エンジンのペナルティを差し引いても40点残るTPは本当に心強く、少し高いがミニレーザーを積むと鬼の対人火力が出る(がシェルに対しても一撃必殺を望むなら10mmパルスレーザーが必要:ローラーモードのソルシェに先制できるREF26が生命線なので、タイヤ交換も必須)。移動時にサイドカーを付けて利便性を上げるのも手。フルチューンしたサラマンダーは隠密偵察機としてポテンシャルが高く、MV30%チューンしたタマハK2KとファイバニウムA10でMV120の残りTP70/0、メタ=カーボンにしてエンジンを1台壊したとしても本体込みで$30,000しかかからない(射撃REFが低い上に脆く戦闘向きではないため、重い搭載火器は必要ない:メタ=カーボンはあくまで生存率上昇のため)。広いインドアor狭い市街戦でかつダッシュローラーザックのコンバットシェルが先導してくれる前提なら支援火力重視にもでき、J&Eトップアタックと30mm機関砲バインドとファイバニウムA10とヘビークロム50とビレリブロックで$100,000くらい。ただし兵装を充実させようと思うとオサフネには勝てない。

そのオサフネは全面80%装甲がウリだが、リアシートを潰してもTPがやや不足(チャンピオンやイダテンなんかと並べると目立つ)なのとAI任せの運転が(少なくとも筆者のルールでは)できないのがマイナス(でもディンゴよりはオサフネだと思う)。元のREFが低くホバーブースターが使えない(タイヤ替えても4点しか上がらない)ので、戦力としてはイマヒトツだろう。筆者のルールだとオンロードタイヤでのMV3倍はバギーとオサフネの特権なので、少し差別化できるだろうか。タイヤ選択やターレットサイドカーや普通のサイドカーや側車なしを使い分けることで、チマチマと最適化を図るのが生きる道になるだろうか。ホバイクはとにかく速いので、そういうメカが必要なシナリオ用に(静粛性がバイクと同じルールなら偵察用にも適する:実物はめっちゃうるさいけど)。オンロードタイヤのバイクやバギーの方がMVは出るが、走破性はもちろんホバイクだし、REFの高さを活かせる運用であれば活躍できるだろう(実はフォーチュナのホバイクの方がベルマニャックより1点REFが高く、ハイモビルを積むと2点差に広がる)。

戦闘バギーと野戦ワゴンは、すばらしいメカではないが侮れない。とくにバギーはエンジン乗せ換えで化けるし、屋根がついているので他のメカが大破したときのアシとしても便利(オクトボールはともかく、チャンピオンに対する優位性はと考えると、エンジンが半サイズ大きくてカスタムタイヤがある、という以外は利便性で勝負せざるを得ない)。ちょっと高いがシァバリエの母機が優秀で、バギーの中で唯一ポケットタンクを上回るMV90を誇り、基本性能もしっかりしている(シェルについては次で触れる)。イダテンにファイバニウムをA100で貼ってリキエル500Sを積むと残りTP220/50で$65,000、ヘビークロム50を追加して総額$90,000くらい。ノーマルのグランパのTPをいっぱいまで兵装に移し、前面番長にしてファイバニウムA100とA10を貼ると残りTP380/250でやはり$65,000くらい、ヘビークロム50を追加して総額$100,000前後になる。大げさな火器を積むようなメカではないので大量のTPはいらないし、大きな荷物はカーゴで運ぶだろうから、雑用機としては安定運用でき重量ナンバーも2で済むバギーの方が使いやすいかなといったところ。いっぽう野戦ワゴンにはクセのある機種が揃っており、運用面で戦力を上げる余地があると思う。価格と貨物TPのバランスがよく自身も低燃費なので、筆者の燃料ルールを使っているなら補給車としても活躍の余地がありそう。バギーやワゴンの運転をAIに任せれば補助戦力としても使えて、電子戦装備や筆者ルールのミサイルなどREFが関わらない装備をまとめて積みサポート役をやらせる手もある。

スパルタンは自分で買うほどの機種ではないだろうが、なんといっても装甲上限がないし、インチキエンジンキングトロールNFを(10%ボーナスつきで)積める。エンジンを乗せ換えてファイバニウムを合計1000点貼っても$1,000,000くらいだし、兵装TPも2000点以上残る。MVもやたらと高いし、装甲車をフルチューンしようとするよりはずっと効率がよく、壁メカとしてみるとレーザー耐性の高さが絶対的な優位性になる(デメリットはドライブが一発停止であることくらいだが、CPが12点ある)。ノーマルのままTPだけ兵装に振ってファイバニウムをA300で3枚貼ると少し安く上がりTPは450/250残る(上面や後面の装甲をステンレスにするとさらに安く上がる:A300で貼っても$6,000なので後から貼り換えてもよい)。フェアリーはワンマン前面番長機にするとコストパフォーマンスがよく、後面の装甲を全部前と上に回してステンレスを貼る。大したTPではないのでそんなに分厚くは貼れないが、キングトロールNFとステンレスA300とA200を入れ座席を2つ潰してTPを兵装にいっぱいまで振ると200/50残り、本体込み$250,000くらい(スパルタンと違いDCが低いので断然お得とまではいかないし、レーザーで撃たれるとアッサリ落ちるが、500m以遠に届くレーザーは単発の40mmだけなので、拠点攻撃などではそんなに怖くない)。

KKKロワイヤルも装甲にファイバニウムを分厚く貼れるため、単体の価格はぱっと見の印象よりは安い。ファイバニウムをA300で3枚+牽引車にA100で1枚貼り、後面に電磁パルスシールドをつけると、本体込みで$2,300,000。兵装を失うのが怖いため、30mm機関砲は少なくとも1台を旋回可能なターレット(暗視装置も取り付けておきたい)で積み、105mm以上の実弾キャノン(HPが高い)もターレットで最低1門、10mmパルスレーザーをガンポートで少なくとも2台(前と上)、できれば40mmビームキャノンも併設、ミサイルやセンサーや電子戦装備もガンガン積み、余った兵装TPを貨物に回すと$3,000,000〜$5,000,000くらいになる(戦車1台フル装備でこの値段とは、安すぎるのにも程がある)。落ちにくさと火力が半端ではなく、リアクティブアーマーとしても使える牽引ユニット(壊れて単品で買い直したらいくらなんだろうね:トレーラー用のカーゴの値段から類推すると$100,000くらいか)までついて本当にお得である。それでも、クリティカルと後面攻撃による一発落ちだけは避けようがないため、シァバリエ(できれば2機欲しい)や無人機を含めた随伴戦力の充実も図る必要がある(運用人数的に、ハンターチームだと万全の運用は厳しいかもしれない)。なお、$500,000かけてTPを移すだけで、カーゴを上回る貨物TPとバトルトレーラーを上回る兵装と両方を軽くブッチギれる機動力を持った、最強の輸送車両に変身させられる(キングトロールNFを使うと本当に激しい数字になる)。

バトルトレーラーは高価だが、筆者の複合装甲ルールを採用していればベヒモスならなんとか実用性がありそうに思える。L6ポルナレフ(常に自走するメカだからガソリンエンジンは厳しいし、MVの都合もある)を20%チューンで積んでMV42なら、トレーラーとしてまあ許容範囲の数字だと思う。もしバックアップ用に装甲車とカーゴを1台づつ新調しようとしているなら、こちらの方が合理的な場合があるのではないか。ファイバニウムA100とステンレスA50とハイ=チョバムA50を重ねて3面に貼ると$150,000ちょいのENC1000くらい、だから、少なくとも装甲車をフルチューンするよりは効率がよさそうなのだが。クロムビートでは無視されているがヘリは意外と安い。改造ができないだけで、TPもそこそこあるしREFとMVも高いし装甲も薄くはない。カーゴの天井に乗せられるルール(後の項で触れる)なら定価販売でもお買い得感がある。シェルキャリアは、筆者の優遇ルールをモリモリ採用すればそれなりに便利なマシンになるのではないかと思う。


コンバットシェル

お互いのスキルが上がってくると火力加算が機動回避を上回り、お互いのスキルが200%だとすると、比較的落ちにくい筆者の機動回避ルールでも、搭載火器で撃たれた場合に半々くらいで大破する。中でも30mm機関砲が厳しく、火力1D100+200を機動回避で100点減らしたとしても1D100+100、本体命中6/10のA70%だと3発当たって本体に1発以上素通りする確率が45%くらい。もちろんザック(3発撃たれて1発以上入る確率が27%)に1発でも入ってしまうとほぼ墜落になる。大型キャノンは火力が350点だったとしても装甲で200点止めれば耐えられそうで、ビームキャノンも火力310として機動回避で100点減らしてメタ=カーボンなら大破確実ではなく、兵装(レーザー以外)に当たってくれれば大儲けできる。いづれにせよ、先に触れた高機動戦闘ルールを採用しないなら、コンバットシェルは使い捨ての意識で使わざるを得ない。こちらの射撃は、レーザーランチャーを3発当てて2発本体に入ったとしても、相手がメタ=カーボンだとDC0でも6点ちょっとの損害にしかならないはずで、ファイバニウムを貼られているとカスダメージになる。バスターライフルなら機関砲と同じ火力が出るため、上面装甲が薄いメカにはかなりの火力を発揮できる。

長射程メカに肉薄できてナンボのスタンスを貫く場合、スティンガー+シンセミアの「次」が見当たらず、しかし2ラウンドのブースター制限はいかにも厳しく、だんだんと苦しくなる(次の段落で触れるソルシェのルール次第ではあるが、優遇されていたとしても脆くて高価)。スティンガーで頑張るなら、メタ=カーボンを入れてライトチタンをA200で貼るのが順当だろう($250,000くらいかかり安い買い物ではない:オート射撃をもらったときに、装甲に当たった弾でカスダメージを積まれると厳しいため、ケチらない方が無難)。ブースターウィングも欲しいが、それでもREFは40に届かないので気休め程度。だったらミラーコートやリアクティブの方がよい気がする。腕のハードポイントにフレアとドラッグシュート、肩のハードポイントにダミーバルーンパック3発、残ったTP10のハードポイントにCSDとレーザーガンポッド(明記されていないがレベル1だろう)とプロペラントタンク、あとはサイバーアイとサイバーIRビジョンとCSSくらいか。かなり落とされやすく墜落場所も敵のまん前になることを覚悟しておかなければならない。

スティンガー自体は、中盤以降も偵察支援や歩哨(でいいのかな?まあシェルも歩兵の一種(というか強化歩兵?)だから「歩」でいいのか)任務で十分活躍できる。というのは、空中でのREFがシァバリエに次いで速く、MVもソルシェ以外には負けないことから、要撃的な任務に向くため(もちろんシァバリエでも要撃は可能だが空中でのMVとザックバリエーションがスティンガーの強み)。ただ、強力な遠距離射撃ができるわけでもなく、相手の方が数が多いと簡単に押し切られるので、落とされにくい中重量級の壁メカ(前面上面特化装甲の装甲車とか:運転も射撃もAIで十分、相手が多ければこれだけ残して有人機は全力後退する)が随伴していると心強い。ソルシェが相手だと簡単ではないが、正面からなら、シンセミアで突っ込んでいけば相手は飛ばざるを得ないので、母機をAIに任せて見切り発車で飛んでしまえば、相手は上空に飛んでやり過ごすくらいしかなく、突入タイミングを大幅に遅滞することができる。

ソルシェは、専用固定兵装の射撃REFとダッシュローラーモードからの離陸ルールで大化けする。アセンブルガン(の20mmバルカン)とバスターライフルの同時射撃で先制できるなら、前面番長メカに対する待ち伏せ機としてシァバリエを上回る活躍ができるし、他のコンバットシェルに対して後飛びでアウトレンジ攻撃できる(筆者としては認めるべきだと思う:ルール的にその方が自然だし、メカに完封されるとブロックバスターの立ち位置が微妙になり過ぎる)。しかも、全メカ最速のMV450と6ラウンド飛行に加えザックに耐久力がある(155mmキャノンが直撃しても1発では落ちない)。ただし屋外ではMV40(ダッシュローラーorガンドックモード)が足かせになり、移動はドッキング型コンバットシェルほど速くない。インドアマシンとしてもごく優秀で、入り口が狭く中が広い屋内が得意(廃墟になった大衆施設や地下鉄のホームなんかが理想的)。筆者のルールだと稼働時間が1時間と普通のシェルの半分だが、こまめなモード切替である程度誤魔化せるだろうか。コンバットシェル形態がやや脆いもののダッシュローラーモードが速く、ダッシュローラーザックのスティンガーにも1点REF勝ちできる(が、アクトポッドには勝てないので、オープンスペースでのアウトレンジ攻撃、死角からの投擲、ガンドックモードで稼働時間を延ばしての持久戦などに徹する必要がある:筆者の白兵戦ルールを採用しているならレーザーブレードで突っ込める)。ガンドック形態も硬くはないがカーゴを降りた後の自走移動にはなんとか使える性能。ノーブル・コレクションシリーズのお約束としてメタ=カーボン(と専用兵装)が価格を水増ししているが、実はそれほど割高でない。ブロックバスターだけでなく、バウンサーにとっても理想のメカの1つになり得るだろう。

強襲にこだわらないならシァバリエも優秀。圧倒的なREFの高さでコンバットシェル同士の近距離空中戦で無類の強さを発揮する。ハードポイントには(必要に応じてバリアブルフレーム+)BクラスAI+ミニレーザーor7.62mmミニガンを積み、一発で落とし切れなかったときに備える。装甲はライトチタンで、相手の兵装によっては飛ばない選択肢もあるただし、シェルはホバリングできないルール(MV100以下で墜落)があるので、空中待機を余儀なくされたらは旋回(やルールが許すなら往復運動:筆者の運転ルールを採用していると、REFの高さから旋回性能もブッチギリ)でなんとかする。バリアブルフレームを使うと10mmパルスレーザーを2発積めて、待ち伏せで鬼の火力を出せる(REFが50点あるので中の人のREFを足さなくてもAIでも鈍重メカには先制できる:手持ちのバルカンライフルでミラーコートや電磁パルスシールドを剥いでおくと効果的)。スティンガー同様要撃に向いており、もちろん、豆鉄砲を大量に搭載してクリティカル待ちする用途でも圧倒的な性能を発揮する。200ポンドメーザーも積めるが、筆者のルールだと必殺の威力ではない。メタ=カーボンであることとバギーの性能を考えれば、シァバリエ自体はリーズナブル(割高なシェル単品購入でさえ$75,000で、スティンガーを改造するのと大差ない)。筆者のイメージでは、ブロックバスターの愛機としていちばんしっくりくるシェル。とにかく800m以内から飛び立って、鈍重メカ(よりも軽量攻撃メカを狙った方がいいことが多いけど)の天井にレーザーの雨を降らせてやりたい(ただしKKKロワイヤルだけは後ろから撃とう:筆者の装甲ルールを使っているなら横からでもよい)。

シェルビンスクは、重コンバットシェル以外でハードポイントに30mm機関砲や20mmバルカンを積める唯一の機種(ハンギングを認めるなら別:ハードポイントではないがソルシェも20mmバルカン相当品は積んでいる)。相手が遠いうちに後飛びで離陸できれば1対1のコンバットシェル迎撃能力はそれなりだが、接近戦では脆く、搭載火器で撃たれた場合も簡単に落ちる(80mmビームスプレーも積めるが接近戦に弱いのでバクチになる)。筆者のルールだと肩のハードポイントの火器をドッキング状態でも使えるため、相手が近づいたら自分も飛んで距離をキープする運用が無難か(相手も遠距離火器を持っているとややつらいので、ドッキングのままの撃ち合いや壁メカを利用した逃げも必要)。母機にはステンレスかライトチタンをいっぱいまで貼って電子戦装備をいくつか積むだけでよく、サブコックピットはあった方が便利かな程度(IMPやリアクティブスモークなども積むならTP優先でよいと思う)。母機の装甲が60%しかないがHPはシュトルムビクを5点上回って20あり、筆者のルールでサイバーリンクしない運用なら母機が大破してもノーペナルティだし、運転をAIに任せればREF17のメカのガンナーになれるので、食べ残しを掃除する用途には十分すぎるくらいだろう(ハスラー向きかな)。限界STRは60だが修正が+15なので、実質的には55までしか届かずロングライフルは持てない(設定の意図が謎)。

パラダインプラスは母機が30mm機関砲or20mmバルカンorミサイルキャリアとして優秀で、TPを適宜移してブースターと火器とファイバニウムA10だけ積んだ母機を使い捨てつつ、シェルも脱出ポッドや臨時の強襲or追跡メカとして利用できる。これもハスラー向きだろう。母機フルチューンするならデファイアントR1000にTP入れ替えにライトチタンA160に30mmバルカンバインドにBクラスAIにブースターで残りTP0/25で$300,000弱。ブースターを積まずに装甲を厚くする案もあるかもしれない。母機を使い捨てた後はあえてセット買いして、余った子機をこれまた使い捨て用途に回すという案がある(単体で見たらスティンガーの方が優秀だが、ホバーとドッキングできるのはやはり便利)。母機のREFが高く、ブースターを使えばソルシェ相手でも後飛びできるのだが、後から飛んだからといってどうということのない空中性能なので、大きなメリットにはならない(地対地では重要)。どの職業から見ても理想のコンバットシェルといえるほどの性能ではないが、使われ方に筆者がもっとも「コンバットシェルらしさ」を感じるのがこのパラダインプラスだったりする。

マルクスは簡易でないホバーザックを持つ唯一の機種だが、こちらはさすがに高い。スペック上の優位性を考えると、ようするにこれは「ドライブが硬いホバーザックのコンバットシェル」(筆者のルールではタイプMでもHでも稼働時間は1時間)で、高速強襲作戦用なのではないかと思う(ほとんどのメカやシェルにREF勝ちしつつ、地上ではMVもトップクラス:ただし飛んだシァバリエと簡易ホバーザックのスティンガーにはREF負けする)。本格的な水上作戦をやるなら欲しいところだが、いかんせん価格が高い。REF45で30mm機関砲を撃てるルールだと大化けするが、インドアでのアクトポッドみたいになってしまい、筆者はやりすぎだと思う。ランスロットはコマンドウライフルだけ優秀なので単品で買ってソルシェに持たせたい(ワイズ・ジャパンはほかにロクなメカを出していない(ゲイシャロードはアリっちゃアリなのかもしれないが)ので、メンバーズカードはワイズグループ共通でよいと思う:カーゴでも買い換えたときにもらおう)。パラダインIIはわざわざ買うほどの機種ではないと思うが、ダッシュローラーザックにしてインドアで使うと意外と頼れる(REFはそこそこでも硬いので、先導役として安心感がある)。マトリューシカはとにかく硬くできるので、AI操縦を認めるなら壁メカとして使えなくはない(移動を考えると装甲車や軽戦車の方がいいけど、新規導入なら値段が段違いに安く、取り残して使い捨てる用途にも向く:なによりメタ=カーボンが安い)。

アクトポッドはキューピットが地上最速のREF50(というか飛んでるシァバリエと互角なのでゲーム中最速タイ)にSTR30という極悪性能を誇る。つまり、アクトポッドがホバーモード(GMの裁量だが、インドアでも広ければ使えると解釈するのが自然だと思う)で移動できシェルがブースターを使えないシチュエーションなら、バスターライフル(かランスロットのコマンドウライフル、下手をするとレーザーランチャー)で先制できるということになる。その代わり脆く、対物△の射撃でも3発当たれば1発以上の素通り確率が80%弱。ライトチタンをいっぱいまで貼ってもA80、ファイバニウムならA20だから、レーザーライフルなら当たれば機動回避してもだいたい破壊できるだろう。全弾本体命中かつファイバニウムは厚く貼れないためレーザーブレードで切ればだいたい落とせるが、所詮は単発打撃なので、筆者の白兵戦ルールを採用していても数押しに対抗するのは難しいだろう。キウィは少し硬い(対物△の射撃を3発もらって1発以上の素通りが50%弱、ライトチタンA120orファイバニウムA30を貼れる)が、簡易ホバーザックのスティンガーやパラダインIIなどで先制できる(フルチューンホバイクはムリ)。どちらも基本的には正面からやり合わない方がいい相手で、MVが低い(キューピットでも30:ローラーザックのパラダインIIと同じ)のが救い。重コンバットシェルか戦闘向きメカを突っ込ませて先制攻撃に耐えれば、ミニレーザーやバルカンライフルあたりで殲滅できるのだが、そんなに広い場所では運用しないだろうしねぇ。多弾頭手榴弾あたりをつかったブービートラップでひっかけるか、筆者のルールなら有線でしか遠隔操作できないので、そこを突くのがベストだと思う。筆者の追加ルールでAI用ボディとしてのアクトポッドを認めていても、たかだか50のREFなのでローラーザックのシェル(レーザーさえ積んでればモノバイクでも)があればなんとかなる(生身だとキツいけど)。


組み合わせ

筆者の操縦ルールを採用している場合、ホバータンクの巡航速度はそう高くならないことに注意が必要。装甲%ルールは戦術の本質を変える要素で、動かせないルールだとホバータンク相手には先制攻撃が絶対条件になるし、動かせるルールだと攻撃特化メカやインセクターの地位が下がる。人員のローテーションを真面目に考え(るかどうかは事前の合意次第だが)だすと、重要イベントが起きたときに寝ていたPCが不憫なのであまり追求したくないのが本音なのだが、やはり夜間の移動は一般的でないことにしてまとまって動いてもらうのが妥当だろうか。また、4〜5人のチームが小隊規模で正しく運用されている中型メカ(装甲%を動かせないルールでのホバータンクを除く)を正面から撃破しようと思ったら、戦車を使う以外ないということを再確認しておきたい(ルール的に頭数=火力なので、戦車を使っても相当難しいはず)。ハンターチームにとって、そういう敵対戦力にポンと出会ってしまうこと自体がすでに失敗なのである(小隊規模の戦力を運用しているということは、相手がエリートバンディッドだったとしても、武装したハンターを無差別に襲ってくるほど見境がない相手ではない:アーミーに正面からケンカを売ったとか、テロリストに組織の敵認定されたとか、そういう事情がなければ)。

ホバータンクの本当の優位性は水上を走れる(ドライブ(というかスカート部分)が壊れたら沈むかもしれないけど)ことにあると思うのだが、水上/水中メカについては航空メカ以上にルールが整備されていない(ポケットタンクがERC 90みたいなノリならば、渡河くらいはできてもよさそうに思えるが)。筆者の燃料ルールを使っていると燃費がエラいことになるはずで、長距離運用は中継地沿いが原則になるだろう(オフロード燃費が10km/ジェリカン=1km/ENCだから、燃料しか積んでいないカーゴを伴走させても無補給では3000kmくらいが限度)。普通のインセクターはポケットタンクに強いもののホバータンクと正面から撃ち合うと脆く装甲車を落とし切れるほどの火力もない。ホバータンクは奇襲で潰すものと決めてしまうなら、けっこう使えるメカになる可能性はある。ゲイシャロードも魅力的なメカではあるが、あまりにも高くあまりにもHPが少ないので、運用で切り抜けられる自信と落ちても泣かずに済む資金力がないと手を出しにくい。装甲車はなにしろ出落ちが怖く、万全の装甲を目指すとコストパフォーマンスが悪いのでメインのメカとしては使いにくい。反面ユーティリティメカとしては余裕を持って使えるし、チームが壊滅したときに再起を図るための頼みの綱になってくれる可能性もある。本物のトレーラーを2台運用するのは、ただでさえ人手不足のハンターチームにデカブツのソフトスキンが増えることになり現実的な戦術ではないが、ルール上は弾除けとバックアップになりそんなに悪くない。

野戦用の前衛ユニットとして、軽量メカに先制できるソルシェ+中型メカに大火力を叩き込めるパラダインプラス+硬さで掃討役になれるチャンピオンという組み合わせの相性が抜群で、移動の際はチャンピオンをAI操縦で護衛役せば2人で運用できるうえカーゴも1台で済む。3人チームなら全部有人運用して、相手の構成(というかソルシェがいるかいないか)次第でパラダインプラスを前に出したり後ろに下げたりすればよさそう(メカの居住性はルール上は問題にならないが、ポケットタンクの中の人がけっこうツライはずだし、バックアップも必要なため、ゼットンあたりを追加しておきたい:適宜有人と無人を使い分ける)。4人チームなら上記を2セットでも十分安定した戦力が見込めるが、トレーラー2台で搭載数がカツカツの運用になる(さすがに3台は効率が落ちそう)。前衛セットにホバータンク(2人乗る)となにか無人メカ(カーゴかゼットンか普通の装甲車か、はたまたマムートやフォーチュナか)を追加するのが妥当なセンだろうか。

インドア志向ならソルシェとクラッカーが1機は入るだろう。反対に言うと必須なのはこの2つだけなので、目的地まではカーゴ(予備機や燃料を搭載する余裕もある)でも使ってゆっくり移動すればいい。バックアップとカーゴの護衛を兼ねて、野戦ワゴンか装甲車が1台くらいはあってもいいかな、といったところ。廃墟でのお宝探しをメインにする場合はとくに、車上荒し対策として台数をむやみに増やさない方がいいと思う。運び屋志向なら走破性が欲しいところで、レミング(主戦力というより、荷物が積めて屋根つきで速いホバーを探すとこれになる)とパラダインプラスを中心としたホバーチームが妥当だろうか(マルクスも欲しいが高い)。全員インセクター(というかシェルビンスク+フォーチュナの2台編成でもいいな)で道なき道にムリヤリ突っ込むチームも面白そうではあるものの、ちょっと特化型になりすぎるか。野戦重視で護送などを主任務にする場合、情報収集と索敵能力が生命線になる。移動モードと作戦モードの切り替えを明確にして、無策での接敵を避けたい。局地戦志向(というかバンディット掃討チームや傭兵チーム)の場合、ホバーやガンドックなどコストパフォーマンスに優れる攻撃メカを活用したい。

どうしても少人数で大型メカと正面からケンカしたいorせざるを得ない場合、AIとドッキング型コンバットシェルを総動員してとにかく台数を増やす方法しかないように思える。たとえば、無人のトレーラー2台にパラダインプラスの母機を積めるだけ(全部フルチューンで、トレーラーの外と合計で8機用意したとすると$2,400,000)積んで、複数目標射撃を駆使して火力を上げながら、母機を失ったらカーゴに戻り(または母機を呼び寄せて)ドッキングして復帰する。シェルビンスクでも似たようなことはできるが、カーゴに乗らない母機を大量に連れ回し、ドッキング前に壊されないように隠すのが容易ではない。さらに、20mmバルカンを満載した無人ウォーライノ($1,000,000前後)も2台くらい用意しておきたい。トレーラーを相手に正対させて停車させないと効果が落ちるが、中型以上のメカがコッソリ接近するのも普通はムリだろうから、それほど気にすることはないと思う。上記の合計費用である$4,400,000でKKKロワイヤルを買ってしまう案だと、人数的に随伴戦力を用意できないため脆さが残ってしまう。ルール的にかなり微妙なところがあるものの、火力を補充しながら戦う以外にどうしようもなさそう。


大型レーザーの有効活用

ぶっ飛んだ価格設定と相手に使われたときの凶悪さからどうしても過大評価されがちな大型レーザーだが、単発射撃しかできない40mmビームキャノン、射程が500mしかない10mmパルスレーザーと20mmマルチレーザー、ルール次第で有用性が変わる60mmビームスプレー(まあこれは元のルールが酷すぎるからねぇ)やメーザー類と、クセの強いものが多く、ハンターチームが使いこなすのは容易ではない(メタルヘッドの多くの兵器と同じく、特定のシチュエーションでのみ鬼のような威力を発揮するので、用途や状況の決め打ちができないハンターチームにはとても扱いにくい)。しかし、火器としてのポテンシャルが低いわけではないので、使いこなせば戦力アップになるはずである(だから、あの非常識な価格設定はぜひとも改定しておきたい、というのが筆者の意見)。

大型レーザーについてスペック面から考えると、対策のある相手に対しての火力は実弾火器に見劣りするものの、特筆すべきはやはりその軽さだろう。また実用性が高いと思われる10mmパルスレーザーor20mmマルチレーザーと40mmビームキャノンの間には相互補完関係がある(近ければパルス、遠ければキャノン)。結局、用途が限定できずとも大型レーザーがその真価を発揮するのは、乗員と実弾兵器を十分に(30mm機関砲2門とか)搭載した大型メカに副武装として複数種類搭載した場合である。そうすると火器だけで大量のTPを使うことになるから、戦車、装甲車、一部のホバータンクくらいしか選択肢がなくなる。前述の通り装甲車とホバータンクはフルチューンするには効率が悪いので、実は、戦車が大型レーザーを有効活用する最適プラットフォームということになる。

しかし筆者としてはそれだけでは面白みに欠けるような気がしてならない。やはりここは、圧倒的な軽さを利用して小型中型のメカに積んでみるのがハンターっぽいではないか。レーザー類のみ最終命中率半分でENC30までハンギングを認める(だって反動とかなさそうだしいいじゃない)という独自ルールは、この辺の事情を考慮したものである。ハンギングによる搭載を認めれば、シチュエーションごとに他のメカに乗せ替えて使えるため、稼働率も高まるだろう。以下では価格改定とハンギング設置を両方適用する前提で話を進める。

さて軽いメカというとまずはバイクだが、攻撃メカとしてはそんなにREFが出ないことが足枷になって、けっこう面白いバランスになる。一番極端なのはクラッカーに10mmパルスを積んでインドアで使う案。アクトポッドには先制され1発でも本体にもらえば落ちるが、ローラーモードのソルシェにはビレリブロックでREF勝ちでき、撃てさえすれば阿鼻叫喚の火力を発揮できる(ミニレーザーと違って対物○だし)。ブースト全開のホバータンクにもギリギリ先制できるとはいえ、中型以下の攻撃メカには勝ち目がないうえ射程負けするので野戦では使いにくいだろう。オサフネは遅いしインドアで使うのも不自然だがとにかく大破しにくい。元が遅いのでターレットサイドカーを併用するのがよいと思う。大型レーザーにとってオサフネは最善のプラットフォームではないが、オサフネにとって大型レーザーは最善の搭載火器といえるだろう。

もうひとつの軽量級ホバイクはどうか。こちらはとにかく速いので、40mmキャノンを積んでやれば超高速駆逐マシンになれる(インドアで運用するのはさすがに不自然だと思う)。ただ極限まで薄いので、簡易ホバーザックのコンバットシェル(と飛んでいるシァバリエ)に肉薄されると終わる。ほとんど1発ネタの領域ではあるが、500-1000m距離でもっとも早い射撃になるため「どうしても先制で1発入れなければならない」状況で一瞬の大活躍が見込めるほか、追撃中にカーゴの中で換装して一気に追うような使い方もなくはなさそう(ルール的に戦闘ラウンド中の換装は非現実的だが、そこはそれノリとアドリブでなんとか)。またシェルビンスクを使った強行偵察のバックアッパー(300mくらい後ろからついて行って、もし味方がソルシェやスティンガーに追われて逃げてきたら、追跡者を迎撃する)としても一応使える(飛んでいるソルシェにREF勝ちできるメカが、ホバイクとホバーザックのシェルと飛んだシァバリエorスティンガーしかないので、貴重ではある:が、スティンガーで迎撃した方が早いと思う)。

中量級戦闘メカに副武装として積むにはTPが厳しい。ここはやはり主武装とするのが妥当で、市街戦仕様で500m以遠を捨て、10mmパルス(40mmキャノンではどうせ30mm機関砲とは撃ち合えない)を積んで余ったTPを装甲に回す案は、アウトレンジ攻撃さえもらわなければ十分にバランスする。これらのメカに大型レーザーがもたらすのは、大火力よりもTPの余裕、ひいては硬さである。となれば「TPを余すことで硬くできる」メカが適するわけで、ポケットタンクかガンドック、場合によってはインセクターというのもあるかもしれない。筆者のハンギング搭載ルールを採用している場合、どのメカに積むかと考えるよりも、その都度都合に合わせて乗せ替えをする方が柔軟だし効率的だと思う(中盤ごろにはチャンピオンやトップヘビーが1台くらいは余っているものだし、インセクターもどこかで拾っているかもしれないので、レーザー用の極厚装甲仕様にしておく:これらのメカって、同時に使うことはめったにないと思う)。

ホバーに積むのは(レーザーとメカの両方が)もったいない気がする。大型レーザーを積んでもあまり硬くできないし、20mmバルカンや30mm機関砲と比べて大きく火力が上がることもない。バギーは活用しにくいだろう。イダテンは(オサフネに対する優位性が)微妙だし、シァバリエの母機には子機の射程を補うという重要な役割がある。装甲3分割の大型メカ(中型以上の戦車除く)だとTP稼ぎのありがたみが落ち、快速仕様のレミングが余っていたら積んでみてもいいかな、くらいだろうか。コンバットシェルは、シァバリエ(飛べばメカREFだけで鈍重メカに先制できる)が10mmパルスと抜群の適正を示すが、ソルシェとの空中戦に40mmキャノンを使っても有効打撃の確率的に分が悪い(長距離は母機に任せるのが無難)。


キャンペーンシナリオの方針例

GMが好きに決めればいいだけの話ではあるが、なにしろ戦闘結果でのシナリオ崩壊が起きやすいため、ある程度の方針みたいなものはある。以下、マスターズマニュアルの記述はほぼ全面的に無視して、必要を認めたもののみ選択的に採用する前提。


大まかな進行

最初のミッションは、ミュータント退治やバンディットからの護衛なんかでまあよろしかろう。プレイヤーがベテランばかりなら、重要物品の捜索とか時間制限のある輸送とか、少しアクセントをつけてもよいかもしれない。デコイを運ばされるとかミュータントの餌にされかけるとか、PCを冷遇するというか、意図的にドサ周り的な仕事をさせて、情報の不足や足元を見た依頼や珍人物からの依頼などでどんどん酷い目にあってもらう。シティミッションも1回くらいは混ぜておき、プレイヤーの反応を見て中盤以降の構想を練りたい。

殲滅ミッションは極力避け、序盤の締めくくりにどーんと1回だけというのがオススメ。できれば最初からの殲滅シナリオではなく、動いているうちに成り行きで総力戦になるような形が望ましい。3〜4シナリオ目くらいのタイミングだろうか。これを契機にハンターチームとしてある程度名を上げ、またメカニック店や情報屋やヤミ商人やサイバー医師などバックアッパーとのコネクション構築をひとまず終え、本格的なハンター活動に入る。各PCが一通りの装備を整えられるくらいの資金も提供しておきたい(トレーラーや20mmバルカンやマグネットアーマーシステムにはまだ手が届かないくらい)。

中盤は行動範囲の広がりに合わせたミッションがオススメ。典型的には「お前らこの間トレーラーを仕入れたんだろう?だったらこれを頼めないか」といった、チーム体制の強化が次の成果につながるような展開が望まれる。公的機関の下級管理職くらいの人物とコネクションを持たせて、その依頼で動いてもらうような形も面白い。地元のハンターチームのいくつかとも顔をつないでおいてもらい、必要であればNPCの補充もしておく。ドサ周りシナリオも1回くらいは混ぜてハンターの立ち位置を再確認してもらうとともに、思いついた下らないネタ(面白発明とか珍種のミュータントとか)があればまとめて投入して息抜きの回にしてしまう。後の項で紹介するシティ設定を採用するなら、地域性のあるミッションを中心にするのがよいだろう。

中盤の締めくくりはやはり、企業間闘争とか公的機関の裏の仕事など社会基盤の外縁にちょっぴり食い込む感じのものだとか、地元で有名クラスの賞金首を逮捕したり名のあるハンターチームを出し抜いたりといった名声を伴うものなどを用意して、エリートハンターチームとしての地位を勝ち取ってもらう。序盤の締めくくりが殲滅ミッションだったなら、護送や情報収集など少し地味めな(しかし重要な)任務を用意したい。これも3〜4シナリオ目くらいのタイミングだろう。合計で7シナリオ前後だが、締めくくりシナリオの失敗で再起を図ったりすればもうすこし回数がかかる。チーム内の投資が十分なレベルに達して、任務に応じて自由に組み替えられる程度の資金を提供しておく(大型レーザーやミサイル類を気前よく使える程にはしない)。

終盤は企業の私兵や秘密チーム、有力人物の手先など組織力のある相手に対して、ハンターチームらしく立ち回ってもらうのが王道。人手不足がどんどん深刻化するので、パートナーとなるハンターチームや人員を派遣してくれるパトロンを用意して、小規模な組織力を持たせる案もある(すごく重くなるので、プレイヤーやGM自身の熟練度が追い付くよう工夫しておきたい:総力戦になるようなシナリオは全員の体調がよい日にやろう)。そこに、個人的な縁故からの個人的な依頼(肉親を護衛して欲しいとか、記念品を探し出して欲しいとか)を1回くらい混ぜてスパイスにする。報酬は金銭よりも情報や機材やサービスの提供にシフトしていった方がスムーズだと思う。後の項で触れる世界設定を用いるなら、活動の本拠をメガ=シティからタウンに移すこともあるだろう。最後のシメはGMのセンス次第。


注意事項

序盤は「悲惨な目にはあわせるが全滅はさせない」方針がよさそう。とくに、ハンターチームと対等近い戦力を持つ敵には駆逐能力を持たせない方が無難。ミュータントなら逃げるのが簡単でよいし、相手がバンディッドならポケットタンクではなくガンドッグに乗せるとか、初手でコケたときに即終了にならない配慮が必要。情報や能力が不足する中でなんとか誤魔化しきって任務を遂行する形が望ましい。

中盤は能力の向上を活かしてもらうだけでなく、新戦力の欠点も突いてやって運用の難しさをクリアしてもらう。主力メカの大破なども1回くらいは経験するだろうし、このくらいになれば生存は自己責任で全滅して身包み剥がれて身代金まで取られることもあろうから、金儲けシナリオや再起シナリオを1回分くらいはスタンバイしておく。いっそのこと、元敵対勢力の手下として雇ってしまってもいいかもしれない。PCが死なないように配慮するよりも、全滅した後にも話を継げるよう下準備しておくことに注力したい。

終盤になると全滅してもらっては困る状況が増えるが、それに反して全滅リスクはどんどん高まる。本気でピンチになったら騎兵隊や助け舟を出すのもやむを得ないため、お助けキャラを事前に作製しておいて、助けてもらったことへの恩返しシナリオみたいなものも用意しておくとよい。

序盤の締めくくりである程度の名声を得てもらうことは、PCがバンディッド化しないように仕向ける上でも重要。本当にバンディッドになってしまったらそれでも構わないと思うが、1〜2回バンディッド活動をしたら復帰シナリオを用意してあげたい(それも蹴るならバンディッドのチャンピオンになってもらうしかない:最初からそのつもりでキャンペーンを組むのも一興だが、結局は公的機関とのやり取りなどが求められるようになる)。

ごっこ遊びが主眼なのでマンガのキャラクターを出すことなんかも多いと思うが、ワンマンアーミー的なキャラや大戦力の指揮官なんかはチョイ役で使った方が無難。全体の雰囲気をつかむ例として使うなら、事前に「〜風で」などと打ち合わせておいた方がよい。プレイヤーが知らないキャラや設定を出しても妙な空気が流れるだけなので、趣味の把握はしておくべき。未来スポーツや未来芸能の類は依頼主側の絡みで出すのが無難で、PCが積極的に参加するなら最初からそういう設定でやった方がよい。


戦利品とか捕虜とか鹵獲とか

支配企業の開発データとか大物のスキャンダルとか貴重な生物種とか、一介のハンターチームが入手しても売り払うしかないようなものを入手させる場合には、それを引き受けてくれる専門家を事前に引き合わせておくべき。そういった貴重品をただ売り払うだけよりも、知り合いに引き渡してなんらかの社会的影響があったらしいことを知る方が、展開として面白いと思う。

捕まえたバンディッドは警察にでも突き出すのだろうか。ある程度有名な犯罪者を何人か逮捕しておけば警察にもある程度顔が利くようになるだろうが、下っ端ばかりなら警官にメンドクサイ顔をされるだけで終わるのかもしれない(そのくらいルーズな治安組織の方が、話を進めやすいと思う)。アーミーなど大組織の構成員を保護あるいは捕虜にした場合は、友好組織なら「バンディッドの撃退に協力した際多少の被害が出た」ことに、敵対組織なら無力化したうえ放置するのがお約束の対応。あまり挑発して恨みを買っても損なので、軽はずみな行動はNPCにたしなめさせよう。

バンディッドの持ち物を入手したときに盗品扱いになるのかどうかというのは微妙な問題で、まあそんなに目くじらを立てなくてもよいのかなと思う(警察経由で持ち主に返すのがタテマエだが、平凡な量産メカで盗難届けも出ていなければ、引き渡そうとしても「あーいいよそんなの持ってって」とメンドクサイ顔をされるのが常、とでもしておこう:PCに渡したくないモノがあれば「被害届出てたんだけどxxなかった?」みたいな流れで回収してしまう)。ハンターチーム同士なら、よほど険悪な地域でない限り、任務外で身代金を取ったり身包みを剥いだりといった風習はないものとした方が無難。相手が地元のチームだった場合はなおさら、ある程度の温情を求めるのが自然だと思う(貸しを作ることで利益が得られるシステムになっている、という情報を伝えておいた方がよさそう)。

バンディッドをバイクに乗せると頻繁に鹵獲される。意外と持っていかれやすいのがコンバットシェルで、主力メカに地上で勝てるほど火力はないし逃走できるMVもないため、大勢が決したら(バーサークしていない限り)降参するしかない。主力メカはほぼ間違いなくスクラップになるが、親分格を乗せている場合は投降することを考慮しておきたい。随伴メカがポケットタンクや戦闘ホバーでも、たとえばMV100で300m走ろうと思うと逃げる前に確実に落とされるため、玉砕させるのか降参させるのかある程度考えてから出した方がよい。量産型のチョイ役バンディットの場合、基本的にPCが欲しがるクラスのメカは持っていないため、まとめて中古屋に引き取らせるくらいだろう(ゲーム上はわざわざ処理しなくていいと思う)。

アーミーの特別仕様メカを鹵獲できるようになった頃には、持ち込み先の心当たりもできているような進行が望ましい。鹵獲したメカそのものよりも、別途の報酬が得られるシステムを作っておくのが無難だろう。これも前述の貴重品と同じく、落として行ったはいいが使うのは物騒だしメンテもままならないしという状況を作るよりは、前もって有効活用してくれる人物を用意した方がスムーズ。

警察やアーミーにチームごと逮捕されてしまう事態は、GMとしても厄介。死者続出の次くらいにキャンペーンの継続が難しくなってしまう。当局にある程度顔が利くようになるまでは、あまりハードな違法行為を依頼しないのが無難だろう。準備ができていない段階で成り行き上逮捕されそうになってしまったら、ある程度のご都合主義的対応もやむを得ないかもしれない。


チーム編成と仕事の種類

ある程度ゲームが進むと、チームに「得意な仕事」のようなものができ始める。ホバータンク+パラダインプラスの快速チームやインセクターを絡めた局地戦チーム、トレーラーで移動しダッシュローラーザックのコンバットシェルとモノバイクで突入するインドアチームなどいろいろな形態があり得て、それぞれ適するメカがかなり異なるため万能チームは作りにくい。

ここはあらかじめある程度チームの志向を確認しておき、それに沿った形で依頼を作るのが得策といえる。もちろん、プレイヤーがベテランならあえて苦手な仕事を振って四苦八苦してもらうのも手だし、シナリオの途中でワンシーンだけウィークポイントをついてやるのも面白い。苦手パターンを回避するために工夫を凝らしてもらうのも一興だろう。

資金を限界まで突っ込んで高級メカを買うのがハイリスクなゲームなので、プレイヤーが初心者の場合はお金の使い方についてある程度の情報を伝えておいた方がよいと思う。たとえばランドブラスターでいえば、ホバータンクを買える資金ができたとしても、すでに持っているポケットタンクが壊れるまで乗り潰すつもりで貯金を続けた方がよい(どうせすぐ壊れる)。バウンサーは装備を失うリスクが小さいし、とくに防具は生還率に直結するためさっさと買った方が得だろう。ブロックバスターならサブマシンを用意して使い分けるようなパターンもあるかもしれない。

AIが増えてくるとPCとGMの負担も大きくなるので、ある程度の調整というか、プレイヤーのスキルの一部的な扱いで流す運用もありだと思う。ボディ持ちのAIをNPCとして出すのもなくはないかもしれない。AIだけ乗せたメカをデコイとして使う案は、REFが低い(表現としては反応が鈍い)ことでバレることにしておきたいが、あえて鈍い反応を見せて騙し討ちにするのはアリだと思う。無線の扱いはとても面倒で、通常の無線は(自然環境によってもジャミングによっても)たやすく妨害されることにしておいた方が無難(分単位の時間をかけてじっくり調整すれば通信はできることにしておく)。AIのメモリだけ移植するような操作も扱いが面倒になるので、バイオ素材を駆使しており一部だけ切り離したりはできないとしてしまうのがラク。

バウンサーが剣術に走ったりするとまた話がややこしくなるが、まあライト系のゲームなんだし、レーザーブレードでホバータンクをぶった切るくらいのこと(ヘリや戦車までイケるかどうかはまた別だが)はあってもいいんじゃないかと思える。重コンバットシェル(標準マニュピレーターが着けられないとは書いていないし)にレーザーブレード(筆者のルールではSTRボーナス有効)や高周波ブレードを持たれると凄い火力になるが、重コンバットシェルだしまあいいだろう。

ある程度の得意業務が確立したら、対応任務を広げる方向に進むのが普通だと思う。そうしてくれた方が再起不能被害が生じるリスクも小さくなるし、苦手任務を振って対応の範囲を広げさせる働きかけはやはりあった方がよい。というか、あまり細かいところをケアしないルールなので、スペシャリストになられてしまうとゲームの方がもたない(大雑把なノリでいろんなことをやってもらった方がよいと思う)。


野暮を承知でリアル(っぽい)考察


原子力はどうなってんのか

この手のゲームを考えるとき、戦術核兵器はなかったことにしてしまうのが一番なのは間違いない。性能的には、1960年代のM-388 デイビー・クロケット(W54)でさえ、20キロちょっとの重量でTNT20トン相当、放射線の殺傷力も凄まじい(らしい)。メタルヘッドの時代設定で真面目に戦術核兵器を作ったら、それはもう目も当てられないようなことになる(野戦限定で使われるならまだしも、ブービートラップに使われたり屋内使用されたりしたら地獄絵図間違いなし:ニワトリ不要の核地雷も簡単に作れるだろう)。ここはひとつ、技術としては存在するが使用が禁忌になっている(2015年現在の日本並に入手が困難で、使用したときのペナルティも極端に大きい)ことにしてしまうのが無難ではないだろうか。理由は・・・過去に核戦争があってその記憶がうんたらとか、なんとなくこじつけておきたい。戦略核兵器については、技術的に運用できない(飛行機も飛べないくらいだから)でいいと思う。

もうひとつの大問題として、高性能な原子力電池が普及していることにすると、燃料ルールはおろかメカの構造を根本から変更しなくてはならなくなる。しかし、メガ=シティ間の流通を真面目に考え出すと、利用していないと考えるのは無理がある。というのは、メタルヘッドの世界では海運がかなり困難だと考えるのが自然で、だからこそ陸運業者であるハンターに活躍の場があるわけだが、陸上輸送というのはべらぼうにコストが高い。ましてや大陸全土が荒野になっていて、ミュータントやらバンディットやらが徘徊しているとなれば、物を運ぶコストは信じられないレベルになるだろう。そんな条件で、わざわざ燃料なんて重くて安いものを運べるわけがない。いっぽうメガ=シティの立地を考えると、油田が近そうなテキサナはともかく、サン・アンジェルスなんかが100万人規模の生活基盤を支えるには、原子力以外にどうしようもないはずである。原子力は支配企業の独占技術になっていて、同時に裏で原子力アレルギーを煽ってたりとか、まあそんな枝葉をつけつつユルめに理解しておくのがよさそうである。

なお、もしメガ=シティ間に補給が可能な中継地がないのだとすると、大量の燃料(と運ぶ人の生活物資)を用意して走らなければならず、運べる荷物がその分減るわけだから、輸送コストはさらにハネ上がり、流通の規模は小さくなる(リアル世界の流通がこれほど活発なのは、海運やパイプライン輸送の圧倒的コストパフォーマンスに支えられている部分が大きく、基礎資源が行き渡っているからこそ陸運も成立しているのである:海運の設定に付いては後の項で触れるが、支配企業の独占事業としたい)。

筆者としては、支配企業にとってもメガ=シティ間流通は必要なもので、効率化のための働きかけをしていないとは考えにくく、補給可能な中継地は作られていると考えた方がよさそうに思う。というか、ハンターはある程度ありふれた存在だというのが筆者のイメージで、だとすれば流通の規模はそれなりに大きくなくてはならないし、ごく限られた人しか挑戦できないような途方もない事業をしているわけでもないはずである。なので、メガ=シティ間の流通を支えるインフラが、それなりの規模と密度で存在すると考えるのが自然に思える。その場合原子力や送電線の存在が不可欠なわけで、メタルヘッドの世界には不完全ながらメガ=シティ〜タウン間送電線が存在し、ごく一部に自前インフラを持つタウンもある(というか、そうしないとネオ・アップル〜サン・アンジェルス間が遠すぎる)としておきたい。

ついでなので、この送電線の多くは架空電線路(鉄塔とかが異常気象で腐ったり倒れたりする)ではなく、もともと流体を通していたパイプラインの中を(崩落していた区間は迂回したり、根性で新設したりして)通信ケーブルとともに通してある、という設定はどうだろうか。パイプラインの破損は日常茶飯事で、これを監視する役目をハンターユニオンの一大事業にしてしまう(運用主体はもちろん支配企業で、大きな破損を修理できるのも専門業者だけだが、後述の緊張関係から中継地である貿易タウンが主な実働組織で、人手不足を補うためにハンターユニオンに一部作業を依頼する)。これだけ重要なインフラなら莫大な資源が投じられるはずだし、そのオコボレでも十分ハンターみたいな職業が成立すると思う(初期のミュータント排除依頼をパイプライン絡みにするとか、ハンターと後述のタウンアーミーがお近づきになるイベントに使うとか、キャンペーンへの繰り入れができそうだがどうだろう)。通信送電ネットワークは3大メガ=シティ間でリング状になっており、午後のダウン率はそんなに高くない(保守作業は昼間しかできないので、夕方以降に破損すると翌日の昼くらいまでは復旧しない:破損が1箇所なら電力も通信も迂回可能)。


航空戦力とコンバットシェル

航空機については忘れたことにしてもよいのだが、導入する場合の目安として一応。航空機を縛るための背景として、高く飛べない障害(相克界的な)と長距離を飛べないor断続的に飛行不可能になる障害(磁気砂嵐とか)があり得るが、前者の方が縛りとしてはキツくなると思う(もちろん併用してもよい)。ここでは、異常気象が頻繁に(というか常にどこかしらで)起きるため航空機での長距離飛行は現実的でなく、上空ほど異変が生じやすく、内燃機関を採用するのもムリ(動力は電気のみ)ということにしてみよう(背景と設定の合理性についてはあまり悩まない方がよいというか、専門家が寄ってたかって分析しているリアルの兵器や戦術だって、みんながこうだと思っていたが実際試したらこうだったみたいな話はいくらでもあるので、仮に想定するような条件について突っ込んだ考察をしても実益がない:趣味で追求するのは止めないが、メタルヘッドのノリには合わないと思う)。

航空戦力は移動ヘリポートと小型ヘリの併用が主流。匍匐飛行や高高度飛行(5000mくらいまで実用的だということにしようか)はベテランパイロットが万全のサポートを得ながら行うもので、戦闘ヘリ的なものは一般的でないことにしてしまおう。都市近郊では大型ヘリも用いられるが、遠隔地が対象であれば地上を輸送して必要なときだけ飛行する運用。飛んだら落ちるのは当たり前の条件からオートローテーションができない固定翼機はほとんど運用されていないことにしてしまう。高度は100m単位くらいで大雑把に扱った方がラクかもしれない。カーゴの天井をヘリポートに改造すればバンパイア・バット程度のヘリは積める(もちろん輸送時にはガッチリ固定する必要があり、再搭載も原則カーゴを停止させなくてはならない)ことにしようか。簡易ヘリポートセットは$100,000でTPは消費しないが、カーゴの上面装甲が0%になるといったあたりでどうだろう。電気駆動のプロペラ固定翼機を設定して近接航空支援なんかをやらせても面白いかもしれないが、ちょっとやそっとでは手に負えないと思う。

確証はないが、コンバットシェルの飛行を真面目に考えると多分不可能である。あんなダンゴみたいなものにロケットエンジンを積んでも(ごく低速ならいざ知らず350km/hオーバーなんていう速度で)飛べるわけがない。棒の部分を外したロケット花火(あるいは、下手をしたらねずみ花火)のように、どこに行くかわからずクルクル飛び回るのが関の山である(ジャンプなら頑張れば可能そうにも思えるので、リアル路線のゲームではそちらを採用していることが多い)。おそらく、真面目に飛ぼうと思ったら個人降下翼GRYPHONみたいな翼を背負う形状か、手足が生えた飛行機ないし打ち上げロケットみたいな恰好になるはずである。大気中を高速で飛ぶ以上、安定翼の類を全部取っ払うわけにはいかない。ロケットの方式も気になるが・・・再着火もできる(よね?)し、着火したらすぐ飛べるし、それなりに出力調整もでき、後述するように1000KWクラスの推進力がある小型軽量ロケットエンジン・・・化学ロケット燃料で液体とは書いてあるけど、ジェリカンの中身って何なんだろう。

ゲームなのだし、ルール上飛べることになっているものをいまさら云々しても始まらないというか、あんなモンが飛べるなら普通の小型飛行機にロケットエンジン積んだら当然飛べるよね、みたいなことは言わないお約束にするしかない(これはゲームで、ましてやメタルヘッドなんだから)。ともあれ、普通に考えるとコンバットシェルのMV値はザックの推進力でなく機体の安定性を示している=推進力自体は余っておりまっすぐ飛べる限界がMV値ということになろう(元が「脚MVの100倍」なんていうテキトー極まりない設定なので、気にするだけアホらしくもあるのだが)。単純計算で、シェルの投影面積を2m^2(肩幅2mの胸厚1m)として、100m/s(MV300=360km/h:ちょうど亜音速の領域にかかるかかからないかくらい)で空気抵抗と釣り合う出力を考えると1200KW=1200KN*m/s=1200Kgm^2/s^3くらい。コンバットシェルが中の人込み500kgで3秒かけて200m動くのだとすると、低速域の加速度は360m/s^2(ACC1080≒36G)くらい。重さが1000kgで空力特性がすばらしかったとしても10Gくらいにはなるだろうか。

これはそれなりにいいセンで、シェルは垂直加速も水平加速と遜色なく行えるらしい(ことになる)。ちなみにこの推進力(と空力性能)なら、コンバットシェルでの空挺降下(大気圏外から突入してくるなら話は別だが)にパラシュートなんて必要ないし、シェルビンスクのハードポイントにバリアブルフレームを使って大型小型のプロペラントタンクを積めるだけ積めば、高度5000mくらいまでは余裕で行って帰って来られる(ものすごく高いところから自由落下させても、加速力10Gで最大MV300なら、1GだとMV240くらいにしかならないはず)。ただまあ静止状態から3秒で400m(という解釈自体がドンブリ計算で、一瞬で最高速度に達している計算になってしまうが)というのは生身の人間ではちょっとムリで、2010年に地上車のゼロヨン(というか1/4マイル)の世界記録3.58秒が達成されたときも、ドライバーは鼻と耳から出血したそうである(Gがキツいのは最初の0.1ないし0.2秒くらいの間のよう:終速は600km/hを超えていたそうで、メタルヘッドのACCに換算すると400〜450くらいか)。まあシェルがブースターザックでぶっ飛んでいくときのイメージは、ロケットエンジンを積んだドラッグレーサーの加速シーンとあまり変わらない感じを想像して、そう大外しではあるまい。

これらをルールに反映させようと思うとすごいことになるので、ムリに導入する必要はまったくない。ヘリが戦車キラーになれるよう再設定して、コンバットシェルをヘリキラー(上を取れるから)の位置に据えるようなルールも面白そうではあるのだが、運用に必要な人数が増えるのでゲームの重さがネックになりそうな気がする。なお、航空輸送が簡単にできる設定にしてしまうと流通業者としてのハンターチームの地位が失われるし、攻撃機や爆撃機に出てこられると銃撃戦が崩壊してしまうので注意が必要。


コンバットシェルの機動戦術

前の項で触れた「コンバットシェルは垂直移動も速い」という前提に従って戦術を考えてみる。HEXマップや十字砲火ボーナスなどを導入しないと意味が薄いと思う(筆者の装甲ルールを採用している場合、90度の十字砲火は必ず片方が側面射撃(とくに装甲車は構造的に脆い)になるし、上面射撃も従来より少し有効なので、けっこうメリットがありそう)。もうひとつの前提として、筆者の運転ルールを採用しているとき、コンバットシェルはMV100(墜落しない最低速度)で飛行中に60度(シァバリエで90度)くらいまでの旋回をなんとかこなせる(REF40のサイボーグが操縦していればSR1/2くらい:スキル200%なら成功率90%)。またブロックバスターP7「[1.2.2]飛行とブースター」に「進行方向と逆方向に全力噴射することで、3秒以内にMV0までの原則、また燃料を使いきるターンには半自動的に地面に軟着陸するようになっています」とあるから、飛行中に1ラウンドかけてMV0まで減速し、違う方向に再度飛ぶのも自由とする(着地できない高さで減速すると墜落するからコンバットシェルは上空に向かっては飛べない、と主張することは可能だが、筆者としては空中でも制動できるとした方がずっと自然だと思う:だって空中で減速しないことには軟着陸なんてできないんだし、軟着陸可能な程度の減速が可能なら方向転換だってできなきゃおかしい)。もちろん、いったん射程外に着地して、主力同士の接敵とタイミングを合わせることも可能だろう(というか、火力を集中できるためその方が有利だと思う)。

ということで、まずは単純な水平展開から。
 
斜め前方に飛び出してターゲットに3方向からの射撃を加える。ターゲットの背後を取る形だとなおよい。さらに、水平移動での迂回だけでなく、高さを活かして上から回り込むことも(搭載火器の射程が一律1000mなのがおかしいだけだが、ルール上は)可能なはずで、

射程1000mのメカを相手に相手の斜め後ろ45度まで到達しようとすると、相手の射程範囲を球と見て切り取った扇形の弧の長さが2300mくらい、MV300なら8ラウンド、MV450なら5ラウンドで微妙に足りないくらいだろうか(プロペラントタンクは必須だと思う)。ただし相手のメカも(数百mくらいは)動いているので、シェルは追い付けても地上の味方主力メカが追い付けない可能性がある。また正面1000m距離から45度上方に飛び出してMV450で2ラウンド移動すると、水平距離300弱の垂直距離700ちょいになる(次のラウンドで高度が1000mを超えるため、射撃するつもりなら次は空中制動ということになる)。メタルヘッドの射程はあくまで、移動フェイズがすべて完了した時点で当たる当たらないという問題であって、有効射程を横切る動きをしても、最終位置が射程圏外なら届かないということを再確認しておいて欲しい。


勝手に世界設定を再構築してみたい

例によってマスターズマニュアルは完全無視。


シティの様子

メガ=シティは同心円で区切られたモザイク状の広がりを持つ。半径5〜10kmくらいが中心部(2015年現在の東京で言う環状6号=山手通り/C2中央環状線くらいの規模:札幌で言うと、南〜南東は澄川から福住、東〜北西は札樽自動車道沿い、北だけ麻生まではみ出るくらいが半径5km)で「センター」と呼ぶ。支配企業などが集中しているのはセンター半径の半分くらいの地域で「コア」と呼び、警備が厳重。センターの半径の倍くらいまでが都市圏(環状8号/外環道くらい)で、このドーナツ状の地域を「シティ」と呼び、それ以遠が郊外(半分無法地帯)になる。センターとシティでは法律が異なり、前者の方が治安面で厳しい(後述)。

このドーナツ構造はさらに細分化できる。コア周辺は高級住宅街、センターの外縁付近は副都心や都市機能(アーミーを含む)を司る地域になっており、住宅街はコアに勤務する人やその家族が住む地域と副都心の関係者が住む地域が交互に並ぶ構造。センターの外縁部からコアへは交通手段も直通でない。人が多く住んでいるのはその外側で、放射交通の周辺が工業・商業地域(食料は工業生産品であることに注意)になり、その周辺に住宅街、これらひとまとまりをシティブロックと呼ぶ(商工業地域を挟んで2つの住宅地を含むのが普通、住宅街単位のまとまりはサブブロックと呼ぶ)。
 
1ブロックの人口は数万〜数十万人くらいのオーダー、メガ=シティ全体では数百万人くらいのオーダー(文字通りに「メガ」シティで、オリジナル設定の1億人規模というのは却下する)。人口を大幅に縮小したのは、環境が極端に厳しくなると面積の大きな都市は維持できないし、高い人口密度も実現しにくいであろうという推測による。住宅街にも、厚い装甲板(メカ用のステンレス装甲と似たようなもの)を貼り付けたコンクリート塀や悪天候に備えたシェルター、地震(も多発していることにしよう、この際)でのライフライン寸断に備えた備蓄設備などがあり、土地の利用効率は低い。さらに、災害復旧が進んでいない地域や災害対策が取れない地域が未整備地区(後述するがスラムは整備地区を中心に構成されるもので、未整備地区を生活の中心にしている人はほとんどいない)として点在しており、住宅自体は密集型であるものの住宅街として見るとまばらである。災害は過酷で、年平均すると人口の0.1〜0.2%くらいが失われる(参考までに、1970年における日本の交通事故死者数/総人口がだいたい0.0165%くらい)。コアから見た副都心はシティブロックを統治するための出先機関に過ぎないが、シティブロックを展開の中心にする有力企業もある。

ライフラインやシェルターなど生活に必要な設備を共用する集団は強い利害関係で結びついており、シティブロックの形成単位となる。この小さなまとまりをホームブロックと呼ぶ。ようするに大型団地みたいなもので、人口数千〜一万人くらいの規模。住人は一般に保守的で、ホームブロック内では互助的である。これに対してシティブロックとシティブロックの間はスラムになっており、流動的なインフラ利用を前提に通年固定の住居を持たない住人が多数を占め、メガ=シティの全体的なマンパワーの観点で流動性の確保を一手に引き受けている(スラムは俗称で、副都心当局などでは流動基盤地域と呼ばれる)。スラムの住人は概ね現金な性格をしており、自分に利益をもたらす部外者には親切なのが普通。シティブロックとスラムの本質的な違いは生活様式であり、経済力や生活水準の優劣は絶対的でなく(裕福なスラムや高度にインフラ整備されたスラムも存在するが、住人間の格差や全体の浮き沈みは激しい傾向がある)、どちらの地域でも生存上の第一脅威は天変地異である(一般にスラムの治安はシティブロックよりも悪いが、スラムの住人が犯罪に巻き込まれて死亡する危険よりは、シティブロックの住人が災害に巻き込まれて死亡する危険の方が大きいのが普通)。実際的な行政は副都心当局が中心で、コアに置かれた支配企業による協議会(実質的にメガ=シティの政府)はセンター地域のみを管轄するのが原則。環状交通は不完全であったり危険な地域を通っていたりすることが多い。未整備地区を横断する場合は地下鉄が(機能を保っていれば)もっとも安全だが、もともと貨物輸送を考慮しないシステムにムリヤリ貨物を割り込ませているため便はよくない。

このように分断された階層構造を持つ都市なので、一般市民の生活はシティブロック単位でかなり独立している。郊外の利用は大規模施設や資源採掘など(たいてい支配企業の傘下で独自に武装している)がほとんど。メガ=シティから遠く離れた場所にも、タウンと呼ばれる小集落(メガ=シティ間交通や資源運搬のための路村であったり、大規模施設の付属物であったり、さまざま)が点在する。ハンターチームの拠点(というか溜まり場)はたいてい、メガ=シティの外縁ギリギリのスラムと住宅街の境界くらいにあり、立地が限られるため同じサブブロックのチームはご近所同士である。メガ=シティのすぐ外にユニオンのガレージ(武装車両も入れられるが、普通は重量ナンバー2まで:トレーラー専用ガレージは別にある)を借りていることが多い。ハンターユニオンの支部は副都心の外れにある。

治安は、センターではアーミー、シティブロックでは警察、郊外では企業の私兵の管轄。副都心の治安は法律上アーミーの管轄だが、各シティブロック警察の指揮系統が副都心に置かれている都合や、支配企業の関連会社が治外法権的な権限を持つ地域があったりして、かなり複雑である。シティブロックの警察はどこも人手不足で、とくに副都心で大きな事件が発生したときなどは手薄になる。いっぽうシティブロックの住人は、警察を「センターから来た連中」と見なしている節がある。武装しているのが明らかな車両はシティブロック内をおおっぴらに走れないし、依頼人が許可を取ってくれたとしても幹線放射道路にホバータンクや装甲車で乗り入れるのは現実的でない。スラムなら、拳銃程度をホルスターに入れて携帯する分には(自警団や用心棒の類に目をつけられることはあっても)逮捕されることはない。後の項で触れるように、バンディットの本体がメガ=シティにマフィア的な組織を展開している。


ハンターユニオンによる正規輸送業務

この設定のキモは、メガ=シティ間の主要街道は(昼間であれば)ほぼ安全な輸送路であり、ゲームのシナリオに出てくる「本当の荒野」は街道を外れたところにある、という点である。主要街道を使った輸送業務の主体は個々のハンターで、契約もチームごとだが、実務上はハンターユニオンが主導的な役割を担う(以下「正規輸送」と称する:話が前後してしまうが、ルートについては次の項で触れる)。この設定を初めて採用する場合、最初のシナリオは街道がらみにして、プレイヤーに状況を把握してもらうのがよいと思う。

もし北米にアクティブなハンターチームが1500あって、年平均40〜60回くらいメガ=シティ間を通過する(品物を仕入れたり売りさばいたり、異常気象で身動きできなかったり、マシンのメンテをしたり入院したり、輸送以外の依頼を受けたりするので、そんなに少ない数字ではないと思う)とすれば、延べ通過回数は60000〜90000回/年、だいたいで1日平均200回ちょっととしておこうか。すると、同路線を同方向に進むハンターは20〜40チーム/日くらいになる。特別な用事のないハンターは(自分の商売用の輸送や個別に引き受けた輸送をこなすついでに)ユニオンが貸し出す無人トレーラー輸送も引き受けて、自前持ちトレーラーを含めて3〜5台くらいのカーゴを引っ張って進むことにしよう(100〜150台のトレーラーが同日同路線を同方向に進む計算で、人数は片道あたり150人くらいだろうか)。いくら「ほぼ安全」とはいえ夜間の移動は一般的でなく、中継地も限られていることから、複数のチームが固まって輸送を行うことになる。

正規輸送はオークション形式で実施される。まずメガ=シティ間を移動するハンターがユニオンに「何台までの受け入れが可能」という申請をして、ユニオンが「これこれのチームが何台運べます」と情報を公開、荷主がオークションで輸送サービスを落札する(ベテランになると馴染みの顧客や紹介客の分で埋まるようになるため、オークションを使うのはおもに中堅のハンター)。荷主は自分のカーゴを近郊タウンまで運び、ユニオンの車両基地で封印を施し、無人トラクター(またはハンターチームが自前で用意したトラクター)に積み替える。ハンターと合流して出発、AIの指揮権はハンターが持ち、目的の近郊タウンまで護衛と誘導と補給(カーゴには貨物しか積んでいないので燃料が必要ならハンターが運ぶ)を行う。到着すると、またユニオンの車両基地で封印を撤去し、クラッシュチェッカー(後述)の中身が破損していないことを確認して引渡しとなる。このとき、無人トラクターはユニオンがハンターチームに貸し出している扱いで、料金は安い(ゲーム上は無視してよい)が大破したら弁償しなければならないし、ある程度の実績がなければ貸してももらえない(新人時代は路上障害物撤去やミュータント駆除などでがんばるのが慣例)。

料金はオークションの結果次第だが、相場として、トップクラスのチームにカーゴ4台(5人チームでカーゴ5台が支障なく護衛できる目安といわれており、自前のカーゴ1台が加わる前提)を任せて$20,000(経費は全部込み、トラクターの燃料もハンター持ち)、平均レベルのチームにカーゴ2台を任せて$8,000くらい(サン・アンジェルス〜ネオ・アップルは2倍くらい)。輸送専門のハンターはトラクターをレンタルせず、自前で(バックアップ機も含めて)用意するのが普通で、年に$1,000,000以上稼ぐ輸送専門チームもある(あくまで(比較的)安全な街道での仕事であり、トップレベルのチームが1年間フル稼働して個人の収入が$200,000、普通レベルで$50,000くらいの想定)。1口の希望台数が多い場合や、実績がやや足りないチームが複数あるときは、合同(ただし普通は見知った仲に限る)で契約することもある、としておこう。移動は5〜10チームくらいが固まって行い、技量に優れたチームが先頭を走る(が、ミュータントの排除や路面状況のチェックなどがかったるいので、本当にベテランになると最後尾に回りたがるチームが多い)。

オークションの参考としてハンターチームの輸送実績は記録・公開されているものの、このデータは少々クセモノで、輸送事故判定はカーゴ内部の所定位置に取り付けたクラッシュチェッカーという箱の内部が破損したかどうかで行うのだが、ぶっちゃけバイクに追突されたくらいでは壊れない(ルール上もないものとして扱ってよく、横転や大破でもしなければ輸送事故扱いにはならない:銃撃戦で荷物が壊れて困るなら、カーゴに装甲板を貼るのも荷主の責任、というのがハンターユニオンの態度)。到着の遅れも異常気象がない場合で1日2日なら遅配扱いにならないので、結局は個々のハンターチームと荷主の間の信頼商売となる。料金は前金で、上記の事故判定基準を元にした輸送保険(運賃の全額が上限)もユニオンが扱っているが、利用者はほとんどいない(ただし、ハンターユニオンから見たハンターチームの信用度の指標にはなるので、新規の荷主にとっては有用な情報:筆者としては、ハンタークラスのルールを廃止して、この保険の保険料率で代えたいのだがどうだろう)。ユニオンの態度を嫌って自社輸送を行う企業がないわけではないが、社員が荷物を破損したり持ち逃げしたりするリスクを考えるとハンターを使った方がお得で、優秀なハンターは雇われになるのを嫌うため人材確保も難しく、主流にはなっていない。現実問題として、ハンターによる輸送は長年大きな問題なく続けられており、荷主が荷物を失う頻度はそう高いものではない。

この正規輸送はハンターユニオンの主要業務のひとつになっているが、ゲーム上はこの部分を「日常業務」として流し、その合間に受けた「特別な依頼」だけをシナリオに乗せるという解釈が無難だと思う(ハンターも年がら年中特殊依頼を受けているわけではなく、普段は運送業者として普通に仕事をしている:PCは「日常業務」ではそんなに稼がないはずなので、単に「生活費と相殺する」でよい)。


貿易路とインフラライン

筆者の設定を全部盛りにする前提で、メガ=シティ間の貿易路を想定してみたい。メガ=シティ間の距離は計算しなおすことにする。

まずメガ=シティから。サン・アンジェルスはサンフランシスコがネオ・アップル方面、ロサンゼルスがテキサナ方面の玄関口になる。テキサナはヒューストンがサン・アンジェルス方面、ニューオリンズがネオ・アップル方面の窓口。ネオ・アップルはニューヨーク一極集中。主要街道は一部オフロードの区間があり、危険区域を迂回するなどして所要時間が変わることがある。なおロサンゼルスとニューオリンズはメガ=シティの一部ではなく、規模が桁違いに大きいだけの近郊タウンである。サンフランシスコ〜ロサンゼルスとヒューストン〜ニューオリンズの流通は充実しており、非武装の車両で運送が行われる(武装車両は別レーンを通行しなければならない)。

ニューヨーク〜ニューオリンズは唯一パイプライン(筆者設定の、電力と通信用のもの)が完全に二重化されており、主要経路も北回りと南回りがある(主要街道のさらに南を回るオーガスタ経由は保守されていない)。慣例としてこの2つの経路を反時計回りの一方通行のように使っている(ただしあくまで正規輸送に限った話)。南北のパイプラインを途中で繋ぎ梯子状ネットワークにする計画はずっとあるが、着工されたことはない(保守されていない旧道はある)。貿易路が冗長なためタウンの勢力は弱く、大きなタウンはダラム(3日旅程でも5日旅程でも中継地になる)くらい、反対に、アトランタやバーミンガムやシャーロットなど中規模のタウンが多い。ベテランの輸送専門チームは自前の快速トレーラーでニューオリンズ〜アトランタ〜ダラム〜ニューヨーク〜ロアノーク〜チャタヌーガ〜ニューオリンズの3日移動ルートを使うが、ユニオンレンタルの無人トレーラーだと5日かかる。

ロサンゼルス〜ヒューストンは南回りが主要経路で、東側の一部だけ、ダラス、オデッサを経由してパイプラインが二重化されており、オクラホマシティにも枝線が伸びている。フェニックス、エルパソ、サンアントニオが主な中継地で、オデッサ回りとメイン経路の合流地点にポープという新興タウンができている(規模は小さい)。エルパソは北米最大の貿易タウン。サンアントニオはテキサナの勢力圏内だがフェニックスは独立勢力。装備が充実したハンターならオデッサ回りよりもさらに北を回る(オクラホマシティから西進)ことが不可能ではないが、中継地はない。南方(メキシコ方面)へのアクセスも同様に険しい。全速力で飛ばしまくれば、ロサンゼルス〜エルパソ〜ヒューストンを1日+1日で進むことは可能だが、危険だしフルチューンしてもトレーラーが付いていけないので、輸送のためにこれをやるハンターはいない(無人トレーラーを使う場合は4日旅程)。

サンフランシスコ〜ニューヨークは北部街道と呼ばれる新しい主要経路で、開通前はテキサナを経由していた。ソルトレークシティはサンアンジェルス、シカゴ(というか五大湖南岸)はネオ・アップルの勢力圏で、輸送中継地にはなっておらず迂回するのが普通。1日500〜600km程度の移動を前提に計画整備された街道で、途中のタウンはすべて新設(または復興)されたもの。その中で最大のものがシャイアンで、限定的ながら自主資源(原子力発電所と各種プラント)を持ち、旧デンバーからの発掘事業なども行っている。当初サン・アンジェルスとネオ・アップルが共同運営する予定だったが、ロサンゼルス包囲事件(後の項で触れる)を受けて独立運営とすることになった。標準所要日数は、サンフランシスコ〜シャイアン、シャイアン〜シカゴ、シカゴ〜ニューヨークが各3日で合計9日、シカゴ〜ニューヨークは2日で走るチームもある(ここ以外は、中継地の都合で短縮しにくい)。サンフランシスコ〜ニューヨークはテキサナ経由だと(サンフランシスコ〜ロサンゼルスとヒューストン〜ニューオリンズで各1日かかり)標準で11日、速いチームでも9日だから、日数的には変わらない。ソルトレークシティから枝分かれしてロサンゼルスにもパイプラインが繋がっているが、経路の一部が核燃料輸送車(アーミーが護送する)最優先の交通になっており、民間の輸送路としてはほとんど使われていない。

これらの陸運とは別に、支配企業が独占的に海運(メキシコとフロリダ半島の横断のみ陸路で、陸路部分はテキサナが運行)も行っているが、コネのない企業は参加できない。基本的には陸沿い航行で、ロサンゼルス〜マサトランをサン・アンジェルス、ジャクソンビル〜ニューオリンズ〜シダーキーをテキサナ、ジャクソンビル〜ニューヨークをネオアップルの船舶が運行する。輸送量としては陸路の数倍、コストパフォーマンスもよいが、日数がかかり異常気象で運休することも多い。マサトラン〜ブラウンズビル間とシダーキー〜ジャクソンビル間は北米で唯一テキサナだけが所有する長距離鉄道が稼動している。大陸間航路として、サン・アンジェルスは太平洋航路、ネオ・アップルは大西洋航路を維持しているが、輸送量は沿岸航路ほど多くなく、また天候による偏りがさらに激しい(内航外航の住み分けはテキサナとネオ・アップルの一致した方針らしく、互いに領分を越える気はない模様:新規技術の取得に乗り出して競争するより、互いの既得権益を守った方が得だという判断)。


メガシティの歴史

歴史的経緯もおおまかにでっち上げておく。もとは資源とメガ=シティ間貿易を背景にしたテキサナ(バイオ素材や炭素珪素系素材が特色)が先進地域で、ネオ・アップル(金属素材や金融商品に強い)はヨーロッパ南米アフリカとの大西洋航路を握り最大勢力だが北米のメガ=シティ間では対外消極姿勢を貫き、サン・アンジェルス(サイバー技術が高くウランの採掘量が多い)は工業力と太平洋航路を抱えるもののテキサナに頭が上がらない立場にあった。サン・アンジェルスの悲願でありネオ・アップルも協調した北部街道と北部パイプラインの建設に目処が立つと、テキサナの動きが不穏になる。陸路が繋がってもテキサナを経由する輸送量は大きく変わらないが、サン・アンジェルスの主要輸出品であるサイバー素子は軽量高額商品なので輸送額ベースでみるとそれなりに大きく、また南米やアフリカから輸入される希少鉱物資源(サン・アンジェルスの生命線である)もテキサナを迂回可能になるなるうえ、サン・アンジェルスとネオ・アップルの結び付きが強まると外洋航海技術を持たないテキナサが取り残されるという懸念もあった。五大湖周辺でのバンディッド急増、シャイアンでの爆破事件(真相不明)、サン・アンジェルス〜ネオ・アップル間の通信障害(テキサナ当局は単なる中継事故と発表)などを経て、テキサナのアーミーがロサンゼルスを包囲する事態に発展する。

すでに触れたようにこの紛争は痛み分けに終わり、ネオ・アップルの仲介でエルパソが独立勢力として公式に認められ、シャイアンもメガ=シティから独立した運営に方向転換し、いったんは沈静化する。しかしこれがネオ・アップル周辺のタウンに飛び火して、自治やら独立やらを求めるタウンと直轄統治を続けたいメガ=シティの間で内紛状態になる。テロや暴動が多発する中、ネオ・アップル当局がフィラデルフィアへの物資供給停止を決定、10万人ともいわれる難民が発生して事態が泥沼化した。難民の発生でむしろ助かったのがテキサナで、流入した人口を活用して北部開発に注力する(メタルヘッドの世界ではメガ=シティ運営も頭数がものをいう、ということにしておいて欲しい)。いっぽうサン・アンジェルスは、北部街道への投資回収の遅れ(ネオ・アップルの対外消極政策が強まったのに加えて東部の治安が悪化した)とロサンゼルスの復興に苦慮することになった(復興自体は成功の部類に入る成果を上げたが、その間にアラスカのウラン開発が行き詰まり、アラスカ開発に合わせてすでに着手していた旧シアトル地区の事業も棚上げになった:異常気象により試掘設備が全滅したのが直接の引き金といわれる)。

結局、テキサナ(過去の栄光は失ったものの沿岸海運(の中継になる鉄道部分)はいまだに握っている)がなんとか立ち直り、ネオ・アップルも統治体制を強化して(治安は相変わらず悪いが)混乱をひとまず収拾、サン・アンジェルスが(苦労した割に得たものがあまりないが)ロサンゼルス再建を完了したくらいがゲームのスタート時点になる、としておこう。勢力的にはネオ・アップル>テキサナルス側では(当局関係者>サン・アンジェルスだが、そう大差ではない。なおロサンゼルス侵攻に対する市民感情の対立みたいなものはそう顕著でなく、サン・アンジェルスでは(当局に近い筋には恨みつらみの声もあるが)勝利したことになっており「テキサナに一泡ふかせた事件」的な解釈、テキサナでは「また支配企業の連中がやらかして、俺たちも大変だけどロスも災難だったよね」と他人事扱い、ネオ・アップルでは当局と市民の見解が一致しており「2流メガ=シティ同士が起こした揉め事」という認識が一般的。


武力組織の規模

すでに触れた設定変更案でメガ=シティの規模を人口百万〜数百万人程度としたので、以下それを前提に話を進める。

アーミーは対外戦力を持つ唯一の組織で、戦車や大型ヘリを運用できる。リアル考察として、2015年現在の人口に対する現役兵力は、日本で0.2%くらい、アメリカ(沿岸警備隊と海兵隊や州軍などを含む)で0.5%くらい、イスラエルでも2%くらいで、制度上はともかく、総動員をかけても現役と予備役の比率は1:2くらいが運用限界だと思われる(効果的に運用できるのは1:1くらいまでだろう)。メガ=シティ同士がかなりの遠隔地にあり互いに侵攻するのが容易でないこと、安全確保の課題として軍事よりも防災が優先することを考え合わせると、最大でも人口の0.5%(アーミーを重視している人口400万人のメガ=シティでも2万人)くらいが限度ではないかと思える。もちろんこれは軍隊組織全体の数字で戦闘員の数ではないし、ハンターや企業の私兵やタウンの武装勢力などをひっくるめたメガ=シティ圏全体での武装人口(警察以外)は、総人口の1〜1.5%に達する。

警察組織と消防組織は一体で副都心当局が運営し、人員は人口の1〜2%(人口25万人のエリアで最大5千人、人口5万人のエリアなら最小500人)程度、メガ=シティ全体の警察人員はアーミーの3倍程度で予備役の軍人を多く含むことにしよう。大規模な災害やテロに対抗できるような組織ではなく、副都心自体(センター地域にある)の治安はアーミーの管轄、警察はシティブロック地域の治安と災害対策を担当するのが建前。防災と災害対策を重視しており土木技術や重機なども持ついっぽう、武力が必要な治安維持や襲撃の排除はハンターユニオンに委託するか、大規模であればアーミーが出動する。個人武装はせいぜいサブマシンガン程度でライフルを導入している部署は稀、車両は四輪車(ライトニングやグランパあたり)が中心で、装甲板を入れていることはあっても火器を搭載していることはほとんどない(せいぜい放水砲かゴム・スタンガンくらい)。簡易重機として重コンバットシェルを使用していることもあるが、やはり火器は積まないのが普通。戦闘用でない小型ヘリは何機か導入しているところが多い。

ハンターユニオンはアーミーでない公然武装組織(まあ企業の私兵とか、ほかにもたくさんいるんだけど)という微妙な立場にあり、治安活動に関して言えば、警察が固定インフラでハンターユニオンが流動インフラとして機能している(損耗が予想される任務には後者が当たる、というか、シティブロック地域で起きた紛争でセンターの人員を損耗させる必要はないと考えられている)。シティブロック地域は基本的に住宅街で武力が必要な事態が頻発するわけではなく、治安出動というと、ミュータントの襲撃か武装強盗くらい(相手がテロリストならアーミーが出てくる)。人口10万人のシティブロックであれば、サブブロックごとに100〜150人規模くらいのハンターを抱えており人口比で0.2〜0.3%くらいになる(本業が仲買人や傭兵で、便利だからハンターとしての登録もしている、という者もいる)。建前上ハンターユニオンという組織は北アメリカに1つしかなく、各メガ=シティにあるのは支部である(が、活動はかなり独立している)。本部はテキサナにあるが形式的で、テキサナでの実務はテキサナ支部が行っている。すでに紹介した筆者のインフラ設定を使うなら、もちろんパイプライン保守が一大事業になる(この方が納得しやすいと思う)。

メガ=シティ外の居住地区としてはタウンがあり、定住人口はせいぜい数千人くらい。メガ=シティ間流通の中継地となる貿易タウンのおもな施設は、変電所、倉庫、宿泊施設、金融機関、取引所、サイボーグのメンテナンスセンターなど。筆者の設定を使うなら、水やリンゲル液のプラントはエルパソとフォートコリンズ、原子力発電所はフォートコリンズにしかない。防衛力は独自に有するのが普通で、ホバータンクやドッキング型コンバットシェルなど機動力に優れたメカが編成の中心、人員的には最大昼間人口の1〜2%くらい。貿易タウンのマーケットは品揃えが豊富で、メガ=シティのブラックマーケットもここを仕入先にしているが、メガ=シティからの圧力で一部禁制になっている品物がないわけではない(取り締まりは緩い)。メガ=シティに近く路村的に成立しているタウンだと、車両保管と補給と宿泊をパッケージにしたモーテル的な施設が中心。本格的な防衛力は持たないところが多い。有力なハンターは路村タウンに本拠を移す傾向があり、タウンの治安維持にも貢献しつつ空荷のときはタウンへの物資を運び小遣いを稼いでいる。

メガ=シティとタウンの根本的な違いは、規模ではなく生活基盤の独立性で、タウンはメガ=シティからの物資流入なくしては存続できない。このため近郊タウンはメガ=シティの飛び地的な地位にあることが多いが、複数のメガ=シティの中間近くに位置する貿易タウンはかなりの独自性を持っている。いっぽう、新たなメガ=シティが誕生することは既存勢力に望まれていないため、完全な自立を得るのもまた難しい。メガ=シティのすぐ近く(半日で往復できるくらい)にある近郊タウンは、工業や資源関連のものとロサンゼルスとニューオリンズを例外に、都市の治外法権区画で、ハンターチームが運送業者としての依頼を受けるときも「近郊タウンから別の近郊タウンまで」の契約で請け負うのが普通(ハンターチームはメガ=シティの中では当局寄りの勢力なので、自分が運んだ禁制品の摘発を担当するような立場になることもある)。


武力組織の編成

総人員1万人のアーミーがあったとすると、普通に運用可能な対外正面戦力(航空戦力を除く)は千人くらいになる、とざっくり決めてしまおう。

主力は、戦車6両30名(交代要員含む:以下同様)、戦車輸送車6両兵員輸送車6両貨物輸送車3両30名、随伴戦闘メカおよびコンバットシェル9〜15台20名程度、整備担当30名、その他通信担当や偵察担当や工兵やサイボーグメンテナンス担当などで合計120名くらいの戦車中隊が4つくらいだろうか。これに、インセクター2台を中心に、コンバットシェル6台(卵王のようなスクランブル可能なキャリアで運用)、ポケットタンク4台、トレーラーで運搬するガンドック4台、その他補給ないし輸送車両で40名程度の市街戦小隊が8つ程度。ホバータンクを中心とした機動部隊が30〜40名小隊6つ程度としておこう。

総動員をかけ都市防衛を予備役に任せれば戦車50両規模まで運用可能だが、随伴戦力の損耗がボトルネックになるため、有事にはハンターを数百名規模で雇い軍人はバックアッパーになる。この戦術思想(と後で紹介する流通狙いの戦略的都合)がハンターユニオンという流動的武装組織の存在を支えており、有力なハンターがタウンに拠点を移しユニオンと距離を取りたがるのは、アーミーの子分として使い捨て戦力扱いされるのを嫌う意味もある。AIは適宜使っているが、主力戦闘メカとコンバットシェルは有人。

貿易タウンが保有する戦力は警備隊(俗にはタウンアーミー)と呼ばれる。ホバータンクを核に30名くらいで構成される小隊が中心で、常時運用されるのは6〜12個小隊くらい。総人員に対する戦闘員の割合はごく高い。仮に隣接するメガ=シティ2つのうち1つから侵攻を受けた場合、できるだけ遠くまで打って出たうえで遅滞に徹し、もう1つのメガ=シティからの援軍を間に合わせることが第一目的で、メガ=シティが機動戦力を増強すると貿易タウンから強い抗議がなされることがある。戦車や大型ヘリは所有していたとしても小隊運用がせいぜいで、迎撃専用の戦力として扱われる。メガ=シティから見ると、隣のメガ=シティからの侵攻を受け止める防波堤の役割を期待できるため、防衛的な武装については無償提供などの支援をしている。タウンが破壊されると復興のドサクサで自治権を失いかねないという認識から、できるだけ遠い地点で侵攻を食い止めたいという要求があり、タウン手前の車両基地はトーチカを兼ねるのが普通。路村タウンでハンターが独自の戦力を保有していることについては、メガ=シティのアーミーに駐留されるよりずっとマシだと判断されており、情報の迅速性を重視して緊急連絡を依頼していることがほとんど。

その路村タウンにおけるハンターだが、常駐戦力として期待されているわけではなく(実際留守の方が多いし)、有力なハンターが自警団に参加しているという看板の方が効力を発揮する。実際問題、路村タウンが潰されるとハンターも困るため、バンディットやミュータントに襲われていれば助けてはくれるのだが、業界の有名人のお墨付きがあるのとないのとではやはり違う(ことにしたい)。自警団の団長には引退したハンターが雇われることが多く、こちらは普通常駐で、小規模なタウンではハンターユニオンの出先機関を兼ねる(さらに兼業で、メンテナンスショップや喫茶店などの商売をやっていることにしてもよい)。襲撃が大規模な場合は貿易タウンの警備隊(メガ=シティからの侵攻に対するアンテナとしての役割を期待しているし、客足が鈍くなると困るので助けてくれる)にも援軍を要請することになり、被害が大きい場合はメガ=シティの副都心クラスの企業に支援を頼ることになる。


アーミーの戦術と戦略

これはとてもやっかいな問題である。

制空権の概念が失われている(完全な勢力範囲でしか航空戦力を運用できない)前提なので正面衝突では防御側が圧倒的に優位であり、よほどの戦力差がない限り一気の攻め潰しは不可能だと考えるのが妥当だろう。かといって持久戦ができるかというと、異常気象に晒されながら万全に囲われたメガ=シティと我慢比べをするのは現実的でない。一方で、メガ=シティは地理的な局地性が極端に高く外部から資源を調達しなければならないうえ、中枢に企業(利益を上げ続けないと組織を維持できない)があるため都市機能の麻痺に弱い。つまり、戦術的には防衛側が圧倒的に優位で、戦略的には防衛側が不利であるというねじれが生じる。

メガ=シティ同士で正面から武力衝突を起こすなら貿易タウンの巻き込みと内戦の誘発は必須だろう。ホバータンクなどの展開力に優れた戦力でできるだけ深いところ(相手の制空権ギリギリ)まで踏み込み、追い付いてきた戦車で戦線維持するところまでが正面戦力の役割。あくまで侵攻ではなく「xx系住民の保護」とか「xx派への弾圧防止」とかなんとかいう理由で戦力を展開するだけ(もちろん包囲された側は抗戦するため衝突は起きる)。あとは内戦勢力の一方を支援しつつ、うまく勝たせれば政権転覆成功だし、共倒れになれば支援の名目で実効支配に乗り出せる。

このような紛争は1例だけ実際に生じていることにして、そのときに活躍したのがハンターだということにしてしまおう(後の項でデッチ上げを試みる)。メガ=シティから見たハンターはそもそも、完全な敵であるテロリストの人材源を細らせつつ勢力的にも争ってくれるいっぽう、味方として信用できるかというとそんなこともない微妙な存在で、貿易タウンを味方につけた時点でまとめてなびかせられると考えられていたはずである。しかしハンターの立場で考えると、自分が本拠にするメガ=シティが他のメガ=シティの支配下に入ると商売上がったりになるなわけで、地元の独立性維持に向けて想像以上の団結と貢献を見せた(内部かく乱への対抗戦力として、カジュアル武装組織であるハンターの特性がかみ合った)、ということにしておきたい。もちろん、侵攻元のメガ=シティでも(実際には利権を守っているだけだが建前上は道義的な主張として)反戦を訴える中心勢力になった。

こういう経緯から、ハンターは「防衛には有益で侵攻には足枷になる」存在として認知され、紛争自体は痛み分けでの撤退に終わり、メガ=シティの防衛力はますますセンター〜コア部に引き篭もる形になったことにしよう。この事例以後のアーミーの戦略は、防衛の絶対条件である航空戦力(大型ヘリ)、内部撹乱に対抗し航空戦力を守る市街戦部隊(コンバットシェルやポケットタンク、ガンドックやインセクターなど)、相手の戦線形成を許さない攻性の応答部隊(戦車)を中心としたものにシフトする。

長期戦も、戦力展開を維持する形(包囲戦のような)ではなく、物流の妨害やインフラの破壊など戦略的な打撃を主眼にしたものになるだろう。正面切っての衝突は得策でないため、テロ支援だとか領有のはっきりしない資源の強行採掘だとか、そういった地味な殴り合いが中心になるはず。これらに対しハンターは、ときには直接的に片棒を担ぎ、ときには不本意のまま巻き込まれ、ときには自分の利益のためにチョッカイを出しながら関わってゆくことになる。


ハンターとハンターユニオン

ハンターチームは武装勢力であるから、なんらの交戦規定を持っていないとは考えにくい。勝手にでっち上げてみよう。

ハンターの武力は輸送の安全確保を目的とするのが建前で、当然ながらメガ=シティやタウンの公的戦力との主体的な交戦権を持たない。敵対する勢力に(傭兵として)従属的に所属していたことがある場合、それが貿易タウンよりも小さな勢力だとテロ犯罪扱いされることはある(路村タウンがアーミーの匿名出先機関と小競り合いを起こした程度なら、ハンターが主導的立場にいたとしても、貿易タウンの幹部クラスの取り成しがあれば「バンディッドの襲撃を受け共同で撃退した」とかなんとかいうことになってうやむやになるのが普通:路村タウンで指揮を取れるクラスのハンターならそのくらいのツテはあるし、貿易タウンとしてはメガ=シティのアーミーにナワバリを荒らされたくないし、メガ=シティとしてはタウンとモメたことを他のメガ=シティに知られたくない)。もちろん、正規軍と正面切って交戦してかつ逃げ延びたら、よほど強力なバックがいない限りテロリストとして賞金首の仲間入りになる。

メガ=シティやタウンの外であればハンターチーム同士の交戦で逮捕されることはない(放置される)が、主要街道上での交戦はハンターユニオンが厳しく禁止しており、現役退役問わずハンターが正規輸送品の強奪なんかをやらかすと、北米全土のハンターに生死問わずで狙われるレベルの賞金首になれる。ハンターユニオンは(資源回収のための廃墟めぐりを専門にしているハンターや、メガ=シティやタウンの中で下請け仕事だけやっているハンターも中にはいるが)建前上運送業者(筆者の設定を使うなら兼インフラ保守業者)の組合であり、輸送の安全を脅かす行動はユニオンへの敵対行動とみなされる。実際問題、輸送路の真ん中で銃撃戦を始められると他のハンターチームが迷惑するし、敵対するハンターグループ同士で武力抗争なんかを始められると流通が麻痺するため、ユニオンは常に調停者の立場で喧嘩両成敗を原則とする。また貿易タウンから見ると勢力圏内で揉め事を起こされるのは迷惑だし、流通路に損害(橋を壊したとか)を与えれば賠償請求などはあり得る(後述するが、主要街道はそんなに物騒ではない)。

すでに紹介した正規輸送に付随して、交通情報の提供もユニオンの業務で、一定の情報を繰り返しタレ流して、半日くらいに1回受信できればOK程度の運用なら、タウンからある程度離れた無線通信もそれなりに機能するとしておこう。主要流通に関係ない場所での揉め事(たとえば廃墟での資源回収に複数のハンターチームが関わって所有権争いで銃撃戦をやったとか、山奥で交戦があったとか)についてはユニオンも冷淡で積極的な介入はしないし、問題が発覚すると両方にペナルティ(教育講習や反則金から資格剥奪までさまざま)があるためわざわざ訴え出る者もいない(というか、訴え出る者がいるとメンドクサイので両成敗にしてあるだけで、実際に処罰を受ける者はまれ)。主要街道でも輸送時間帯でなければユニオンは揉め事に冷淡だが、タウンの近くで夜中に銃撃戦をやると周囲の警備隊やハンターが駆け付けなくてはならず、殺気立ったハンターの皆さんに囲まれて「何やってんだお前ら」と吊るし上げられるのがオチである(タウンからは罰金くらいとられるかもしれない)。

バンディットの襲撃を受けているハンターや救難信号を出しているハンターの救助については、知り合いなら助けるが、知り合いでなければ正式依頼以外放っておく、と態度がはっきりしている。知り合いのハンター同士での互助についてはすでに触れた通りで、慢性人手不足のハンターチームにとって、連携できる味方を作ることはかなり有利なことだと思う。救助依頼は間接的な形になる。主要街道を外れた荒野に足を踏み入れるハンターはなにかしら別の依頼を抱えているはずで、遭難者を見つけたら(自分にとって不都合でないタイミングで)ユニオンに連絡、ユニオンが別のハンターに斡旋して実際の救助依頼となる。まあたいていの場合は、遭難者が自力で連絡をつける(1時間も頑張ればたいていはなんとかなる設定)ので、通りがかったほかのチームが連絡を代行しなければならない状況自体まれである。

救助依頼は逆オークション形式で斡旋され、地元近くでの遭難なら、知り合いのハンターチームが実費+ちょっとしたお礼程度の報酬で引き受けてくれる(留守でなければ)。またたとえ遭難者が知り合いであっても、救助より既存依頼の遂行が優先することは互いに了解しているのが普通。正式依頼でない場合の放置は、まあ当然といえば当然の対応で、知り合いでもなく正規の手続きで依頼をするでもない相手をわざわざ相手にするハンターはいない。そもそも無法地帯に足を踏み入れている時点でお互いにチョー訳ありなわけで、相手が遭難者を装った敵対者だった場合、撃退したとしても損傷を受けたらその後の悪天候で自分たちが死にかねない。なお、ユニオンによる身元照会は電子署名などを活用しておりそれなりに信用できる(救助依頼はワンタイムパスワードのような仕組みで真偽を確認する)が、駆け出しのハンターがバンディットに身包みを剥がれて成り済まされている可能性はある。

ところでハンターユニオンは、メガ=シティと貿易タウンの両方と付き合いがあることになるが、副都心レベルの企業(メガ=シティ中枢への食い込みを狙うより対外的な商売を広げた方が効率的だと認識しているところが多い)と貿易タウンの繋がりはそれなりに深く、ハンターはその橋渡し的な存在でもある。支配企業から見ると副都心や貿易タウンに勝手なことをされたくはないのだが、実利をもたらしているのも確かだし支配企業同士の足の引っ張り合いの方が重要視されているため、なかば黙認のような態度を取っている。


バンディットの生活

真面目にやるならこれはぜひ考えておかなければならないのだが、そもそもバンディットの定義が難しい。メガ=シティの外には法律が及ばないので非合法活動をする者というのはおかしいし、荒野では武装しているのが普通だから武装集団のことでもなく、実態としては支配企業やハンターユニオンや一般市民が(それぞれの立場で)自分たちに都合の悪い活動をする者をまとめてバンディット(市街地で活動する場合はギャング)と呼んでいるに過ぎない。バンディットとテロリストの違いはメガ=シティやタウン(やまれにハンターユニオンの組織)に打撃を与える意図があるかどうかで、バンディットが自分たちの怨恨や利益のためにテロリスト的な行動を取ることもあれば、本人たちはテロリストのつもりでもやっていることがただのバンディット(他人に危害は及んでいるが組織への直接打撃にはなっていない)というケースもある。

バンディットの多くは、メガ=シティのスラム地域に組織を展開しているマフィア型バンディット(実態としては都市ギャング)である。マフィア型バンディットとハンターは互いに商売敵でありつつ補完関係にもあって、メガ=シティと近郊タウンの間の(禁制品の)輸送はバンディット(ないしそのバックのマフィア的組織)が行ういっぽう、長距離輸送はハンターの専門領域で、襲撃や強奪などハンターチームが引き受けない依頼を受けるのもバンディットである。ただし、襲撃は近郊タウンよりも内側の「法律の効力は建前上及んでいるが、実効性が不十分な区域」で仕掛けるのが普通(彼らも商売なので、理由もなく自分たちに地の利がある場所を外すことはない:なんでも「バンディットのせい」だと報道される影響でバンディットの勢力が過大評価されがちなだけ、としておこう)。

荒野でハンターが運んでいる荷物を強奪して生計を立てようというのは、実際にはほとんどムリである。ハンターが運ぶ荷物はなにしろ高価($20,000の運賃で運んで商売になるようなモノならば、十万ドルの桁に乗っていても不思議ではない)で、襲撃を企てる者は後を絶たないが、食い詰めたマフィア型バンディットくらいが相手であれば、不覚を取るハンターはほとんどいない(相手は荒野のドシロウトで、ロクな野戦装備もなく、換金の都合から襲撃場所は目的地寸前にほぼ限られる:それ以外の場所で仮に強奪できても、運んで売りさばく能力がない)。本当に恐ろしいのは(脅されたか、個人的怨恨か、人生が嫌になってヤケを起こしたか、理由はいろいろだろうが)相手がハンターまたはその経験者だった場合である。戦力が同等ならカーゴを守って戦う側に勝ち目はなく、まして目的が奪取でなく破壊なら、狙われた時点でほとんどお手上げだろう。だから、主要街道を通行するハンターには旅程報告とビーコン装備の義務があり、タウン近辺以外では武装したままの接触がタブーになっており、もし襲撃に及べば北米全土のハンターに「生死問わず」で追い回されることになる(ただしすでに触れた通り、当局の敷地やタウン近辺や主要街道以外の「本当の荒野」では、襲撃しようが強奪しようが(被害を受けた本人と関係者以外は)誰も関知しない)。

なお、運ぶ荷物が本当にシャレにならないモノだった場合、支配企業の私兵やアーミーの匿名部隊などに狙われる可能性もあるが、運ばせる方もそのくらいは心得ているので、自分のところの私兵に運ばせるとか、信頼の置けるハンターに主要街道を迂回する裏ルートで運ばせるなど、おおっぴらな運び方はさせないのが普通である(ごくまれに、襲撃者の裏をかいたつもりで堂々とした輸送を試みる困った依頼主がいないではない:ただ、権力側同士の争いならハンターには押収令状だけ突きつければ済むため、わざわざ武力で襲わなくてはならない状況はことさら限られる)。ほかに恐ろしいのはテロリストによる襲撃で、とくに、荷主が政治的理由などで敵視されており「損害さえ与えればそれでよし」という態度で積荷を狙われるのは、非常に困った状況といえる。常連客を掴む前に、これらの「ハズレ顧客」に当たってしまう不運なチームは一定数いる(注意深さで回避できる場合もあるが、本当に不可抗力なこともある:PCは基本的にラッキーマンばかりなので、わざわざ不可抗力の不幸を強制する必要はないが、それで面白くなりそうなシナリオを考え付いたなら使って悪いわけでもない)。

メガ=シティ外を拠点にするバンディットは積極的に人を襲わない盗賊型がほとんど。資源のある廃墟での(ハンターが車両を隠して中に入っている隙に行う)車上荒らしや車両盗難も重要な収入源になる。ハンターチーム側でも、物騒な地域では数グループの当番制で車番をするなど対策をとるが、相互信頼のあるチーム同士でないと結束しても意味がない(というかそもそも、主要街道を外れた本当の荒野は無法地帯なので、ハンターとバンディットの区別も意味を成さない:まあおおよそは、余所者が断りなく資源廃墟に割り込んできたとか、相応の理由がないと正面から対立するような行為はしないのが普通)。もちろん、手ごろな廃墟の内部や周辺に地雷やブービートラップを仕掛けて獲物を待つタイプのバンディットもいるし、付近で見張って金目のものを掘り当てたハンターの情報を他に売るだけのバンディットもいる。貿易タウンにも、不良品のメカパーツや燃料を売りさばいて売った相手の情報を他に売るバンディットや、単純にスリや置き引きで生計を立てているバンディットがいる。

なお、荒野に落ちている(ように見える)荷物については、ハンターはよほどの事情がない限り拾うことはない(中身が爆弾でバンディットが離れたところに潜んでいないとは限らないので)。知り合いのハンターが落としたものだと明らかにわかるなら、取りに来るまで見張っていてあげるくらいのことは(多少の報酬は要求するだろうが)普通にある。隘路の真ん中にコンテナかなにかがゴロンと落ちている場合は悩ましいが、迂回しようとしてブービートラップに引っ掛かるのもアホらしいので、周囲のハンターを呼んでから一番急いでいるチームが(または技量が勝るチームを中心に手分け手して)撤去作業にかかることにでもしておこうか。スパイクや地雷なども含めて、通行の邪魔になるものの撤去は、記録しておけば貿易タウンから報酬が出る(キャンペーンによるが、計算が面倒なら「生活費と相殺する程度」とすればよい)。


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